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クリーンコールデー会議2011

石炭‐地平線上に見える新しい課題石炭‐地平線上に見える新しい課題

新日本製鐵株式会社

2011年9月6日

新日本製鐵株式会社

執行役員執行役員

藤原真Copyright (C) 2011 Nippon Steel Corporation All Rights Reserved. 1

藤原真一

目次

新日鉄の購買スタンス

原料炭市場の分析

石炭の調達・使用における課題

Copyright (C) 2011 Nippon Steel Corporation All Rights Reserved. 2

新日鉄について


粗鋼生産量

年間3500万トン年間3500万トン大規模の鉄鋼会社の一つ

2010年度（日本）売上高： 507億米ドル

利益 28億米ドル利益： 28億米ドル


新日鉄製品の優位性

独自の新技術が生み独自の新技術が生み出す高品質の製品出す高品質の製品


マーケティング上の方針

顧客との長期にわたる安定顧客との長期にわたる安定した関係

顧客との徹底した対話を通し顧客との徹底した対話を通した高品質製品の開発た高品質製品の開発


原料調達量

石炭全体 : 3000万トン石炭全体 : 3000万トン

原料炭 2600万トン原料炭 : 2600万トン

般炭ト一般炭 : 400万トン


原料調達量

総量鉄鉱石

原料炭鉄鉱石

5000万トン石炭

3000万トン

年間購入量

総量

8000万トン

5000万トン 3000万トンカナダカナダ

8000万トン4,500マイル（14 日）

新日鉄

ブラジルブラジル

オストラリアオストラリア

インドインド4,000マイル

（12日）ベネズエラベネズエラ

オーストラリアオーストラリア

南アフリカ南アフリカ

12,000 マイ

長期傭船契約:全42船中5船が世界最大級（各30万トン）

つばろん丸ぶらじる丸

南アフリカ南アフリカ


12,000 マイル（40日）

企業統合のスケジュール

新日鉄新日鉄住友金属住友金属

粗鋼生産量（2010年度）

約3 00万トン約1300万トン

粗鋼生産量（2010年度）

約3500万トン約1300万トン20122012年年44月（目標）：月（目標）：統合合意統合合意

20122012年年66月：月：年次定例株主総会年次定例株主総会20122012年年66月：月：年次定例株主総会年次定例株主総会

20122012年年1010月月11日：日：事業統合事業統合20122012年年1010月月11日：日：事業統合事業統合（事業持株会社（事業持株会社

～～スピード重視スピード重視～）～）


原料調達の基本方針原料調達の基本方針原料調達の基本方針原料調達の基本方針


資源開発支援の歴史

高炉操業に不可欠な原料の長期安定供給供給

1960年代以降鉱山鉄道港湾 1960年代以降、鉱山・鉄道・港湾開発を支援開発を支援

オーストラリアやカナダで新規のオトラリアやカナダで新規の炭鉱や鉄鉱山を開発


新日鉄の原料投資鉄鉱石

原料炭

出資鉱山

鉄鉱石

5000万トン原料炭

2600万トン% 新日鉄権益比率

年間購入量

5000万トン(35% )

2600万トン(25%)

