北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度...

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北海道の道路 達成度報告書平成16年度)/業績計画書(平成17年度) 平成17年7月 北海道幹線道路協議会

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Page 1: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

北海道の道路

達成度報告書(平成16年度)/業績計画書(平成17年度)  

0平成17年7月 北海道幹線道路協議会

Page 2: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

序:道路行政マネジメントの取り組み

政策評価制度

事前評価(目標設定等)

事後評価(業績測定等)

●実践のための5つの戦略

■目標と指標の設定

■効率的なデータ収集

■毎年度の業績計画の策定及び達成度把握

■予算・人事のしくみへの反映

■アカウンタビリティ・評価の妥当性の確保

毎年度のマネジメントサイクルの確立

道民と行政とのパートナーシップの確立

わかりやすさと実現性の両立

マネジメントは「理論」から「実践」へ

行政の透明性の向上 行政の効率性の向上

行政マネジメント

予算・人事のしくみへの反映

道 民

参画

成果を意識した施策・事業の実施

目標設定・

プロセスの

明確化

業績測定・

評価の実施

業績計画書

達成度報告書

成果目標を達成するための体系的なアウトカム指標(渋滞対策を例として)

3年目を迎えた『成果志向の道路行政マネジメント』

はじめに

即地的な課題への対応の重点化とマネジメント体制の確立を目指します。

 北海道における道路行政では、平成15年11月に「平成15年度 北海道の

道路 業績計画書(案)」を公表し、「成果志向の道路行政マネジメント」

をスタートさせました。この間、平成15年度においては、アウトカム指標

を用いた道路行政の取り組みをはじめて公表し、平成16年度においては、

即地性のある道路行政運営を行うため、全道レベルの取り組みに加え、圏

域(全道6圏域)ごとの業績計画を作成しました。

「成果志向の道路行政マネジメント」がスタートしてから3年目となる今

年度は、さらなる「成果志向」の定着に向け、各圏域における即地的な課

題への対応を重点化するとともに、道路行政におけるマネジメント体制の

確立を目指します。

各圏域における即地的な課題への対応の強化

本書「北海道の道路 達成度報告書(平成16年度)/業績計画書(平成17年度)」は、

昨年度の達成度を各圏域毎に評価し、その結果を踏まえ今年度の目標をまとめた

ものであり、幹線道路における喫緊の課題に対する取り組みを表したものです。

実施した施策・事業の効果を分析し、今年度の取り組みに反映しました。

 平成16年度では、圏域(全道6圏域)ごとの業績計画を作成しましたが、

今年度は、圏域ごとにその達成度を評価し、評価結果を次の行政運営に反

映する仕組みである「マネジメント・サイクル」が一巡するはじめての年

度です。したがって、昨年度公表した数値目標について「達成した」、

「達成しなかった」という点のみならず、実施した施策・事業の効果を分

析することに注力し、今年度の取り組みに反映しました。

 また、昨年度の計画書に対して行った意見募集において、「地域の課題

解消への要望」「もっと分かりやすく」等の意見が多かったことから、本

書では、各圏域ごとにとりまとめるとともに、各圏域における即地的な課

題を解消するための取り組みを、わかりやすく解説しました。

道路行政のマネジメントサイクル

 本書では、『規格の高い道路をより使いや

すくします』や『渋滞を改善します』といっ

た7つの最終アウトカム(成果目標)を掲げ、

その進捗を表す中間アウトカムとして『規格

の高い道路を使う割合』や『道路渋滞による

損失時間』といった9つの指標を設けていま

す。

 それぞれの成果目標は、1つの施策、事業

だけで達成できるケースは少なく、多くの場

合、複数の施策・事業が関連しています。例

えば、渋滞を改善するためには、パークアン

ドライドなどのソフト施策、交差点の改良や

バイパスの整備、高規格幹線道路の整備など

があります。成果志向の道路行政マネジメン

トでは、このように関連する施策・事業を整

理して、それらをどう実施していくか、効果

をチェックする指標を設けて適宜進捗を確認

します。

インプットから最終アウトカムまでの流れ(渋滞対策を例として)

最終アウトカム最終アウトカム(成果目標(成果目標 ))

中間アウトカム中間アウトカム((進捗を表す指標進捗を表す指標 ))

アウトプットアウトプット((出力出力 )) 施策・事業施策・事業

インプットインプット((投入投入 ))

