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2010年3月16日

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改 訂 履 歴 訂符 日 付 改訂ページ 改 訂 理 由 ― 2010.3.16 ― 初版

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STS-131 プレスキット

(i)

目 次(1/2) 1. STS-131 ミッション概要 ............................................................................................... 1-1

1.1 ミッション概要 ................................................................................................................................................. 1-1 1.2 主要ミッションスケジュール....................................................................................................................... 1-5 1.3 STS-131 ミッションクルーと ISS 第 23 次長期滞在クルー........................................................... 1-6

1.3.1 STS-131 ミッションクルー....................................................................................................... 1-7

1.3.2 ISS 第 23 次長期滞在クルー ...................................................................................................... 1-9

1.4 山崎宇宙飛行士プロフィール ................................................................................................................1-11 1.5 山崎宇宙飛行士の担当作業.................................................................................................................1-13 1.6 STS-131 ミッション中の野口宇宙飛行士の主な作業..................................................................1-16 1.7 STS-131 ミッション搭載ペイロード.......................................................................................................1-17

1.7.1 「レオナルド」(多目的補給モジュール 1)..................................................................1-18

1.7.2 アンモニアタンク(ATA) .....................................................................................................1-23

1.7.3 レートジャイロ・アセンブリ(RGA).............................................................................1-24

1.8 JAXA 実験の打上げ/回収品..............................................................................................................1-25 1.8.1 微小粒子捕獲実験装置/材料曝露実験装置(MPAC&SEED)..............................1-29

2. ミッションの流れ...................................................................................................... 2-1 2.1 毎日の作業スケジュール .......................................................................................................................... 2-1 2.2 主要イベント..................................................................................................................................................2-16

2.2.1 打上げ・軌道投入 ........................................................................................................................2-17 2.2.2 ISS とのランデブ/ドッキング.............................................................................................2-24 2.2.3 「レオナルド」(多目的補給モジュール 1)取付け/取外し作業 ......................2-29 2.2.4 船外活動(EVA)................................................................................................................................2-30 2.2.5 軌道離脱・帰還 .............................................................................................................................2-35 2.2.6 緊急時の対処 ..................................................................................................................................2-38

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STS-131 プレスキット

(ii)

目 次(2/2) 付録 1 ISS/スペースシャトル関連略語集 ...............................................................付録 1-1 付録 2 STS-131 軌道上作業タイムライン略語集 ...................................................付録 2-1 付録 3 スペースシャトル概要.................................................................................付録 3-1

3.1 スペースシャトルの概要.................................................................................付録 3-1 3.1.1 概要........................................................................................................付録 3-1 3.1.2 NASA ケネディ宇宙センターの射場システム概要................................付録 3-5

3.2 ISS からスペースシャトルへの電力供給装置「スピッツ」 .........................付録 3-10 付録 4 スペースシャトルの安全対策 ......................................................................付録 4-1

4.1 外部燃料タンク ...............................................................................................付録 4-2 4.2 打上げ・上昇時の状態監視 .............................................................................付録 4-7 4.3 センサ付き検査用延長ブーム(OBSS) ......................................................付録 4-12 4.4 R-Bar・ピッチ・マヌーバ(RPM) ............................................................付録 4-13

付録 5 参考データ ..................................................................................................付録 5-1 5.1 ISS における EVA 履歴 ..................................................................................付録 5-1 5.2 スペースシャトルの打上げ実績(STS-1~STS-130 まで) .........................付録 5-11 5.3 ISS 長期滞在クルー ......................................................................................付録 5-31

付録 6 国際宇宙ステーション(ISS)と「きぼう」日本実験棟 ............................付録 6-1 6.1 国際宇宙ステーション(ISS) .......................................................................付録 6-1 6.2 「きぼう」日本実験棟 ....................................................................................付録 6-2

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1. STS-131ミッション概要

1.1 ミッション概要

STS-131ミッションは、米国航空宇宙局 (NASA)のスペースシャトル「ディスカバリ

ー号」による、国際宇宙ステーション(International Space Station: ISS)のフライト

です。スペースシャトルによるISS組立・補給フライトとしては33回目であり、19Aフラ

イト*とも呼ばれています。 今回のミッションでは、補給物資や実験ラックなどを「レオナルド」(多目的補給モジ

ュール1)に搭載してISSへ運搬します。また、JAXAの微小粒子捕獲実験装置/材

料曝露実験装置(MPAC/SEED)の回収や、軌道上で初めて、2名の日本人宇宙飛

行士が同時に滞在し、作業を行います。 図1.1-1にSTS-131ミッションのロゴマークを、図1.1-2にSTS-130ミッション終了後

のISSの外観を示します。

図1.1-1 STS-131ミッションロゴマーク

図1.1-2 STS-130ミッション終了後のISSの外観(2010年2月現在)

*フライト名の“A”は米国関連のフライトであることを示します。19Aは、米国の要素をISSに運ぶ19回目のフライト

であることを示します。なお、ミッション内容によって打上げ順番は前後していますので、ご注意ください。

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有人施設開発・運用に向けた経験等の蓄積

●ロボットアーム経験の蓄積

●物資の輸送運用に関する経験の蓄積 有人宇宙施設の運用において、物資の輸送、保管管理は重要。物資移

送責任者(ロードマスター)としてこれらを指揮することによりリー

ダーシップ経験を蓄積し、将来の輸送管理の効率化などに貢献できる。

●スペースシャトルシステムの知識・経験の蓄積 退役するとはいえ、複雑かつ高度なシステムを有する世界最高峰の有

人宇宙船。これまでの訓練で得られた知識、飛行で実践した経験は、

今後の有人システムの開発・運用に大いに役立つ。

微小重力下で使うロボットアームの操作技量

は、HTV捕捉など今後のISS運用に必須。ロ

ボット工学の専門知識を持ち、「きぼう」日本

実験棟等の開発に携わった山崎飛行士が宇宙

で実際にハードウェアを操作することにより

経験を積み、日本人の経験者を増やしておく

ことは今後10年にわたるISS運用には重要と

なる。

山崎宇宙飛行士の搭乗の意義

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STS-131ミッションの特徴として、次のことが挙げられます。 ① 補給物資および実験ラックなどの運搬

STS-130ミッション(2010年2月)において「トランクウィリティー」(第3結合部)

がISSに取り付けられたため、本ミッションでは「レオナルド」(多目的補給モジ

ュール1)内に実験ラックやクルー個室のような大型の荷物を搭載してISSへ

運び、ISS内に設置します。 後のスペースシャトルミッションとなるSTS-133ミッション(2010年9月予定)

まで、STS-131ミッションを含めると残り4ミッションです。レオナルドの打上げ

/回収はSTS-131ミッションが 後となります。レオナルドは、STS-131ミッシ

ョン終了後に改修され、STS-133ミッション(2010年9月予定)において、PMM(Permanent Multipurpose Module)という名称でISSに恒久的に取り付け

られ、ISSの保管庫として使われることになる予定です。

② 物資移送責任者としての山崎宇宙飛行士の役目 山崎宇宙飛行士は「物資移送責任者」(ロードマスター)として、移送作業に関

する主担当を務めます。ISSドッキング中は毎日、作業開始と終了時に地上の

管制官と移送状況の確認を行います。 ③ 同時に2名の日本人宇宙飛行士滞在

ISSには長期滞在クルーとして野口宇宙飛行士が滞在しています。STS-131ミッションで山崎宇宙飛行士が到着すると、補給物資や実験ラックなどの移

設・設置作業を共同で行います。 ④ JAXAの曝露実験装置の回収

「きぼう」日本実験棟船外実験プラットフォームの宇宙環境計測ミッション装置

(SEDA-AP)に設置されている微小粒子捕獲実験装置/材料曝露実験装置

(MPAC&SEED)を回収し、地上に持ち帰ります。 ⑤ 新しいアンモニアタンク(ATA)の交換と回収

ATAは、ISSの外部熱制御系で排熱を行うための冷却ループに流す冷媒(ア

ンモニア)を収容しているタンクであり、P1トラスとS1トラスに設置されています。

S1トラスに設置されているATA内のアンモニアがなくなったため、STS-131ミ

ッションで新しいATAと交換し、使用済みのATAを回収して地上に持ち帰りま

す。 ⑥ 教育イベントの実施

STS-131ミッションクルーには高校の教師だったドロシー・メカフ・リンデンバー

ガー宇宙飛行士が搭乗します。STS-131ミッション中、リンデンバーガー宇宙

飛行士と他のクルーによる教育イベントが予定されています。 STS-131ミッションの打上げ・飛行計画概要を表1.1-1に示します。

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STS-131ミッションに関する情報、および飛行中の情報については、

以下のJAXAホームページをご覧ください。 http://iss.jaxa.jp/iss/19a/

表1.1-1 STS-131ミッションの打上げ・飛行計画の概要 2010年3月15日現在

項 目 計 画 STSミッション番号 STS-131(通算131回目のシャトルフライト)

ISS組立てフライト名 19A(スペースシャトルによる33回目、ロシアのロケットを含め

ると39回目のISS組立てフライト) オービタ名称 ディスカバリー号(ディスカバリー号は38回目の飛行)

打上げ目標日(予定)

2010年4月5日 午前 6時21分(米国東部夏時間) 2010年4月5日 午後 7時21分(日本時間) 打上げウインドウは10分間 (注:1日延期となる度に打上げ時刻は約20分早まります)

打上げ場所 フロリダ州NASAケネディ宇宙センター(KSC)39A発射台 飛行期間 約13日間(+天候による着陸予備日として2日間を確保)

搭乗員

コマンダー パイロット MS1 MS2 MS3 MS4 MS5

アレン・ポインデクスター ジェームズ・ダットン リチャード・マストラキオ ドロシー・メカフ・リンデンバーガー ステファニー・ウィルソン 山崎 直子 クレイトン・アンダーソン

軌道高度 投入高度 :約226km ランデブー高度:約350km

軌道傾斜角 51.6度 帰還予定日 2010年4月18日(米国時間)

帰還予定場所

主帰還地 :フロリダ州NASAケネディ宇宙センター 代替帰還地: ①カリフォルニア州 エドワーズ空軍基地内 NASAドライデン飛行研究センター(DFRC) ②ニューメキシコ州 ホワイトサンズ宇宙基地

主な搭載物

・ 「レオナルド」(多目的補給モジュール1) ・ 補給物資、実験機材、実験試料など

※JAXA実験品は1.8項を参照ください。 ・ アンモニアタンク(ATA)

※MS(Mission Specialist:搭乗運用技術者)

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1.2 主要ミッションスケジュール

STS-131ミッションの主要ミッションスケジュールを表1.2-1に示します。

表1.2-1 STS-131主要ミッションスケジュール(2010年3月現在) 飛行日 主な作業

1日目 打上げ/軌道投入、軌道投入後作業(ペイロードベイ(貨物室)ドアの

開放、Kuバンドアンテナの展開など)、外部燃料タンクの画像と翼前縁

センサデータの地上への送信、ランデブ用軌道制御など

2日目 スペースシャトルのロボットアーム(SRMS)の起動、SRMSの点検、

機体の損傷点検、宇宙服の点検、ドッキング準備、ランデブ用軌道制御

など

3日目 ランデブ用軌道制御、ISSからのスペースシャトルの熱防護システムの

撮影(R-barピッチ・マヌーバ:RPM)、ISSへのドッキング、OBSSの取

出し、ミッドデッキからの物資の移送など

4日目 レオナルドのISSへの取付け、レオナルドの起動/入室、レオナルドか

らの物資移送開始、米国広報イベント、第1回船外活動準備など

5日目 第 1回船外活動(新しいアンモニアタンク(ATA)の仮置き、

MPAC&SEEDの回収、レートジャイロ・アセンブリ(RGA)交換など)、

物資の移送など

6日目 機体の詳細点検(必要な場合)、物資の移送、教育イベント、第2回船外

活動準備など

7日目 第2回船外活動(古いATAの取外し、新しいATAの設置など)、物資の移

送など

8日目 物資の移送、JAXA広報イベント、クルーの半日の休息、第3回船外活動

準備

9日目 第3回船外活動(古いATAの回収、LWAPAの回収など)、物資の移送など

10日目 物資の移送、クルーの半日の休息、軌道上共同記者会見、教育イベント

など

11日目 物資の最終移送、レオナルドのISSからの取外しとペイロードベイへの

収納、ISS退室、ハッチの閉鎖、ランデブツールの点検など

12日目 ISSからの分離、フライアラウンド、SRMSとOBSSを使用した機体の後

期点検など

13日目 飛行制御システム(FCS)の点検、姿勢制御システム(RCS)の点検、

米国広報イベント、Kuバンドアンテナの格納

14日目 ペイロードベイドアの閉鎖、軌道離脱、着陸

(NASA STS-131 Summary Timeline_20100302より)

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1.3 STS-131ミッションクルーとISS第23次長期滞在クルー

STS-131ミッションのドッキング中、ISSには、NASA宇宙飛行士が8名、ロシア宇

宙飛行士3名、JAXA宇宙飛行士2名の計13名の宇宙飛行士が滞在します。

STS-127ミッション時と同じく、 多人数のミッションとなります。

STS-131ミッションクルーの7名

ISS第23次長期滞在クルーの6名

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1.3.1 STS-131ミッションクルー

コマンダー(Commander) アレン・ポインデクスター(Alan Poindexter)(NASA) 1961年、米国カリフォルニア州生まれ。米国海軍大佐。 STS-122ミッション(2008年)ではパイロットを務めた。今回が2回目の飛行となる。

パイロット(Pilot) ジェームズ・ダットン(James P. Dutton Jr.)(NASA) 1968年、米国オレゴン州生まれ。米国空軍大佐。 2004年に宇宙飛行士として選抜され、2006年2月にMSに認

定された。今回が初飛行となる。

ミッションスペシャリスト(MS1) リチャード・マストラキオ(Richard Mastracchio)(NASA) 1960年、米国コネティカット州生まれ。 STS-106ミッション(2000年)およびSTS-118ミッション(2007年)で飛行。今回が3回目の飛行となる。船外活動担当。

ミッションスペシャリスト(MS2) ド ロ シ ー ・ メ カ フ ・ リ ン デ ン バ ー ガ ー ( Dorothy M. Metcalf-Lindenburger)(NASA) 1975年、米国コロラド州生まれ。高校教師。 2004年に宇宙飛行士として選抜され、2006年2月にMSに認

定された。今回が初飛行となる。

ミッションスペシャリスト(MS3) ステファニー・ウィルソン(Stephanie D. Wilson)(NASA) 1966年、米国マサチューセッツ州生まれ。 STS-121ミッション(2006年)およびSTS-120ミッション(2007年)で飛行。今回が3回目の飛行となる。

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ミッションスペシャリスト(MS4) 山崎 直子(Naoko Yamazaki)(JAXA) 1970年、千葉県松戸市生まれ。 1999年2月、NASDA(現JAXA)よりISS搭乗宇宙飛行士候補

者に選定され、2001年9月、ISS搭乗宇宙飛行士に認定。

2004年6月、NASAが行うMS候補者訓練を開始。2006年2月、NASAよりMSに認定。今回が初飛行となる。 ※山崎宇宙飛行士の経歴詳細は1.4項、または下記URLを参照してくださ

い。 http://iss.jaxa.jp/astro/yamazaki/index.html

ミッションスペシャリスト(MS5) クレイトン・アンダーソン(Clayton Anderson)(NASA) 1959年、米国ネブラスカ州生まれ。 STS-117ミッション(2007年)でISSに打ち上げられ、第15次/

第16次長期滞在クルーのフライトエンジニアとしてISSに約5ヶ

月間滞在した。今回が2回目の飛行となる。船外活動担当。

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1.3.2 ISS第23次長期滞在クルー

ISSコマンダー(Commander) オレッグ・コトフ(Oleg Kotov)(Russia) 1965年、ウクライナのシンフェロポリ生まれ。ロシア空軍

大佐。 1998年3月に宇宙飛行士に認定される。第6次、第13次

長期滞在クルーのバックアップを担当。2007年には第

15次長期滞在クルーとしてISSに滞在。今回が2回目の

ISS滞在となる。 (ソユーズTMA-17(21S)で打上げ/帰還)

フライトエンジニア(Flight Engineer)

野口 聡一(Soichi Noguchi)(JAXA) 1965年、横浜市生まれ。 1998年4月に宇宙飛行士に認定される。STS-114ミッシ

ョン(2005年)で初飛行。第18次長期滞在クルーのバッ

クアップクルーを務める。今回が2回目の飛行。 (ソユーズTMA-17(21S)で打上げ/帰還) ※野口宇宙飛行士の経歴詳細は下記URLを参照してください。

http://iss.jaxa.jp/astro/noguchi/index.html

フライトエンジニア(Flight Engineer) ティモシー・クリーマー(Timothy Creamer)(NASA) 1959年、米国アリゾナ州生まれ。米陸軍大佐。 1998年に宇宙飛行士となる。第19次長期滞在クルーの

バックアップクルーを務める。今回が初飛行となる。 (ソユーズTMA-17(21S)で打上げ/帰還)

フライトエンジニア(Flight Engineer) アレクサンダー・スクボルソフ(Alexander Skvortsov)

(Russia) 1966年、モスクワ生まれ。ロシア空軍大佐。 1999年に宇宙飛行士となる。第21次/第22次長期滞

在クルーのバックアップクルーを務める。1971年ロシア

のモスクワ近郊生まれ。今回が初飛行となる。 (ソユーズTMA-18(22S)で打上げ/帰還)

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フライトエンジニア(Flight Engineer) トレーシー・カードウェル(Tracy Caldwell)(NASA) 1969年、米国カリフォルニア州生まれ。理学博士。 1998年に宇宙飛行士となる。STS-118ミッション(2007年)で初飛行。今回が2回目の飛行となる。 (ソユーズTMA-18(22S)で打上げ/帰還)

フライトエンジニア(Flight Engineer) ミカエル・コニエンコ(Mikhail Kornienko)(Russia) 1960年、ロシアのクイビシェフ地方生まれ。RSCエネル

ギア社のテスト宇宙飛行士。 1991年に宇宙飛行士となる。第15次長期滞在クルーの

バックアップクルーを務める。今回が初飛行となる。 (ソユーズTMA-18(22S)で打上げ/帰還)

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1.4 山崎宇宙飛行士プロフィール 山崎 直子 やまざき なおこ 【所属】 有人宇宙環境利用ミッション本部 有人宇宙技術部 宇宙飛行士

1970年 千葉県松戸市生まれ。 1993年 東京大学工学部航空学科卒業。1996年、同大学航空宇宙工学専

攻修士課程修了。 1996年4月~ NASDA(現JAXA)に勤務し、JEMプロジェクトチームにお

いて「きぼう」日本実験棟のシステム・インテグレーション(開

発業務)に従事し、故障解析及び組み立て・初期運用手順作成

などを実施する。 1998年6月~ セントリフュージ・プロジェクトチームにおいてISS生命科学

実験施設(セントリフュージ)の開発に従事し、概念検討から

基本設計を実施する。 1999年2月 NASDA(現JAXA)よりISSに搭乗する日本人宇宙飛行士の候

補者として、古川 聡、星出 彰彦とともに選定される。 1999年4月~ NASDA(現JAXA)が実施する日本人ISS搭乗宇宙飛行士の基

礎訓練に参加。 2001年9月 ISS搭乗宇宙飛行士として認定される。

同年から、ISS参加機関の国際協力のもとに実施されるISS搭乗

宇宙飛行士のアドバンスト訓練に参加。 併せて、ISSに取り付けられる「きぼう」日本実験棟およびセン

トリフュージなどの開発・運用に関わる技術支援業務などを実

施。 2004年5月 ソユーズ-TMA宇宙船フライトエンジニア資格を取得。

同年6月よりNASAミッションスペシャリスト(搭乗運用技術

者:MS)候補者訓練に参加。 2006年2月 NASAよりMSとして認定される。 2006年5月 土井宇宙飛行士の搭乗が決定した「きぼう」日本実験棟の打上

げ(船内保管室打上げ/組立て)ミッション(1J/Aミッション

(STS-123ミッション))について、クルーサポートアストロ

ノート(搭乗者支援宇宙飛行士)として選定される。 2008年11月 STS-131ミッションのMSとして選定される。

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STS-131プレスキット

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山崎宇宙飛行士のSTS-131ミッションロゴマーク

このロゴマークには、次のような山崎宇宙飛行士のメッセージが込められ

ています。

Fly to the future ~未来へ、その先へ~

STS-131/19Aミッションは、国際宇宙ステーション(ISS)建設の最終段

階のミッションです。日本人女性として、初めてNASAミッション・スペシ

ャリストの任務を担い、初めてISSを訪れます。8つの四葉のクローバーは、

宇宙に飛び出す8人目の日本人であることを表しています。

ロゴの外形は、生命を包む種・宇宙をイメージしたものです。種は、

時空を超えてその生命を紡いでいきます。宇宙に生まれたすべての生命を、

よりよい未来へと紡いでいきたい、という想いが込められています。また、

国際協力のシンボルであるISS、及び「きぼう」日本実験棟で培ってきた技術

や知見が、さらに遠くの月・火星へ、そして、地球上でのよりよい生活へと繋

がっていくように、という気持ちを込めています。これから育ちゆく生命が、

地球に、宇宙に、大きく羽ばたいていくことを祈念いたします。

コラム1-1

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1.5 山崎宇宙飛行士の担当作業

山崎宇宙飛行士は、STS-131ミッションでは「ロードマスター」として物資移送に関

する主担当を務め、移送作業を行うとともに移送物資の管理を行います。 また、スペースシャトルのロボットアーム(SRMS)や、ISSのロボットアーム

(SSRMS)の運用も担当します。 STS-131ミッション中の山崎宇宙飛行士が担当する主な作業を表1.5-1にまとめま

した。

表1.5-1 STS-131ミッション中の山崎宇宙飛行士の主な担当作業 (2010年3月現在)

飛行日 作業内容

FD1 • 打上げ/軌道投入【山崎宇宙飛行士はミッドデッキに着席します】 • 船内ビデオカメラの設置

FD2

• SRMSとセンサ付き検査用延長ブーム(OBSS)を使用した熱防護システム

(TPS)の損傷点検 【山崎宇宙飛行士は、ディスカバリー号のノーズキャップ(先端部)と左翼部

の点検を担当します】 • 点検時の映像を地上へダウンリンク • オービタ・ドッキング・システム(ODS)のドッキングリング伸展とカメラ

の取付け(ドッキング準備)

FD3

• 移送作業用のリストの更新 • ISS接近時の運用(スペースシャトルクルー全員で対応) • ISS入室時の撮影 • OBSSの把持・取出し・受渡し(SSRMS→SRMS)【山崎宇宙飛行士はウィル

ソン宇宙飛行士とともにSSRMS担当】

FD4

• SSRMSによる「レオナルド」(多目的補給モジ

ュール1)のペイロードベイからの取出し、ISSの「ハーモニー」(第2結合部)へ取付け【山崎宇宙

飛行士はウィルソン宇宙飛行士とともにSSRMS担当】

• ディスカバリー号のミッドデッキからISS内へ物

資の移送 • レオナルド入室時の撮影

FD5

• レオナルドからラックの移送・設置作業(1台目の無

重量保管ラック(ZSR)、冷凍冷蔵庫(MELFI-3)、クルー個室、 筋 萎 縮 抵 抗 研 究 ・ 運 動 シ ス テ ム

(MARES)) →【野口宇宙飛行士と共同作業】

FD6 • レオナルドからラックの移送・設置作業(観測用ラ

ック(WORF)、2台目の無重量保管ラック(ZSR)、

EXPRESSラック) →【野口宇宙飛行士と共同作業】

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STS-131プレスキット

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FD7 • 物資移送作業 →【野口宇宙飛行士と共同作業】

FD8 • JAXA広報イベント(山崎宇宙飛行士、野口宇宙飛行士の2名参加) • 半日の休息 • 物資移送作業

→【野口宇宙飛行士と共同作業】

FD9 • 物資移送作業 →【野口宇宙飛行士と共同作業】

FD10 • Myco実験実施 • レオナルド内のラックや搭載品の設置状況確認 • 軌道上共同記者会見 • 半日の休息

FD11 • 教育用ビデオの撮影(リンデンバーガー宇宙飛行士とともに実施) • SSRMSによるレオナルドの取外し、ペイロードベイ内へ収納【ウィルソン宇

宙飛行士とともにSSRMS担当】 • ISSクルーとのお別れ

FD12

• ISSから分離/フライアラウンド(スペースシャトルクルー全員で対応) • SRMSとOBSSを使用した熱防護システム(TPS)の後期点検 【山崎宇宙飛行士は、ディスカバリー号のノーズキャップ(先端部)と左翼部

の点検を担当します】 • 点検時の映像を地上へダウンリンク

FD13 • 帰還に向けた準備(船内の片づけ) • 米国広報イベント(スペースシャトルクルー全員参加)

FD14 • 軌道離脱準備【山崎宇宙飛行士はミッドデッキに着席します】 • 軌道離脱 • 帰還

注:写真はイメージです。

山崎宇宙飛行士の打上げ/帰還時の座席

コラム1-2

NASAケネディ宇宙センター(KSC)でのターミ

ナルカウントダウン・デモンストレーションテス

ト(TCDT)において、ディスカバリー号のミッド

デッキに着席した山崎宇宙飛行士らSTS-131ミッ

ションクルーの3名(手前:アンダーソン宇宙飛行

士、中央:山崎宇宙飛行士、奥:ウィルソン宇宙

飛行士)。3名は打上げ時、帰還時ともに同じ座席

に着席します。

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STS-131プレスキット

1-15

STS-131ミッション移送作業の訓練の様子

STS-131ミッションの主要な目的である移送作業の訓練も、重要な訓練のひ

とつです。NASAジョンソン宇宙センター(JSC)内の国際宇宙ステーション

(ISS)のモックアップ(実物大の訓練施設)を使用して、ロードマスターで

ある山崎宇宙飛行士を中心に、各宇宙飛行士が移送を担当する物品や移送場

所の確認、作業手順の確認などが行われました。

コラム1-3

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STS-131プレスキット

1-16

1.6 STS-131ミッション中の野口宇宙飛行士の主な作業

STS-131ミッション中の野口宇宙飛行士の主な作業を表1.6-1にまとめました。

表1.6-1 STS-131ミッション中の野口宇宙飛行士の主な作業 (2010年3月現在)

飛行日 作業内容

FD3

• R-barピッチマヌーバ終了後のディスカバリー

号をISSからビデオ撮影 • ディスカバリー号ドッキング後、ISS側ハッチ

のリークチェック • 船外活動用カメラの設定変更など

FD4 • 「レオナルド」(多目的補給モジュール1)の結

合に関する作業(共通結合機構(CBM)ボル

ト固定)

FD5

• レオナルドからラックの移送・設置作業(1台目の無重量保管ラック(ZSR)、冷凍冷蔵庫

(MELFI-3)、クルー個室、筋萎縮抵抗研究・

運動システム(MARES)) →【山崎宇宙飛行士と共同作業】

• 第1回船外活動で「クエスト」(エアロック)内

に回収されたMPAC&SEEDを地上に持ち帰る

ために専用バッグに収容する

FD6 • レオナルドからラックの移送・設置作業(観測

用ラック(WORF)、2台目の無重量保管ラック

(ZSR)、EXPRESSラック) →【山崎宇宙飛行士と共同作業】

FD7 • 物資移送作業 →【山崎宇宙飛行士と共同作業】

FD8

• JAXA広報イベント(野口宇宙飛行士、山崎宇

宙飛行士の2名参加) • 半日の休息 • 物資移送作業

→【山崎宇宙飛行士と共同作業】

FD9 • 物資移送作業 →【山崎宇宙飛行士と共同作業】

FD10 • Myco実験実施 • 軌道上共同記者会見 • 半日の休息

FD11 • レオナルドの取外しに関する作業(ハッチ閉

鎖、連結部気圧確認、CBMボルト開放) • STS-131クルーとのお別れ

注:写真はイメージです。

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STS-131プレスキット

1-17

1.7 STS-131ミッション搭載ペイロード

STS-131ミッション打上げ時のスペースシャトル・ペイロードベイ(貨物室)の搭載状

況を図1.7-1に示します。 次ページ以降に、搭載ペイロードについて紹介します。

図1.7-1 打上げ時のスペースシャトルの貨物室の搭載状況

(イメージ)

アンモニアタンクスペースシャトル

のロボットアーム

センサ付き検査用

延長ブーム

オービタドッキ

ングシステム

軽量型曝露実験

装置支援機材キャリア

「レオナルド」(多目的

補給モジュール1)

船外活動用

工具収納箱

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STS-131プレスキット

1-18

1.7.1 「レオナルド」(多目的補給モジュール1)

多目的補給モジュール(Multi-Purpose Logistics Modules: MPLM)は、イタリア

宇宙機関(ASI)がスペースシャトルによる輸送用に設計・開発した、国際宇宙ステー

ション(ISS)に物資を運搬するための再利用型与圧モジュールです。 MPLMを搭載したスペースシャトルがISSに到着すると、ISSのロボットアーム

(SSRMS)でペイロードベイ(貨物室)からMPLMを取り出し、「ハーモニー」(第2結合

部)の共通結合機構(CBM)に取り付けます。 MPLM内の補給物資をISSへ搬入したり、地上への回収品などをISSからMPLM

内へ運び込んだり、物資の移送が終了すると、MPLMはSSRMSでISSから取り外さ

れ、再びペイロードベイに搭載され、スペースシャトルとともに地上に帰還します。 CBMのハッチ(内側)は1.27m×1.27mの四角形で、大型の機器やラックなどを出

し入れすることができます。MPLM内には 大16台のラックを搭載することができま

す。

図1.7-2 スペースシャトル搭載前のMPLM(参考) (NASA KSC宇宙ステーション組立施設(SSPF))

表1.7-1 MPLM主要諸元

項目 内容 全長 6.4m 直径 4.57m 重量 4.45トン(貨物なし) 形状 筒型 搭載可能ラック総数 16個 搭載可能重量 6.8トン

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STS-131プレスキット

1-19

現在、NASAケネディ宇宙センター(KSC)には、「ラファエロ」、「レオナルド」、「ドナ

テロ」の3つのMPLMがあります。STS-131ミッションではレオナルドが打ち上げられ

ます。MPLMを打ち上げるミッションは、スペースシャトル退役(2010年9月予定)まで

に、本ミッションが 後となります。 レオナルドは、STS-131ミッション終了後に改修され、STS-133ミッション(2010年9

月予定)において、PMM(Permanent Multipurpose Module)という名称でISSに

恒久的に取り付けられ、ISSの保管庫として使われることになる予定です。 STS-131ミッションにおいて、レオナルドに搭載される主なラックや機器は以下の通

りです。各ラックや機器の概要を表1.7-2に示します。

・ 筋萎縮抵抗研究・運動システム(MARES)ラック 1台 ・ ISSの窓を利用した観測用ラック(WORF) 1台 ・ 冷凍冷蔵庫(MELFI-3) 1台 ・ クルー個室 1台 ・ 無重量保管ラック(ZSR) 2台 ・ EXPRESSラック 1台 ・ 補給品保管ラック(RSR) ・ 補給品保管プラットフォーム(RSP)

左:図1.7-3 STS-131ミッション「レオナルド」内の搭載状況(2010年2月) 右:図1.7-4 KSCの技術者から搭載品について説明を受ける山崎宇宙飛行士

(2010年1月 NASA KSC SSPF「レオナルド」内)

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STS-131プレスキット

1-20

表1.7-2 STS-131ミッションで運搬する主なラックや機器の概要

名 称 概 要 筋 萎 縮 抵 抗 研 究 ・ 運 動 シ ス テ ム

(Muscle Atrophy Research and Exercise System: MARES)

MARESは、筋肉・骨格組織に関する微小重

力環境での効果をより理解するための、筋骨

格、生体力学、神経筋に関する人間生理学

の研究を行います。 この装置はMARESラック内に収納されてお

り、使用するときはラックから引き出して組み

立てます。 「コロンバス」(欧州実験棟)に設置されます。

ISS の窓を利用した観測用ラック

(Window Observational Research Facility: WORF)

WORFは、「デスティニー」(米国実験棟)の

窓の部分に取り付けられ、デスティニーの窓

を利用した地球科学ペイロードとしての役割

を持ちます。また、窓を保護する役割もありま

す。クルーが窓へアクセスするときは、中央の

扉を開きます。 WORFは実験を運用するための電力、通

信、冷却、モニタ機能を提供可能です。

冷 凍 冷 蔵 庫 ( Minus Eighty Laboratory Freezer for ISS: MELFI-3)

ISSの3台目となる実験用冷蔵・冷凍庫です。

「きぼう」船内実験室に設置されます。

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STS-131プレスキット

1-21

EXPRESS ( Expedite the Processing of Experiment to the Space Station)ラック

EXPRESSラックは、実験ラック(ISPR)の一

種であり、宇宙実験までの準備期間を短縮す

ると共に、インテグレーション作業を軽減する

ためにNASAマーシャル宇宙飛行センター

(MSFC)とボーイング社により開発されたラ

ックです。EXPRESSラックは、実験装置に対

して、電力、通信、真空排気、窒素ガス、冷

却、および機械的な取り付けインタフェースを

提供します。 「デスティニー」(米国実験棟)に設置されま

す。 クルー個室

クルーの個室は、主にクルーの寝室として使

用されます。個室はラックサイズで、内部は、

クルーが衣服を着脱できるほどのスペースが

あります。個室内には空気循環、温度調節、

照明、身体を固定する器具、作業台、パソコ

ン・オーディオ等を使用するための電源、パソ

コン用のLAN、ISS船内と個室とをつなぐ通

話システム、警報システム、緊急避難灯、火

災探知器などが装備されています。 今回ISSに運ぶクルーの個室は、「ハーモニ

ー」(第2結合部)に設置されます。

無重量保管ラック(Zero-g Stowage Rack: ZSR)

ZSRはISSでの収納ラックです。折り畳んだ

状態で打ち上げられ、ISS内へ移送したあと、

組立て・設置されます。 STS-131ミッションでは「デスティニー」(米国

実験棟)と「きぼう」船内保管室に設置されま

す。

補 給 品 保 管 ラ ッ ク ( Resupply Stowage Rack: RSR)

RSRは引き出しを備えたラックで、サイズの

小さな補給品をISSに打ち上げる際に使用さ

れるラックです。RSR自体はMPLMに搭載し

たまま、補給品のみをISSに搬入します。

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STS-131プレスキット

1-22

補 給 品 保 管 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム

( Resupply Stowage Platform: RSP)

RSPは、専用バッグに収納された、サイズの

大きな荷物をISSに運搬する際に使用されま

す。RSPのフロントパネル側にも、はみ出す

形で荷物を搭載することができます。RSP自

体はMPLMに搭載したまま回収されます。 RSPは、打上げ/再突入時の負荷に耐えら

れるようバッグの周りをフェンスで覆っていま

す。このフェンスは、バッグを取り出した後は

折り畳むことができます。なお、RSPも他のラ

ックと同様に前面に傾けることが可能なため、

背面に取り付けられたバッグを取り出すこと

ができます。

交換機器・部品やクルーへの補給品(食料品、日用品など)などはRSR、RSPに搭

載されてISSへ運搬されます。ISSへの運搬が終了すると、地上へ回収する実験装置

やISSの不要品をRSR、RSPに搭載して地上へ持ち帰ります。

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STS-131プレスキット

1-23

1.7.2 アンモニアタンク(ATA) アンモニアタンク(Ammonia Tank Assembly: ATA)は、国際宇宙ステーション

(ISS)の外部受動熱制御システム(EATCS)の構成要素で、ISS外部機器の排熱を

行うための冷却ループに流す冷媒(アンモニア)を収容しているタンクです。 ATAは、P1トラスとS1トラスに1台づつ設置されています。S1トラスに設置されてい

るATAのアンモニアがなくなったため、STS-131ミッションで新しいATAを運搬して交

換し、使用済みのATAを回収します。地上に回収されたATAは、アンモニアを充填し

たあと、STS-134ミッション(2010年7月予定)で予備品として打ち上げられ、ISSに保

管される予定です。 なお、P1トラスのATAは、STS-128ミッション(2009年8月)で交換されました。

図1.7-5 アンモニアタンクの位置(写真はSTS-127後のISS)

