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1 令和元年度 第1回 松江らしい幼児教育の推進検討委員会 会議録 1.日 時:令和元年 7 月 16 日(火) 13:30 ~ 15:30 2.場 所:松江市保健福祉総合センター 3階 大会議室 (松江市乃白町32番地2) 3.会議出席者 (1)委員(16 名) 肥後功一委員長、山下由紀恵副委員長、石井尚吾委員、石野陽子委員、伊藤京子委員、岡美慧子 委員、岡田志恵美委員、金津式彦委員、木村圭子委員、齋藤義勝委員、田邊秀利委員、道前哲志 委員、中村和可子委員、新部一太郎委員、長谷川修二委員、秦昌子委員 (2)松江市(13 名) 舩木子育て部長、早弓副教育長、青木子育て部次長、寺本教育委員会次長、田中子育て支援セン ター長、松尾安心子育て推進室長、福島学校教育課指導主事、伊藤子育て支援課保育幼稚園係長、 澤田安心子育て推進室指導主事、石原安心子育て推進室専門企画員、武藤子育て政策課副主任、 石倉安心子育て推進室副主任保育専門員、井上安心子育て推進室副主任保育専門員 4.議題 松江らしい幼児教育の推進策について 5.議事の要旨 松江市の子育て環境(世帯の状況、保育所入所率等)と各WGでの検討状況について、事務局か ら資料に沿って説明。 委員どうしの自由討議によって、松江らしい幼児教育によって求められる「人間像」「能力像」「教 育(施策)像」等についてのイメージが整理されたので、これを各WGにフィードバックしさらに 内容を深めてもらうことになった。 6.会議の経過 別紙のとおり 7.所管課等 松江市子育て部子育て課安心子育て推進室 (55-5031)

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令和元年度 第1回 松江らしい幼児教育の推進検討委員会

会議録

1.日 時:令和元年 7月 16日(火) 13:30 ~ 15:30

2.場 所:松江市保健福祉総合センター 3階 大会議室

(松江市乃白町32番地2)

3.会議出席者

(1)委員(16名)

肥後功一委員長、山下由紀恵副委員長、石井尚吾委員、石野陽子委員、伊藤京子委員、岡美慧子

委員、岡田志恵美委員、金津式彦委員、木村圭子委員、齋藤義勝委員、田邊秀利委員、道前哲志

委員、中村和可子委員、新部一太郎委員、長谷川修二委員、秦昌子委員

(2)松江市(13名)

舩木子育て部長、早弓副教育長、青木子育て部次長、寺本教育委員会次長、田中子育て支援セン

ター長、松尾安心子育て推進室長、福島学校教育課指導主事、伊藤子育て支援課保育幼稚園係長、

澤田安心子育て推進室指導主事、石原安心子育て推進室専門企画員、武藤子育て政策課副主任、

石倉安心子育て推進室副主任保育専門員、井上安心子育て推進室副主任保育専門員

4.議題

松江らしい幼児教育の推進策について

5.議事の要旨

松江市の子育て環境(世帯の状況、保育所入所率等)と各WGでの検討状況について、事務局か

ら資料に沿って説明。

委員どうしの自由討議によって、松江らしい幼児教育によって求められる「人間像」「能力像」「教

育(施策)像」等についてのイメージが整理されたので、これを各WGにフィードバックしさらに

内容を深めてもらうことになった。

6.会議の経過

別紙のとおり

7.所管課等

松江市子育て部子育て課安心子育て推進室 (55-5031)

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別紙 青木次長 進行

舩木部長(あいさつ)

昨年 10月に発足し今回で三回目となるこの会議ですが、各WGの議論も深まってきたところと思いま

す。

なお、今年は子育て計画の最終年で、この会議からは「松江らしい幼児教育」とその推進策について

提案するという重要な役目があります。ぜひ、今日も活発なご議論をお願いいたします。

肥後会長(あいさつ)

次期の子ども子育て支援事業計画に反映させる、ということで「松江市らしい」という少し難しい課

題をいただいております。幼児教育全体の振興をどのように図っていくのかという非常に重要な観点を

含んだ委員会だと思っています。

本日は、各WGの報告も受けつつ、今後そのWGにどういう方向で議論していただくとよいのかとい

う大きな方向性についてここで議論したいと思います。

会議の公開について肥後会長から確認

→ 青木次長の回答により 会議は公開とすることを確認

肥後会長

松江市の状況、各WGの状況、その他について事務局の方から資料に沿って事務局から説明してくだ

さい。

(事務局)松尾室長 資料に沿って説明

肥後会長

松江市の現状についていろいろな角度からの説明、各WGの進捗について、それから今議論を求めら

れている課題について提示してもらいました。次第(2)で「今後の方向性」として議論するようにと

いう設定になっていますが、まずは今の説明についての質問や各WGご参加の委員の方からWGについ

ての補足などあれば。

道前委員

家庭支援WGから。資料のとおりですが…ショートステイ事業について。松江市内では日赤乳児院と

三歳以上は双樹学園で受け入れているところです。乳児院については定員が三十名ですが、その中で(シ

ョートステイを)受けるので、入所児がいっぱいだと受けられないこともあります。昨年度は入所児が

多く、ショートステイの実績は 11人 50日間しか受けられなかったが、29年度は比較的入所児が少なか

ったので 20人 107日間受け入れました。(状況によって)倍半分くらい違います。要望があればなるべ

く引き受けることがよいのでしょうが、できない状況があります。なので、できれば里親さんにも受け

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てほしい。制度的には可能ということだが(実際の)仕組みとしてどのようにやって行くものか難しい

