果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015) みかん367万 統計開始以降最高 ...

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果樹・茶をめぐる情勢 参考資料

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果樹・茶をめぐる情勢

平 成 3 1 年 4 月

参考資料

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第1章 果樹をめぐる情勢

1 果樹の品目・・・・・・・・・・・・・・・3

2 果実の需給構造・・・・・・・・・・・・・4

3 果樹の生産動向・・・・・・・・・・・・・6

4 果樹の経営動向・・・・・・・・・・・・・9

5 果実の流通動向・・・・・・・・・・・・・12

6 果実の加工動向・・・・・・・・・・・・・13

7 果実の消費動向・・・・・・・・・・・・・14

8 果樹研究の推進・・・・・・・・・・・・・16

9 果実の輸出状況・・・・・・・・・・・・・17

10 果実の輸入状況・・・・・・・・・・・・・18

参考1 平成30年産果実の卸売価格の推移・・・19

参考2 都道府県別果樹産出額・・・・・・・・21

目 次

第2章 茶をめぐる情勢

1 我が国におけるお茶生産の位置付け・・・・・23

2 お茶の生産動向・・・・・・・・・・・・・・25

3 荒茶価格の動向・・・・・・・・・・・・・・26

4 お茶の消費動向・・・・・・・・・・・・・・27

5 消費市場の変化・・・・・・・・・・・・・・28

6 茶産地が直面する現状・・・・・・・・・・・29

7 荒茶工場における販売額向上の取組・・・・・31

8 お茶の輸出入の動向・・・・・・・・・・・・32

9 お茶の輸出実績・・・・・・・・・・・・・・33

10 有機栽培(有機JAS)茶の輸出について・・34

11 輸出拡大に向けた環境整備の取組・・・・・・36

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第1章 果樹をめぐる情勢

2

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1 果樹の品目(全国の栽培状況)

○ 我が国では、全国各地で立地条件に応じた多様な果樹が栽培されている。このうち、生産量等が統計で把握されているのは約130品目となっている。

○ 東日本を中心としたりんご、西南暖地を中心としたかんきつ類をはじめ、例えば、山形県のおうとう、山梨県のももやぶどう、鳥取県の日本なし、沖縄県のパインアップルといった品目がそれぞれ特徴的な産地を形成している。

資料:農林水産省「平成29年産果樹生産出荷統計」注 :各品目の収穫量の上位県を記載

うんしゅうみかん

りんご

おうとう

か き

ぶどう

日本なし

も も

主な果樹の栽培地域

パインアップル

3

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0

250

500

750

1,000

1,250

-12,000

-8,000

-4,000

0

4,000

8,000

12,000

1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015

輸入量 その他果実(国内生産量) みかん(国内生産量) りんご(国内生産量) 果実産出額

<H3(1991)>・生鮮オレンジ輸入自由化・りんご台風

<S54(1979)>国内生産量685万㌧統計開始以降最高

<H17(2005)>輸入量544万㌧統計開始以降最高

<H13(2001)>総供給量928万㌧統計開始以降最高

S35(1960)

H2(1990)

<H3(1991)>果実産出額1兆1000億円統計開始以降最高

産出額(億円) 数量(万トン)

H27(2015)

<S50(1975)>みかん367万㌧統計開始以降最高

<S38(1963)>りんご115万㌧統計開始以降最高

<S36~49(1961~1974)>新植補助、低利融資により西日本でみかん栽培が急拡大

<S50~H12(1975~2000)>・「改植等促進緊急対策事業」等によりみかん園地の改植・廃園等を促進・「改植等農家経営改善資金利子補給」によりみかん・りんごの改植を支援

<H19~(2007~)>「果樹経営支援対策事業」により優良品種への改植等を実施

<H13~18(2001~2006)>「果樹経営安定対策事業」により価格低下時の価格補填を実施

新植抑制

H28(2016)

S40 S45

<S43(1968)>りんご山川市場(国光・紅玉の価格暴落による大量廃棄)

S50

<S47(1972)>みかん危機(生産過剰による価格暴落)

S55 S60 H7 H12 H17 H22

<S46(1971)>・りんご輸入自由化

<H4(1992)>・オレンジ果汁輸入自由化

<S38(1963)>・バナナ輸入自由化

2 果実の需給構造 ①(推移)

○ 果実の生産量は、戦後大きく増加しS54年にピークに達した後、現在に至るまで減少を続けている。○ この変化の要因は主にみかんで、S36~49年の増産により生産過剰と価格の暴落が起こり、S50~H12には他品目へ

の改植や廃園により生産量は縮小した。現在は果樹の優良品目・品種への改植を施策として推進。○ 輸入については、自由化に伴って段階的に増加傾向にあったが、近年は減少傾向。

4

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うんしゅうみかん(29%)753千トン

りんご(25%)648千トン

その他(46%)

1,178千トン

  

その他加工品

バナナ(53%)958千トン

  

パインア

ップル

  

グレー

プフルー

  

オレンジ そ

の他

オレンジ果汁(33%)845千トン

りんご果汁(22%)553千トン

その他加工品(46%)

1,174千トン

国内生産【40%】2,918千トン

輸入【60%】4,384千トン

生鮮用〈88%〉

2,579千トン

果汁等加工品〈12%〉

339千トン

生鮮用〈41%〉

1,811千トン

果汁等加工品〈59%〉

2,572千トン

○ 果実の国内需要のうち、国産品は約4割で、輸入品は約6割である。○ 国内生産のうち約9割は生鮮用である一方で、輸入品の約6割は果汁等加工品である。○ 輸入の生鮮用のうち5割はバナナで、果汁等加工品のうち5割がオレンジ果汁とりんご果汁である。

○果実の需給構造(平成28年(推計))

資料:園芸作物課調べ注:果汁、加工品については生果に換算している。※当該データは、メーカーや団体等への聞き取りをして整理した推計値である。

52千トン(15%)

83千トン(5%)

143千トン(8%)

102千トン(6%)

117千トン(35%) 525千トン

(29%)

170千トン(50%)

(注)(注)

主な輸入国・地域:

フィリピン(8割) 主な輸入国・地域:

ブラジル(7割)

主な輸入国・地域:中国(7割)

2 果実の需給構造 ②(詳細(平成28年))

5

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○ 果実の産出額は約8,500億円で、農業総産出額の1割程度を占めている。○ 品目別では、うんしゅうみかんとりんごで果実産出額の4割程度を占めている。

豆類 687億円 (1%)

その他 1,748億円 (2%)

農業総産出額9兆2,742億円(平成29年)

(100%)

畜産3兆2,522億円

(35%)

花き 3,438億円 (4%)

果実8,450億円

(9%)

米1兆7,357億円

(19%)

野菜2兆4,508億円

(26%)

いも類 2,102億円 (2%)

工芸農作物 1,930億円 (2%)

果実産出額8,450億円

(平成29年)(100%)

りんご1,384億円

(16%)

うんしゅうみかん

1,722億円(20%)

ぶどう1,381億円

(16%)

日本なし764億円

(9%)

もも576億円 (7%)

かき401億円 (5%)

おうとう445億円 (5%)

うめ308億円 (4%)

しらぬい(デコポン)145億円 (2%)

その他1,193億円

(14%)

資料:農林水産省「生産農業所得統計」注:果実産出額の品目別の値は、都道府県別の合計値である。

キウイフルーツ131億円 (2%)

○我が国の農業総産出額(平成29年) ○果実産出額の品目別割合(平成29年)

3 果樹の生産動向 ①(産出額)

6

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289 249165 138 114 113 79 93 85 90 88 78 81 74

9691

10596

80 8279 66 79 74 82 81 77 74

234235

219190

190 175139 137 142 140 142 138 135 132

620575

490

424385 370

296 295 306 304 311 297 292 279

0

200

400

600

800

S55 60 H2 7 12 17 22 23 24 25 26 27 28 29

生産量(万t)

その他果樹

りんご

うんしゅうみかん

68% 15% 17%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

3 果樹の生産動向 ②(栽培面積、生産量、栽培農家数)

○ 栽培面積や生産量は、近年、緩やかな減少傾向で推移。これは、高齢化が急速に進み、栽培農家数も減少傾向にあること等による。

○ 果樹販売額のうち、果樹部門における主業農家の割合は、金額(農業粗収益)ベースで7割を占める。

○果樹の栽培面積の推移

○果樹の生産量の推移

資料:農林水産省「食料需給表」

○果樹の栽培農家数の推移(販売農家)

資料:農林水産省「2015年農林業センサス」

主業農家割合 準主業農家割合副業的農家割合

○果樹販売農家における農家類型シェア(農業粗収益ベース)

