20131025 ku...
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図書館データを研究推進にMOTTO利活用するための情報デザイン
京都大学 学術研究支援室 山本 祐輔
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自己紹介
研究プロデュース
情報学研究 ● 情報検索 x 社会心理学 ● Web検索/マイニング 説得工学,HCI
● 研究プロジェクト企画・運営 ● 研究活動に関わるデータ分析
美術アーカイブ ● 現代アートのdigital archive ● 学芸員の語りのarchive
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今日のお題
図書館 研究推進×
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山本にとっての図書館とは
研究推進に対する考え方を深めるきっかけ
様々な人と研究資源が集まる場
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トークの内容
1. 京都大学リサーチ・アドミニストレーションの紹介
2. 図書館データ × 研究推進のネタ発表
3. 良い情報デザインを行うためのヒント
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トークの内容
1. 京都大学リサーチ・アドミニストレーションの紹介
2. 図書館データ × 研究推進のネタ発表
3. 良い情報デザインを行うためのヒント
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What is 京都大学 学術研究支援室?
l 高度な専門知識・経験を有する「リサーチ・アドミニストレーター」で構成された組織
l 研究者が研究活動に専念できる環境を整備するために、研究プロジェクトの企画・運営、成果の社会還元を支援
京都大学 学術研究支援室
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主な仕事 = プロジェクト企画支援
競争的資金情報
収集提供
模
擬
開発 for
外部資金獲得
研究を伸ばすための外部資金獲得支援
申請書
教材
制度
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申請書レビュー
研究内容を考慮し審査員フレンドリーな申請書にブラッシュアップ
• 文科省科研費• JST CREST/さきがけ• 総務省SCOPE• 世界展開力強化事業
• 臨床研究中核病院整備事業• 元素戦略プロジェクト• 博士課程リーディング大学院• 地(知)の拠点整備事業
実績例
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公募情報の収集・提供システム「鎗」の開発
● 複数の課が管理している公募情報を集約● 柔軟かつ強力な検索インタフェース 11
科研費の教科書の作成
執筆エッセンスを独自研究
修正サンプルを多数掲載
学内の全研究者に配布
採択・不採択された申請書など を調査しエッセンスを抽出
Before-after形式で修正案を掲載
- 3600人の研究者に郵送- 科研費説明会でも配布
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広報支援
l 内閣府「国民との科学・技術対話の推進」への対応l 多数の研究者の広報を一斉支援する場の必要性
1. 対話の場の提供 → 企画・運営2. 準備のサポート → トレーニングプログラム3. 活動報告書の作成・提供
京都大学アカデミックデイ
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いわゆるURAに求められること?
競争的資金情報
収集提供
模
擬
開発 for
外部資金獲得
外部資金獲得が目的になっていいのか
申請書
教材
制度
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研究大学強化で一般的に求められること
研究活動を加速させる研究マネジメント
研究状況分析
強み弱みの把握?
Operationの最適化ガ イ ブ シ キ ン ノ カ ク ト ク
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外資系企業へのお布施
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現場で起こりえるまずいケース
研究者の数
h-index
典型的なケース
Hi-Performance研究者の抽出
選択と集中
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その結果…
いわゆる先端研究者
良質なサポートを得てより良い成果
その他(特に人文・社会系研究者)
孤独な戦い
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京都大学
数学 化学物理学
生物学
語学
文学
哲学
音楽・芸術
情報学
医学
薬学法学
歴史学 経済学
農学
京大の強み:知の多様性!
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学問の木の成長と知恵の統合を促すメカニズムの形成
京都大学URAが本当すべきこと
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トークの内容
1. 京都大学リサーチ・アドミニストレーションの紹介
2. 図書館データ × 研究推進のネタ発表
3. 良い情報デザインを行うためのヒント
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図書館データ × 研究推進ぼっちブレインストーミング発表会
こんなデータ使える、こんなアイデアはどう?っていうツッコミ大歓迎です! 24
山本が考えたいネタ
研究者間
推進
研究者
ー
活動分析
多様
研究資源
提供
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多様な研究資源の提供ネタ1
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外の人間・情報学屋から見た不思議
博物館 図書館 文書館
情報資源のアーカイブ
Q1. なぜバラバラに情報をアーカイブしているのか?
