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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/ Title Author(s) �, Journal �, 113(6): 557-562 URL http://hdl.handle.net/10130/3223 Right

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College,

Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title 唾液ペプチドと米ペプチドの抗菌活性と抗内毒素作用

Author(s) 加藤, 哲男

Journal 歯科学報, 113(6): 557-562

URL http://hdl.handle.net/10130/3223

Right

はじめに

Porphyromonas gingivalisや Aggregatibacter actin-omycetemcomitansなどのグラム陰性菌は歯周病病巣から高頻度に分離されており,歯周病の発症や進行に深く関連していると考えられている。これらの病原菌は,バイオフィルムという細菌集団を形成し,感染症を引き起こす。近年,歯周病原細菌が心血管系の疾患など多くの全身疾患にも関連していることが示されてきている。そのため歯周病原細菌感染を防ぐことは,歯周病の予防のみならず全身の健康のためにも重要である。口腔に侵入してくる細菌は,唾液成分との相互作

用によって凝集し,洗い流される。また唾液成分がそれらの細菌と結合することによって,粘膜上皮への付着を妨げられる。唾液中には,多くの抗菌性タンパク質が存在しており,病原細菌を殺したり,その増殖を阻害したりしている。筆者らは,ヒスタチンやシスタチンを中心に,その歯周病原性因子抑制効果や自然免疫としてのはたらきについて報告してきた1-7)。バイオフィルムとして強固に沈着したデンタルプラークは,物理的に除去しなければならないが,除去後再度バイオフィルムを形成させないためには抗菌性の洗口液による含嗽は有効である。口腔清掃によく用いられる抗菌性物質として,ポビドンヨード,クロルへキシジン,塩化セチルピリジニウム,塩化ベンザルコニウムなどがあげられるが,

植物由来などで高齢者でも容易に使えるような,より安全で,より効果的な抗菌物質が注目されている。筆者らも,エッセンシャルオイルやポリフェノール,ウナギレクチンについて,その抗菌活性やバイオフィルム形成抑制効果などについて報告してきた8-11)。本稿では,口腔を守る防御システムにとって重要

なはたらきをしている唾液タンパク質についてと,加齢などによってその機能が減弱してきたときに用いることができる唾液ペプチドおよび米ペプチドの機能について解説する。

唾液による防御システム

感染防御システムとしては,リンパ球や抗体が中心としてはたらく獲得免疫を中心に考えられてきたが,侵入してきた病原体の分子パターンを認識するToll 様レセプター(TLR)が発見され,防御システムとしての自然免疫の重要性が注目されるようになった。自然免疫は,主に白血球やNK細胞,あるいは抗菌タンパク質(ペプチド)などが担っている。口腔における防御において,中心的はたらきをしているのは唾液であり,そこに含まれる唾液タンパク質は,タンパク質分解酵素の作用を阻害したり,細菌の増殖を抑えたりしている。唾液中の抗菌性タンパク質として,リゾチーム,ヒスタチン,ラクトフェリン,シスタチンなどがある12)。(表1)

キーワード:唾液,米,抗菌ペプチド,内毒素,自然免疫東京歯科大学化学研究室(2013年9月2日受付)(2013年9月18日受理)別刷請求先:〒101‐0062 東京都千代田区神田駿河台2-9-7

東京歯科大学化学研究室 加藤哲男

Tetsuo KATO : Inhibitory effects of salivary peptides andrice peptides on periodontopathic bacteria and their en-dotoxic activities(Laboratory of Chemistry, Tokyo DentalCollege)

歯学の進歩・現状

唾液ペプチドと米ペプチドの抗菌活性と抗内毒素作用

加藤哲男

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ヒスタチンおよびシスタチンの作用

ヒスタチンは,ヒスチジン残基を多く含む抗菌ペプチドで,Candida albicansやレンサ球菌の発育を抑える。歯周病原細菌 P. gingivalisの57kDa 外膜タンパク質は,ヒト歯肉線維芽細胞から炎症性サイトカインである IL-6や IL-8を誘導する。これらの炎症性サイトカイン誘導能に対するヒスタチン5の影響を調べた結果,それらを阻害することが明らかになった2)。また,P. gingivalis菌体表層多糖が示す細胞毒性に対しても,ヒスタチン5は阻害効果を示した5)。義歯などに用いられるポリメチルメタクリレート(PMMA)にヒスタチン5を吸着させておくと,その表面での C. albicansによるバイオフィルム形成を抑制した13)。シスタチンは,システインプロテアーゼ阻害作用

