中国の住宅における エネルギー消費と居住環境問題...
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2003年2003年2003年 6月24日6月24日6月24日
学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」
渡辺俊行(九州大学教授)
2003年 6月24日
渡辺俊行(九州大学教授)渡辺俊行(九州大学教授)
20032003年年 66月月2424日日
学術推進委員会報告
中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題
特別研究委員会
学術推進委員会報告学術推進委員会報告
中国の住宅における中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題エネルギー消費と居住環境問題
特別研究委員会特別研究委員会
2003年2003年2003年 6月24日6月24日6月24日
学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」
研究目的設置理由研究内容研究期間・研究計画
予想される成果
委員会組織初年度活動概要
研究目的研究目的設置理由設置理由研究内容研究内容研究期間研究期間・・研究計画研究計画
予想される成果予想される成果
委員会組織委員会組織初年度活動概要初年度活動概要
(1)初年度(2002年4月~2003年3月)
1)住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する文献調査・実態調査
2)中国各地の観測値に基づく設計用気象データの作成
(2)次年度(2003年4月~2004年3月)
1)住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する実態調査(継続)
2)各種の環境共生技術の効果に関する予測と検証
(3)終年度(2004年4月~2005年3月)
1)地域性を考慮した合理的な住宅省エネルギー規準の作成
2)持続可能な環境共生技術による住宅設計ガイドラインの提案
(1)(1)初年度(初年度(20022002年年44月~月~20032003年年33月)月)
1)1)住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する文献調査住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する文献調査・・実態調査実態調査
2)2)中国各地の観測値に基づく設計用気象データの作成中国各地の観測値に基づく設計用気象データの作成
(2)(2)次年度(次年度(20032003年年44月~月~20042004年年33月)月)
1)1)住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する実態調査(継続)住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する実態調査(継続)
2)2)各種の環境共生技術の効果に関する予測と検証各種の環境共生技術の効果に関する予測と検証
(3)(3)終年度(終年度(20042004年年44月~月~20052005年年33月)月)
1)1)地域性を考慮した合理的な住宅省エネルギー規準の作成地域性を考慮した合理的な住宅省エネルギー規準の作成
2)2)持続可能な環境共生技術による住宅設計ガイドラインの提案持続可能な環境共生技術による住宅設計ガイドラインの提案
(1)居住環境レベルに応じた住宅のエネルギー使用量や
省エネルギー対策の効果を予測できる。
(2)地域性を考慮した住宅の合理的な省エネルギー対策や
設計ガイドラインを作成できる。
(3)より少ないエネルギーでより快適な居住環境の実現に向けて、
中国における持続可能な環境共生技術の普及に貢献できる。
(1)(1)居住環境レベルに応じた住宅のエネルギー使用量や居住環境レベルに応じた住宅のエネルギー使用量や
省エネルギー対策の効果を予測できる。省エネルギー対策の効果を予測できる。
(2)(2)地域性を考慮した住宅の合理的な省エネルギー対策や地域性を考慮した住宅の合理的な省エネルギー対策や
設計ガイドラインを作成できる。設計ガイドラインを作成できる。
(3)(3)より少ないエネルギーでより快適な居住環境の実現に向けて、より少ないエネルギーでより快適な居住環境の実現に向けて、
中国における持続可能な環境共生技術の普及に貢献できる。中国における持続可能な環境共生技術の普及に貢献できる。
2003年2003年2003年 6月24日6月24日6月24日
学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」
初年度活動概要
(1)中国の住宅エネルギー消費動向
(2)中国の居住環境に関する法規制
(3)住宅のエネルギー消費量・居住環境調査
(4)設計用気象データ作成と暖冷房負荷計算
(5)中国農村部の住宅改良
(6)2002年10月上海(同済大学)で「中国における住宅建築のエネルギー消費と環境問題」第2回国際ワークショップ共催
(7)2003年3月東京(建築会館)で西安交通大学・西安建築科技大学教授劉加平氏(本委員会海外委員)の講演会開催
「Traditional Dwellings in China and Regenerations」
初年度活動概要初年度活動概要
(1)(1)中国の住宅エネルギー消費動向中国の住宅エネルギー消費動向
(2)(2)中国の居住環境に関する法規制中国の居住環境に関する法規制
(3)(3)住宅のエネルギー消費量住宅のエネルギー消費量・・居住環境調査居住環境調査
(4)(4)設計用気象データ作成と暖冷房負荷計算設計用気象データ作成と暖冷房負荷計算
(5)(5)中国農村部の住宅改良中国農村部の住宅改良
