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Oracle Internet Directory チューニングと構成 クイック・リファレンス・ガイド 2007 5

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Page 1: Oracle Internet Directoryのチューニングと構成otndnld.oracle.co.jp/products/oid/pdf/oid_tuning...Oracle Corporation 発行「Oracle Internet Directory Tuning and Configuration」

Oracle Internet Directory の

チューニングと構成

クイック・リファレンス・ガイド 2007 年 5 月

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Oracle Internet Directory のチューニングと構成 - クイック・リファレンス

概要 ...................................................................................................................... 3 OID 製品のバージョン ...................................................................................... 4 基本構成 .............................................................................................................. 4

OID データベースの構成............................................................................. 4 OID LDAP サーバー・インスタンスの構成.............................................. 4 大規模なグループのエントリ ..................................................................... 6 OID データベースの統計............................................................................. 7

高度な構成 .......................................................................................................... 7 OID LDAP サーバー・インスタンスとレプリケーションまたは DIP .. 7 OID レプリケーション・サーバーの構成 ................................................. 7 OID ガベージ・コレクションの構成 ......................................................... 8 OID クラスタの構成と RAC データベース............................................... 9 OAM(COREid)および OIF の配置における OID.................................. 9 パスワード・ポリシーおよびパスワード検証機能プロファイル ....... 10 OID サーバー・エントリ・キャッシュの使用 ....................................... 10

参考資料 ............................................................................................................ 12

Oracle Internet Directory のチューニングと構成

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Oracle Corporation 発行「Oracle Internet Directory Tuning and Configuration」の翻訳版です。

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Oracle Internet Directory のチューニングと構成 - クイック・リファレンス

概要

Oracle Internet Directory(OID)は、非常にスケーラブルで可用性が高く、管理し

やすいオラクルの LDAPv3 ディレクトリ・サーバーです。OID には、ディレクト

リ・ストアとして Oracle Database とのマルチスレッド、マルチプロセス、マルチ

インスタンスのプロセス・アーキテクチャがあります。この独自の物理アーキテ

クチャによって、OID を SMP、NUMA、Cluster ハードウェアなど複数のハードウェ

ア・アーキテクチャ上に配置できます。OID の物理アーキテクチャによって、ハー

ドウェア・リソースによるパフォーマンスの線形拡張性と、業界無比の多数の高

可用性の構成が可能になります。

ほとんどの場合、標準で提供される OID の構成は、本番配置またはテスト配置に

最適ではありません。最適なパフォーマンスと可用性を達成するには、OID のイ

ンストール後に基本のチューニングと構成を一部変更する必要があります。

ここでは、チューニングと構成の変更に関するクイック・リファレンスを提供し

ます。その内容は、主に次の 2 つのカテゴリに分かれています。

1. チューニング要件がほとんどの配置に適用される基本の構成

2. チューニング要件が特定のシナリオのみに適用される高度な構成

OID の管理者は、チューニングの推奨事項を確認および採用してから、OID を本

番環境またはテスト環境へ配置することが強く推奨されます。

このガイドは、OID のチューニング要件および構成要件に利用できます。重点は

“チューニングする内容”であり、必ずしも“チューニングする方法”に重点を置

いているわけではありません。詳細については、『Oracle Internet Directory 管理者

ガイド』を参照してください。読者が基本的な LDAP、OID、および Oracle Databaseに精通していることを前提としています。また、物理アーキテクチャ、高可用性