ところもあるので、松江市さんといっしょに検討していけたら、ということを話し合いました。

中村委員

同じく家庭支援WGから。「ポピュレーションアプローチ」についてですが、(なんでも相談の電話番

号)「60-8140」をいかに浸透させていくかということで、例えばリズムをつけたりごろ合わせ

はどうかなど案が出ました。「民間企業の育成」についてですが…子育て家庭に対する教室などを有料

で(民間が)開催しても行政が同じような内容を無料でやるとみんなそちらに行ってしまう。自発的・

主体的に民間事業者が事業を始める際に、(例えば)共創協働マーケットでのマッチングや助成金等を

利用するようにしてそこに子育てに特化した枠を設けるとか、立ち上げの際の支援や事業の委託などが

あるとよいかと。

山下委員

幼稚園保育所WGです。まとめとしては資料のとおりとして、この話の成り立ちについて説明します。

平成 25年松江市では「保幼小連携プログラム」というものを作っておられ、その中で「三つの力」に

ついて、保幼小がいっしょに取り組んで行こうということになっていました。「かしこい体」「生活する

力」「学ぶ力」…この三つの内、「かしこい体」はエスコを中心に、松江市全体としてすでにかなりの成

果を上げていて、全国的にも評価されている。なので、残り二つについて今度はどのように積み上げて

いくかを考えようということでした。

「生活する力」については、家庭との連携なしには実現不可能だと…つまり生活リズムや生活習慣―

「早寝・早起き・朝ごはん」など―は保育所幼稚園だけでは取り組めないので、家庭で取り組んでいた

だきたいことが保護者に伝わるようなツール作りが重要ではないかと。資料では「冊子」と書いてあり

ますが、スマホでも閲覧できるようなものがいいかという話になりました。市民みんなが共通認識を持

って、幼児期に家庭で育てたいことについて理解できるようなツールです。それがあれば、保育所幼稚

園から家庭へ指導ができるのでは、という話になりました。

「学ぶ力」については、「かしこい体」「生活する力」も含めて、現在「十の姿」が教育要領の指針で

示されていますので、幼児教育の教育過程全体を小学校の課程につなぐという意味での「学びのつなが

り」(を推進する)、そのための工夫をしてはどうか、というアイディアです。現在、(保幼小)連絡会

というものがあり、子どもの情報について入学予定学校と各所園が連携をとる会として開催されている

ようです。頻度はだいたい年2回、3回のところもあるようです。(そういった)子どもの情報ではな

くて、教育課程―「学びの情報」―をつなぐために、園長先生や校長先生が集まる会を年度初めと終わ

り、2回程度開催してはどうかというアイディアです。他県ですが、そのようなことをすでに実施して

いるところもありました。

また先ほど資料説明にありましたように、松江市で三世代同居が減少してきており子どもが育つ環境

が大きく変化しているのだと。また父母の労働時間を考えると、子どもが学校から帰宅しても家庭に誰

もいない。だから塾やサークル等に通うのでしょうが…それは結局、子どもたちが地域社会の中でいろ

んな世代を見て育つということがなくなり、子どもが子どもの中で育っている状態ということ。その中

に先生だけがぽつんと一人いる…それは人としての育ちはどうなのかと。なので、地域の様々な多世代

の方々に幼児教育にご協力いただき、所園と連携して農業体験やお菓子作りなど、多世代の関わりの中

に―保護者も含めて―巻き込むような地域連携ができないかということで、「地域応援団リスト」を作

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るというアイディアが出ました。

以上、WG成果の背景について少し説明しました。

肥後会長

育てたい「能力像」や「人間像」という話になると、なかなか「松江らしい」という言葉を入れにく

いなと思いました。ただ山下委員のお話の後段で、地域の方々にもっと入っていただいてもっと幼児と

関わるような教育体制を作れたらということを聞くと、けっこう松江らしさが出せるのかなと。ここで

議論するのは松江らしい「人間像」「能力像」とするのか?それとも松江らしい「教育像」とするのか?