(6)2002(6)2002年年1010月上海月上海((同済大学同済大学))で「中国における住宅建築で「中国における住宅建築のエネルギー消費と環境問のエネルギー消費と環境問題」第2回国際ワークショ題」第2回国際ワークショッップ共催プ共催
(7)2003(7)2003年年33月東京月東京((建築会館建築会館))で西安交通大学で西安交通大学・・西安建築科西安建築科技大学教授劉加平氏技大学教授劉加平氏((本委員会海外委員本委員会海外委員))の講演会開催の講演会開催
「「Traditional Dwellings in China and RegenerationsTraditional Dwellings in China and Regenerations」」
国土面積960万km2
人口12億6,583万人
26: 1
10: 1
GDP約1兆2,300億ドル 1:3.4
一人当たりGDP911ドル 1: 36
貿易相手国 第1位日本 第2位中国
2003年2003年2003年 6月24日6月24日6月24日
学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」
Fig.6 Relationship between EnergyConsumption and Degree-days
y = 0.028x + 32.18
y = 0.0274x + 19.31
y = 0.0148x + 16.52
y = 0.0063x + 6.195
0
50
100
150
200
250
0 2000 4000 6000 8000Heating Degree-days
Ener
gy C
onsu
mpt
ion
(GJ/
Hou
seho
ld/y
ear)
USACanadaJapanChina
Fig.6 Relationship between EnergyConsumption and Degree-days
y = 0.028x + 32.18
y = 0.0274x + 19.31
y = 0.0148x + 16.52
y = 0.0063x + 6.195
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USACanadaJapanChina
12.3 11.7
15.79.6
4.1
5.5
11.8
36.4
1.7
1.3
7.9
1.0
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
中国都市部 中国農村部 日本
(G
J/世
帯・年
)
暖房 冷房 給湯 厨房 照明家電製品 その他
12.3 11.7
15.79.6
4.1
5.5
11.8
36.4
1.7
1.3
7.9
1.0
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10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
中国都市部 中国農村部 日本
(G
J/世
帯・年
)
暖房 冷房 給湯 厨房 照明家電製品 その他
27.4
48.0 44.6
14.38.0
6.6
15.5
6.7
10.9
11.5
37.4
0.005
2.4
1.72.2
2.5
0.0
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20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
中国都市部 中国農村部 日本
(GJ
/世帯
・年)
石炭 電気 地域暖房 LPG 天然ガス 石油製品 非商業用
27.4
48.044.6
2.6
中国の住宅エネルギー消費動向中国の住宅エネルギー消費動向中国の住宅エネルギー消費動向
2003年2003年2003年 6月24日6月24日6月24日
学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」
19921992年、国連環境開発会議(地球サミット)は年、国連環境開発会議(地球サミット)は2121世紀への課題として「アジェンダ世紀への課題として「アジェンダ2121」を採択した。これを受」を採択した。これを受けて、中国政府はけて、中国政府は19941994年に「中国アジェンダ年に「中国アジェンダ2121」を制定した。その中の優先項目の一つに、建築における省エネ」を制定した。その中の優先項目の一つに、建築における省エネルギーの行動目標が示されている。ルギーの行動目標が示されている。具体的には、「採暖通風与空気調節設計規範」(具体的には、「採暖通風与空気調節設計規範」(GBJ19GBJ19--8787))と「民用建築熱工設計規範」(と「民用建築熱工設計規範」(GB50176GB50176--9393))に基に基
づいて、「民用建築節能設計標準づいて、「民用建築節能設計標準((採暖居住建築部分採暖居住建築部分))」(」(JGJ26JGJ26--9595))と「夏熱冬冷地区居住建築節能設計標準」と「夏熱冬冷地区居住建築節能設計標準」((JGJ134JGJ134--20012001))が制定された。また、非国家基準ではあるが、各省および各市はそれぞれの地域で気候と経済が制定された。また、非国家基準ではあるが、各省および各市はそれぞれの地域で気候と経済レベルに応じて、さまざまな住宅省エネルギー基準を定めている。なかでも上海市の「上海市工程建設規範住宅レベルに応じて、さまざまな住宅省エネルギー基準を定めている。なかでも上海市の「上海市工程建設規範住宅建築節能設計標準」(建築節能設計標準」(DG/TJ08DG/TJ08--205205--20002000))は、夏熱冬冷地域で、かつ経済レベルの高い地域の基準として注目さは、夏熱冬冷地域で、かつ経済レベルの高い地域の基準として注目されている。れている。
中国の居住環境に関する法規制中国の居住環境に関する法規制中国の居住環境に関する法規制
4.04.01.161.16