■ATAを搭載する軽量型曝露実験装置支援機材キャリア(LMC)

ATAをスペースシャトルのペイロードベイ(貨物室)内に固定するために、軽量型曝

露実験装置支援機材キャリア(Lightweight Multi-Purpose Experiment Support Structure Carrier:LMC)を使用します。

新しいアンモニアタンク(ATA)をISSに輸送した後は、交換された古いATAをLMCに収容して、地上に持ち帰ります。

図1.7-6 LMCに搭載されたATA(参考:STS-128時)

ATA

LMC

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STS-131プレスキット

1-24

1.7.3 レートジャイロ・アセンブリ(RGA) レートジャイロ・アセンブリ(Rate Gyro Assembly: RGA)は、1台に3基のリングレ

ーザジャイロを組み込んだもので、2台がS0(エスゼロ)トラス内部に設置されていま

す。 測定原理は、時計回りと反時計回りにレーザ光線を発射し、両者の光の位相ずれ

を検出することで姿勢の変化を読みとり、3軸方向の姿勢変化を検出することができ

ます。RGAは、GPSデータを受信できない期間やGPSデータ更新の間の姿勢決定に

必要な姿勢変動情報を提供します。 機能が劣化しているため、STS-128ミッション(2009年8月)に続いてSTS-131ミッ

ションで交換することになりました。 RGAはディスカバリー号のミッドデッキに搭載されて打ち上げられます。「クエスト」

(エアロック)を通して船外へ出し、船外活動クルーが交換したあと、古いRGAは「クエ

スト」内に回収され、「レオナルド」(多目的補給モジュール1)に搭載して地上へ持ち

帰ります。

図1.7-7 RGA交換作業のイメージ

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STS-131プレスキット

1-25

1.8 JAXA実験の打上げ/回収品

STS-131ミッションにおけるJAXA実験の主な打上げ/回収品は以下の通りです。

表1.8-1 STS-131ミッションにおけるJAXA実験の主な打上げ品(1/2) 宇宙放射線と微小重力の哺乳類細

胞への影響(Neuro Rad) ※詳細な情報は下記URLを参照ください。 http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/first/neurorad/

生命機能をつかさどる重要な役割を果たして

いる神経細胞。宇宙放射線により、この細胞

にどんな障害がもたらされるかを知っておくこ

とは、宇宙長期滞在に向けて不可欠といえま

す。宇宙で培養した神経細胞を保存し、冷凍

して回収します。この実験で、宇宙放射線に

長期間さらされた神経細胞が受ける影響に

ついて、遺伝子のレベルで詳細な情報が得ら

れると期待されています。 蛋白質ユビキチンリガーゼCblを介し

た筋萎縮の新規メカニズム(Myo Lab) ※詳細な情報は下記URLを参照ください。 http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/first/myolab/

宇宙ではなぜ筋肉が衰えてしまうのでしょう

か。これにはCbl-bという酵素が関わっている

と考えられています。Cbl-bが筋細胞の増殖

を促す信号を阻害し、結果として筋細胞の増

殖能が低下するのではないかと考えられてい

ます。ラットの細胞を使って実験を行い、この

メカニズムを解明します。Cbl-bがどのように

筋萎縮に関わっているかを明らかにすること

で、宇宙飛行士だけでなく、老化や寝たきり

による筋萎縮への応用も期待されます。 微小重力環境を利用した2次元ナノ

テンプレートの作製 ※詳細な情報は下記URLを参照ください。 http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/first/nano.pdf

小型、高機能、高品位の半導体素材の開発

に結びつく、産業応用を目指した実験です。 宇宙でペプチドを基板上に規則的に配列さ

せ、ナノレベルのマスクパターンを作成しま

す。それを地上に回収し、ネガコピー技術に

よってナノテンプレートを作ります。 このテンプレートをもとに、地上で半導体製造

用基板が転写されることで製品化への貢献

が期待されます。 国際宇宙ステーションに滞在する宇

宙飛行士の身体真菌評価(Myco)

※詳細な情報は下記URLを参照ください。 http://iss.jaxa.jp/iss/jaxa_exp/noguchi/experiment/#12

ヒトの常在菌叢(じょうざいきんそう)は生活習

慣や生活環境を色濃く反映することが知られ

ています。ISS船内で実際に生活する宇宙飛

行士自身が船内に飛散した常在細菌などの

環境微生物からどのような影響を受けるの

か、またそれらのリスクについて評価します。

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STS-131プレスキット

1-26

表1.8-1 STS-131ミッションにおけるJAXA実験の主な打上げ品(2/2) 長期宇宙飛行時における心臓自律

神 経 活 動 に 関 す る 研 究

(BioRhythms)

飛行中および飛行前後に24時間の心電図を

記録し、不整脈、虚血性変化、および心臓自

律神経活動の解析を行います。

長期宇宙滞在宇宙飛行士の毛髪分

析による医学生物学的影響に関する

研究(Hair)

宇宙環境(微小重力環境、宇宙放射線環境、

精神的ストレス等)による人体への影響を毛

髪分析から評価し、長期宇宙滞在飛行士の

健康管理に役立てます。

JEM 船 内 放 射 線 計 測 ( Area PADLES)

「きぼう」船内の宇宙放射線量を計測する機

器です。長期滞在ミッション毎(半年に1回)に

交換されます。

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STS-131プレスキット

1-27

表1.8-2 STS-131ミッションにおけるJAXA実験の主な回収品(1/2) 微小粒子捕獲実験装置/材料曝露

実験装置(MPAC&SEED) ※装置に関する詳細は 1.8.1 項をご

覧ください。

MPAC&SEED は、STS-127(2J/A)ミッショ

ンにおいて「きぼう」船外実験プラットフォーム

に設置された宇宙環境計測ミッション装置

(SEDA-AP)に取り付けられています。船外

活動によって宇宙飛行士が MPAC&SEEDを取り外して地上に回収します。回収後は地

上で捕獲された微粒子や搭載材料の劣化状

況などを解析します。得られたデータは将来

の宇宙機設計に役立てます。

微小重力環境における高等植物の

生活環(Space Seed)

※詳細な情報は下記URLを参照ください。 http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/first/spaceseed/

SpaceSeed 実験は、シロイヌナズナという植

物を用いて、種子から発芽し、次の世代の種

子がとれるまでの一連のサイクル(ライフサイ

クル)に対する重力の影響を調べる実験で

す。9 月 10 日に開始され、細胞培養装置に取

り付けた植物実験ユニット内で 62 日間シロイ

ヌナズナを生育し、11 月 11 日に終了しまし

た。その間、33 日目に実施した短期収穫を含

め、発芽から収穫までを行いました。実験中

は、シロイヌナズナの生育の様子を地上から

観察するとともに、宇宙で収穫した種子や植

物体は冷凍・冷蔵保存され、STS-131 ミッショ

ンで地上へ回収します。

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STS-131プレスキット

1-28

表1.8-2 STS-131ミッションにおけるJAXA実験の主な回収品(2/2) 微小重力環境でのナノスケルトン作

製(NANOSKELETON)

※詳細な情報は下記URLを参照ください。 http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/first/nano.pdf

高機能光触媒開発につながるナノ素材の作

製実験です。ナノスケルトンとは壁自体が触

媒機能を有する多孔質の骨格をもつナノレベ

ルの構造体です。宇宙で作製したナノスケル

トンを地上で解析し、作製プロセス中の重力

影響を緻密に調べます。この結果を計算シミ

ュレーションに取り込み、地上で 高特性に

近づける作製条件を突き止め、環境浄化やエ

ネルギー問題解決につながる光触媒等の製

品製造への貢献を目指します。実験試料は

STS-130ミッション(2010年2月)で打ち上げら

れ、3月2日から10日間、「きぼう」船内実験室

内の細胞培養装置(CBEF)で実施されまし

た。

JEM 船 内 放 射 線 計 測 ( Area PADLES) ※詳細な情報は下記URLを参照ください。 http://kibo.jaxa.jp/experiment/pm/padles/

「きぼう」船内の宇宙放射線量を計測する機

器で、12個のPADLESが取り付けられていま

す。長期滞在ミッション毎(半年に1回)に交換

され、使用済みの線量計は地上に回収しま

す。

左図:PADLES取付位置

国際宇宙ステーションに滞在する宇

宙飛行士の身体真菌評価(Myco)

STS-131ミッションの飛行10日目に、山崎宇

宙飛行士や野口宇宙飛行士らが実施し、実

験サンプルを地上に回収します。

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STS-131プレスキット

1-29

1.8.1 微小粒子捕獲実験装置/材料曝露実験装置(MPAC&SEED) 微小粒子捕獲実験装置/材料曝露実験装置(MPAC&SEED)は、微小粒子捕獲

実 験 装 置 ( Micro-Particles Capturer: MPAC ) と材 料 曝 露 実 験 装 置 ( Space Environment Exposure Devise: SEED)の2つの装置から構成されます。 ■微小粒子捕獲実験装置(MPAC)

ISSの軌道に存在する微小な粒子を捕獲する装置で、地上へ回収後、捕獲粒子の

大きさ、組成、衝突エネルギー等を評価します。 ■材料曝露実験装置(SEED)

宇宙用材料(熱制御材料・固体潤滑剤等)を宇宙環境に直接曝す装置です。地上

へ回収後、宇宙放射線や原子状酸素等、宇宙環境の影響による宇宙用材料の劣

化状況を評価します。 MPAC&SEED が 搭 載 さ れ て い る 宇 宙 環 境 計 測 ミ ッ シ ョ ン 装 置 ( Space

Environment Data Acquisition equipment – Attached Payload: SEDA-AP)は、

宇宙での様々な環境を計測する各種センサ/計測装置を搭載した観測実験装置で

す。図1.8-1に、SEDA-APに搭載されている各装置の配置を示します。 なお、MPAC&SEEDは、「きぼう」利用に先立つ国際宇宙ステーション(ISS)利用

の一環として、2001年8月にプログレス補給船でISSロシアモジュールに運ばれ、

長3年間にわたって宇宙空間における微小粒子の捕獲実験および宇宙用材料の曝

露実験を実施し、微小粒子の捕獲数変化、曝露材料の経年変化を評価し、その後の

宇宙機開発に大きく貢献しています。SEDA-APに搭載したMPAC&SEEDは、その

改良版にあたり、「きぼう」周辺環境でのデータを取得するものです。

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STS-131プレスキット

1-30

図1.8-1 SEDA-AP搭載装置の配置

図1.8-2 「きぼう」船外実験プラットフォーム上のSEDA-AP(赤い丸印内)

グラプルフィクスチャ(FRGF)

伸展機構駆動回路(EMDE)

ヒータ制御器(HCE)

重イオン計測装置/プラズマ計測装置 (HIT/PLAM)

中性子モニタセンサ (NEM-S)

高エネルギー軽粒子モニタ

(SDOM) 電力分配器(PDAP)

通信制御部(APRT)

電子部品評価装置(EDEE)原子状酸素モニタ(AOM)

中性子モニタ(NEM-E)微小粒子捕獲実験装置&材料

曝露実験装置(MPAC&SEED) プラズマセンサ(PLAM-S)

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STS-131プレスキット

2-1

2. ミッションの流れ 2.1 毎日の作業スケジュール

次ページ以降に、STS-131の作業スケジュールを1日(飛行日)単位で示します。 なお、このスケジュールは、2010年3月2日付けのサマリタイムラインの情報

をもとに作成しています。

注:スケジュールは、今後も変更される可能性がありますので御注意下さい。

注:飛行日(Flight Day:FD)の定義は、クルーが起床した時点から1日が始ま

るため、打上げからの飛行経過時間(Mission Elapsed Time :MET)と、

飛行日ではこの1日目の扱いにより、日が変わっていくことに御注意下さ

い。

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STS-131プレスキット

2-2

2010年3月現在 FD1(飛行1日目)の作業内容

ミッション概要 ・ 打上げ/軌道投入 ・ 分離後の外部燃料タンク(ET)の撮影 ・ 軌道投入後作業(ペイロードベイドアの開放、Kuバンドアンテナ展開など) ・ 翼前縁の衝突検知センサデータおよびETの撮影画像の地上への送信 ・ ランデブ用軌道制御

打上げ/軌道投入 ディスカバリー号は、NASAケネディ宇宙センター(KSC)(フロリダ州)の39A発射台から打ち上

げられます。 打上げから約2分で固体ロケットブースタを分離し、約8分30秒後にメインエンジンを停止します。

約8分50秒後に外部燃料タンク(ET)を分離し、打上げから約40分後に軌道制御用(OMS)エン

ジンを噴射し、オービタは初期軌道に投入されます。

上昇時には、ETに設置したTVカメラからリアルタイムの映像が送られます。 ※上昇時のモニタ機器(ET搭載カメラ、SRB搭載カメラ、翼前縁(WLE)センサ等)については

付録4「シャトルの安全対策」を参照ください。

軌道投入後作業 打上げ約45分後より、船室内を打上げ状態から軌道上運用状態へ変更する作業、与圧スーツから普

段着への着替えなどが行われます。また、ペイロードベイドアを開放しラジエータパネルを展開し

ます。Kuバンドアンテナを展開・起動することで、映像や大容量のデータを地上に送信することが

できるようになります。

就寝 初日は打上げの約6時間後に就寝します。

トピックス ET分離時には、オービタの腹部に装備したデジタルカメラのほか、クルーが手持ちのビデオカメラとデジタルカ

メラを使ってET分離後の撮影を行います。また映像は、断熱材の剥離の有無を確認するためにも非常に重要なデ

ータであるため、軌道投入後、直ちに地上へ送信され解析されます。 トピックス(山崎宇宙飛行士の担当作業) 山崎宇宙飛行士は、打上げ/帰還時はディスカバリー号のミッドデッキにウィルソン宇宙飛行士、アンダーソン

宇宙飛行士とともに着席します。軌道投入後、山崎宇宙飛行士は船内ビデオカメラの設置作業を行います。

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STS-131プレスキット

2-3

FD2(飛行2日目)の作業内容

ミッション概要 ・ 機体の熱防護システムの損傷点検 ・ 宇宙服の点検 ・ ドッキング準備(ODSリングの展開、ODS中央部へのカメラの取り付けなど) ・ ランデブ用軌道制御

機体の損傷点検 スペースシャトルのロボットアーム(SRMS)とセンサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)を使用して、機体の熱防護システム(Thermal Protection System: TPS)パネルの点検を行います。 スペースシャトルの打上げ/上昇時に、外部燃料タンクなどから剥離した破片(デブリ)が衝突し

て、機体に損傷を起こしていないかどうかを確認するために実施される点検作業です。 ※OBSSの詳細については付録4「シャトルの安全対策」を参照ください。

宇宙服の点検 船外活動でクルーが着用する宇宙服の点検を行います。

ドッキング準備 ランデブ/ドッキングで使用する装置類の準備や、オービタドッキングシステム(ODS)リングの

展開や、センターラインカメラの取り付けを行います。スペースシャトルのISSへの結合時は、こ

のカメラの映像を見ながら実施されます。

ランデブ用軌道制御 ISSとのランデブのため、3回の軌道制御を行います。

トピックス(山崎宇宙飛行士の担当作業) 山崎宇宙飛行士は、ディスカバリー号のノーズキャップ(先端部)と左翼部の点検を担当します。また、点検終

了後は、点検時の映像を地上へダウンリンクする作業を行います。 通常、ロボットアームの運用は、2~3名のクルーがチームを組んで担当します。一人の担当クルーがアームの操作を行

っている時、もう1人のクルーはアームの位置をカメラで確認し、手順を読み上げてサポートをします。 ノーズキャップの点検ではリンデンバーガー、ウィルソン両宇宙飛行士と、左翼部の点検ではポインデクスター、ダットン

両宇宙飛行士とともにSRMSとOBSSの運用を行います。

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STS-131プレスキット

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FD3(飛行3日目)の作業内容

ミッション概要 ・ ランデブ用軌道制御 ・ ISSからのスペースシャトルのTPSの撮影(RPM) ・ ISSへのドッキング/ISS入室/クルーの歓迎 ・ OBSSの取出し

ISSとのランデブ スペースシャトルは、ISSの後方ななめ下から接近し、ISSの真下に到達したところで機体を1/4周回させながらISSの前方へ出て、ISSの進行方向からシャトルが接近する形をとります。 ISSの下方約180mの地点で機体を360度回転させるRPMを行い、この間に機体のタイルに損傷がな

いかどうかISS長期滞在クルー2名が望遠レンズを取り付けたデジタルカメラで撮影します。 ※ISSとのランデブの詳細については2.2.2項を参照ください。 ※RPMの詳細については付録4「シャトルの安全対策」を参照ください。

ISSへのドッキング/入室 コマンダーの手動操縦により、ISSの「ハーモニー」(第2結合部)の結合機構にドッキングします。

ODSの中央部に取り付けたカメラ(センターカメラ)の映像を見ながらスペースシャトルをISSに接近させます。 STS-131ミッションクルーは、6名のISS第23次長期滞在クルーと合流し、ドッキング中の共同作業

を開始します。 OBSSの取出し 飛行4日目に「レオナルド」(多目的補給モジュール1)をペイロードベイ(貨物室)から取出す際

のクリアランスを確保するために、飛行3日目にセンサ付き検査用延長ブーム(OBSS)をペイロー

ドベイから取り出しておきます。 OBSSをISSのロボットアーム(SSRMS)で把持し、ペイロードベイから取り出した後、スペース

シャトルのロボットアーム(SRMS)に受け渡します。 OBSSは、ISSから分離した後に実施する熱防護システム(TPS)の後期点検まで、SRMSに把持さ

れた状態となります。

トピックス(山崎宇宙飛行士の担当作業) ドッキング後のOBSS取出し作業において、山崎宇宙飛行士はウィルソン宇宙飛行士とともにSSRMSを操作し

て、OBSSの受渡しを行います。翌日の飛行4日目には、SSRMSを操作してレオナルドをペイロードベイから取

り出し、ハーモニーへ取り付けます。 通常、ロボットアームの運用は、2~3名のクルーがチームを組んで担当します。一人の担当クルーがアームの操作を行

っている時、もう1人のクルーはアームの位置をカメラで確認し、手順を読み上げてサポートをします。

ISSからデジタルカメラで撮影 シャトルから距離を計測 ドッキング

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STS-131プレスキット

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FD4(飛行4日目)の作業内容

ミッション概要 ・ レオナルドの取付け ・ レオナルドの起動/入室、物資移送開始 ・ 米国広報イベント ・ 第1回船外活動準備

レオナルドの「ハーモニー」(第2結合部)への取付け ISSのロボットアーム(SSRMS)で「レオナルド」(多目的補給モジュール1)をペイロードベイ(貨

物室)から取り出し、「ハーモニー」の地球側の共通結合機構(CBM)へ取り付けます。ISSクル

ーが「デスティニー」(米国実験棟)内の操作卓から共通結合機構(CBM)のボルト固定のコマン

ドを送信し、ボルト固定の信号が全て届くと、結合完了です。

・左:レオナルドのペイロードベイからの取出し(STS-128) ・右:レオナルドの取付けイメージ

レオナルドの起動/入室、物資移送開始 レオナルドが「ハーモニー」に結合すると、ISS側からの電力供給が開始されます。クルーは連結

部の気密点検や与圧を行い、入室準備を行います。ハッチが開放されると、物資移送の開始です。

・左:レオナルドのハッチ開放準備の様子(STS-128) ・右:レオナルド内の搭載状況(2010年3月)

第1回船外活動(EVA#1)準備 クルー全員で第1回船外活動(EVA#1)の手順を確認し、EVA#1の船外活動クルーは「クエスト」

(エアロック)内で一晩を過ごし(キャンプアウト)、気圧の低い環境で体内からの窒素の排出を

促し翌日の船外活動に備えます。

トピックス(山崎宇宙飛行士の担当作業) 山崎宇宙飛行士は、ウィルソン宇宙飛行士とともにSSRMSを操作して、レオナルドの取外し、ペイロードベイへ

の収納を行います。 通常、ロボットアームの運用は、2~3名のクルーがチームを組んで担当します。一人の担当クルーがアームの操作を行

っている時、もう1人のクルーはアームの位置をカメラで確認し、手順を読み上げてサポートをします。

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STS-131プレスキット

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FD5(飛行5日目)の作業内容

ミッション概要 ・ 第1回船外活動(EVA#1) ・ 物資の移送(続き)

第1回船外活動(EVA#1) 新しいアンモニアタンク(ATA)の仮置き、MPAC&SEEDの回収、レートジャイロ・アセンブリ

(RGA)交換などを行います。 ※詳細は2.2.4項「船外活動」を参照ください。

レートジャイロ・アセンブリ交換作業の様子(STS-128)

物資の移送(続き) 山崎宇宙飛行士は、野口宇宙飛行士ら他のクルーと協力して物資移送作業を行います。 飛行5日目と飛行6日目は、レオナルドからラックをISS内へ移設・設置します。 飛行5日目は、1台目の無重量保管ラック(ZSR)、冷凍冷蔵庫(MELFI-3)、クルー個室、筋萎縮

抵抗研究・運動システム(MARES)を移設・設置します。

ラック設置作業の様子(STS-128)

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STS-131プレスキット

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FD6(飛行6日目)の作業内容

ミッション概要 ・ 物資の移送(続き) ・ 教育イベント ・ 詳細点検(必要な場合) ・ 第2回船外活動準備

物資の移送(続き) 山崎宇宙飛行士は、野口宇宙飛行士ら他のクルーと協力して物資移送作業を行います。 レオナルドから、観測用ラック(WORF)、2台目の無重量保管ラック(ZSR)、EXPRESSラック

を移送・設置します。

ラック移送作業中のISS第20次長期滞在クルー(参考)

教育イベント リンデンバーガー宇宙飛行士とポインデクスター宇宙飛行士、ダットン宇宙飛行士が教育イベン

トに参加します。

第2回船外活動(EVA#2)の準備 クルー全員で第2回船外活動(EVA#2)の手順を確認し、EVA#2の船外活動クルーはキャンプア

ウトに入ります。

「クエスト」(エアロック)内での宇宙服の準備(STS-128)

SSRMS

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STS-131プレスキット

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FD7(飛行7日目)の作業内容

ミッション概要 ・ 第2回船外活動(EVA#2) ・ 物資の移送(続き)

第2回船外活動(EVA#2) S1トラスの古いアンモニアタンク(ATA)の取外し、新しいATAの設置などを行います。 ※詳細は2.2.4項「船外活動」を参照ください。

新しいアンモニアタンクをP1トラスへ取り付けている様子(STS-128)

物資の移送(続き) 山崎宇宙飛行士は、野口宇宙飛行士ら他のクルーと協力して物資移送作業を行います。

移送作業訓練での様子(参考)

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FD8(飛行8日目)の作業内容

ミッション概要 ・ JAXA広報イベント ・ 半日の休息 ・ 物資の移送(続き) ・ 第3回船外活動準備

JAXA広報イベント 山崎宇宙飛行士と野口宇宙飛行士が参加して、JAXA広報イベントが行われます。

半日の休息 この日は、忙しく作業をこなしてきたクルーに休息時間が与えられます。 休息時間には、家族と電話で会話したり、地球を眺めたり、船外の様子を撮影するなどしてすご

します。

物資の移送(続き) 山崎宇宙飛行士は、野口宇宙飛行士ら他のクルーと協力して物資移送作業を行います。

第3回船外活動(EVA#3)準備 クルー全員で第3回船外活動(EVA#3)の手順を確認します。またEVA#3の船外活動クルーはキ

ャンプアウトに入ります。

「クエスト」(エアロック)内での宇宙服の準備(STS-128)

キューポラの窓から地球を眺めるクルー

(STS-130) 「きぼう」の窓から地球を眺めるクルー

(STS-130)

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2-10

FD9(飛行9日目)の作業内容

ミッション概要 ・ 第3回船外活動(EVA#3) ・ 物資の移送(続き)

第3回船外活動(EVA#3) 古いアンモニアタンク(ATA)の回収、「コロンバス」(欧州実験棟)外部に取り付けられているLWAPAの

回収などを行います。 ※詳細は2.2.4項「船外活動」を参照ください。

「コロンバス」(欧州実験棟)外部での作業の様子(STS-128)

物資の移送(続き) 山崎宇宙飛行士は、野口宇宙飛行士ら他のクルーと協力して物資移送作業を行います。

物資移送の様子(STS-128:レオナルド内)

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2-11

FD10(飛行10日目)の作業内容

ミッション概要 ・ Myco実験実施 ・ 物資の移送(続き)、レオナルドへの 終移送 ・ 軌道上共同記者会見 ・ 半日の休息 ・ 教育イベント

Myco実験実施 JAXAの「国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士の身体真

菌評価」(Myco)実験が行われます。山崎宇宙飛行士、野口宇宙

飛行士ら他数名のクルーが参加し、実験サンプルを取得します。

物資の移送(続き)、レオナルドへの 終移送 飛行10日目は、ISSからレオナルドへ、地上へ回収する

物品などの 終の移送が行われます。移送が終わると、

山崎宇宙飛行士はウィルソン宇宙飛行士とともに、着

陸に備えてレオナルド内のラックや回収物資の設置状

況を確認します。

軌道上共同記者会見 13名の宇宙飛行士がISSに集まります。米国、ロシア、

カナダ、欧州、日本のメディアに、それぞれ数分間の

会見時間が割り当てられます。

半日の休息 この日は、2回目の休息時間が与えられます。

教育イベント リンデンバーガー宇宙飛行士とポインデクスター宇宙飛行士、ウィルソン宇宙飛行士、アンダー

ソン宇宙飛行士が教育イベントに参加します。

レオナルド内で作業を行うクルー(STS-128)

クルー全員の記念撮影(STS-130)

Myco実験のサンプルキット

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2-12

FD11(飛行11日目)の作業内容

ミッション概要 ・ レオナルドの取外し/ペイロードベイへの収納 ・ 教育用ビデオの撮影 ・ 物資の 終移送 ・ ISSクルーとのお別れ ・ ハッチの閉鎖

レオナルドの取外し/ペイロードベイへの収納 レオナルドのハッチが閉じられ、電力供給の停止、連結部の減圧、固定されていた共通結合機構

(CBM)のボルトが解放されます。その後、ISSのロボットアーム(SSRMS)でレオナルドを把

持してハーモニーから取り外し、スペースシャトルのペイロードベイ(貨物室)に収納します。 教育用ビデオの撮影 リンデンバーガー宇宙飛行士と山崎宇宙飛行士は、スペースシャトルのロボットアーム(SRMS)やISSのロボットアーム(SSRMS)について、ロボティクス運用を紹介する教育用ビデオを撮影

します。なお、この映像はリアルタイムではダウンリンクされず、後日、公開される予定です。

物資の 終移送 ミッション中、ISS内に持ち込んで使用していた機器や、直前までISSの冷凍庫で凍結させておい

た実験試料などをスペースシャトルのミッドデッキに移送します。

ISSクルーとのお別れ STS-131ミッションのクルーは、ISSクルーと別れの挨拶を交わし

ます。

ISS/スペースシャトル間のハッチの閉鎖 お別れの挨拶のあと、STS-131ミッションのクルーはスペースシャトル側へと移動します。その

後、ISS/スペースシャトル間のハッチを閉め、気密点検などを行います。

トピックス 山崎宇宙飛行士とリンデンバーガー宇宙飛行士による教育用ビデオは、以下のNASAロボティクス関連のホーム

ページに公開される予定です http://www.nasa.gov/audience/foreducators/robotics/home/index.html

トピックス(山崎宇宙飛行士の担当作業) 山崎宇宙飛行士は、ウィルソン宇宙飛行士とともにSSRMSを操作して、レオナルドの取外し、ペイロードベイへ

の収納を行います。

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STS-131プレスキット

2-13

FD12(飛行12日目)の作業内容

ミッション概要 ・ ISS分離/フライアラウンド ・ 機体の後期点検

ISSからの分離/フライアラウンド スペースシャトルからのコマンドで結合機構を解除すると、スペースシャトルは、まずバネの力

でISSからゆっくりと離れていきます。そして約60cm離れた所で、スラスタを軽く噴射してISSの進行方向へ450フィート(約137m)離れたところまでスペースシャトルを離脱させます。この後、

スペースシャトルはISSから徐々に離れていきます。

後期点検 OBSSとSRMSを使用して、スペースシャトルの右翼・左翼・ノーズキャップ部のRCCパネルが

飛行中に、宇宙デブリ等によって損傷していないかどうか検査します。検査データは地上に送ら

れ、地上の技術者が再突入に問題ないかどうか分析します。ミッション・マネージャらが分析結

果を基にスペースシャトルの状態を検討・評価し、再突入の承認を出します。

トピックス(山崎宇宙飛行士の担当作業) 後期点検でも、山崎宇宙飛行士はSRMSとOBSSを使用して、ディスカバリー号のノーズキャップ(先端部)と

左翼部の点検を担当します。また、点検終了後は、点検時の映像を地上へダウンリンクする作業を行います。 飛行2日目と同じく、ノーズキャップの点検ではリンデンバーガー、ウィルソン両宇宙飛行士と、左翼部の点検で

はポインデクスター、ダットン両宇宙飛行士とともにSRMSとOBSSの運用を行います。

ISSから分離した後、シャトルのフライトデッキ後部の天井の窓から

ISSとシャトルの距離を確認するクルー(STS-122)

ISS分離後、スペースシャトルの

ドッキングリング内のカメラか

ら見えるISS(STS-119)

スペースシャトルはISSを一周と1/4して、

ISSの上方に位置したところで、ISSから離

れていきます。

離れていく

方向

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STS-131プレスキット

2-14

FD13(飛行16日目)の作業内容

ミッション概要 ・ クルーキャビン(船内)の片付け ・ 軌道離脱に向けた準備(飛行制御システム/通信システム等の点検) ・ 広報イベント ・ Kuバンドアンテナの収納 ・ 再突入・着陸準備(与圧スーツ(打上げ・再突入用スーツ)の点検など)

船内の片づけ 帰還に備えて、使用しない機器を所定の場所に収納するなど、船内を軌道上での無重量運用状態

から、地球帰還に備えた収納状態へ変更します。

飛行制御システムの点検 スペースシャトルの全スラスタの噴射試験や、エレボン・方向舵などの動翼の点検を行います。

広報イベント(スペースシャトルのクルー全員参加) 帰還前の全員揃っての 後のイベントになります。

広報イベントの様子(STS-127)

Kuバンドアンテナ収納 就寝前にKuバンドアンテナを収納します。アンテナを収納すると、軌道上からの画像送信は終了

となります。

右:スペースシャトルの動翼点検時の写真

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STS-131プレスキット

2-15

FD14(飛行14日目)の作業内容

ミッション概要 ・ 軌道離脱準備 ・ 軌道離脱 ・ 着陸

軌道離脱準備 帰還に備えて、各クルーは塩の錠剤と飲み物(ジュースやスープ等)を摂取します。これは、軌道上

での体液シフトによる脱水効果を避けるためであり、着陸後の貧血防止に役立ちます。なお、必

要な摂取量は、体格の違い等によって変わるため、クルー毎に指示されます。 その後クルーは、打上げ/着陸時用の与圧服を着用します。軌道離脱の約2時間半前にはペイロー

ドベイのドアも閉じられます。

軌道離脱 スペースシャトルの姿勢を飛行方向に対して180度反転させた状態で、軌道制御用(OMS)エンジン

を噴射して減速することにより、軌道から離脱して大気圏への降下を開始します。再突入前には

姿勢を元に戻して、仰角を上げて大気圏に突入を開始します。 着陸 天候等に支障がなければ、NASAケネディ宇宙センター(KSC)へ帰還します。

スペースシャトルの着陸(STS-130)

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STS-131プレスキット

2-16

2.2 主要イベント STS-131ミッションでは、スペースシャトル「ディスカバリー号」は飛行3日

目に国際宇宙ステーション(International Space Station: ISS)にドッキング

します。約10日間のドッキング期間中に、3回の船外活動、物資の搬入・搬出作

業などを行い、飛行12日目にISSから分離して、飛行14日目に地上に着陸します。

ISSとのドッキング

軌道投入/エンジン停止

軌道投入後手順

機体の損傷点検

フライトシステムの点検

ISSからの分離

着陸

大気圏再突入

機体の後期点検

滑空飛行(降下)

注:写真はイメージです

マッハ約25

ISSとのドッキング準備

帰還に向けたクルー

キャビンの片付け

地上のミッションマネージメント

チームによる着陸判断/決定

オービタ整備施設へシャトル組立棟へET/SRBとの結合

射点への移動射点での打上げ準備

ペイロードの搭載など

打上げ

外部燃料タンク分離(ET)(約8分50秒後)

ET洋上へ降下

SRB海上に着水(約8分後)射点より約260km地点

オービタ整備施設

SRBの回収、KSCへ

修復、整備、再使用

SRB主パラシュート開傘、洋上

へ降下

上昇

固体ロケットブースター(SRB)燃焼終了/分離(約2分後)

スペースシャトルの打上げから帰還までの流れ

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STS-131プレスキット

2-17

2.2.1 打上げ・軌道投入 2.2.1.1 打上げまでの主要イベント スペースシャトルは、NASAケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center:

KSC)のオービタ整備棟(Orbiter Processing Facility: OPF)で整備・点検・

荷物の搭載を完了し、スペースシャトル組立棟(Vehicle Assembly Building: VAB)に搬入されます。VAB内では、スペースシャトルの外部燃料タンク

(External Tank: ET)と固体ロケットブースタ(Solid Rocket Booster: SRB)

が結合されます。通常は打上げの約4週間前にシャトル組立棟から打上げ台のあ

る射点(39A射点)へと移動します。

39A射点に到着したSTS-131ミッション/ディスカバリー号(移動中の様子)

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STS-131プレスキット

2-18

打上げの2~3週間前には、ターミナルカウントダウン・デモンストレーション

テスト(TCDT)と呼ばれる打上げに関する 終リハーサルが行われます。これ

は打上げ当日と全く同様にスペースシャトルへの搭乗から打上げ直前までの流

れをリハーサルし、打上げ直前でトラブルが発生したという設定でスペースシ

ャトルからの緊急脱出訓練を実施するもので、クルー全員が実際にスペースシ

ャトルへ搭乗して行います。 ※打上げの10日前には、プログラムレベルの 終的な飛行準備審査会(Flight Readiness Review: FRR)がKSCで開催され、公式な打上げ日が決定されます。

ターミナルカウントダウン・デモンストレーションテスト(TCDT)に参加するSTS-131ミッションクルーの

様子 打上げの7日前から、クルーはNASAジョンソン宇宙センター(JSC)の宇宙

飛行士隔離施設(Astronaut Quarantine Facility: AQF)に入り、一部の限られ

た者以外との接触が無いように隔離されます。 打上げの約4日前には、クルーはJSC近郊のエリントン空軍基地からKSCへ

T-38ジェット練習機を操縦して移動します。クルーはKSCでも隔離された環境

で過ごして打上げに備えます。

T-38ジェット練習機でKSCのシャトル着陸施設に移動してきたSTS-131ミッションクルー 打上げの72時間前から、打上げカウントダウンが開始されます。そしてミッ

