1

平成 27 年度事業報告について

Ⅰ．事 業

１．概要

当協会は、鉄道の海外展開に関係する幅広い業種を会員とする、国内唯

一の公益的事業を行う団体であることを踏まえ、個々の企業単独では実施

が困難な事業、幅広く会員の協力が必要な事業、その便益が広く会員に及

ぶ事業を基本に、わが国鉄道の海外展開及び国際協力の推進に寄与するた

め、次のような事業を推進している。

① 海外展開推進のための啓発活動事業

② 日本の鉄道システムに関する情報発信事業

③ 海外鉄道に関する情報収集事業

④ 会誌発行等情報提供事業

2

２．個別事業の概要

平成 27年度に実施した各事業の概要は、以下のとおりである。

（１）海外展開推進のための啓発活動事業

ア．カリフォルニア高速鉄道フォーラム・展示会

本セミナー・展示会は、安倍総理が訪米に際してカルフォルニアを

訪問し、ブラウン州知事との会談が行なわれることに合わせて、カリ

フォルニア州の高速鉄道関係者を招待して実施した。

セミナーには、カリフォルニア州政府高速鉄道関係者や、鉄道に関

係する企業等が参加し、加州高速鉄道局理事会ダン・リチャード議長

がカリフォルニア高速鉄道プロジェクトの現状についての基調講演を

行ったあと、日本側から新幹線の技術・経験等についてプレゼンテー

ションを実施した。また、展示スペースにおいては、JR 東日本と共同

で日本の新幹線技術等の紹介を行った。安倍総理とブラウン州知事も

視察し、新幹線シミュレーターを体験された。

当協会は、国土交通省、外務省、運輸政策研究機構と共催し、新幹

線の優位性等の紹介を行い、同計画に対するわが国の協力姿勢を印象

付けると共にわが国の新幹線システムを強くアピールすることができ

た。

【セミナー】

① 開催日時

平成 27年 4月 30日

② 開催場所

フェアモントホテル・サンフランシスコ

③ アメリカ側参加者（80名）

・ダン・リチャード加州高速鉄道局理事会議長

・高速鉄道局の関係者及び企業

④ 日本側参加者（30名）

プレゼンター

・鈴木国土交通大臣政務官

・藤田鉄道局長

・小縣 JR東日本副会長

その他の参加者

・国土交通省関係者

・JR東日本関係者

・運輸政策研究機構

・JARTS

3

カリフォルニア高速鉄道フォーラム・展示会

鈴木国土交通大臣政務官

ﾀﾞﾝ･ﾘﾁｬｰﾄﾞ加州高速鉄道局理事会議長

高速鉄道フォーラム

展示会場

展示会場

展示会視察風景

4

イ．日・スウェーデン鉄道産業ビジネスフォーラム

平成 25年 5月の国土交通省とスウェーデン王国企業エネルギー通信

交通省との鉄道協力覚書に基づき、毎年両国の鉄道関係者の交流が行

われている。今般、スウェーデン王国アンナ・ヨハンソン産業省イン

フラ担当大臣(平成 26年 10月に就任)はじめ官民の鉄道関係者 39名が

平成 27年 5月 8日から 5月 15日まで来日した。

当協会は、国土交通省、海外鉄道推進協議会、スウェーデン大使館

等と連携し、ビジネスフォーラムを開催したほか、鉄道施設の視察を

行った。

① ビジネスフォーラムの開催

平成 27年 5月 11日に、スウェーデン大使館でビジネスフォー

ラムを開催した。フォーラムでは、アンナ・ヨハンソン産業省イ

ンフラ担当大臣の挨拶、国土交通省鉄道局志村審議官の新幹線の

紹介に続き、22名の日瑞専門家から発表があり、活発な質疑応答

が行われた。

また、会議の後歓迎レセプションが開催され、一行とわが国官

民鉄道関係者との交流を行った。

② 鉄道施設視察等

新幹線試乗及び施設視察、鉄道総研の見学、東京メトロ総合指

令等の視察を行った。

5

日・スウェーデン鉄道産業ビジネスフォーラム

アンナ･ヨハンソン産業省インフラ担当大臣

国土交通省鉄道局 志村官房審議官

ビジネス交流

スウェーデン側プレゼン

日本側プレゼン

レセプション

6

ウ．タイ国プラジン運輸大臣訪日支援

タイ王国プラジン・チャートン運輸大臣一行が、平成 27 年 5 月 27

日から 29 日まで、太田昭宏国土交通大臣の招へいにより来日し、大

