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21 世紀 ふさわしい びの 創造 「教育の情報化」を推進するプロジェクト一覧 別冊

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2 1世 紀 にふさわしい学びの創造「教育の情報化」を推進するプロジェクト一覧

別冊

日本マイクロソフト株式会社代表執行役社長樋口泰行よりメッセージ

子供たちが自ら学びの喜びを感じる 21世紀型の教育を

「学校教育の情報化」の基本方針策定に向けて

21世紀にふさわしい学びを 創造する。

「デジタル教科書・教材の普及促進」「情報端末・デジタル機器の整備充実」に向けて

学びの場における 情報通信技術の活用。

「学校・教員へのサポート体制の充実」に向けて

教員支援と 情報通信技術の活用。

「ICTですべての人々の持つ可能性を最大限にする」「デジタルデバイドの是正」「情報モラル向上」に向けて

学ぶ喜びを すべての子供たちに。

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C O N T E N T S

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2 1世 紀 にふさわしい学びの創造

別冊

2 THE EDGE 別冊

子供たちが自ら学びの喜びを感じる21世紀型の教育を

日本マイクロソフト株式会社代表執行役社長

樋口泰行

ロソフトは、「21世紀型スキルプロジェクト」を通じて、各国の教育者から寄せられる知見を集積しています。ICT技術だけが答えではありませんが、ICT技術と教育におけるイノベーションは深い相関関係にあります。インターネットやITを使うことによって、無理なく相互の意思疎通ができ、子供たちの学びを個別化できるからです。

教育におけるITの有効性・クラウド 教育現場におけるICTの利活用は、すなわち学びの空間を広げるものだと思います。教科書や教材のカスタマイズによって、子供たち一人ひとりに対応した学びの環境が創出されます。そして、教員は、教材を自由に編集・共有することで知が蓄積されていきます。学校内外とのコラボレーションやコミュニケーションが広がれば社会全体で子供たちを育てる環境が実現できるでしょう。それを推進し、児童生徒の学習履歴や教材データの蓄積を安心安全な環境で行ううえでは、クラウドの活用もいっそう重要になってきます。学校はサービスの品質を向上させ、かつコストを削減でき、サービス規模の拡張などについても柔軟に対応できます。世界では、さまざまな事例が見られ、マイクロソフトもサービスを提供し、コラボレーション環境を用意しています。これからは、知識・人材をめぐる国際競争がいっそう加速してきます。異なる文化・文明との共存や国際協力の必要性も増してくる中、先進的な教授方法とICT技術が一緒になったときに初めて、学びの姿は時間と空間の制約を超え、新たな形として子供たち一人ひとりの手に届くでしょう。

次世代のリーダーたちへ オバマ米大統領も2011年一般教書演説の中で、教育改革による国家の競争力について言及しました。その中では、児童生徒の評価方法ややる気を起こさせるために必要な取り組みを積極的に推進することが述べられています。21世紀型教育を実行するための改革は、官民連携し、保護者には教育に対する希望を、児童生徒一人ひとりには学びの喜びを与えられるものでなければなりません。この小冊子には、日本マイクロソフト株式会社が、過去25年間に教職員の皆様、パートナー企業の皆様と作り上げてきたさまざまな事例が含まれています。これからも、私どもは日本政府の成長戦略、教育政策に応えるべく、世界から最先端の情報と技術を取り寄せ、国際社会の中で日本が求められているイノベーションを提供できるよう、皆様と共に取り組んでまいります。

日本の人材と企業の競争力 日本経済団体連合会 (経団連 ) が2011年1月に発表した「産業界が求める人材像と大学教育への期待」というアンケート結果の中で、1 ,000社中、800社以上が理系・文系問わず、倫理的思考力や課題解決能力を身に付けることを期待する、と回答しました。同アンケートでは、現在の大学生に不足している素質の1位として、「主体性」や「創造力」が挙げられており、教育の果たす役割がいっそう強く浮彫りにされました。経済成長を続けている時代は、1つの戦略を長く続けることで会社が成長できました。しかし、変化のスピードに対する能力がものを言う時代には、自ら舵を切るために決断しなければならない場面が多くあります。さまざまなタイプの人が集まり、知恵を出し合い、切磋琢磨する中で会社は成長します。周りの人々を巻き込んで結果を出していくプロセスの中でこそ、良いアイディアが生まれ新しい価値 (イノベーション) が起こります。そのためには、画一性を求めるだけの教育であってはならないと考えます。つまり、一人ひとりの個性を伸ばす多様性の尊重と醸成がいっそう重要になってくるのではないでしょうか。

