windows 7 app-v sccm の組み合わせにより 運用管理方式をシンプル化...
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本田技研工業株式会社 (以下、Honda) 生産車向けの純正用品を開発、製造、販売している株式会社ホンダアクセス (以下、ホンダアクセス) は、保守および運用管理の工数を変動費化することによって、より多くの IT 投資を戦略的な領域に振り向けたいと考えました。そこで、これまでは機種別、用途別に行われていたソフトウェアの展開や配布を、Windows 7、Microsoft® System Center Confi guration Manager
(SCCM)、Microsoft® Application Virtualization (App-V) の組み合わせによる方式へと切り替えた結果、情報システム部の専任担当者を従来の 5 人から 3 人に圧縮することに成功しました。今後、Enterprise
Agreement (EA) 契約を活用してなるべく多くのソフトウェアをマイクロソフト製品で揃えることにより、IT コストに占めるデスクトップ環境にかかるコストの比率を 7% 台から 3%
台に抑えられる見込みです。
導入の背景とねらい戦略的案件への IT 投資を増強するため年間 400 台の PC 増設および維持にかかる工数の低減化を模索
埼玉県新座市に本社を置くホンダアクセスは、Honda 車向けに純正
用品の開発、製造、販売を行っている企業です。主な製品には、4 輪
車用の純正ブランド「Modulo」と 2 輪車用純正アクセサリーの他、
オーディオ メーカーと共同開発した純正カー オーディオ「Gathers」
「Gathers M」があります。
3 か所の国内拠点 (本社、日高事業所、栃木研究所 )と 6 か所の海外
現地法人 (アメリカ、ベルギー、ブラジル、タイ、中国、台湾 ) を持
つホンダアクセス。社内にあるクライアント PC は、およそ 1,100 台。
初めて PC が導入された 1980 年代以降、MS-DOS® → Windows 3.1
→ Windows 95 → Windows XP という順でマイクロソフトの OS を
採用してきました。
クライアント PC にソフトウェアを展開および配布するためのツールとしては、イメージ方式の
バックアップ ソフトウェアを使ってきましたが、年間 400 台に及ぶ増設と維持をこなすには 5 人
の専任担当者が必要でした。同社の情報システム部 部長の浅井 博 氏は、ここにかかる工数を
より戦略的な IT 投資に振り向けたいと、かねがね考えていました。
「クライアント PC の機種と構成ごとに配布用イメージを作っていましたので、2009 年の時点で
その数は 70 種類以上にも上り、業務アプリケーションのイメージとの組み合わせは 200 パター
ンを超えていました。弊社は物流システム再構築などの戦略的案件に取り組んでいる最中でもあり、
そうした保守および運用管理の工数は可能な限り変動費化する必要があったのです」(浅井 氏 )。
ソリューション概要
○プロファイル1976 年 8 月、本田技研工業株式会社および株式会社本田技術研究所の用品研究開発部門を集約統合し、株式会社ホンダ用品研究所として設立、1987 年 7 月に現社名となりました。掲げる企業コンセプトは、「モノを創る」「夢を創る」「ファンを創る」。Honda の 4 輪車用の純正ブランド「Modulo」と Honda の 2 輪車用純正用品の他、オーディオ メーカーと共同開発した純正カー オーディオ「Gathers」「Gathers M」の開発、製造、販売を行っています。従業員数は 777 名 (2010 年 5 月 1 日現在 )。本社 (埼玉県新座市 ) をはじめ、国内外に 9 つの拠点があります。
○ソフトウェアとサービス・ Windows® 7 Enterprise・ Microsoft® System Center Configuration
Manager 2007 R2・ Microsoft® Application Virtualization
○メリット・ Windows 7、SCCM、App-V の組み合わせによる、クライアント PC の保守および運用管理方式の採用で効率化とコスト削減に成功
・ クライアント PC の展開および配布に携わる専任担当者を 5 名から 3 名に削減
・ 機種や使い方の異なる複数のクライアント PC を 1 つのソフトウェア配布方式でシンプルに管理
○ユーザー コメント「クライアント PC の展開を新しい方式で行うことにより、情報システム部の担当者は従来の 5 人から 3 人に減らすことができそうです。今後、Windows 7、SCCM、App-V を採用した新方式の効果を反映することにより、さらに企業規模に適正な IT コストに抑えていきたいと考えています」
株式会社ホンダアクセス情報システム部 部長浅井 博 氏
株式会社ホンダアクセス
Windows® 7、App-V、SCCM の組み合わせにより運用管理方式をシンプル化IT コストの削減と戦略的案件への集中投資を実現
株式会社ホンダアクセス
株式会社ホンダアクセス情報システム部 部長浅井 博 氏
株式会社ホンダアクセス
導入の経緯とシステムの概要Windows 7、SCCM、App-V の組み合わせ採用によりPC の保守および運用管理のシンプル化を図る
浅井 氏がこのように考え始めた背景には、
Windows 7、System Center Configuration
Manager (SCCM) 2007 R2、Application
Virtualization (App-V) を組み合わせることに
よって、クライアント PC にソフトウェアを展開
する際の工数を減らせるはず、との読みがありま
した。
「マイクロソフトの営業の方からご紹介を受け
て、アプリケーションの仮想化と配信ができる
という App-V の導入を 2008 年の暮れから検
討していました。また、2009 年 1 月には、クライアント PC 用の次期
OS として Windows 7 を採用するとの方針が Honda 全体で決定します。
