village aggregation project and its land reuse in china : case ...keywords: urbanization, farmland...

4
(社)日本都市計画学会 都市計画報告集 No. 9, 2010 11 Reports of the City Planning Institute of Japan, No. 9, November, 2010 * 正会員・和歌山大学システム工学部(Department of Environmental Systems, Wakayama University) **非会員・東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S, The University of Tokyo) 中国における農村集住化と集落跡地利用に関する現地調査報告 -天津市東麗区華明新市の事例- Village aggregation project and its land reuse in China : Case of Huaming new town project in Dong Li District, Tianjin 原 祐二*・松田 浩敬** Yuji Hara *Hirotaka Matsuda** Using the Huaming new town (HNT) project in Dong Li District, Tianjin, as a case study, this report aims to reveal actual field situation of new urban development parallel with remote village clearances under farmland protection policy in China. We first visited the project office of HNT and interviewed with project officers for issues on development process. We then visited one of the former villages and interviewed with a person in charge of redevelopment project in the site. We found that new town consisted of 300ha high-rise residential and 200ha industrial districts, which were equivalent in total to former villages with an area of 500ha. Most of the redevelopment sites were economically-profitable agricultural facilities such as the large-scale horticultural greenhouses. These redevelopments might be operational field responses which are different from original aim of farmland protection policy for national food security. Keywords: Urbanization, Farmland preservation, Settlement relocation, Tianjin 都市化、農地保全、安置計画、天津 1. はじめに 中国では、近年の急速な経済成長にともない、都市域が郊外 農地の転用により拡大を続けている。その多くは土地収用をとも なう政府主導型の都市開発である。中国では都市域の土地は国家 所有、農村では集団所有であり、個人の土地所有権は認められて いない。このため、都市開発や公共事業の際には、政府により土 地収用がなされる。住民には補償金が支払われ、新たな居住地が 提供されることとなり、安置計画とよばれている。土地収用は社 会を不安定化させているとの指摘が多いが 1) 、現場実態は不明瞭 といえる。 一方、食料安全保障の観点から、中国では農地の保全が重要 な課題である。急速な経済成長は、都市住民のみならず農村住民 の収入を増加させ、中国国民全体の消費構造に大きな変化をもた らしている。食料消費構造も例外ではなく、経済発展にともなっ た食料消費構造の変化において一般的に観察される、脂肪や動物 性タンパク質の摂取の増大が生じている。また、 2001 12 月の WTO 加盟により、国際市場とのリンクがより緊密なものとなる ことで、中国国内にもたらす変化が大きなものとなるだけでなく、 農産物輸出国としての国際社会への影響も非常に大きなものと なっている。すなわち、国内の食料消費構造の変化、および海外 農産物市場との関連という 2 つに中国の農業生産は対応を迫ら れており 2) 、これを担保し得る農地、農民の存在が不可欠となっ ている。 中国政府は1994 年に基本農田保護条例を制定、 1998 年に改正 された。同条例は、国務院により制定され、「基本農田」を、農 産物需要から指定面積を割り出し、「土地利用全体計画に基づい て確定された占用することの出来ない耕地」と定義している。農 地以外の目的による利用は厳格に規制され、例えば公共事業のた めに転用する場合には国務院の許可が必要となった。さらに 2004 年には、より一層厳格な農地総量の確保を目指し、「耕地を 転用しようとする企業・団体は転用前の耕地の量・質と同じ耕地 を開拓しなければならない」とした。しかしながら、これは、新 規開拓農地面積を別の場所での農地転用面積に充当することが 認められることを意味しており、こうした農地の総量維持政策が、 実際の農地利用および食糧安全保障に寄与しているのかどうか は未知数である 3) 以上の点をふまえ、本論では、都市開発が進む天津市郊外を 事例とし、農地の総量維持を意図した都市開発事業の現場状況を 報告する。天津市は、 2010 年に北京、上海、重慶、広州ととも に国家五大中心都市に指定され、今後更なる都市開発の進行が予 測される地域である。 【図 -1 】天津市東麗区位置図 - 115 -

Upload: others

Post on 06-Feb-2021

4 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

  • (社)日本都市計画学会 都市計画報告集 No. 9, 2010年 11 月 Reports of the City Planning Institute of Japan, No. 9, November, 2010