21世紀型教育とは 知識基盤社会の中では、狭義の知識や技能の習得のみならず、自ら柔軟な思考力を持って、他人と協調して課題を解決し、新しい知や価値を創造できる能力が求められています。答えがひととおりでない時代における教育。その中で評価されるべき新しいスキルの定義や、知識構築型の学習環境や評価方法について、マイク

3THE EDGE 別冊

国際的な協働で未来の学びを創造【21世紀型スキルプロジェクト】

21世紀にふさわしい学びを創造する。

文部科学省が公表した『教育の情報化ビジョン (骨子) 』では、教育の情報化の重要性について、「新しい知識・情報・技術が政治・経済・文化を始め社会のあらゆる領域で基盤となり重要性を増す知識基盤社会において、教育の情報化は、我が国の子どもたちが21世紀の世界において生きていくための基礎となる力を形成するために大きな意義を有している」としています。マイクロソフトでは、国境を越えた学びの体系作りのために、各国の教育関係者や専門家と連携し、21世紀にふさわしい学びの場を創造するプロジェクトを推進しています。

ロジェクト」が2009年から3か年の予定で実施されています。マイクロソフトはプロジェクトの趣旨に賛同し、インテル、シスコシステムズと共に、本プロジェクトを支

援しています。プロジェクトの成果である21世紀型スキルの定義は経済協力開発機構 (OECD ) のPISAに今後活用されていくように連携して進められています。

 世界の教育科学の研究者が集い、21世紀の社会に求められる育成すべきスキルの定義とその評価方法および学習環境を検証する「21世紀型スキルプ

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コミュニケーション力

コラボレーション力 客観的思考・課題解決

情報リテラシー 創造力とイノベーション

ICTリテラシー メタ認知力

地域や国際社会の市民性

個人的・社会的責任

人生・キャリア設計力

21世紀型スキル

「学校教育の情報化」の基本方針策定に向けて

世界の教育研究者で特定した10のスキルセット。UNESCO、OECD (PISA) と連携し、今後のスキル育成のための教育環境や評価方法を検討し、教育現場での実践に取り組んでいます

4 THE EDGE 別冊

114か国800万人の教職員、1.9億人の子供たちを支援【Microsoft® Partners in Learning】

ICTが拓く未来の学びの姿 ~ Microsoft® Future Vision ~

場に適したICT活用モデルを提示することを目指しています。国内では横浜市と横浜市教育委員会の協力により、横浜市立横浜サイエンスフロンティア高校でプログラムが実施されています。また、Innovat ive Schools Toolkitを通じて、教育革新を進めるための自己評価ツール、取り組み事例の紹介、関係者とのワークショップの方法などを紹介していきます。

教職員のICTスキル向上<Innovative Teachers Program>

 ICTを活用して効果的な授業を実践したり、校務を効率化するうえで必要なスキルを身に付けるための教職員向けプログラムです。小中高等学校の教職員を

対象としたeラーニングの提供や、授業・校務でのICT活用事例を共有するためのコンテストなどを実施しています。さらに、国内外の教育関係者や専門家と経験や情報を共有する場としてInnov a t i v e Education Forumを開催しています。

 マイクロソフトは、「一人ひとりの多様性に合わせた個別教育の実践を通じて、すべての人々が教育の恩恵を享受できること」というビジョンを掲げ、過去7年間で114か国で展開し、800万人以上の教職員と1 .9億人以上の子供たちを支援してきました。Mic r o s o f t ® Pa r tne r s i n Learn ingは、以下の2つのプロジェクトで構成されています。

先進的な21世紀の教育環境を創る<Innovative Schools Program>

 “新しい公共”の担い手である自治体や民間企業と連携し、教育機関にICTを軸にした先進的教育環境を構築することを目的としたプログラムです。そこで得られた成果や課題の共有を通じて、教育現

Future Vision

家庭と学校をシームレスにつなぐ

未来の教育環境では、保護者はICT機器を通じていつでも子供たちの学習状況を把握できます。学校と家庭、そして地域コミュニティはICTでシームレスにつながっているので、安心して学校に子供を通わせることができます。