臣会合、鉄道分野に関する協力覚書の署名等を行った。

当協会は、国土交通省と連携して、鉄道施設の視察等で一行の訪日

を支援した。

① 来日メンバー

タイ運輸省 プラジン運輸大臣、アーコム運輸副大臣 他

② 鉄道施設視察等

東北新幹線等の鉄道施設の視察を行った。

意見交換

車両基地視察

7

エ．インド鉄道省ミタル次官訪日支援 インド鉄道省 A．K ミタル次官が、平成 27 年 6 月 17 日から 20 日ま

で来日した。

当協会は、国土交通省と連携して、鉄道施設の視察等で一行の訪日

を支援した。

① 来日メンバー

インド鉄道省

A.Kミタル次官

タンドン鉄道委員会委員

クマール鉄道委員会委員

J．S．Pシン顧問

② 鉄道施設視察等

東北新幹線等の鉄道施設の視察を行った。

国土交通省表敬訪問

新幹線試乗

8

オ．インド国プラブー鉄道大臣訪日支援

インド共和国スレッシュ・プラブー鉄道大臣一行が、平成 27年 9月

6日から 9 日まで、太田昭宏国土交通大臣の招へいにより来日し、太田

大臣表敬、関係機関との意見交換等を行った。

当協会は、国土交通省、海外鉄道推進協議会と連携して、鉄道施設

の視察、歓迎レセプションの開催等で訪日を支援した。

① 来日メンバー

スレッシュ・プラブー鉄道大臣

ギリッシュ・ピライ鉄道省顧問

② 鉄道施設視察等

東北新幹線の試乗、鉄道施設の視察等を行った。

③ 歓迎レセプション

歓迎レセプションには、鈴木国土交通大臣政務官をはじめ政府

関係者、会員が出席し、一行とわが国鉄道関係者との交流を行っ

た。

東京駅視察

新幹線試乗

プラブー鉄道大臣 挨拶

レセプション

9

カ．インド高速鉄道セミナー・展示会

わが国は、インドにおけるムンバイ・アーメダバードをはじめとす

る高速鉄道建設計画をインド政府に協力して推進しており、当協会も

国土交通省と連携し積極的に協力している。

当協会は、インド デリー プラガティ・マイダン国際展示場で開

催された「第 11 回国際鉄道機器展示会（IREE2015）」において、国土

交通省、外務省、経済産業省、海外鉄道推進協議会、JETRO 等と鉄道セ

ミナー「質の高い鉄道とインドへの貢献」を開催した。また、展示会

の日本パビリオンには、会員が参加し協力を行った。

セミナーには、山本国土交通副大臣、スレッシュ・プラブー鉄道大

臣はじめ、インド政府機関、インド企業、日本関係者、報道機関等 150

名が参加した。

① 開催日時

展示会 平成 27年 10月 14日～10月 16日

セミナー 平成 27年 10月 14日 12:30～14:40

② 開催場所

デリー プラガティ・マイダン国際展示場

③ インド側参加者

･スレッシュ・プラブー鉄道大臣ほか鉄道省幹部

･民間企業

･報道機関

④ 日本側参加者

・山本国土交通副大臣はじめ国土交通省、経済産業省、

在インド日本大使館

・JETRO、JORSA、JARTS等

・民間関係者

⑤ セミナープログラム

スピーチ等

・山本国土交通副大臣

・スレッシュ・プラブー鉄道大臣

・大橋海外鉄道推進協議会副会長

プレゼンテーション

・国土交通省

・JR東日本

・国際協力機構（JICA）

・台湾交通部、台湾高鉄

・主要参加企業（川重、日立、三菱電機、東芝）

10

インド高速鉄道セミナー・展示会

山本国土交通副大臣

プラブー鉄道大臣

セミナー風景

日本・インド円卓会議

セミナー会場

会員企業ブース

11

キ．第 4回日 EU産業間対話

日本と EU 間において、平成 25 年 4 月、自由貿易の促進等を目的と

する経済連携協定（EPA）交渉が開始され、それと併行して鉄道分野の

調達についても交渉が行われた。

日 EU政府は、鉄道分野における市場参入の機会を実質的に向上させ

るために、鉄道市場の動向や特徴等に関する相互理解の促進が有効で

あることから、双方の政府関係者、鉄道事業者及び鉄道関連の産業団

体が参加する日 EU 鉄道産業間対話の開催を合意し、第 1 回は平成 26

年 3 月 27 日にブラッセル、第 2 回は同年 12 月 4 日に東京、第 3 回は