ション・マネージメント・チーム(Mission Management Team: MMT)会議で打

上げの確認が行われます。打上げの約10時間前に、燃料充填開始の 終判断を

行うMMT会議が行われ、外部燃料タンクへの燃料充填開始の可否が決定します。 なお、打上げの約20時間前には、射点でスペースシャトルを保護していた回

転式整備構造物(Rotating Service Structure: RSS)が開き、スペースシャト

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STS-131プレスキット

2-19

ルの勇姿が現れます。

通常、打上げの約9時間前から、スペースシャトルの外部燃料タンクへの燃料

と酸化剤の充填が開始されます。打上げの約3時間前からクルーがスペースシャ

トルへ搭乗します。

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STS-131プレスキット

2-20

2.2.1.2 打上げシーケンス スペースシャトルのメインエンジンは、発射6.6秒前に点火されます。そして

推力が正常であることが確認されると、2本のSRBが点火されて上昇を始めます。

スペースシャトルが発射台から離昇(リフトオフ)すると同時に、スペースシ

ャトルの飛行管制は、それまでの打上管制を行っていたKSCからJSCに引き渡

されます。 SRBは約2分間燃焼し、高度約46kmで切り離されます。以後スペースシャト

ルは3基のメインエンジンの推力で上昇を続けます。約8分30秒後に、メインエ

ンジンを停止し、約8分50秒後に外部燃料タンクが切り離されます。切り離され

たタンクはそのまま洋上へ落下します。スペースシャトルはさらに軌道制御用

(Orbital Maneuvering System: OMS)エンジンを1回噴射して、約40分後に

地球周回軌道に入ります。 図2.2.1-1にスペースシャトル上昇時の概念図を、また表2.2.1-1にスペースシ

ャトル打上げ時の代表的なタイムシーケンス(通常時)の例を示します。

SRB回収船がSRBを回収してKSCに戻った様子(STS-119)

SRBの洋上回収 大西洋上に落下したSRBは2隻の回収船によって回収され、整備されて別の打上げで使われ

ます。落下予想海域に向かったSRB回収船が天候の影響で予定の海域へ到達できなかった場

合や、安全にSRBを回収できない程の波高がある場合は、KSCの天候に問題が無くても、打上

げは延期されることがあります。

コラム2-2

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STS-131プレスキット

2-21

スペースシャトル上昇時の機体のロール回転 スペースシャトルは、打上げ直後に回転して背面を下にして飛行します。これには2つの理由が

あります。

第1の理由は、緊急時にスペースシャトルのコマンダーとパイロットがすぐに地上を見ることがで

きるようにスペースシャトルを外部燃料タンクの下側にすることです。

第2の理由は、発射台の構造によるものです。ミッションに必要な軌道に乗るためには、スペース

シャトルはおよそ東の方向へ機首を向けて飛行する必要があります。ところがスペースシャトルは、

南の方に背を向けてしか発射台に載せることができません。もともと発射台はスペースシャトル専

用に作られた訳ではないため、東へ機首を向けてかつ、スペースシャトルを下側にして飛行させる

には、打上げ直後に回転するしかないのです。

エンジン点火

打上げ、発射台タワー通過

上昇

固体ロケットブースタ(SRB)燃焼停止

固体ロケットブースタ分離 (打上げ後約2分、高度約46km)

メインエンジン出力抑制(約7分40秒後)

ロール・トゥ・ヘッドアップ実施(約6分後)

軌道制御用(OMS)エンジン噴射、

地球周回軌道投入 (打上げ後約42~45分、 高度約226km)

外部燃料タンク分離

(打上げ後約8分50秒 高度約150km)

メインエンジン停止 (打上げ後約8分30秒、高度約150km)

図2.2.1-1 スペースシャトル上昇時の概念図

注:高度は概略値です。STS-131ミッションの正確な高

度は打上げ前に御確認下さい。

コラム2-3

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STS-131プレスキット

2-22

表2.2.1-1 スペースシャトル打上げ時の代表的なタイムシーケンス(1/2)

打上げまでの時間

L-H:M:S 主要イベント

L-69:50:00 (打上げ3日前)

T-43時間。カウントダウン開始

(打上げ2日前)

T-27時間ホールド(4時間のホールド) T-19時間ホールド(4時間のホールド)

(打上げ1日前) T-11時間ホールド(12~13時間)

L- 11:50:00 L- 9:40:00

T-6時間ホールド(2時間のホールド)終了。カウントダウン再開 外部燃料タンクに推進剤充填開始(約3時間の作業)

L- 6:50:00 L- 3:50:00 L- 3:45:00 L- 3:15:00 L- 2:25:00頃 L- 2:10:00

T-3時間ホ-ルド開始 (3時間のホールド) ↓ T-3時間ホールド終了、カウントダウン再開 クルーが発射台へ出発 クル-がオービタに搭乗開始 (T-2時間25分) KSCの打上げ管制センター、JSCのミッション管制センターとの交信

チェック クルーの搭乗に使ったサイドハッチを閉鎖

L- 1:55:00 L- 1:10:00 L- 1:00:00

船内の漏洩チェック T-20分ホールド開始(10分間のホールド) ↓ T-20分ホールド終了、 終カウントダウン開始

L- 0:49:00 L- 0:09:00

T- 9分ホールド開始(40分間のホールド) ↓ (この間にKSCの打上げ管制センター内の各担当者が打上げの 可否を判断) T- 9分ホールド終了、カウントダウン再開 (地上の打上げシーケンサーが自動シーケンスを開始)

L- 0:07:30 L- 0:05:00 L- 0:03:30頃 L- 0:02:55

オービタのサイドハッチと発射台つないでいたクルー・アクセスアー

ムの移動 補助動力装置(APU)起動 スペースシャトル・メインエンジン(SSME)のノズルの可動確認 液体酸素タンク加圧開始、外部燃料タンク頂部の酸素ガス・ベントアーム(“Beanie Cap”)の移動

L- 0:00:50 L- 0:00:31 L- 0:00:09.70 L- 0:00:06.60 L- 0:00:00

オービタの電源を地上電源から内部電源へ切り替え 地上の打上げシーケンサーからオービタのコンピュータへ自動シーケ

ンス開始コマンドを送信 SSME点火準備 SSMEのノズル下部の余分な水素ガスを燃焼開始 SSME点火 (120msec間隔で第1、第2、第3エンジンを点火) 固体ロケットブースタ(SRB)点火、打上げ

注)L-:打上げまでの時間、T-:NASAのカウントダウン表示

ホールド:事前に設定されているカウントダウンの停止のことであり、この間に

不具合等の発生で予定よりも遅れた作業があればこの間に遅れを吸収

する役目等を持っています。(表中の「下線」部)

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STS-131プレスキット

2-23

表2.2.1-1は代表的な例であり、フライトごとにイベント時間は多少異なります。

STS-131ミッションにおける打上げまでのカウントダウンシーケンスは、下記

NASA HP(英語)を参照ください。 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/news/index.html

なお、STS-131ミッションに関する情報、および飛行中の情報については、以下の

JAXAホームページでも掲載しています。 http://iss.jaxa.jp/iss/19a/

表2.2.1-1 スペースシャトル打上げ時の代表的なタイムシーケンス(2/2)

打上げからの時間

L+ H:M:S 主要イベント

L+ 0:00:00 L+ 0:00:07 L+ 0:00:10 L+約0:00:20-30

固体ロケットブースタ(SRB)点火、打上げ 発射台通過 ロール操作開始、同時に機首方向を斜めにするピッチプロファイル開始 メインエンジンの出力を104%から67%に抑制( 大動圧への対処)

L+約0:01:00 L+約0:02:00 L+約0:07:40 L+約0:08:30 L+約0:08:50

メインエンジンの出力を104%に復帰 SRB分離(燃焼圧の低下を検知し、自動実行する) (分離時の高度約46km、時速約4,828km) 加速度を3G以下に保つため、メインエンジンの出力を徐々に抑制 メインエンジン停止 外部燃料タンク分離(自動シーケンスで実行)

L+約0:38:00 L+約1:30:00 L+約1:38:00

軌道制御用(OMS)エンジン噴射 (噴射が終了すると、地球周回軌道への投入が終了する) ペイロードベイドアの開放 Kuバンドアンテナ展開(ここから映像が送れるようになる)

注)L+:打上げ後の経過時間

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STS-131プレスキット

2-24

2.2.2 ISSとのランデブ/ドッキング ISSとのランデブ制御は打上げ直後から開始され、打上げ後の2日間にわたり

少しずつ軌道を調整しながらISSに接近します。 ISSとのランデブ/ドッキングは、通常、飛行3日目に実施されます。ドッキ

ングの約2時間半前、ISSの後方約15kmの位置に達したところで 終接近フェー

ズを開始するスラスタ噴射を行います。ドッキングの約1時間前、ISSの下方約

800mの地点に達したところで、コマンダーが手動操縦に切り替えます。ISSの下方約180mまで接近した所で、スペースシャトルを縦方向に360度回転させる

操作を行います(図2.2.2-1を参照)。これは、ISS滞在クルーが手持ちのデジタ

ルカメラと400mm/800mmの望遠レンズでズヴェズダの窓からスペースシャト

ルの熱防護システムに損傷がないか確認の撮影を行うための運用です(図

2.2.2-2)。 その後、ISSの周りをゆっくりと1/4周回し、ISSの前方約120mの地点に移動

します。ここから時速0.16km(秒速4.5cm)というゆっくりした速度で、オー

ビタ・ドッキング・システム(Orbiter Docking System: ODS)内に設置したカメ

ラで位置決めを調整し、小型のレーザ測距装置を使ってISSまでの距離を測りな

がら、ISSとの距離を徐々に詰めていきます。ISSとの距離が9mとなった地点で

スペースシャトルはISSとの相対速度が同じになるように接近を停止して、 終

確認と位置決めを行います(図2.2.2-3)。 後に、スラスタを軽く噴射して秒速3cmの速度で「ハーモニー」(第2結合部)

に取り付けられた与圧結合アダプタ2(Pressurized Mating Adapter: PMA-2)のドッキング機構にゆっくり結合していきます。ODSの伸展リングを引き込み、

スペースシャトル/ISS間の機械的な結合が完了すると、ODSを停止させます

(図2.2.2-4)。 ODSとPMA-2の間の気密漏れがないか点検を行い、問題なければ、スペース

シャトルとISS双方のハッチを開きます。

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2-25

ISSへの接近イメージ

約180m(600フィート)

地球

約120m

ISSISSの飛行方向

図2.2.2-1 スペースシャトルのISSとのランデブ

R-bar・ピッチ・マヌーバ(RPM) ISSの下方約180mの距離で、シャトルを縦方向に360度回転させ、ISSからスペースシャトルの

タイルや翼前縁をカメラで撮影し、損傷の有無を点検する運用です。 コロンビア号事故調査委員会(CAIB)の勧告を受けて、毎ミッションで実施されることになり

ました。

R-Bar・ピッチ・マヌーバ

コラム2-4

ISSへの接近イメージ

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STS-131プレスキット

2-26

図2.2.2-2 ズヴェズダの窓から撮影を行います (スペースシャトルを撮影する場合は2名のクルーで行います)

図2.2.2-3 R-bar・ピッチ・マヌーバ時に撮影されたスペースシャトル(STS-114)

RPM時の撮影能力 スペースシャトルのピッチ軸を360度回転させて、機首を上げながらISSからスペースシャ

トルの腹部タイルが見えるようにする、この姿勢変更操作は約9分間かけて行われます。 解像度は、800mmの望遠レンズ付きのデジタルカメラで約1.3cm、ISSの外部TVカメラで

は約50cmになる計算です。 ISS滞在クルーは400mm望遠レンズと800mm望遠レンズ付きのデジタルカメラを使用し

て2人で分担してズヴェズダの窓から撮影を行います。400mmのレンズでは損傷許容度が3インチ(約7.6cm)のエリア(オービタの腹部全体)を広範囲に撮影し、800mmのレンズでは、

損傷許容度が1インチ(約2.5cm)のエリアである、衝突に対してより致命的な可動部周辺(脚

を格納するドアや、空力制御用の動翼であるエレボン等)を拡大撮影します。

コラム2-5

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STS-131プレスキット

2-27

ランデブの原理 下図で、ターゲット(目標)はISS、チェイサ(追跡する側)はそれを追いかけて軌道変更を行

うスペースシャトルとします。 両者が同一の軌道である場合には、両宇宙機は常に一定の距離

を保ったまま飛行します。このとき、ターゲットに追いつくために、チェイサが飛行速度を上げ

ると、両者は一時的には近づきますが、飛行速度を増加したため、チェイサの軌道半径が大きく

なりターゲットから遠ざかってしまいます。 すなわち、ターゲットから見るとチェイサが上方

向にずれてゆくように見えます。従って、ターゲットにチェイサが接近するようにするためには、

逆に速度を落として軌道半径を小さくして軌道周期を短くすることが必要です。この場合、チェ

イサは一旦、ターゲットから遠ざかりますが、軌道周期が短いために次第にターゲットに接近す

ることになります。その後、再度、速度を増加してターゲットと同じ軌道に戻ります。これがラ

ンデブの原理です。スペースシャトルは打上げから飛行3日目のドッキングまで、ターゲットとな

るISSとの距離を常に縮めるように下から軌道を上げていきます。

コラム2-6

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STS-131プレスキット

2-28

図2.2.2-3 ISSへの接近時にカメラ(左)と距離測定装置(右)で位置を確認

図2.2.2-4 ODSのドッキング機構とISSのPMA-2が接触したところ

(この後、ODS伸展リングを引き込む)

ドッキング時のISS内の電力低下 ISSの太陽電池パドルは、スペースシャトルのスラスタ噴射によるパドルへの汚染物質の付着

と、噴射ガスがぶつかって太陽電池パドルがたわむのを防ぐため、スペースシャトルが接近する

前にパドル角度が変更され、回転機構もロックされます。このため、この間は太陽追尾が行えな

くなり、ISSの発生電力は低下します。それに備えて、ISS内の不要な機器は停止されます。

コラム2-7

ハーモニー(第2結合部)

のドッキング機構

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2-29

2.2.3 「レオナルド」(多目的補給モジュール1)取付け/取外し作業

レオナルドの取付け/取外しには、ISSのロボットアーム(SSRMS)を使用

します。STS-131ミッションではSSRMSの運用を山崎宇宙飛行士とステファニ

ー・ウィルソン宇宙飛行士が担当します。 【取付け/取外し作業】 スペースシャトルのペイロードベイ(貨物室)に搭載されているレオナルドを

SSRMSで把持し、ISSの「ハーモニー」(第2結合部)の地球側の結合機構に取

り付けます。ISS内から共通結合機構(CBM)のボルト固定のコマンドを送信

し、ボルトが固定されると結合完了です。 取外しの手順は、取付け手順の逆となります。

図2.2.3-1 ペイロードベイからの取出し 図2.2.3-2 ハーモニーへの取付け

図2.2.3-3 レオナルドの取付けイメージ

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2-30

2.2.4 船外活動(EVA) STS-131ミッションでは、船外活動(Extravehicular Activity: EVA)は飛行5

日目、飛行7日目、飛行9日目に計3回計画されています。 船外活動は、船外活動クルー2名で実施します。船外活動時間は通常6時間30

分で、この時間内で効率よく作業ができるように作業スケジュールが組まれま

すが、作業内容によって時間は多少前後します。

船外活動を終えて船内に戻った船外活動クルーをクエスト(エアロッ

ク)のハッチ前で待ち、ハッチを開けたところ(STS-119) ※右側でサポートしているのは若田宇宙飛行士

船外活動を開始するためにクエスト(エアロック)から船外

に出る船外活動担当クルー(STS-119)

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2-31

① 新しいアンモニアタンク(ATA)の仮置き 新しいアンモニアタンク(ATA)の設置に備えて、船外活動クルーは、ペイロ

ードベイ(貨物室)の軽量型曝露実験装置支援機材キャリア(LMC)から、新

しいATAを取り外し、ISSのロボットアーム(SSRMS)に受け渡して把持させ

ます。 その後、新しいATAに調節可能な把持部(Adjustable Grapple Bar: AGB*1)を

取り付け、新しいATAはモービルベースシステム(Mobile Base System: MBS)に仮置きされます。

*1:AGBは、取付けサイズが調節可能なため、様々な機器に取り付けられるロボットアー

ムの把持部です。 ② 「きぼう」日本実験棟のMPAC&SEEDの回収 「きぼう」船外実験プラットフォームの先端に設置されている宇宙環境計測ミ

ッション装置(Space Environment Data Acquisition equipment – Attached Payload: SEDA-AP)から微小粒子捕獲実験装置/材料曝露実験装置

(MPAC&SEED)を取り外して、「クエスト」(エアロック)内に回収します。

第1回船外活動(EVA#1)【飛行5日目】 船外活動クルー:リチャード・マストラキオ 船外活動クルー:クレイトン・アンダーソン

第1回船外活動(EVA#1)では、新しいアンモニアタンク(ATA)の仮置き、

MPAC&SEEDの回収、レートジャイロ・アセンブリ(RGA)交換などの作業が行

われます。

ペイロードベイからの新しいATAの取外し(イメージ)

新しいATAへのAGBの取付け(イ

メージ)

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STS-131プレスキット

2-32

③ S0トラスのRGAの交換 S0(エスゼロ)トラス後方に設置されている故障したレートジャイロ・アセンブ

リ(Rate Gyro Assembly: RGA)を取り外し、新しいRGAと交換します。交換

したRGAは「クエスト」内に回収します。

④ P6トラスのバッテリ交換の準備 STS-132ミッション(2010年5月予定)でP6トラスの制御機器アセンブリ

(Integrated Equipment Assembly: IEA)のバッテリ6個を交換するための準

備として、作業時の足場として使用する関節付きポータブル・フット・レスト

レイント(Articulating Portable Foot Restraint: APFR)の移動や各バッテリ

を固定しているボルトを緩める作業を行います。

「きぼう」船外実験プラットフォーム先端の

MPAC&SEEDの回収(イメージ)

RGAの交換(イメージ)

P6トラスのバッテリ交換作業場所

(イメージ)

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STS-131プレスキット

2-33

① 古いアンモニアタンク(ATA)の取外し S1トラスの古いATAを取り外し、ISSのロボットアーム(SSRMS)に受渡して

把持させます。 その後、古いATAはSSRMSによりP1トラス上のCETA(Crew and Equipment Translation Aid)カートの側まで運ばれ、船外活動クルーがCETAカートに仮

置きします。 ② 新しいATAの設置 ISSのロボットアーム(SSRMS)により新しいATAをモービルベースシステム

(MBS)から取り外し、第1回船外活動で取り付けた調節可能な把持部(AGB)

を船外活動クルーが取り外します。 その後、新しいATAは、SSRMSによりS1トラスまで運ばれ、船外活動クルーに

よりS1トラスに取り付けられます。

③ 古いATAの仮置き 新しいATAの設置作業終了後、古いATAにAGBを取り付け、古いATAはMBSに仮置きされます。

第2回船外活動(EVA#2)【飛行7日目】 船外活動クルー:リチャード・マストラキオ 船外活動クルー:クレイトン・アンダーソン

第2回船外活動(EVA#2)では、S1トラスの古いアンモニアタンク(ATA)の取

外し、新しいATAの設置などの作業が行われます。

S1トラスの古いATAの取外し(イ

メージ) S1トラスへ新しいATAの取付け

(イメージ)

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STS-131プレスキット

2-34

① 古いアンモニアタンク(ATA)の回収 モービルベースシステム(MBS)に仮置きしていた古いATAをISSのロボット

アーム(SSRMS)で取り外した後、船外活動クルーが、古いATAから調節可能

な把持部(AGB)を取り外します。 その後、古いATAはSSRMSによりペイロードベイの軽量型曝露実験装置支援機

材キャリア(LMC)に運ばれ、船外活動クルーがLMCに固定します。

② 軽量取付け台(LWAPA)の回収 「コロンバス」(欧州実験棟)に移動したSSRMSの先端に、船外活動クルーが

APFRを設置します。その後、APFRに乗った状態で、コロンバスの端まで移動

し、コロンバス外部に設置していた軽量取付け台(Lightweight Adapter Plate Assembly: LWAPA)を取り外して、ペイロードベイのLMC下側に固定して回収

します。 LWAPAは、材料曝露実験装置6(Materials ISS Experiment: MISSE-6)の固

定に使用していたもので、MISSE-6はSTS-128ミッション(2009年8月)で回収

済みです。

第3回船外活動(EVA#3)【飛行9日目】 船外活動クルー:リチャード・マストラキオ 船外活動クルー:クレイトン・アンダーソン

第3回船外活動(EVA#3)では、古いアンモニアタンク(ATA)の回収、LWAPAの回収などの作業が行われます。

古いATAのLMCへの固定(イメージ)

LWAPAの設置場所(イメージ)

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STS-131プレスキット

2-35

2.2.5 軌道離脱・帰還 地上への帰還は、まずスペースシャトルのペイロードベイのドアを閉じること

から始まります。次に姿勢を変え、スペースシャトル機体後部を進行方向へ向

けます。この姿勢で軌道制御用(OMS)エンジンを作動させて軌道離脱噴射す

ることにより、スペースシャトルは減速し、地球周回軌道から大気圏突入のた

めの楕円軌道に突入します。 軌道離脱噴射が終了すると、スペースシャトルは再び機首を進行方向に向け、

太平洋上空での大気圏突入に備えます。この時、スペースシャトルは仰角(水

平面に対する機軸の傾きの角度)が40度になるように機首を引きおこします。

これは、大気抵抗により十分減速できるようにすると同時に、スペースシャト

ルが加熱され過ぎないようにするためです。この時の高度は約120km、速度は

秒速7.6kmです。 高度が約53kmまで降下し、速度が秒速4kmまで減速すると、仰角40度を保っ

て降下してきたスペースシャトルは、次第に仰角を下げていきます。高度23km、

速度が秒速0.76kmに達した時には、仰角は約10度にまで下がっています。 以後、普通のグライダーと同様に大気中を滑空しながら着陸地点に接近してい

きます。こうして、大気圏に突入してから約40分後に、スペースシャトルは地

上へ着陸します。なお、着陸時のタイヤ接地速度は約350km/hです。

スペースシャトル帰還時における、軌道制御から着陸までのイベントを図

2.2.5-1に、代表的なタイムシーケンスを表2.2.5-1に示します。

KSCスペースシャトル着陸施設の滑走路

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STS-131プレスキット

2-36

③着陸25分前。空力加熱最大地点突入。高度74km。M24。

⑥着陸5.5分前。最終エネルギー制御。 高度25,338m。時速2,735km。

⑦着陸86秒前。マイクロ波による着陸 誘導開始。 高度4,074m。時速約682km。

⑧着陸32秒前。機首引き起こし開始。 高度526m。時速576km。

⑪着陸。 時速346km。

① 着陸60分前。軌道離脱噴射。この時の高度は、ミッション高度と同様、

時速約 26,500km(マッハ(M)26)。

④着陸20分前。シャトル 大加熱(高温の場所では約1,649度Cに

達する)。高度70km。時速約24,200km。

⑤着陸12分前。高度55km。時速13,317km。

⑨着陸17秒前。機首引き起こし終了。

高度41m。時速496km。

⑩着陸14秒前。車輪出し。 高度27m。時速430km。

②着陸32分前。大気圏突入。高度120km。M24.5。

注:緊急脱出を行う時は高度約

12,200m以下で準備を開始し、

約4,750m以下でパラシュート脱

出する。

再突入時のブラックアウト 以前は、上記②~④の大気圏突入時には、空力加熱(※)により機体周囲が高温になって周

囲の大気が電離し、これにより形成されたプラズマでオービタが包まれて電波がさえぎられ、

10数分間通信が途絶える“ブラックアウト”と呼ばれる現象が生じていました。 しかし現在では、スペースシャトルの上部に取り付けたSバンドアンテナと静止データ中継衛星

を中継した通信により、ブラックアウトの影響をほとんど受けなくなっています。しかし、ISSミッションのような軌道傾斜角が高い飛行の場合には一部発生します。 (※)空力加熱とは、物体が空気中を運動するときに物体が押しのける空気が圧縮されて、温

度が上昇し、この高温になった空気から物体が受ける加熱のことをいいます。高マッハ数の飛

行においては、この圧縮によって空気は非常に高温になります。

コラム2-7

図2.2.5-1 軌道離脱制御から着陸までのイベント

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STS-131プレスキット

2-37

表2.2.5-1 スペースシャトル帰還時の代表的なタイムシーケンス 帰還/着陸までの時

間 R- H:M:S

主要イベント

R- 05:30:00 軌道離脱準備開始 R- 03:40:00 ペイロードベイのドアを閉じる R- 02:00:00

打上げ/帰還用スーツを着用 コマンダー/パイロットは席に着く

R- 01:45:00 R- 01:20:00

地上から軌道離脱開始を指示 軌道離脱のための姿勢制御開始 ミッション・スペシャリストは自分の席へ着く

R- 01:00:00 R- 00:32:00 R- 00:17:00 R- 00:07:00 R- 00:02:00 R- 00:00:00

軌道離脱噴射(デオービット・バーン) 噴射終了後、大気圏突入に備えて、オービタを姿勢制御 大気圏突入開始(高度約122km) マッハ約25 第1回ロール反転(減速のための高速でのエネルギー制御)

終 エ ネ ル ギ ー 制 御 ( Terminal Area Energy Management)マッハ約2.5 自動着陸誘導開始 着陸(手動操縦で着陸)

注)R-:着陸までの時間

表2.2.5-1は代表的な例であり、フライトごとにイベント時間は多少異なります。

STS-131ミッションにおける着陸までのシーケンスは、下記NASA HP(英語)を

参照ください。 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/news/index.html

なお、STS-131ミッションに関する情報は、以下のJAXAホームページでも掲載してい

ます。 http://iss.jaxa.jp/iss/19a/

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STS-131プレスキット

2-38

2.2.6 緊急時の対処 打上げから帰還時までの緊急脱出時の対処としては、以下のようなものがあ

ります。 打上げ前 ・ 射点上でSRBの点火前に緊急事態が発生した場合には、アクセスアームが

オービタのハッチに再接続され、クルーはスライドワイヤーでつられた緊

急脱出用バスケットにより整備支援塔から脱出することになっています。

打上げ前の緊急脱出訓練を行うクル

ー(左:STS-123ミッションクルー、

下9枚:STS-131ミッションクルー)

射点での緊急時には、打上げ構造物に

備えてある緊急脱出用スライドバス

ケットで、地上約59.4mの高さから脱

出します。地上までスライドバスケッ

トで降下した後、そばの待避壕内に停

車している装甲車に乗り込み、さらに

遠くへ避難します。

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STS-131プレスキット

2-39

打上げ時 ・ 打上げ後にメインエンジン等に不具合が発生し、飛行継続が不可能な場合

は次のいずれかで緊急着陸を行います。 ①KSCに戻る(Return To Launch Site: RTLS)。 ②大西洋横断後にスペインのザラゴーザ、モローン、またはフランスの

イストレスに着陸する(Trans Atlantic Landing: TAL)。 ③地球をほぼ一周して打上げから約90分後に着陸する(Abort Once Around: AOA)。

軌道上 ・ 飛行中に火災、または空気汚染等が発生した場合は、打上げ/帰還時に着

用する与圧服を着用し、消火器で消火したうえで、有害ガスを除去するな

どして緊急事態がおさまるのを待つことになります。他に重要な装置の故

障が確認された場合は、地球への早期帰還が検討されます。 ・ 耐熱タイルやRCCパネルに安全に帰還できないと考えられるサイズの破

損が発見された場合は、軽微なものであれば、船外活動を行って軌道上で

の修理を試みます。修理不能な大きな損傷が見つかった場合は、救難用の

スペースシャトルが迎えに来るまでの間、ISSに退避することになります。 ・ スペースシャトルの熱防護システムの損傷や飛行制御系に大きな異常が

見つかった場合は、滑空帰還時の破片の落下による一般の人々へのリスク

を減らすために、周辺人口の少ない、ニューメキシコ州のホワイトサンズ

宇宙基地の滑走路へ着陸を行うことになります。

帰還時 ・ 大気圏内での滑空中に緊急事態が発生した場合には、ミッドデッキのハッ

チからポールを伸展させ、クルーはオービタの主翼に衝突しないようポー

ルにガイドされながら脱出しパラシュートで降下します。脱出時の高度は

約9,150m以下、時速は約555km以下となっています。 ・ 胴体着陸など緊急着陸時に問題が発生した場合は、クルーはミッドデッキ

の左舷クルーハッチから緊急脱出スライドを使用して脱出することにな

っています。ここが開かない場合、フライトデッキの天井ハッチからロー

左:火災時の消火訓練を行う野口宇宙飛行士(*これはISS内の消火訓練の様子です)

右:有毒ガスマスクの装着手順を確認している若田・野口両宇宙飛行士

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STS-131プレスキット

2-40

プを使用して脱出します。 注:スペースシャトルが洋上へ着水したり、KSC周辺に不時着したりした場合

に備えて、1960年代から空軍とNASAは、ヘリコプターや航空機などを動員し

て、年に1回緊急事態に備えた救難・捜索訓練も実施しています。 【代替着陸地】 天候等の理由により、KSCに着陸できない場合は、代替着陸地としてカリフ

ォルニア州のドライデン飛行研究センター、またはニューメキシコ州のホワイ

トサンズ試験施設が指定されています。 【緊急着陸地】 打上げ時の緊急着陸地としては、大西洋横断後にスペインのザラゴーザ、モ

ローン、またはフランスのイストレスが指定されています。 その他、事故等による緊急時の着陸地としては、ニューメキシコ州のホワイ

トサンズ試験施設、スペインのモロン空軍基地、セネガルのダカール空港、グ

アムのアンダーセン空軍基地など、世界中に準備されています。

左:伸展した緊急脱出用ポール(モックアップ)を使用した脱出訓練を行う土井宇宙飛行士 右:ロープを使用した脱出訓練を行う星出宇宙飛行士

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STS-131 プレスキット

付録 1-1

付録 1 ISS/スペースシャトル関連略語集 略語 英名称 和名称

AA Antenna Assembly アンテナ・アセンブリ ACBM Active Common Berthing Mechanism アクティブ側共通結合機構 ACES Advanced Crew Escape Suit (STS)与圧スーツ ACS Atmosphere Control and Supply (ISS の)大気制御及び供給 ACS Attitude Control System 姿勢制御システム ACSS Atmosphere Control and Supply System 大気制御及び供給システム ACU Arm Computer Unit (SSRMS)アーム・コンピュータ・ユニット

AFD Aft Flight Deck 後方フライト・デッキ(STS) AKA Active Keel Assembly キール・ピン把持機構 AL A/L Airlock エアロック ALS Advanced Life Support APCU Assembly Power Converter Unit (STS)ISS組立用電力変換ユニット APU Auxiliary Power Unit 補助動力装置(STS) APU Air Pressurization Unit 空気与圧ユニット(ISS) AR Atmosphere Revitalization 空気浄化(ラック) ARCU American-to-Russian Converter Unit 米露間電力変換ユニット ARED Advanced Resistive Exercise Device 発展型 RED ARS Atmosphere Revitalization System 空気浄化システム ASC Astroculture 宇宙での植物栽培実験 ASI Agenzia Spaziale Italiana イタリア宇宙機関 ATA Ammonia Tank Assembly アンモニア・タンク ATCS Active Thermal Control System 能動的熱制御システム ATU Audio Terminal Unit (ISS の)音声端末 ATV Automated Transfer Vehicle (ESA)欧州補給機 AV Avionics アビオニクス(ラック) AVCO Air Ventilation Closeout (ラック前面の)AVCO パネル AVM Anti-Vibration Mount 防震マウント BCM Battery Charger Module バッテリ充電装置 BCU Backup Control Unit (RWS)予備制御ユニット BGA Beta Gimbal Assembly ベータ・ジンバル・アセンブリ BRI Boeing replacement insulation シャトルの新型タイル BRT Body Restraint Tether 宇宙飛行士身体固定用テザー BSP Baseband Signal Processor ベースバンド信号処理装置 C&C Command and Control コマンド及び制御 C&C MDM

Command and Control Multiplexer/Demultiplexer

管制制御装置

C&DH Command and Data Handling コマンド/データ処理 CAIB Columbia Accident Investigation Board コロンビア号事故調査委員会 CAPCOM Capsule Communicator キャプコム CAPE Canister for All Payload Ejections ペイロード放出キャニスタ C&T Communication and Tracking 通信及び追跡(システム) C&W Caution and Warning 警告・警報 CB Clean Bench クリーンベンチ(「きぼう」の実験装置)

CBCS Centerline Berthing Camera System センターライン・バーシング・カメラシステム CBEF Cell Biology Experiment Facility 細胞培養装置(「きぼう」の実験装置) CBM Common Berthing Mechanism (ISS の)共通結合機構 CCA Circuit Control Assembly 制御基板 CCD Cursor Control Device (RWS)カーソル操作装置 CDK Contamination Detection Kit (EVA工具:アンモニアを検知可能)

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付録 1-2

略語 英名称 和名称 CDM Carbon Dioxide Monitor (CHeCS)二酸化炭素モニタ装置 CDMK Carbon Dioxide Monitoring Kit (CHeCS)二酸化炭素モニタリングキット CDR Commander コマンダー CDRA Carbon Dioxide Removal Assembly 二酸化炭素除去装置「シードラ」

CDT Central Daylight Time 米国中部夏時間 CETA Crew and Equipment Translation Aid (ISS の)EVA クルー・機器移動補

助(「シータ」カート) CEVIS Cycle Ergometer with Vibration Isolation

and Stabilization System 振動分離機構付きサイクル・エルゴメー

タ「シービス」 CFA Cabin Fan Assembly キャビン・ファン・アセンブリ CIPA Cure In Place Ablator (タイル修復材)硬化アブレータ CIPAA Cure In Place Ablator Applicator タイル補修材充填装置 CLA Capture Latch Assembly (CBM)キャプチャー・ラッチ・アセンブリ

CLA Camera Light Assembly (SSRMS)カメラ/照明装置 CLPA Camera Light Pan/Tilt Unit Assembly (SSRMS)カメラ/照明/雲台装置 CMD Command コマンド CMG Control Moment Gyro コントロール・モーメント・ジャイロ CMO Crew Medical Officer 医療担当クルー COF Columbus Orbital Facility (ESA)コロンバス・モジュール CONUS Continental United States 米国本土 COR Communications Outage Recorder データ・レコーダー COTS Commercial Orbital Transportation Services 軌道への商業輸送サービス CPA Controller Panel Assemblies (ACBM)制御装置 CPP Connector Patch Panel (Z1 トラス)パッチパネル CRPCM Canadian Remote Power Controller Module カナダのリモート電力制御モジュール CSA Canadian Space Agency カナダ宇宙庁 CSCS Contingency Shuttle Crew Support 緊急時のシャトルクルー支援 CST Central Standard Time 米国中部標準時 CTB Cargo Transfer Bag 物資輸送用バッグ CTVC Color TV Camera (ETVCG)カラーTV カメラ CUCD Contingency Urine Collection Device 緊急時用尿採取器具 CVIU Common Video Interface Unit 共通ビデオ・インタフェースユニット C&W Caution and Warning 警告・警報 CWC Contingency Water Container (シャトルの)水を入れる容器 D&C Display and Control 表示及び制御 DA Distillation Assembly 蒸留装置(ISSの水再生装置の構成要素)

DAIU Docked Audio Interface Unit ドッキング時音声インタフェース・ユニット DAM Debris Avoidance Maneuver デブリ回避マヌーバ DAP Digital Auto Pilot デジタル・オート・パイロット DC Docking Compartment (ロシアモジュール)ドッキング区画 DCM Docking Cargo Module (ロシアモジュール)ドッキング貨物モジュール DCP Display and Control Panel 表示制御パネル DCSU Direct Current Switching Unit 直流切替ユニット DDCU DC-DC Converter Unit

Direct Current-to-Direct Current Converter Unit 直流変圧器

DMS Data Management System データ管理システム DMS-R Data Management System - Russia (ESA開発)SM 用データ管理システム DoD Department of Defense アメリカ国防総省 DOF Degree Of Freedom 自由度 DPC Daily Planning Conference (ISS)毎日の作業の計画調整 DRTS Data Relay Test Satellite データ中継技術衛星「こだま」