Future Vision

国境を越えた学び未来の教室は、学校や地域を越えて世界とつながっています。子供たちはインターネットに接続された電子黒板を通じて、世界中の人 と々コミュニ

ケーションしながら授業を進めています。電子黒板に書かれた文字は、自動翻訳されるので子供たちは言葉の壁を越えて協同学習が行えます。

マイクロソフトは、ICTの利活用によって実現する未来の学びの姿を具体的にイメージし、それを支える技術の開発に取り組んでいます。

電子黒板は国境を越えた協同学習のインフラになります

保護者は、いつでも子供の学習状況を把握できるので安心です

日本におけるICT活用実践を各国の先生と共有

C O L U M N

5THE EDGE 別冊

デジタル教材を活用した協同学習・個別学習事例【実績あるデジタル教材の一例】

学びの場における情報通信技術の活用。

21世紀を生きる子供たちに求められる力の育成において、情報通信技術の活用は、一人ひとりの能力や特性に応じた学びや、子供たちどうしが教え合い、学び合う協同的な学びを創造するうえで大きな役割を果たします。

ジュ」の特徴を組み合わせることで、パソコンやインターネットを活用した効果的な学習環境を提供しています。また、ベネッセコーポレーションでは、「進研ゼミ中学講座プラスアイ」を通じて、音声・動画による解説や、オンライン採点などWebの特性を活かし、従来に比べて25%の成績の伸びを実証しています(※)。 国内には学習効果の高いデジタル教材が、既に数多く開発され利用されてお

り、今後は日本ならではのデバイスも増えてきます。マイクロソフトでは、こうしたパートナー企業との実践事例をマイクロソフト「きっずナビ」サイトに集約して公開しています。

※各グループの平均正答率を用い、事後テストと事前テストの結果差で算出。伸び率は35 .20÷28 .04=1 .25・・・より算出。赤堀侃司 (白鴎大学教授/教育テスト教育センター理事 ) 監修、㈱ベネッセコーポレーション実施2007年「進研ゼミ中学講座プラスアイ」モニター調査より。学習効果比較実験の結果より、効果には個人差があります

 マイクロソフトは2006年から2009年にかけてメディア教育開発センター (NIME) と連携し、ICTを活用した先進教育の実証研究「NEXTプロジェクト」を展開しました。プロジェクトには、和歌山県和歌山市内すべての小学校 (52校 ) と立命館小学校 (京都府京都市)、神戸学院大学付属高等学校 (兵庫県神戸市 )、海陽学園 (愛知県蒲郡市 )、港区立青山小学校 (東京都 ) が参加。一人1台のタブレットPCを利用したデジタル授業が行われました。プロジェクトの結果、子供たち一人ひとりの学習ニーズに柔軟に対応した授業は、子供たちの思考を深化、拡大し、学習意欲を高めることが実証されました。 学校以外にも、民間の教育関連産業がさまざまなデジタル教材を開発しています。たとえば、えいすう総研では、空間的、時間的な制約を完全に取り払うeラーニング学習に、音声を活用した一問一答形式、あるいは教育世話係の「eコンシェル

マイクロソフトきっずナビ http://www.microsoft.com/japan/athome/magazine/special/kids-navi/

「NEXTプロジェクト」で行われた「リレーお絵かき」の一場面

「デジタル教科書・教材の普及促進」「情報端末・デジタル機器の整備充実」に向けて

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情報通信技術利活用のための素材集

デジタル教科書普及に欠かせない標準化と相互運用性の促進

デジタル教材・素材を無償で提供 マイクロソフトのWebサイト「先生のためのICT活用広場」で無償提供している教材テンプレートや、イラスト・写真・動画などの素材を活用すれば、特別なスキルやソフトがなくても、すぐにデジタル授業を始めることが可能です。

小1の授業から使える学習支援ソフト Microsoft® Officeの操作メニューを、小学校低学年の児童も容易に理解し、親しみを持てるアイコンやひらがな中心の操作ボタンに変えるアドインソフト「Dr.シンプラー 2010 Lite」をゼッタテクノロジー株式会社と連携し無償で提供しています。ソフトには、授業で使う際に便利な学習指導要領に準拠した小学校1~6年の学年別辞書も含まれています。

教室全員でパソコンを共有してグループ学習 1台のパソコンに複数のマウスを接続してグループ学習ができるMicrosoft® PowerPoint®用アドインソフト「Microsoft® Mouse Mischief™」を無償提供しています。ワイヤレスマウスを使えば、教室の全員が参加した協同学習が可能です。