そこで、OS のイメージは Windows 7 に絞り、部署やユーザー個別の設
定は SCCM を活用、アプリケーションについては App-V で配信するよ
うにすれば、クライアント PC の機種や使い方が何種類あっても、保守
および運用管理をシンプル化できると考えました」(浅井 氏 )。
情報システム部内で行われた既存アプリケーションの互換性検証が済み、
新しい保守および運用管理方式に正式にゴーがかかったのは 2009 年 6
月のこと。その後、SCCM と App-V を用いたサーバー環境の構築や、
App-V イメージ作成などの準備作業が進められました (図 1)。作業にあ
たった同社の情報システム部 CITブロック 西原 和弘 氏は、システム設
計のポイントについて次のように話します。
「一般事務で使うアプリケーションは、すべて App-V で配信できました。
標準的なアプリケーションはデフォルト ユーザーに関連付け、特定業務
でのみ使うものについては管理者の側で個別に適用するやり方です。ま
た、ネットワークへの負荷を最小限に抑える目的でクライアント PC の
App-V のキャッシュをフル活用するといった工夫もしました」。
ホンダアクセスの新しい保守および運用管理方式は、新年度を迎えた
2010 年 4 月にスタート。クライアント PC 環境については 2010 年末ま
で、インフラ基盤の全体も 2012 年 3 月までに整備される計画になって
います。
導入効果と今後の展望情報システム部の専任担当者を 5 名から 3 名に圧縮EA の活用で、さらに「企業規模に適正な IT コスト」を目指す
「クライアント PC の保守および運用管理を新しい方式で行うことにより、
情報システム部の専任担当者は従来の 5 人から 3 人に減らすことができ
そうです」。
クライアント PC へのソフトウェア配信を Windows 7、SCCM、App-V
の組み合わせで行うことにした効果として、浅井 氏はこのような具体的
数値を挙げます。
さらにホンダアクセスでは、今回の試みを機に、IT 基盤の多くの部分を
マイクロソフト製品で揃えることによっても、コスト削減を実現していく考
えです。
「2008 年のリーマン ショックよりも前から、弊社では『企業規模に適正な
IT 投資』が経営目標の 1 つになっていました。2009 年度までの 3 年間で
カットできた IT コストは、約 30%。今後、Windows 7、SCCM、App-V
を採用した新方式の効果を反映することで、さらに企業規模に適正な IT
コストに抑えていきたいと考えています。これまでは、いろいろなベンダー
の製品を『いいとこ取り』することによって機能の充実を図ってきました。
今後は、マイクロソフトとの Enterprise Agreement (EA) 契約を活用し
て、なるべく多くのソフトウェアをマイクロソフト製品で揃えるつもりです。
それによって、2009 年度までは IT コストの約 7% を占めていた デスク
トップ環境にかかるコストを 3% 台に抑えたいと思います」(浅井 氏 )。
複数の機種と使い方が混在しているクライアント PC 環境の保守および
運用管理を、Windows 7、SCCM、App-V の組み合わせで効率化した
ホンダアクセス。「企業規模に適正な IT 投資」を目指す他の企業にとっ
ても、この成功事例は大いに参考となるに違いありません。
株式会社ホンダアクセス情報システム部 CITブロック西原 和弘 氏
マスターイメージの生成
イメージの配布
仮想アプリケーションの形成
ターゲットとなる OS イメージをキャプチャインストールのタスク シーケンスを作成
配布方法は 3 種類の使い分け1. メディア Boot してネットワーク経由2. PXE Boot してネットワーク経由3. メディアのみ
PC リプレイスの対象機から順次展開し、Windows 7 Enterprise 標準機能、System Center 管理機能を最大限に利用する 仮想化によりハードウェアとソフトウェアを分離し、ユーザー自由度の拡大、互換性、過去資産の無意識化を実践する 「コスト削減」「IT サービスの柔軟性」「ユーザー満足度の向上」のすべてにわたって、全体最適を実現する
WIM (Windows Imaging Format)
ファイルの生成
大規模新規導入はメディアを使用
小規模新規導入はネットワーク
修復は PXE Bootまたはメディア Boot で
ネットワーク
App-V シーケンサーシーケンス パッケージ
Virtual PC 上の App-V シーケンサーで生成作成したシーケンス イメージで管理
クライアント イメージを1 種類に集約Windows 7 Enterprise
System Center ConfigurationManager (SCCM) 2007 R2
Desktop Optimization Packfor Software Assurance
イメージの配布、必須導入は、タスク シーケンスを用いて自動化
稼働アプリケーションはApp-V で配信、管理
図 1 Windows 7、SCCM、App-V の組み合わせによる、クライアント PC の保守および運用管理方式
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4871-WI1
本ケーススタディは、インターネット上でも参照できます。http://www.microsoft.com/japan/showcase/本ケーススタディに記載された情報は制作当時 (2010 年 6 月) のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。製品に関するお問い合わせは次のインフォメーションをご利用ください。■インターネット ホームページ http://www.microsoft.com/japan/■マイクロソフト カスタマー インフォメーションセンター 0120-41-6755(9:30 ~ 12:00、13:00 ~ 19:00 土日祝日、弊社指定休業日を除く)※電話番号のおかけ間違いにご注意ください。
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