の構成、プラットフォームなどがすでに決定され、ここでのトピックやプロシー

ジャを検討する必要がないことも前提です。

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OID 製品のバージョン

ここで紹介するチューニングおよび構成に関する推奨事項のほとんどは、OID の

9.0.4.x、10.1.2.x、および 10.1.4.x のリリースで有効です。OID の特定のバージョ

ンにのみ関連する事項については、その旨を明確に記述します。

基本構成

ここで説明する要件と推奨事項を慎重に確認してください。標準で提供される

OID の設定は、ほとんどすべての配置においてチューニングする必要があります。

OID データベースの構成

データベース・インスタンスに適した最小値の一部を次に示します。

• 32 ビット・システムの場合、db_cache_size = 1200M。ディレクトリ・

サイズが 100 万エントリを超えるか、I/O レートが高い場合、もしくはそ

の両方の場合は、これより大きい値が必要になることがあります。64 ビッ

ト・システムの場合、最大 60~70%の RAM をマシン上のデータベースに

使用できます。

注:sga_target および sga_maxsize を使用する SGA Auto Tuning は、

db_cache_size の代わりとしても適しています。推奨サイズも同様です。

• session_cached_cursors=100

• cursor_space_for_time=TRUE

• processes=500

• shared_pool_size=200M

• pga_aggregate_target=300M [大規模な‘バルクロード’・オペ

レーションを計画している場合、十分な RAM を使用できる場合は、この

値を 1~4GB に設定します。]

• job_queue_processes=1 [またはこれより大きい値。このチューニ

ングは、OID のマルチマスター・レプリケーションの配置にのみ適用され

ることに注意してください。]

• max_propagation_delay=99 またはこれより小さい値。[RAC デー

タベースのみに適用されるチューニングです。]

OID LDAP サーバー・インスタンスの構成

• LDAP のアプリケーション・トラフィックを処理するデフォルトの OID LDAP インスタンス #1 の場合。次の configset0 エントリの属性

“cn=configset0,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry”を更新し、OID LDAP サー

バー内のプロセスとスレッドの数をチューニングします。これは、パ

フォーマンス全般に大きく影響します。

• orclmaxcc=10

• orclserverprocs=[OID ノード上の CPU 数]

注:configset0 のその他の属性を変更する必要がある場合は、configset0自体を変更するのではなく、異なる configset エントリを作成し、これを

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使用して LDAP インスタンスを起動することが推奨されます。

上記の更新を行うための Unix シェル上のサンプル・コマンド・ライン

ldapmodify は次のとおりです(2CPU マシン用の値として想定されてい

ます)。

$ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -h <ldaphost> -p <ldapport> -D cn=orcladmin -w <passwd> -v <<EOF dn:cn=configset0,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry changetype:modify replace:orclmaxcc orclmaxcc:10 - replace:orclserverproces orclserverprocs: 2 EOF

• この変更を有効にするには、LDAP インスタンスの再起動が必要です。

• 他の OID LDAP インスタンスが使用中か、または構成セット・エント

リが LDAPインスタンス用に使用中の場合は、適切な configset エント

リの'orclmaxcc’と‘orclserverprocs’の値を更新します。

• レプリケーションと Directory Integration Platform(DIP)のいずれも配置さ

れておらず、OID の変更ログを参照する配置に他のディレクトリ同期製品

がない場合、LDAP の‘書込み’パフォーマンスの方が適しているために、

OID の変更ログ生成が無効になる可能性があります。デフォルトの OID LDAP インスタンス#1 のために変更ログを無効にする‘oidctl’コマンドの

例は次のとおりです。

oidctl connect=<conn> server=oidldapd instance=1 stop

oidctl connect=<conn> server=oidldapd instance=1 flags=“-l false” start

• LDAP の referral エントリがディレクトリに存在しない場合、次のチュー

ニングを実行して LDAP の検索パフォーマンスを向上させることができ

ます。LDAP の referral エントリは一般的ではありません。多くの場合、

このチューニングは安全に実装できます。この実装によって、パフォーマ

ンスに大きな向上が見込めるので、このチューニングの実装は強く推奨さ

れます。

DSA Config エントリの属性‘orclskiprefinsql’を 1 に設定します。これと同

様に行う LDAP 変更コマンドのサンプルは次のとおりです。

$ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -h <ldaphost> -p <ldapport> -D cn=orcladmin -w <passwd> -v <<EOF dn:cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directory changetype: modify replace: orclskiprefinsql orclskiprefinsql:1 EOF