Microsoft® Visio®で使えるデジタル教材 (星座早見表、かけ算学習) の一例

C O L U M N

プレスリリース:http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3929

 デジタル教科書の普及には、フォーマットの標準化と相互運用性の確保が欠かせません。標準化を進めず、各社独自のデジタル教科書を作成してしまうと、特定事業者による独占やコスト高騰を招いたり、コンテンツ共有ができなくなるなどの問題が懸念されます。 マイクロソフトは、2008年2月に「相互運用性原則」を

宣言し、あらゆる製品で標準化への対応強化と相互運用性の確保を進めてきました。デジタル教科書にかかわる活動としては、国内の関連企業6社と電子書籍の標準化を推進する「IVS技術促進協議会」を2010年12月に設立。日本語独特の地名や人名、旧字体などを問題なく表示する環境作りを支援しています。

「Microsoft Mouse Mischief」ダウンロードサイトhttp://www.microsoft.com/multipoint/mouse-mischief/ja-jp/

「Dr.シンプラー 2010 Lite」ダウンロードサイトhttp://www.drsimpler.net/

先生のためのICT活用広場http://www.microsoft.com/japan/education/ict/default.mspx

Mouse Mischiefを使用すれば、児童・生徒の回答は画面上ですぐに確認できます。クラスであまり発言したことのない児童・生徒さえも、間違った回答を恐れずに参加しやすくなります。このため、クラス全体の進捗状況や理解度を適切に認識でき、その場で教材を調整できます

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7THE EDGE 別冊

教員支援と情報通信技術の活用。

21世紀にふさわしい学びの場を創造するうえでは、教職員にICT利活用を通じて、校務を効率化し、児童生徒と向き合う時間を増やしていただくことが重要です。校務情報化には、費用対効果に優れ、運用負荷の少ないクラウド化が焦点となることが予想されます。

全国5万人の教職員を支援【ICTスキルアップオンライン】

 Innovative Teachers Programの一環として、ICTを利活用して効果的な授業を実施したい、ICTスキルを身に付けたいと考えている教職員を支援するeラーニングプログラムがあります。ICTスキルの基礎から情報モラル教育、授業でのICT活用方法、サーバー運用管理トレーニングまで、カテゴリ別にきめ細かなコンテンツを提供。これまでに熊本県、高知県、和歌山県、大阪府、鳥取県、佐賀県などの自治体で導入され、5万人以上の教職員に受講いただきました。

子供と接する時間を増やすために【校務支援素材の提供】

 教職員の校務を軽減するため、出席簿やお便り、報告書などのテンプレートを「先生のためのICT活用広場」で無償提供しています。

教育現場の知恵とノウハウの共有【教職員ICT活用実践コンテスト】

 Innovative Teachers Programの一環で、学校現場で利用されている授業や校務でのICT活用事例のコンテストを実施し、優秀事例を表彰しています。優秀事例には、アジア大会や世界大会へのエントリ資格が与えられ、各国の教職員と事例や情報を共有いただきます。

2009年のコンテストで最優秀賞を受賞した印西市教育委員会の週案作成用テンプレート

Microsoft® Wordで使える学校便り用フォーマットの一例

ICTスキルアップオンライン http://ict.study.jp/ict/

Microsoft教職員ICT活用実践コンテストhttp://www.microsoft.com/japan/education/mobt03.mspx

「学校・教員へのサポート体制の充実」に向けて

先生のためのICT活用広場http://www.microsoft.com/japan/education/ict/default.mspx

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8 THE EDGE 別冊

教育委員会における利用イメージ

クラウド総合教育センター

教 員 学 校

教員はいつでもどこからでも利用が可能教員1人に1メールアカウント

学校ごとに専用メールアドレス

インターネット経由でサービスを利用

●学校代表アドレスとして利用●メールアドレスの更新、管理は学校ごとに実施●情報モラルなど、授業での活用も

● 低コストで高機能のメールサービスを実現● 最新のセキュリティ機能で高い安全性を確保● いつでもどこからでも利用可能● 教員用IDは既存のアドレス、情報を活かしつつセンターで一元管理が可能● 学校用IDのための各校におけるサーバー管理が不要、容易な運用

ID同期用サーバー教員のアドレスを一括管理

電子メール 予定表 プレゼンスファイル共有共同作業

インスタントメッセージング

オンラインストレージ

導入メリット

アドレス情報

(マイクロソフトのデータセンター)