渋滞を改善します

道路渋滞による

損失時間

規格の高い道路を

使う割合

渋滞対策の実施

箇所数

高規格幹線道路

供用率

◎資金(予算)

○調査・課題の大きい箇所の抽出・対策の検討・整備効果の予測

○工事・対策の実現

○維持・修繕・道路機能の保持

             等

ソフト施策

高規格幹線道路の

整備

渋滞対策の実施

1

Page 3: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

序:道路行政マネジメントの取り組み

平成16年度の達成度を評価し、平成17年度新たな目標を持って取り組みます。

平成16年度達成度の概要                                                                平成16年度は、目標に向け着実に成果が現れております。一部規格の高い道路を使う割合において目標を下回りましたが、平 成15年度に比べ着実に成果を上げており、引き続き更なる分析を進め評価を継続して行っていきます。           

平成17年度の目標値                                                                   達成状況を分析し、平成17年度における施策・事業の成果目標を、以下のように考えています。

政策テーマとアウトカム指標

政策テーマ 成果の目標 指 標 と 定 義 平成 15 年度

実績値

平成 16年度

目標値

平成 16年度

実績値

平成 17年度

目標値

平成 17 年度

主な取り組み

~目標1~

「規格の高い道路」をより

使いやすくします。

①規格の高い道路を使う割合※1

全道路の走行台キロに占める自動車専

用道路の走行台キロの割合を指標としま

す。

4.6% 4.8% 4.7% 4.8%

を目標にします

②札幌市へのアクセス時間※2

各市町村の人口に札幌市への時間短縮

量を乗じた値を指標とします。

126 百万人・分 122 百万人・分 122 百万人・分121 百万人・分

を目標にします

~目標2~

道央圏へのアクセスを向

上します。 ③道央圏とネットワークしている IC(イン

ターチェンジ)60 分圏

道央圏とネットワークしている IC に 60

分で到達できる市町村数を指標とします。

91市町村 93 市町村 93 市町村 94 市町村

を目標にします

高規格

幹線道路網

の整備

~目標3~

高度な医療施設

への利便性を

向上します。

④地方センター病院への半日行動圏※3

地方センター病院へ半日で往復できる

所要時間を 90分とし、片道 90分で到達で

きる市町村数を指標とします。

129 市町村 130 市町村 130 市町村

(141)※4

142 市町村

を目標にします

・帯広広尾自動車道

帯広川西 IC~幸福 IC(仮称)

L=13km

・日高自動車道

鵡川 IC~門別 IC(仮称)

L=11km

・国道 39 号美幌バイパス

美幌 IC~女満別空港 IC

L=5km

円滑な

モビリティの

確保

~目標4~

渋滞を改善します。

⑤道路渋滞による損失時間

平成 15 年度のモニタリング区間におい

て、渋滞がない場合の所要時間と実際の

所要時間との差の総和を指標とします。

31.0

百万人時間

渋滞

損失時間

の削減

30.6

百万人時間

渋滞損失時間

の削減

を目標にします

・札樽道新川 IC及び国道5号新

川交差点改良(札幌市)

・国道 5号亀田拡幅(函館市)