平成 27年 5月 21日にブラッセルにて開催した。

第 4 回は同年 11 月 10 日（鉄道技術展の前日）に幕張メッセで開催

され、当協会は BtoB ネットワーキングレセプションを開催し、日 EU

の鉄道関係者のビジネスマッチングの機会提供を行った。

主な参加者

・日本側：国土交通省、経済産業省、外務省、総務省、鉄道関係

事業者、産業団体

・ＥＵ側：成長総局（旧域内市場総局）、貿易総局、鉄道関係事業

者、産業団体

産業間対話

ネットワーキングレセプション

12

ク．第 4回鉄道技術展

平成 27 年 11 月 11 日から 13 日に幕張メッセにおいて、フジサンケ

イビジネスアイの主催、国土交通省等の後援により開催された。

当協会は開催に協賛するとともに、パネルの展示等を行った。また

同時に開催された STECH2015 鉄道技術国際シンポジウムにも協賛団体

として名を連ね、セミナー等にも参加した。さらに、この鉄道技術展

に合わせ、会場の幕張メッセにおいて JICAと共催で、JICA 集団研修参

加者によるカントリーレポート発表会を実施した。

今回の鉄道技術展は、出展社数 450社（前回 328社）、入場者数 28,507

人（前回 19,221 人）で、前回と比べて大幅に増加した。

展示会場

JARTSパネル展示

海外企業ブース（ドイツ）

STECH ｼﾝﾎﾟｼﾞｳﾑ JR東日本小縣副会長

13

ケ．インド HSR 等説明会（ムンバイ・アーメダバード間高速鉄道等）

ムンバイ・アーメダバード間高速鉄道について、平成 27 年 12 月の

安倍総理訪印時の新幹線システム導入に関する両国間の合意を受け、

政府関係者より日本企業に対して日印共同調査の概要や合意内容を説

明する説明会を、当協会が協力して開催した。

また説明会では、インド鉄道省が計画している駅舎再開発プロジェ

クトについても情報提供があった。

① 開催日時

平成 28年 2月 19日

② 開催場所

ホテルメトロポリタンエドモント

③ 説明者

国土交通省鉄道局及び都市局

経済産業省製造産業局

独立行政法人国際協力機構（JICA）

国土交通省鉄道局中山室長

説明会風景

14

コ．ＪＯＩＮ業務に関する意見交換会

株式会社海外交通・都市開発事業支援機構（JOIN）では平成 27年の

年末に、港湾・鉄道分野で 3 件の出資を決定した。JOIN では、民間事

業者の海外展開の後押しをするため、平成 28年度には支援決定案件を

大幅に拡大することを考えており、JOIN からの要請により、当協会は

出資団体及びその会員企業との意見交換会を開催した。

① 開催日時 平成 28年 3月 2日

② 開催場所 法曹会館

③ 参 加 者 32名

JOIN事業推進部伊藤ｼﾆｱﾀﾞｲﾚｸﾀｰ

意見交換会風景

15

（２）日本の鉄道システム情報発信事業

ア．人材育成

（ア）鉄道海外展開セミナー

鉄道の海外展開に必要な基礎的知識の習得を目的に、有識者の

講演を中心とした研修を実施した。なお、第 11 回、第 14 回は一

般社団法人海外運輸協力協会と共催し、第 12 回、第 13 回、第 15

回は当協会が単独で開催した。

① 第 11回鉄道海外展開セミナー

・実施日、開催場所

平成 27年 7月 23日 法曹会館

・講演内容

講演「ロシアの鉄道事情」

講師 公益財団法人 環日本海経済研究所（ERINA）

名誉研究員 辻 久子

講演「ＥＵの高速鉄道と新幹線の比較について」

講師 スウェーデン運輸庁（Trafikverket）

シニアアドバイザー 国土交通省インターン

Pär Färnlöf（パール・ファルンロフ）

・参加者数 121名

② 第 12回鉄道海外展開セミナー

・実施日、開催場所

平成 27年 8月 24日 ホテルメトロポリタンエドモント

・講演内容

講演「最新の中国鉄道事情について」

講師 北京交通大学 教授 楊中平

・参加者数 102名

③ 第 13回鉄道海外展開セミナー

「海外展開・国際協力関係実践研修」の特別講義をオープン

セミナーとして会員に公開した。