クラウドで変わる教育環境【Live@edu】

Live@eduの導入で10年先の学習環境を整えたケロ小学校(フィンランド)の事例

C A S E S T U D Y

 フィンランドのケロ小 学 校では、2 0 0 8 年にLive@eduを導入し、教職員54名と全校児童700名で利用を開始しました。同校では、学校の独自アカウントでのメール運用から、予定表、ファイル共有まで、ほぼすべての校務にL i v e @ e d uを活用しています。Live@eduを導入した最大のメリットは、学校の学習コンテンツへ自宅からアクセスできるため、帰宅後も授業の復習が可能になったことです。また、教材の共有により、学校に来られない児童と教室を結んでの協同学習が可能になり、学習機会を拡大することができました。

 さらに、以前はセキュリティ上の懸念からインターネット接続を規制していましたが、高度なセキュリティが保証されているLive@eduの導入後は、児童によるインターネットへのフルアクセスを解禁しました。これにより調べ学習などが活発に行われるようになり、高い学習効果が上がっています。 同校のミナ・ハアンパア教諭は「Live@eduの導入によって、私たちの学校は10~20年後に必要とされる学習環境をいち早く整備することができました」とコメントしています。

開しています。L i v e@eduを利用すれば、学校や教育委員会でサーバーを運用する必要がなくなるため、管理負荷およ

び運用コストを大幅に削減できると共に、学内外でのセキュアな情報共有が可能になります。

 教育機関向けに学校独自アカウントによるメールや、グループウェア、ファイル共有などの機能を無償提供するクラウドサービスMicrosoft® Live@eduを展

Finland

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デジタルの特性を活かして【教育の情報化の効果】

学ぶ喜びをすべての子供たちに。

教育の情報化は、これまで教育を受ける際に困難があった多くの人に恩恵をもたらす可能性があります。視覚や肢体など身体に障碍 (しょうがい) のある子供だけではなく、通常学級に在籍する発達障碍の子供にも、デジタル教材が有効なケースが認められています。マイクロソフトは、自社製品のアクセシビリティ機能 (すべての人にとって使いやすくする機能) の拡充や、障碍のある子供向けの教材やプログラムの提供を行っています。さらに情報モラル教育の支援などを通じて、すべての子供がITの利活用を通じて学ぶ喜びを感じる教育の実現を目指しています。

欧米で障碍のある人の教材、書籍などで活用されている国際標準規格「DA I S Y (デイジー ) 」にも協力し、

Microsoft® Wordの文書をDAISY形式へ変換できる「DAISY Translator」を共同開発し無償提供しています。

 知的な遅れはないが読むのに時間がかかる、文字を書くとき同じ間違いを繰り返す、授業に集中するのが難しいといった学習障碍や発達障碍と思われる子供に、パソコンやプロジェクター、デジタル教材を使って効果が認められているケースが多くあります。目だけでなく音声で聞いて理解する、反復学習する、色を変えたりアニメーションで注意を向ける、といったことが、デジタルでは簡単に行えます。 また、プレゼンテーションソフトのPowerPointやビジネスグラフィックスソ

フトのVisioなども、学習障碍や発達障碍の子供に有効な学習教材になり、マイクロソフトでは、教材の提供や事例の公開を行っています。

読み上げやハイライト表示ができるDAISY形式の教材 PowerPointを使った漢字学習教材の活用例

「ICTですべての人々の持つ可能性を最大限にする」「デジタルデバイドの是正」「情報モラル向上」に向けて

特別支援教育でのPowerPoint活用サイト http://www.microsoft.com/japan/enable/ppt/障碍のある方のICT活用事例 http://www.microsoft.com/japan/enable/casestudy/

DAISY Translatorダウンロードサイト http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/software/save_as_daisy.html

輪郭付き 輪郭なし 画ごとに色を変更

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標準機能ですべての方に使いやすく【アクセシビリティ機能】

載されています。これらは、視覚や肢体に障碍のある子供の学習に大いに役立ちます。マイクロソフトではWebサイトで情報を提供したり、冊子「アクセシビリティガイドブック」を提供しています。

 Windows®には標準で、画面を簡単に拡大する、見やすいように色合いを変更する、キーボードやマウスの設定を変更するといった、あらゆる方にとって使いやすくなる機能、アクセシビリティ機能が搭

インターネット安全教室では、パソコンを安全に使うための大事な知識を楽しみながら学べます 中高生向けに、インターネットの安全な

利用法を啓蒙する冊子

アクセシビリティガイドブック

インターネット安全教室 http://www.microsoft.com/japan/protect/iss/default.mspx  EMAホームページ http://www.ema.or.jp/ema.html