~目標5~

道路交通の安全性を

向上します。

⑥交通事故死者率

1億台キロ※5 あたりの交通事故死者数

を指標とします。

0.93 人

交通事故

死者率

の減少

0.92 人

交通事故死者率

の減少

を目標にします

・事故危険個所対策

49 箇所

・正面衝突対策

37 区間約 224km

~目標6~

自然災害による交通障

害を改善します。

⑦通行規制区間※6の箇所数および延長

通行規制区間の箇所数および延長を指

標とします。

24 箇所

165.2km

22 箇所

162.7km

22 箇所

162.7km

20 箇所

157.5km

を目標にします

・規制解除2区間

国道 452 号夕張市

国道 240 号津別町

・規制基準緩和1区間

国道 452 号小平町

⑧雪崩が理由となっている通行規制区

間および特殊通行規制区間※7の箇所数

雪崩が理由となっている通行規制区間

および特殊通行規制区間の箇所数を指標

とします。

通行

規制区間

7箇所

特殊通行

規制区間

11 箇所

通行

規制区間

6箇所

特殊通行

規制区間

11 箇所

通行

規制区間

6 箇所

特殊通行

規制区間

11 箇所

通行

規制区間

6 箇所

特殊通行

規制区間

11 箇所

を目標にします

・雪崩対策

11 箇所で対策完了

国道 231 号浜益村

国道 241 号阿寒町

安心・安全な

交通の確保

~目標7~

冬期における交通障害

を改善します。 ⑨地吹雪対策が必要な箇所数

平成8年度に実施した防災点検※8 にお

ける地吹雪対策が必要な箇所数を指標と

します。

137 箇所 124 箇所 124 箇所 107 箇所

を目標にします

・地吹雪対策

17ヶ所で対策完了

国道 39 号上川町

国道 40 号稚内市

新函館市の誕生により、212市町村から208市町村へ

 平成17年12月1日、函館市・戸井町・恵山町・椴法華村・南茅部町の5市町村が合併し、道内の市町村数は212から208へと変更になりました。こ

れを受け、本書では「道央圏とネットワークしているIC(インターチェンジ)60分圏」と「地方センター病院への半日行動圏」の2指標について、

平成17年3月31日現在の208市町村を基準に平成14年度値から平成17年度目標値の全ての値を再計算しました。

※1:規格の高い道路を使う割合:規格の高い道路とは、一般道路と比較して、高速性、安全性、確実性が高い『国土ネットワークを形成する道路』を意味する。具体的には、高規格幹線道路およびアクセスコントロールされている地域高規格道路のこと。規格の高い道路を使う割合とは、全走行台キロに占める規格の高い道路の走行台キロの割合。

※2:「札幌市へのアクセス時間」:札幌市への道民全人口の所要時間の総和から、高規格幹線道路網が全て整備された時点での所要時間の総和を差し引いた値。

※3:半日行動圏:移動に要する時間を1.5時間、目的地での滞在時間を1時間として、合計4時間となる移動時間。※4:H17年2月に、室蘭市の日鋼記念病院が地方センター病院の指定を受けた後の市町村数。※5:1億台キロ:台キロとは、各車両の走行距離の総和(平成14年度における北海道の年間総走行台キロは420億台キロ)。1億台キロとは1万台の交通が1万km走行した場合に相当する。

※6:通行規制区間:異常気象時に被害が発生する恐れのある地域で、事前に規制の基準(雨量など)を定めて通行規制を行う箇所。※7:特殊通行規制区間:パトロール等により、気象や現地の状況等から判断して危険が予想される時、事前通行規制を行う箇所。※8:平成8年度に実施した防災点検:道路防災上の基礎資料を得るために平成8年度に全国一斉に実施された総点検。点検対象の主な項目は ①落石・崩壊、②岩石崩壊、③地すべり、④なだれ、⑤土石流、⑥盛土、⑦擁壁、⑧橋梁基礎の洗掘、⑨地吹雪、⑩その他。

2

Page 4: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

本書の構成

はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 

第1部:北海道の取り組み

 目標1 「規格の高い道路」をより使いやすくします。・・・・・・・・・・・・・・・・6

 目標2 道央圏へのアクセスを向上します。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

 目標3 高度な医療施設等への利便性を向上します。・・・・・・・・・・・・・・8

 目標4 渋滞を改善します。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

 目標5 道路交通の安全性を向上します。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

 目標6 自然災害による交通障害を改善します。・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

 目標7 冬期における交通障害を改善します。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12

 トピック・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

第2部:圏域ごとの取り組み

 Ⅰ 道央圏の達成度報告/業績計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17

 Ⅱ 道南圏の達成度報告/業績計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

 Ⅲ 道北圏の達成度報告/業績計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25

 Ⅳ オホーツク圏の達成度報告/業績計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29

 Ⅴ 十勝圏の達成度報告/業績計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33

 Ⅵ 釧路圏の達成度報告/業績計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36

3

Page 5: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第1部:北海道の取り組み

        目標1 「規格の高い道路」をより使いやすくします。

        目標2 道央圏へのアクセスを向上します。

        目標3 高度な医療施設等への利便性を向上します。

        目標4 渋滞を改善します。

        目標5 道路交通の安全性を向上します。

        目標6 自然災害による交通障害を改善します。

        目標7 冬期における交通障害を改善します。

        