ということも一つの議論の的だと考えています。

家庭支援WGも同じで、ハイリスク発生防止にしてもポピュレーションアプローチにしても、それに

対して「松江らしい幅」で、どういうふうに設定するのかということがポイントになるのかなと。

放課後支援WGはどうですか。

石野委員

資料のとおりではありますが、加えるとするなら。

子どもが置かれている状況がずいぶん多様化しているということ。例えば家族形態の違いもかなり広

がっている。生活習慣についても。保護者がどのように子どもに接しているかということだけでなく子

ども自身の生活習慣も多様化しているという話でした。また、松江市と言っても広いので住まいの場所

によってずいぶん違います。旧市中心部では子どもの居場所もいろいろありますが、山間部となると隣

りの家もすごく離れていて友だちと遊ぶのも容易ではないような環境。そんな中で放課後児童クラブが

どんな役割を果たしているのか、また果たさなければならないのかということ。

それから、児童クラブそのものも多様化しているということ。もともとは公設が多かったが民設もの

も増えてきています。それぞれに理念も違い設置経緯もバラエティに富んでいる。昔から地域に根付い

た児童クラブもあれば、民間で大きな理念を掲げて設置されているものもあります。

子どもが置かれている環境も児童クラブそのものの理念や育て方(育成方針)も多様化している中で、

それをどのようにマッチングさせられるのか?ということが大きな課題の一つだと考えています。それ

と、松江市や地域が希望している子どもの姿というものを取り入れながら、どうやって子どもを育てる

かということを考えていかなければならないという…まあ考えることが多いなと、WGでも話している

ところです。

肥後会長

さて、ここまでざっと資料やデータを見たということで。ここから先は、次第によりますと「松江市

が取り組む幼児教育(放課後の過ごし方を含む)の方向性について」…こういうことが大事なんじゃな

いかと、ご意見をいただきそれをプランに反映させていくということになります。なかなか出来上がっ

た文章にするのは難しいので断片的に「大事な単語はこれじゃないか」というようなものを挙げていけ

ばいいかなと思います。

その際、大きものから順番に…まず「人間像」というのがあると思います。ただ、先ほど申し上げた

ように「松江らしい人間像」と言ってもなかなか難しいと思います。そこで「能力感(能力像)」とい

うものがあると思います。こうこうこういった力が今後の10年20年大事だという「能力像」のイメ

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ージを挙げていただく方法もあると思います。

それから、三つのWGで話し合っていただいたこと―家庭や地域で、幼稚園保育所で、放課後児童ク

ラブで―それぞれの場でどのような教育の中身を大事にするかという、こういう教育のやり方がいいの

では、といった「教育像」を挙げるのでもいいと思います。

誰が話しても一定の偏りはありますので、みんなで意見を出し合っていけばよいと思います。今、各

地で子ども・子育て計画が策定されていますが、こうやって委員が話し合ってというのは意外とないの

です。意見を反映させるいいチャンスと思いますので、ぜひどうぞ。

新部委員

なかなかまとまった話にはならないのですが…どんな大人に育ってほしいか?そのためにどのような

経験をしてほしいか?ということで。

親が、そのがんばっている姿、生き生きとしている姿を見せてあげること、これが大事だとわたしは

思っています。この資料に「夢を描き、その実現にチャレンジできる環境」(資料 P13)と書いてありま

すが、まず一番身近な人たちが夢を持ってチャレンジしている、となっていなければ子どもたちも「(夢

を描くとかチャレンジとか)無理だなあ」と思ってしまうでしょう。松江市はこれまでも保護者支援に

力を入れておられるが、それをもう一歩進めるような形で―WGでも検討しましたが―親を含めた巻き

込んだ状態での幼児教育、これを行政がしっかりサポートするという姿勢を示して、親の孤立感や自分

だけでなんとかしなくてはならないという感覚を払しょくし、さらに「親もチャレンジしてもいい」と

いうメッセージが行政から送られることが大事ではないかと思います。そういう環境の中でがんばる親

に子どもも刺激・感化されて前に進んで行こうとする力が育まれるのではないかと。必ずしも親でなく

ともよいかもしれませんが…親の姿であることが望ましいかなと思います。身近な人のチャレンジする

姿を感じられるということが大事かと。

肥後会長

こんなふうにばらばらといろんなイメージを挙げていくのがよいですね。

新部委員のおっしゃったことは二つあります。まず、親も子どももチャレンジできる、それで親も子

どもも育つ、というイメージ。もう一つは、家庭での親のがんばりを孤立させずにみんなで支援する、

という二つのイメージが含まれていたようですね。

石井委員

設問が高等過ぎてどう答えればよいのかと…。

一つ考えているのは、子どもたちには自分で考えて動く人になってほしいと思います。指示を待つ子

どもたちが多い、指示がなければ動かなくてよいと考えている子どもたちが比較的多いように思います。

わたしはこども園に関わっているのですが…先生たちの関わりによって、子どもたちが自分から情報を

集めて動くグループもあれば、言われるまで何もしない声も出そうともしないというグループもあって。

いくつかの場所(園?)で見ていて気になることです。自分から情報を集めて自分から動く、そういう

自発性を持った子どもたちを育てていくことができる関わり方をぜひ考えてほしいと思います。どうす

ればいいのかというとちょっとわからないのですが、イメージとしてはそういうものがあります。

それと、もう一つ気になっていること。この場で言うことかわかりませんが…松江ではスポーツ少年

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団が異様(なほど熱心)。わたしはいろいろな地域を見てきたが、松江はスポーツクラブがとても多く

練習時間も非常に長い。小学校でも中学校でも先生方の悩みは、月曜日(子どもたちが)疲れ果てて授

業にならないことだと聞きます。土日練習したり対外試合があったりして疲れ切って帰ってきて、月曜

日は授業だと言われても、子どもたちの体がもつはずがない。医療の視点から見ると、小学校も中学校

も練習が過度であり身体や成長に悪い影響を与えると思っているし、中学終わり時点で燃え尽き―バー

ンアウト―してしまう子が非常に多い。(その結果)それこそ、言われないと何もしない人になってし

まうような気がしています。十把一絡げに語るのは危険なのでしょうが…体の育ち・心の育ちに適切な

校外活動ということにも目を向けてほしいと思います。「週(平日)五日練習で、土日は全部です」と

いう小学四年生とかの話を聞くと…それは、健全な心と体を育てるスポーツ活動とはとても思えない、

という時があります。こういうことを、自分で考えて自分で避けることができる子どもになってくれた

らもっとよいのではと思います。

あと一つ、こども園の事業者として。病児・障がい児保育についてですが、国からも松江市からも補

助はあるのですが、通常の保育時間(9時~5時)に対してなのです。寝たきりとか危険行動のある障

がい児を受け入れるとして、9時から仕事であれば親御さんは7時半から預かってほしいと言われます

が…ではその時間(7時半~9時)はどうなるのか。9時から5時の前後の時間にも別途スタッフや不

測の事態のための保険などが必要ですが、その時間帯は支援(補助)の対象にならないのです。うち(こ

ども園)は障がいのあるお子さんも積極的に受け入れる体制でやろうとしているが、正直なところ、皆

さんをこの条件で受け入れるのは難しい。もっとお金を出してほしいというのが本音ですが…まあそれ

は難しいにしても、もっと本当に必要なところにメリハリをつけて対応してほしい。また、公立のこど

も園・保育所と民間こども園・保育所がどういう役割を担っていくのかということもあり―当然現在も

ビジョンはあるのでしょうが―民間が資金や人員的にどうしても無理だという部分に、公立の保育所・

こども園(幼保園?)がメリハリをつけた支援をしてほしい。具体的には、障がい児やアレルギーの子

の対応。わたしも、小麦粉をふわっと振りまいたらぜいぜい言い出したほどの強烈なアレルギーの子を

見たことがありますが、例えばこういうお子さんを公立が受け入れてくれるかと言うと逆で「うちでは

とてもそんな余裕はありません」と言われてしまったという事例もありました。現実にそういうお子さ

んを何人か見ていて「なんとか受け入れます」と言ってくれた民間施設に通われているのですが…よく

助かったなあと思うようなことさえあるのです。アレルギーの対応について、もっと正確に(適切に)、

受け入れることができるようなモデル的な公立施設をぜひ作っていただき民間がそのモデルに向かう

ことができるような、そういう役割を(公立が)果たしていただければと思います。

肥後会長

三つ、大事な話をしていただきました。

一つ目は子どもの自発性―自分の頭で考えて動く―についてのお話。これはわたしにも経験がありま

す。わたしは週に2、3回は保育所などに行くのですが、子どもたちから一番出てくる言葉が「やって」

「とって」「来て」「待って」「読んで」…「何々して」ばかり。先日はカエルを捕まえると言って「採

って、採って!」「入れて、入れて!」…全部「やって」なんだなと。これはどうにかならないのかと、

そういう話をしたところでした。「指示待ち」という言葉もありましたが、自発性をどう育てるかとい

うことは大きな課題だと思いました。

二つ目はスポ少のこと。わたしも同感なところがあります。もう少し広く幼児教育の問題として考え

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ると、幼児期に多様な力を身に着けるというのはすごく大事で、ある一つのことだけというのは―深ま