・実施日、開催場所

平成 27年 9月 28日 ステーションコンファレンス東京

・講演内容

講演「世界の鉄道」

講師 日本コンサルタンツ株式会社

取締役 技術本部 副本部長

秋山 芳弘氏

16

講演「JICAによる鉄道分野の海外展開支援について」

講師 独立行政法人 国際協力機構（JICA）

社会基盤・平和構築部 運輸交通･情報通信グループ

第二チーム（港湾、鉄道、航空分野）課長

田中 賢子氏

講演「鉄道の国際展開について」

講師 国土交通省 鉄道局 国際課長 長井 総和氏

・参加者数 105名

④ 第 14回鉄道海外展開セミナー

・実施日、開催場所

平成 27年 12月 4日 ホテルメトロポリタンエドモント

・講演内容

講演「インドにおける鉄道コンサルタントについて」

講師 オリエンタルコンサルタンツグローバル

インド現地法人 取締役社長 阿部 玲子氏

講演「国際展開から見た日本の鉄道車両」

講師 明星大学 名誉教授 宮本 昌幸氏

・参加者数 81名

⑤ 第 15回鉄道海外展開セミナー

（欧州都市間・都市内鉄道及び都市開発に関する調査報告）

・実施日、開催場所

平成 28年 2月 22日 ホテルメトロポリタン

・講演内容

「基調講演」

東京都市大学 名誉総長 中村 英夫氏

「欧州都市間鉄道の展開

（シュトゥットガルト２１を中心として）」

講師 東日本旅客鉄道株式会社 建設工事部課長

下大薗 浩氏

「欧州の都市鉄道（カールスルーエモデルを中心として）」

講師 東京地下鉄株式会社 改良建設部企画課長

伊藤 聡氏

「欧州の駅開発」

講師 東京急行電鉄株式会社

都市創造本部 建築技術部統括部長 浅野 新氏

「総括報告及び質疑応答」

（一社）海外鉄道技術協力協会 理事長 茅野 泰幸

・参加者数 67名

17

第 11回 鉄道海外展開セミナー

第 12回及び第 13 回 鉄道海外展開セミナー

講師 環日本海経済研究所辻名誉研究員

講師 スウェーデン運輸庁パール氏

講師 北京交通大学楊教授（第 12回）

講師 JIC秋山技術本部副本部長（第13回）

講師 国際協力機構田中課長（第 13回）

講師 国土交通省長井国際課長（第13回）

18

第 14回 鉄道海外展開セミナー

第 15回 鉄道海外展開セミナー

東京都市大学中村名誉総長

JR東日本下大薗建設工事部課長

東京地下鉄伊藤改良建設部企画課長

東京急行電鉄浅野建築技術部統括部長

講師 OCG ｲﾝﾄﾞ現地法人阿部取締役社長

講師 明星大学宮本名誉教授

19

（イ）海外展開・国際協力関係実践研修

鉄道の海外展開に必要な知識・技能の習得を目的として、海外

研修を含む実践的な研修を実施した。

① 国内研修

主に海外業務に携わる予定の新任者、実務担当者を対象とし

て、3日間の集中研修を実施した。

研修では、海外鉄道事業の意義と取組みをはじめとして、国

土交通省による日本の海外展開状況、JICAによる国際協力の

現状紹介などの特別講義、車両メーカー、コンサルタントによ

る海外展開への取組み状況の紹介、欧州の鉄道事情、国際規格

の動向等の紹介、世界の鉄道プロジェクトと課題、海外コンサ

ルタントの役割についてなど、鉄道の海外展開に係る総合的か

つ実践的な集中講義を行った。

また、これらの講義と合わせて、実践的な英語力を磨くため

の研修（英語による海外実務、英語による文書作成、英語によ

るコミュニケーション力）、海外従事者にとって必要となる危

機管理、健康管理などについての研修も実施した。

・期間 平成 27年 9月 28日～9月 30日 3日間の集中研修

・場所 ステーションコンファレンス東京（サピアタワー）

・参加者 15名

② 海外研修

国内研修に参加した受講生から対象者を絞って海外研修を

実施した。

海外研修では、日本の新幹線システムの初の輸出事例となっ

た台湾では、台湾高速鉄道試乗、車両基地視察、空港アクセス

鉄道等の都市鉄道見学、日本の借款による都市鉄道の建設や高

速鉄道の計画が進んでいるマレーシアでは、MRT 建設現場視察、

車両基地、指令所視察、マレーシア鉄道公社との意見交換、都