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付録 1-3

略語 英名称 和名称 DSM Docking and Stowage Module (ISS)ドッキング及び保管モジュール DTO Detailed Test Objectives 開発試験ミッション DTV Digital Television デジタル TV カメラ EACP EMU Audio Control Panel EMU 音声制御パネル EAIU EMU Audio Interface Unit EMU 音声インタフェース・ユニット EAS Early Ammonia Servicer 初期アンモニア充填装置 EATC External Active Thermal Control 外部能動熱制御 EATCS External Active Thermal Control System 外部能動熱制御システム EBCS External Berthing Camera System 船外の結合監視カメラ ECLS Environmental Control and Life Support 環境制御・生命維持 ECLSS Environmental Control and Life Support System 環境制御・生命維持システム ECOM EVA Changeout Mechanism EVA 交換機構 ECU Electronics Control Unit 制御電子装置 EDR European Drawer Rack (ESA の実験ラック) EDW Edwards Air Force Base エドワーズ空軍基地 EE End Effector エンド・エフェクター EEATCS Early External Active Thermal Control System 初期外部能動的熱制御システム EEF Equipment Exchange Unit 船外実験プラットフォーム装置交換機構 EEL Emergency Egress Lighting 非常口照明 EF Exposed Facility 船外実験プラットフォーム EFBM Exposed Facility Berthing Mechanism 船外実験プラットフォーム結合機構 EFU Exposed Facility Unit 船外実験プラットフォーム側装置交換機構 EGSE Electrical Ground Support Equipment 地上支援機器 EHIP EMU Helmet Interchangeable Portable EMU ヘルメット(ライト) E/L Equipment Lock (A/L)装備ロック ELM-ES Experiment Logistics Module-Exposed Section 「きぼう」船外パレット ELM-PS Experiment Logistics Module-Pressurized Section 「きぼう」船内保管室 ELPS Emergency Lighting Power System 非常用照明電力システム ELS Emergency Lighting Strips ELVIS Enhanced Launch Vehicle Imaging System (コロンビア号事故後のカメラの強化) EMCS European Modular Cultivation System (ESA の実験装置) EMU Extravehicular Mobility Unit 船外活動ユニット(宇宙服) EMU EXPRESS Memory Unit EXPRESSラックのメモリユニット EPF External Payload Facility コロンバス曝露ペイロード施設 EPO Education Payload Operations ISS での教育実験 EPS Electrical Power System 電力系 ER EXPRESS Rack エクスプレスラック ESA European Space Agency 欧州宇宙機関 ESA External Sampling Adapter 外部サンプル取得アダプタ ESC Electronic Still Camera 電子スチルカメラ(デジカメ) ESEL EVA Support Equipment List EVA 支援機器リスト ESP External Stowage Platform 船外保管プラットフォーム ESR European Stowage Rack ヨーロッパの保管ラック EST Eastern Standard Time 米国東部標準時 ET External Tank 外部燃料タンク(STS) ETC European Transport Carrier (ESA の実験ラック) ETCS External Thermal Control System 外部能動熱制御システム ETR EXPRESS Transportation Rack EXPRESS 輸送ラック ETRS EVA Temporary Rail Stop レールストップ ETSD EVA Tool Stowage Device EVA 工具保管箱

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付録 1-4

略語 英名称 和名称 EuTEF European Technology Exposure Facility (ESA)曝露ペイロード ETVCG External Television Camera Group 外部 TV カメラグループ EV Extravehicular 船外(クルー) EVA Extravehicular Activity 船外活動 EWA Emittance Wash Applicator (STS)タイル修理ツール EXPRESS Expedite the Processing of Experiments EXPRESS ラック FCS Flight Control System 飛行制御システム FD Flight Day 飛行日 FD Flight Director フライト・ディレクター FDIR Fault Detection, Isolation, and Recovery 故障検知、分離、回復 FDS Fire Detection and Suppression 火災検知・消火 FES Flash Evaporator System フラッシュ・エバポレータ・システム(STS) FET field-effect transistor 電界効果トランジスタ FFT Full Fuselage Trainer (STS)全機体訓練装置 FGB Functional Cargo Block 基本機能モジュール(ザーリャ) FGB Fixed Grapple Bar FMS Force Moment Sensor (SSRMS) FOR Flight Operations Review 飛行運用審査会 FPEF Fluid Physics Experiment Facility 流体物理実験装置(「きぼう」の実験装置)

FPMU Floating Potential Measurement Unit 浮動電位測定装置 FR Foot Restraint フットリストレイント FRGF Flight Releasable Grapple Fixture グラプル・フィクスチャ FRR Flight Readiness Review 飛行準備審査会 FSA Federal Space Agency ロシア連邦宇宙局(Roskosmos) FSE Flight Support Equipment 打上げ支援装置 FSL Fluid Science Lab (ESA の実験ラック) FSS Fluid System Servicer 流体充填装置 FTA Fault Tree Analysis 故障の木解析 FWD Forward 進行方向側、前方 GAS Get-Away Special ゲッタウエイ・スペシャル GBA GAS Bridge Assembly GAS ブリッジ・アセンブリ GCA Ground Commanded Approach (EVAクルー によるRMSクルー への操作指示)GCF Granada Crystallization Facility (ESAの)タンパク質結晶成長装置 GF Grapple Fixture グラプル・フィクスチャ GLA General Luminaire Assemblies (ISS)内部照明 (LHA+BBA) GLACIER General Laboratory Active Cryogenic ISS

Experiment Refrigerator ISS 実験用冷蔵庫

GMT Greenwich Mean Time グリニッジ標準時(世界標準時) GNC Guidance Navigation and Control 誘導、航法及び制御 GSE Ground Support Equipment 地上支援設備 H&S Health & Status ヘルス・ステータス HC Hand Controller ハンド・コントローラ HCF Hazardous Containment Filter または Harmful

Contaminant Filter (FGB)汚染物質除去フィルター

HCOR High Rate Communications Outage Recorder 高速データ・レコーダー HDR High Data Rate 高速データ・レート HDTV High Definition Television 高精細度テレビジョン HHL Hand Held Laser 手持ち式レーザー測距装置 HMD Helmet Mounted Display (または、Head Mounted

Display) ヘッドマウント・ディスプレイ

HP Heat Pipe ヒートパイプ

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付録 1-5

略語 英名称 和名称 HPGT High Pressure Gas Tank 高圧ガスタンク HPFT High-Pressure Fuel Turbopump (STS)高圧燃料ターボポンプ HR Hand Rail ハンドレール HRDL High Rate Data Link 高速データリンク HRFM High-Rate Frame Multiplexer 高速フレーム・マルチプレクサ HRM High-Rate Modem 高速モデム HTL High Temperature Loop 高温冷却ループ HTV H-II Transfer Vehicle 宇宙ステーション補給機 HTV Human Thermal Vacuum 有人用熱真空チャンバ(JSC Bldg.32)HX Heat Exchanger 熱交換器 IAA Internal Antenna Assembly 内部アンテナアセンブリ IAC Internal Audio Controller 内部音声制御装置 ICC Integrated Cargo Carrier 曝露カーゴ・キャリア ICC-VLD Integrated Cargo Carrier-Vertical Light Deployable 曝露機器輸送用キャリア ICS Inter-orbit Communication System (JEM)衛星間通信システム IDB In-Suit Drink Bag (宇宙服の)飲料水バッグ IDC Integrated Sensor Inspection System Digital Camera OBSS のデジタルカメラ IELK Individual Equipment Liner Kit (ソユーズ宇宙船のシート) IFHX Interface Heat Exchanger インタフェース熱交換器 IFM In-Flight Maintenance 軌道上修理 IMAK ISS Medical Accessory Kit ISS 医療用キット IMAX-3D IMAX Camera 3D IMAX 3D 船内カメラ IMCA Integrated Motor Controller Assembly 統合モータ制御装置 IMMT ISS Mission Management Team ISS ミッションマネージメント I/O Input / Output 入出力 IOCU Input / Output Controller Unit 入出力制御ユニット IP International Partner 国際パートナ IPU Image Processing Unit 画像取得処理装置(「きぼう」の実験装置)

iRED Interim Resistive Exercise Device (CHeCS)初期筋力トレーニング機器 IRED Isolated Resistive Exercise Device (CHeCS)筋力トレーニング機器 ISIS International Sub-rack Interface Standard 国際サブラック・インタフェース標準(ドロワ) ISPR International Standard Payload Rack 国際標準ペイロードラック ISS International Space Station 国際宇宙ステーション ITCS Internal Thermal Control System 内部熱制御系 ITVC Integrated TV Camera OBSS 先端の TV カメラ IV Intra-Vehicular(Crew) 船内(クルー) IVA Intra-Vehicular Activity 船内活動 IVSU Internal Video Switch Unit 内部ビデオ・スイッチユニット IWIS Internal Wireless Instrumentation System 船内ワイヤレス機器システム JAL Joint Airlock 「クエスト」(エアロック) JAXA Japan Aerospace Exploration Agency 宇宙航空研究開発機構 JCP JEM Control Processor JEM 管制制御装置 JEF JEM Exposed Facility 船外実験プラットフォーム JEM Japanese Experiment Module 「きぼう」日本実験棟 JEMRMS JEM Remote Manipulator System 「きぼう」ロボットアーム JFCT JAXA Flight Control Team 「きぼう」管制チーム JLP JEM Logistics Module Pressurized Section 「きぼう」の船内保管室 JPM JEM Pressurized Module 「きぼう」船内実験室 JRSR JEM Resupply Stowage Rack 「きぼう」の保管ラック JSC Johnson Space Center NASA ジョンソン宇宙センター

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付録 1-6

略語 英名称 和名称 JST Japanese Standard Time 日本標準時 JTVE JEM Television Equipment 外部 TV カメラ(「きぼう」) KFX Ku-band file transfer Kuバンド通信によるデータの送信 KSC Kennedy Space Center NASA ケネディ宇宙センター Lab United States Laboratory Module 「デスティニー」(米国実験棟)

LC-39 Launch Complex-39 (KSC)39 番射点 LCC Launch Control Center 打上げ管制センター(KSC) LCG Laser Contour Gauge (損傷の深さを計測する装置) LCS Laser Camera System OBSS 先端のレーザセンサ LCVG Liquid Cooling and Ventilation Garment (宇宙服の)冷却下着 LDR Low Data Rate 低速データ・レート LDRI Laser Dynamic Range Imager OBSS 先端のレーザセンサ LDU Linear Drive Unit リニア駆動ユニット(MTのエンジン) LEE Latching End Effector (SSRMS)ラッチング・エンド・エフェクタ

LES Launch and Entry Suit スペースシャトル打上げ/帰還用スーツ LON Launch On Need 必要に応じて打上げ LRR Launch Readiness Review 打上げ準備審査会 LSA Launch Support Assembly LTA Launch to Activation 打上げから起動までの期間 MAG Maximum Absorption Garment EVA 用の紙おむつ MARES Muscle Atrophy Research and Exercise System 筋萎縮抵抗研究・運動システム MAXI Monitor of All-sky X-ray Image 全天X線監視装置(きぼうEF) MBA Motorized Bolt Assembly (SSAS)モータ駆動ボルトアセン

ブリ MBM Manual Berthing Mechanism 手動結合機構 MBS Mobile Base System または、MRS(Mobile Remote

System) Base System (MSS)モービル・ベース・システム

MBSU Main Bus Switching Unit メインバス切替ユニット MCC Mission Control Center ミッション管制センター(JSC) MCC-H MCC-Houston ミッション管制センター・ヒューストン MCC-M MCC-Moscow ミッション管制センター・モスクワ MCIU Manipulator Controller Interface Unit マニピュレータ制御インタフェース装置 MCOR Medium Rate Communications Outage Recorder 中速データ・レコーダー MCS Motion Control System 姿勢制御系(ロシアの宇宙機) MCU MBS Computer Unit MBS コンピュータ・ユニット MDA Motor Drive Assembly モータ駆動装置 MDM Multiplexers/Demultiplexers マルチプレクサー/デ・マルチプレクサー MDP Maximum Design Pressure 大設計圧力 MELFI Minus Eighty degrees Celsius Laboratory Freezer

for ISS ISS 実験用冷凍・冷蔵庫

MET Mission Elapsed Time ミッション経過時間 METOX Metal Oxide (CO2 除去用) MISSE Materials ISS Experiment 材料曝露実験 MLGD Main Landing Gear Door (シャトル)主着陸脚ドア MLI Multi-Layer Insulation 多層断熱材 MLM Multipurpose Laboratory Module (ロシア)多目的研究モジュール MLP Mobile Launcher Platform 移動式発射プラットフォーム MM/OD Micro-Meteoroid and Orbital Debris 微小隕石体及び軌道上デブリ MMT Mission Management Team ミッション・マネジメント・チーム M/OD Meteoroid / Orbital Debris 隕石/軌道上デブリ MPLM Multi-purpose Logistics Module (ISS)多目的補給モジュール

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付録 1-7

略語 英名称 和名称 MPM Manipulator Positioning Mechanism (RMS)マニピュレータ固定機構 MS Mission Specialist ミッション・スペシャリスト MSD Mass Storage Device データレコーダ (ハードディスク) MSG Microgravity Science Glove Box 微小重力研究グローブボックス MSFC Marshall Space Flight Center マーシャル宇宙飛行センター MSS Mobile Servicing System ISS のロボットアームシステム MT Mobile Transporter (MSS)モービル・トランスポーター MTSAS Module-to-Truss Structure Attach System モジュール/トラス間結合システム NAC NASA Advisory Council NASA アドバイザリー委員会 nadir 天底 NASA National Aeronautics and Space Administration 米国航空宇宙局 NASCOM NASA Communications Network NASA 通信ネットワーク NCS Node Control Software ノード制御ソフトウエア NCU Network Control Unit ネットワーク制御装置 NDE None-destructive evaluation 非破壊評価 NEEMO NASA Extreme Environment Mission Operations NASA 極限環境ミッション運用 NET No Earlier Than ~以降 NM nautical miles 海里 NOAX non-oxide adhesive experimental (RCC のクラック修理剤) NPRV Negative Pressure Relief Valve 負圧リリーフバルブ NSI NASA Standard Initiator NASA 標準火工品 NTA Nitrogen Tank Assembly 窒素タンク・アセンブリ NZGL NASA Zero-G Lever NASA微小重力レバー(タイプコネクタ)OARE Orbital Acceleration Research Experiment O&C Operations and Checkout 運用及びチェックアウト(KSC) O&CB Operations and Checkout Building 運用及びチェックアウト・ビル(KSC)OBS Operational Bioinstrumentation System (EMU の生体信号測定システム)OBSS Orbiter Boom Sensor System センサ付き検査用延長ブーム OBT On-Board Training 軌道上訓練 OCA Orbiter Communications Adapter (STS)オービタ通信アダプター OCA On-orbit Communications Adapter (ISS)軌道上通信アダプター OCS Operations and Control Software 運用管制ソフトウエア ODF Operations Data File 運用手順書 ODS Orbiter Docking System オービタ・ドッキング・システム

OGA Oxygen Generation Assembly (米国)酸素生成装置 OGS Oxygen Generation System (米国)酸素生成システム OHTS ORU Handling Tool System ORUハンドリング・ツール・システム OIH On-orbit Installed Handrail 軌道上取付型ハンドレール OIU Orbiter Interface Unit オービタ・インタフェース・ユニット OMDP Orbiter Maintenance Down Period オービタ整備期間 OMM Orbiter Major Modification オービタの大規模改修 OMS Orbital Maneuvering System (シャトル)軌道操縦システム(ま

たは、軌道変換システム) OMS Onboard Measurement System (ロシア)通信/計測系 ONTO Oxygen/ Nitrogen Tank ORU 酸素、窒素タンク ORU OPCU Orbiter Power Conversion Unit (SSPTS) OPF Orbiter Processing Facility オービタ整備棟 ORR Orbiter/OPF Rollout Review オービタのOPFロールアウト審査会 ORR Operations Readiness Review 運用準備審査会 OPS LAN Operations Local Area Network (ISS 内の)運用 LAN ORM Orbiter Repair Maneuver オービタ修理マヌーバ

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付録 1-8

略語 英名称 和名称 ORU Orbital Replacement Unit 軌道上交換ユニット OTA Orlan tether adapter Orlan宇宙服のテザー・アダプター OTD ORU Transfer Device ORU 運搬装置(EVA クレーン) OTSD ORU Temp Stow Device ORU 仮置き器具(EVA 工具) PA Pressurized Adapter (FGB)与圧アダプター PADLES Passive Dosimeter for Life science Experiments in Space パドレス(「きぼう」の実験装置)

PAM Payload Attachment Mechanism 船外実験装置取り付け機構(きぼうEF)PAL Protuberance Airload Lamp 空力負荷ランプ(外部燃料タンク) PAO Public Affair Office 広報(広報イベント) PAO Public Affair Officer 広報担当オフィサー PAS Payload Attach System ペイロード取付システム PBA Portable Breathing Apparatus (ISS 内の)非常用酸素マスク PCA Pressure Control Assembly 与圧制御装置 PCAS Passive Common Attach System PCBM Passive CBM パッシブ側共通結合機構 PCE Proximity Communication Equipment (ATV との)近接通信機器 PCR Payload Changeout Room (KSC LC-39)ペイロード交換室 PCS Portable Computer System ラップトップ・コンピュータ PDGF Power & Data Grapple Fixture 電力・通信インタフェース付グラ

プル・フィクスチャ PDR Preliminary Design Review 基本設計審査 PDRS Payload Deployment and Retrieval System ペイロード放出・回収システム PEP Portable Emergency Provisions 携帯用救急備品 PEV Pressure Equalization Valve 均圧弁 PFE Portable Fire Extinguisher (ISS 内の)消火器 PFR Portable Foot Restraint ポータブル・フット・レストレイント PGSC Payload and General Support Computer ラップトップ・コンピュータ PGT Pistol Grip Tool ピストル型パワーツール PHA Prebreathe Hose Assembly プリブリーズ用の酸素マスク PI Principal Investigator 代表研究者 PiP push in pull ピップ(ピン) PIU Payload Interface Unit 装置交換ユニット P/L Payload ペイロード PLSS Primary Life Support System (EMU の)主生命維持システム PLT Pilot パイロット PM Pressurized Module 「きぼう」の船内実験室 PM Pump Module ポンプモジュール PMA Pump Module Assembly ポンプモジュールアセンブリ PMA Pressurized Mating Adapter 与圧結合アダプター PMC Private Medical Conference プライベート医学交信 PMCU Power Management Controller Unit 電力管理制御ユニット PMMT Pre-launch Mission Management Team 打上げ前 MMT POA Payload/ORU Accommodation ペイロード/軌道上交換ユニット仮置場 POCC Payload Operations Control Center ペイロード運用センター POIC Payload Operations Integration Center ペイロード運用統合センター POR Point of Resolution (RMS 操作時の)原点 PPR Positive Pressure Relief 正圧リリーフ PPRV Positive Pressure Relief Valve 正圧リリーフバルブ PRJ Pitch Roll Joint (SSRMS)ピッチ/ロール関節 PRLA Payload Retention Latch Actuators ペイロード保持固定アクチュエータ

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付録 1-9

略語 英名称 和名称 PRT Problem Resolution Team 問題解決チーム PS Payload Specialist ペイロード・スペシャリスト PSA Power Supply Assembly 電力供給アセンブリ psi pounds per square inch (圧力単位) PTCS Passive Thermal Control System 受動的熱制御システム PTU Pan/Tilt Unit (カメラ)雲台 PTU Power Transfer Unit (シャトルの SSPTS 用電力供給装置 PVA Photovoltaic Array 太陽電池アレイ PVAA Photovoltaic Array Assembly 太陽電池アレイアセンブリ PVCU Photovoltaic Control Unit PVGF Power Video Grapple Fixture 電力・ビデオインタフェース付グ

ラプル・フィクスチャ PVM Photovoltaic Module 太陽電池モジュール PVR Photovoltaic Radiator 太陽電池ラジエータ PVRGF Photovoltaic Radiator Grapple Fixture 太陽電池ラジエータ用 GF PVTCS Photovoltaic Thermal Control System 太陽電池熱制御システム PYR Pitch, Yaw, and Roll ピッチ、ヨー、ロール QD Quick Disconnect 急速着脱継手 R&R Removal and Replacement 取り外し交換 R-Bar Radius Vector アールバー RCC Reinforced Carbon Carbon (STS)強化炭素複合材 REBA Rechargeable EVA Battery Assembly 充電式 EVA バッテリ RED Resistive Exercise Device (CHeCS)筋力トレーニング機器 RHC Rotational Hand Controller (RMS)回転用ハンド・コントローラ RIC Rack Interface Controller ラックインタフェース制御装置 RJMC Rotary Joint Motor Controller (TRRJ, SARJ) RM Research Module (ロシア)研究モジュール RMS Remote Manipulator System リモート・マニピュレ-タ・システム ROBOT Robotic Onboard Trainer 軌道上のSSRMS 操作シミュレータ ROEU Remotely Operated Electrical Umbilical (STS) ROFU Remotely Operated Fluid Umbilical (STS) ROI Regions of Interest 興味ある箇所 R/P Receiver/Processor 受信器/処理装置 RPC Remote Power Controller 電力遮断器 RPCM Remote Power Controller Module 遠隔電力制御モジュール RPDA Remote Power Distribution Assemblies リモート電力分配装置 RPM R-bar Pitch Maneuver R-bar・ピッチ・マヌーバ RSA

Russian Space Agency ロシア航空宇宙局(旧名)(注:RSA は、1999 年 5 月に Russian Aviation and Space Agency に改組。その後 2004 年 3 月に FSA に改名)

RSP Resupply Stowage Platforms 補給品保管プラットフォーム RSR Resupply Stowage Racks 補給品保管ラック RSS Rotating Service Structure 回転式整備構造物(KSC) RSU Remote Sensor Unit リモートセンサ装置 RT Remote Terminal 遠隔操作端末 RTAS Rocketdyne Truss Attachment System ロケットダイン社トラス結合システム RTF Return to Flight (シャトルの)飛行再開 RYUTAI Rack RYUTAI Rack 流体実験ラック(「きぼう」の実験ラック)

RVCO Rack Volume Closeout 空のラック部を覆う布製カバー RWS Robotic Workstation ロボティクス・ワークステーション SABB Solar Array Blanket Box 太陽電池ブランケット収納箱 SAFER Simplified Aid For EVA Rescue EVA時のセルフレスキュー推進装置

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付録 1-10

略語 英名称 和名称 SAIBO Rack SAIBO Rack 細胞実験ラック(「きぼう」の実験ラック)

SARJ Solar Alpha Rotary Joint 太陽電池パドル回転機構 SASA S-band Antenna Structural Assembly S バンドアンテナ構体 SAW Solar Array Wing 太陽電池ウイング SCU Signal Control Unit 信号制御ユニット SEDA-AP Space Environment Data Acquisition equipment-Attached

Payload 宇宙環境計測ミッション装置(きぼう

EF) SFA Small Fine Arm 「きぼう」のロボットアームの子アーム SGANT Space to Ground Antenna ISSのKuバンドアンテナ SLDs Subject Load Devices (TVIS の)クルー拘束装置 SLF Shuttle Landing Facility シャトル着陸施設 SLM Sound Level Meter 騒音測定装置 SLP SpaceLab Logistics Pallet (または、Spacelab Pallet) スペースラブ・パレット SLP-D1 Spacelab Pallet-Deployable1 取外し可能型スペースラブパレット SM Service Module ズヴェズダ(サービス・モジュール) SMDP Service Module Debris Panel ズヴェズダのデブリ防御パネル SMILES Superconducting Submillimeter-Wave Limb-Emission Sounder 超伝導サブミリ波リム放射サウンダ SMS Shuttle Mission Simulator シャトル・ミッション・シミュレータ

SODF System Operations Data File (ISS の)システム運用手順書 SOP Secondary Oxygen Pack (宇宙服の)予備酸素パック SORR Stage Operations Readiness Review SOV Shutoff Valve 遮断弁 SPADA Secondary Power Distribution Assemblies 二次電力分配装置 SPCF Solution/Protein Crystal Growth Facility 溶液・蛋白質結晶成長実験装置

(「きぼう」の実験装置) SPDA Secondary Power Distribution Assemblies 二次電力分配装置 SPDM Special Purpose Dexterous Manipulator (MSS)「デクスター」 SPDU Station Power Distribution Unit ステーション電力分配装置 SRB Solid Rocket Booster 固体ロケットブースタ SRCA System on/off Remote Control Assembly または

Switch Remote Control Assembly (ISS 内の)照明スイッチ

SRMS Shuttle Remote Manipulator System シャトルのロボットアーム(マニピュレータ) SSAS Segment-to-Segment Attach System トラス・セグメント結合システム

SSCC Space Station Control Center 宇宙ステーション管制センター SSIPC Space Station Integration and Promotion Center 宇宙ステーション総合推進センター

(TKSC) SSME Space Shuttle Main Engine スペースシャトル・メイン・エンジン

SSPCB Space Station Program Control Board 宇宙ステーションプログラム管理会議 SSPTS Station – Shuttle Power Transfer System 「スピッツ」(ISS/シャトル電力供給システム) SSRMS Space Station Remote Manipulator System ISS のロボットアーム SSSR Space-to-Space Station Radio SSU Sequential Shunt Unit シーケンシャル・シャント・ユニ

ット SSV S-band Sequential Still Video S バンド静止画ビデオ STA Shuttle Training Aircraft シャトル着陸訓練機 STA-54 STA-54 アブレータ(溶融材) STB Soft Trash Bag トラッシュバッグ(STB/KBO) STBD starboard 右舷 STDN Space Flight Tracking and Data Network スペースフライト追跡及びデー

タ・ネットワーク STS Space Transportation System 宇宙輸送システム(スペース・シャトル)

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付録 1-11

略語 英名称 和名称 SWC Solid Waste Container (ISS)汚物容器(SWC/KTO) SWC Sidewall Carrier シャトル側壁の輸送キャリア TAL Trans-Atlantic Abort Landing 大西洋を横断しての飛行中断 TBA Trundle Bearing Assembly トランドル・ベアリング・アセンブリ(SARJ)TCDT Terminal Count down Demonstration Test ターミナル・カウントダウン・デ

モンストレーションテスト TCP/IP Transmission Control Protocol/Internet Protocol TCS Thermal Control System 熱制御系 TDRS Tracking and Data Relay Satellite 追跡データ中継衛星(NASA) TDRSS Tracking and Data Relay Satellite System 追跡データ中継衛星システム TeSS Temporary Sleep Station (Lab 内の)クルーの個室 THC Translational Hand Controller 並進用ハンドコントローラー THCS Temperature and Humidity Control System 温湿度制御システム Ti Terminal Phase Initiation 終フェーズ開始 TIG Time of Ignition (軌道離脱)噴射の開始時刻 TKSC Tsukuba Space Center 筑波宇宙センター TOCA Total Organic Carbon Analyzer 有機炭素分析器 TPS Thermal Protection System (STS)熱防護システム T-RAD Tile Repair Ablator Dispenser タイル修理用耐熱材充填装置 TRAD Tools for Rendezvous and Docking (STS)ランデブー/ドッキング用ツール TRK Tile Repair Kit タイル修復キット TRRJ Thermal Radiator Rotary Joint 放熱ラジエータ回転機構 TVIS Treadmill Vibration Isolation System 振動分離機構付きトレッドミル UCC Unpressurized Cargo Carrier 曝露カーゴキャリア UCCAS Unpressurized Cargo Carrier Attach System 曝露機器結合システム UCM Umbilical Connector Mechnism アンビリカル接続機構 UF Utilization Flight (ISS の)利用フライト UIA Umbilical Interface Assembly (AL)アンビリカル・インタフェー

ス・アセンブリ UIP Utility Interface Panel (ラック)ユーティリティ・インタ

フェース・パネル ULC Unpressurized Logistics Carrier 曝露機器輸送キャリア ULC-ND ULC-Non-deployable 曝露機器輸送キャリア(固定式) ULF Utilization and Logistics Flight (ISS の)利用補給フライト UOP Utility Outlet Panel (ISSの)電力通信コネクター・パネル UPA Urine Processor Assembly 尿処理装置 U.S. LAB United States Laboratory Module 「デスティニー」(米国実験棟)

VAB Vehicle Assembly Building シャトル組立棟 V-Bar Velocity Vector 速度ベクトル VE Visual Equipment 視覚装置(きぼうEF) VIU Video Interface Unit ビデオ・インタフェース・ユニット VLA Video Luminaire Assembly (ETVCG)ビデオ照明装置 VOK Vestibule Outfitting Kit ベスチビュール部艤装キット VOS Variable Oxygen System VOX Voice Operated Transmission (ATU) VRA Vent Relief Assembly ベント・リリーフ・アセンブリ VRCS Vernier Reaction Control System (STS)バーニア・スラスター VRCV Vent Relief Control Valve ベント・リリーフ制御バルブ VRIV Vent Relief Isolation Valve ベント・リリーフ遮断バルブ VSBP Video Baseband Signal Processor VSC Video Signal Converter ビデオ信号変換器

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付録 1-12

略語 英名称 和名称 VSU Video Switch Unit ビデオ・スイッチ・ユニット VSW Video Switch ビデオ・スイッチ WETA WVS External Transceiver Assembly ワイヤレスビデオ送信機 WHC Waste and Hygiene Compertment 米国の ISS トイレ WIS Wireless Instrumentation System ワイヤレス測定システム WLE Wing Leading Edge (オービタの)翼前縁 WLES Wing Leading Edge System (オービタの)翼前縁システム WLEIDS Wing Leading Edge Impact Detection System 翼前縁衝突検知システム WORF Window Observational Research Facility ISS の窓を利用した観測用ラッ

ク WRS Water Recycle System ISS の水再生システム WS Work Site (MT の)作業場所 WS Rack Workstation Rack ワークステーションラック WSM Window Shutter mechanism 窓のシャッター機構 XPDR Transponder 中継器 YPR Yaw, Pitch, Roll ヨー、ロール、ピッチ ZOE Zone of Exclusion 不可視域 zenith 天頂 ZSR Zero G Stowage Rack 無重量保管ラック

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STS-131 プレスキット

付録 2-1

付録 2 STS-131 軌道上作業タイムライン略語集 各宇宙飛行士の軌道上での作業は、NASA が作成するタイムラインによって

事前に決められています。このタイムラインは、打上げ後も毎日、翌日分が変

更され、軌道上クルーに配布されています。このタイムラインを含むパッケー

ジは Execute Package(エグゼキュート・パッケージ)と呼ばれています。 このExecute Packageは、以下のNASA公開ホームページから入手できます。 http://www.nasa.gov/mission_page/shuttle/news/index.html 下図にサマリタイムラインの簡単な見方と、次頁以降に STS-131 軌道上作業

での代表的な略語をご紹介します。

MET(ミッション経過

時間)打上げを 0/00(日

/時間とする)

軌道の昼/夜を示す

MET(ミッション経過

時間)打上げを 0/00(日

/時間とする)

スペースシャトル

クルーの作業スケ

ジュール

ISS クルーの作

業スケジュール

軌道の昼/夜を示す

野口宇宙飛行士

のスケジュール

山崎宇宙飛行士

のスケジュール

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タイムライン上の略語 名称 実施する作業10.2 DEPRESS 10.2 psi(pound square inch) depress 船内を10.2psi(約2/3気圧)まで減圧する14.7 REPR 14.7 psi repress 船内を14.7psi(約1気圧)まで与圧する3DS SETUP 3-D Space setup ESAの3-D Space実験装置の準備3DS STOW 3-D Space Stow ESAの3-D Space実験装置の片づけAPPROACH W/RPM Approach with R-bar Pitch Maneuvour ISSへの接近/ R-barピッチマヌーバCABIN STOW Cabin stow 帰還前に行う船室内の収納、片づけCDR Commander コマンダー(船長)CETA CART MODS CETA(Crew and Equipment Translation Aid) cart Modifications CETAカートの改造作業CREW CONF Crew News Conference クルーの軌道上共同記者会見CREW PHOTO Crew Photo クルー全員での写真撮影CWC TERM CWC termination CWCへの注水の終了CWC XFER CWC(Contengency Water Container) Transfer 水を貯蔵・運搬する容器(バッグ)の移送D/O BRIEF Deorbit briefing 軌道離脱前の手順確認DAY/NIGHT Day/Night 昼/夜DEORBIT PREP Deorbit preparation 軌道離脱の準備DOCK RING EXT Docking Ring Extension ODS(Orbiter Docking System)のドッキングリングの展開DPC Daily Planning Conference ISSと地上の管制センタ間での作業予定の確認EGRS Egress エアロックから船外へ出るE-LK PREP Equipmtn Lock Preparation 「クエスト」エアロックの機器ロック内での準備作業ELPS ENA ELPS(Emergency Lighting Power System) enable 非常用照明電力システム(ELPS)を使用可能状態に設定EMU C/O EMU(Extravehicular Mobility Unit) Check out EMU宇宙服の点検ETPHOTO ET(External Tank) Photo 外部燃料タンクの写真撮影EVA PROC RVW EVA(Extravehicular Activity) Procedure Review 船外活動の手順確認EVA TOOL CONFG EVA tool configuration 船外活動で使用する道具類の準備EXERCISE Exercise 運動EXERCISE ARED Exercise with ARED(Advanced Resistive Exercise Devise) ARED(筋力トレーニング装置)を使用した運動EXERCISE TVIS Exercise with TVIS(Treadmill Vibration Isolation System) TVIS(振動制御装置付きトレッドミル)を使用した運動

EXERCISE CEVISExercise with CEVIS(Cycle Ergometer with Vibration IsolationSystem)

CEVIS(自転車エルゴメータ)を使用した運動

FAN fan 空気循環ファンFARE WELL Fare well お別れFCS C/O FCS(Flight Control System) check out 飛行制御システムの点検FFQ FFQ (Food Frequency Questionnaire) 食べたものを記入(医学実験の記録データ用)

FLYAROUND Fly aroundISSから分離した後、ISSの周りを回りながらカメラでISSの外観撮影を行う運用

FOCUSED INSPECTION Focused Inspection OBSSを使用したシャトルの熱防護システムの詳細点検

GLACIER XFERGLACIER(General Laboratory Active Cryogenic ISS ExperimentRefrigerator) transfer

ISSの実験用冷凍冷蔵庫(GLACIER)のスペースシャトルとISSのデスティニー(米国実験棟)間での移送

GRPL Grapple RMSで把持HANDOVER Hand over ISS交代クルー間の業務引継ぎHATCH CLOSE Hatch close ハッチの閉鎖(ISSからの退室)HATCH LEAK CK Hatch leak check ハッチの気密点検HATCH OPEN Hatch open ハッチの開放(ISSへの入室)

H/O Hand overロボットアームで把持したペイロードを別のロボットアームへ受け渡す

IMU Inertial Measurement Unit シャトルの慣性計測装置INGRS Ingress 船外から船内へ入る、または、シャトルからISSへの入室INSTL ( or INST) install 取り付け

STS-131軌道上作業タイムライン略語集(山崎宇宙飛行士、野口宇宙飛行士担当作業関連)

付録2-2

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タイムライン上の略語 名称 実施する作業ISS RNDZ OPS ISS Rendezvous Operations ISSとのランデブ運用JAXA PAO JAXA PAO(Publich Affair Office) Event JAXAの広報イベント

LDRI DOWNLINK (or LDRI D/L)OBSS(Orbiter Boom Sensor System) LDRI (Laser Dynamic RangeImager) Down Link

OBSSのLDRIレーザデータの地上へのダウンリンク

LEAK CK Leak check 気密の点検

LIMP limpロボットアームをLIMPモード(RMSの関節を自由に動けるようにした状態)にする

MCIU Manipulation Control Interface Unit マニピュレータ制御インタフェース装置(MCIU)のフィルタの点検MDDK XFER Middeck transfer シャトルのミッドデッキからの物資の搬入MEAL Meal 昼食MIDDAY MEAL Midday meal 昼食MS MS(Mission Specialist) ミッション・スペシャリストN2 XFER INIT N2 Transfer Initiate シャトルからISSへの窒素ガスの補給開始