• アイドル状態にある LDAP 接続は、一定のアイドル時間の経過後にクロー

ズできます。デフォルトでは、アイドル状態の LDAP 接続はクローズされ

ません。OID に不必要な LDAP 接続が確立されるのを避けるため、設定し

たアイドル時間の経過後に、アイドル状態の LDAP 接続をクローズするこ

とが推奨されます。たとえば、ある OID の配置に適したアイドル状態で

の接続のタイムアウト時間を 60 分とする場合は、DSA Config エントリの

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属性‘orclldapconntimeout’を 60 に設定します。デフォルト値の 0 とは、タ

イムアウトしないことを意味します。これを Unix シェル上で実行するた

めの LDAP 変更コマンドのサンプルは次のとおりです。

$ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -h <ldaphost> -p <ldapport> -D cn=orcladmin -w <passwd> -v <<EOF dn:cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directory changetype:modify replace:orclldapconntimeout orclldapconntimeout:60 EOF

• LDAP の検索処理の BASE DN がディレクトリに存在しないときの

MatchDN の詳細な情報は、LDAP クライアントまたはアプリケーションが

そのような詳細を特に必要としない場合に無効化できます。通常、詳細な

情報は必要とされないため、このチューニングによって LDAP の検索処理

パフォーマンスが全般的に向上します。

ルート DSE エントリで、属性‘orclmatchdnenabled’を 0 に設定します。こ

のタスクのためのUnixシェル上のLDAP変更コマンドは次のとおりです。

$ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -h <ldaphost> -p <ldapport> -D cn=orcladmin -w <passwd> -v <<EOF dn: changetype: modify replace: orclmatchdnenabled orclmatchdnenabled: 0 EOF

大規模なグループのエントリ

数千のメンバーを含む‘グループ’のエントリがある場合、上記の基本チューニング

の推奨事項をすべて完了してから、次に説明するチューニングを実行してくださ

い。このチューニングは、大規模なグループのエントリに対する LDAP 処理のパ

フォーマンスに大きく影響します。

次のように、OID データベース・スキーマに‘ei_attrstore’インデックスを再作成し

ます。

• すべての OID インスタンスを停止します。

• ‘ODS’ユーザーとしてデータベースに接続し、次の DDL 文を実行します。

drop index ei_attrstore;

create bitmap index ei_attrstore on ds_attrstore(entryid,

attrname)

tablespace olts_attrstore nologging compute statistics;

alter index ei_attrstore noparallel;

• すべての OID インスタンスを起動します。

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OID データベースの統計

LDAP エントリが LDAP プロトコルを使用して一括で OID に追加され、エントリ

のOIDへの一括プロビジョニングの結果としてOIDのパフォーマンスが低下した

と思われる場合、$ORACLE_HOME/ldap/admin/oidstats.sql を‘ODS’データベース・

ユーザーとして実行し、データベース統計を更新する必要があります。通常、こ

れが必要とされるのは、OID のインストール後にエントリが最初に一括して追加

される場合です。エントリの追加に OID の‘バルクロード’・ツールを使用する場

合は、‘バルクロード’・ツールによってデータベース統計が更新されるため、

oidstats.sql を実行する必要はありません。

データベース統計は毎晩自動的に更新されるため、oidstats.sql を定期的に実行す

ることは推奨されません。OID では、Oracle Database のバージョンが 10g の場合、

データベース自体で毎晩統計の更新が自動的に行われます。Oracle Databaseのバー

ジョンが 9i の場合は、統計が古いかどうかを評価し、必要な場合に統計の更新を

行うデータベース・ジョブが実行されます。

高度な構成

OID LDAP サーバー・インスタンスとレプリケーションまたは DIP

OID がレプリケーションまたは DIP と一緒に配置されている場合は、レプリケー

ションと DIP サーバー専用の LDAP インスタンスを用意することが推奨されます。

これは、デフォルトの OID LDAP インスタンス#1 が LDAP アプリケーションのト

ラフィックを処理し、LDAP インスタンス#2 がレプリケーション/DIP サーバーか

らの LDAP リクエストを処理するというものです。

• ODM の‘作成に似た’処理またはコマンド・ライン‘ldapadd’ツールを使用し

て configset を追加作成(例:cn=configset2,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry)し、このエントリで次の属性値を確保します。