CANVASホームページ http://www.canvas.ws/ MIAUホームページ http://miau.jp/

楽しみながら身に付く情報モラル【情報モラル教育】

ショップを開催しているのがNPO法人CANVASです。少し年齢が上の中学・高校生向けには、インターネットユーザー協会 (MIAU ) と、「青少年の情報リテラシーを育む教材」 (中高生向け) の

 マイクロソフトは、子供たちが安心してITを活用できるように、NPO法人と共同で、情報セキュリティとプライバシーの啓発、情報リテラシーの向上に取り組んでいます。 「インターネット安全教室」サイトを通じて、子供たちが、楽しみながら「プライバシー」「有害サイトの影響」「コンピューターウィルス」を学習できるコンテンツを提供しています。Webサイトには先生や保護者向けの指導用教材、勉強会用のビデオ、啓発用のポスターなどが掲載されています。 これらのコンテンツを利用して、各地の児童館でインターネット安全教室を活用した出前事業などのイベントや、ワーク

障碍のある若者を支援【支援プログラムの実施】

また、広島大学などと「アクセシビリティリーダー育成協議会」を設立し、障碍のある大学生の支援を始めアクセシビリ

ティ向上を推進する人材の育成に取り組んでいます。

 マイクロソフトでは、障碍のある児童生徒・学生を支援するプログラムも行っています。障碍のある学生のための大学・社会体験プログラム「DO-IT」では、共催企業として、ICTスキル習得研修やリーダー研修の支援を行っています。

作成を行いました。また、一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構 (EMA ) は、子供でも理解できるネット上の著作権についてのショートムービーを作成し、啓発に努めています。

      アクセシビリティWebサイト http://www.microsoft.com/japan/enable/Windowsのアクセシビリティ機能の概要 http://www.microsoft.com/japan/enable/products/windows7/

    DO-IT Japan Webサイト http://doit-japan.org/アクセシビリティリーダー育成協議会 http://alp.hiroshima-u.ac.jp/

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子供たちの未来のキャリアのために【マイクロソフト 職場見学プログラム】小、中、高校、高専、大学生を対象に職場見学を受け入れています。「未来のIT」「マイクロソフトの最新テクノロジー」「グローバルで先進的な仕事環境および内容の紹介」「ITを活用したテレワークなどの新しい働き方」など、外資系グローバルIT企業ならではのテーマで、400名のボランティア社員講師が、これからの未来を担う子供たちの将来をサポートします。

学生の可能性を拓く【Microsoft® Student Partners】MSP (Microsoft® Student Partners) は、マイクロソフトが全世界で展開している学生向けのパートナープログラムです。自分のアイディアを形にすることを学ぶ場としてだけではなく、より多くの学生に新たな気づきや実践の機会を提供することを目標に、関東・関西・九州でさまざまなプロジェクト・活動を展開しています。マイクロソフトの製品やテクノロジーに関する情報を発信したり、勉強会やセミナーを開催したり、あるいは Imagine Cup にチャレンジしてくれる元気でやる気のある学生を、マイクロソフトは支援しています。

若き才能が世界に挑む【Imagine Cup】ICTを使って世界に変化を起こしたいという情熱、想像力を持った学生を応援する世界規模の技術コンテストです。2010年のポーランド大会には、100か国余り、32万5千人の学生が参加、日本チームは2008年にアルゴリズム部門、2009年には写真部門で3位を獲得。アイディアと技術に溢れる学生に世界へ挑戦する舞台を提供します。

世界に羽ばたく研究者を【MSR アカデミック連携プログラム:Mt.Fuji Plan】日本全国の大学・研究機関から研究プロジェクトを募集し、マイクロソフトリサーチ (MSR) の審査を通過した学生・研究者を支援する産学連携プログラムです。3年間で数百万ドルの投資を実施し、日本発の先端技術の開発を支援しています。これまでの支援の成果が、東京工業大学のグループによる世界最高クラスの省電力スパコン「TSUBAME2.0」の開発につながるなど、画期的な成果が生まれています。

〒108-0075 東京都港区港南 2-16-3 品川グランドセントラルタワー 5041-WI1

2011 Microsoft Corporation. All rights reserved.Microsoft Microsoft Mouse Mischief Office PowerPoint Visio Windows Microsoft Corporation

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http://www.microsoft.com/japan0120-41-6755 9:30 12:00 13:00 19:00

世界で活躍する人材を育てるプロジェクト

宮城県 大河原町立金ヶ瀬中学校職場見学の様子