NODE2 GRPLSSRMS(Space Station Remote Manipulator System) manuever toNode 2 grapple

ISSのロボットアーム(SSRMS)を「ハーモニー」へ移動させるための把持

NOSE CAP SURVEY Nose Cap Survey センサ付き検査用延長ブーム(OBSS)によるノーズキャップの損傷点検OBSS PORT SURVEY OBSS Port Wing Survey OBSSによる左翼前縁の損傷点検OBSS STBD SURVEY OBSS Starboard Wing Survey OBSSによる右翼前縁の損傷点検OBSS UNBERTH & H/O OBSS(Orbiter Boom Sensor System) Unberth and hand over OBSSの取り出しと、受け渡しOFF DUTY Off Duty 自由時間OMS BURN OMS burn OMS(Orbital Maneuvering System)エンジンの噴射OMS POD SURV OMS pod survey OMS(Orbital Maneuvering System)ポッドの外観点検P/TV (or PTV) Photo/TV 写真/TV撮影PAO EVENT PAO(Publich Affair Office) event NASA広報イベントPFC PFC(Private Family Conference) 家族とのプライベートな交信(プライベートな内容のため非公開)PGSC SETUP -STS PGSC(Payload and General Support Computer) System Setup シャトルのラップトップコンピュータのセットアップPLT Pilot パイロットPMA2 CFG PMA2 ConfigurationPMC PMC(Private Medical Conference) 宇宙航空医師との交信(プライベートな内容のため非公開)PORT WING SURVEY Port Wing Survey センサ付き検査用延長ブーム(OBSS)による機体左翼部の損傷点検POST INSERTION Post insertion 軌道投入後作業

POST RNDZ PGSC CNFGPost Rendezvous PGSC(Payload and General Support Computer)Configuration

ドッキング後のラップトップコンピュータの設定

POST SLEEP Post sleep 起床後作業(洗面、朝食、作業確認等)PRE SLEEP Pre sleep 睡眠前作業(夕食、地上との交信、自由時間等)PRLA PRLA(Payload Retention Latch Actuator) ペイロード保持固定アクチュエータR&R Removal and Replacement 交換作業RCMBNT SEAT S/U Recumbent seat set up 仰向けに横たわる座席(ISS滞在クルーの帰還時用座席)の設置REBA C/O REBA(Rechargeable EVA Battery Assembly) checkout 充電式EVAバッテリREBA INSTALL REBA Install 充電式EVAバッテリの取付けRMS RMS(Remote Manipulator System) ロボットアームRMS C/O RMS(Remote Manipulator System) Check Out スペースシャトルのロボットアーム(RMS)の点検RMS CLNUP RMS(Remote Manipulator System) clean up RMSの格納RMS MNVR RMS(Remote Manipulator System) Maneuver SRMS操作RMS PLB SURVEY RMS(Remote Manipulator System) Payload bay Survey SRMSによるシャトルのペイロードベイ(貨物室)の点検RMS PWRDN RMS(Remote Manipulator System) Power Down SRMSの電源切RMS PWRUP RMS(Remote Manipulator System) Power Up シャトルのロボットアーム(SRMS)の電源投入RNDZ TOOLS C/O Rendezvous Tools Check Out ランデブ/ドッキング機器の点検S/U Set Up 設置作業、準備作業SFTY BRF Safety briefing ISS入室時の安全説明

付録2-3

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タイムライン上の略語 名称 実施する作業SLEEP Sleep 睡眠SSPTS APCU ACT SSPTS(Station Shuttle Power Transfer System) APCU Activation ISS/シャトル電力供給システムの電力変換ユニットの起動

SSRMS MNVER OBSS GRPLSSRMS(Space Station Remote Manipulator System) manuever toOBSS grapple

OBSSの把持位置へのISSのロボットアーム(SSRMS)の移動

SSV DEACT SSV(S-band Sequential Still Video) deactivation SSV(Sバンドを使用するコマ送り画像)の停止TDRS E TDRS(Tracking and Data Relay Satellite) East 追跡・データ中継衛星 East(アメリカの東側をカバー)TDRS W TDRS(Tracking and Data Relay Satellite) West 追跡・データ中継衛星 West(アメリカの西側をカバー)UNBRTH Unberth (船内保管室)CBM機構から切り離して、持ち上げUNGRP Ungrapple RMSによる把持の開放XFER BRIEF Transfer Briefing 物資の運搬作業に関する地上との打ち合わせXFER OPS Transfer Operations シャトルとISS間の物資の移送XFER TAGUP Transfer Tagup 物資の運搬作業に関する軌道上クルー間の打ち合わせXFER UPDAT Transfer Update 物資の運搬作業に関する作業リストの更新ZSR DEPLOY ZSR Deploy 無重量保管ラックの組立て・設置ZSR XFER ZSR Transfer 無重量保管ラックの移送

付録2-4

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付録3-1

付録 3 スペースシャトル概要

3.1 スペースシャトルの概要 3.1.1 概要

スペースシャトルは、世界初の再利用可能な宇宙機です。スペースシャトル

の初号機であるコロンビア号は、1981年4月12日に、2人の宇宙飛行士を乗せ

て打ち上げられ3日間の飛行を行いました。 その11年後には、日本人として初めて毛利宇宙飛行士がエンデバー号で飛

行しました。1981年の初飛行以来、26年間で125回打ち上げられてきたスペ

ースシャトルは、毎年少しずつ改良が行われて、信頼性・安全性の向上、打

上げ・運用費用の削減、機能向上のための改善が図られ、また3年に1回また

は8回の飛行毎に、オーバーホールも実施され、老朽化によるトラブルが生じ

ないように点検・改修が行われています。 不幸なことに、チャレンジャー号(STS51-L:1986年1月)とコロンビア

号(STS-107:2003年2月)事故で、14名の尊い命と2機のスペースシャトル

を失いましたが、シャトルの設計上の問題点や、100%安全な乗り物ではない

ことが明らかになり、これにより一層入念な安全対策が実施されるようにな

りました。2回の事故で失われた尊い犠牲を無駄にすることなく、事故前より

も格段に安全性を向上させて飛行再開を果たしました。 なお、スペースシャトルは2010年に退役する予定です。

STS-131 ミッション以降の残りのスペースシャトルフライト ・ STS-132(ULF4) アトランティス号 (2010 年 5 月) ・ STS-134(ULF6) エンデバー号 (2010 年 7 月) ・ STS-133(ULF5) ディスカバリー号 (2010 年 9 月)

コラム 付録 3-1

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付録3-2

スペースシャトルシステム

全長 56.1m スペースシャトルシステム

翼幅 23.8m 長さ 47.0m

外部燃料タンク(ET) 直径 8.4m 長さ 45.5m 直径 3.7m

固体ロケットブースタ

(SRB) 推力 1,495トン(1本につき) 長さ 37.2m 翼幅 23.8m

着陸時の高さ 17.3m ペイロードベイ

の長さ 18.3m

オービタ

主エンジン推力 534トン(3基合計)

外部燃料タンク(ET)

固体ロケットブースタ

(SRB)

ET と SRB の

取付部

スペースシャトルの全体図

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付録3-3

オービタには、与圧された操縦席と居住部、荷物を搭載する貨物室、人工衛

星等の放出・回収や ISSの組立等に使われるロボットアーム(Remote Manipulator System: RMS)、打上げ時の軌道投入・軌道離脱噴射に使われる

軌道制御用(Orbital Maneuvering System: OMS)エンジン、姿勢制御や小

さな軌道制御を行うためのRCS(Reaction Control System)スラスタ(小型

のロケットエンジン)、打上げ時のみ使用されるメインエンジン(Space Shuttle Main Engine: SSME) 等が装備されています。

オービタの全体図

後方RCS

T-0アンビリカルパネル

ラダー/スピードブレーキ

SSME

OMSエンジン

OMS/RCSポッド

ボディフラップ

エレボン

ペイロードベイ・ドア・ラッチ部(代表例)RMS

ラジエター展開ラッチ部(代表例)

前方RCS

サイド・ハッチ

展開式ラジエター・パネル

ペイロードベイ

ペイロードベイ・ドア

RCC パネル

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付録3-4

スペースシャトルの主要諸元

オービタ ET SRB シャトル全体

全長 37.2m 47.0m 45.5m 56.1m

直径 23.8m(翼幅) 8.4m 3.7m

23.8m(翼幅)

23.9m(ET+オービタ垂直

尾翼上部)

高さ 17.3m(着陸時) - - -

重量

オービタ重量 (SSME 3 基含む、

ペイロードは含まず)

ディスカバリー:78.7t

アトランティス:78.4t

エンデバー:78.8t

全重量 約 750t

(推進剤含む)

推進剤重量 720t

構造重量 26.5t

全重量 約 589t/1 基

(推進剤含む)

推進剤重量 496t/1 基

構造重量 87t/1 基

打上げ時全重量

約 2,038t(搭載貨物を含む)

注:ミッションにより約

2,020~2,050t と異

なる。

推力

SSME 1 基あたり

(推力 104%時)

178 トン(海面上)

221 トン(真空中)

- 1,495 トン

(海面上)/1 基

SSME 3 基 534 トン

SRB 2 基 2,990 トン

打上げ時合計

約 3,524 トン

そ の

カーゴベイ

長さ 約 18.3m

直径 約 4.6m

- - -

ET (External Tank)、SSME (Space Shuttle Main Engine)、SLWT (Super Light Weight Tank)、SRB (Solid Rocket Booster)

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付録3-5

3.1.2 NASA ケネディ宇宙センターの射場システム概要

NASAケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center : KSC)は、シャト

ルの打上げ・着陸が行われる他にもシャトルの機体整備作業などが行われます。 シャトル・オービタの着陸から次の打上げまでの準備期間は約3~4ケ月程

度です。オービタ整備棟(Orbiter Processing Facility:OPF)で耐熱タイル

のチェック及び損傷箇所の交換、メインエンジンの交換・整備、搭載物の取り

外しと次回飛行する搭載物等の搭載、各システムの点検・修理等の様々な作業

が行われます。 整備の終わったオービタは、この後スペースシャトル組立棟(Vehicle

Assembly Building:VAB)に運ばれ、固体ロケットブースタ(Solid Rocket Booster:SRB)、外部燃料タンク(External Tank:ET)、およびオービタと

の結合作業が行われます。その後、シャトルは射点に運ばれ、搭載物の積み込

み、及び最終整備・点検を受けた後、打ち上げられます。

NASAケネディ宇宙センター(KSC)施設配置図

シャトル着陸施設(SLF)

シャトル組立棟(VAB) 39B 射点

39A 射点

O&C ビルディング

宇宙ステーション

整備施設(SSPF)

打上管制センター(LCC)

オービタ整備施設(OPF)KSC ビジター・コンプレックス (民間施設)

ケープカナベラル空軍基地(CCAS)

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付録3-6

NASA ケネディ宇宙センター(KSC)主要施設の概要 分類 主要設備 設備の機能 備考

オービタ整備施設 (OPF)

オービタの整備・点検 水平状態でのペイロードの搭載

OPFはシャトル用

に建設。 機体整備 /組立

シャトル組立棟(VAB) オービタ、外部燃料タンク、 固体ロケットブースタの結合

39番射点(LC-39) 垂直状態でのペイロードの搭載

最終整備、打上げ 打上げ

打 上 げ 管 制 セ ン タ ー

(LCC) 射場作業管制 打上げ管制

VAB,LC-39, LCCはアポロ計画時に

使用したものを改

修して使用。

着陸 シャトル着陸施設(SLF) シャトルの着陸 注:LC-39: Launch Complex-39

LCC: Launch Control Center

シャトル輸送機で運搬されるエンデバー号のオービタ(STS-126ミッション終了後)*

オービタ整備施設(OPF)に格納され次のミッションに向けて整備が行われる

(STS-126ミッション終了後) *注:エンデバー号はSTS-126ミッションでの帰還時に、天候上の理由でドライデン飛行研

究センター(カルフォルニアのエドワーズ空軍基地内)に着陸したため、ケネディ宇宙セ

ンター(フロリダ)まで輸送機で移動しました。

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付録3-7

外部燃料タンク(ET)/固体ロケットブースタ(SRB)との結合のため

シャトル組立棟(VAB)に移動するエンデバー号

VAB 内で組み立てられるシャトル ① オービタをVAB内に移動 ② オービタの吊り上げ

③ SRB/ETへのオービタの取り付け

④ 結合したスペースシャトルの射点

への移動

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付録3-8

クローラー・トランスポーターによる射点への移動

39 番射点の概観 (1/2)

クローラー・トランスポーター

移動式発射プラットフォーム

(MLP)

固定型整備構造物

(FSS)

移動式発射プラットフォーム

(MLP)

回転式整備構造物

(RSS)

クローラー・トランスポーター (移動を終え帰還中)

クローラー・トランスポーター

の運転席

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付録3-9

射点での緊急時には、打上げ構造物に備えてある緊急脱出用スライドバスケットで、地上

約59.4mの高さから脱出します。地上までスライドバスケットで降下した後、傍の待避壕

内に待機している装甲車でさらに遠くへ逃げ、ヘリコプタで脱出します。射点における緊

急脱出は、打上げの約2週間前に実施されるターミナル・カウントダウン・テストでリハ

ーサルを行います。

39番射点の概観 (2/2) ((1/2)の反対側より写した写真)

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付録3-10

3.2 ISS からスペースシャトルへの電力供給装置「スピッツ」

(Station-Shuttle Power Transfer System: SSPTS)

ISS/シャトル電力供給装置(Station-Shuttle Power Transfer System: SSPTS(スピッツ))は、スペースシャトルが ISS にドッキングしている間、ISSの太陽電池パネル(Solar Array Wing: SAW)で発電した電力をスペースシャト

ル側に供給するための装置です。スペースシャトル改良プロジェクトの一環と

して、NASA と米国ボーイング社が共同で開発しました。 ドッキング中、ISS から最大 8kW の電力供給を受けることにより、ISS との

ドッキング期間を延長できるようになりました。これにより、組立作業や、ISSでの実験運用を強化できるようになりました。 従来は、スペースシャトルの燃料電池で使う酸素と水素の量に制限があった

ため、スペースシャトルは 8 日間しか ISS にドッキングできませんでしたが、

SSPTS の装備により、ドッキング期間を 3~4 日間延長でき、最大 12 日間まで

ドッキングできるようになりました。 SSPTS の ISS 側への装備は、2007 年 2 月に実施された ISS 第 15 次長期滞

在クルーによる 3 回のステージ EVA(ISS 長期滞在クルーによって行われる ISSの船外活動)で行われました。SSPTS は STS-118 ミッション(2007 年 8 月)

でスペースシャトル「エンデバー号」に初装備され、以降の ISS 組立てミッシ

ョンで使用されています。SSPTS は、エンデバー号とディスカバリー号に装備

されています。

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STS-131 プレスキット

付録4-1

付録 4 スペースシャトルの安全対策 コロンビア号事故以降、NASA はシャトルの安全性を向上させるため、様々

な対策を実施してきました。スペースシャトルは、飛行を重ねるごとに改善、

改良が行なわれ、現在、安全面では、ほぼ満足のいく結果がだせるようになり

ました。 本資料では、NASA の取り組んできたスペースシャトルの改善・改良と、現

在の状況について、特に以下の図の①~③の対応について紹介します。 全体像については STS-114 プレスキットの 5 章を参照下さい。

付図 4-1 シャトルの安全性向上のための流れ

①断熱材落下防止

⑤修理実施 ⑥ISSへの緊急避難

②打上時の状態監視

③軌道上熱防護システム点検

④判断

修理不要

搭乗員帰還

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付録4-2

4.1 外部燃料タンク 打上げ時に発生した外部燃料タンク(ET)からの断熱材剥離等のトラブルを

受けて、NASA は、STS-114 ミッション以降、スペースシャトルの ET に以下

のような改良を実施してきました。 注:4.1.1 項と 4.1.2 項は、付図 4-1 の①に相当する改善です。

4.1.1 PALランプの除去

STS-114 ミッションで、打上げから 2 分 7 秒後(固体ロケットブースタ分離

から約 2 秒後)に、ET の液体水素タンクの PAL(Protuberance Airload)ラン

プ(配管周辺の整流用の傾斜部)の断熱材(約 400g)が剥離して脱落したこと

が確認されました。オービタの翼には衝突しなかったものの、STS-114 で改良

したはずの ET から予想以上の大きさの断熱材が脱落したことを受けて、再発防

止策が取られるまで次のシャトルの打上げは停止されることとなりました。

STS-114 で当初使用する予定であったタンク(ET-120)を工場に戻して点検

した結果、PAL ランプに複数個のクラックが見つかりました。このクラックは

断熱材内部まで達する深いものであり、PAL ランプの断熱材の古い吹きつけ箇

所だけでなく新たに改修した箇所からも見つかりました。 原因は、極低温の推進剤を射点で 2 回充填する試験を実施したため、この時

の熱サイクルで発生したと結論づけられました。 このトラブルを受け、NASA は PAL ランプを全て除去することとしました。

ただし、PAL ランプが無い場合は、上昇時にケーブルトレイとタンクの加圧用

配管に加わる空力負荷が増大する可能性があるため、その影響を確認するため

の数値流体解析と風洞実験が実施され、解析・評価が行われました。その結果、

PAL ランプなしでもこれらが問題ない範囲であることが確認されました。そし

て約 1年振りとなった STS-121ミッションから PALランプなしの ETが使われ

るようになりました。

液体水素タンク PALランプ→排除

液体酸素タンク PALランプ→排除

ice/frostランプ(合計34個) →STS-124ミッションから改良

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STS-131 プレスキット

付録4-3

PAL ランプ除去後の ET

4.1.2 Ice/frostランプの改良/液体酸素供給配管取付部の改良

Ice/frost ランプは、ET の液体酸素タンクと液体水素タンクをガスで加圧する

ための 2 本の細い配管を支えるブラケット部に、打上げ前に氷や霜が付着する

のを防ぐために断熱材で覆ったもので、全部で 34 個付いています。付着した氷

が上昇中に落下すると断熱材の落下以上に危ないものとなります。 この ice/frost ランプは断熱材の剥離の可能性が指摘されていたことから、

STS-114 以降、形状の変更が検討されました。当初は断熱材の量を減らすため

にランプの角度を少し鈍くする予定でしたが、風洞試験の結果、従来の形状よ

り悪化する事例もあったため、この暫定的な改良は中止され、別の設計変更を

行うことになりました。 STS-124 ミッション用の ET(ET-128)からは、ice/frost ランプの断熱材を

変更するなどして信頼性を向上させると共に、液体酸素(Liquid Oxygen: LOX)

供給配管の取付部の固定用の金具を、アルミ製から熱伝導性の低いチタン製に

変更することで断熱材量を減らすと共に、氷の付着を減らす新しい設計が採用

されました。 飛行後、そのパフォーマンスは、ほぼ満足のいく評価を得ました。

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STS-131 プレスキット

付録4-4

STS-114,121から、氷の付

着防止対策を

実施

Ice/frost ランプ

液体酸素供給配管の取付部 (右は断熱材の一部を切除した状態)

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付録4-5

4.1.3 推進剤枯渇センサ(ECOセンサ)の問題への対処 ECO(Engine Cut Off)センサは、ET の推進剤の枯渇を検知するために使わ

れています。ET の液体酸素タンク・液体水素タンクの底部にそれぞれ 4 つ設置

されています。 ECO センサは打上げ後推進剤が残り少なくなる上昇の後半段階で動作可能な

状態にされ、以降、推進剤の有無を示すデータを送信します。推進剤が残って

いれば「wet」、なくなれば「dry」となりますが、センサの故障による誤作動を

防ぐため 初の「dry」は他のセンサからのデータが届くまでは無視されます。 通常、推進剤は少し多めに搭載されているため、エンジン停止の方が早く行

われ、推進剤が枯渇することはありませんが、エンジンに問題が発生して予定

よりも長く燃焼を続ける場合や、推進剤の漏れが発生する事例では ECO センサ

からの情報をもとにエンジンを安全に停止します。 しかし、この安全装置が誤動作して打ち上げ延期につながるケースが生じま

した。 STS-114, 115 では液体水素側の ECO センサ 1 基の動作異常により、打上げ

が延期されました。また STS-122 では、液体水素 ECO センサ 2 基(2 回目は 1基)の動作異常により、打上げが 2 回延期されました。これを受けて、STS-122では大がかりなトラブルシューティングが行われました。その結果、このトラ

ブルは ECO センサの異常ではなく、極低温環境下で、コネクタとピンが接触不

良を起こしたものである事が確認されました。その後、液体水素タンクの貫通

コネクタを交換して、新しいコネクタにピンを直接ハンダ付けすることにより、

極低温環境下でも接触不良を起こさないようにしました。 STS-122 の打上げ時には全てのセンサが正常に動作したため、以後の ET に

も同様の改良が実施される事になり、この問題は解決しました。

ET の液体水素側 ECO センサの設置場所

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STS-131 プレスキット

付録4-6

4.1.4 外部燃料タンク(ET)への燃料充填タイムラインの変更 STS-118 ミッションでは、オービタと外部燃料タンク(ET)の間に付着した

氷が上昇時に剥離する可能性が問題となりました。ET への燃料充填後、打上げ

までの間に ET とオービタ間の配管上に氷が形成され、それが上昇時のクリティ

カルな期間に ET から剥がれ落ちてシャトルのオービタに衝突する危険がある

ことから、ET への燃料充填のタイムラインの検討・見直しがされました。 飛行再開フライト(STS-114)以降、燃料充填後 30 分間の点検を加えること

で、安全確認を徹底するようにしていましたが、これによって氷の形成の可能

性が高まったのではないかという疑問が生じたのです。 STS-120 ミッションでは、燃料充填をこれまでより 30 分早め、燃料充填以降

の点検手順を 30 分短縮して行うことで、(ホールド中の)約 1 時間の時間の短

縮が可能となりました。 なお、STS-124 ミッションで飛行した ET-128 からは、コロンビア号事故以

降のすべての改良項目を 初から組み込んで製造されたタンクが使用されてい

ます。 打上げ/上昇時の断熱材の剥離もほとんど見られず、飛行後の解析では、パ

フォーマンス面、安全性ともに良好という評価を受けました。 その後の 2 回の飛行でも、大きな問題は生じていません。

オービタから分離した ET-128(STS-124)

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STS-131 プレスキット

付録4-7

4.2 打上げ・上昇時の状態監視 注:4.2 項は、付図 4-1 の②に相当する改善です。 コロンビア事故を受けて、打上げ・上昇過程を監視するための地上設備の改

善、ミッションの安全性を確保するためのさまざまな静止画と動画の取得能力

や 適なカメラ位置、また夜間の撮影能力の向上等の改善が行われました。 現在のスペースシャトルミッションの打上げ/上昇においては、以下の状態

監視体制が採用されています。

① 地上の短距離・中距離・長距離用追尾カメラによる打上げ・上昇時の監視

→ 4.2.1 項参照

② 地上及び艦船に搭載したレーダによる打上げ・上昇時の監視 → 4.2.1 項参照

③ ET 取付けカメラからのリアルタイムの映像による上昇・SRB 分離・ET分離時の監視

→ 4.2.2 項参照

④ SRB 取付けカメラ(各 SRB に 3 台ずつ、計 6 台)の映像による確認(SRBカメラの映像は、SRB 回収後に再生して確認)

→ 4.2.2 項参照

⑤ ET 分離後の高解像度画像のダウンリンク 機体のアンビリカルカメラを改修し、ET 分離後の画像を軌道上からダウンリンクで

きるようにしました。これらの画像の地上へのダウンリンクは、軌道投入後に、クル

ーによって行われます。 → 4.2.2、4.2.3 項参照

⑥ 手持ちのデジタルカメラとビデオカメラを使った、クルーによる ET の撮

影とダウンリンク。 → 4.2.4 項参照

⑦ 翼前縁の RCC パネルの背面に設置された衝突センサからのデータをダウ

ンリンクして異常の有無を確認 → 4.2.5 項参照

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STS-131 プレスキット

付録4-8

4.2.1 地上のレーダ・地上の長距離用追尾カメラによる監視

固体ロケットブースタ(SRB)回収船に

搭載されたレーダ

長距離用追尾カメラ

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付録4-9

4.2.2 ET 取付けカメラによるリアルタイム映像と SRB 取付けカメラによるビ

デオ映像による確認

ET搭載カメラ、SRBカメラによるデブリ落下状況の撮影

SRBカメラ

SRBカメラ

ET取付けカメラ

SRB取付けカメラ (計6台)

SRB の回収(STS-119)

SRB を船で回収(打上げ日の 3~4 日) 後、SRB 搭載カメラの画像を解析

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STS-131 プレスキット

付録4-10

4.2.3 オービタ搭載カメラによる撮影 外部燃料タンク(ET)がオービタから分離した後の状態を撮影するため、オ

ービタの ET アンビリカル部に搭載されているカメラです。Kodak DCS760 が

使用されています。このカメラで撮影した画像は、スペースシャトルが軌道投

入した後に、地上にダウンロードされ、断熱材の剥離など、ET の状態を確認・

評価するために使用されます。

ET アンビリカルカメラで撮影された分離後の ET(STS-118)

分離後の ET(STS-114):断熱材が剥離しているのが見える

STS-123からはこのオービタ

搭載カメラにフラッシュを装

備し、初使用しました。

オービタのETアンビリカル部

に搭載されているオービタ搭

載カメラで分離後のETを撮影

スペースシャトルのフライト

デッキから、クルーが手持ち

カメラで分離後のETを撮影

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付録4-11

4.2.4 クルーによる手持ちビデオカメラによる撮影 外部燃料タンク(ET)の分離後に、スペースシャトルのクルーがフライトデ

ッキの窓から ET を撮影します。地上の技術者は、ET アンビリカルカメラとク

ルーの手持ちカメラによる画像を併せて解析し、ET の状態を評価します。

4.2.5 オービタの翼前縁(WLE)のセンサ オービタの翼前縁(Wing Leading Edge: WLE)には、衝撃センサが 88 個内

蔵されています(翼前縁衝突検知システム)。上昇中の衝撃モニタはシャトルの

飛行要求事項ではありませんが、これらのセンサによる上昇中のデータは、地

上の評価チームへと送られ、飛行 2 日目の熱防護システム(TPS)点検で得た

データを評価する際の補完的用途で活用されています。 88 個の衝撃センサは、左舷側と右舷側それぞれの翼前縁(WLE)の RCC パ

ネル上に、一列状に埋め込まれています。内 66 個は上昇中の加速度データを、

22 個は上昇中の温度データを測定します。 軌道上を飛行中は、各 WLE とも 6 個のセンサユニットで加速度、温度、蓄電

池電圧の測定が継続されます。飛行中はセンサユニットを交代させてバッテリ

が切れないようにします。

スペースシャトルのクルーがフライト

デッキの天井窓から撮影した ET(STS-120)

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付録4-12

4.3 センサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS) 注:4.3 項は、付図 4-1 の③に相当する改善です。

センサ付き検査用延長ブーム(OBSS)は、軌道上でスペースシャトルの強化

炭素複合材(Reinforced Carbon Carbon: RCC)パネルの破損箇所を詳細に点

検するために開発されました。 スペースシャトル「コロンビア号」の事故を受けて、NASA は以後の全ての

スペースシャトルにロボットアームの搭載を義務づけることになりましたが、

スペースシャトルのロボットアーム(SRMS)だけでは届く範囲が一部に限られ

ます。このため、新たに OBSS が開発されました。OBSS は SRMS を基に開発

されましたが、関節はないため曲げることは出来ません。

OBSSは全長約15m、全重量約379kgのブームで、先端にはTVカメラ(ITVC)、

高解像度のデジタルカメラ(IDC)と 2 基のレーザセンサ(LCS、LDRI)が装備

されています。このカメラおよびセンサで破損箇所を詳細に点検します。OBSSは SRMS で把持した状態で使用され、点検は 大で毎分約 4m の速度で行われ

ます。取得したデータは地上へ送られて解析されます。 STS-121 からは飛行 2 日目の上昇時の損傷確認だけでなく、ISS から分離し

た後に、軌道上デブリによって損傷がなかったかどうかを確認する後期点検も

行うことになりました。

OBSS 諸元 長さ: 約 15m 直径: 約 32cm 重量: 約 379kg TV カメラ: ITVC(Integrated TV Camera) レーザセンサ: LDRI(Laser Dynamics Range Imager)、LCS(Laser

Camera System) デジタルカメラ: IDC(Integrated Sensor Inspection System Digital Camera)

OBSS

ロボットアーム

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付録4-13

4.4 R-Bar・ピッチ・マヌーバ(R-bar Pitch Maneuver: RPM) 注:4.4 項は、付図 4-1 の③に相当する改善です。 R-Bar・ピッチ・マヌーバ(R-bar Pitch Maneuver: RPM)は、スペースシ

ャトルが ISS へドッキングする前に、ISS 側からスペースシャトルの機体の熱

防護システム(Thermal Protection System: TPS)を撮影して、タイルや RCCパネルに損傷がないかを確認するための運用です。

スペースシャトルの ISS とのランデブー/ドッキングは、通常、飛行 3 日目

に実施されます。ドッキングの約 2 時間半前、スペースシャトルは ISS の後方

約 15km の位置に達したところで 終接近フェーズを開始するスラスタ噴射を

行います。ドッキングの約 1 時間前、ISS の下方約 800m の地点に達したとこ

ろで、コマンダーが手動操縦に切り替えます。ISS の下方約 180m まで接近し

た所で、シャトルを縦方向に 360 度回転させる操作を行います。 ISS 滞在クルーが手持ちのデジタルカメラと 400mm/800mm の望遠レンズで

ズヴェズダの窓からシャトルの熱防護システムの撮影を行います。 コロンビア号事故調査委員会(CAIB)の勧告を受けて、STS-114 ミッション

以降、全ての ISS フライトで行われることになりました。 ※R-bar とは、ISS の地球側(通常は下側)からシャトルのスラスタを噴射して接近する

方法で、軌道半径(Radius)方向すなわち、地球方向側のベクトルを変えて接近する方

法という意味です。これに対して、ISS の前後からの接近は V-bar(Velocity vector)と呼

ばれます。

4.2~4.4項で示した検査の結果は直ちに地上で解析され、必要であれば OBSS

を使った詳細検査がドッキング期間中に行われます。これらのデータを評価す

るために、地上では毎日ミッションマネージメントチーム(MMT)会議が実施

され、問題が無い事を確認していきます。

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付録4-14

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付録5-1

付録5. 参考データ 5.1 ISSにおけるEVA履歴

表 A5.1-1 に国際宇宙ステーション(ISS)組立て・メンテナンスに関する船外活動(EVA)

の履歴を示します。米露以外の国籍では、これまでにカナダ人3名、フランス人1名、ドイツ人

2名、スウェーデン人1名、および日本人1名が船外活動を実施しています。

表 A5.1-1 ISS組立てに関するEVA履歴(1/10) 【2010年2月26日現在】

ミッション 年月日 作業時間 EVAクルー エアロック 備考 ジェリー・ロス 1 1998.12.07 7H21m ジム・ニューマン

2 1998.12.09 7H02m 同上

3

STS-88 (2A)

1998.12.12 6H59m 同上

STS シャトル通算42回目のEVA。 初の ISS 組立 EVA:ザーリャとユニティ

の結合作業。

タミー・ジャーニガン* 4 STS-96 (2A.1)

1999.05.29 ~05.30

7H55m ダン・バリー

STS EVAクレーンの設置。

ジェームス・ヴォス 5 STS-101 (2A.2a)

2000.05.21 ~05.22

6H44m ジェフリー・ウイリアムズ

STS EVAクレーンの組立。

エドワード・ルー 6 STS-106 (2A.2b)

2000.09.10 ~09.11

6H14m ユーリ・マレンチェンコ

STS ズヴェズダとザーリャ間の配線接続な

ど。 リロイ・チャオ 7 2000.10.15 6H28m ウイリアム・マッカーサー

ピーター・ワイゾフ 8 2000.10.16 7H07m マイケル・ロペズ-アレグリア リロイ・チャオ 9 2000.10.17 6H37m ウイリアム・マッカーサー ピーター・ワイゾフ 10

STS-92 (3A)

2000.10.18 6H56m マイケル・ロペズ-アレグリア

STS

Z1トラスとPMA-2の艤装作業など。

ジョー・タナー 11 2000.12.03 7H34m カルロス・ノリエガ

12 2000.12.05 6H37m 同上

13

STS-97 (4A)

2000.12.07

5H10m 同上

STS

P6トラスの結合、艤装作業など。

トム・ジョーンズ 14 2001.02.10 7H34m ボブ・カービーム

15 2001.02.12 6H50m 同上

16

STS-98 (5A)

2001.02.14 5H25m 同上

STS

デスティニーの艤装作業など。

ジェームス・ヴォス 17 2001.03.10~03.11

8H56m スーザン・ヘルムズ* アンディ・トーマス 18

STS-102 (5A.1)

2001.03.12 6H21m ポール・リチャーズ

STS デスティニーの艤装、ESP-1の設置な

ど。 8H56mは、 長のEVA記録。

クリス・ハドフィールド 19 2001.04.22 7H10m スコット・パラジンスキー

20

STS-100 (6A)

2001.04.24 7H40m 同上

STS SSRMSの展開、UHFアンテナの設置

など。 クリス・ハドフィールドは、カナダ人初の

EVAを実施。 ユーリ・ウサチエフ 21 ISS 2-1 2001.06.08 19m

ジェームス・ヴォス

SM ズヴェズダの一部を減圧しての船内

EVA。Orlan宇宙服使用。

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STS-131プレスキット

付録5-2

表 A5.1-1 ISS組立てに関するEVA履歴(2/10) ミッション 年月日 作業時間 EVAクルー エアロック 備考

マイケル・ガーンハ-ト 22 2001.07.14 ~07.15

5H59m ジェイムズ・ライリー

23 2001.07.17 ~07.18

6H29m 同上

STS

クエストの取り付け、艤装作業など。

24

STS-104 (7A)

2001.07.20 ~07.21

4H02m 同上 クエスト クエストを初使用。

ダニエル・バリー 25 2001.08.16 6H16m パトリック・フォレスター

26

STS-105 (7A.1)

2001.08.18 5H29m 同上

STS 初期アンモニア充填装置(EAS)の設

置 、 米 国 の 材 料 曝 露 実 験 装 置

(MISSE)の設置など。

ウラディミール・ジェジューロフ 27 ISS 3-1 2001.10.08 4H58m ミハイル・チューリン

DC-1 「ピアース」(DC-1)初使用。DC-1の艤

装。

ウラディミール・ジェジューロフ 28 ISS 3-2 2001.10.15 5H58m

ミハイル・チューリン

DC-1 NASDA の 材 料 曝 露 実 験 装 置

(MPAC&SEED)を設置。DC-1の艤

装。 ウラディミール・ジェジューロフ 29 ISS 3-3 2001.11.12 5H04m ミハイル・チューリン

DC-1 DC-1の艤装。

ウラディミール・ジェジューロフ 30 ISS 3-4 2001.12.03 2H46m ミハイル・チューリン

DC-1 5P分離時に残していった異物(Oリン

グ)を除去(予定外のEVA)。

リンダ・ゴドウイン* 31 STS-108 (UF-1)

2001.12.10 4H11m ダニエル・タニ

STS P6トラスのBGA(ベータ・ジンバル・ア

センブリ)への断熱カバーの設置。

ユーリー・オヌフリエンコ 32 ISS 4-1 2002.01.14 6H03m カール・ウオルツ

DC-1 ロシアのEVAクレーンの移設。アマチ

ュア無線(ARISS)アンテナの設置。 ユーリー・オヌフリエンコ 33 ISS 4-2 2002.01.25 5H59m ダニエル・バーシュ

DC-1 ズヴェズダのスラスタガスの汚染防止

機器の設置。 カール・ウオルツ 34 ISS 4-3 2002.02.20 5H47m ダニエル・バーシュ

クエスト 8AのEVAに備えた作業。クエストの機

能確認。 スティーブン・スミス 35 2002.04.11 7H48m レックス・ワルハイム ジェリー・ロス 36 2002.04.13 7H30m リー・モーリン スティーブン・スミス 37 2002.04.14 6H27m レックス・ワルハイム