っていくというのはよい面もありますが―いろんな可能性の種まきをする時期なので、多様性というこ

とに開かれた幼児教育である必要があるというご指摘でした。

三つ目もとても大事な指摘でした。ハンディやアレルギーなどがあっても安心して子育てできる、と

いうイメージを松江がちゃんと持つということが大事です。ハンディだけでなく難しさのある子育てで

あっても安心して子育てできる街ですよ、ということを具体的に施策にしていくことがとても大切です。

伊藤委員

わたしは公民館(長)なので…「松江らしい」と考えると、松江のまちを理解したり暮らしを楽しん

だりといった、住んでいるところに愛着を持つということを考えます。

幼稚園保育所WGの報告の中で「公民館区ごとの人材リスト(応援団)」というのがありますが、地域

には本当に人材、自然、伝統行事など資源が豊富です。確かに三世代同居も少なくなっていて…そのこ

とは幼稚園や小学校の先生もすごく理解しておられて、地域の伝統行事に子どもたちを積極的に参加さ

せてくださったり、あるいは子ども会や子ども育成協議会などが、地域の伝統行事や季節の行事を取り

入れることで、子どもたちの学びの場やつながりの場を作り子育てを応援しています。このように、子

どもたちが体験をとおして「(自分たちが)住んでいるのはいいところだな」と思ってくれるような取

り組みを公民館区ごとにいろいろやっています。

子どもたちも塾やスポーツで忙しいようですが、家族がそういった地域行事に率先して連れて行くと

か親子で参加するなどして地域のよさを子どもたちにしっかり体験させてあげたいと、そう思って公民

館でも今いろいろ取り組んでいるところですし、これからも大事なことだと考えています。

肥後会長

今、実は県教育委員会でも「教育プラン21」というのを策定しているところなのですが、そこでは

やっぱり「ふるさと」とか「島根の」とか(よく言われる)。人口対策としての「ふるさと教育」とい

うことなのでしょうが…でも、「(島根から)出て行かない子どもを育てる」というのはおかしい。そう

ではなくて、ふるさとにつながるためには、ふるさとで大切に育てられたというイメージを持つという

ことはすごく大事ですね。小さい頃住んでいた地域で―今「愛着を感じる」とおっしゃいましたが―愛

されて育つということ。そのためには、今伊藤委員がおっしゃった「伝統とつながる」「人とつながる」

「地域の自然とつながる」そういうイメージを持って、地域の中で大事に…人や自然や昔からの伝統と

つながって育ったなと思えるように取り組むことが大切なのではないかということですね。ホーランエ

ンヤだけじゃないですしね。それ以上に、地域には様々な資源があるのだというご指摘でした。

田邊委員

新部委員石井委員がおっしゃったように、人格形成において、チャレンジするうえで親御さんやお子

さんのいろいろな環境の中で、自分で考えて行動することがなぜできないのか?ということについて。

いくつか要因があるとは思いますがわたしが考えるに、失敗したらどうしよう間違えたらどうしよう

と考えてしまう文化がありますよね。今、わたしもここで話していて「間違ったらどうしよう、失敗し

たらどうしよう」と思ってしまいますが、みなさんもそういう経験があるのではないかと。教育するう

えで「失敗してもいいんだよ、こうやって起き上がったらいいんだよ」という環境づくりを市全体で取

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り組んでいけば、こういった場での意見もどんどん出るのではないでしょうか。

それから公民館の取り組みについて。わたしは最近三人目の子どもが産まれまして、乃木在住ですの

で妻が乃木公民館の様々な催しに参加させていただいています。プール教室や「もぐもぐ教室」―食べ

させる練習ができるようです―など。それから他のお母さん方と情報共有などもできると。妻は雲南出

身なのですが「雲南にはこういった催しは全然ない(と思う)」と。乃木公民館以外の取り組みはよく

わからないのですが、どこもこのように充実しているとよいなと思いました。

肥後会長

一つ目のお話ですが、この頃都会でよく言われる話です。子どもに対する世間の目が厳しくて、例え

ば保育所を作ろうとすると近所から苦情が来るとかベビーカーを電車に乗せることについて(批判があ

る)など。不寛容というのか…「失敗してもいいんだよ」と今おっしゃいましたが、子どもに対するや

さしいまなざしが持てる地域でありたいということでした。

それから、地域差について。地域によってできていないサービスがあるのでは?ということでした。

岡委員

わたしは児童クラブの方から出ております。

大きな課題で、どうしようと思いました。今の子どもたちが10年後20年後にどうなってほしいか

と言うと…わかりにくいですよね、これだけ変化の激しい時代ですから。そういう中でも、わたしとし

ては「松江で育ってよかったなあ」と思ってほしい、そういう大人になってほしい、そのためには今い

ったい何をすべきか?つまり、松江に育って本当にいいところだった、という時、何を思うのかなと考

えたのですが…やはり自然と関わった体験があること、もの・文化と関わっていたこと、人とのコミュ

ニケーションがとてもよかったということ。おじいちゃんおばあちゃんや隣のおじさんおばさんたちが、

あの時優しくしてくれたなあという思いがあれば、松江ってよかったなと思い出すのではないでしょう

か。

そういうことを考えながら幼児教育をするとして、これからどのような体験をさせるべきか?どのよ

うに体験を組めば子どもの中に残るようなものができるか?と考えて…モノやヒトやコト全てに対し

て「関わっていく」。見るだけでなく関わっていくような体験をさせていきたい。そのためには、児童

クラブだけではだめなんです、幼稚園保育所だけでもだめです。それから、忙しい親御さんが土日に子

どもを連れて何か体験と言っても、親と子の体験になってしまう。そうではなくて、地域の人たち、周

りのたくさんの人たちの価値観の中で育っていくような環境を作っていきたいと、そのためには地域の

力が必要だと思っています。

先日、児童クラブで騒がしい子いて―動き回って言うことを聞いてくれないのです―ある男性指導員

がみんなでミニトマトを作ろうと言い出しました。すると、子どもたちがみんなそのミニトマト栽培に

関わっていくのですね。ちょっとしたことですが、他の(家族でない)大人が子どもたちといっしょに

なってなんだかんだ話をしながらそういう経験を重ねていく…こういうことがたくさんあれば、大人に

なってどこに住んでいても「松江ってよかったな、ああいうまちに住みたいな」と思ってくれるでしょ

うし、そういうまちづくりをしたいと思います。

肥後会長

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「松江で育ってよかったな」というのは(その理由として)「子どもは医療費がタダだったから」など

と子どもが思うわけはないので…(それだけでなく)地域「で」育つというより地域「と」関わって育

つというふうに考えるべきだというご指摘です。「地域とつながって」という、先ほどの伊藤委員と同

趣旨のご意見でした。

岡田委員

わたしは民生児童委員の主任児童委員という立場です。

気がかりな子どもや家庭に関わることが多くて…今日はいろいろ考えて来たのですが、やっぱりどの

子にしても「一人ぼっち」という感覚で育てたくない、ということ。一人ぼっちで過ごしている子がい

るのなら、声をかけて地域の活動などに誘ってあげたい。そういう連携を―わたしは古志原地区なので

すが―小学校や幼稚園と連携して、気がかりな子どもや家庭について情報共有を図りながらその家庭へ

のアプローチというのを少しずつはじめています。当地区の公民館でも教室や夏休みの居場所とか誰で

も参加できる催しなども開催しています。例えば中学校で不良ではねられている子を祭りの屋台に呼ん

できて働いてもらったりして…どの子がどんなふうに育っているのかというような地域のことをよく

知っている、きめ細やかな対処ができるような「地域性」というものがあることがとても素晴らしいと

思っています。

チャレンジとか未来を担うとかも本当に素晴らしい言葉だと思いますが、居場所がないような子たち

でも、この地域だと笑って過ごせるということがあると望ましいと、わたしは思います。

肥後会長

「一人ぼっちじゃない」「取り残された人がいない」というのは、国連のSDGsの目標の一つですね。

大切な言葉だと思います。

金津委員

わたしはやはり企業を経営する立場として。

どんな大人に育ってほしいかというと…例えばですが「企業が必要とする人材」と重なるところがあ

るのかなと。地域の未来・経済を担うのは子どもたちなわけですから。そうした中で、最近の新卒の子

たちを見ていると、先ほど言われたような「指示待ち」とか自発的に自分で動くということをなかなか

やろうとしないという側面は確かにあると思います。一を教えられて自分で二や三まで考えて、という

ような力は弱くなっている気がします。辛抱強さがないと言うか…怒られ慣れていない感じですね、現

場でちょっと怒られて翌日もう出てこないなんてことも残念ながらありますし。それと、コミュニケー

ション能力がかなり低下しているような気がします。SNSなどの文字中心のコミュニケーションが関

係しているのかどうかはっきりはわかりませんが、電話が苦手とか、初対面の人とぱっと雑談ができな

い、というような面はあります。

こういった新卒の子たちの特徴というのがあるとして…企業の現場にいる者として将来的なこと、1

0年後20年後を考えると、今後、凄まじい人口減少が起こるということ、「少子超高齢化」により今

までの高度経済成長期に築いてきた様々なシステムが全く通用しなくなるということと、またさらに第

四次産業革命、グローバル化などもどんどん進展していくと思っています。そうすると教育の分野も相

当変わらないとまずいんじゃないのかという「危機感」がすごくあります。

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その中で必要とされるのは、変化を乗り越える力―変化対応力、それに想像力。クリエイティブな人