28 24

21

0

10

20

30

40

H17 H22 H27

果樹販売農家戸数

(万戸)

14.0 11.3 8.1 7.1 6.2 5.5 4.9 4.8 4.7 4.6 4.5 4.5 4.4 4.3

5.1 5.4

5.4 5.1 4.7 4.3 4.1 4.0 4.0 3.9 3.9 3.9 3.8 3.8

21.4 21.5

20.7 18.9

17.3 16.1 15.1 14.9 14.7 14.5 14.3 14.0 13.8 13.5

40 38

34 31

28 26

24 24 23 23 23 22 22 22

0

10

20

30

40

50

S55 60 H2 7 12 17 22 23 24 25 26 27 28 29

栽培面積(万ha)

その他果樹りんごうんしゅうみかん

※その他:ぶどう、かき等、主要な果樹

資料:農林水産省「耕地及び作付面積統計」

7

資料:「2015年農林業センサス」、「平成27年経営形態別経営統計(個別統計)」より推計。注:1)「主業農家」とは、農業所得が主(農家所得の50%以上が農業所得)で、調査期日前1年

間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる農家である。2)「準主業農家」とは、農外所得が主(農家所得の50%未満が農業所得)で、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる農家である。

3)「副業的農家」とは、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の自の世帯員がいない農家(主業農家と準主業農家以外の農家)である。

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11%

22%

15%

15%

14%

17%

53%

34%

39%

41%

23%

40%

25%

36%

43%

39%

55%

36%

11%

8%

4%

5%

9%

7%

0% 25% 50% 75% 100%

りんご

ぶどう

かんきつ類

かき

うめ

果樹計

都市的地域 平地農業地域 中間農業地域 山間農業地域

3 果樹の生産動向 ③(中山間地域割合、耕作放棄地面積等)

○ 果樹は、他の作物の栽培が困難な中山間地域での栽培が多く、こういった地域を中心に形成された主産地においては、果樹が農業産出額の多くを占める基幹品目となっている。

○ 樹園地の耕作放棄地は平成27年で15,200haであり、耕作放棄地率は8.0%となっている。

○ 果樹主産地における基幹品目の農業産出額割合(平成18年)

基幹品目 主産地

農業産出額(億円) 基幹品目割合

(B)÷(A)合 計(A)

基幹品目(B)

うんしゅうみかん

有田市(和歌山)

59 49 83%

八幡浜市(愛媛)

120 75 63%

りんご

弘前市(青森)

384 300 78%

長野市(長野)

159 61 38%

ぶどう 甲州市(山梨)

111 64 58%

日本なし 市川市(千葉)

42 27 64%

も も 笛吹市(山梨)

198 89 45%

か き 五條市(奈良)

90 43 48%

おうとう 東根市(山形)

127 55 43%

資料:農林水産省「生産農業所得統計」

資料:農林水産省「2015年農林業センサス」注:値は、農業地域類型別の露地栽培面積(販売目的で栽培した栽培面積)割合

○ 果樹の栽培面積に占める中山間地域の割合

134,875ha

7,323ha

10,681ha

43,882ha

10,221ha

27,315ha

栽培面積計

○ 樹園地の耕作放棄地面積の推移(販売農家)

資料:農林水産省「農林業センサス」注: 1) ( )内の数値は耕作放棄地面積の農業地域類型別割合。

2) 耕作放棄地率は、耕作放棄地面積÷(経営耕地面積+耕作放棄地面積)×100。

2.8

(15%)

2.7

(16%)2.4

(16%)

6.2

(34%)6.0

(34%)4.7

(31%)

8.3

(45%) 7.7

(44%)

7.0

(46%)

1.2

(6%)1.2

(6%)1.2

(8%)7.7% 8.0% 8.0%

0%

2%

4%

6%

8%

10%

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

H17 H22 H27

耕作放棄地率(

%)

耕作放棄地面積(

千h

a)

山間農業地域 中間農業地域 平地農業地域 都市的地域

耕作放棄地率

18.4千ha17.6千ha

15.2千ha

8

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289(0.1%)

363(0.2%)

2,971(1.2%)

2,667(1.3%)

35,023(16.6%)

53,287(22.0%)

73,485(34.9%)

73,908(30.5%)

89,053(42.3%)

94,858(39.1%)

0 50000 100000 150000 200000 250000

22年

27年

(戸)

29歳以下 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上

69.6%

210,714

242,344

77.1%10,123(4.8%)

17,031(7.0%)

○ 農家の減少と高齢化が急速に進み、平成22年からの5年間で果樹の栽培農家数は13%減少、経営者が60歳以上の割合は7.5㌽上昇。

○ 果樹作経営を営む主業農家の平均農業所得は427万円。

○ 各県が果樹農業振興計画において定める 「効率的かつ安定的な経営体」の目標農業所得は520~620万円程度。経営規模の拡大やわい化

栽培、スピードスプレーヤーの導入等による労働時間の短縮が目指されている。

4 果樹の経営動向 ①(経営者年齢別果樹の栽培農家数、農業所得)

○ 果樹作経営(主業農家)における農業所得

資料:農林水産省「平成29年営農類型別経営統計」、注:労働時間、粗収益、経営費及び農業所得は、果樹以外の作物に係るものも含む

○ 経営者年齢別果樹の栽培農家数(販売農家)の割合

資料:農林水産省「農林業センサス」

H

H

○ 果樹農業振興計画で定める「効率的かつ安定的な経営体」の農業所得

地 域 経 営 類 型 主な技術体系 経営規模 労働時間 粗収益 経営費 農業所得

2,068万円 1,547万円 521万円

1,219万円 595万円 624万円

長 野りんご+もも

複合経営スピードスプレーヤー新わい化栽培(りんご) 1.7 ha 2,713時間

1,608万円 535万円

山 梨 スピードスプレーヤー 1.4 ha 3,600時間

2,143万円青 森 りんご 専 作わい化栽培(46%)摘果剤の利用

2.6 ha 4,120時間

1,357万円 766万円 591万円和歌山うんしゅうみかん

専 作マルチ栽培 2.4 ha 3,600時間

ぶどう 専 作

資料:各県果樹農業振興計画(平成27年改定)より抜粋

うち果樹(ha)

雇用 労賃 種苗・ 苗木 肥料 農業 薬剤 光熱 動力 自動車 農機具 農用 建物 賃借料 その他

2.2 1.5 4590 988 561 60 49 36 66 62 26 58 36 30 139 427

経営耕地面 積(ha)

自家農業労働時間(時間)

粗収益(万円)

経営費(万円)

農業所得(万円)

9

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○ 「果樹農業振興基本方針」(平成27年4月策定)の担い手の目標(栽培面積約2ha)を達成している農家は、果樹

の主業農家全体の17%程度。一方、果樹の主業農家のうち56%は栽培面積1ha未満の農家。

○ 全体の経営体数が大きく減少する中、2ha以上の大規模層の増加はほとんどみられない。

○ 果樹は、水稲に比べると主業農家の割合が高い。

4 果樹の経営動向 ②(経営規模等)

○ 果樹を栽培した主業農家の果樹栽培面積規模別農家数

資料:農林水産省「2015年農林業センサス」(組替集計)注:施設栽培は含まない

主業農家割合 主業農家(戸) 準主業農家(戸) 副業的農家(戸)

果樹部門 30% 62,618 44,399 103,697

水稲部門 18% 170,292 208,577 561,085

○ 果樹を栽培した農家における主業農家割合(販売農家)

0

2

4

6

8

10

12

14

16

0.1ha未満 0.1~0.3ha 0.3~0.5ha 0.5~1.0ha 1.0~1.5ha 1.5~2.0ha 2.0~3.0ha 3.0~5.0ha 5.0ha以上

(千戸)

3

98

15

10

7

3

1

7

果樹の主業農家(総数):63千戸1ha未満の農家割合

:約56%

2ha以上の農家割合:約17%

0

5

10

15

20

25

30

0.3ha未満 0.3~0.5ha 0.5~1.0ha 1.0~2.0ha 2.0ha以上

1990 1995 2000 2005 2010 2015

○ 面積規模別経営体数(万戸)

0

1

2

3

4

5

6

7

8

0.3ha未満 0.3~0.5ha 0.5~1.0ha 1.0~2.0ha 2.0ha以上

1990 1995 2000 2005 2010 2015

○ 面積規模別経営耕地面積(万ha)

10

資料:農林水産省「2015年農林業センサス」注:1)「販売農家」とは、経営耕地面積が30アール以上又は調査期日前1年間における農産物販売金額が50万円

以上の農家。2)「主業農家」とは、農業所得が主(農家所得の50%以上が農業所得)で、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる農家である。