• orclmaxcc:10

• orclserverprocs:1[ほとんどの配置の場合、この値で十分です。]

• orclnonsslportおよび orclsslport: configset0 で設定されていない値

• configset #2 を使用して LDAP インスタンス#2 を起動します。

• REPL および DIP サーバー・インスタンスを起動して LDAP instance #2 へ

接続します。

• 注:OID クラスタ(ラックマウント型/マルチボックス型)の構成では、

REPL および DIP サーバーは、1 つのハードウェア・ノード上のみで起動

する必要があります。

OID レプリケーション・サーバーの構成

• OID レプリケーション・サーバーの Configset – “cn=configset0,cn=osdrepld,cn=subconfigsubentry”

• Orclthreadspersupplier(デフォルトは 5):変更がすべて

1 つのノード上で発生することによる重負荷が予想され、ボトルネッ

クがサプライヤであると思われる場合は、この数値をサプライヤの

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ノード上で 10 まで増やすことができます。ボトルネックがコン

シューマにある場合、この数値はコンシューマ側で 10 まで増やすこ

とができます。ただし、パラレル処理によってスピードは向上します

が、コンシューマ側で競合状態が発生する(変更ログがランダムに適

用される)ため、HIQ の変更が増加します。

• Orclchangeretrycount(デフォルトは 10):重負荷のために

新規の変更ログが使用するリソースが増加した場合、この数値を 4 に

減らします。競合がある場合は、数値を減らすことによって HIQ 変

更ログが増加する可能性があることに注意してください。

• OID レ プ リ ケ ー シ ョ ン ・ サ ー バ ー の 承 諾 – “orclagreementid=000001,cn=replication configuration”

• orclupdateschedule(デフォルトは 1):レプリケーション・

サーバーが、デフォルトの 1 分のサイクルではなく、すぐに変更ログ

の処理を望む場合は、この数値を“0”に変更します。上記の属性は、

サプライヤとコンシューマの両方で変更します。

• Orclhiqschedule(デフォルトは 10):リソースのほとんどを

新規の変更処理に使用できるように、HIQ 変更ログの処理動作をデ

フォルトの 10 分おきから“360”分(6 時間)おきに変更できます。

これは、レプリケーションの通信量が多い配置の場合に推奨されます。

• 注:‘orclretrycount’の数値が小さく、‘orclthreadspersupplier’の数値が大

きい場合、競合状態が発生するために HIQ の変更が増加します。

‘orclhiqschedule’の数値も増やした場合、HIQ に到達する変更をレプリ

ケートするための所要時間が増加する場合があります。

OID ガベージ・コレクションの構成

OID には、変更ログやサーバー管理性統計などのいくつかの種類のデータを消去

するための標準のデータベース・ジョブがあります。標準の構成では、すべての

ジョブは深夜に 1 度実行され、それぞれのジョブは 15 分間隔で深夜に開始されま

す。この標準構成は、配置のニーズに合わせて変更できます。たとえば、ロード

のパターンに応じて、ジョブの間隔、開始時間、頻度を適切に選択できます。

• 例:変更ログ・ガベージ・コレクション – “cn=changelog purgeconfig,cn=purgeconfig,cn=subconfigsubentry”

• orclpurgetargetage(デフォルトは 10 日):デフォルトでは、

10 日が過ぎた変更ログのみが消去されます。ログを維持する必要が

ない場合は、この属性の値を 10 よりも少ない値に変更します。

• Orclpurgeinterval(デフォルトは 24):デフォルトでは、変

更ログは 24 時間に 1 度ジョブ・キックを消去します。データを消去

する頻度を増やす必要がある場合は、この属性値を 12 または 6 に変

更します。

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OID クラスタの構成と RAC データベース

これは、Oracle Real Application Cluster(RAC)データベースと OID クラスタの構

成に適用されます。OID クラスタの構成は、ラックマウント型、マルチボックス

型、または Oracle Application Server クラスタ(IdM)構成とも呼ばれます。

• OID によって使用されるデータベース接続文字列

• OID のデータベース接続は、RAC インスタンス間でのロード・バラ

ンシングまたはフェイルオーバー・モードでの構成が可能です。

• REPLサーバーに専用のLDAPインスタンス#2が使用されている場合、

この LDAP インスタンスのデータベース接続を行ってフェイルオー

バー構成にすること、つまり以下とともに tnsnames.ora で定義される

接続文字列を使用することが有効です。

(FAILOVER=ON)(LOAD_BALANCE=OFF)