材が求められます。あとはやっぱりいろいろな問題を解決していく力、「問う力」というか、これが必

要だと思います。今「勉強」と言いますが、昔は「学問」と言いましたよね、「問いを学ぶ」という…

まずは問えないと問題も見つからない解決もできない。そういうプロセスが大事なんだと思います。

あとこれは最近個人的に思ったのですが、幼児の寝る時間が遅いような気がします。夜遅く11時と

かに、コンビニでお母さんが2~3歳の子を連れていたりするのをけっこう見かけるのです。それはど

うなんだろうと思いますね。

肥後会長

地域の未来や産業のことを考える立場からということで。石井委員と同じご意見がありました、自分

の頭で考えない(子がいるのでは)ということ。ストレスに弱いのでしょうね。コミュニケーション能

力が弱いということもよく聞きますね。

また「変化に対応する力」というのは割とよく聞くのですが、大切なのは「課題を発見する力」「問題

を見つける力」―「問う力」と今おっしゃいましたが―についてです。確かに今このことは大学では笑

い話ではなくて、学生の卒論テーマを先生が考えてあげるという時代になっています。

また乳幼児の健康についても―家庭教育の根本でしょうが―そういうところも少し怪しくなってきて

いるのでは?というご意見でした。

木村委員

わたしは保育園勤務でして、今委員の皆様が言われたことは、実は保育の現場では大なり小なり網羅

してやっているのです。ですが…それがきちんと行われるようにという指導もありますので、これから

も現場では粛々と日々やっていこうと思いました。スポ少関係で言うと、親御さんが土曜日スポ少に出

かけるために6時や7時前に(弟妹を)預けて夕方6時過ぎて迎えに来るということは日常茶飯事です。

公民館との活動も積極的にやっています。そうした中で、今回問題になっている子ども・子育てについ

て…保育の質をもっともっと高めていかなきゃならないということ、今までやってきたこともあるので

すが…皆様に認知していただけていなかったのではないかとあらためて今受け止めて、ちょっとどんよ

りしています(暗い気持ちに)。

でも、それくらい子どもたちが―我々は職員として、もちろんがんばってやりますが―実際一番がん

ばっているんだということをお伝えしたい。子どもは、お母さんたちを待つために集団行動もするし、

そうやって自分たちが生きていく術を―サバイバルというか―身に着けるし、一生懸命赤ちゃんのとき

から保育園での生活を確立していきます。そういう姿を日々見ていると、やはり大人が、特に職員が高

い見識とか質を深めていかなければならないと実感しています。

そんな中で、余裕がないというか人手不足ということがあって…本当にいっぱいいっぱいなのです。

なのでわたしの立場から言うと、松江らしさというようなことまで踏み込むのであれば、もっと人材が

たくさん職場にいてくれると、もっと日々が豊かに送れるのではないかと。

肥後会長

非常に大事なことです。保育所が一生懸命取り組んでいる状況についてはみんなもちろん理解してい

るのですが、問題は、保育所だけでは何ともならないことがあるということ。

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保育士さんの数を増やすというご指摘も本当にその通りだと思いますが、やっぱり、そこでうまくい

かないことに関しては地域の方にもう少し入ってもらったり支援するという形が必要なんじゃないか

とも思います。また、根本はもちろん家庭教育にあるのですから、もう少し家庭のご理解や支援がない

と保育所もうまくまわっていかないということもあります。加えて、保育士さんたちの研修に力を入れ

ていくというご指摘も、おっしゃるとおりと思います。

齋藤委員

石井委員が言われたこと、「指示待ち」の子ども、自立性・自発性がないと。金津委員が言われたのは、

(昨今の)新入社員も同様だと。

わたしも会社員で37歳になるのですが、わたしたちより少し若い世代―三十代なったかどうかくら

いの―要は「ゆとり世代」ですね、彼らが大人になり結婚されて親になり…その子たちが「指示待ち」

になる、と。これはもう、自然な話かと…まあ親を反面教師としていい子に育ってくれればいいのでし

ょうが、なかなかそういうふうにいかない。

わたしは幼稚園・保育所WGに出ましたが、そこである先生のお話がありました。子どもさんが大き

な声であいさつをしたので先生が「大きな声であいさつできたね」と誉めたところ、その親御さんが「え、

それって当たり前ですよね」と言われたと。そこにはおそらく括弧書きがあるのですよ―「それはちゃ

んと教えてますよね?先生…」という。わたしは、いやそれは違うでしょう、と思いました。あいさつ

は学校や幼稚園で教えることではない、家庭で教えることでしょう。「指示待ち」の子どもたちの親御

さんは過度に幼稚園や保育園に(頼っている)…依存とか丸投げ、とまでは言いませんが…そういうこ

とを強く思ってしまいます。

なので、「松江らしい」というものが、子どもや子育てにやさしいのはいいのですが、親に過度にやさ

し過ぎる必要はない、とわたしは思います。そこは線引きをしていかないと、どんどん親を甘えさせる

ような気がして、危惧しています。

わたしはPTA連合会顧問なので、本来(この場では)保護者の意見を代弁しないといけないのです

が…このようにちょっと過激なことを言わせていただきます。

肥後会長

以前から話題になっていることですね、「ゆとり(世代)」ということだけではないと思いますが…親

をどう育てるのかという「親育て」ということだと思います。親御さんにもぜひ参加してもらって親も

いっしょに育っていくといい、とは言いますが理想はそうなのですが、なかなかそうはいかない状況も

あります。

これは、家庭支援WGや幼稚園保育所WGのテーマにもつながることかもしれません。

中村委員

具体的なツールも含めてアイディアを出させてください。

子育て・子育ちだけの話でなく、今働き手不足ということもありますし…先ほどから「地域」と言う

言葉がよく出ますが、地域の方々も本当に目いっぱい活動しておられ、一人何役も担いながら地域を支

えてくれています。その中で保護者がもっと当事者意識を持って、当事者を増やしていくということも

大切かと。先ほど保育所の話もありましたが、保育所の先生方がこれだけしっかりやってくださってい

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るので、自分の子どもだけではなくて周りの子どもたちを含めていっしょに育てているんだという意識