市鉄道見学などを実施した。

・期間 平成 27年 10月 18日～10月 24日 7 日間

・研修国 台湾（台北、桃園、高雄）

マレーシア（クアラルンプール）

・参加者 9名

20

国内研修カリキュラム

実践研修：国内研修

英語研修

グループ討議

日付

場所9:00

12:00

13:15（受付13:00より）

9/28（月） 9/29（火） 9/30（水）

602-A(中会議室) 602-A(中会議室) 402-A(中会議室)　403　404(小会議室)

403B Class

404C Class

10:00

10:00

10:00

海外鉄道事業の基礎JIC

永井宏生氏

英語によるコミュニケーション力アルク教育社

10:50

11:00

11:00

9:20

9:20 9:20

開講式・オリエンテーション

欧州の鉄道－改革の経緯と今後の展望－

運輸調査局黒崎文雄氏

402－AA Class

海外派遣者にとっての健康管理保険同人社

12:00 12:00

12:00 昼休み 昼休み 昼休み

場所602B+C＋D(大会議室)オープンセミナー形式

602-A(中会議室) 402C+D(中会議室)

英語による文書作成アルク教育社

14:00

14:00

14:10

メーカーによる海外鉄道事業への取り組みについて

三菱重工下田城氏

14:45

14:55

15:00特別講義②

JICA 田中賢子氏

15:00

13:00

13:00 13:00

特別講義①JIC 秋山芳弘氏

国際規格について鉄道総研田中裕氏

15:10 15:1015:20

グループ討議JIC

小松博史氏

海外従事者のための危機管理海外邦人安全協会

萩隆之介氏

16:20

16:30

特別講義③国土交通省 長井総和氏

台湾・マレーシア鉄道事情JIC

齋藤浩司氏

17:30

16:0016:25

16:30

18:00

18:15

17:00

18:00 18:00

意見交換会会場：605A+B+C

19:45

17:30

海外研修説明会（海外研修参加者のみ）

17:10

17:20

研修のまとめ・閉講式

17:40

21

海外研修スケジュール

実践研修：海外研修

台湾高速鉄道乗車

燕巣総合車両基地視察

在マレーシア日本国大使館

MRT建設現場視察

10月18日 10月19日 10月20日 10月21日 10月22日 10月23日 10月24日

日 月 火 水 木 金 土

移動 移動

昼食 昼食 昼食

昼食 移動

台北市内へ移動

移動 移動

懇親会 懇親会2250ｸｱﾗﾙﾝﾌﾟｰﾙ　　　発

宿泊先 台北 台北 ｸｱﾗﾙﾝﾌﾟｰﾙ ｸｱﾗﾙﾝﾌﾟｰﾙ ｸｱﾗﾙﾝﾌﾟｰﾙ 機内泊

在マレーシア日本国大使館訪問及び概要説明

空港～市街地へ移動（空港線試乗）

空港駅視察

ｸｱﾗﾙﾝﾌﾟｰﾙ市内交通調査

0705成田着、　　　解散JL724MRT新線建設・

ﾄﾝﾈﾙ工事現場視察及び意見交換

1050羽田発1330松山着BR189

高速鉄道駅予定地視察

変電所視察及び意見交換

台湾新幹線乗車左営→台北

マレーシア国鉄訪問及び意見交換

AM

0850羽田集合台湾新幹線乗車台北→左営 0940桃園発

1415ｸｱﾗﾙﾝﾌﾟｰﾙ着BR227

PM

燕巣総車見学

台北地下鉄駅視察及び試乗

22

イ．人材交流

（ア）留学生サマーセミナー

日本への留学生に対し、個々の技術面から駅周辺都市開発計画

等まで、都市鉄道システム全体について幅広く総合的な教育研修

を東京大学、政策研究大学院大学の主催により実施した。当協会

は、共催の JR東日本、東京メトロ及び東急電鉄と共に、セミナー、

レセプションの開催、鉄道施設の視察などを支援した。

① 開催期間：平成 27年 8月 27日～8月 28日

② 参加者：40名（19ヵ国）

③ 主催：東京大学、政策研究大学院大学

④ 共催：JR東日本、東京メトロ、東急電鉄、JARTS

⑤ セミナー概要

現地視察

・東京メトロメンテナンス現場作業視察(夜間作業)