夏暑冬暖地域夏暑冬暖地域
温暖地域温暖地域
外表面積に対する窓面積の割合に応じ外表面積に対する窓面積の割合に応じ
2.5、3.2、4.72.5、3.2、4.7
1.001.001.501.50夏熱冬冷地域(上夏熱冬冷地域(上海)海)
4.74.70.800.800.900.90寒冷地域(北京)寒冷地域(北京)
2.52.5
窓窓
0.500.50
屋根屋根
0.520.52
外壁外壁
6.516.511.761.76ⅥⅥ地域地域
Ⅴ地域Ⅴ地域
4.654.65Ⅳ地域Ⅳ地域
3.493.490.430.430.860.86Ⅲ地域Ⅲ地域
0.410.410.580.58Ⅱ地域Ⅱ地域
2.332.33
窓窓
0.320.32
屋根屋根
0.490.49
外壁外壁
熱貫流率(W熱貫流率(W//mm22・・K)K)熱貫流率(W熱貫流率(W//mm22・・K)K)
ⅠⅠ地域地域
日本(鉄筋コンクリート造等、外断熱工法)日本(鉄筋コンクリート造等、外断熱工法)
厳寒地域(ハルビ厳寒地域(ハルビン)ン)
中国(住戸容積に対する外表面積の割合が中国(住戸容積に対する外表面積の割合が0.30.3以下の集合住宅)以下の集合住宅)
2003年2003年2003年 6月24日6月24日6月24日
学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」
北京(99.1)上海(97.12~98.1) ハルビン(00.2~3)
住宅のエネルギー消費量と居住環境の実態調査住宅のエネルギー消費量と居住環境の実態調査住宅のエネルギー消費量と居住環境の実態調査
2003年2003年2003年 6月24日6月24日6月24日
学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」
設計用気象データ作成と暖冷房負荷計算設計用気象データ作成と暖冷房負荷計算設計用気象データ作成と暖冷房負荷計算
2003年2003年2003年 6月24日6月24日6月24日
学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」
中国農村部の住宅改良中国農村部の住宅改良中国農村部の住宅改良
2003年2003年2003年 6月24日6月24日6月24日
学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」学術推進委員会報告「中国の住宅におけるエネルギー消費と居住環境問題特別研究委員会」
研究期間・研究計画
予想される成果
ホームページで活動状況を逐次公開
出版物「中国の住宅エネルギーと居住環境(仮題)」
研究期間研究期間・・研究計画研究計画
予想される成果予想される成果
ホームページホームページで活で活動状況を逐次公開動状況を逐次公開
出版物「中国の住出版物「中国の住宅エネルギーと居宅エネルギーと居住環境(仮題)」住環境(仮題)」
(1)初年度(2002年4月~2003年3月)
1)住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する文献調査・実態調査
2)中国各地の観測値に基づく設計用気象データの作成
(2)次年度(2003年4月~2004年3月)
1)住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する実態調査(継続)
2)各種の環境共生技術の効果に関する予測と検証
(3)終年度(2004年4月~2005年3月)
1)地域性を考慮した合理的な住宅省エネルギー規準の作成
2)持続可能な環境共生技術による住宅設計ガイドラインの提案
(1)(1)初年度(初年度(20022002年年44月~月~20032003年年33月)月)
1)1)住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する文献調査住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する文献調査・・実態調査実態調査
2)2)中国各地の観測値に基づく設計用気象データの作成中国各地の観測値に基づく設計用気象データの作成
(2)(2)次年度(次年度(20032003年年44月~月~20042004年年33月)月)
1)1)住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する実態調査(継続)住宅の室内環境とエネルギー使用量に関する実態調査(継続)
2)2)各種の環境共生技術の効果に関する予測と検証各種の環境共生技術の効果に関する予測と検証
(3)(3)終年度(終年度(20042004年年44月~月~20052005年年33月)月)
1)1)地域性を考慮した合理的な住宅省エネルギー規準の作成地域性を考慮した合理的な住宅省エネルギー規準の作成
2)2)持続可能な環境共生技術による住宅設計ガイドラインの提案持続可能な環境共生技術による住宅設計ガイドラインの提案
(1)居住環境レベルに応じた住宅のエネルギー使用量や
省エネルギー対策の効果を予測できる。
(2)地域性を考慮した住宅の合理的な省エネルギー対策や
設計ガイドラインを作成できる。
(3)より少ないエネルギーでより快適な居住環境の実現に向けて、
中国における持続可能な環境共生技術の普及に貢献できる。
(1)(1)居住環境レベルに応じた住宅のエネルギー使用量や居住環境レベルに応じた住宅のエネルギー使用量や
省エネルギー対策の効果を予測できる。省エネルギー対策の効果を予測できる。
(2)(2)地域性を考慮した住宅の合理的な省エネルギー対策や地域性を考慮した住宅の合理的な省エネルギー対策や
設計ガイドラインを作成できる。設計ガイドラインを作成できる。
(3)(3)より少ないエネルギーでより快適な居住環境の実現に向けて、より少ないエネルギーでより快適な居住環境の実現に向けて、
中国における持続可能な環境共生技術の普及に貢献できる。中国における持続可能な環境共生技術の普及に貢献できる。