3)「準主業農家」とは、農外所得が主(農家所得の50%未満が農業所得)で、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる農家である。

4)「副業的農家」とは、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の自の世帯員がいない農家(主業農家と準主業農家以外の農家)である。

資料:農林水産省「農林業センサス」、就農・女性課推計 資料:農林水産省「農林業センサス」、就農・女性課推計

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0 50 100 150 200 250 300 350 400 450

稲作

ばれいしょ

みかん

もも

かき

りんご

なし

ぶどう 施肥

整枝・せん定

除草・防除

授粉・摘果

管理・袋掛け・除袋

収穫・調製

包装・荷造・搬出・出荷

管理・間接労働

○ 主要果樹、水稲及びばれいしょの作業別部門労働時間(10a当たり)

整枝・せん定 授粉・摘果 収穫・調製 427

389

273

264

19(北海道)

254

32

(時間/10a)

206

摘果・袋かけ

10 15 206

45 64

10 5 1529

60

15

0

20

40

60

80

100

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

5 16 152 1 7

24 14 4 2

90

00

20406080

100

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

うんしゅうみかん(早生種)の月別作業時間(10aあたり)

年間計 180時間

収穫・調製・出荷

りんご(ふじわい化)の月別作業時間(10aあたり)

年間計 294時間

収穫・調製・出荷

摘果・袋かけ

0 221

034

162

1

81

1 120 28

0

40

80

120

160

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

ぶどう(シャインマスカット)の月別作業時間(10aあたり)

年間計 351時間

16 17 1738 44 36

8

38 54

7 11 16

0

20

40

60

80

100

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

なし(幸水・豊水)の月別作業時間(10aあたり)

年間計 302時間

ジベ処理・摘粒 収穫・調製・出荷

授粉・摘果

収穫・調製・出荷

授粉

○月別作業時間

4 果樹の経営動向 ③(労働時間)

○ 果樹は、収穫等機械化が困難な作業や剪定など高度な技術が必要な作業が多く、労働集約的であり、土地利用型作

物に比べると10aあたり労働時間が圧倒的に多い。

○ 加えて、労働ピークが短期間に集中しており、臨時的な雇用の確保が必要な構造となっている。

資料:主要産地の農業経営指標

11

資料:農林水産省「平成24年営農類型別経営統計」

Page 13: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

14%

16%

19%

20%

60%

58%

53%

53%

1%

0.6%

0.4%

0.5%

3%

3%

3%

3%

7%

9%

12%

8%

2%

2%

1%

0.7%

3%

2%

2%

0.9%

10%

11%

10%

14%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H26

H21

H16

H11 一般小売店

スーパー

コンビニエンスストア

百貨店

生協・購買

ディスカウントストア

通信販売

その他

19,107

26,522

33,940

40,644 43,228

46,905

14,761 16,096

17,623 17,691 17,865 16,290

13,750 11,924

10,189 8,347

6,585 3,889

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

H3 H6 H9 H14 H19 H24

コンビニエンスストア

食料品スーパー

果実小売業

野菜小売業

ドラッグストア

総合スーパー

百貨店

○生食用果実の卸売市場経由率

5 果実の流通動向

○ 生食用果実のうち、卸売市場を経由する割合は減少傾向で推移し、全体の約6割となっている。○ 卸売市場での果実の取引方法のうち、せり取引は減少傾向で推移し、全体の約9割が相対取引となっている。○ 食料品スーパーやコンビニの店舗数が伸びてきた結果、果実小売業の店舗数は平成14年~平成24年の10年間で半減した。一方で、ここ数年は食料品スーパーの店舗数も減少している。

○ 生鮮果実の購入先別支出割合は、スーパーが過半を占めており、果物屋等の一般小売店の割合は減少傾向にある。

(単位:%)

資料: 農林水産省食料産業局調べ 注: 生食用果実は、園芸作物課で推計

資料:経済産業省「商業統計」(平成3年~19年)、総務省「平成24年経済センサス-活動調査」コンビニについては(一社)日本フランチャイズチェーン協会調べ

注:コンビニを除く平成24年データは、平成19年以前に比べて統計調査方法・対象が変わっているため連続性はない。

資料:食料産業局食品製造卸売課調べ

(単位:%)

○卸売市場における果実の相対・せり取引の割合(金額ベース)

○生鮮果実の購入先別支出割合○店舗形態別事業所数の推移(店)

資料: 総務省「平成26年全国消費実態調査」

一般小売店 スーパー

コンビニ

百貨店

ディスカウントストア等

生協等

通信販売

・量販専門店

その他

15年度 20年度 21年度 22年度 23年度 24年度 25年度 26年度 27年度

青 果 69 63 65 62 60 59 60 60 58

生食用果実 77 69 68 67 66 64 63 64 60

注:相対取引には、予約相対を含む

15年度 20年度 25年度 26年度 27年度 28年度

相対 72.3 78.6 84.3 84.8 85.4 85.6

せり 27.7 21.4 15.7 15.2 14.6 14.4

12

Page 14: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

①青森県 (独)青森県産業技術センター等 (りんご)

②和歌山県 和歌山県工業技術センター (かき)

6 果実の加工動向(果実加工品の開発・利用)

○ 果実は、どの年代も生鮮果実を主体に摂取され、高年齢層ほど多い。果実加工品は、特に30歳代で好まれている。

○ 果実の需要を掘り起こすには、消費者ニーズに合致した果実加工品の開発が必要であり、最近では新技術の導入に

より、新たな果実加工品の開発が進められている。

○ 最近の国内における果実加工品の開発○生鮮果実と果実加工品の購入度合い

・容器内に充填した不活性ガス及びカテキン、ポリフェノールを利用した混合液等により果肉の褐変を防止し、2週間品質を保つカットりんごを開発。(資料: (独)青森県産業技術センター)

・熱水処理及びペクチン質分解酵素処理を行うことで、刃物を使わずにかきの果皮を除去する技術を開発。・今後は、装置化、果実加工の省力化につながる技術として期待。(資料:和歌山県工業技術センター資料)

資料:(公財)中央果実協会「果実の消費に関するアンケート調査」(平成29年度)

13

Page 15: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

115 108 102 102

75 66

80

126

163

104 93

83 78 61

53 63

85

134

0

50

100

150

200

総数 1-6歳 7-14 15-19 20-29 30-39 40-49 50-59 60-69

平成17-19年平均 平成27-29年平均

0

20

40

60

80

100

0

200

400

600

800

1,000

H5 H10 H15 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

自給率40.0%

○ 生鮮果実では、うんしゅうみかん、りんご等の国産果実の購入数量が減少する一方で、バナナの購入数量が増加傾向。

○ 1人当たりの果実摂取量は、105g/日(平成29年)に留まっており、世代別では、特に20~40歳代で摂取量が少ない状況。10年前と比較すると、すべての世代で摂取量が減少しており、50歳代の落ち込みが特に大きい。

7 果実の消費動向 ①(消費動向の推移)

資料:農林水産省「食料需給表」

資料:総務省「家計調査」 注:二人以上の世帯。平成7年以前は農林漁家世帯を除く。

○果実の1人1年当たりの供給純食料

○生鮮果実1人1年当たりの購入数量

○果物の需要(生鮮・加工用別)

資料:農林水産省「食料需給表」から園芸作物課で推計

加工291(40%)

生鮮439(60%)

輸入257

国産34

輸入181

国産258

(万㌧) (%)

万㌧

万㌧

(g)

4.4 4.6 5.4 6.4 6.0 5.9 6.0 6.0 6.2

5.5 4.8 4.6 4.4 4.4 4.2 4.4 4.3 4.1

6.9 6.3 5.6 4.8 4.0 4.3 3.8 3.5 3.4

2.8 2.4 2.0 1.7 1.7 1.7 1.6 1.5 1.7

13.112.8 12.6 11.4 10.9 10.5 10.1 10.2 9.8

32.731.0 30.2 28.7 27.0 26.7 25.8 25.5 25.2

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

H5 10 15 20 25 26 27 28 29

kg/年・人

その他

かんきつ類

(うんしゅうみかんを除く)

うんしゅうみかん

りんご

バナナ

40.739.1 39.8 40.0

36.8 35.9 34.9 34.4 34.2

15.0

30.0

45.0

H5 10 15 20 25 26 27 28 29

kg/年・人

(概算)

○世代別果実摂取量(現在と10年前の比較)

資料:厚生労働省「国民健康・栄養調査」注:「果実摂取量」とは、摂取した生鮮果実、果実缶詰、ジャム、果汁類の重量の合計

14

Page 16: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

12.2 15.3

30.0 32.0

35.0 40.0

0

10

20

30

40

小学校

平均

中学校

平均

児童

(6-7歳)