・東京駅及び総合指令所視察

・多摩田園都市現地視察

・渋谷ヒカリエ視察

講義

・東大 家田仁教授

・JIC 山﨑隆司社長

・東京メトロ 山村明義専務、荻野智久課長

・東大 須田義大教授

・東急 白石文明執行役員、東浦亮典部長

・区画整理機構 矢島隆理事長

・JR東日本 阪本未来子大宮支社長

・JR東日本 深澤祐二副社長

セミナー風景

夜間作業視察

23

（イ）大使館スタディセミナー

在日大使館員に対して、わが国鉄道に関する啓発と日本企業等

との人的ネットワークの構築を図るため、10月 14日の「鉄道の日」

に合わせ、国土交通省及び鉄道の日実行委員会と連携して、都市

鉄道スタディツアーを開催するとともに、鉄道の日祝賀会に参加

した。

当協会は、国土交通省と共にスタディツアーを開催し、鉄道事

業者の協力により鉄道施設の視察を実施した。

① 開催日：平成 27年 10 月 14日（水）

② 参加者：21名

③ セミナー概要

・日本の都市鉄道の概要紹介

・指令所、車両基地等の視察

④ 参加国（19カ国）

ドイツ、EU、ブラジル、インド、スウェーデン、ウクライナ、

台湾、アメリカ、インドネシア、イギリス、カナダ、オースト

ラリア、トルコ、ミヤンマー、タイ、マレーシア、スペイン、

フランス、ベトナム

セミナー

視察風景

24

（ウ）大使シティツアー

わが国の高速鉄道の海外展開を促進するために、国土交通省、

外務省は、平成 27年 10月 27 日に、情報発信力の高い各国の在京

大使等を対象とした新幹線の優位性等を紹介する「シティツアー」

を開催した。当協会は新幹線の試乗、視察、会員と各国大使等と

の意見交換を行うためのレセプション等を実施した。

参加国 11カ国

アメリカ、イギリス、インド、インドネシア、オーストラリア、

シンガポール、タイ、ブラジル、ベトナム、マレーシア、ロシア

新幹線車内清掃視察

グランクラス試乗

レセプション

意見交換風景

25

（エ）JICA 都市鉄道研修カントリーレポート発表会

2015 年度 JICA研修「都市鉄道の運営」に研修生として来日した

12 か国の鉄道専門家によるカントリーレポート発表と意見交換会

を、平成 27年 11月 11日に幕張メッセにおいて鉄道技術展に合わ

せ JICA と共催で開催した。

各国研修生から自国の都市鉄道の現状、課題等について約 20分

間の発表があり、その後、JARTS 会員等と研修生との意見交換が行

われた。

研修生は、各国とも運営、運行の実務の課長クラスであり、発

表の中で各国の現状、課題、日本での研修に対する期待が具体的

に表明された。

・参加者 研修生 17名 JARTS会員等 40名

・研修参加国（16カ国）

インド、スリランカ、パキスタン、バングラデッシュ、

ブラジル、ベネズエラ、モンゴル、インドネシア、フィリピン、

ミヤンマー、タイ、ベトナム、南アフリカ、ナイジェリア、

トルコ、イラン

研修生発表

発表会風景

26

ウ．海外展開・国際協力のためのツールの整備

（ア）「わかりやすい鉄道技術」の英訳

日本の鉄道の海外展開を図るうえで必要な情報発信ツールの整

備の一環として、「わかりやすい鉄道技術」（鉄道概論、土木編、

電気編、車両･運転編）（発行（公財）鉄道総合技術研究所 鉄道

技術推進センター）を鉄道総研及び関係協会等の協力を得て、

2ヵ年計画で英訳化を行い、海外鉄道関係者に無償頒布し、また

必要により会員に頒布することとした。

本年度は、鉄道概論･土木編の英訳を実施した。

（イ）解説 鉄道に関する技術基準（英語版）の増刷

平成 24年度から 26年度に英訳し刊行した「解説 鉄道に関する

技術基準」を増刷し、会員に提供した。

（ウ）「新幹線プロモーション･DVD」の制作

日本の鉄道システムの海外展開、鉄道関連産業の海外進出を支