    * 正会員・和歌山大学システム工学部(Department of Environmental Systems, Wakayama University) **非会員・東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S, The University of Tokyo)

    中国における農村集住化と集落跡地利用に関する現地調査報告

    -天津市東麗区華明新市の事例-

    Village aggregation project and its land reuse in China : Case of Huaming new town project in Dong Li District, Tianjin

    原 祐二*・松田 浩敬**

    Yuji Hara *・Hirotaka Matsuda**

    Using the Huaming new town (HNT) project in Dong Li District, Tianjin, as a case study, this report aims to reveal actual field situation of new urban development parallel with remote village clearances under farmland protection policy in China. We first visited the project office of HNT and interviewed with project officers for issues on development process. We then visited one of the former villages and interviewed with a person in charge of redevelopment project in the site. We found that new town consisted of 300ha high-rise residential and 200ha industrial districts, which were equivalent in total to former villages with an area of 500ha. Most of the redevelopment sites were economically-profitable agricultural facilities such as the large-scale horticultural greenhouses. These redevelopments might be operational field responses which are different from original aim of farmland protection policy for national food security. Keywords: Urbanization, Farmland preservation, Settlement relocation, Tianjin

    都市化、農地保全、安置計画、天津 1. はじめに 中国では、近年の急速な経済成長にともない、都市域が郊外

    農地の転用により拡大を続けている。その多くは土地収用をとも

    なう政府主導型の都市開発である。中国では都市域の土地は国家

    所有、農村では集団所有であり、個人の土地所有権は認められて

    いない。このため、都市開発や公共事業の際には、政府により土

    地収用がなされる。住民には補償金が支払われ、新たな居住地が

    提供されることとなり、安置計画とよばれている。土地収用は社

    会を不安定化させているとの指摘が多いが 1)、現場実態は不明瞭

    といえる。 一方、食料安全保障の観点から、中国では農地の保全が重要

    な課題である。急速な経済成長は、都市住民のみならず農村住民

    の収入を増加させ、中国国民全体の消費構造に大きな変化をもた

    らしている。食料消費構造も例外ではなく、経済発展にともなっ

    た食料消費構造の変化において一般的に観察される、脂肪や動物

    性タンパク質の摂取の増大が生じている。また、2001年12月のWTO加盟により、国際市場とのリンクがより緊密なものとなることで、中国国内にもたらす変化が大きなものとなるだけでなく、

    農産物輸出国としての国際社会への影響も非常に大きなものと

    なっている。すなわち、国内の食料消費構造の変化、および海外

    農産物市場との関連という 2 つに中国の農業生産は対応を迫られており 2)、これを担保し得る農地、農民の存在が不可欠となっ

    ている。 中国政府は1994年に基本農田保護条例を制定、1998年に改正

    された。同条例は、国務院により制定され、「基本農田」を、農

    産物需要から指定面積を割り出し、「土地利用全体計画に基づい

    て確定された占用することの出来ない耕地」と定義している。農

    地以外の目的による利用は厳格に規制され、例えば公共事業のた

    めに転用する場合には国務院の許可が必要となった。さらに

    2004年には、より一層厳格な農地総量の確保を目指し、「耕地を転用しようとする企業・団体は転用前の耕地の量・質と同じ耕地

    を開拓しなければならない」とした。しかしながら、これは、新

    規開拓農地面積を別の場所での農地転用面積に充当することが

    認められることを意味しており、こうした農地の総量維持政策が、

    実際の農地利用および食糧安全保障に寄与しているのかどうか

    は未知数である 3)。 以上の点をふまえ、本論では、都市開発が進む天津市郊外を

    事例とし、農地の総量維持を意図した都市開発事業の現場状況を

    報告する。天津市は、2010 年に北京、上海、重慶、広州とともに国家五大中心都市に指定され、今後更なる都市開発の進行が予

    測される地域である。

    【図-1】天津市東麗区位置図

    - 115 -

  • (社)日本都市計画学会 都市計画報告集 No. 9, 2010年 11 月 Reports of the City Planning Institute of Japan, No. 9, November, 2010