児童

(8-9歳)

児童

(10-11歳)

生徒

(12-14歳)

資料:文部科学省「平成29年度学校給食栄養報告」

注:青色は1回の学校給食で望ましいとされる摂取量

( 学校給食における食事摂取基準等について(報告)

(平成23年3月)学校給食の標準食品構成表より抜粋)

○ 消費者が生鮮果実を毎日は食べない理由として、買い置きできないことや価格、手間のほか、食べる食品が他にあることをあげている。食料支出に占める支出割合は、果物は減少傾向にあるが、菓子類や飲料は増加。

○ 消費者は、①手頃な価格、②日持ちがよい、③食べやすい果実の提供を特に求めており、販売方法では、バラ売りや店頭での試食販売、コンビニエンスストアでの販売、栄養素・保存方法や産直・直産へのニーズが高い。

○ 学校給食1回の果物摂取量は、小学校、中学校とも、望ましいとされる摂取量の半分以下と少ない状況。

7 果実の消費動向 ②(多様な消費者ニーズの動向)

○消費者に聞いた果物の消費量を増やすための提供方法

○生鮮果物を毎日は摂らない理由 ○食料支出に占めるデザート類の支出割合

資料:総務省「家計調査」

資料:(公財)中央果実協会「果実の消費に関するアンケート調査」(平成29年度)

○消費者に聞いた果物の消費量を増やすための販売方法

○1回の学校給食における果物類摂取状況

資料:(公財)中央果実協会「果実の消費に関するアンケート調査」(平成29年度)

(%)

(g)

11.3

14.5

18.4

18.6

18.8

21.9

24.6

38.4

40.4

0 10 20 30 40 50

栽培情報が分かる

値段が高くてもおいしい

産直・直売などより新鮮

簡単に食べられる加工品

見た目が美しい

農薬を使っていない

日持ちがする

食べやすい

見た目は良くないが安価

8.3

9.1

15.7

16.6

18.2

20.0

22.6

26.2

0 10 20 30

弁当と一緒に

ファミレス・ファースト…

糖度表示

産直・直販

栄養素・保存方法表示

コンビニ販売

店頭試食

バラ売り

(%)

7.0

7.7

9.8

25.6

28.7

40.1

42.0

0 10 20 30 40 50

好きでない

近くに買いやすい店がない

太るといけない

他に食べる食品がある

皮を剥く手間がかかる

日持ちせず買い置きできない

値段が高い

(%)

ファミレス・ファーストフードのデザート

4.9%

4.1%4.1%

5.7%

8.4%8.8%

0%

5%

10%

H6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29

飲料

果物

菓子類

15

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【 はるみ 】 【 シナノゴールド 】 【 シャインマスカット 】 【 ぽろたん 】

【 西南のひかり 】 【 千雪(あおり27) 】 【 ルビーロマン 】 【 新甘泉 】

・「巨峰」の約2倍の大粒、鮮や

かな紅色が特徴。

・果汁が豊富で、果肉の皮離れ

が良く、食べやすい。(H18:0ha→H28:18ha)

・皮ごと食べられる手軽さと優

れた食味が特徴。

・ジベレリン処理で種なし栽培

も容易。

・長野県、岡山県を

はじめ、東北から

九州まで広く普及

し、栽培面積は過

去8年間で約20倍に増加。(H20:57ha→H28:1,196ha)

・剥皮性に優れ、じょうのうが薄く、少核性で食べやすい。・オレンジの風味があり、果肉が柔軟多汁。・早熟性のため、栽培適地が広い。

(H13:84ha →H28:473ha)

(農研機構果樹研究所育成品種)(農研機構果樹研究所育成品種) (長野県育成品種)

・鮮やかな黄色い果皮、高い

糖度と適度な酸味が特徴。

・貯蔵性が高く、長期出荷が

可能。

・ふじが出荷される前の中生

種として、長野県に加え、青

森県、岩手県など

でも普及。(H13:36ha →

H28:759ha)

・渋皮剥皮性に極めて優れ、オーブントースターなどで加熱するだけで、簡単に渋皮を剥ける。・甘みに富み、良食味を有する。・早生品種としては大果。・特性を活かし、新たな需要の開拓が期待。

(H19:0ha →H28:214ha)

(青森県育成品種)

左:千雪 右:ふじ

・切り口が変色しない特性を持つ。・カットフルーツやすりおろしなどの加工向け素材として期待される。

(H28:15ha)

・機能性成分であるβ-クリプトキサンチンをうんしゅうみかんの2倍以上含む。・剥皮も容易で、高糖度、良食味。・減酸が早く、年内の出荷が可能。

(H28:1.2ha)

(農研機構果樹研究所育成品種)

○ おいしい、食べやすい、健康によい等の消費者のニーズに応え、さまざまな新品種を育成。

(農研機構果樹研究所育成品種)

・大玉・高糖度・低酸度が特徴。

・ 赤梨と青梨を交配しているた

め、赤梨の濃厚な甘さと青梨

のみずみずしさを併せ持つ。

・幸水と豊水の出荷がない端

境期に出荷する事が可能。

(H19:0ha→

H28:62ha)

(鳥取県育成品種)(石川県育成品種)

左:ルビーロマン中:巨峰右:デラウェア

しん かん せんち ゆき

(断面)

(すりおろし)

8 果樹研究の推進(普及が進む果樹の新品種)

16

Page 18: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

0

50

100

150

200

250

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

その他

ベトナム

シンガポール

タイ

香港

台湾

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

その他

べトナム

シンガポール

タイ

香港

台湾

○ 日本の果実は、その高い品質がアジアをはじめとする諸外国で評価され、輸出額は近年増加傾向で推移しており、平成30年輸出額は約216億円となっている。

○ 輸出先別(平成30年)では、主要6品目の合計約208億円のうち台湾向けが約116億円(約6割)、香港向けが約75億円(約4割)と、2地域で全体の9割以上を占める。

○ 品目別(平成30年)では、主要6品目の合計約208億円のうちりんごが約7割の約140億円(台湾向け約98億円、香港向け約33億円など)となっている。

主要6品目…りんご、なし、もも、うんしゅうみかん、ぶどう、かき

資料:財務省「貿易統計」を基に農水省にて作成。

○国・地域別輸出額の推移 ○品目別輸出額の推移

○主要6品目の国・地域別輸出シェア(平成30年)

○主要6品目の品目別輸出シェア(平成30年)

○品目毎の輸出先国・地域の割合(平成30年)

9 果実の輸出状況(主要6品目)

(億円)

102

8188

81

55

102

125

180189 181

0

50

100

150

200

250

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

その他

かき

うんしゅうみかん

なし

もも

ぶどう

りんご

(億円)

102

8188

81

55

102

125

180189

181

216216

116 億円

56%

75億円

36%

8億円

4%

3億円 1% 3億円 1%

3億円 1%

台湾

香港

タイ

シンガポール

べトナム

その他

140億円

67%

33億円

16%

18億円

9%

10億円 5%4億円 2%

4億円 2%

りんご

ぶどう

もも

なし

うんしゅうみかん

かき

17

Page 19: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

0

200

400

600

800

1,000

90年 95年 00年 05年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年

千トン

0

500

1,000

1,500

2,000

90年 95年 00年 05年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年

千トン

○果実の輸入量の推移(生鮮・加工品(注))

○ 果実全体(生鮮・加工品(注))の輸入量は2004年頃をピークに減少基調にあり、最近では生鮮が170万トン程度、加工品が80万トン程度で推移している。

○ 輸入生鮮果実(170万トン程度)のうち、バナナ、パインアップル、キウイフルーツ、オレンジ、グレープフルーツ及びアボカドの6品目で約150万トンを占めている。

○ 輸入果実加工品(注)(80万トン程度)のうち、缶詰及びジュースで約60万トンを占めている。

○ 2018年輸入量の内訳

生鮮170万トン バナナ

59%

パインアップル9%

オレンジ 5%

グレープフルーツ4%

キウイフルーツ 6%

アボカド4%

その他生鮮品

12%

注:果実加工品については、濃縮果汁等を生果換算していないため、5ページ(果実の需給構造の推計)とは異なる。

資料:財務省「貿易統計」

加工品(注)

80万トン

缶詰等

35%

ジュース

36%

その他加工品

29%

【生鮮】

170万トン

【加工品】

80万トン

10 果実の輸入状況

18

Page 20: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

200

250

300

350

400

450

500

550

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下

8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月

円/kg りんごの卸売価格(4大市場)

対前年比 99%対平年比 103%(8月~3月 累計)