援するため、東南アジアをはじめとする世界各国での高速鉄道セ

ミナーや展示会等をターゲットとして、日本の新幹線の歴史、特

徴、また新幹線の開業により活発となるさまざまな開発やビジネ

スを紹介する情報発信ツール（新幹線プロモーション DVD）を国土

交通省と連携して制作した。

制作した DVD は、我が国の鉄道システムの海外展開を図るため

海外政府要人や鉄道関係者への PR映像として積極的な活用を予定

している。

（エ）新幹線パンフレット（英語版）の制作

日本の新幹線を海外へ PR することを目的

として、英文のパンフレットを制作し、我が

国が海外展開を推進するために海外で行う

シンポジウム等で現地関係者に配布した。

27

（３）海外鉄道に関する調査・情報収集事業

ア．「世界の鉄道」の編集・発行

当協会で平成 17年に発行した「世界の鉄道」の改定新版を、編集委

員会及び関係者の協力により平成 27年 9月に発刊した。

イ．世界の鉄道の現況・動向調査

発刊した「世界の鉄道」に掲載した世界の鉄道データを、関係機関

（現地 JICA 事務所、海外公館）等の協力も得て、最新情報に更新する

作業を継続して行うこととしている。

今後も世界の鉄道の現況・動向調査を行い、会員に情報提供をして

いくこととしている。平成 27年度は南米（ブラジル・アルゼンチン・

チリ）について調査を行った。

（４）会誌発行等情報提供事業

日本の鉄道の海外展開や国際協力に係る情報交換、情報提供等を行

うため、国・関係機関等による最新の鉄道事情の紹介をはじめ鉄道に

関するさまざまな情報を集約した会報を発行し、HPでも公開した。

ア．会報の発行

・226号 平成 27年 8月発行

・227号 平成 28年１月発行

イ．HP等による情報提供

世界の鉄道 会報 226 号、227号

28

３．その他

（１）50周年記念事業の実施

平成 27 年度に創立 50 周年を迎えるに当たり、次の事業を記念事業

として実施した。

① 記念講演会の開催

政策研究大学院大学 森地教授による「アジアの大都市交通」の

講演を実施した。

アジアの大都市の現状、道路交通と都市鉄道、公共交通のあり

方、日本の交通政策の経験を踏まえた経営収支、ネットワーク、

総合交通政策等についての示唆等、教授が長年に亘り関わってき

ているアジアの都市交通について多岐にわたるご講演をいただい

た。

森地茂教授

講演会風景

② 記念祝賀会の開催

JARTS 今井前会長はじめ歴代の会長、理事長、諸先輩、国土交通

省幹部等多数のご参加を得て実施された。

小森会長挨拶

祝賀会風景

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③ JARTS50 年史の刊行

平成 27 年 6 月に、JARTS の 50 年間の事業実績を集大成した

「JARTS 50年のあゆみ」を刊行した。

この冊子では、昭和 40年の創立以来のコンサルティング事業に

ついて、また平成 24年 4月に海外コンサルティング事業を事業譲

渡した以降の鉄道の海外展開推進のための各種公益的事業につい

て体系的に紹介している。

（２）日中鉄道友好推進協議会、海外鉄道推進協議会からの事務受託

日中鉄道友好推進協議会の事務の受託に加え、平成 25 年 7月から海

外鉄道推進協議会の事務局業務を受託している。

（３）関係団体との連携活動

海外鉄道推進協議会、日中鉄道友好推進協議会、交通関係法人連絡

協議会、七協会協議会へ参加し、意見交換等を行った。

（４）その他

・派遣前国土交通省アタッシェ等との意見交換会への参加

・中南米諸国駐在日本大使等との意見交換会への参加

・アジア諸国駐在日本大使等との意見交換会への参加

・インド大都市における都市鉄道調査報告説明会の実施

・JICA調査報告等説明会（インド都市鉄道、高速鉄道）