のあるタンパク質で,動物の体液,ヒマワリの種子や米糠などに含まれている。シスタチンは,3つのファミリーに分けられており,唾液中にはファミリー2に属するシスタチンC,D,S,SAおよびSNが多く存在している。これらのファミリー2シスタチンは P. gingivalisの増殖を抑制するなど病原細菌に作用するだけではなく,宿主細胞にも作用しサイトカイン産生を誘導して獲得免疫にも関与している1)。獲得免疫に直接関わるCD4陽性T細胞にシスタチンが作用するかどうか検討した4)。活性化

したCD4陽性T細胞をシスタチン SAで刺激すると,IFNγの産生量を有意に上昇させることがわかった。シスタチンに対するモノクローナル抗体を作製し6),それらの抗体を使って健常者と歯周病患者からの唾液サンプル中のシスタチンレベルを比較した結果(図1),歯周病患者のレベルの方が低くなっていることがわかった7)。

高プロリンペプチドの歯周病原細菌に対する増殖抑制効果と抗内毒素作用

高プロリンタンパク質(PRP)は唾液タンパク質のおよそ70%を占めている。その生理機能として食物に含まれるタンニンあるいはタンニン誘導体に結合し解毒する可能性が報告されているが14),他に生理機能に関する報告はほとんどない。高プロリン塩基性タンパク質 P-B もその生理機能については報告がないが,唾液中ではタンパク質分解酵素などの影響で断片化したペプチドとして存在していることが示されている。筆者らは PRP由来のペプチド断片を用いて,歯周病原細菌に対する抗菌効果や歯周病原細菌の病原因子である内毒素(LPS)に対する抑制効果を検討している。P. gingivalis,A. actinomy-cetemcomitansおよび Fusobacterium nucleatumの増殖に対する P-B および合成ペプチド(図2)(0.14mM~1.1mM)の抑制効果を調べた。その結果,P-B は,用いた3種の歯周病原細菌の増殖を抑制した(表2)。また用いた4種のペプチド断片も効果の強弱はあるものの,増殖抑制効果を示した。A. actin-omycetemcomitans Y4株から精製した lipopolysac-charide(LPS),P-B 精製標品および4種類の合成断

表1 抗微生物活性を示す唾液タンパク質12)

抗 細 菌 抗 真 菌 抗ウイルス

リゾチーム ヒスタチン シスタチンラクトフェリン デフェンシン デフェンシンカルプロテクチン クロモグラニンA ムチンパーオキシダーゼ SLPIクロモグラニンAシスタチンヒスタチンデフェンシンVEGhSLPI

図1 抗シスタチンモノクローナル抗体を用いた健常者と歯周病患者の唾液中シスタチンレベルの比較

加藤:唾液ペプチドと米ペプチドの抗菌活性と抗内毒素作用558

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片ペプチド,ヒト正常大動脈内皮細胞(HAEC)を実験に用い,P-B の内毒素活性に対する効果を調べた。培養液に LPS(100ng/ml)単独あるいは LPSとP-B サンプル(P-B19μM,合成ペプチド0.11mM)を同時に加えHAECを培養し,17時間後の培養上清中の IL-6量を ELISAキットで測定した。A. actin-omycetemcomitans Y4 LPS による IL-6産生は P-Bによって濃度依存的に抑制された(図3)。また供試した4種類の合成ペプチドのうち PB-C4も同様の