100

150

200

250

300

350

400

450

500

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下

9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

円/kg うんしゅうみかんの卸売価格(4大市場)

対前年比 94%対平年比 116%(9月~3月累計)

資料:日本園芸農業協同組合連合会調べ 平年は平成24年~29年の6カ年の平均値。 4大市場とは、京浜、京浜衛星、名古屋、京阪神地域の39市場。

30年産 価格

29年産 価格

平年 価格

30年産 価格

29年産 価格

平年 価格

○ 30年産のうんしゅうみかんは、春先の高温等により生育が前進し、出荷が早まった。本年産の果実は糖度が高く食味良好であること、

また、西日本豪雨や台風の影響により出荷量が平年より1割程度少なくなったことから、2月上旬までの価格は平年を1~2割上回る

水準で推移。出荷が前倒しとなり数量の減少が早まったことから、2月中旬以降の価格は平年を3~7割上回る水準で推移。

○ 30年産のりんごは、台風による傷果の発生等を受けた産地もあったことから、8月の出荷量は平年より1割程度少なく、大玉傾向と相

まって、価格は平年より2割高でスタート。その後も高値傾向で堅調に推移したものの、その影響を受け荷動きが鈍くなり、10月下旬

以降の価格は平年並みで推移。年明け以降、平年よりも出荷量が多くなり、台風による傷果等も多かったことから、3月上旬以降の価

格は平年を1割下回る水準で推移。

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下

9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

トン うんしゅうみかんの卸売数量(4大市場)

30年産 数量29年産 数量平年 数量

対前年比 106%対平年比 90%(9月~3月累計)

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下

8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月

トン りんごの卸売数量(4大市場)

30年産数量

29年産数量

平年 数量

対前年比 98%対平年比 95%(8月~3月累計)

(参考1)平成30年産果実の卸売価格の推移 ① みかん、りんご

19

Page 21: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

4大市場におけるその他主要果実の卸売数量、卸売価格の推移

0

250

500

750

1,000

0

3,000

6,000

9,000

12,000

上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬

7月 8月 9月 10月

円/kgトン なし

○ 30年産のおうとうは、春の高温の影響で生育が早まり、出荷が前倒しとなった。価格は平年並みで推移。○ 30年産のももは、春の高温の影響で生育が早まり、出荷が前倒しとなった。夏場の高温・小雨の影響により小玉果傾向と

なり数量が少なかったことから、価格は平年より高めに推移。○ 30年産のぶどうの価格は、平年より3割高でスタートし、その後も高値傾向で堅調に推移。○ 30年産のなしは、春の高温の影響で生育が早まり、出荷が前倒しとなった。価格は平年並みで推移。

30年産数量 29年産数量 平年数量

30年産価格 29年産価格 平年価格

0

400

800

1,200

1,600

0

2,000

4,000

6,000

8,000

上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬

6月 7月 8月 9月

円/kgトン もも

0

2,000

4,000

6,000

8,000

0

500

1,000

1,500

2,000

上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬

5月 6月 7月

円/kgトン さくらんぼ(おうとう)

0

500

1,000

1,500

2,000

0

1,500

3,000

4,500

6,000

上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬

6月 7月 8月 9月 10月

円/kgトン ぶどう

(参考1)平成30年産果実の卸売価格の推移 ② おうとう、もも、ぶどう、なし

資料:日本園芸農業協同組合連合会調べ 平年は平成24年~29年の6カ年の平均値。 4大市場とは、京浜、京浜衛星、名古屋、京阪神地域の39市場。

20

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(参考2)都道府県別果樹産出額(平成29年)

参考資料:農林水産省「生産農業所得統計」(平成29年)※「主に生産されている果樹」欄の数字は、全国順位(1位~3位)

都道府県産出額(億円)

主に生産されている果樹 都道府県産出額(億円)

主に生産されている果樹

北海道 61 ぶどう、おうとう③、りんご、すもも、西洋なし、マンゴー 滋賀 8 ぶどう、日本なし、かき

青森 790 りんご①、ぶどう、おうとう、西洋なし、うめ、すもも、もも、日本なし 京都 21 かき、ぶどう、日本なし、くり、いちじく、みかん、うめ

岩手 99 りんご、ぶどう、西洋なし、もも、おうとう、うめ、日本なし 大阪 71 ぶどう、みかん、いちじく、もも、かき

宮城 24 日本なし、りんご、うめ、干しがき、ぶどう、もも、すもも、かき 兵庫 37 ぶどう、みかん、いちじく、くり、日本なし、びわ、もも、かき

秋田 69 りんご、日本なし、ぶどう、おうとう、もも、西洋なし、くり 奈良 86 かき②、ぶどう、日本なし、うめ、いちじく、みかん、もも、キウイフルーツ

山形 705おうとう①、ぶどう、りんご③、西洋なし①、もも、かき、すもも、干しがき、日本なし、キウイフルーツ、くり、うめ

和歌山 816みかん①、うめ①、かき①、もも③、はっさく①、キウイフルーツ③、ぶどう、しらぬい(デコポン)、清見②、すもも③、いちじく②、なつみかん、ポンカン、ネーブルオレンジ③、セミノール①、日本なし、いよかん③、びわ

福島 250もも②、りんご、日本なし、ぶどう、かき、干しがき②、おうとう、すもも、うめ、西洋なし、いちじく

鳥取 74 日本なし③、かき、ぶどう、もも、りんご

茨城 133 日本なし②、くり①、ぶどう、りんご、かき、うめ、キウイフルーツ、ぎんなん③ 島根 38 ぶどう、かき、日本なし、いちじく、干しがき、うめ

栃木 77 日本なし③、ぶどう、りんご、キウイフルーツ、くり、うめ、もも、かき 岡山 280 ぶどう③、もも、日本なし、かき、みかん、くり

群馬 96 りんご、うめ②、日本なし、ぶどう、キウイフルーツ、おうとう、もも、かき、くり、すもも 広島 172みかん、ぶどう、はっさく②、日本なし、りんご、ネーブルオレンジ②、もも、かき、なつみかん、清見、キウイフルーツ、すもも、びわ、うめ、くり

埼玉 69日本なし、ぶどう、キウイフルーツ、もも、くり、りんご、うめ、かき、すもも、いちじく、みかん

山口 48みかん、日本なし、ぶどう、りんご、くり、かき、もも、なつみかん、キウイフルーツ、うめ、いよかん

千葉 179 日本なし①、びわ②、ぶどう、みかん、キウイフルーツ、くり、うめ、いちじく、かき 徳島 103 みかん、すだち①、日本なし、ゆず②、ぶどう、かき、もも、キウイフルーツ、うめ

東京 32 日本なし、ぶどう、くり、キウイフルーツ、うめ、かき 香川 62 みかん、ぶどう、もも、キウイフルーツ、かき、びわ、いちじく、日本なし、はっさく

神奈川 98 みかん、日本なし、ぶどう、キウイフルーツ、うめ、かき、くり 愛媛 537みかん③、いよかん①、しらぬい(デコポン)②、キウイフルーツ①、ポンカン①、かき、清見①、くり③、ぶどう、なつみかん③、ゆず③、うめ、びわ、日本なし、はっさく③、ネーブルオレンジ、もも、すもも

新潟 79日本なし、かき、ぶどう、西洋なし②、もも、くり、おうとう、干しがき、キウイフルーツ、うめ、りんご、いちじく

高知 118ブンタン①、ゆず①、みかん、日向夏②、日本なし、ポンカン③、ぶどう、マンゴー、かき、くり、うめ、びわ、もも

富山 22 日本なし、干しがき、かき、ぶどう、りんご、もも 福岡 240ぶどう、みかん、かき③、日本なし、キウイフルーツ②、もも、いちじく③、うめ、すもも、なつみかん、ゆず、しらぬい(デコポン)、くり、びわ、カボス②

石川 34 ぶどう、日本なし、かき、りんご、干しがき、くり、キウイフルーツ、うめ、いちじく 佐賀 204みかん、日本なし、しらぬい(デコポン)③、ぶどう、キウイフルーツ、いよかん②、うめ、清見③、かき、もも、すもも、くり

福井 9 うめ、日本なし、かき 長崎 156 みかん、びわ①、ぶどう、しらぬい(デコポン)、日本なし、もも、ポンカン

山梨 595ぶどう①、もも①、すもも①、おうとう②、かき、干しがき③、うめ、日本なし、キウイフルーツ、りんご、ゆず

熊本 318みかん、しらぬい(デコポン)①、日本なし、くり②、なつみかん②、ぶどう、ブンタン②、かき、もも、ポンカン、マンゴー、すもも、清見、ネーブルオレンジ、びわ