を持つべきと思います。先ほど言われたあいさつとかお礼も…松江の子どもたちには、もう少し人に感

謝の心を持って育ってほしいなあと思います、もちろん大人も。

わたしは今子どもたちに「スポーツ鬼ごっこ」を教えているのですが、親御さんが指導員たちに対し

てお礼やあいさつもないことが多く、大変寂しい思いがあります。支えてくださっている地域の方に、

もっとありがとうという気持ちを伝えるとか、ちゃんとあいさつをするということが大切と思います。

子どもに慣れていないというより人に慣れていない大人たちが増えたことで、子どもを育てにくくな

ったのではないかと。個人的価値観に踏み込むのは難しいことですが…まずは大人たちに対して、地域

できちんとあいさつをするとか基本的な、人との交わりということをもう一度見直すようなキャンペー

ンをはるなど、どうでしょうか。

子どもたちに対しては「マイナスの言葉がけをしない」ということがいいのでは、と思います。これ

は、わたしが大学でキャリア支援をしていく中で思ったのですが、否定的な言葉をたくさん投げかけら

れて育った子は、やはり自発的・主体的な活動ができにくいように感じました。ですので、まずチャレ

ンジするには子どもの頃から―先ほどから言われていますが―「失敗してもいいんだよ」ということを

大人が伝えていくことが大事なのだと。

その一つの具体例として…「ドリームマップ」というものがあります。ご存じでしょうか。これは、

自分が将来―何年というのは自由に設定できます―何になりたいか、家庭・学校・仕事など、どんな人

になりたいか、どんな活動をしていきたいかなど…自分の未来を書き起こし表現するためのツールなの

ですが、絶対に否定してはいけない、というルールがあります。だからみんな肯き合って聞くわけです。

わたしの職場では人材教育として取り組んだのですが、否定されない状況があることで社員たちがのび

のびと「やってもいいんだ」ということを体感できます。これ(「ドリームマップ」)は子どもバージョ

ンなどもありますので、学校・幼稚園等で保護者もいっしょにやってもよいのでは。

それから、「遊育」という言葉があります。は教えられて育つ「教育」に対して、子どもたちが遊びの

中から自発的に―自分の価値観を育てるのはやはり遊びの中ですので―育つように、松江市がもっと遊

びの場や井戸端を用意してほしい。大人も井戸端会議ができるようなミニ公園を必ず設置するとか。そ

こまで踏み込んで松江市全体で考える…そういう具体的なことが必要かなと。

地域において同じ方が青少協とか他の様々な団体に所属していたりして、保護者はいったい誰が何の

ために何をしてくれているのかわからないままで、先輩保護者に聞いて初めて「そんな活動をしている

団体だったのか」と。設置主体が違うのかもしれませんが…この人口減の時代にあって地域の担い手も

少なくなっている。団体の整理や再編成をするタイミングに来ているのでは。松江らしい幼児教育とい

う話の中だけでなく地域全体の、人材を含めた資源の見直しを検討しないといけないと思いました。

肥後会長

非常に具体的な提案が含まれていて、とても考えさせられます。

一つ質問ですが、親御さん方が生身の人間との関わりが不得意になってきているという話と、井戸端

(会議ができる空間)を設置するという話は、釣り合いますか…?

中村委員

ご近所付き合いや親せきづきあいが減ってきている中で―先ほど山下先生からもお話がありましたよ

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うに―子どもたちが多様な生き方を知る機会が少なくなったということがあります。大人たちが話して