ジェリー・ロス 38

STS-110 (8A)

2002.04.16 6H37m リー・モーリン

クエスト

S0 トラスの取り付け、モビル・トランス

ポーター(MT)の艤装作業など。 ジェリー・ロスは、通算 9 回の EVA で、

合計 58H18m の EVA 作業時間を記

録(米国記録)。

フランクリン・チャンーディアズ 39 2002.06.09 7H14m フィリップ・ペリン

40 2002.06.11 5H00m 同上

41

STS-111 (UF-2)

2002.06.13 7H17m 同上

クエスト モビル・ベース・システム(MBS)の取り

付け。 SSRMS「カナダアーム2」の手首ロー

ル関節の交換修理。 フィリップ・ペリンはフランス人

ワレリー・コルズン 42 ISS 5-1 2002.08.16 4H25m

ペギー・ウィットソン*

DC-1 ズヴェズダのデブリ防御パネルの設

置。 *印は女性宇宙飛行士

ワレリー・コルズン 43 ISS 5-2 2002.08.26 5H21m

セルゲイ・トレシエフ

DC-1 NASDA の 材 料 曝 露 実 験 装 置

MPAC&SEEDのパネル1枚を回収。

注:エアロック欄のSTSはシャトルのエアロックを使用。クエストは、米国製のジョイント・エアロック「クエスト」

を使用。DC-1は、ロシアの「ピアース」を使用(Orlan宇宙服を使用)。

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STS-131プレスキット

付録5-3

表 A5.1-1 ISS組立てに関するEVA履歴(3/10) ミッション 年月日 作業時間 EVAクルー エアロック 備考

デビッド・ウオルフ 44 2002.10.10 7H01m ピアース・セラーズ

45 2002.10.12 6H04m 同上

46

STS-112 (9A)

2002.10.14 6H36m 同上

クエスト

S1トラスの艤装、外部TVカメラの設置、

アンモニア配管の機能改修器具(SPD)

の設置など。

マイケル・ロペズ-アレグリア 47 2002.11.26 6H45m ジョン・ヘリントン

48 2002.11.28 6H10m 同上

49

STS-113 (11A)

2002.11.30 7H00m 同上

クエスト

P1トラスの艤装、SPDの設置、UHFアン

テナの展開など。

ケネス・バウアーソックス 50 ISS 6-1 2003.01.15

6H51m

ドナルド・ペティ

クエスト P1トラスの艤装、ラジエータの展開など。

(医学上の問題により、EVAクルーがブ

ダーリンからペティに交代された。) 51 ISS 6-2 2003.04.08 6H26m 同上 クエスト コロンビア号事故の影響でISS滞在クル

ーが2名になる前に修理作業等を実施

アレクサンダー・カレリ 52 ISS 8-1 2004.02.26 3H55m

マイケル・フォール

DC-1 宇宙服の冷却トラブルにより途中で作業

を中止した。JAXAのMPAC & SEEDパ

ネルを1枚回収。 ゲナディ・パダルカ 53 ISS 9-1 2004.06.24 0H14m マイケル・フィンク

DC-1 宇宙服の酸素供給のトラブラルで作業し

ないまますぐに帰還した。 54 ISS 9-2 2004.06.30 5H40m 同上 DC-1 故障したS0トラスのRPCMを交換し、

CMG-2への電力供給を復活させた。

(6/24のEVAの再実施) 55 ISS 9-3 2004.08.03 4H30m 同上 DC-1 ESAの欧州補給機(ATV)とのドッキング

に備えてズヴェズダ後部へ各種機器を

設置した。 56 ISS 9-4 2004.09.03 5H21m 同上 DC-1 ザーリャのポンプパネルの交換、ATVア

ンテナの設置など。 リロイ・チャオ 57 ISS 10-1 2005.01.26 5H28m

サリザーン・シャリポフ DC-1 ズヴェズダへのドイツの小型ロボット実

験装置の設置など。 58 ISS 10-2 2005.03.28 4H30m 同上 DC-1 ESAのATVとのドッキングに備えたアン

テナの設置(3回目の作業)。 野口 聡一 59

2005.07.30 6H50m

スティーブン・ロビンソン

60 2005.08.01 7H14m 同上

61

STS-114 (LF-1)

2005.08.03 6H01m 同上

STS 軌道上でのシャトルの熱防護システムの

修理試験、故障したCMGの交換修理、

ESP-2の取り付け、MISSE-1,2の回収

と、MISSE-5の設置など。

セルゲイ・クリカレフ 62 ISS 11-1 2005.08.18

4H58m

ジョン・フィリップス

DC-1 ロシアの材料曝露実験装置の回収、

JAXAのMPAC & SEEDパネルをズヴ

ェズダから回収、マトリョーシカの回収、

TVカメラの設置 ウィリアム・マッカーサー 63 ISS 12-1 2005.11.07 5H22m

バレリー・トカレフ

クエスト

P6トラス頂部のFPPの取り外し、投棄、

MTの故障したRPCMの交換修理

ウィリアム・マッカーサー 64 ISS 12-2 2006.02.03 5H43m

バレリー・トカレフ

DC-1スーツサット放出、モービルトランスポー

タ(MT)の非常用ケーブルカッターへの

安全ボルト取り付け、FGBに設置されて

いたロシアのStrelaクレーン用のアダプ

ターをPMA-3に移設など

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STS-131プレスキット

付録5-4

表 A5.1-1 ISS組立てに関するEVA履歴(4/10) ミッション 年月日 作業時間 EVAクルー エアロック 備考

パベル・ビノグラドフ

65 ISS 13-1 2006.06.01

6H31m

ジェフリー・ウィリアムズ

DC-1 エレクトロン(酸素発生装置)の水素排気

口の設置、クロムカの回収、ピアース外

壁に設置されていたBiorisk実験装置の

回収、モービルベースシステム(MBS)

のカメラの交換など ピアース・セラーズ 66 2006.07.08 7H31m

マイケル・フォッサム

クエスト TUS(Trailing Umbilical System)リー

ルアセンブリの交換準備、センサ付き検

査用延長ブーム(OBSS)の足場安定性

試験 ピアース・セラーズ 67 2006.07.10 6H47m

マイケル・フォッサム

クエスト ポ ン プ モ ジ ュ ー ル の 保 管 、 TUS(Trailing Umbilical System)リールア

センブリの交換 ピアース・セラーズ 68

STS-121 (ULF1.1)

2006.07.12 7H11m

マイケル・フォッサム

クエスト強化炭素複合材(RCC)修理方法の検

証、赤外線ビデオカメラの性能試験など

ジェフリー・ウィリアムズ 69 ISS 13-2 2006.08.03 5H54m

トーマス・ライター

クエスト 浮動電位測定装置(FPMU)、材料曝露

実験装置(MISSE-3,4)の設置、 ラジエータ回転用モータのコントローラ

(RJMC)の設置など ジョセフ・タナー 70 2006.09.12 6H26m

ハイディマリー・ステファニショ

ン・パイパー*

クエスト

P1トラスに結合されたP3/P4トラスを起

動するための準備

ダニエル・バーバンク 71 2006.09.19 7H11m スティーブン・マクリーン

クエスト 太陽電池パドル回転機構(SARJ)の起

動準備 ジョセフ・タナー 72

STS-115 (12A)

2006.09.15 6H42m

ハイディマリー・ステファニショ

ン・パイパー*

クエスト P4 太 陽 電 池 パ ド ル 熱 制 御 シ ス テ ム

(PVTCS)のラジエータの展開準備、Sバ

ンド通信機器の交換、P3/P4トラスの整

備作業など

ミハイル・チューリン 73 ISS 14-1 2006.11.22 5H38m

マイケル・ロペズ-アレグリア

DC-1 プログレス補給船のトラブルを起こした自

動ドッキング~アンテナ格納の試行と撮

影、欧州補給機(ATV)ドッキング用アン

テナの移設、ゴルフボールの打ち出しな

ど ロバート・カービーム 74 2006.12.12 6H36m

クリスター・フューゲルサング

クエスト P4トラスへのP5トラスの結合、P5トラス

の 把 持 部 の 移 設 、 外 部 TV カ メ ラ

( External TV Camera Group: ETVCG)の交換

ロバート・カービーム 75 2006.12.14 5H00m

クリスター・フューゲルサング

クエスト

ISSの電力系統の切換、CETAカートの

移設

ロバート・カービーム 76 2006.12.16 7H31m

スニータ・ウィリアムズ*

クエスト ISSの電力系統の切換、PMA-3(与圧結

合アダプタ3)へのサービスモジュール・

デブリ・パネル(Service Module Debris Panel: SMDP)の仮設置など

ロバート・カービーム 77

STS-116 (12A.1)

2006.12.18 6H38m

クリスター・フューゲルサング

クエスト収納に失敗したP6トラスの左舷側の太

陽電池パドル(SAW)の収納作業(追加

EVA)

Page 119: STS-131ミッションプレスキット...STS-131プレスキット 1-3 STS-131ミッションの特徴として、次のことが挙げられます。 ① 補給物資および実験ラックなどの運搬

STS-131プレスキット

付録5-5

表 A5.1-1 ISS組立てに関するEVA履歴(5/10) ミッション 年月日 作業時間 EVAクルー エアロック 備考

マイケル・ロペズーアレグリア 78 ISS 14-2 2007.01.31 7H55m

スニータ・ウィリアムズ*

クエスト 冷却システムのA系配管の切替え、P6ト

ラス右舷側の初期外部能動熱制御シス

テム(EEATCS)ラジエータの収納、ISSからSSPTSスペースシャトルへの電力供

給装置(SSPTS)のケーブル敷設作業#1など

マイケル・ロペズ-アレグリア 79 ISS 14-3 2007.02.04 7H11m

スニータ・ウィリアムズ*

クエスト 冷却システムのB系配管の切替え、P6ト

ラス後方の初期外部能動熱制御システ

ム ( EEATCS ) ラ ジ エ ー タ の 収 納 、

SSPTSケーブルの敷設作業#2など

マイケル・ロペズ-アレグリア 80 ISS 14-4 2007.02.08 6H40m

スニータ・ウィリアムズ*

クエスト P3トラスの断熱カバーの取り外しと投

棄、P3トラスの曝露機器結合システム

(UCCAS)の展開、SSPTSケーブルの

敷設作業#3など

ミハイル・チューリン 81 ISS 14-5 2007.02.22 6H18m

マイケル・ロペズ-アレグリア

DC-1 プログレス補給船のトラブルを起こした自

動ドッキング~アンテナを切断して格納、

外部機器の写真撮影と点検

フョードル・ユールチキン 82 ISS 15-1 2007.05.30 5H25m オレッグ・コトフ

DC-1 サービスモジュール・ デ ブリ・ パネル

(SMDP)の設置、欧州補給機(ATV)ド

ッキング用アンテナの配線引き直し フョードル・ユールチキン 83 ISS 15-2 2007.06.06 5H37m

オレッグ・コトフ

DC-1 ピアースへのBiorisk実験装置の設置、

ザーリャ外壁へのイーサネットケーブル

の敷設、サービスモジュール・デブリ・パ

ネル(SMDP)の設置(続き) ジェームズ・ライリー 84 2007.06.11 6H15m ジョン・オリーバス

クエスト S3/S4トラスの取付け、S4トラスの太陽

電池パドル(SAW)の展開準備 パトリック・フォレスター 85 2007.06.13 7H16m スティーブン・スワンソン

クエスト P6トラスの右舷側の太陽電池パドル

(SAW)の収納、太陽電池パドル回転機

構(SARJ)の起動準備 ジェームズ・ライリー 86 2007.06.15 7H58m

ジョン・オリーバス

クエスト シャトルの軌道制御システム(OMS)ポッ

ドのめくれた耐熱ブランケットの修理、酸

素生成システム(OGS)のバルブ設置、

P6トラスの右舷側の太陽電池パドル

(SAW)の収納 パトリック・フォレスター 87

STS-117 (13A)

2007.06.17 6H29m スティーブン・スワンソン

クエスト 太陽電池パドル回転機構(SARJ)の起

動準備、S3トラスのレール上の障害物を

取り除く作業、LANケーブルの敷設 クレイトン・アンダーソン 88 ISS 15-3 2007.07.23 7H41m

フョードル・ユールチキン

クエスト初期アンモニア充填装置(EAS)の投

棄、ビデオ支柱支持アセンブリ(VSSA)

固定装置(FSE)の投棄など

リチャード・マストラキオ 89 2007.08.11 6H17m ダフィッド・ウィリアムズ

クエスト S5トラスの取付け、P6トラス前方の初期

外部能動熱制御システム(EEATCS)ラ

ジエータの収納 リチャード・マストラキオ 90 2007.08.13 6H28m ダフィッド・ウィリアムズ

クエスト 故障したコントロール・モーメント・ジャイ

ロ ( Control Moment Gyroscopes: CMG-3)の交換

リチャード・マストラキオ 91 2007.08.15 5H28m クレイトン・アンダーソン

クエスト Sバンド通信システムのアップグレード、

CETA ( Crew and Equipment Translation Aid)カートの移設

ダフィッド・ウィリアムズ 92

STS-118 (13A.1)

2007.08.18 5H02m

クレイトン・アンダーソン

クエスト センサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)の固定

機構の設置、外部ワイヤレス計測システ

ム ( External Wireless Instrumentation System: EWIS)アン

テナの設置など

Page 120: STS-131ミッションプレスキット...STS-131プレスキット 1-3 STS-131ミッションの特徴として、次のことが挙げられます。 ① 補給物資および実験ラックなどの運搬

STS-131プレスキット

付録5-6

表 A5.1-1 ISS組立てに関するEVA履歴(6/10) ミッション 年月日 作業時間 EVAクルー エアロック 備考

スコット・パラジンスキー 93 2007.10.26 6H14m

ダグラス・ウィーロック

クエスト Sバンドアンテナの回収、貨物室からの

「ハーモニー」(第2結合部)の取外し準

備、P6トラスの移設準備

スコット・パラジンスキー 94 2007.10.28 6H33m

ダニエル・タニ

クエスト P6トラスの移設準備、右舷の太陽電池

パドル回転機構(Solar Alpha Rotary Joint: SARJ)の点検、「ハーモニー」(第

2結合部)外部の艤装

スコット・パラジンスキー 95 2007.10.30 7H08m

ダグラス・ウィーロック

クエスト P6トラスのP5トラスへの取付け、メイン

バス切替ユニット(Main Bus Switching Unit: MBSU)の船外保管プラットフォー

ム 2 ( External Stowage Platform: ESP-2)への取付けなど

スコット・パラジンスキー 96

STS-120 (10A)

2007.11.03 7H19m

ダグラス・ウィーロック

クエスト 展開時に破損してしまったP6トラスの太

陽 電 池 パ ド ル ( Solar Array Wing: SAW)の緊急修理(T-RADの実証試験

をキャンセルして修理を実施)

ペギー・ウィットソン* 97 ISS 16-1 2007.11.09 6H55m

ユーリ・マレンチェンコ

クエスト与 圧 結 合 ア ダ プ タ 2 ( Pressurized Mating Adapter: PMA-2)の移設準備

ペギー・ウィットソン* 98 ISS 16-2 2007.11.20 7H16m

ダニエル・タニ

クエスト

「ハーモニー」(第2結合部)外部の整備

ペギー・ウィットソン* 99 ISS 16-3 2007.11.24 7H04m

ダニエル・タニ

クエスト 「ハーモニー」(第2結合部)外部の整備、

故障した右舷の太陽電池パドル回転機

構(Solar Alpha Rotary Joint: SARJ)

の点検

ペギー・ウィットソン* 100 ISS 16-4 2007.12.18 6H56m

ダニエル・タニ

クエスト

右舷側SARJの点検

ペギー・ウィットソン* 101 ISS 16-5 2008.1.30 7H10m

ダニエル・タニ

クエストS4 ト ラ ス の 故 障 し た マ ス ト 回 転 機 構

(BMRRM)の交換、右舷側SARJの点

レックス・ウォルハイム 102 2008.02.11 7H58m

スタンリー・ラブ

クエスト コロンバスのペイロードベイからの取外し

準備、コロンバス外部への電力・通信イ

ンタフェース付グラップル・フィクスチャ

(Power and Data Grapple Fixture: PDGF)の取付け

レックス・ウォルハイム 103 2008.02.13 6H45m

ハンス・シュリーゲル

クエスト

P1トラスのNTA(窒素ガスタンク)の交換

レックス・ウォルハイム 104

STS-122 (1E)

2008.02.15 7H25m

スタンリー・ラブ

クエストコロンバスへの太陽観測装置(SOLAR)

と欧州技術曝露実験装置(EuTEF)の

取付け、故障したCMGの回収

Page 121: STS-131ミッションプレスキット...STS-131プレスキット 1-3 STS-131ミッションの特徴として、次のことが挙げられます。 ① 補給物資および実験ラックなどの運搬

STS-131プレスキット

付録5-7

表 A5.1-1 ISS組立てに関するEVA履歴(7/10) ミッション 年月日 作業時間 EVAクルー エアロック 備考

リチャード・リネハン 105 2008.03.14 7H01m

ギャレット・リーズマン

クエスト

「きぼう」船内保管室の取付け準備、デク

スターの組立て作業#1

リチャード・リネハン 106 2008.03.16 7H06m

マイケル・フォアマン

クエスト

デクスターの組立て作業#2

リチャード・リネハン 107 2008.03.18 6H53m

ロバート・ベンケン

クエスト

デクスターの組立て作業#3 運搬した曝露機器のISSへの設置

ロバート・ベンケン 108 2008.03.21 6H24m

マイケル・フォアマン

クエスト

T-RAD(タイル修理用耐熱材充填装置)の検証試験

ロバート・ベンケン 109

STS-123 (1J/A)

2008.03.23 6H02m

マイケル・フォアマン

クエスト センサ付き検査用延長ブーム(OBSS)

のISSへの保管 右 舷 側 太 陽 電 池 パ ド ル 回 転 機 構

(SARJ)の点検 「きぼう」船内保管室への断熱カバーの

取付け

マイケル・フォッサム 110 2008.6.3 6H48m

ロナルド・ギャレン

クエスト センサ付き検査用延長ブーム(OBSS)

のS1トラスからの取外し 「きぼう」船内実験室の取付け準備・窓の

シャッターの固定解除 右 舷 側 太 陽 電 池 パ ド ル 回 転 機 構

(SARJ)の関連作業

マイケル・フォッサム 111 2008.6.5 7H11m

ロナルド・ギャレン

クエスト「きぼう」日本実験棟の整備作業 S1トラスの窒素タンク(NTA)の交換準備

P1トラスの船外テレビカメラの回収

マイケル・フォッサム 112

STS-124 (1J)

2008.6.8 6H33m

ロナルド・ギャレン

クエスト

「きぼう」日本実験棟の整備作業 S1トラスの窒素タンク(NTA)の交換

セルゲイ・ヴォルコフ 113 ISS 17-1 2008.7.10 6H18m

オレッグ・コノネンコ

DC-1ソユーズTMA-12宇宙船の分離ボルトの

回収

セルゲイ・ヴォルコフ 114 ISS 17-2 2008.7.15 5H54m

オレッグ・コノネンコ

DC-1 ロシアモジュール外部の整備作業 Vspleskと呼ばれる高エネルギー粒子観

測装置の設置 ピアース外壁に設置されていたBiorisk実験装置のコンテナ1基の回収

Page 122: STS-131ミッションプレスキット...STS-131プレスキット 1-3 STS-131ミッションの特徴として、次のことが挙げられます。 ① 補給物資および実験ラックなどの運搬

STS-131プレスキット

付録5-8

表 A5.1-1 ISS組立てに関するEVA履歴(8/10) ミッション 年月日 作業時間 EVAクルー エアロック 備考

ハイディマリー・ステファニショ

ン・パイパー*

115 2008.11.18 6H52m

スティーブ・ボーエン

クエスト 使用済みの窒素タンク(NTA)の回収 「きぼう」船内実験室の船外実験プラット

フォーム結合機構(EFBM)の多層断熱

材(MLI)カバー取外し 右 舷 側 太 陽 電 池 パ ド ル 回 転 機 構

(SARJ)関連の作業 ハイディマリー・ステファニショ

ン・パイパー* 116 2008.11.20 6H45m

ロバート・キンブロー

クエスト CETAカートの移設 ISSのロボットアーム(SSRMS)のエンド

エフェクタ(把持手)の潤滑作業 右 舷 側 太 陽 電 池 パ ド ル 回 転 機 構

(SARJ)関連の作業 ハイディマリー・ステファニショ

ン・パイパー* 117 2008.11.22 6H57m

スティーブ・ボーエン

クエスト

右 舷 側 太 陽 電 池 パ ド ル 回 転 機 構

(SARJ)関連の作業

スティーブ・ボーエン

118

STS-126 (ULF2)

2008.11.24 6H07m

ロバート・キンブロー

クエスト太陽電池パドル回転機構(SARJ)関連

の作業 「きぼう」船内実験室の船外実験プラット

フォーム結合機構(EFBM)関連の作業

P1トラスの下部への外部TVカメラ

(ETVCG)の設置 宇宙ステーション補給機(HTV)用GPSアンテナ1基の設置

マイケル・フィンク 119 ISS 18-1 2008.12.22 5H38m

ユーリ・ロンチャコフ

DC-1 Langmuir probeの設置 Bioriskコンテナ#2の回収 ロシアの実験装置Impulseの取付け

マイケル・フィンク

120 ISS-18-2 2009.3.10 4H49m

ユーリ・ロンチャコフ

DC-1 ピアースからのストラップの取外し プログレス補給船のアンテナの撮影と点

検 ロシアの曝露実験装置(Expose-R)の設

置と配線接続 ズヴェズダのめくれた多層断熱材カバー

の修正 SKK #9カセットの位置の修正 ロシアセグメント外壁と構造の点検、撮

影 スティーブン・スワンソン 121 2009.3.19 6H07m

リチャード・アーノルド

クエスト S6トラスの結合 太陽電池パドル(SAW)の展開準備 多層断熱材カバー取外し

スティーブン・スワンソン 122 2009.3.21 6H30m

ジョセフ・アカバ

クエスト P6トラスのバッテリ交換準備 宇宙ステーション補給機(HTV)用の

GPSアンテナ1基の設置 S1トラスとP1トラスのラジエータの赤外

線カメラによる撮影

ジョセフ・アカバ 123

STS-119 (15A)

2009.3.23 6H27m

リチャード・アーノルド

クエスト CETAカートの移設 ISSのロボットアームのエンドエフェクタ

(把持手)の潤滑作業

ゲナディ・パダルカ 124 ISS-19-1 2009.6.5 4H54m

マイケル・バラット

DC-1 MRM-2の結合に備えたズヴェズダ上部

へのアンテナ設置作業 新型のオーラン宇宙服(Orlan-MK)を

初使用

ゲナディ・パダルカ 125 ISS-19-2 2009.6.10 12m

マイケル・バラット

SM ズヴェズダの前方区画を減圧して、2つ

のドッキングハッチを交換する船内EVA(MRM-2結合準備作業)

Page 123: STS-131ミッションプレスキット...STS-131プレスキット 1-3 STS-131ミッションの特徴として、次のことが挙げられます。 ① 補給物資および実験ラックなどの運搬

STS-131プレスキット

付録5-9

表 A5.1-1 ISS組立てに関するEVA履歴(9/10) ミッション 年月日 作業時間 EVAクルー エアロック 備考

ディビッド・ウルフ 126 2009.7.18 5H32m

ティモシー・コプラ

クエスト 「きぼう」船外実験プラットフォームの移

設準備 「ユニティ」左舷側CBM, 「ハーモニー」

CBMの窓カバーの開放 CETAカートの改造 P3トラスUCCAS機構の展開 「きぼう」ロボットアームの接地ストラップ

の除去 ディビッド・ウルフ 127 2009.7.20 6H53m

トーマス・マシュバーン

クエスト 軌道上交換ユニット(ORU)のICC-VLDから船外保管プラットフォーム3(ESP-3)

への移送 ディビッド・ウルフ 128 2009.7.22 5H59m

クリストファー・キャシディ

クエスト 「きぼう」船外パレットからの船外装置3台の移設準備 P6トラスのバッテリ交換

クリストファー・キャシディ 129 2009.7.24 7H12m

トーマス・マシュバーン

クエスト

P6トラスのバッテリ交換

クリストファー・キャシディ 130

STS-127 (2J/A)

2009.7.27 4H54m

トーマス・マシュバーン

クエスト 「きぼう」船外実験プラットフォームへの

視覚装置の設置 「デクスター」の断熱カバーの調節 Z1トラスのパッチパネルの切替え 「きぼう」船内実験室外壁へのハンドレー

ルの取付け ジョン・オリーバス 131 2009.9.1 6H35m

ニコール・ストット*

クエスト P1トラス上のアンモニアタンク(ATA)の

取外し 欧州技術曝露実験装置(EuTEF)、材料

曝露実験装置6(MISSE-6)の回収

ジョン・オリーバス 132 2009.9.3 6H39m

クリスター ・フューゲルサング

クエスト 新しいアンモニアタンク(ATA)の取付け 古いATAの回収 ISSのロボットアームカメラへのレンズカ

バー取付け

ジョン・オリーバス 133 STS-128

(17A) 2009.9.5 7H01m

クリスター ・フューゲルサング

クエスト S3トラス上部のペイロード取付システム

(PAS)の展開 レートジャイロ・アセンブリ(RGA)の交換

S0トラスの遠隔電力制御モジュールと

GPSアンテナの交換 「トランクウィリティー」(第3結合部)結合

の準備 「ユニティー」(第1結合部)のスライドワイ

ヤの取外し

マイケル・フォアマン 134 2009.11.19 6H37m

ロバート・サッチャー

クエスト Sバンドアンテナ(SASA)の保管 Kuバンドアンテナのケーブル敷設 「トランクウィリティー」(第3結合部)結合

の準備 ペイロード/軌道上交換ユニット把持装置

(POA)と「きぼう」ロボットアームの潤滑 S3トラス下側のペイロード取付けシステ

ム(PAS)の展開

マイケル・フォアマン 135 2009.11.21 6H08m

ランドルフ。ブレスニク

クエスト 「コロンバス」(欧州実験棟)外部へのア

ンテナの設置 浮動電位測定装置(FPMU)の移設 S3トラスのPASの展開 ワイヤレスビデオ送受信器(WETA)の

取付け

ランドルフ。ブレスニク 136

STS-129 (ULF3)

2009.11.23 5H42m

ロバート・サッチャー

クエスト 高圧ガスタンク(HPGT)の移送および取

付け 材料曝露実験装置7(MISSE-7)の取付

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STS-131プレスキット

付録5-10

表 A5.1-1 ISS組立てに関するEVA履歴(10/10) ミッション 年月日 作業時間 EVAクルー エアロック 備考

マキシム・ソレオブ 137 ISS-21 2010.1.14 5H44m オレッグ・コトブ

DC-1 ロシアの小型研究モジュール2(MRM2)の整備

ロバート・ベンケン 138 2010.2.11 6H32m

ニコラス・パトリック

クエスト 「トランクウィリティー」(第3結合部)の設

置 デクスター(特殊目的ロボットアーム)の軌

道上交換ユニット仮置き場(OTP)の取り

外しと保管 キューポラの移設準備

ロバート・ベンケン 139 2010.2.13 5H54m

ニコラス・パトリック

クエストトランクウィリティーを外部能動熱制御シ

ステム(ETCS)に接続、および外部の整

備 キューポラの移設準備

ロバート・ベンケン

140

STS-130 (20A)

2010.2.16 5H48m

ニコラス・パトリック

クエスト トランクウィリティーのアンモニア冷却配

管の開放

トランクウィリティー/与圧結合アダプタ3

(PMA-3)間のケーブル接続

キューポラの多層断熱材(MLI)カバー取

外し

キューポラのデブリ防護システムシャッタ

ーのロンチロック解除

トランクウィリティーへの足場の取り付け

器具(WIF)とハンドレール取付け

S0トラス/PMA-1間のビデオ信号変換器

(VSC)のケーブル敷設

「ハーモニー」(第2結合部)のセンターラ

インカメラのカバー閉鎖 注: エアロック欄のSTSはシャトルのエアロックを使用。クエストは、米国製のジョイント・エアロック「クエスト」を使

用。DC-1は、ロシアの「ピアース」を使用(Orlan宇宙服を使用)。 52~58回目のEVAは、ISS滞在クルーが2名のみであったため、EVA中はISS内は無人状態であった。 表の年月日は米国時間。 *印は女性宇宙飛行士を示す。 なお、以下のJAXAホームページでもISSでのEVA情報を提供しています。 http://iss.jaxa.jp/iss/construct/eva/

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STS-131プレスキット

付録5-11

5.2 スペースシャトルの打上げ実績(STS-1~STS-130まで) 【2010年2月26日現在】

(1/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸

年 月 日 宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間

(日/時:分)備 考

STS-1 (1)

1981. 4.12 1981. 4 .14 ジョン・ヤング(C) ロバート・クリッペン(P)

コロンビア 02/06:21 シャトル初飛行。 (試験飛行)

STS-2 (2)

1981.11.12 1981.11.14 ジョー・エングル(C) リチャード・トルーリー(P)

コロンビア 02/06:13 ロボットアームのテスト等 (試験飛行)

STS-3 (3)

1982. 3.22 1982. 3.30 ジャック・ラウスマ(C) ゴードン・フラートン(P)

コロンビア 08/00:05 (試験飛行)

STS-4 (4)

1982. 6.27 1982. 7. 4 トーマス・マッティングリー(C) ヘンリー・.ハーツフィールド(P)

コロンビア 07/01:10 初の軍事ミッション。 (試験飛行)

STS-5 (5)

1982.11.11 1982.11.16 バンス・ブランド(C) ロバート・オーバーマイヤ(P) ジョセフ・アレン (MS) ウィリアム・レノア (MS)

コロンビア 05/02:14 初の実用飛行。 人工衛星SBS-3とアニクC-3を打上げ。

STS-6 (6)

1983. 4. 4 1983. 4. 9 ポール・ワイツ(C) カロル・ボブコ(P) ドナルド・ピーターソン(MS) ストーリー・マスグレイブ(MS)

チャレンジャー 05/00:23 チャレンジャー号初飛行。 TDRS-A(追跡データ中継衛

星)。 シャトル初のEVA。

STS-7 (7)

1983. 6.18 1983. 6.24 ロバート・クリッペン(C) フレデリック・ホーク(P) ジョン・フエビアン(MS) サリー・ライド * (MS) ノーマン・サガード(MS)

チャレンジャー 06/02:24 米国初の女性宇宙飛行士

(サリー・ライド)。 アニクC-2/パラパB-1衛星を

打上げ。SPAS衛星を放出

/回収。 STS-8 (8)

1983. 8.30 1983. 9. 5 リチャード・トルーリー(C) ダニエル・ブランデンスタイン(P) デール・ガードナー (MS) ギオン・ブルフォード(MS) ウイリアム・ソーントン(MS)

チャレンジャー 06/01:07 初の夜間打上げ /夜間着

陸。 人工雪実験(朝日新聞社

後援)。

STS-9 (9)

1983.11.28 1983.12. 8 ジョン・ヤング(C) ブルースター・ショウ Jr.(P) オーエン・ギャリオット(MS) ロバート・パーカー(MS) バイロン・リヒテンベルク(PS) ウルフ・メルボルト(PS ESA)

コロンビア 10/07:47 初のスペースラブミッション。 SEPAC(日本のオーロラ実験)

を実施。 初のペイロードスペシャリスト。メル

ボルトは、初の欧州宇宙飛

行士。 ヤングは宇宙飛行回数最多

記録(6回)。 STS41-B (10)

1984. 2. 3 1984. 2.11 バンス・ブランド(C) ロバート・ギブソン(P) ブルース・マッカンドレス(MS) ロナルド・マクネア(MS) ロバート・スチュワート(MS)

チャレンジャー 07/23:17 ウエスター6/パラパB-2衛星を打

上げ。 命綱無しでの宇宙遊泳に

初成功。 KSCに初着陸。

STS41-C (11)

1984. 4. 6 1984. 4.13 ロバート・クリッペン(C) フランシス・スコビー(P) ジョージ・ネルソン(MS) ジェームズ・ファン・ホフテン(MS)テリー・ハート (MS)

チャレンジャー 06/23:40 初 の 軌 道 上 衛 星 修 理

(SMM衛星)。 LDEF(長期曝露衛星)の

放出(1990年1月打上げの

STS-32で回収)。 STS41-D (12)

1984. 8.30 1984. 9. 5 ヘンリー・ハーツフィールド(C) マイケル・コーツ(P) ジュディス・レズニク* (MS) スティーブン・ホーレイ(MS) リチャード・ミュレイン(MS) チャールズ・ウォーカー(PS)

ディスカバリー 06/00:56 ディスカバリー初飛行。 OSAT-1太陽電池パドル展

開実験。 3衛星を放出。 初の民間ペイロードスペシャリス

ト (ウオーカー)。 (注:日時は米国時間)

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STS-131プレスキット

付録5-12

(2/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS41-G (13)

1984.10.5 1984.10.13 ロバート・クリッペン(C) ジョン・マクブライトード(P) キャサリン・サリバン*(MS) サリー・ライド*(MS) ディビッド・リーツマ(MS) マーク・ガルノー(PS カナダ) ポール・スカリーパワー(PS オーストラリア)

チャレンジャー 08/05:23 ERBS(地球熱放射測定衛

星)放出。 SIR-B(合成開口レーダー) 米国女性初の宇宙遊泳(サリ

バン)。 マーク・ガルノーは、カナダ初の宇宙

飛行士。 STS51-A (14)

1984.11.8 1984.11.16 フレデリック・ホーク(C) デビッド・ウォーカー(P) アンナ・フィッシャー*(MS) デール・ガードナー(MS) ジョセフ・アレン (MS)

ディスカバリー 07/23:45 2衛星を放出した後、別の衛

星(パラパB-2 / ウエスターVI)を回収し、地球へ持ち帰っ

た。(初の衛星回収。)

STS51-C (15)

1985.1.24 1985.1.27 トーマス・マッティングリー(C) ローレン・シュライバー(P) エリソン・オニヅカ(MS) ジェームズ・バクリ(MS) ゲーリー・ペイトン(PS)

ディスカバリー 03/01:33 軍事ミッション。 オニヅカ氏は日系3世。 ペイトンはDoDのPS。

STS51-D (16)

1985.4.12 1985.4.19 カロル・ボブコ(C) ドナルド・ウィリアムズ(P) マーガレット・セドン*(MS) ジェフリー・ホフマン(MS) デイビット・グリッグス(MS) チャールズ・ウォーカー(PS) ジェーク・ガーン(PS)

ディスカバリー 06/23:56 放出された2機の衛星のう

ち、シンコムIV-3は静止軌道投

入に失敗。 ガーン上院議員搭乗。

STS51-B (17)

1985.4.29 1985.5.6 ロバート・オーバーマイヤ(C) フレデリック・グレゴリー(P) ドン・レズリー・リンド(MS) ノーマン・サガード(MS) ウイリアム・ソーントン(MS) L.バンデンベルグ(PS オランダ)ティラー・ワン(PS)

チャレンジャー 07/00:08 スペースラブ3号。

STS51-G (18)

1985.6.17 1985.6.24 ダニエル・ブランデンスタイン(C) ジョン・クレイトン(P) スチーブン・ナゲル(MS) ジョン・ファビアン(MS) シャノン・ルーシッド*(MS) パトリック・ボードリー(PS フランス)サルタン・サルマン・アルサウド(PS サウジ)