抑制効果を示し,大腸菌由来の lipid A によるサイトカイン産生誘導も有意(p<0.05)に抑制した(図4)。内毒素の活性中心である lipid A は菌種を越えてその構造が共通しているので,lipid A に作用して抑制効果を示すペプチドは,同じタイプのlipid A をもつ多くの病原細菌の内毒素活性を抑制することができるものと考えられる。P-B 以外の高プロリンペプチドにも,同様の作用を示すものがあるのか,他の高プロリンペプチドの A. actinomy-cetemcomitans Y4 LPS による IL-6産生誘導に対する抑制効果を調べた。その結果,PE-1も有意(p<0.05)な抗内毒素活性を示した(図5)。

抗菌効果を示す天然物質

植物由来のエッセンシャルオイル(精油)は,天然物由来の抗菌物質としてその有用性が示されてい

表2 高プロリンペプチド P-B の歯周病原細菌に対する増殖抑制効果

×104CFU

コントロール P-B(1.1mM)

P. gingivalis 325±12 0A. actinomycetemcomitans 32±12 0F. nucleatum 74±21 0

P-B 添加液体培地で3日間培養したものを血液平板培地に接種し,1週間嫌気培養後,コロニー数を計測。

図2 高プロリン塩基性タンパク質 P-B と研究に用いた短鎖ペプチド

図3 A. actinomycetemcomitans LPS 刺激によってHAECから誘導される IL-6産生におよぼす P-B の影響A. actinomycetemcomitans LPS と P-B を同時に作用

させると,LPSの IL-6誘導活性を有意に抑制した。Aa:A. actinomycetemcomitans

図4 大腸菌 lipid A 刺激によってHAECから誘導されるIL-6産生におよぼす P-B 合成ペプチドの影響

歯科学報 Vol.113,No.6(2013) 559

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る。多くのエッセンシャルオイルには抗菌作用があり,皮膚の消毒などにその効果が認められる。筆者らは,エッセンシャルオイルの口腔細菌に対する抗菌性を比較検討した8)。マヌーカオイル,ティートリーオイル,ユーカリラジアータオイル,ラベンダーオイル,ローズマリーオイルを用いて,それらのエッセンシャルオイルのう蝕原性細菌や歯周病原細菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)および最小殺菌濃度(MBC)を測定した。マヌーカオイルが,最も効果的に,用いた口腔細菌の発育を抑制した。ティートリーオイルとユーカリラジアータオイルが,それに次ぐ効果を示した。MBCはそれぞれのMICと同濃度か,その2~4倍の濃度だった。ヒト内皮細胞に対する影響を調べたところ,エッセンシャルオイルの濃度が0.2%では,ほとんど影響は確認できなかったので,使用する濃度を考慮すれば,これらのエッセンシャルオイルは安全性の面から考えても有効に利用できるであろう。日本産ウナギの体表上皮から抽出精製したガレク

チンAJL-1を用いて,歯周病原細菌バイオフィルム形成におよぼす影響を検討した11)。その結果,A. actinomycetemocoitansの供試した3株すべてにおいて,AJL-1は濃度依存的にバイオフィルム形成を抑制した。AJL-1は,浮遊細菌に対して抗菌活性は示さなかったので,菌体に付着することによって,バイオフィルム形成を抑制しているものと思われる。A. actinomycetemcomitans LPS に対するウナギガレクチンAJL-1の抑制効果について,ヒト内皮細胞(HUVEC)から産生される炎症性サイトカイン IL-6および IL-8を指標にして検討した11)。その結果,AJL-1は LPS 刺激による IL-6およびIL-8産生誘導を抑制することがわかった。ガレクチンは,大きく3つのファミリーに分けられる(図6)。AJL-1は,プロト・タイプのガレクチンだが,キメラ・タイプに属するガレクチン‐3も,Pseudo-monas aeruginosaなどの LPSに結合することが報告されている。そこで,ガレクチン‐3が歯周病原細菌 LPSの活性を阻害するか否か,月齢の異なるマウスから調整した脾細胞を用いて検討した15)。その結果,1ヶ月齢マウス脾細胞では,LPSによるサイトカイン産生誘導はマウスガレクチン‐3によって抑制されたが,7ヶ月齢マウスではそのような抑制効果はみられず,加齢に伴いその応答が変化することが示唆された。

