raw cstory.com/j/lecture/2014/differ_of_ps_lr.pdf5...
TRANSCRIPT
3
◆ ライトルームとフォトショップの違い ◆ 多くの方が、まずこの疑問を持ちます。 ライトルームで一体何ができるのか? そして同じレタッチソフトであるフォトショップと何が違うのか? その相違を下の表に簡単にまとめてみました。
◆RAW 現像◆ ライト
ルーム
フォトショップ
CS フォトショップ
エレメンツ 明るさ調整 ● ● ●
コントラスト調整 ● ● ● 彩度調整 ● ● ●
ホワイトバランスツール ● ● ● 切り抜きと傾き調整 ● ● ● シャープ&ノイズ除去 ● ● ●
トーンカーブ ● ● ×
カラー別の調整 ● ● ×
部分補正ブラシ ● ● ×
段階フィルター ● ● ×
スポット修正 ● ● ×
レンズ収差補正 ● ● ×
色空間 AdobeRGB AdobeRGB sRGB のみ ★ チェックポイント1 ★ ライトルームは1万円以下で買える安価なソフトにも
かかわらず、10万円もするフォトショップ CS と同
等の RAW 現像機能を持っています。 ★ チェックポイント2 ★ フォトショップエレメンツの RAW 現像が『sRGB 色
空間』しか扱えないのに対して、ライトルームは、 より広い(鮮やかな)『AdobeRGB 色空間』を扱うこ
とができる。
■ 1.ライトルームの特徴
(C) Akio Torikoshi - http://tory.com/ - 2013-04-15
4
◆ ライトルームでできないこと ◆ ライトルームがあれば、写真の色調補正に関しては、ほぼ完全に行うことができる
でしょう。 その一方で、フォトショップでできるのにライトルームでできないことがあります。
◆一般的なレタッチ◆ ライト ルーム
フォトショップ CS
フォトショップ エレメンツ
レイヤー × ● ● アルファチャンネル × ● ×
選択範囲の作成 × ● ● 文字の追加 △ ● ●
焼き込みツール △ ● ● 覆い焼きツール △ ● ●
コピースタンプツール △ ● ● 特定色域の選択 × ● ×
※『テキストの追加』は『書き出し機能』を使えば擬似的に可能です。 ※『焼き込みツール』や『覆い焼きツール』は『補正ブラシ』を使えば可能ですが、 フォトショップの機能には及びません。 ★ アドバイス1 ★ レイヤーや、高度な焼き込み、覆い焼きツール、スタンプツールなどを使いたい時
は、ライトルームで現像処理を行った後の画像を、フォトショップに送り込んで処理
すると良いでしょう。 ★ アドバイス2 ★ ライトルームでレイヤーを扱うことはできませんが、フォトショップで処理したレ
イヤーを含む画像を読み込んで、『書き出し』や『プリント』『スライドショー』など
に出力することは可能です。
(C) Akio Torikoshi - http://tory.com/ - 2013-04-15
5
◆ ライトルームの特徴(1)フォトショップ CS ゆずりの RAW 現像機能 ◆ 既に述べたようにフォトショップ CS と同等の RAW 現像機能を有しています。 操作もパネルにまとまっていて扱いやすく、フォトショップのレタッチのように、何
枚ものパネルを逐一呼び出さなくても良いのです。写真の色調補正に関しては、ほぼ
このソフト一本で済んでしまうことでしょう。
また、RAW ファイルはウィンドウズ上では画像が見えないなどの問題点がありま
すが、ライトルームに読み込ませれば、ほぼ全てのメーカーの RAW ファイルを閲覧
することが可能です。 (※)ただし 新のデジカメは 新バージョンのライトルームでなければ見えません。 アップデートはこま目に行うようにしましょう。 ◆ ライトルームの特徴(2)強力な検索&抽出機能 ◆ 所有の画像が増えてくると、過去に撮影された画像を探し出すのがだんだん大変に
なってきます。そのような時に、日付や撮影場所、使用カメラやレンズなどで抽出す
る機能があるので重宝します。
(C) Akio Torikoshi - http://tory.com/ - 2013-04-15
6
◆ ライトルームの特徴(3)きめ細かな書き出し機能 ◆ 撮影された画像はサイズが
大きく、JPEG だけならまだし
も、RAW ファイルも撮影する
と扱いが大変です。そのような
時は『書き出し機能』を使って、
小さなサイズの画像を保有し
ておくと、後の作業がスムーズ
に進みます。 ライトルームの書き出し機
能は、『ファイル名の変更』『画
像形式の選択(JPEG / TIFF / DNG 画像など)』『色空間の選択』『ファイルサイズの
制限』『サイズ指定』『シャープ指定』『文字の埋め込み』など、実に多彩な機能を持
っています。 ◆ ライトルームの特徴(4)JPEG や TIFF 画像に対する RAW 現像機能 ◆ フォトショップエレメンツの現像処理は RAW ファイルに対してしか行えません。
残念ながら、JPEG 画像や TIFF 画像に対して RAW 現像を施すことができません。 ところが、ライトルームでは、RAW ファイルはもちろん、JPEG や TIFF など一
般形式の画像に対しても RAW 現像を施すことができます。 そのため、一眼デジカメで撮影された RAW 画像と、コンパクトデジカメで撮影さ
れた JPEG 画像をまとめて RAW 現像処理したい時などに重宝します。 (※)本当の意味での RAW 現像が行われるわけではなく、 RAW 現像と同じ操作性でレタッチ処理が施されるだけに過ぎない。 そのため、『白飛び』した画像の救済などは行われません。
(C) Akio Torikoshi - http://tory.com/ - 2013-04-15
7
◆ ライトルームの特徴(5)多才なプリント機能 ◆ ライトルームが提供するプリント機能は非常
に多彩です。フチなしプリントや複数枚印刷機
能は言うに及ばず、沢山の画像を 1 枚のシート
に収める『コンタクトシート』や、文字列の埋
め込み機能など。 そしてこれらの印刷設定や、プリンタの設定
までも記憶することができる『テンプレート機
能』があり、保存した種々の印刷設定をボタン
一発で呼び出すことができます。 もちろんカラーマッチングにも対応していて
モニタとプリントアウトの色合わせについても
心配ありません。 ◆ ライトルームの特徴(6)クールでかっこいいスライドショー ◆ 読み込んだ写真をまとめて、
『スライドショー』に仕上げる
ことができます。 スライドショーは、ウィンドウ
ズのビデオファイルや PDF フ
ァイル、あるいはインターネッ
ト上に配布するための形式など、
様々な形で出力することができ
ます。 印刷と同様に、文字を埋め込
んだり、便利な機能として、『撮
影日』や『カメラの撮影データ』
なども文字として埋め込むことができるので、知人などに配布するときにとても重宝
します。
(C) Akio Torikoshi - http://tory.com/ - 2013-04-15