24月刊基金 September 2017

歯周基本治療を行っていない患者に対する

歯周基本治療処置の算定について

事例❸

歯科

　歯周基本治療処置の算定については、平成28年3月4日付け厚生労働省告示第52号及び平成28年3月4日付け厚生労働省通知保医発0304第3号「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」において、次のように示されています。

　本事例については、歯周基本治療を行っていない患者に対して歯周基本治療処置が算定されています。平成28年3月4日付け厚生労働省告示第52号に「区分番号Ｉ011に掲げる歯周基本治療を行った部位に対して（略）」と示されており、また、平成28年3月4日付け保医発0304第3号の通知に、「歯周基本治療処置とは、歯周疾患において、歯周基本治療を行った部位に対して（略）」と記載されていることから、歯周基本治療処置の算定はできませんのでご留意ください。

【告示　平成28年3月4日付け厚生労働省告示第52号】別表第二　歯科診療報酬点数表　　第2章　特掲診療料　　　第8部　処置　　　　第1節　処置料

Ⅰ011-3　歯周基本治療処置（1口腔につき） 注1　区分番号Ｉ011に掲げる歯周基本治療を行った部位に対して、薬剤により歯周疾患の処置（区分番号Ｉ010に掲げる歯周疾患処置を除く。）を行った場合は、月1回を限度として算定する。

【通知　平成28年3月4日付け厚生労働省通知保医発0304第3号】別添2　歯科診療報酬点数表に関する事項　　第2章　特掲診療料　　　第8部　処置　　　　第1節　処置料　　　　　Ⅰ011-3　歯周基本治療処置

　歯周基本治療処置とは、歯周疾患において、歯周基本治療を行った部位に対して、歯周疾患の症状の改善を目的として、薬剤による歯周ポケット内洗浄等の処置（区分番号Ｉ010に掲げる歯周疾患処置を除く。）をいう。この場合において、1口腔につき月1回を限度として算定し、使用した薬剤名を診療録に記載する。