• 一括処理[bulkload、bulkdelete など]の場合、処理中は OID バルク・ツー

ルが接続する RAC データベース・インスタンスを 1 つだけにするこ

とが推奨されます。

• OID インスタンスの通常の構成は次のとおりです。

• OID LDAP インスタンス#1 をすべての OID ノード上で起動してアク

ティブにし、LDAP アプリケーション・トラフィックを処理します。

• OID レプリケーションおよび DIP インスタンスがある場合は、1 つの

ノード上でのみアクティブになり、その特定のノード上で OID LDAPインスタンス#2 を起動して、レプリケーションおよび DIP インスタ

ンスによって、この LDAP インスタンス#2 を使用します。

OAM(COREid)および OIF の配置における OID

• OAM [COREid Access/Identity]が OID と一緒にディレクトリとして配置さ

れる場合には、必須のチューニング要件があります。それは、DSA configエントリの属性‘orclmemfiltinprocess’にいくつかの値を追加するというこ

とです。これを行う LDAP 変更コマンドのサンプルは次のとおりです。

$ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -h <ldaphost> -p <ldapport> -D cn=orcladmin -w <passwd> -v <<EOF dn: cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directory changetype:modify add: orclmemfiltinprocess orclmemfiltinprocess:(|(obuseraccountcontrol=activated)(!(obuse raccountcontrol=*))) orclinmemfiltprocess:(|(!(obuseraccountcontrol=*))(obuseraccoun tcontrol=activated)) EOF

• Oracle Identity Federation(OIF)が OID と一緒に配置される場合は、次を

実行します。

$ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -h <ldaphost> -p <ldapport> -D cn=orcladmin -w <passwd> -v <<EOF dn: cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directory changetype:modify add: orclmemfiltinprocess orclmemfiltinprocess:(objectclass=orclfeduserinfo) EOF

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• 配置にはOAMとOIFの両方が含まれる可能性があることに注意してくだ

さい。

• 上記のチューニングは、OID v10.1.4 以降でのみ使用できます。

パスワード・ポリシーおよびパスワード検証機能プロファイル

OID では、パスワード・ポリシーとパスワード検証機能プロファイルが標準で有

効化されています。任意の配置において OID にパスワード・ポリシーを実施する

必要がない場合は、パスワード・ポリシーを無効化できます。標準で有効化され

ているパスワード検証機能プロファイルは、Oracle Enterprise User SecurityやOracle Collaboration Suite などの Oracle 製品で必要とされる特定のパスワード検証機能の