長野 625りんご②、ぶどう②、もも、日本なし、干しがき①、すもも②、かき、うめ③、おうとう、西洋なし③、くり、キウイフルーツ

大分 115みかん、日本なし、ぶどう、カボス①、しらぬい(デコポン)、うめ、キウイフルーツ、ゆず、くり、ポンカン、いちじく、なつみかん、かき、もも、すもも、清見、びわ、はっさく

岐阜 50 かき、日本なし、くり、りんご、みかん、もも、ぶどう、うめ 宮崎 130マンゴー①、きんかん①、みかん、日向夏①、ぶどう、ゆず、くり、しらぬい(デコポン)、ポンカン、日本なし、うめ、かき

静岡 302みかん②、日本なし、かき、ネーブルオレンジ①、キウイフルーツ、いちじく、ポンカン、なつみかん、しらぬい(デコポン)、くり、もも、ぶどう、うめ、清見、日向夏③、ぎんなん②、きんかん③、セミノール③

鹿児島 95なつみかん①、みかん、しらぬい(デコポン)、タンカン①、ぶどう、ポンカン②、マンゴー③、びわ③、きんかん②、日本なし、うめ

愛知 197みかん、ぶどう、かき、いちじく①、日本なし、もも、ぎんなん①、キウイフルーツ、くり、うめ

沖縄 60 マンゴー②、パインアップル①、タンカン②、みかん

三重 67みかん、日本なし、ぶどう、かき、うめ、しらぬい(デコポン)、なつみかん、セミノール②、いちじく、くり

合計 8,450

21

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第2章 茶をめぐる情勢

22

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1.我が国におけるお茶生産の位置付け

順位

府県名H30

栽培面積(ha)

H30荒茶生産量

(t)生産の特色

1 静岡 16,500 33,400「せん茶」、特に「深蒸しせん茶」を主体とした生産

2 鹿児島 8,410 28,100「せん茶」を主体とした生産。多様な品種構成

3 三重 2,880 6,240 「かぶせ茶」の生産が全国1位

4 京都 1,570 3,070 「玉露」及び「てん茶」の生産が全国1位

5 福岡 1,540 1,890「玉露」の生産が全国2位。「かぶせ茶」の生産が多い。

6 宮崎 1,390 3,800「せん茶」主体の生産。「釜炒り茶」の生産が全国1位

7 熊本 1,260 1,260 「玉緑茶」の生産が全国3位

8 埼玉 855 898 「せん茶」を主体とした生産

9 佐賀 795 1,270 「玉緑茶」の生産が全国2位

10 長崎 742 733 「玉緑茶」の生産が全国1位

11 愛知 521 863 「てん茶」の生産が多い。

全国 41,500 81,500

○ お茶は、生葉の収穫後、産地で荒茶に加工され、消費地において製茶にブレンドして販売。荒茶段階では約1,000億円の産業規模。

○ 主要産地は、①静岡県、②鹿児島県、③三重県、④京都府、⑤福岡県。上位3県で全国の栽培面積の約7割を占める。

○ 「せん茶」を主体とする静岡県、鹿児島県、宮崎県、「かぶせ茶」の生産が多い三重県、福岡県、「玉緑茶」の生産が多い佐賀県、熊本県、「玉露」や「抹茶」の生産が多い京都府など、府県ごとに特色ある茶生産が行われている。

あらちゃ

荒茶

しあげちゃ

仕上茶(製茶)

いんようちゃ

飲用茶

蒸し・揉み・熱乾燥

各産地の荒茶をブレンド

なまは

生葉

○ お茶の形態変化と産業規模

1,028億円資料:H29生産農業所得統計

○ お茶の主産県と生産の特色

たまりょくちゃ

荒茶(大きさが不揃いで、茎も混じっている状態)

仕上茶(大きさが均一化され、茎も除去された状態)

資料:農林水産省「作物統計」 23注1:順位は面積の平成30年の調査対象県のものである。注2:荒茶生産量の全国については、主産県計である。

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種 類 特徴及び主な産地荒茶生産割合及び荒茶価格(H29年)

[特徴]・最も一般に飲まれるお茶。新芽を蒸して揉んで乾燥させて製造。[主な産地]・全国

[生産割合]55.5%

[荒茶価格]1,476円/kg

[特徴]・棚を用いて藁や寒冷紗などで、収穫前20日前後の被覆栽培を行い、煎茶と同様に製造。

[主な産地]・京都府、福岡県

[生産割合]0.3%

[荒茶価格]5,565円/kg

[特徴]・藁や寒冷紗などで、収穫前1週間程度の被覆栽培を行い、煎茶と同様に製造。

[主な産地]・三重県、福岡県

[生産割合] 4.7%

[荒茶価格] 1,780円/kg

[特徴]・摘採前期に棚施設等を利用して茶園をよしず、コモ、寒冷紗などの被覆資材で2~3週間程度覆った「覆下茶園」から摘採した茶葉を蒸熱し、揉まないでてん茶炉等で乾燥させて製造。

・てん茶を茶臼等で微粉末状にしたものが「抹茶」。[主な産地]・京都府、愛知県

[生産割合]3.3%

[荒茶価格]3,278円/kg

[特徴]・煎茶の製造方法と異なり、最後に形を細長く整える工程がないため、茶葉の形が丸みを帯びている。

[主な産地]・熊本県、佐賀県、長崎県

[生産割合] 2.4%

[荒茶価格] 1,827円/kg

せん茶

かぶせ茶

玉緑茶

てん茶(抹茶)

玉露

資料:荒茶生産割合及び荒茶価格(全茶期)は全国茶生産団体連合会調べ

たまりょくちゃ

ぎょくろ

(参考)お茶の種類

参考:玉露、かぶせ茶及びてん茶を称して「おおい茶」という。24

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【主産県における販売農家1戸あたりの栽培面積の推移】

2.お茶の生産動向

【お茶の作付面積・生産量の推移】

資料:農林水産省「作物統計」

○ 栽培面積は緩やかに減少。生産量は、緑茶飲料需要の増加を受けて平成16年産が10万トンを超えたが、近年は約8万トンで推移。

○ 茶期別生産量では、近年、主にリーフ茶向けの一番茶の生産量は減少しているが、安価なドリンク等向けに三番茶や四番茶・秋冬番茶の生産は増加傾向。また、需要の高まっているてん茶の生産についても増加傾向。

○ 茶農家の栽培面積は拡大が進んでおり、特に鹿児島県では規模拡大が顕著。

(t)

(千㌧)

栽培面積

(千㌶)

平成

静岡 鹿児島 三重 京都 福岡 宮崎 熊本

H12 0.7 1.5 0.5 0.9 0.5 1.2 0.6

H17 0.8 2.1 0.9 1.1 0.8 1.7 0.8

H22 1.0 3.0 1.3 1.3 0.9 2.2 1.1

H27 1.2 3.3 1.5 1.5 1.1 2.1 1.1

85 84 92

101

100

92

94 9686 85 84 88 85 84 80 80 82 82

5050 50494949484847474646454544434242

0

10

20

30

40

50

60

0

20

40

60

80

100

120

13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

生産量 面積

H25 H26 H27 H28 H29

一番茶 30,956 33,264 32,530 31,515 30,192

二番茶 25,993 23,620 20,544 20,285 20,963

三番茶 6,212 5,886 5,801 6,312 7,053

四番茶・秋冬番茶

19,388 18,573 18,534 20,458 22,022

1,392

2,666

0

1000

2000

3000

18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29年度

平成

【茶期別生産量の推移】

(㌧)

資料:全国茶生産団体連合会調べ

【てん茶の生産量の推移】

資料:全国茶生産団体連合会調べ

(ha)

25資料: 農林水産省「農林業センサス」。注:平成22年の販売農家における栽培面積は推計。

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○ お茶の価格については、ペットボトル緑茶飲料の需要の伸びに呼応する形で平成16年までは上昇。その後、需要の停滞により低迷していたものの、平成26年から29年までは回復傾向。

○ また、お茶の価格は①茶種による価格差、②茶期による価格差等が大きく、これに品質に応じた価格差が加わるため、農家によっては大きな差。

(参考)中国産輸入緑茶価格の推移

平成21年 22年 23年 24年 25年 26年 27年 28年 29年

245 252 261 285 382 476 582 520 577

単位:円/kg

単位:円/kg

円/kg

資料:全国茶生産団体連合会調べ

資料:財務省貿易統計(CIF価格)