ディスカバリー 07/01:38 衛星3個を打上げ。 SPAS衛星を放出/回収。 サウジアラビアのサルタン王子とフラン

ス人のボードリーがPSとして

搭乗。

STS51-F (19)

1985.7.29 1985.8.6 ゴードン・フラートン(C) ロイ・ブリッジス(P) アンソニー・イングランド(MS) カール・ヘナイズ(MS) ストーリー・マスグレイブ(MS) ローレン・アクトン(PS) ジョン・デイビット・バルトー(PS)

チャレンジャー 07/22:45 スペースラブ2号。

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STS-131プレスキット

付録5-13

(3/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS51-I (20)

1985.8.27 1985.9.3 ジョー・エングル(C) リチャード・コーベイ(P) ジェイムズ・ホフテン(MS) ジョン・ラウンジ(MS) ウィリアム・フィッシャー (MS)

ディスカバリー 07/02:18 衛星3個を打上げ。 シンコムIV-3衛星の軌道上修

理。

STS51-J (21)

1985.10.3 1985.10.7 カロル・ボブコ(C) ロナルド・グレイブ(P) ロバート・スチュワート(MS) デイビッド・ヒルマーズ(MS) ウィリアム・ペイルス (PS)

アトランティス 04/01:44 アトランティス初飛行。 第2回軍事ミッション。 2機の軍事通信衛星

DSCSIIIを軌道投入。

STS61-A (22)

1985.10.30 1985.11.6 ヘンリー・ハーツフィールド(C) スチーブン・ナゲル(P) ボニー・ダンバー*(MS) ジェームズ・バクリ(MS) ギオン・ブルフォード(MS) E.メッサーシュミット(PS ドイツ) レイン・ファーラー(PS ドイツ) ウーボ・オッケルズ (PS オランダ)

チャレンジャー 07/00:44 スペースラブD-1 (ドイツ主導のスペースラブ利用

微小重力実験)。 西ドイツ人PS 2名、 オランダ人 PS 1名。

STS61-B (23)

1985.11.27 1985.12.3 ブルースター・ショウ,Jr.(C) ブライアン・オコナー(P) シャーウッド・スプリング(MS) メリー・クリーブ* (MS) ジェリー・ロス(MS) ロドルフォーネリ・ベラ(PS メキシコ) チャールズ・ウォーカー (PS)

アトランティス 06/21:05 衛星3個を放出。 船外活動による大型トラスの

組立実験。 メキシコ人 PS 1名。

STS61-C (24)

1986.1.12 1986.1.18 ロバート・ギブソン(C) チャールズ・ボールデン(P) フランクリン・チャン・ディアス(MS) スティーブン・ホーレイ(MS) ジョージ・ネルソン(MS) ロバート・センカー(PS) ビル・ネルソン (PS)

コロンビア 06/02:04 サトコムK-1衛星を放出。 ネルソン下院議員搭乗。

STS51-L (25)

1986.1.28 - フランシス・スコビー(C) マイケル・スミス(P) ジュディス・レズニク*(MS) ロナルド・マクネア(MS) エリソン・オニヅカ(MS) グレゴリー・ジャービス(PS) クリスタ・マコーリフ* (教師)

チャレンジャー 00/00:01 打上げ後73秒で爆発。 搭乗員7名死亡。 チャレンジャー号10回目の飛行。

マコーリフは、教師として初めて

搭乗(オブザーバー)。

STS-26 (26)

1988.9.29 1988.10.3 フレデリック・ホーク(C) リチャード・カビー(P) ジョン・ラウンジ(MS) ジョージ・ネルソン(MS) デービッド・ヒルマーズ (MS)

ディスカバリー 04/01:00 2年8ヶ月ぶりの飛行再開。

この間、シャトルは400箇所以上

を改修。 データ中継衛星TDRS-C放

出。

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STS-131プレスキット

付録5-14

(4/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-27 (27)

1988.12.2 1988.12.6 ロバート・ギブソン(C) ガイ・ガードナー(P) リチャード・ミュレイン(MS) ジェリー・ロス(MS) ウイリアム・シェパード (MS)

アトランティス 04/09:06 第3回軍事ミッション。

STS-29 (28)

1989.3.13 1989.3.18 マイケル・コーツ(C) ジョン・ブラハ(P) ジェームズ・バジアン (MS) ジェームズ・バクリ(MS) ロバート・スプリンガー(MS)

ディスカバリー 04/23:39 データ中継衛星TDRS-D放

出。 宇宙ステーション用ヒートパイプ・ラジ

エータ実験。

STS-30 (29)

1989.5.4 1989.5.8 デビッド・ウォーカー(C) ロナルド・グレイブ(P) ノーマン・サガード (MS) メリー・クリーブ* (MS) マーク・リー(MS)

アトランティス 04/00:58 金星探査機「マゼラン」放出。

STS-28 (30)

1989.8.8 1989.8.13 ブルースター・ショウ,Jr.(C) リチャード・リチャーズ(P) ディビッド・リーツマ(MS) ジェイムズ・アダムソン(MS) マーク・ブラウン(MS)

コロンビア 05/01:00 第4回軍事ミッション。

STS-34 (31)

1989.10.18 1989.10.23 ドナルド・ウィリアムズ(C) マイケル・マッカリー(P) フランクリン・チャン・ディアス(MS) シャノン・ルーシッド*(MS) エレン・ベーカー*(MS)

アトランティス 04/23:41 木星探査機「ガリレオ」放出。

STS-33 (32)

1989.11.22 1989.11.27 フレデリック・グレゴリー(C) ジョン・ブラハ(P) ストーリー・マスグレイブ(MS) マンレイ・カーター(MS) キャサリン・ソーントン*(MS)

ディスカバリー 05/00:07 第5回軍事ミッション。

STS-32 (33)

1990.1.9 1990.1.19 ダニエル・ブランデンスタイン(C) ジェームズ・ウェザービー(P) ボニー・ダンバー*(MS) マーシャ・アイビンズ*(MS) ディビッド・ロウ(MS)

コロンビア 10/21:01 LDEFの回収 (1984年4月打上げの

STS-41Cで放出したもの)。

STS-36 (34)

1990.2.28 1990.3.4 ジョン・クレイトン(C) ジョン・キャスパー(P) リチャード・ミュレイン(MS) デービッド・ヒルマーズ(MS) ピエール・ソーイト(MS)

アトランティス 04/10:18 第6回軍事ミッション。 AFP-731(偵察及び電子情

報収集衛星)放出。

STS-31 (35)

1990.4.24 1990.4.29 ローレン・シュライパー(C) チャールズ・ボールデン(P) スティーブン・ホーレイ(MS) ブルース・マッカンドレス(MS) キャサリン・サリバン*(MS)

ディスカバリー 05/01:16 ハッブル宇宙望遠鏡(HST)放

出(重量11t)。 過去最高の軌道高度534kmを記録。

STS-41 (36)

1990.10.6 1990.10.10 リチャード・リチャーズ(C) ロバート・カバナ(P) ブルース・メルニック(MS) ウイリアム・シェパード(MS) トーマス・エイカーズ(MS)

ディスカバリー 04/02:10 太陽極軌道探査機「ユリシーズ」

放出。

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STS-131プレスキット

付録5-15

(5/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-38 (37)

1990.11.15 1990.11.20 リチャード・カビー(C) フランク・カルバートソン(P) チャールズ・ジェマー(MS) カール・ミード(MS) R.スプリンガー(MS)

アトランティス 04/21:54 第7回軍事ミッション。

STS-35 (38)

1990.12.2 1990.12.11 バンス・ブランド(C) ガイ・ガードナー(P) ジェフリー・ホフマン(MS) ジョン・ラウンジ(MS) ロバート・パーカー(MS) サミュエル・デュランス(PS) ロナウド・パライズ(PS)

コロンビア 08/23:05 ASTRO-1:天文観測ミッション。

紫外線及びX線望遠鏡で天

体を観測

STS-37 (39)

1991.4.5 1991.4.11 スチーブン・ナゲル(C) ケネス・キャメロン(P) リンダ・ゴドウィン*(MS) ジェリー・ロス(MS) ジェローム・アプト(MS)

アトランティス 05/23:33 GRO(コンプトン・ガンマ線天体

観測衛星)放出。 船外活動(EVA)で宇宙ステ

ーション用のCETAカートの試験

を実施。

STS-39 (40)

1991.4.28 1991.5.6 マイケル・コーツ(C) ブレイン・ハモンド(P) グレゴリー・ハーバー(MS) ドナルド・マクモナグル(MS) ギオン・ブルフォード(MS) チャールズ・レーシービーチ(MS) リチャード・ヒーブ(MS)

ディスカバリー 08/07:22 軍事ミッション。 IBSS(SDI用赤外線背景特

徴探査装置)等を搭載。

STS-40 (41)

1991.6.5 1991.6.14 ブライアン・オコナー(C) シドニー・グチェレス(P) マーガレット・セドン*(PC) ジェームズ・バジアン(MS) タマラ・ジャーニガン*(MS) ドリュー・ガフニイ(PS) ミリー・フルフォード*(PS)

コロンビア 09/02:14 SLS-1(スペースラブによる生

命科学ミッション):宇宙酔い、

人体の微小重力環境への適

応実験等のため生物試料と

してネズミ29匹、クラゲ2,478尾を搭載。

STS-43 (42)

1991.8.2 1991.8.11 ジョン・ブラハ(C) マイケル・ベーカー(P) シャノン・ルーシッド*(MS) ディビッド・ロウ(MS) ジェイムズ・アダムソン(MS)

アトランティス 08/21:21 データ中継衛星TDRS-E放

出。

STS-48 (43)

1991.9.12 1991.9.18 ジョン・クレイトン(C) ケネス・ライトラー(P) チャールズ・ジェマー(MS) ジェームズ・バクリ(MS) マーク・ブラウン(MS)

ディスカバリー 05/08:28 UARS(高層大気研究 衛星)放出。

STS-44 (44)

1991.11.24 1991.12.1 フレデリック・グレゴリー(C) テレンス・ヘンリクス(P) ジェームス・ヴォス(MS) ストーリー・マスグレイブ(MS) マリオ・ランコ(MS) トーマス・ヘネン(PS)

アトランティス 06/22:51 軍事ミッション。 DSP(ミサイル早期警戒衛星)

放出。 7回目の夜間打ち上げ。

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STS-131プレスキット

付録5-16

(6/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間

(日/時:分)備 考

STS-42 (45)

1992.1.22 1992.1.30 ロナルド・グレイブ(C) ステファン・オズワルド(P) ノーマン・サガード (MS) デービッド・ヒルマーズ(MS) ウイリアム・リディ(MS) ロバータ・ボンダー*(PS カナダ) ウルフ・メルボルト(PS)

ディスカバリー 08/01:15 IML-1(第一次国際微小重力

実験室):スペースラブによる材

料、生命科学関係ミッション。日

本は宇宙放射線モニタリング装

置、有機結晶成長装置を提供

して参加。

STS-45 (46)

1992.3.24 1992.4.2 チャールズ・ボールデン(C) ブライアン・ダフィー(P) キャサリン・サリバン*(PC) ディビッド・リーツマ(MS) マイケル・フォール(MS) ダーク・フリモート(PS ベルギー) バイロン・リヒテンバーグ(PS)

アトランティス 08/22:09 ATLAS-1:太陽エネルギーが地球

大気に与える影響を観測。

日本のSEPAC(人工オーロラ・宇

宙プラズマの研究)実験を実

施。

STS-49 (47)

1992.5.7 1992.5.16 ダニエル・ブランデンスタイン(C) ケビン・チルトン(P) ピエール・ソーイト(MS) キャサリン・ソーントン*(MS) リチャード・ヒーブ(MS) トーマス・エイカーズ(MS) ブルース・メルニック(MS)

エンデバー 08/21:18 エンデバー初飛行。 インテルサット6F-3衛星の回収、修

理、軌道再投入を実施。(史

上初の3人同時のEVAにより

手づかみで衛星回収) 宇宙ステーション建設のための技

術試験用EVA実施。 STS-50 (48)

1992.6.25 1992.7.9 リチャード・リチャーズ(C) ケネス・バウアーソックス(P) ボニー・ダンバー*(PC) エレン・ベーカー*(MS) カール・ミード(MS) ローレンス・デルカス(PS) ユージン・トリン(PS)

コロンビア 13/19:31 USML-1(米国微小重力実験

室): 材料実験、流体物理、燃焼実

験、バイオ等31の実験を実施。

STS-46 (49)

1992.7.31 1992.8.8 ローレン・シュライバー(C) アンドリュー・アレン(P) ジェフリー・ホフマン(PC) フランクリン・チャン・ディアス(MS) クロード・ニコリエ(MS ESA) マーシャ・アイビンズ*(MS) フランコ・マレーバ(PS イタリア)

アトランティス 07/23:15 TSS-1:NASA/イタリア宇宙機関

共同開発。20kmの伝導性テザ

ーの先につけた衛星を展開す

る予定だったが、失敗し、回

収。 EURECA(欧州回収型無人

フリーフライヤ)を放出。(実験終了

後STS-57で回収)。 ニコリエはESAの飛行士。

STS-47 (50)

1992.9.12 1992.9.20 ロバート・ギブソン(C) カーティス・ブラウン(P) マーク・リー(MS) ジェローム・アプト(MS) N.ジャン・デービス*(MS) メイ・ジェミソン*(MS) 毛利 衛(PS NASDA)

エンデバー 07/22:30 FMPT(ふわっと’92):スペー

スラブによる材料、生命科学関

係の43テーマの実験を実施(う

ち日本34テーマ) 初の日本人、黒人女性、 夫婦での搭乗(リー、ディビス)。

STS-52 (51)

1992.10.22 1992.11.1 ジェームズ・ウェザービー(C) マイケル・ベーカー(P) チャールズ・レーシービーチ(MS) ウイリアム・シェパード(MS) タマラ・ジャーニガン*(MS) スティーブン・マクリーン(PS カナダ)

コロンビア 09/20:56 USMP-1(米国微小重力実

験)。 LAGEOS-2(レーザー測地衛星、

NASA/イタリア宇宙機関)を放

出。

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STS-131プレスキット

付録5-17

(7/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-53 (52)

1992.12.2 1992.12.9 デビッド・ウォーカー(C) ロバート・カバナ(P) ギオン・ブルフォード(MS) ジェームス・ヴォス(MS) マイケル・R・クリフォード(MS)

ディスカバリー 07/07:19 第10回軍事ミッション(専用とし

ては最後)。

STS-54 (53)

1993.1.13 1993.1.19 ジョン・キャスパー(C) ドナルド・マクモナグル(P) マリオ・ランコ(MS) グレゴリー・ハーバー(MS) スーザン・ヘルムズ*(MS)

エンデバー 05/23:38 データ中継衛星TDRS-F放出。 宇宙ステーション建設に備えた船

外活動試験実施。

STS-56 (54)

1993.4.8 1993.4.17 ケネス・キャメロン(C) ステファン・オズワルド(P) マイク・フォール(MS) ケネス・コックレル(MS) エレン・オチョア*(MS)

ディスカバリー 09/06:08 ATLAS-2。 太陽観測衛星スパルタン

201-01。

STS-55 (55)

1993.4.26 1993.5.6 スチーブン・ナゲル(C) テレンス・ヘンリックス(P) ジェリー・ロス(PC) チャールズ・プリコート(MS) バーナード・ハリス(MS) ウルリッヒ・ウォーター(PS ドイツ) ハンス・シェルゲル(PS ドイツ)

コロンビア 09/23:40 スペースラブD-2:生命科学、材

料実験、ロボット工学、地球観

測等の88件の実験を実施。

ウォーターとシェルゲルはDARA(ド

イツ宇宙機関)選抜の宇宙飛

行士。

STS-57 (56)

1993.6.21 1993.7.1 ロナルド・グレイブ(C) ブライアン・ダフィー(P) ディビッド・ロウ(PC) ナンシー・シャーロック*(MS) ピーター・ワイゾフ(MS) ジャニス・ヴォス*(MS)

エンデバー 09/23:45 EURECA-1の回収。 SPACEHAB(商業宇宙実験

室)初号機。 HST修理ミッションの事前訓練

としてのEVAを実施。

STS-51 (57)

1993.9.12 1993.9.22 フランク・カルバートソン(C) ウイリアム・リディ(P) ジェームス・ニューマン(MS) ダニエル・バーシュ(MS) カール・ウォルツ(MS)

ディスカバリー 09/20:11 ACTS(次世代通信技術衛

星)放出。 ORFEUS-SPAS衛星実験。

HST修理ミッションの準備段階

としてのEVAを実施。 STS-58 (58)

1993.10.18 1993.11.1 ジョン・ブラハ(C) リック・シーアフォス(P) マーガレット・セドン*(PC) ウイリアム・マッカーサー(MS) デビッド・ウルフ(MS) シャノン・ルーシッド*(MS) マーチン・フェットマン(PS)

コロンビア 14/00:13 SLS-2。 過去最長の14日間の飛行を

記録。

STS-61 (59)

1993.12.2 1993.12.13 リチャード・カビー(C) ケネス・バウアーソックス (P) ストーリー・マスグレイブ(PC) キャサリン・ソーントン*(MS) クロード・ニコリエ(MS ESA) ジェフリー・ホフマン(MS) トーマス・エイカーズ(MS)

エンデバー 10/19:59 HSTの修理ミッション#1。 一回のシャトル・ミッションとしては

最多の5回のEVAを実施。ソ

ーントンは女性として最多の延

べ3回のEVAを実施。

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STS-131プレスキット

付録5-18

(8/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸 年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-60 (60)

1994.2.3 1994.2.11 チャールズ・ボールデン(C) ケネス・ライトラー,Jr.(P) N.ジャン・デービス*(MS) ロナルド・セガ(MS) フランクリン・チャン・ディアス(MS) セルゲイ・クリカレフ(MS ロシア)

ディスカバリー 08/07:09 SPACEHAB-2。 WSF(航跡を利用した超々高

真空実験装置)は放出失敗。

クリカレフは、シャトル初のロシア人宇宙

飛行士。

STS-62 (61)

1994.3.4 1994.3.18 ジョン・キャスパー(C) アンドリュー・アレン(P) ピエール・ソーイト(MS) チャールズ・ジェマー(MS) マーシャ・アイビンズ*(MS)

コロンビア 13/23:16 USMP-2。

STS-59 (62)

1994.4.9 1994.4.20 シドニー・グチェレス(C) ケビン・チルトン (P) リンダ・ゴドウィン*(PC) ジェローム・アプト(MS) マイケル・クリフォード(MS) トーマス・ジョーンズ(MS)

エンデバー 11/05:49 SRL-1(シャトル搭載型合成開口

レーダ)。

STS-65 (63)

1994.7.8 1994.7.23 ロバート・カバナ(C) ジェームス・ハルセル(P) リチャード・ヒーブ(PC) カール・ウォルツ(MS) リロイ・チャオ(MS) ドナルド・トーマス(MS) 向井 千秋*(PS NASDA)

コロンビア 14/17:55 IML-2。 向井PSが日本人女性として

初めて飛行。

STS-64 (64)

1994.9.9 1994.9.20 リチャード・リチャーズ(C) ブレイン・ハーモンド,Jr.(P) ジェリー・リネンジャー(MS) スーザン・ヘルムズ*(MS) カール・ミード(MS) マーク・リー(MS)

ディスカバリー 10/22:50 LITE-1(ライダ:能動型光学

地球観測装置)。 スパルタン201-2。 SAFERの試験(10年ぶりの

命綱無しの船外活動飛行)

STS-68 (65)

1994.9.30 1994.10.11 マイケル・ベーカー(C) テレンス・ウイルカット(P) トーマス・ディビッド・ジョーンズ(PC)

ダニエル・バーシュ(MS) ピーター・ワイゾフ(MS) スチーブン・スミス(MS)

エンデバー 11/05:46 SRL-2(シャトル搭載型合成開口

レーダ)。

STS-66 (66)

1994.11.3 1994.11.14 ドナルド・マクモナグル(C) カーティス・ブラウン(P) エレン・オチョア*(PC) ジョセフ・タナー(MS) ジーンフランコイス・クレルボイ(MS ESA) スコット・パラジンスキー(MS)

アトランティス 10/22:35 ATLAS-3。 CRISTA-SPAS(大気観測用

低温赤外線分光器・望遠鏡)。

クレルボイはESAの宇宙飛行士。

STS-63 (67)

1995.2.3 1995.2.11 ジェイムズ・ウェザビー(C) アイリーン・コリンズ*(P) バーナード・ハリス(MS) マイケル・フォール(MS) ジャニス・ヴォス*(MS) ウラジミール・チトフ(MS ロシア)

ディスカバリー 08/06:28 SPACEHAB-3。 スパルタン204。 アイリーン・コリンズは、初の女性パイ

ロット。 2月6日 ミールとランデブーし、

11mまで接近。 宇宙服の低温環境試験。

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STS-131プレスキット

付録5-19

(9/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-67 (68)

1995.3.2 1995.3.18 ステファン・オズワルド(C) ウィリアム・グレゴリー(P) タマラ・ジャーニガン*(PC) ジョン・グランスフェルド(MS) ウエンディー・ローレンス*(MS) サミュエル・デュランス(PS) ロナルド・パライズ(PS)

エンデバー 16/15:09 ASTRO-2。

STS-71 (69)

1995.6.27 1995.7.7 ロバート・ギブソン(C) チャールズ・プリコート(P) エレン・ベーカー*(MS) グレゴリー・ハーバー(MS) ボニー・ダンバー*(MS) <打ち上げのみ> アナトリー・ソロビヨフ(ロシア) ニコライ・ブダーリン(ロシア) <帰還のみ> ウラジョール・デジューロフ(ロシア) ゲナディ・ストレカロフ(ロシア) ノーマン・サガード(NASA)

アトランティス 09/19:23 ミールと初めてドッキング。 ミールと6月29日にドッキングし、

7月4日に分離。 米ロ共同科学研究実施。 ロシア人2名、アメリカ人1名の ミール滞在クルーを乗せて帰還。

ソロビヨフとブダーリンはソユーズ宇

宙船で帰還。

STS-70 (70)

1995.7.13 1995.7.22 テレンス・ヘンリックス(C) ケビン・クレーゲル(P) ドナルド・トーマス(MS) ナンシー・カリー*(MS) メアリー・エレン・ウエーバー *(MS)

ディスカバリー 08/22:20 データ中継衛星TDRS-G放

出。

STS-69 (71)

1995.9.7 1995.9.18 デビッド・ウォーカー(C) ネケス・コックレル(P) ジェームス・ヴォス(PC) ジェームス・ニューマン(MS) マイケル・ガーンハート(MS)

エンデバー 10/20:29 WSF-2。 スパルタン201-03。 IEH-1(国際超紫外線観測

装置)。 EVA開発飛行試験

(EDFT-2)を実施。 STS-73 (72)

1995.10.20 1995.11.5 ケネス・バウアーソックス(C) ケント・ロミンガー(P) キャサリン・ソーントン*(PC) キャサリーン・コールマン*(MS) マイケル・ロペズ-アレグリア(MS) フレッド・レスリー(PS) アルバート・サコー(PS)

コロンビア 15/21:52 USML-2 (米国のスペースラブ実験)

STS-74 (73)

1995.11.12 1995.11.20 ケネス・キャメロン(C) ジェームス・ハルセル,Jr.(P) クリス・ハドフィールド(MS カナダ) ジェリー・ロス(MS) ウイリアム・マッカーサー(MS)

アトランティス 08/04:31 S/MM-2(シャトル/ミールドッキングミッション#2)。 ミールへドッキング・モジュールと太

陽電池パドルを輸送。 ハドフィールドは、カナダの宇宙飛

行士。 STS-72 (74)

1996.1.11 1996.1.20 ブライアン・ダフィー(C) ブレント・ジェット(P) リロイ・チャオ(MS) ダニエル・バリー(MS) ウィンストン・スコット(MS) 若田 光一(MS NASDA)

エンデバー 08/22:01 日本のSFU(宇宙実験・観測

フリーフライヤー)を回収。 OAST-FLYER(SPARTAN衛星を用いたNASAのフリーフ

ライヤ)の放出、回収。 2回のEVA(EDFT-3)試験

を実施。

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STS-131プレスキット

付録5-20

(10/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-75 (75)

1996.2.22 1996.3.9 アンドリュー・アレン(C) スコット・ホロウイッツ(P) フランクリン・チャン・ディアス(PC) マウリッツィオ・ケリ(MS ESA) ジェフリー・ホフマン(MS) クロード・ニコリエ(MS ESA) ウンベルト・ギドーニ(PS イタリア)

コロンビア 15/17:40 TSS-1R(テザー衛星システム)実

験、テザーが切れたためミッション

達成できず。 USMP-3(米国微小重力実

験)。 ケリとニコリエはESA、ギドーニは

ASI(イタリア宇宙機関)の宇宙

飛行士。 STS-76 (76)

1996.3.22 1996.3.31 ケビン・チルトン(C) リック・シーアフォス(P) ロナルド・セガ(MS) マイケル・クリフォード(MS) リンダ・ゴドウィン*(MS) 打上げのみ シャノン・ルーシッド*(MS)

アトランティス 09/05:16 S/MM-3(ミールに3/24ドッキング、3/28分離)。 シャノン・ルーシッドはそのままミール

に滞在し、STS-79で帰還。

EVA(EDFT-4)試験をミール

外部で実施。

STS-77 (77)

1996.5.19 1996.5.29 ジョン・キャスパー(C) カーティス・ブラウン(P) アンドリュー・トーマス (MS) ダニエル・バーシュ(MS) マリオ・ランコ(MS) マーク・ガルノー(MS カナダ)

エンデバー 10/00:40 SPACEHAB-4。 スパルタン-207/IAE(膨張式アン

テナ展開実験)。 マーク・ガルノーはカナダの宇宙飛

行士。 STS-78 (78)

1996.6.20 1996.7.7 テレンス・ヘンリックス(C) ケビン・クレーゲル(P) スーザン・ヘルムズ*(MS) リチャード・リネハン(MS) チャールズ・ブレディ(MS) ジーン・ジャックス・ファビエ(PS フランス)ロバート・サースク(PS カナダ)

コロンビア 16/21:49 LMS(生命科学・微小重力宇

宙実験室:スペースラブ)。 飛行時間の記録を更新。 ファビエはフランス、サースクはカナダの

宇宙飛行士。

STS-79 (79)

1996.9.16 1996.9.26 ウイリアム・リディ(C) テレンス・ウイルカット(P) トム・エイカーズ(MS) ジェローム・アプト(MS) カール・ウォルツ(MS) <打上げのみ> ジョン・ブラハ(MS) <帰還のみ> シャノン・ルーシッド*

アトランティス 10/03:19 S/MM-4(ミールに9/18ドッキング、9/23分離)。 ブラハはルシッドに代わってミール

に滞在し、STS-81で帰還。

ルシッドは、女性及び、米国の

宇宙滞在最長記録(188日)

を達成。 NASDAのRRMD搭載。

STS-80 (80)

1996.11.19 1996.12.7 ケネス・コックレル(C) ケント・ロミンガー(P) タマラ・ジャーニガン*(MS) トーマス・デビッド・ジョーンズ(MS)ストーリー・マスグレイブ(MS)

コロンビア 17/15:53 (スペースシャ

トル最長飛

行記録)

ORFEUS-SPAS-2(遠・極紫

外線宇宙観測)。 WSF-3。 エアロック・ハッチの不具合により

EVAを中止(シャトル史上初)。

マスグレイブは、宇宙飛行最高

齢(61歳)、また、ジョン・ヤン

グと並んで宇宙飛行回数最

多を記録(6回)。

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STS-131プレスキット

付録5-21

(11/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-81 (81)

1997.1.12 1997.1.22 マイケル・ベーカー(C) ブレント・ジェット(P) ジョン・グランスフェルド(MS) マーシャ・アイビンズ*(MS) ピーター・ワイゾフ(MS) <打上げのみ> ジェリー・リネンジャー(MS) <帰還のみ> ジョン・ブラハ

アトランティス 10/04:56 S/MM-5(ミールに1/14ドッキング、1/19分離)。 リネンジャーはミールに滞在し、

STS-84で帰還。

STS-82 (82)

1997.2.11 1997.2.21 ケネス・バウアーソックス(C) スコット・ホロウイッツ(P) マーク・リー(MS) スティーブン・ホーレイ(MS) グレゴリー・ハーバー(MS) スチーブン・スミス(MS) ジョセフ・タナー(MS)

ディスカバリー 09/23:38 ハッブル宇宙望遠鏡の2回目の

サービス・ミッション。 5回のEVAを実施。

STS-83 (83)

1997.4.4 1997.4.8 ジェームス・ハルセル,Jr.(C) スーザン・スティル*(P) ジャニス・ヴォス*(PC) マイケル・ガーンハート(MS) ドナルド・トーマス(MS) ロジャー・クラウチ(PS) グレゴリーリンテリス(PS)

コロンビア 03/23:13 燃料電池の不具合により、

予定より12日早く帰還。 MSL-1(第1次微小重力科学

実験室)実験を一部実施。

NASDAの実験は25テーマ中6テーマのみ実施。

STS-84 (84)

1997.5.15 1997.5.24 チャールズ・プリコート(C) アイリーン・コリンズ*(P) カルロス・ノリエガ(MS) エドワード・ルー(MS) ジーンフランコイス・クレルボイ(MS ESA)

エレーナ・コンダコーワ*(MSロシア) <打上げのみ> マイケル・フォール(MS) <帰還のみ> ジェリー・リネンジャー(MS)

アトランティス 09/05:20 S/MM-6(ミールに5/16ドッキング、5/21分離)。 NASDAの宇宙放射線環境

計測(RRMD)及び、蛋白

質結晶実験を実施。

STS-94 (85)

1997.7.1 1997.7.17 ジェームス・ハルセル(C) スーザン・スティル*(P) ジャニス・ヴォス*(PC) マイケル・ガーンハート(MS) ドナルド・トーマス (MS) ロジャー・クラウチ(PS) グレゴリーリンテリス(PS)

コロンビア 15/16:46 MSL-1R(第1次微小重力科

学実験室)実験を実施。

(STS-83の再フライト)

STS-85 (86)

1997.8.7 1997.8.19 カーティス・ブラウン(C) ケント・ロミンガー(P) N.ジャン・デービス*(MS) ロバート・カービーム(MS) スティーブン・ロビンソン(MS) ビオニ・ツゥリグベイソン(PS カナダ)

ディスカバリー 11/20:28 NASDAのマニピュレータ飛行実

証試験(MFD)を実施。 CRISTA-SPAS-2。 ツゥリグベイソンはカナダの宇宙飛

行士。

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STS-131プレスキット

付録5-22

(12/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-86 (87)

1997.9.25 1997.10.6 ジェームズ・ウェザービー(C) マイケル・ブルームフィールド(P) ウラジミール・チトフ(MS ロシア) スコット・パラジンスキー(MS) ジーン・ループ・クレテイエン(MS) ウエンディー・ローレンス*(MS) <打上げのみ> デビッド・ウルフ(MS) <帰還のみ> マイケル・フォール(MS)

アトランティス 10/19:21 S/MM-7(ミールに9/27ドッキング、10/3分離)。 ウォルフはミールにそのまま滞在

し、STS-89で帰還。 ロシア人宇宙飛行士チトフがシャトル

搭乗の外国人として初めて

EVA(EDFT-6)を実施。

STS-87 (88)

1997.11.19 1997.12.5 ケビン・クレーゲル(C) スティーブン・リンゼイ(P) カルパナ・チャウラ*(MS) ウィンストン・スコット(MS) 土井 隆雄(MS NASDA) レオニト・カデニューク(PSウクライナ)

コロンビア 15/16:34 USMP-4。 スパルタン201-04。 土井MSが日本人初の船外

活動(EVA)(EDFT-5)を

実施。 カデニュークはウクライナの宇宙飛行

士。 STS-89 (89)

1998.1.22 1998.1.31 テレンス・ウイルカット(C) ジョー・エドワートズ Jr. (P) ジエイムズ・ライリー(MS) マイケル・アンダーソン(MS) ボニー・ダンバー*(MS) サリザーン・シャリポブ(MS ロシア) <打上げのみ> アンドリュー・トーマス(MS) <帰還のみ> デビッド・ウルフ(MS)

エンデバー 8/19:48 S/MM-8(ミールに1/24ドッキング、1/29分離)。

STS-90 (90)

1998.4.17 1998.5.3 リック・シーアフォス(C) スコット・アルトマン(P) リチャード・リネハン(MS) ディブ・ウィリアムズ(MS カナダ) ケイ・ハイア* (MS) ジェィ・バッキー(PS) ジム・パウェルツィク(PS)

コロンビア 15/21:50 最後のスペースラブ・ミッション (ニューロラブ)。 NASDAのVFEU(がまあん

こうによる宇宙酔い実験)

搭載。

STS-91 (91)

1998.6.2 1998.6.12 チャールズ・プリコート (C) ドミニク・ゴーリ(P) ウエンディー・ローレンス* (MS) フランクリン・チャン・ディアス(MS) ジャネット・カヴァンディ* (MS) ウラジミール・リューミン(MS ロシア) <帰還のみ> アンドリュー・トーマス(MS)

ディスカバリー 9/19:54 S/MM-9(シャトルとミールの最後

のドッキング・ミッション)。 AMS-1。 NASDAのRRMD搭載。

STS-95 (92)

1998.10.29

1998.11.7

カーティス・ブラウン(C) スティーブン・リンゼイ(P) スティーブン・ロビンソン(MS) スコット・パラジンスキー(MS) ペドロ・デューク(MS ESA) 向井 千秋*(PS NASDA) ジョン・グレン (PS)

ディスカバリー 8/21:44 SPACEHAB-SM。 スパルタン201-05。 HOST。IEH-3。 ジョン・グレン上院議員は史上

最高齢の宇宙飛行士(77歳)。 向井宇宙飛行士2回目の飛

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STS-131プレスキット

付録5-23

(13/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-88 (93)

1998.12. 4 1998.12.15 ロバート・カバナ (C) フレドリック・スターカウ (P) ナンシー・カリー* (MS) ジェリー・ロス (MS) ジェームス・ニューマン (MS) セルゲイ・クリカレフ (MS ロシア)

エンデバー 11/19:18 シャトルによる初の国際宇宙ステ

ーション(ISS)の建設(2A)

フライト。 ユニティ(ノード1)を打上げ。

STS-96 (94)

1999. 5.27 1999. 6. 6 ケント・ロミンガー(C) リック・ハズバンド(P) タマラ・ジャーニガン*(MS) エレン・オチョア*(MS) ダニエル・バリー(MS) ジュリー・ペイエット(MS カナダ) バレリー・トカレフ(MS ロシア)

ディスカバリー 9/19:13 ISSの補給飛行(2A.1)。

STS-93 (95)

1999.7.23 1999. 7.27 アイリーン・コリンズ*(C) ジェフリー・アッシュビー(P) スティーブン・ホーレイ(MS) キャサリン・コールマン*(MS) ミシェル・トニーニ(MS フランス)

コロンビア 4/23: AXAF(チャンドラーX線望遠鏡)

を放出。 アイリーン・コリンズは、女性初の船

長。

STS-103 (96)

1999.12.19 1999.12.27 カーティス・ブラウン(C) スコット・キリー(P) スティーブン・スミス(MS) マイケル・フォール(MS) ジョン・グランスフェルド(MS) クロード・ニコリエ(MS ESA) ジーンフランコイス・クレルボイ(MS ESA)

ディスカバリー 7/23:10 ハッブル宇宙望遠鏡の3回目の

サービスミッション

STS-99 (97)

2000. 2.11

2000.2.22

ケビン・クレーゲル(C) ドミニク・ゴーリ(P) ゲルハルト・ティエレ(MS ドイツ) ジャネット・カヴァンディ* (MS) ジャニス・ヴォス* (MS) 毛利 衛(MS NASDA)

エンデバー 11/05:39 SRTM EarthKAM 毛利宇宙飛行士2回目の飛

行。

STS-101 (98)