いることを(近くで)子どもたちが聞いて、そんな仕事があるのかとかそんな人がいるんだとか知る機

会になると思いますし、子どもの遊び場としても―最近は安全面の配慮というのは不可欠ですが―地域

の方々がおしゃべりしているということが…。

肥後会長

すみません、わたしの質問趣旨は少し違って。

わたしは発達相談や教育相談をする立場なのですが…ネット上の相談はすごくにぎわうのですが生身

の人間が出てくると誰も相談しないのです。電話をかけて人が出てくるようなところには相談しない、

でもメールやチャットの相談はOKだと。つまり、生身が感じられると急に引っ込んでしまうという状

況があるときに、生身のふれあい(井戸端会議)はいかがですかと言って、人が来ますか?ということ

をお聞きしたいのです。

中村委員

確かに厳しいところですが…普段からそういう環境を整えていかないとその課題はいつまでもついて

くる(変わらない)のではないのでしょうか。

肥後会長

そのこともよくわかりますが、なかなかそこに届いていかないなあという思いがあります。大事なこ

とであり子どもに影響を及ぼすので、ぜひそうあってほしい(生身にふれあってほしい)とは思ってい

ます。先ほどから「地域との結びつき」とか「地域の人とふれあって」という言葉が出てきます。この

ような「生身のふれあい」というのはすごく大事で…この規模のまちだからできることだと思いますし、

そこに向かって一歩出てきてもらうための手法を少し考えないといけないと思っています。

中村委員

もう一つ、お祭りのことです。

わたしの地区も鼕行列があって、その練習には赤ちゃんからお年寄りまで集まる非常によいコミュニ

ケーションの場になっているのですが、一方で第三日曜日は「しまね家庭の日」です。すると部活も休

みになり(PTAの)親子行事が入ってしまいます。それでせっかくの地域行事に参加できなくなると

いう…松江市の決まりごととして、地域の行事があるときはみんなそこに参加しましょう、ということ

にしてはどうかと思っています。ふるさと教育というか…地域の人を呼び込むだけではなくて、学校か

ら地域活動に出かけていくということをもっと促進したいなと。

肥後会長

「クリーン松江」みたいな感じでしょうか。

中村委員

そうです。

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長谷川委員

ちょっと世代が違うのですが…まだ中 1の娘がいますので、親世代の代表、PTAの代表として来て

います。

10年後20年後という先々のことを考えるに、今世の中で言われている進歩が遂げられているよう

な―まあわかりませんが―そういった時代に対応できる大人になってほしいと切に願うところです。

子育てをしながら「押し付けてはいけない」ということを、今22になる長男のときからずっと言わ

れているかなと。やはり親の価値観を押し付けないで、様々なことをやらせてあげるのが親の責任だと。

できる家庭できない家庭もあると承知はしているが、その部分(できない家庭の事情など)については

行政や地域が連携しながら…できるだけ、家庭に事情があっても新部委員がおっしゃったような「チャ

レンジができる」ような環境を与えてあげることが必要ではないかと。

20年後がどういう時代になっているのでしょうか、人間の能力を超えるAIが設計している時代に

なるとも言われます。そうであっても、人間としてこの松江で生きていってほしいと思います。

いろいろな価値観がある中で…中村委員が言われたあいさつについてですが。これは人と人とのコミ

ュニケーションの最も簡単なものですが、なかなかそれができないということがあり…親、子どもたち、

先生で連携をしながら地域の方々からお褒めの言葉をいただけるように取り組んでいければ、と考えて

います。明るいあいさつがかわされるような世の中、環境になれば、少しはコミュニケーションも上手

になってくるのかな、と思ったりします。

それとスポ少について、先ほどお叱りを受けるようなことがありました。わたしもPTA連合会の中

で、最近のスポ少の取り組みについていろいろ意見をいただきます。特に猛暑の中で屋内外での活動に

ついて、これは教育委員会とともに対策もしているところです。まあメリハリをつけてやらないといけ

ないと。スポーツを通じてしつけやあいさつなど、わたしの22の長男20の次男も指導者からきつく

言われ、人間としての基本的な言動を教えてもらうなどいい面も覚えています。一方、勝ちにこだわる

と言いますか…石井先生のおっしゃるとおり学校に影響が出るようなこともあると聞いています。今後

協議が必要な部分だと思っています。

メリハリをつけて―全てやらないといけないということはなく―基本的にやらないといけないことは

きちんとできるような環境を大人が整えて、子どもたちに様々な経験をさせてあげられるような取り組

みをしていければと思っています。

肥後会長

なかなか難しいですよね。子どもというのは視点が一つというか…シンプルなものに打ち込んで行っ

て、シンプルな「勝ち・負け」の世界をすごく楽しんで打ち込むという(面がある)。それにあまり乗

っかってしまうと、それだけじゃないという考えがなかなか育たなくなる。わたしの子どもがそうなり

そうになったとき、他にもいろいろあるという方に持って行くのにすごく苦労しました。それだけで育

つな、ともっと言わないといけなかったなあと。申し上げにくいですが「学力を上げたいなら(やめと

きなさい)」と誘導しましたが…。両立させている数少ないご家庭もありますね。

秦委員

どのような「人間像」「能力像」というお題を会長からいただきまして、たくさん皆さんの意見を伺い

ました。

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わたしが言いたいのは、親とか子どもを取り巻く大人たちへの願いとして、「子どもを信じてほしい、

子どもの伸びようとする力を信じてほしい」ということです。全ての子どもが自ら伸びようとする力を

持っている、それを支援できるような教育を幼稚園保育所できちんとやっていく、それが「学ぶ力」「か

しこい体」「生活する力」にもなるだろうと。周りの大人たちのまなざしの中で、どのように伸びてい

くか?どういう方向性で見守っていくのか?ということを園ではとても大事にしているところ。齋藤委

員の言われたあいさつの話について…(WGで)その話をしたのは実はわたしです。わたしはその時「ど

うして、今きちんとできているそのありのままの姿をほめてあげられないのだろう」とすごく残念な気

持ちでした。

子どもたちがどのように育ってほしいか?ということについては、一人一人がそのまま、ありのまま

に育ってくれればと思っています。その中で例えばコミュニケーション能力が少し弱い子がいればその

力が付いたらいいと思いますし、自分の言葉で表現することが苦手な子であれば、表現力のために小さ

い頃しっかり絵本を読むなど…周りの大人が、その子に対してどう期待していくかということが一番大

事なのでないでしょうか。

そのためには、やはり保育所や幼稚園の保育の質を高めることと、そのことを子育て中のご家庭の方々

にどう理解してもらうか?ということを各所園でやって行かなければ。なので保育の質を上げるために

研究・研修をしっかりと目的を持ってやらねばならないと考えます。

そう言えば、経験の浅い職員が「砂遊び」の研修に参加したところ翌日報告書が提出されたので砂遊

びの醍醐味や成長が期待される資質について書いてあるのかと読んだところ、「砂は危ない」とか「衛

生面はどうなんだ」という話になっていて、わたしはすごく残念に思いました。現場の職員も、自分た

ちがやっている遊び一つ一つについて、何を求めてやっているのか?子どもたちの何が育つのか?とい

うことを(考えずにやっているのかと)…あれだけ国や市からも「十の姿」ということを言われている

のにと思ってしまいました。

肥後会長

保育所や幼稚園の保育の質を高めることが大切で、そのためには大人のまなざし…つまり保育者たち

の向かっていく方向性をしっかりと持つこと、そしてそれを家庭や地域につないでいく力が必要だとい

う話でした。

わたしは保育所等に行くときけっこう厳しく聞くことがあります。「今やっているそれは『遊び』です

か?『遊ばせ』ですか?」と。「指示的環境」と言っているのですが…「あれしろこれしろ」と言わん

ばかりの状況にしてしまって、それでしか遊べなくなっているでしょうと言うのです。

保育の力というのは難しい。質が高いとは何なのかわからないところがあって―これは先生に怒られ

るかもしれませんが―「十の姿」というものが出てきてからちょっと教育くさくなってきたな、と思う

のです。先ほどから言っているのは、遊びそのものの力をどう伸ばすか?ということで―もちろんその

先に「十の姿」が実現されるということなのですが―そこを取り違えると、「十の姿」を目標にして幼

児教育をする、という教育くさい話になってしまいます。「遊び」の本当のエネルギーというか良さと

いうものが見えなくなっている園もあるのではないかなと。

道前委員

乳児院の立場から話します。

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先ほど、岡田委員から「気がかりな家庭」について話がありました。親から育てられない子を預かっ