Q2. なぜ統合して面白いサービスを展開しないのか?27
資源のアーカイブ・提供のハブとしての図書館
膨大な蔵書・論文・資料 整備された検索Platform
研究資源アーカイブとしてのポテンシャル 28
MLA連携
博物館 図書館 文書館
データ仮想的な統合 + 強力な検索・閲覧UI
複眼的な視点の提供による研究の幅の拡大
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例えば
思想としての全共闘世代
当時の京大生・京大研究者の日記
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研究者のコラボレーション推進ネタ2
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学際研究推進の典型的シナリオ
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コラボ戦略を考えるネットワークツール例: スパイシー
関係の意味が分からないと地雷を踏む!33
共著者ではあるがお互いよく知らない…
ダメなコーディネート例
実は犬猿の仲…
全く個人的な接点が見当たらない…
コラボ推進には、論文では浮かび上がりにくい共通の話題が研究者間に存在していることが重要
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神経科学者の家系図
http://neurotree.org/neurotree/京大研究者家系図を作れないか? 35
京都大学 博士論文
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指導教員 ‒ 指導教員の関係抽出
田中克己
山本祐輔
弟子
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関係データマイニングによる京大研究者家系図構築
山本祐輔 山本岳洋 加藤誠
田中克己
矢島脩三上林弥彦
XXXX
YYYY
SSSS ZZZ
AAAAA
KyoDai Tree
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研究者評価・分析の多様化ネタ3
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既存の研究力分析の問題点
理工系に解析対象が集中
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研究力UPチーティング(1/2)
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研究力UPチーティング(1/2)
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KURENAI紅
人文・社会系の研究成果も網羅的にカバー
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被引用回数TOP10 - 某社論文データベース
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別の情報ソース・尺度を用いると…
0 500,000 1,000,000 1,500,000 2,000,000
医学研究科
数理解析研究所
基礎物理学研究所
経済学研究科
文学研究科
人文科学研究所
東南アジア研究所
化学研究所
教育学研究科
工学研究科
人文・社会系研究分野を積極的に評価できるかも!?
紅レポジトリのデータを用いて ダウンロード回数TOP10を集約分析
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研究者データベースの充実(1/2)
KURENAI
レポジトリに収録された研究者の論文を同期
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研究者データベースの充実(2/2)
京大研究者の図書情報をインポート
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研究者ニーズのモニタリングネタ4
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論文検索ログをモニタリングすると…
論文ダウンロードサイト学内研究者図書館
検索ワード・ダウンロード情報には研究者のニーズが潜む
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論文検索ログをモニタリングすると…
論文ダウンロードサイト学内研究者図書館
検索ワード・ダウンロード情報を記録・集約
研究者からダウンロードが多い雑誌
Magazine AMagazine B
Magazine C
研究科Aの研究者に注目されているキーワード
論文検索利用ログから研究者ニーズをマイニング50
トークの内容
1. 京都大学リサーチ・アドミニストレーションの紹介
2. 図書館データ × 研究推進のネタ発表
3. 良い情報デザインを行うためのヒント
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データをうまく活用するにはデザインが重要!!
図書館データ
研究推進 デザイン× ×
Q. What is デザイン?52
デザインって? Herbert A. Simon (1916-2001)
既存の状況から 望ましい状況に 変容させること
デザイン
* Herbert Simon: The Science of the Artificial (1967) 53
3つのデザイン
設計
関係 本能に訴えかける表現(美)と行動を促す設計(機能)で問題解決をし,より良い関係(意義)を産み出す
表現
* D. Norman: Emotional Design (2004)
ユーザ中心の問題解決の重要性
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図書館データ x 研究推進 x デザイン
情報の可視化ユーザインタフェース
図書館 x 研究推進
設計
関係
表現
データ集約/マイニング検索・探索・推薦
良い「図書館データ」デザイン → 良い表現 + 良い設計 → 研究者に「共感」
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悪いデザイン ‒ Windowsの終了ボタン
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悪いデザイン ‒ Windowsの終了ボタン
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悪いデザイン ‒ 多すぎる入力ボックス
情報(機能)はたくさんは使いこなせないhttp://www.codinghorror.com/blog/2006/11/this-is-what-happens-when-you-let-developers-create-ui.html
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ユーザの視線の動き(1/2)
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ユーザの視線の動き(2/2)
ユーザの視線が動く範囲は限られている* http://googleblog.blogspot.jp/2009/02/eye-tracking-studies-more-than-meets.html
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ユーザ中心のデザインプロセス
共感(ニーズ調査)
問題定義
プロトタイプ
テスト
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ユーザニーズの掘り出し方
ユーザに会って話す・観察する システムログから推測する
?
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例: Kuline
検索ワード
ページ閲覧数貸し出し数
クリック数
ニーズ推定/サービス改善のためのデータを集めるデザイン63
ネ申Excel by 奥村晴彦先生@三重大
BigDataがBadDataにならないように! 64
まとめ
データは使われるようにデザインして活きる- ユーザ中心の情報/データデザイン- ユーザの声をうまく拾うデザインも重要
図書館には研究推進に使えるデータがたくさん- 研究活動分析、研究資源の提供、コラボ支援
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さいごに
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良いモノをデザインするためには、
当事者が垣根を越えて共感し合う必要があります。
京都大学 学術研究支援室山本 祐輔
ご清聴ありがとうございました
今後も研究者・事務職員・URAの間で
ざっくばらんに語り合い、お互いの業務を知り、
良い研究環境をぜひ作っていきましょう!!