    【図-2】東麗区2002年土地利用4)および華明新市位置図

    2. 対象地および研究手法 調査対象は、天津市東麗区の華明新市である(図-1・図-2)。

    本市は2006年に事業開始、2007年9月に完成した計画人口4万2千人のニュータウンであり、12カ所の既存の集落を集約する形で建設された。調査は、1) 華明新市事務局における開発担当者へのインタビューおよび華明新市資料館の視察、2) 農地に戻された集落の現地土地利用確認により進められた。 2-1. 華明新市現地調査

    2010年8月11日に、天津市政府担当者同行の下、華明新市事務局において、鎮長および開発事業担当者に対しインタビュー調

    査を実施した。まず華明新市のプロモーションビデオを視聴した

    後、事業全般に関する説明を受けた。その後、開発プロセスや従

    来の村民の安置状況について、質疑応答が1時間程度行われた。次に、事務所に併設されている「浜海湿地民族文化博物館」を視

    察した。 2-2. 天津浜海国際花卉科技園区視察 華明新市調査後、集約された元集落の再開発現場である、天津

    浜海国際花卉科技園区を視察した。工事現場の視察に続き、現場

    事務所において事業責任者から再開発事業全般について説明を

    受けた。その後、1時間程度質疑応答がなされた。

    3. 結果および考察 3-1. 華明新市の開発過程および現況土地利用 図-3 に華明新市の現況図、図-4 に集落移転図を示す。インタ

    ビューによれば2006年に事業が開始され、2007年9月に完了したとのことである。開発前は湿地帯であった。計画人口は4万2千人である。類似の事業は、天津市内で28件進行中とのことであった。 本事業のプロモーションビデオは、上海万博における周知活動

    も視野に入れて作成されたもので、快適な居住環境を実現した中

    国新時代のニュータウンモデルとして宣伝されていた。中国国内

    で多くの表彰を受けたことも強調されていた。開発は図-3 に示されたように、居住区(村民安置区)、工業区、商業区から成る。

    居住区はエレベーター付きの11 階建て集合住宅多数で構成され、6階以上の階に、図-4に示されている移転元の村民が入居している。村民の慣習を重視して、南北方向に棟を配置したとのことで

    ある。また、太陽光パネルが数多く設置され、自然エネルギー利

    用のモデル住宅地区として宣伝していた。廃棄物や汚水処理は集

    中型の施設で行われている。移転してきた村民の多くは、開発区

    内の商業区、工業区にて就労しており、特に韓国企業が出資して

    いる工業区にて工場労働者として働いているとのことである。 聞き取りによれば、図-4 に示された移転元集落の総面積は

    500haであるのに対し、華明新市は300haの居住区と200haの工業・商業区から構成される。居住区の高層化をはかることで、工

    業用地を創出している。こうして農地の総量維持施策に抵触しな

    い形で、工業用地が確保されている。開発は国家開発銀行の支援

    を受けた国有デベロッパーにより行われた。 図-5はニュータウン事務所に併設されている博物館である。こ

    こでは開発地域周辺におけるかつての自然環境および生活環境

    が、模型やパネルの形で展示されている。博物館内で観覧者にイ

    ンタビューしたところ、当該地域のかつての生活様式を懐かしむ

    声もあったが、むしろニュータウンにおける新たな生活との違い

    を強調しているとの意見もあった。 先に示したように、居住区の高層化により商業区、工業区のた

    めに土地面積を確保することで、農地の総量維持を実現している。

    農村部における機械化、化学肥料、農薬、近代的灌漑設備の利用

    による労働生産性の向上は、余剰労働力を生み出し、これを都市

    部で利用し自立的な経済発展過程に乗る、というのは基本的な経

    【図-3】華明新市現況図(事業概要資料より)

    - 116 -

  • (社)日本都市計画学会 都市計画報告集 No. 9, 2010年 11 月 Reports of the City Planning Institute of Japan, No. 9, November, 2010