ている乳児院というのはその最たるもの、とも言えます。そもそも産まれた時からうちに来る子たちは、

親から育てられた経験が少ないとか、全く無いとか。チャレンジすることもわからない、甘えることも

知らない。そういう子たちを預かっている立場でお話したいです。

乳児院は全国に141か所、東京や大阪には10か所以上ありますが、島根には1か所です。島根県

内で松江にしかないということですと、これも松江らしいということかなと。乳児院として何ができる

のかと考えるに、今入っている子たちには、なるべくいろいろな経験を積ませて、チャレンジできるよ

うに努力したいと思います。

そもそも、こういうこと(子どもを乳児院に入れること)にならないようにはどうしたらいいのかと

いうと、妊婦さんの段階またはショートステイを受けるような段階で―ノウハウを持った職員もいます

ので―皆さんと情報共有をしながら(乳児院)入所にならないよう関わりを持つことができたらと。

肥後会長

今言われて初めて、乳児院があることがすでに「松江らしい」なんだと気づきました。

石野委員

10年後20年後どのように育ってほしいか?という課題を見ていて、今幼児教育を受けている(就

学前の)子たちの10年20年後って何歳くらいかと考えるに、十代後半から二十代前半だと思い、そ

れはうち(島大)の学生くらいなんだな、と。

仕事柄、わたしは県内の大学や専門学校の先生方とお話する機会があるのですが、異口同音におっし

ゃるのが―ずっと言われてきたことですが―学生同士が、よく言えばある意味ドライ、悪く言えばあま

り関心がないと。そんな関係性なのだということです。

例えば、急に学校に来なくなった学生の仲のよさそうな学生に「あの子は最近どうしたの」と聞くと

「わからない」「何も聞いていない」と。連絡したかと聞くとしていない、と。心配ではないのか、何

かしないのかと問うと「プライベートだから」と。驚きますが、このようなことが増えています。わた

しは島根大学に着任して11年目ですが、特にこういうことがぐっと増えた気がします。親友だという

間柄でも、それぞれの悩みを打ち明け合っているかというとそうでもない。そこまでは踏み込まない、

踏み込み過ぎないようにしているのだと。そういう話はよく聞きます。個別には話を聞くけど、(全体

的な)相談相手はいないような。

わたしたちはこれまで、個を尊重する、個人情報を漏らさない、必要以上にキャッチしない…といっ

た教育を受けてきています。人の問題に踏み込み過ぎると自分の時間もとられるもので、そういう意味

ではリスク回避もうまくやっている、ある種教育効果が得られているということなのかもしれない。し

かし、本当にそれでよいのか?とも思います。隣りに困っている友だちがいるのに、手を出さないどこ

ろか目も向かないなんて…それでいいのか?と。ではどうしたらいいのかと言うと難しいのですが…人

に関心がない、踏み込まないということを強調し過ぎてきているのかなあと思います。

とにかくこれが今の二十代前後の学生の状況なのです。この子たちが10年後20年後、もちろん社

会に出て、壮年期・中年期・高齢期ということになるでしょうが…今二十代前半、一番親友と濃密な時

間を過ごさなければならないときにそうしていない人たちが、果たして社会に出た途端に人の気持ちに

寄り添うことができるか、困った人を助けたいと思うかというと…なかなかうまくいかないのでは、と。

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具体的にどのような子たちを育てたいのかというと。再三言われていることですが、社会性というの

は人間関係の中でしか発達していきません。足は遠のいているのでしょうが、やはり人の中でもまれる、

人の痛みや喜びを共有できる機会を作っていかないと人のことに関心が寄せられない。逆に言うと自分

のことにも関心を持ってもらえないことになり…そういう社会でいいのか、ということです。先ほど申

し上げたように、ある意味目標は達成されている(プライバシー教育等のこと)のですが、このまま同

じような社会を再生産していいのかと思います。

自主性についてですが、自分で夢を持ってがんばっている人もたくさんいますが、反対に、夢を持て

ない、自分がどういう人間なのかわからない、自分のことに目を向けるまともな機会を持てない子もい

ます。そういう意味ではすごくがんばる子と、がんばれないというか「がんばってない」ということ自

体が自分でよくわからない子もいて…情報が蔓延しすぎて、情報のキャッチはできるがそれを自分の中

で咀嚼して自分はその中で何ができるのかどこに活かせるのかということをじっくり考え見つめる機

会というのが持てていない子がいるのではないかと感じています。

漠然とした話で申し訳ありません。

肥後会長

前段の、隣の困っている人に目がいかないというお話。生身の人とのふれあいを大切にする経験を小

さい頃からもっと積ませるべきだということにつながりますね。

後段の自己認識についての話になりますと、幼児教育の話としては少し高い目標になり、つながって

はいると思いますが、また(別途)考えさせていただきたいと思います。

山下委員

全体をとおしてということで。

皆さんのお話を伺いながら…幼稚園保育所WGの中で、地域との連携について公民館区ごとに人材リ

ストを作成してみてはどうかという項目がありますが、ここをWGとしてはもう少し深く見直す必要が

あるかと思いました。

WGの話では、この人材リストには個人だけではなく企業・団体にも参加していただくことを想定し

ていて。例えばスーパーのバックヤードを子どもたちが訪れ、そこで働くお父さんお母さんに出会うな

ど…小学校の生活科にいたるまで何度も来る子どもたちへの説明も考えていただいたりして。こういっ

たことを通して、わが子のみならず地域の子どもたちの育ちについて少しずつ関わっていただくように、

そしてそういう方 (々地域の応援団)がいらっしゃるということを広めていくといいという発案でした。

保育所幼稚園で、そういう方たちに来ていただく、またこちらから訪問する。公民館区ごとにこうい

うリストを作成してそれを使って小学校低学年くらいまでどのように子どもたちを育てていくのか、そ

のあたりを具体的に検討すべきだと思いながら皆さんのご意見を伺っていました。

それから小学校との連携については、WGとしては現在の幼児教育振興法案の中身にかなり近い形で

検討してきたのですが、実は平成17年・18年に、松江市は幼児教育支援センター事業を文科省の委

託または補助事業として立ち上げられたときには巡回教育相談が中心でした。確か石井先生(石井委員)

も委員でおられましたね。十年以上前のことですが、その事業の期間中に巡回教育相談のスタイルが確

立され、そこからエスコに移行していったように記憶しています。

その事業の期間中、障がい児保育についても幼稚園保育所を通じていろいろ検討されたのですが、エ

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スコが出来上がってしまったことで一つ問題が片付いてしまったかのようなくくりになってしまった

印象がありました。が、もう一度幼稚園保育所WGのほうで、保育所・幼稚園とエスコと児童発達支援

センター、それから地域の障がい児保育の専門職として関わってくださる方々がどうつながっているの

か実態調査(をすべきだと)。病児についてもアレルギーのショック状態の子にどの程度対応できる体

制になっているのかなど。(つまり)病児保育・障がい児保育等いわゆる特別保育の部分について、実

態と課題をまとめるのも重要であると痛切に感じました。

持ち帰りの宿題として受け止めさせていただきました。

肥後会長

公民館単位あるいは学園構想の中での、幼児期からのキャリア教育的な視点からのご指摘でした。地

域にはいろいろな産業や働く人がいてそこに興味を持ってもらうということも、これも松江らしい教育

につながっていくのかなと思います。

最後に皆さんのご意見をまとめることができず申し訳ありませんが、今日は皆様が考えてこられて、

活発な意見が聞けました。委員の皆様のご意見のあとにところどころコメントを入れましたので、それ

をまとめていただきたいと思います。

青木次長 進行

早弓副教育長(お礼のあいさつ)

皆様ありがとうございました。四月から副教育長をしております、よろしくお願いいたします。

わたしも、「ゆとり世代」の息子を持つ親です。ちょうど学童クラブが松江市できたときに最初に子ど

もをそこに入れ、地域の皆様に育てていただいたということを思い出していました。

「松江らしい」ということを考えていましたが、旧松江市に22と合併した旧町村に8。合わせて3

0地域すべてに公民館があるというのは全国でも珍しいと。これはわたしが役所に入ってからずっと教

育されてきたくらいです。これは一つの松江らしさでありその地域で公民館が核になって子どもたちを

育てることができるということではないでしょうか。

教育委員会サイドとして申しますと、地域の皆さんや教員たちがやはり「元気で」子どもたちや保護

者の方々に接することが大切だと思います。今、災害時も含めた地域の要配慮者のこと(施策、計画)

も進めていますが、地域の皆さんが「顔の見える」生活を送っているということが安心・安全につなが

るのではないかと思います。

あと数回、この会を開催して、子ども・子育て支援事業計画も策定していかなければなりません。タ

イトなスケジュールになっておりますが、今後ともよろしくお願いいたします。

閉会

以上