米ペプチドの抗菌・抗内毒素作用

平成23年から農水省の委託プロジェクト「米タンパク質の新規生体調節機能性の先導的開発と機構解析」に参画し,米ペプチドの歯周病原細菌に対する抗菌作用と,抗内毒素作用について研究している。米ペプチドCL(14-25)(Cyanate lyase,Rice:RRLMAAKAESRK)は,P. gingivalisのジンジパイ

図5 A. actinomycetemcomitans LPS 刺激によってHAECから誘導される IL-6産生におよぼす高プロリンペプチドの影響PB-C3-C4(IPPPPPAPYGPGIFPPPPPQP),PE-1(GPPPPPGKPQ),PF-1(GPPPQGGNKPQ),PRH1/2-1(GGHPPPPQGRPQ)Aa:A. actinomycetemcomitans

図6 ガレクチンファミリーの3つのタイプガレクチンは,β-ガラクトシドに特異性のあるレク

チンで,細胞の活性化や修飾,あるいはTh1/Th2サイトカインバランスへの影響などによって,自然免疫および獲得免疫に関与している。

加藤:唾液ペプチドと米ペプチドの抗菌活性と抗内毒素作用560

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ン活性および増殖を抑えるペプチドとしてプロテオーム解析によって見いだされた16)。この米由来ペプチドCLを用いて,内毒素のヒト培養細胞からの炎症性サイトカイン誘導能に対する抑制効果について検討した。内毒素として A. actinomycetemcomi-tans Y4 LPS,S型 LPS である Escherichia coli O55LPS および Salmonella minnesota LPS,Rc 型 LPSである E. coli J5 LPS(List Biological Lab.),Re 型LPS である E. coli R515由来の lipid A(Enzo LifeSciences)を用いた。培養液に LPS(lipid A)(100ng/ml)とともに米ペプチドCL(0.035mM~0.14mM)を加えHAECを培養し,17時間後の培養上清中のIL-6量を ELISAキットで測定した。CLペプチドは,供試したすべての LPSおよび lipid A の IL-6産生誘導能に対して有意な(p<0.05)抑制効果を示し,内毒素活性抑制物質としての有用性が示唆された(図7)。LPSのマウス致死毒性に対するCLペプチドの阻

害効果についてBALB/c マウスを用いて検討した。BALB/c マウスに E. coli O55 LPS 0.5mg/mouseおよび CLペプチド1,0.5,0.1mg/mouse を腹腔投与し,その後の致死率および体重変化を検討し

た。E. coli O55LPS0.5mg/mouse 腹腔投与 BALB/c マウスでは,2日以内に10匹中7匹は死亡したが,同時にCLペプチド1mg/mouse を腹腔投与したマウスでは,死亡したのは10匹中1匹だけで,LPSのマウス致死活性に対する有意な阻害効果が確認できた。また,CLペプチドの量を,0.5および0.1mg/mouse で投与したときも,LPS致死活性に対して抑制効果を示した(図8)。

図7 内毒素によるHAECからの IL-6産生誘導に対するCLの抑制効果CLペプチドは,供試したすべての LPSおよび lipid A の IL-6産生誘導能に対して有意な(p<0.05)抑制効果を示した。Aa:A. actinomycetemcomitans

図8 CLペプチドの LPSマウス致死活性に対する阻害効果(N=5)CLペプチド0.1mg/mouse でも,E. coli055LPS

のマウス致死活性に対して阻害効果を示した。

歯科学報 Vol.113,No.6(2013) 561

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おわりに

唾液ペプチドは抗菌活性や抗内毒素活性を有しているが,これら唾液ペプチドの機能は加齢とともに衰えてくる。抗菌活性と抗内毒素活性を合わせもつ米ペプチドは,唾液ペプチドによる防御能が衰退してくる高齢者の口腔ケアに,さらには歯周病予防,歯周病治療へと応用できるものと期待している。

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