    済発展のプロセスであるが、これは換言すれば農村部における余

    剰労働力にいかに対処するか、ということであり、対策を誤ると

    大きな社会不安を生じさせる。こういったメカニズムは中国でも

    進展しており 4)、本開発事業は住区に併設した商業区、工業区に

    より、都市農村間の生活水準格差の縮小と余剰労働力問題への対

    処を行おうというものだと考えられる。政府当局者へのインタビ

    ューによると、移転してきた村民は、農業に従事することはなく、

    将来(次世代)も他産業へ就業することを想定しているとのこと

    である。 以上より、本事業は農地総量の維持という目的とともに都市農

    村間の生活水準格差の縮小、農村部の余剰労働力の吸収・利用を

    意図していると考えられる。また農村部の余剰労働力の吸収・利

    用は、農業経営者あたりの農地面積の拡大をもたらし、当該農業

    経営者の規模拡大と農業生産性の向上を通じた規模拡大を導き、

    さらには中国全体の農業生産性の向上へとつながることが期待

    されていると考えられる。

    3-2. 天津浜海国際花卉科技園区の開発経緯 図-6に視察した天津浜海国際花卉科技園区の開発現状を示す。場所は図-4 中の 8 赤土村の跡地である。現場工事事務所長へのインタビューによれば、2010 年末までに第 1 期工事が完了するとのことであった。開発予定総面積 120ha、うち温室面積 100haの巨大花卉園芸施設である。オランダおよびデンマーク企業が参

    入している。近年、後に述べるように、中国における花卉需要の

    増大が見込まれることから、欧米先進国企業の直接投資や技術提

    携等による参入が目覚ましいとのことであった。管理作業員の多

    くは近隣住民を雇用するとのことであった。事業完成の際には、

    1000人の新規雇用が見込まれている。 花卉や園芸樹木への需要は、経済発展が進展し、生活水準が向

    上することにともなって増大していく。インタビュー調査による

    と、中国国内では特に花卉の国内需要が近年上昇しており、これ

    は中国の都市住宅が高層建築から成り、庭がないためだとの説明

    を受けた。すなわち都市富裕層が中国国内の花卉需要を牽引して

    【図-5】併設されている郷土民族博物館(著者撮影)

    【図-4】集落移転図(事業事務所にて撮影)

    - 117 -

  • (社)日本都市計画学会 都市計画報告集 No. 9, 2010年 11 月 Reports of the City Planning Institute of Japan, No. 9, November, 2010