3.荒茶価格の動向

【茶期毎の価格の推移(平成29年産の荒茶)】

おおい茶 せん茶

番茶その他緑茶

玉露かぶせ茶

てん茶 せん茶 玉緑茶

一番茶 5,565 2,174 3,815 2,255 2,273 695 1,219

二番茶 - 1,159 2,412 868 886 579 718

三番茶 - - - 679 715 503 417

秋冬番茶

- - - 465 - 364 414

全茶期平 均

5,565 1,780 3,278 1,476 1,827 418 709資料:全国茶生産団体連合会調べ

平成

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年 25年 26年 27年 28年 29年

【お茶価格の推移(荒茶・普通せん茶)】

一番茶 二番茶

三番茶 全茶期平均

26

Page 28: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14年15年16年17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年28年29年

リーフ茶 茶飲料

5,749

4.お茶の消費動向

○ 緑茶の消費量について、緑茶(リーフ茶)は減少傾向で推移していたが、近年は横ばい。緑茶飲料は増加傾向で推移。

○ 緑茶(リーフ茶)と茶飲料の1世帯当たりの年間支出金額の合計は、約1万円で推移しているが、リーフ茶と茶飲料の支出金額が逆転するなど簡便な形態での飲用にシフト。特に若年層ではその傾向が顕著。

【1世帯当たりのリーフ茶消費量の推移】

資料:総務省家計調査

【1世帯当たりの緑茶・茶飲料の年間支出金額】(円)

10,765

4,113

6,652

6,095

4,464

【清涼飲料等の消費量の推移】

資料:(社)全国清涼飲料工業会

10,559

平成

平成

平成

平成19年以降、茶飲料の消費支出額が緑茶のそれを上回る。

5,378

0

200

400

600

800

1,000

1,200

14年15年16年17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年28年29年

1,140855

(g)

30.3

24.8

22.7

25.7

4.9

8.2

0

5

10

15

20

25

30

35

13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年 25年 26年 27年 28年 29年

炭酸飲料

コーヒー飲料

緑茶飲料

ミネラルウォーター紅茶飲料

ウーロン茶飲料

一人あたり消費量(

㍑/人)

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

29歳未満 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上

1世帯当たりの年間支出額

[円]

緑茶 茶飲料

【年齢別の緑茶と茶飲料の消費動向(平成29年)】

資料:総務省家計調査

資料:総務省家計調査

27

Page 29: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

26%

35%

1%

10%

4%

4%

14%

6%

38%

29%

1%

10%

4%

1% 9%

8% 一般小売店

スーパー

コンビニエンスストア

百貨店

生協・購買

ディスカウントストア

通信販売

その他

【緑茶の購入先の変化】

H26H11

11,809

9,769

6,381

2,786 2,322

1,607

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

H14 H19 H26

【茶類小売業及び卸売業の事業所数の推移】

○ 消費者による緑茶の購入は、平成11年では茶専門店を含む一般小売店からが最も多かったが、その後、スーパーからの購入等が増加。

○ 茶類小売業の事業所数は平成14年から平成26年でおよそ半減。

茶類小売業

茶類卸売業

事業所数

スーパーからの購入が増加。

通信販売の利用が増加。

5.消費市場の変化

平成14年比、46%減少。

28

Page 30: 果樹・茶をめぐる情勢 - maff.go.jp...(2015)  みかん367万 統計開始以降最高  りんご115万 統計開始以降最高

0

5,000

10,000

15,000

20,000

平成12年 平成17年 平成22年 平成27年

1 3 2 7 4 7 5 3 2 4 2 1 0

10

20

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月(時間/10a)

一番茶

○ 年齢別基幹的農業従事者数(工芸作物)は年々減少するとともに、平成12年には49%であった65歳以上の割合が、27年には56%と高齢化が進展。

○ 機械化が困難である傾斜地では労働時間の季節的偏在が存在し、特に摘採時期の労働負荷が大きい。一部の産地では、早生、晩生の品種導入により摘採期の分散が図られている。

5 4 4 6

15 13

7 4 3 3

8 5

0

10

20

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

(時間/10a) 一番茶

二番茶

秋番茶

傾斜地

平坦地

【労働時間の季節的偏在】

経営規模:3ha労働時間:77時間/10a

経営規模:8ha労働時間:41時間/10a

二番茶

三番茶

秋番茶

【年齢別基幹的農業従事者数(工芸作物)】(人)

6.茶産地が直面する現状①

【産地別の品種構成 (%)】

資料:農林水産省「農林業センサス」

【主産県における販売農家数の推移】

静岡 鹿児島 三重 京都 福岡 宮崎 熊本 全国

H12 24,019 4,309 4,598 1,330 2,217 820 1,277 53,687

H17 17,731 3,072 2,294 1,035 1,629 642 973 37,617

H22 13,933 2,216 1,455 825 1,385 513 695 28,116

H27 9,504 1,599 941 631 962 373 512 19,603

(戸)

静岡 鹿児島 京都 愛知 全国

やぶきた(中生)

90.4 34.1 63.5 55.6 72.6

ゆたかみどり(早生)

0.03 27.4 0 0.4 5.8

さえみどり(早生)

0.5 12.1 0.8 1.1 3.6

おくみどり(晩生)

0.5 4.7 11.7 11.5 3.1

さやまかおり(やや早生)

1.7 0 0.7 1.2 2.0

さみどり(中生)

0.01 0 7.8 24.8 0.7

その他 6.9 21.7 15.5 5.4 12.2

合計 100 100 100 100 100

農林水産省調べ(平成29年度)

(時間/10a)

29

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○ 全国の茶園の約4割が中山間地に位置し、傾斜等の要因により乗用型機械の導入が遅れている地域も存在。

○ 茶園の約3割が、樹齢30年以上と老園化し、収量、品質の低下が懸念。改植等への支援を行うものの、実施面積は全体の5%程度。

【樹齢別の茶園面積(平成23年度)】

改植では、・ 茶園の若返りによる品質・生産力の向上が期待。・ 優良品種の作付けによって、付加価値向上。・ 品種の組み合せにより、作期を分散させ、収穫・加工作業の集中化を回避。

資料:農林水産省調べ

(ha)

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

未成園 ~10年 11~20年 21~30年 30年以上

13%11%

20%22%

33%

6. 茶産地が直面する現状②

H27(ha) 備 考

全国

平坦地 15,532

中山間地 10,276

中山間地割合(%) 39.8

静岡

平坦地 8,570中山間地のうち5割が傾斜度15度以上*であり、乗用機械の導入が困難。*平成6年時点

中山間地 3,205

中山間地割合(%) 27.2

鹿児島

平坦地 3,450中山間地においても傾斜度は小さく、基盤整備が進んでいるため、ほとんどの地域で乗用型機械の利用が可能。

中山間地 1,860

中山間地割合(%) 35.0

京都

平坦地 1778割が傾斜度10度以下、15度以上は6%

中山間地 768

中山間地割合(%) 81.3

愛知

平坦地 2168割が傾斜度5度以下、15度以上は0%

中山間地 66

中山間地割合(%) 23.4

【農業地域別茶栽培面積の動向】

0

500

1000

1500

2000

2500

H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29

茶改植等支援事業

実施累計面積

[ha]

【茶改植等支援事業実施累計面積】

資料:農林水産省調べ台数 導入面積ha 導入割合%

静岡県 3,335 10,005 57.5

鹿児島県 1,152 7,669 90.0

京都府 53 239 15.1

愛知県 68 202 37.2

計 6,436 23,520 54.6

【乗用型摘採機の導入状況(H28)】

30資料:農林水産省調べ

資料:農林水産省調べ

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0

1000

2000

3000

H18一番茶 H18二番茶 . H28一番茶 H28二番茶

荒茶平均単価

[円/k

g]

(有)ネクト 茶市場

7.荒茶工場における販売額向上の取組

○ 静岡県内の共同茶工場の経営状態については、平成21年から26年までの5年間で、7割の

工場において販売額が減少した一方で、13%の茶工場で増加・維持するなど、二極化が進展。

○ 販売額が増加・維持となった茶工場においては、茶商と直接価格や生産量について協議をす

るなど、茶商と連携した取組が多く見られた。

○ 自販率を高めることで、市場取引に比べて有利な販売を実践する例もある。

直売所の運営や、通販、営業担当者の設置による営業活動の拡大などにより、自販チャネルを拡大し、より有利な価格決定ができる体制の構築に努めることで、市場単価に比べ有利な販売を実践。

0

20

40

価格、生産量

を協議

茶商の研修会に

茶工場が参加

契約生産 販売先が

資金支援

取組割合

[%]

「増加・維持」工場

「2 割以上減少」工場

茶商との連携を深め収益を向上させるケース

荒茶販売額を増加・維持した工場と2割以上減少した工場との取組の比較

増加・維持

10~20%減少

20%以上減少

68%

19%

13%

静岡県内の共同茶工場の経営状況(5年前との比較)