カナダカナダ

% 新日鉄権益比率

エルクビュー 2.5%

（新日鉄が投資した鉱山からの購入比率）

ク新日鉄

ブラジルブラジル

イルクリク 8 0%オオザビザビムーザ

ニブラスコ 25.4%

MBR 2.4%

ヘイル・クリーク 8.0%

モランバ・ノース 5.0%

インテグラ 6.0%

クウ

ローブ・リバー 10.5%

ビーズリー・リバー 28.2%

オーストラリアオーストラリア70%（ウジミナス）

レブボー 23.3%

モザンビークモザンビーク

ワークウォース 9.5%

バルガ 12.5%NSNC （ﾌﾞﾚﾝﾃﾞｨﾝｸﾞ） 80.0%

PWCS （港湾） 3.1%フォックスリー 10.0%

CBMM（ニオブ） 2.5%


支援スキーム

1980年代にカラジャス鉄鉱山と南ヤクトネリングリ炭田を開発ヤクート・ネリュングリ炭田を開発

本政府と協力金融協力日本政府との協力で金融協力スキームを導入キムを導入

日本の鉄鋼業界の長期引取保証日本の鉄鋼業界の長期引取保証


原料調達の基本スタンス

Same Boat, Same Crew

サプライヤとの信頼にサプライヤーとの信頼に基づく長期安定関係の長期安定関係

維持・拡大


地平線上に見える新しい課題 No.1地平線上に見える新しい課題 No.1

地理的リスクへの対応地理的リスクへの対応


世界の粗鋼生産推移

1,400 Brazil, Russia, India

Chi

（百万メートルトン） 2010年141億トン

+5～7%/年ブラジル、ロシア、インド

中国

1 000

1,200 China

Other than BRICs2001年

5 7%/年中国

BRICs諸国以外

800

1,000

+1%/年1973年70億トン

85億トン

400

600

200

400

0


原料炭の世界海上貿易推移

1985 1990 1995 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010推定

日本 69 65 60 57 66 68 68 69 67 66 67 68 55 67

（百万メトリックトン）

日本

韓国 8 11 17 20 21 20 21 21 21 21 22 23 22 27

インド 2 6 9 11 13 13 14 16 20 22 24 28 28 30

中国 0 0 0 0 0 0 3 5 5 3 3 3 31 39

EU 62 62 59 60 51 46 46 44 45 45 46 45 36 42

ブラジル 8 10 11 11 14 12 13 13 13 13 15 16 13 17

輸入計 167 171 180 178 190 187 190 195 200 198 214 220 210 245

オーストラリア 49 58 74 99 106 107 113 116 122 125 138 135 136 160

カナダ 22 27 29 28 28 25 24 25 26 23 25 25 21 28

中国 3 3 7 6 13 14 17 13 11 9 5 5 1 1中国 3 3 7 6 13 14 17 13 11 9 5 5 1 1

米国 55 58 47 30 18 14 15 19 19 22 27 36 31 31

輸出計 167 171 180 178 190 187 190 195 200 198 214 220 210 245


輸出計 167 171 180 178 190 187 190 195 200 198 214 220 210 245

オーストラリアへの一極集中

世界における原料炭総供給量の世界における原料炭総供給量の65%以上がオーストラリア65%以上がオストラリア

「百年に一度」の災害が2004「百年に一度」の災害が2004年以降3回もクイーンズランド年以降3回もクインズランド州を襲う


強粘炭マップ●：既存の炭田 ★：新規開発中の炭田

米国モンゴル：ロシア：米国：アパラチア山脈

モンゴル：タバン・トルゴイ

ロシア：エリガ

中国：山西省カナダ：

ロッキ山脈ロッキー山脈

オーストラリア：ボーエン炭田モザンビーク：

テテ地区


テテ地区

モザンビークの強粘炭プロジェクト：炭鉱

レブボー

• 権益

タルボットグループ 58.9%新日本製鐵株式会社 23.3%

ザンベジ

• リバーズデール（100%）

探査中新日本製鐵株式会社 23.3%日鐵商事 10.0%POSCO 7.8%

• 資源量： 11億トン（露天掘りで採掘可能な推定資源量： 5億5900万トン）

• 品質：オーストラリア産高品位強粘炭と同等

• 探査中

• 2010年6月に中国鉄鋼会社の武漢鋼鉄公司が拘束力のない覚書に調印、8億米ドル規模で40%の権益を取得する。

• 生産規模：年間500万トン（原料炭）

• 2010年11月に鉱業権を申請

• 2012年に開発開始

モアティーゼ

• ヴァーレ（ブラジル）

商業生産ベイラ港からの出荷は2011年102011年6月、リオ・ティントがリバーズデルを完全支配下におく • 商業生産・ベイラ港からの出荷は2011年10

月開始。

• 2014年に生産量が年間1100万トン（原料炭年間850万トン）に達する見込み。

• ナカラ回廊のインフラ開発にともなって、さら

ズデールを完全支配下におく

ナカラ回廊のインフラ開発にともなて、さらなる拡大の実現可能性を調査中ベンガ

• リバーズデール（65%）とタタ（35%）の合弁事業

• 2011年末までに生産開始

• 本格稼働時生産規模：年間1000万トン（原料炭

凡例

都市

空港

セナ鉄道