    おり、経済発展の進展による都市富裕層の増加、あるいは都市住

    民の生活水準の向上により花卉に対する需要は増大していくと

    予測される。本開発事業も旺盛な花卉国内需要を見込んで進めら

    れている。しかしながら本事業は、それだけではなく日本も含め、

    輸出向けの花卉も生産するとのことであった。花卉は、市場動向

    に敏感に対応しなくてはならず、それにともなった育種を含む高

    度な技術力、マーケティング・ノウハウ等が求められ、高度技術

    集約的といえる。本区では、先に述べたオランダおよびデンマー

    ク企業の参入によるマーケティング・ノウハウも含む技術の移転

    が期待されている。また、販売先として日本企業との連携も確立

    されているとのことであった。 3-3. 土地利用研究への示唆 本報告では華明新市開発および移転元集落の跡地利用につい

    て取り上げた。類似の事業が天津市内だけでも28件進められていることをふまえると、農地総量維持に対処した、遠隔地の移転

    元集落の再開発とセットになった開発形態は、政策の現場におけ

    る運用対処の一般的事例と考えられる。集落跡地の再開発として、

    経済的収益の見込める大規模な施設園芸が志向されていること

    を鑑みると、食糧安全保障の観点からは、こうした運用事例は政

    策理念と乖離しているともいえる。しかしながら、こうした施設

    を利用した食料生産(いわゆる植物工場)も企図されているよう

    であり、今後現場レベルでどのような運用が行われるかが重要で

    ある。また、社会経済的な観点や環境への影響など、総合的な視

    点からの評価も必要である。 土地私有権がない中国では、本報告事例のように、開発事業期

    間が極めて短く、都市郊外では都市農村混住化が急速に進行する

    ため、土地利用動態を把握すること自体困難な課題である 5)。さ

    らに本事例から、中国都市近郊における土地利用動態の把握には、

    特定地区の土地利用変化を追跡するだけでは不十分であり、連動

    した他の再開発地域との関係性を考慮した上で、短い周期での動

    態も把握していく必要があると考えられる。

    4. まとめ 本報告では天津市東麗区華明新市を事例とし、集落移転集約

    をともなう開発プロセス、集落の跡地利用の実態を紹介した。本

    調査は事業者に対するインタビュー調査により構成されており、

    開発側の視点に限定されていることは否めない。事業者とのイン

    タビューの中で、移転元農家側の情報を聞き出そうとしたが容易

    ではなかった。今後は住民インタビュー調査などを通じ、移転に

    ともなう生活変容や、将来にわたった長期的な生活変容について、

    住民側の状況も把握する必要があるであろう。また、農地の総量

    維持がなされた結果、食料生産がどのような状況にあるのかにつ

    いて詳細な追跡調査を行うことで、本事業のような開発プロセス

    の事業評価が可能となろう。 参考文献 1) 鄧 菁華・上野 和彦 (2007), 「中国における土地収用と農民

    生活の変化―北京市順義区を事例として―」, 東京学芸大学紀要人文社会科学系Ⅱ 58, 1-9

    2) Huang, J., Liu, Y., Martin, W. and Rozelle, S. (2009), “Changes in trade and domestic distortions affecting China’s agriculture”, Food Policy 34, 407-416

    3) Lichtenberg, E. and Ding, C.G.. (2008), “Assessing farmland protection policy in China”, Land Use Policy 25, 59-68

    4) 原 祐二・ゴンダレカー ダフネ・武内 和彦 (2010), 「中国天津市環城4区における土地利用変化とその要因」, ランドスケープ研究 73, 747-750

    5) 菅野 博貢 (2004), 「中国の大都市における都市化と居住環境の変容-江蘇省杭州市を中心とする三都市の不良住宅地区に

    ついての比較研究を通して」, 都市計画論文集 39 (3), 703-708

    【図-6】移転元跡地に建設中の天津浜海国際花卉科技園区(著者撮影)

    - 118 -

    /ColorImageDict > /JPEG2000ColorACSImageDict > /JPEG2000ColorImageDict > /AntiAliasGrayImages false /CropGrayImages true /GrayImageMinResolution 300 /GrayImageMinResolutionPolicy /OK /DownsampleGrayImages true /GrayImageDownsampleType /Bicubic /GrayImageResolution 300 /GrayImageDepth -1 /GrayImageMinDownsampleDepth 2 /GrayImageDownsampleThreshold 1.50000 /EncodeGrayImages true /GrayImageFilter /DCTEncode /AutoFilterGrayImages true /GrayImageAutoFilterStrategy /JPEG /GrayACSImageDict > /GrayImageDict > /JPEG2000GrayACSImageDict > /JPEG2000GrayImageDict > /AntiAliasMonoImages false /CropMonoImages true /MonoImageMinResolution 1200 /MonoImageMinResolutionPolicy /OK /DownsampleMonoImages true /MonoImageDownsampleType /Bicubic /MonoImageResolution 1200 /MonoImageDepth -1 /MonoImageDownsampleThreshold 1.50000 /EncodeMonoImages true /MonoImageFilter /CCITTFaxEncode /MonoImageDict > /AllowPSXObjects false /CheckCompliance [ /None ] /PDFX1aCheck false /PDFX3Check false /PDFXCompliantPDFOnly false /PDFXNoTrimBoxError true /PDFXTrimBoxToMediaBoxOffset [ 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 ] /PDFXSetBleedBoxToMediaBox true /PDFXBleedBoxToTrimBoxOffset [ 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 ] /PDFXOutputIntentProfile () /PDFXOutputConditionIdentifier () /PDFXOutputCondition () /PDFXRegistryName () /PDFXTrapped /False

    /CreateJDFFile false /Description > /Namespace [ (Adobe) (Common) (1.0) ] /OtherNamespaces [ > /FormElements false /GenerateStructure false /IncludeBookmarks false /IncludeHyperlinks false /IncludeInteractive false /IncludeLayers false /IncludeProfiles false /MultimediaHandling /UseObjectSettings /Namespace [ (Adobe) (CreativeSuite) (2.0) ] /PDFXOutputIntentProfileSelector /DocumentCMYK /PreserveEditing true /UntaggedCMYKHandling /LeaveUntagged /UntaggedRGBHandling /UseDocumentProfile /UseDocumentBleed false >> ]>> setdistillerparams> setpagedevice