2000. 5.19

2000. 5.29 ジェームス・ハルセル(C) スコット・ホロウイッツ(P) メアリー・エレン・ウエーバー*(MS) ジェフリー・ウイリアムズ(MS) ジェームス・ヴォス(MS) スーザン・ヘルムズ*(MS) ユーリ・ウサチェフ(MS ロシア)

アトランティス 9/20:10 ISSの補給飛行(2A.2a)。 シャトル操縦席の表示機器類を

カラー液晶に変え新型化した。

STS-106 (99)

2000. 9. 8

2000. 9.20

テレンス・ウイルカット(C) スコット・アルトマン(P) ダニエル・バーバンク(MS) エドワード・ルー(MS) リチャード・マストラキオ(MS) ユーリ・マレンチェンコ(MS ロシア) ボリス・モロコフ(MS ロシア)

アトランティス 11/19:11 ISSの補給飛行(2A.2b)。

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STS-131プレスキット

付録5-24

(14/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-92 (100)

2000.10.11 2000.10.24 ブライアン・ダフィー(C) パメラ・アン・メルロイ(P) リロイ・チャオ (MS) ウイリアム・マッカーサ(MS) ピーター・ワイゾフ(MS) マイケル・ロペズ-アレグリア(MS) 若田 光一(MS NASDA)

ディスカバリー 12/21:43 ISSの建設(3A)フライト。 Z1トラス、PMA-3を打ち上げ。

若田宇宙飛行士2回目の飛

行。

STS-97 (101)

2000.11.30 2000.12.11 ブレント・ジェット(C) マイケル・ブルームフィールド(P) ジョセフ・タナー(MS) マーク・ガルノー(MS カナダ) カルロス・ノリエガ(MS)

エンデバー 10/19:58 ISSの建設(4A)フライト。 P6トラスを打ち上げ。

STS-98 (102)

2001.02.07 2001.02.20 ケネス・コックレル(C) マーク・ポランスキー(P) ロバート・カービーム(MS) マーシャ・アイビンス*(MS) トーマス・ジョーンズ(MS)

アトランティス 12/21:21 ISSの建設(5A)フライト。 米国実験棟「デスティニー」を打

ち上げ。

STS-102 (103)

2001.03.08 2001.03.21 ジェームス・ウエザビー(C) ジェームス・ケリー(P) アンドリュー・トーマス(MS) ポール・リチャーズ(MS) <打上げのみ> ユーリー・ウサチェフ(ロシア) ジェームス・ヴォス スーザン・ヘルムズ* <帰還のみ> ウイリアム・シェパード ユーリー・ギドゼンコ(ロシア) セルゲイ・クリカレフ(ロシア)

ディスカバリー 12/19:49 ISSの建設(5A.1)フライト。

第1次長期滞在クルーと第2次長期滞在クルーが交代。

STS-100 (104)

2001.04.19 2001.05.01 ケント・ロミンガー(C) ジェフリー・アッシュビー(P) クリス・ハドフィールド(MS カナダ) スコット・パラジンスキー(MS) ジョン・フィィリップス(MS) ウンベルト・ギドーニ(MS ESA) ユーリ・ロンチャコフ(MS ロシア)

エンデバー 11/21:30 ISSの建設(6A)フライト。 SSRMS「カナダアーム2」を打ち

上げ。

STS-104 (105)

2001.07.12 2001.07.24 スティーブン・リンゼイ(C) チャールズ・ホーバー(P) ジャネット・カバンディ*(MS) マイケル・ガーンハート(MS) ジェイムズ・ライリー(MS)

アトランティス 12/18:36 ISSの建設(7A)フライト。 エアロック「クエスト」を打ち上げ。

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STS-131プレスキット

付録5-25

(15/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-105 (106)

2001.08.10 2001.08.22 スコット・ホロウィッツ(C) フレドリック・スターカウ(P) パトリック・フォレスター(MS) ダニエル・バリー(MS) <打上げのみ> フランク・カルバートソン ウラディミール・ジェジューロフ(ロシア) ミハイル・チューリン(ロシア) <帰還のみ> ユーリー・ウサチェフ(ロシア) ジェームス・ヴォス スーザン・ヘルムズ*

ディスカバリー 11/21:13 ISSの建設(7A.1)フライト。

第2次長期滞在クルーと第3次長期滞在クルーが交代。

STS-108 (107)

2001.12.05 2001.12.17 ドミニク・ゴーリ(C) マーク・ケリー(P) リンダ・ゴドウィン(MS) ダニエル・タニ(MS) <打上げのみ> ユリー・オヌフリエンコ(ロシア) カール・ウオルツ ダニエル・バーシュ <帰還のみ> フランク・カルバートソン ウラディミール・ジェジューロフ(ロシア) ミハイル・チューリン(ロシア)

エンデバー 11/19:36 ISSの利用(UF-1)フライト。

第3次長期滞在クルーと第4次長期滞在クルーが交代。

STS-109 (108)

2002.03.01 2002.03.12 スコット・アルトマン(C) デュアン・キャレイ(P) ジョン・ガンスフィールド(MS) ナンシー・カリー*(MS) リチャード・リネハン(MS) ジェイムス・ニューマン(MS) マイケル・マシミノ(MS)

コロンビア 10/22:09 ハッブル宇宙望遠鏡の修理ミッシ

ョン3B (4回目のサービスミッション)

STS-110 (109)

2002.04.08 2002.04.19 マイケル・ブルームフィールド(C) スティーブン・フリック(P) レックス・ワルハイム(MS) エレン・オチョア*(MS) リー・モーリン(MS) ジェリー・ロス(MS) スティーブン・スミス(MS)

アトランティス 10/19:43 ISSの建設(8A)フライト。 S0トラスを取り付け。

STS-111 (110)

2002.06.05 2002.06.19 ケネス・コックレル(C) ポール・ロックハート(P) フランクリン・チャン-ディアズ(MS) フィリップ・ペリン(MS フランス) <打上げのみ> ワレリー・コルズン(ロシア) ペギー・ウイットソン* セルゲイ・トレシェフ(ロシア) <帰還のみ> ユリー・オヌフリエンコ(ロシア) カール・ウオルツ ダニエル・バーシュ

エンデバー 13/20:35 ISSの建設・利用(UF2)フ

ライト。 MBSを取り付け。 第4次長期滞在クルーと第5次長期滞在クルーが交代。

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STS-131プレスキット

付録5-26

(16/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-112 (111)

2002.10.07 2002.10.18 ジェフリー・アッシュビー(C) パメラ・アン・メルロイ*(P) デビッド・ウォルフ(MS) ピアース・セラーズ(MS) サンドラ・マグナス*(MS) フィョドー・ヤーチキン(MS ロシア)

アトランティス 10/19:58 ISSの建設(9A)フライト。 S1トラスを取り付け。

STS-113 (112)

2002.11.23 2002.12.07 ジェームズ・ウエザービー(C) ポール・ロックハート(P) マイケル・ロペズ-アレグリア(MS) ジョン・ヘリントン(MS) <打上げのみ> ケネス・バウアーソックス ニコライ・ブダーリン(ロシア) ドナルド・ペティ <帰還のみ> ワレリー・コルズン(ロシア) ペギー・ウイットソン* セルゲイ・トレシェフ(ロシア)

エンデバー 13/18:47 ISSの建設(11A)フライト。

P1トラスを取り付け。 第5次長期滞在クルーと第6次長期滞在クルーが交代。

STS-107 (113)

2003.01.16 2003.02.01 帰還中に

空中分解

リック・ハズバンド(C) ウイリアム・マッコール(P) マイケル・アンダーソン(PC) カルパナ・チャウラ*(MS) ディビッド・ブラウン(MS) ローレル・クラーク*(MS) イラン・ラモーン(PS イスラエル)

コロンンビア 15/22:20

SPACEHAB-DRM(ダブル

研究モジュール)。 着陸16分前、高度約60kmで

空中分解し、7人全員死亡。

STS-114 (114)

2005.07.26 2005.08.09 アイリーン・コリンズ*(C) ジェームス・ケリー(P) 野口 聡一(MS JAXA) スティーブン・ロビンソン(MS) アンドュリュー・トーマス(MS) ウェンディー・ローレンス*(MS) チャールズ・カマダー(MS)

ディスカバリー 13/21:32 コロンビア号事故の影響で打上

げを2年以上延期。飛行再開

フライト。ISSの補給(LF1)フ

ライト。 ESP-2を取り付け。 野口宇宙飛行士の初飛行。

STS-121 (115)

2007.07.04

2007.07.17 スティーブン・リンゼイ(C) マーク・ケリー(P) ピアース・セラーズ(MS) マイケル・フォッサム(MS) リサ・ノワック*(MS) ステファニー・ウィルソン*(MS) <打上げのみ> トーマス・ライター (ESA)

アトランティス 12/18:37 2回目の飛行再開フライト

(ULF-1.1)

STS-115 (116)

2007.09.09 2007.09.21 ブレント・ジェット(C) クリストファー・ファーガソン(P) ジョセフ・タナー(MS) ダニエル・バーバンク(MS) スティーブン・マクリーン(MS CSA) ハイデマリー・ステファニション・パイパー*(MS)

アトランティス 11/19:06 ISSの建設(12A)フライト。

P3/P4トラスを取付け、太陽電

池パドルを追加。

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STS-131プレスキット

付録5-27

(17/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-116 (117)

2007.12.09 2007.12.22 マーク・ポランスキー(C) ウィリアム・オーフェリン(P) ニコラス・パトリック(MS) ロバート・カービーム(MS) クリスター・フューゲルサング(MS) ジョアン・ヒギンボサム*(MS) <打上げのみ> スニータ・ウィリアムズ* <帰還> トーマス・ライター(ESA)

ディスカバリー 12/20:44 ISSの建設(12A.1)フライト。

P4トラスの先端にP5トラスを取

付け、P6トラスの移設に向け

て、P6トラスの左舷側の太陽電

池パドルを収納。

STS-117 (118)

2007.06.08 2007.06.22 フレドリック・スターカウ(C) リー・アーシャムボウ(P) パトリック・フォレスター(MS) スティーブン・スワンソン(MS) ジョン・オリバース(MS) ジェイムズ・ライリー(MS) <打上げのみ> クレイトン・アンダーソン <帰還> スニータ・ウィリアムズ*

アトランティス 13/20:11 ISSの建設(13A)フライト。

S3/S4トラスの取付け・起動、

S4トラスの太陽電池パドルの展

開。

STS-118 (119)

2007.08.08 2007.08.21 スコット・ケリー(C) チャールズ・ホーバー(P) トレーシー・カ-ドウェル*(MS) リチャード・マストラキオ(MS) ダフィッド・ウィリアムズ(MS CSA)

バーバラ・モーガン*(MS) ベンジャミン・アルヴィン・ドルーJr.(MS)

エンデバー 12/17:56 ISSの建設(13A.1)フライト。

S5トラスと船外保管プラットフォーム

3(ESP-3)の取付け、P6トラスの移設に向けた準備、故

障したコントロール・モーメント・ジャイロ

(CMG)1基の交換。元小

学校教師バーバラ・モーガンによ

る宇宙授業を実施。 STS-120 (120)

2007.10.23 2007.11.07 パメラ・アン・メルロイ*(C) ジョージ・ザムカ(P) スコット・パラジンスキー(MS) ステファニー・ウィルソン*(MS) ダグラス・ウィーロック(MS) パオロ・ネスポリ(MS ESA) <打上げのみ> ダニエル・タニ <帰還> クレイトン・アンダーソン

ディスカバリー 15/02:23 ISSの建設(10A)フライト。

「ハーモニー」(第2結合部)の輸

送とISSへの結合。 P6トラスの太陽電池パドルの展

開(修理)。

STS-122 (121)

2008.02.07 2008.02.20 スティーブン・フリック(C) アレン・ポインデクスター(P) リランド・メルヴィン(MS) レックス・ウォルハイム(MS) ハンス・シュリーゲル(MS ESA) スタンリー・ラブ(MS) <打上げのみ> レオポルド・アイハーツ(ESA) <帰還> ダニエル・タニ

アトランティス

12/18:21 ISSの建設(1E)フライト。 ESAの「コロンバス」(欧州実験

棟)をISSに輸送・設置。

故障したCMGの回収。

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STS-131プレスキット

付録5-28

(18/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-123(122)

2008.03.11 2008.03.26 ドミニク・ゴーリ(C) グレゴリー・H・ジョンソン(P) ロバート・ベンケン(MS) マイケル・フォアマン(MS) 土井隆雄(MS JAXA) リチャード・リネハン(MS) <打上げのみ> ギャレット・リーズマン <帰還> レオポルド・アイハーツ(ESA)

エンデバー 15/18:11 ISSの建設(1J/A)フライト。

JAXAの「きぼう」船内保管

室とCSAのデクスタ (ーSPDM)

をISSに輸送・設置。

STS-124(123)

2008.05.31 2008.06.14 マーク・ケリー(C) ケネス・ハム(P) カレン・ナイバーグ*(MS) ロナルド・ギャレン(MS) マイケル・フォッサム(MS) 星出彰彦(MS JAXA) <打上げのみ> グレゴリー・シャミトフ <帰還> ギャレット・リーズマン

ディスカバリー 13/18:13 ISSの建設(1J)フライト。 JAXAの「きぼう」船内実験

室と「きぼう」ロボットアームを

ISSに輸送・設置。

STS-126 (124)

2008.11.14 2008.11.30 クリストファー・ファーガソン(C) エリック・ボー(P) ドナルド・ペティ(MS) スティーブ・ボーエン(MS) ハイディマリー・ステファニション・パイパー*(MS) ロバート・キンブロー(MS) <打上げのみ> サンドラ・マグナス* <帰還> グレゴリー・シャミトフ

エンデバー 15/20:30 ISSの利用・補給(ULF2)フライト。ISSの滞在クルーを6名体

制とするために必要な水再

生システム(WRS)や個室、トイ

レ、エクササイズ機器等を多目的

補給モジュール(MPLM)に搭

載して輸送・設置。

STS-119 (125)

2009.3.15 2009.3.28 リー・アーシャムボウ (C) ドミニク・アントネリ (P) ジョセフ・アカバ(MS) スティーブン・スワンソン(MS) リチャード・アーノルド(MS) ジョン・フィリップス(MS) <打上げのみ> 若田光一 (JAXA) <帰還> サンドラ・マグナス*

ディスカバリー 12/19:30 ISSの建設(15A)フライト。ISSの最後のトラスであるS6トラスをISSに輸送・設置し、太陽電

池パドルを展開。 また、水再生システム(WRS)の蒸留装置(DA)の交換パ

ーツを運んで交換。

STS-125 (126)

2009.05.11 2009.05.24 スコット・アルトマン (C) グレゴリー・C・ジョンソン (P) マイケル・グッド (MS) メガン・マッカーサ* (MS) ジョン・グランスフェルド(MS) マイケル・マッシミーノ (MS) アンドリュー・フォイステル (MS)

アトランティス

12/21:30 ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の修理・サービスミッション4

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STS-131プレスキット

付録5-29

(19/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-127 (127)

2009.7.15 2009.7.31 マーク・ポランスキー(C) ダグラス・ハーリー(P) デイヴィッド・ウルフ(MS) ジュリー・パイエット(MS CSA) トーマス・マーシュバーン(MS) クリストファー・キャシディ(MS) <打上げのみ> ティモシー・コプラ <帰還> 若田光一 (JAXA)

エンデバー 14/16:45 ISSの建設(2J/A)フライト。

「きぼう」船外実験プラットフォ

ームをISSに運搬して「きぼ

う」船内実験室に結合。船

外実験装置類を船外パレット

で運び、船外実験プラットフォーム

に取り付け。 P6トラスの半分のバッテリを交

換。

STS-128 (128)

2009.8.28 2009.9.8 フレドリック・スターカウ(C) ケヴィン・フォード(P) ジョン・オリバース(MS) パトリック・フォレスター(MS) ホセ・ヘルナンデス(MS) クリスター・フューゲルサング(MS ESA)

<打上げのみ> ニコール・ストット* <帰還> ティモシー・コプラ

ディスカバリー 13/20:54 ISSの建設(17A)フライトとし

て30回目。

補給物資、システムラック、実験ラッ

ク、および交換用のアンモニアタンク

を運搬。

スペースシャトルによる最後のISSクルー交代フライト。

STS-129 (129)

2009.11.16 2009.11.27 チャールズ・ホーバー(C) バリー・ウィルモア(P) マイケル・フォアマン(MS) ロバート・スタッチャー(MS) ランドルフ・ブレスニック(MS) リランド・メルヴィン(MS) <帰還> ニコール・ストット*

アトランティス 10/19:16 ISSの利用・補給(ULF3)フライト。 ISSの船外で使用する軌道

上交換ユニットの予備品を、2台

のエクスプレス補給キャリアに搭載

して運搬。

STS-130 (130)

2010.2.8 2010.2.21 ジョージ・ザムカ(C) テリー・バーツ(P) キャサリン・ハイル*(MS) スティーブン・ロビンソン(MS) ロバート・ベンケン(MS) ニコラス・パトリック(MS)

エンデバー 13/18:02 ISSの建設(20A)フライト。

ノード3とキューポラを運搬し、

ISSへ取り付け。

STS-131 (131)

2010.4.5 (予定)

アレン・ポインデクスター(C) ジェームズ・ダットン(P) ドロシー・リンデンバーガー*(MS)ステファニー・ウィルソン*(MS) リチャード・マストラキオ(MS) 山崎直子*(MS JAXA) クレイトン・アンダーソン(MS)

ディスカバリー ISSの建設(19A)フライト。

多目的補給モジュール(MPLM)を搭載して実験ラックや補給

品を運搬。 アンモニアタンク(ATA)を運搬して

交換。

STS-132 (132)

2010.5.14 (予定)

ケネス・ハム(C) トニー・アントネリ(P) カレン・ナイバーグ*(MS) ピアース・セラーズ(MS) スティーブン・ボーエン(MS) ギャレット・リーズマン(MS)

アトランティス ISSの利用・補給(ULF4)フライト。 ロシアのMRM-1を運搬。

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STS-131プレスキット

付録5-30

(20/20) ミッション

(号数) 打上げ 年 月 日

着 陸年 月 日

宇宙飛行士 オービタ名 飛行時間 (日/時:分)

備 考

STS-134 (133)

2010.7.29 (予定)

マーク・ケリー(C) グレゴリー・H・ジョンソン(P) グレゴリー・シャミトフ(MS) マイケル・フィンク(MS) ロベルト・ビットーリ(MS) アンドリュー・フォイステル(MS)

エンデバー ISSの利用・補給(ULF6)フライト。 AMSを運搬。

STS-133 (134)

2010.9.16 (予定)

スティーブン・リンゼイ(C) エリック・ボー(P) ティモシー・コプラ(MS) マイケル・バラット(MS) ニコール・ストット*(MS) アルヴィン・ドルー(MS)

ディスカバリー ISSの利用・補給(ULF5)フライト。 PMMを運搬。

注)表の年月日は米国時間。 名前の後ろの*マークは、女性を示す。 C: Commander(コマンダー)、P: Pilot(パイロット)、PC: Payload Commander、 MS: Mission Specialist、PS: Payload Specialist 出典: NASA Kennedy Space Center Space Shuttle Status Report、Space Shuttle

Press Kit、Reporter’s Space Flight Note Pad (Boeing社作成) Feb,2000、 http://www-pao.ksc.nasa.gov/kscpao/chron/chrontoc.htm 等

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STS-131プレスキット

付録5-31

5.3 ISS長期滞在クルー

【2010月2月26日現在】 表 A5.3-1 ISS長期滞在クルー(1/6)

打上げ日(日本時間) ミッション

番号 長期滞在クルー 帰還日(日本時間)

宇宙滞在日数EVA回数

(合計時間) その他

2000.10.31 ソユーズTM-31(2R)

1

第1次長期滞在クルー (以下は、左記番号で省略) ウイリアム・シェパード(NASA) ユーリー・ギドゼンコ(ロシア) セルゲイ・クリカレフ(ロシア)

2001.03.21 STS-102(5A.1)

140日23時間 実施せず

2001.03.08 STS-102(5A.1) 2

ユーリー・ウサチェフ(ロシア) ジェームス・ヴォス(NASA) スーザン・ヘルムズ*(NASA) 2001.08.23

STS-105(7A.1)

167日 6時間 1回 (19分)

2001.08.11 STS-105(7A.1) 3

フランク・カルバートソン(NASA) ウラディミール・ジェジューロフ(ロ

シア) ミハイル・チューリン(ロシア)

2001.12.18 STS-108(UF-1)

128日20時間 4回 (18時間 40分)

2001.12.06 STS-108(UF-1) 4

ユーリ・オヌフリエンコ(ロシア) カール・ウォルツ(NASA) ダニエル・バーシュ(NASA) 2002.06.20

STS-111(UF-2)

195日19時間 3回 (14時間 48分)

2002.06.06 STS-111(UF-2) 5

ワレリー・コルズン(ロシア) ペギー・ウィットソン*(NASA) セルゲイ・トレシェフ(ロシア) 2002.12.08

STS-113(11A)

184日22時間 2回 (18時間 40分)

2002.11.24 STS-113(11A) 6

ケネス・バウアーソックス(NASA) ドナルド・ペティ(NASA) ニコライ・ブダーリン(ロシア) 2003.05.04

ソユーズTMA-1(5S)

161日 1時間 2回 (9時間 46分)

2003.04.26 ソユーズTMA-2(6S) 7 ユーリ・マレンチェンコ(ロシア)

エドワード・ルー(NASA) 2003.10.28 ソユーズTMA-2(6S)

184日21時間 実施せず コロンビア号

事故の影響

によりクルー

を2名に削減

2003.10.18 ソユーズTMA-3(7S) 8 マイケル・フォール(NASA)

アレクサンダー・カレリ(ロシア) 2004.04.30 ソユーズTMA-3(7S)

194日18時間 1回 (3時間 55分)

2004.04.19 ソユーズTMA-4(8S) 9 ゲナディ・パダルカ(ロシア)

マイケル・フィンク(NASA) 2004.10.24 ソユーズTMA-4(8S)

187日21時間 4回 (15時間 45分)

2004.10.14 ソユーズTMA-5(9S) 10 リロイ・チャオ(NASA)

サリザン・シャリポフ(ロシア) 2005.04.25 ソユーズTMA-5(9S)

192日19時間 2回 (9時間 58分)

2005.04.15 ソユーズTMA-6(10S) 11 セルゲイ・クリカレフ(ロシア)

ジョン・フィリップス(NASA) 2005.10.11 ソユーズTMA-6(10S)

179日0時間 1回 (4時間 58分)

2005.10.01 ソユーズTMA-7(11S) 12 ウィリアム・マッカーサー(NASA)

バレリー・トカレフ(ロシア) 2006.04.09 ソユーズTMA-7(11S)

189日19時間 2回 (11時間 40分)

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STS-131プレスキット

付録5-32

表 A5.3-1 ISS長期滞在クルー(2/6) ▲打上げ日(米国時間) ミッション

番号 長期滞在クルー ▼帰還日(米国時間)

宇宙滞在日数 EVA回数 (合計時間) その他

パベル・ビノグラドフ(ロシア) ジェフリー・ウィリアム(NASA)

▲(Up) 2006.03.30 ソユーズTMA-8(12S)

▼(Down) 2006.09.29 ソユーズTMA-8(12S)

182日23時間

13

トーマス・ライター(ESA)

▲(Up) 2006.07.05 STS-121ミッション

▼(Down) 2006.12.23 STS-116ミッション

*第14次に記

2回 (12時間 25分)

スペースシャトル

でクルー1名の

交替を 開始

することによ

り 、 ISS を 3名体制に戻

した

マ イ ケ ル ・ ロ ペ ズ - ア レ グ リ ア

(NASA) ミハイル・チューリン(ロシア)

▲(Up) 2006.09.18 ソユーズTMA-9(13S)

▼(Down) 2007.04.21 ソユーズTMA-9 (13S)

215日8時間

トーマス・ライター(ESA)

▲(Up) 2006.07.05 STS-121ミッション

▼(Down) 2006.12.23 STS-116ミッション

171日3時間

14

スニータ・ウィリアムズ*(NASA)

▲(Up) 2006.12.10 STS-116ミッション

▼(Down) 2007.06.23 STS-117ミッション

*15次に記載

5回 (33時間 02分)

フョードル・ユールチキン(ロシア) オレッグ・コトフ(ロシア)

▲(Up) 2007.04.08 ソユーズTMA-10(14S)

▼(Down) 2007.10.21 ソユーズTMA-10(14S)

197日17時間

スニータ・ウィリアムズ*(NASA)

▲(Up) 2006.12.10 STS-116ミッション

▼(Down) 2007.06.23 STS-117ミッション

194日18時間

15

クレイトン・アンダーソン(NASA)

▲(Up) 2007.06.09 STS-117ミッション

▼(Down) 2007.11.08 STS-120ミッション

*16次に記載

3回 (18時間 43分)

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STS-131プレスキット

付録5-33

表 A5.3-1 ISS長期滞在クルー(3/6) ▲打上げ日(米国時間) ミッション

番号 長期滞在クルー ▼帰還日(米国時間)

宇宙滞在日数 EVA回数 (合計時間) その他

ペギー・ウィットソン*(NASA) ユーリ・マレンチェンコ(ロシア)

▲(Up) 2007.10.10 ソユーズTMA-11(15S)

▼(Down) 2008.04.19

ソユーズTMA-11(15S)

191日19時間

クレイトン・アンダーソン(NASA)

▲(Up) 2007.06.09 STS-117ミッション

▼(Down) 2007.11.08 STS-120ミッション

151日18時間

ダニエル・タニ(NASA)

▲(Up) 2007.10.24 STS-120ミッション

▼(Down) 2008.02.20 STS-122ミッション

120日11時間

レオポルド・アイハーツ(ESA)

▲(Up) 2008.02.08 STS-122ミッション

▼(Down) 2008.03.27 STS-123ミッション

48日4時間

16

ギャレット・リーズマン(NASA)

▲(Up) 2008.03.11 STS-123ミッション

▼(Down) 2008.06.15 STS-124ミッション

*17次に記載

5回 (35時間 21分)

セルゲイ・ヴォルコフ(ロシア)

オレッグ・コノネンコ(ロシア)

▲(Up) 2008.04.08 ソユーズTMA-12(16S)

▼(Down) 2008.10.24 ソユーズTMA-12(16S)

198日16時間

ギャレット・リーズマン(NASA)

▲(Up) 2008.03.11 STS-123ミッション

▼(Down) 2008.06.15 STS-124ミッション

95日8時間 17

グレゴリー・シャミトフ(NASA)

▲(Up) 2008.06.01 STS-124ミッション

▼(Down) 2008.12.1 STS-126ミッション

*18次に記載

2回 (18時間

43分)

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STS-131プレスキット

付録5-34

表 A5.3-1 ISS長期滞在クルー(4/6) ▲打上げ日(米国時間) ミッション

番号 長期滞在クルー ▼帰還日(米国時間)

宇宙滞在日数 EVA回数 (合計時間) その他

マイケル・フィンク(NASA) ユーリ・ロンチャコフ(ロシア)

▲(Up) 2008.10.14 ソユーズTMA-13(17S)

▼(Down) 2009.4.8 ソユーズTMA-13(17S)

178日0時間

グレゴリー・シャミトフ(NASA) (STS-124ミッションで2008.05.31に打ち上げられ、STS-126ミッショ

ンで2008.11.30に帰還)

▲(Up) 2008.06.01 STS-124ミッション

▼(Down) 2008.12.1 STS-126ミッション

183日0時間

サンドラ・マグナス*(NASA) (STS-126ミッションで2008.11.14に打ち上げられ、STS-119ミッショ

ンで2009.3.28に帰還

▲(Up) 2008.11.15 STS-126ミッション

▼(Down) 2009.3.29 STS-119ミッション

133日18時間

18

若田光一(JAXA) (STS-119ミッションで2009.3.15に

打ち上げられ、STS-127ミッション

で2009.7.31に帰還)

▲(Up) 2009.03.16 STS-119ミッション

▼(Down) 2009.7.31 STS-127ミッション

*20次に記載

2回 ( 10 時 間

27分)

ゲナディ・パダルカ(ロシア) マイケル・バラット(NASA)

▲(Up) 2009.3.26 ソユーズTMA-14(18S)

▼(Down)2009.10.11 ソユーズTMA-14(18S)

*20次に記載

19

若田光一(JAXA) (STS-127ミッションで2009.7.31に

帰還)

▲(Up) 2009.03.16 STS-119ミッション

▼(Down) 2009.7.31 STS-127ミッション

*20次に記載

実施せず

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STS-131プレスキット

付録5-35

表 A5.3-1 ISS長期滞在クルー(5/6) ▲打上げ日(米国時間) ミッション

番号 長期滞在クルー ▼帰還日(米国時間)

宇宙滞在日数 EVA回数 (合計時間) その他

ゲナディ・パダルカ(ロシア) マイケル・バラット(NASA)

▲(Up) 2009.3.26 ソユーズTMA-14(18S)

▼(Down)2009.10.11 ソユーズTMA-14(18S)

198日16時間

若田光一(JAXA)

▲(Up) 2009.03.16 STS-119ミッション

▼(Down) 2009.7.31 STS-127ミッション

137日15時間

フランク・ドゥビーヌ (ESA) ロバート・サースク (CSA) ロマン・ロマネンコ(ロシア)

▲(Up) 2009.5.27 ソユーズTMA-15(19S)

▼(Down)2009.12.01 ソユーズTMA-15(19S)

*21次に記載

ティモシー・コプラ(NASA)

▲(Up) 2009.07.16 STS-127ミッション

▼(Down) 2009.9.12 STS-128ミッション

58日2時間

20

ニコール・ストット*(NASA)

▲(Up) 2009.08.29 STS-128ミッション

▼(Down) 2009.11.27 STS-129ミッション

*21次に記載

2回 ( 5 時 間 6分)

ISS 滞 在

クルー6名

体制へ移

行。

フランク・ドゥビーヌ (ESA) ロバート・サースク (CSA) ロマン・ロマネンコ(ロシア)

▲(Up) 2009.5.27 ソユーズTMA-15(19S)

▼(Down)2009.12.01 ソユーズTMA-15(19S)

187日20時間

ニコール・ストット*(NASA)

▲(Up) 2009.08.29 STS-128ミッション

▼(Down) 2009.11.27 STS-129ミッション

90日12時間 21

ジェフリー・ウィリアムズ (NASA) マキシム・ソレオブ (ロシア)

▲(Up) 2009.09.30 ソユーズTMA-16(20S)

▼(Down)2010.03.18 ソユーズTMA-16(20S)

*22次に記載

実施せず

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STS-131プレスキット

付録5-36

表 A5.3-1 ISS長期滞在クルー(6/6) ▲打上げ日(米国時間) ミッション

番号 長期滞在クルー ▼帰還日(米国時間)

宇宙滞在日数 EVA回数 (合計時間) その他

ジェフリー・ウィリアムズ

(NASA) マキシム・ソレオブ (ロシア)

▲(Up) 2009.09.30 ソユーズTMA-16(20S)

▼(Down)2010.03.18 ソユーズTMA-16(20S)

22

オレッグ・コトフ(ロシア) 野口聡一(JAXA) ティモシー・クリーマー(NASA)

▲(Up) 2009.12.21 ソユーズTMA-17(21S)

▼(Down)2010.06 ソユーズTMA-17(21S)

*23次に記載

1回 ( 5 時 間 44分)

オレッグ・コトフ(ロシア) 野口聡一(JAXA) ティモシー・クリーマー(NASA)

▲(Up) 2009.12.21 ソユーズTMA-17(21S)

▼(Down)2010.06 ソユーズTMA-17(21S)

23 アレクサンダー・スクボルソフ

(ロシア)

トレーシー・カードウェル

(NASA)

ミカエル・コニエンコ(ロシア)

▲(Up) 2010.04 ソユーズTMA-18(22S)

▼(Down)2010.09 ソユーズTMA-18(22S)

*24次に記載

アレクサンダー・スクボルソフ

(ロシア)

トレーシー・カードウェル

(NASA)

ミカエル・コニエンコ(ロシア)

▲(Up) 2010.04 ソユーズTMA-18(22S)

▼(Down)2010.09 ソユーズTMA-18(22S)

24

ダグラス・ウィーロック(NASA) シャノン・ウォーカー(NASA) フョードル・ユールチキン (ロシア)

▲(Up) 2010.06 ソユーズTMA-19(23S)

▼(Down)2010.11 ソユーズTMA-19(23S)

*25次に記載

注)名前の後ろの*マークは女性を示す。 各長期滞在クルーの先頭のクルーがISSコマンダー(指揮官)。 太字はJAXA宇宙飛行士。 赤字は予定。

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STS-131プレスキット

付録6-1

付録6 国際宇宙ステーション(ISS)と「きぼう」日本実験棟 6.1 国際宇宙ステーション(ISS)

国際宇宙ステーション(ISS)は、地上から約400km上空に建設される巨大な有

人実験施設です。1周約90分というスピードで地球の周りを回りながら、実験・研究、

地球や天体の観測などを行っています。完成後は、10年間以上使用する予定です。 国際宇宙ステーション(ISS)は、国際パートナー各国がそれぞれに開発した要素

(パーツ)で成り立っています。 STS-131ミッション終了後、ロシアの小型研究モジュール1(MRM1)、AMS

(Alpha Magnetic Spectrometer)、PMM(Permanent Multipurpose Module)

がスペースシャトルミッションで、ロシアの多目的実験モジュール(MLM)と欧州ロボ

ットアーム(ERA)がロシアのロケットで打ち上げられる予定です。

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付録6-2

6.2 「きぼう」日本実験棟

「きぼう」日本実験棟は、国際宇宙ステーション(International Space Station:

ISS)の一部として軌道上で運用するために設計・開発された、与圧部と曝露部から

なる複合施設です。船内と船外の実験施設を併せ持つことで、様々な実験を行うこ

とが可能で、また専用のロボットアームやエアロックは船外での実験運用を効率的

にサポートします。限られたスペースの中に宇宙実験に必要な要素全てが揃った、

まさにオールインワンという言葉がふさわしい、機能性・運用性の優れた施設となっ

ています。 微小重量環境を利用したさまざまな科学実験や、文化・教育活動などが実施され

ています。

2008年3月に、STS-123(1J/A)ミッションで「きぼう」船内保管室が打ち上げら

れ、「きぼう」の運用に必要なシステムラックや実験ラックがISSに運ばれました。

2008年6月のSTS-124(1J)ミッションでは、「きぼう」の中心的モジュールである船

内実験室と、ロボットアームが打ち上げられ、「きぼう」の与圧部が完成しました。

その後、2008年8月から、「きぼう」船内で日本の実験が開始されました。2009年7月のSTS-127(2J/A)ミッションで「きぼう」の船外施設が取り付けられ、軌道上で

「きぼう」が完成しました。 さらに2009年9月には、日本の開発した宇宙ステーション補給機(H-II

Transfer Vehicle: HTV)技術実証機が種子島宇宙センターから打ち上げらまし

た。今後、HTVは年間1~2機打ち上げられ、食糧や衣類、各種実験装置など最

大6トンの補給物資をISSに輸送する予定です。

船内実験室

「きぼう」のロボットアーム

船内保管室

船外実験プラットフォーム

船外パレット

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付録6-3

宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)

HTVは、ロシアのプログレス補給船や、欧州宇宙機関(European Space Agency: ESA)の欧州補給機(Automated Transfer Vehicle: ATV)と同じ

無人の補給船ですが、日本のみならず、各国際パートナーの補給品などを

ISSに運ぶための輸送計画に重要な役割を果たします。 ※HTVに関する詳細情報は、http://iss.jaxa.jp/htv/をご覧ください。

コラム 付録6-1

H-IIBロケットの打上げ

HTVの飛行イメージ

HTVをISSのロボットアームで把持するイメージ

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付録6-4

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