自販率の向上により荒茶単価を向上させた事例

H18 自販率20%程度 H28 自販率35%程度

(107%)

(151%)

(144%)

(129%)

※( )内の数値は、市場取引単価に対する比率

(平成26年度静岡県茶業農産課調べ)

A社 31

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8.お茶の輸出入の動向

○ 輸入量は平成16年に緑茶飲料向けとして急増したが、その後、緑茶飲料用原料の国産割合が高まったことから、輸入量はこの10年間で半分以下に減少。

○ 米国等における日本食ブームの影響、健康志向の高まりにより、輸出量はこの10年間で約3倍に増加。輸出先国としては、米国が全体輸出量の約3割を占める。

【緑茶の輸出入の推移】 【主な輸出先国(上位5カ国地域・H30)】(輸出量シェア)

資料:財務省貿易統計

【主な輸入先国(上位5カ国地域・H30)】(輸入量シェア)

599 762 760 872

1,0961,576

1,6251,701

1,9582,232

2,3872,351

2,9423,516

4,1274,108

4,642

5,102

17,739

11,79010,242

16,995

15,187

11,2549,591

7,3265,865

5,906

5,3935,473

4,875 4,1803,473

3,6183,970

4,730

20,000

15,000

10,000

5,000

0

5,000

10,000

15,000

20,000

H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

(トン)

輸出量(t)

輸入量(t)

資料:財務省貿易統計

30%

23%7%

7%

4%

27%アメリカ合衆国

台湾

シンガポール

ドイツ

香港

その他

83%

7%

6%中華人民共和国

ベトナム

オーストラリア

ミャンマー

ブラジル

その他

32

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○ 平成30年の緑茶の輸出額は153億円と、平成29年と比べ7%増。○ 米国向け・EU向けの輸出額は最近5年間でいずれも2倍以上に増加。

9.お茶の輸出実績

【緑茶の輸出実績(EU向け)】

資料:財務省貿易統計

309

534596

420

(億円)(トン)

【緑茶の輸出実績(世界)】

589

【緑茶の輸出実績(米国向け)】

(億円)(トン)

H26 H27 H28 H29 H30

2,218 2,449 2,812 3,093 3,005

【緑茶の輸出価格の推移】単位:円/kg

1,096

1,576

1,625

1,701

1,958

2,232

2,387

2,351

2,942

3,516

4,127

4,108

4,642

5,102

2131 32 33 34

4247 51

66

78

101

116

144153

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

0

1000

2000

3000

4000

5000

6000

(億円)(トン)

輸出量(トン)

輸出額(億円)

1,444 1,550

1,698

1,420

1,407

1,595

3134

4448

59

68

0

20

40

60

80

0

500

1000

1500

2000

H25 H26 H27 H28 H29 H30

輸出量 輸出額

12

15

2023 23

25

0

10

20

30

0

200

400

600

800

H25 H26 H27 H28 H29 H30

ドイツ フランス オランダ

英国 その他 輸出額(EU計)

662

33

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165

24

27 83 89

141

223

360

444

260

6

0

200

400

600

800

H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29

【同等性等の仕組みを利用した

有機栽培茶輸出数量の推移】

米国 カナダ EU スイス

(t)

【茶の輸出量に占める有機JASの割合(平成29年)】

輸出量(t)(A)

有機栽培※(t)(B)

割合(%)(B/A)

米国 1,407 165 11.7

EU 589 260 44.1

10.有機栽培(有機JAS)茶の輸出について

3,533 2,612

0

1,000

2,000

3,000

4,000

H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28

【茶の有機JAS格付実績の推移(国内)】

緑茶(荒茶) 緑茶(仕上げ茶)

(t)

○ 有機栽培茶は海外でのニーズが高く、同時に残留農薬基準のクリアも可能なことから、輸出に適していると評価されている。

○ 茶の有機JAS格付実績は増加傾向。平成28年産荒茶生産量(80,200トン)の4%程度。○ 有機認証制度の同等性等の仕組みを活用した有機栽培茶輸出数量は増加傾向。特にEU向けでは大きな割合を占めている。

44%

24%

8%

8%

5%

11%

鹿児島県

静岡県

京都府

宮崎県

三重県

その他

【有機JAS格付数量の県別の割合※ (平成26年)】

※本データは事例調査であり、調査対象となっている格付数量は1,466トン(格付数量2,323トンの約6割)。

※有機認証制度の同等性等の仕組みを利用して輸出したもの。

34

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〈参考〉世界におけるお茶の動向

【世界における緑茶の貿易量の見通し(FAO予測)】

○ 近年の緑茶生産量及び輸出量は増加傾向。

○ 今後、世界の緑茶貿易量は10年で1.6倍に増加すると予測されている。

出典:International Tea Committee 「Annual Bulletin of Statistics」

【世界における緑茶の生産量及び輸出量の推移】

出典:FAO茶に関する政府間協議資料

177.3

365.4

37.2

60.5

0.0

50.0

100.0

150.0

200.0

250.0

300.0

350.0

400.0

2017 2027

(万トン)

生産量 貿易量

2.1倍に増加

1.6倍に増加

0

50

100

150

200

250

300

350

400

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

1600

1800

2000

H24 H25 H26 H27 H28

中国 ベトナム 日本 インドネシア その他 輸出量

生産量(千トン)

輸出量(千トン)

35

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11.輸出拡大に向けた環境整備の取組

○ 輸出相手国において我が国で使用されている主要な農薬の残留農薬基準を設定するため、必要

なデータの収集や相手国への申請を推進。

○ 相手国の残留農薬基準をクリアする防除体系を確立するため、米国等向けの茶病害虫防除マ

ニュアルの作成や各地での現地実証を通じて防除体系の確立を推進。

○ EU市場向けにニーズが高く、同時に残留農薬基準のクリアも可能な有機栽培茶の生産も重要。

・ 米国、EU、台湾向けの茶病害虫防除マニュアルを作成。

・ 「輸出先国の規制に対応するためのサポート体制整備事業」により、防除体系の確立・導入に向けた技術的指導等を実施。

・ 平成28年度~平成30年度にかけて、静岡県、鹿児島県、京都府、福岡県、宮崎県において防除体系の確立に向けて、現地実証。そ

の後、マニュアル作成、現場普及を予定。

【輸出相手国に対応した生産体制の確立】【輸出相手国の残留農薬基準の設定申請】

【各国における残留農薬基準値の設定数(平成30年2月時点)】

日本米国 EU 台湾

うち日本と同等 うち日本と同等 うち日本と同等

農薬数 219 29 25 30 18 118 29

平成30年12月末時点

平成30年度支援(申請、データ取得等)予定件数

平成31年度以降申請予定申請

件数うち登録件数

米国 7 4 2平成32年度までに要望の強い薬剤(約30剤)

の半数を申請

EU 1 - 5

平成33年度までに茶栽培で通常使われる薬剤(20剤程度)のうち10

剤程度を申請

36

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1 法律の目的この法律は、農林水産大臣による基本方針の策定について定めるとともに、生産者の経営安定、消費の拡大及びこれに資する

お茶を活用した食育の推進並びに輸出の促進、お茶の伝統に関する知識等の普及の措置等を講じ、茶業の健全な発展及び豊かで健康的な国民生活の実現に寄与することを目的とする。

2 法律の概要(1)基本方針の策定(第2条)農林水産大臣は、次に掲げる事項について基本方針を策定する。① 茶業及びお茶の文化の振興の意義及び基本的な方向② お茶の需要の長期見通しに即した生産量の目標設定③ 茶業の振興のための施策④ お茶の文化の振興のための施策⑤ その他茶業及びお茶の文化の振興のために必要な事項

(2)振興計画の策定(第3条)都道府県は、基本方針に即し、振興計画を定めるよう努める。

(3)国及び地方公共団体による支援施策(第4条~第10条)国及び地方公団体は、次に掲げる事項について支援施策を実施するよう努める。① 生産者の経営安定(茶園の基盤整備、茶樹の改植支援、災害予防促進等)② 加工・流通の高度化(農業、製造業、小売業等の一体的な取組による新たな付加価値を生み出す取組等に対する支援)③ 品質の向上の促進④ 消費拡大⑤ 輸出促進⑥ お茶の文化の振興⑦ 茶業及びお茶の文化の振興に寄与した者の顕彰

(4)国の援助(第11条)国は、地方公共団体に対し、必要な情報提供、助言、財政上の措置等を講じるよう努める。

〈参考〉お茶の振興に関する法律について

○ 「お茶の振興に関する法律」が、平成23年4月に施行

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