幹線道路

採掘権所有者

ミナス・デ・レブボー

リバーズデールリバーズデール（ザンベジ鉱区）

リバーズデール、タタ（ベンガ鉱区）

ヴァーレ（モアティーゼ鉱区）


• 本格稼働時生産規模：年間1000万トン（原料炭600万トン）

ヴァレ（モアティゼ鉱区）

地平線上に見える新しい課題 No.2地平線上に見える新しい課題 No.2

資源利用技術資源利用技術


日本の伝統的ビジネスモデル

世界中のさまざまな供給元から世界中のさまざまな供給元から原料炭を選択的に大量調達原料炭を選択的に大量調達

大型船による大量・低コスト輸大型船による大量・低コスト輸送送


強粘炭と非微粘炭の価格差

70 70

80

300

320

340

Price difference between HCC and SSCC

Premium Hard Coking Coal

強粘炭と非微粘炭の価格差

一級強粘炭

61

65

53

66

60

70

240

260

280

300 Premium Hard Coking Coal

Semi Soft Coking Coal

一級強粘炭

非微粘炭

47 51

53

43

50

180

200

220

240

/t）

36 33

30

40

120

140

160

180

（米

ドル

/

8

16 16 15 20

80

100

120

8

10

20

40

60


0 0'01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10/1Q 2Q 3Q 4Q '11/1Q

他の鉱物資源価格

160 180 200 (US$/t) 一般炭（NC Export 6700GAD）

70

80

250

300

(USc/DMTU) 鉄鉱石（粉鉱石）

difference価格差

（米セント/DMTU）（米ドル/トン）

6080

100 120 140

23 31

39 34 36

46

30

40

50

60

100

150

200

250 Premium fines

Lower quality fines

高品質粉鉱石

低品質粉鉱石

0 20 40 60

6 6 6 7 13 15 16 16

0

10

20

0

50

100

120

140

(US$/bbl) 石油（OPECバスケット）

9,000 10,000

(US$/t) 銅 (LME)（米ドル/トン）（米ドル/バレル）

60

80

100

120

4,000 5,000 6,000 7,000 8,000

0

20

40

0 1,000 2,000 3,000


資源の効率的利用の視点

1) 資源効率を高めた省資源型プロセスの開発

2) 稀少資源をより賦存量の多い原料へ代替するための技術開発原料へ代替するための技術開発

3) 劣質原料の利用技術開発3) 劣質原料の利用技術開発

4) 資源リサイク推進4) 資源リサイクルの推進


コークス乾式消火システム（CDQ）

冷却室ボイラー発電機

コクスコクスバスケット

コークス炉

コークスコークスバスケット

集塵機

蒸気コクス炉

タービン

発電機

高圧低圧

ファン

機高圧低圧

コークス冷却クス

抽出蒸気冷却水


運搬車コンベア冷却コークス

微粉炭塊成化システム (DAPS)

Fine Coal(30%)(TM≒2%)

粉炭（30%）

Coal ≦0.3mm石炭

Hot熱ガス粗粒炭ｇas CoarseCoal(70%)(TM≒2%)

Mixed Coal

AgglomeratedCoal(30%)

塊成炭（30%）

粗粒炭（70%）

配合炭(TM≒2%)


Coke Ovenコークス炉

石炭価格推移

300

320

340

Premium Hard Coking Coal

Semi Soft Coking Coal

一級強粘炭

非微粘炭

240

260

280

300

LV PCI Coal

Thermal Coal（6700GAD）

LV-PCI炭一般炭（6700GAD)

180

200

220

ル/ト

ン）

120

140

160

（米

ドル

60

80

100

0

20

40


高効率石炭ガス化技術（ECOPRO®）による褐炭利用

ECOPRO® : 部分酸化に加えて熱分解領域を利用したガス化プロセス

① 部分酸化で発生する熱を熱分解に再利用して高いエネルギー効率をえる（低CO 発生）

パイロットプラント (20トン/1日)（＝低CO2発生）85%という世界最高レベルの効率

② 揮発性の高い成分を用いて褐炭など低品位炭をガス化するのに適した方法

約10%CO2排出量を低減

③ ガス生成物に含まれるメタンによってSNGの生産効率が高まる約10%SNG生産効率が上昇

ECOPROのプロジェクト計画

反応器LNGCCS

反応器

褐炭合成ガス（H2,CO） CO2 回収

SNG

化学製品

・国内利用

・輸出用

LNGメタン化

化学合成

FT反応ディーゼル油国内利用

貯留

ECOPRO

2010～2011年 : 実行可能性予備調査 2012年～: 実証プロジェクト


2010 2011年 : 実行可能性予備調査（オーストラリア連邦政府、ビクトリア州政府、日本政府の支援）

2012年 : 実証プロジェクト2018年～: 商業化プロジェクト

先進のその先へ、新日鉄。


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