生成を制御します。OID が他の Oracle 製品に配置されていない場合は、すべての

パスワード検証機能プロファイルを無効化できます。

OID サーバー・エントリ・キャッシュの使用

OID サーバー・エントリ・キャッシュは、パフォーマンスの向上のために、LDAPでエントリが OID サーバーのプロセス・ヒープにキャッシュされる機能です。こ

の機能は、小規模ディレクトリを配置する場合にのみ有益です。ここで説明する

チューニングの推奨事項の中には、前に述べたチューニングと矛盾したり、それ

を上書きしたりするものもあります。そのため、特定の配置へのエントリ・キャッ

シュの適用性を確認し、次に列挙するすべての考慮事項に合致する場合のみ、こ

こで説明するチューニングの導入が推奨されます。

• 次の場合のみ、OID サーバー・エントリ・キャッシュの使用を検討してく

ださい。

• OID のエントリの総数をすべてまたはほとんどキャッシュできる場

合。通常は、32 ビット・システムで OID のエントリが 300K 未満の

配置。

• 同時クライアント数が少数の場合。通常は、100 未満。

• OID クラスタ構成が使用されていない場合。

• マルチプロセス OID LDAP インスタンスの利点が絶対要件と見なさ

れない場合。

• 特にグループ・エントリで非常に低い更新率が見込まれる場合。

• レプリケーションまたは DIP が配置されていない場合。または、REPLあるいは DIP の個別の LDAP インスタンスが有益とは考えられない

場合。

• OID が特定のアプリケーションまたは非常に少ないアプリケーショ

ンに配置されている場合。

• 大規模なバイナリ値またはグループ・エントリが存在せず、バイナリ

およびグループ・エントリでの更新が頻繁でない場合。

• エントリ・キャッシュを使用する利点

• LDAP 検索処理の速度が上がります。サブツリーおよび単一レベルの

スコープでは検索処理の速度が約 2 倍になり、基本スコープでは約 5倍になります。

• これは、キャッシュ・ヒットがある場合にのみ当てはまります。キャッ

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シュ・ミスはエントリ・キャッシュを無効化するよりも高価であるた

め、すべてまたはほとんどのエントリをキャッシュできる場合にのみ

エントリ・キャッシュを使用してください。

• チューニング

• 上記で説明した要素から判断して、エントリ・キャッシュが有用と考

えられる場合にのみ適用できます。

• configset0 エントリの次の属性を更新します。 “cn=configset0,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry”

o orclmaxcc=10

o orclserverprocs=1 [注:値が 1 より大きい場合、エントリ・

キャッシュは自動的に無効化されます。]

• ルート DSE エントリの次の属性を更新します。

o orclecacheenabled=1

o orclecachemaxsize=ディレクトリのサイズ合計[バイト単位]。概算は LDIF フォーマットのエントリのサイズの 3 倍になり

ます。

o orclecachemaxentries=DIT のエントリの総数。

• configset0 エントリの次の属性を更新します。 “cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directory”

o orclmaxentsize= DIT の最大エントリのサイズ[バイト単位]。通常は、グループ・エントリの値またはバイナリ属性のある

エントリの値です。

• 上述の Unix シェル上での LDAP 変更コマンドのサンプルは次のとお

りです。

$ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -h <ldaphost> -p <ldapport> -D cn=orcladmin -w <passwd> -v <<EOF dn: cn=configset0,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry changetype: modify replace: orclmaxcc orclmaxcc: 10 - replace:orclserverprocs orclserverprocs: 1 EOF

### For example if the total size of the DIT is 300K and ### total size of 300K entries in LDIF format is 500M, on an ### unix shell one can execute the following command

$ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -h <ldaphost> -p <ldapport> -D cn=orcladmin -w <passwd> -v <<EOF dn: changetype:modify replace:orclecacheenabled orclecacheenabled : 1 - replace: orclecachemaxsize orclecachemaxsize:1500000000 - replace: orclecachemaxentries orclecachemaxentries:300000 EOF

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### For example if the size of the of largest group entry or ### entry with binary value is 10M, on an unix shell one can ### execute the following command

$ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -h <ldaphost> -p <ldapport> -D cn=orcladmin -w <passwd> -v <<EOF dn: cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directorychangetype: modify replace: orclmaxentsize orclmaxentsize:10000000 EOF

参考資料

『Oracle Internet Directory 管理者ガイド』

『 』 (PDF)大規模なディレクトリ配置のパフォーマンスおよび高可用性

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Oracle Internet Directory のチューニングと構成 - クイック・リファレンス 2007 年 5 月 著者:Ajay Keni 共著者:Amit Sharma、Ramaprakash Sathyanarayan Oracle Corporation World Headquarters 500 Oracle Parkway Redwood Shores, CA 94065 U.S.A. 海外からのお問合せ窓口: 電話: +1.650.506.7000 ファックス: +1.650.506.7200 www.oracle.com Copyright © 2006 Oracle. All rights reserved. 本文書は情報提供のみを目的として提供されており、ここに記載される内容は予

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