        <トピック>

4

Page 6: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第1部:北海道の取り組み

北海道の高規格幹線道路

整備が大きく立ち後れている北海道の高規格幹線道路

全国と北海道の高規格幹線道路整備状況

 1987年(昭和62年)に決定した14,000kmの高規格幹線道路網計画※1では、北海道は1,825kmの高規格幹線道路を整備する計画と

なっています。しかしながら、平成17年3月末現在での供用延長は701kmで未だ中核都市間など拠点連絡がなされておらず、供用率

は38.4%となっており、全国の62.4%と比較すると大きく立ち後れています。

 このため、北海道では高規格幹線道路の整備を重点的に進めており、平成16年度は3路線33kmを供用しました。

高規格幹線道路の整備により、生活環境の改善を目指します。

◎「規格の高い道路」をより使いやすくします(成果目標1)

 規格の高い道路を長距離利用して頂く取り組みを実施し、安全で快適な交通環境の実現を目指します。

◎道央圏へのアクセスを向上します(成果目標2)

 北海道の行政・経済等の中心である道央圏へのアクセスを向上させ、交流機会の拡大を図ります。

◎地方センター病院への利便性を向上します(成果目標3)

 地方センター病院のある地方中核都市へのアクセスを強化し、高度医療の利便性を向上します。

5

芽室町

幕別町

音更町

帯広市

236

38

241

38

H17年度供用予定H17年度供用予定

帯広空港道路帯広空港道路

H15.3供用

H15.3供用

H17年度供用予定

H17年度供用予定

帯広空港

延長 進捗率

701km 38.4%

29km

美幌バイパス 5km

川西中札内道路(帯広川西IC~幸福IC(仮称))

13km

厚真門別道路(鵡川IC~門別IC(仮称))

11km

730km 40.0%

1825km

 高規格幹線道路の供用予定区間等

 平成16年度末現在における高規格幹線道路の供用区間

 平成17年度供用予定区間

 北海道における高規格幹線道路(計画)

北海道横断自動車道に並行する一般国道自専道

帯広広尾自動車道

日高自動車道

 平成17年度末における高規格幹線道路の供用区間

那覇

福岡

広島

高松大阪

名古屋

東京

新潟

仙台

■北海道における平成17年度供用予定区間等について

 北海道における平成17年度の供用予定区間は、「一般国道39号 美幌バイパス(美幌IC~女満別空港IC)」、「帯広広尾自動

車道 川西中札内道路(帯広川西IC~幸福IC(仮称))」、 「日高自動車道 厚真門別道路(鵡川IC~門別IC(仮称))」の3路

線となっています。これにより、平成16年度末現在では38.4%であった供用率も、平成17年度末には40.0%まで上昇します。

 また、美幌バイパス、川西中札内道路の供用により、

高規格幹線道路と女満別空港、帯広空港がダイレクトに

結ばれ、空港の利便性が向上します。

高規格幹線道路の供用率

平成17年度における高規格幹線道路の供用予定区間

全国の高規格幹線道路の進捗状況

※1:高規格幹線道路網計画:国土交通省(旧建設省)では、昭和62年5月道路審議会に高規格幹

線道路網を構成する路線要件および個別路線について諮問し、6月26日に答申を得、これに基づ

き14,000kmの高規格幹線道路網計画を決定しました。北海道では1,825kmが計画されています。

資料:国土交通省資料

資料:国土交通省資料

凡  例

ブロック中心都市

県庁所在地(北海道は6圏域中心都市)

H16年度末までの供用済区間

H17年度供用予定区間

県境(北海道は6圏域界)

凡  例

ブロック中心都市

県庁所在地(北海道は6圏域中心都市)

H16年度末までの供用済区間

H17年度供用予定区間

県境(北海道は6圏域界)

全国(14,000km)

北海道(1,825km)

H15供用率 H16供用率 H17供用率

38.4%(701km)

40 .0%(730km)

62 .4%(8 ,730km)

63 .2%(8 ,851km)

36 .6%(668km)

61 .0%(8 ,540km)

釧路

帯広札幌

函館

旭川

北見

美幌バイパス厚真門別道路

(鵡川IC~門別IC(仮称))

平成17年度供用予定

平成17年度供用予定

平成17年7月3日供用

川西中札内道路(帯広川西IC~幸福IC(仮称))

北見市

美幌町

端野町女満別町

常呂町網走市

39

39

39

334

243240

333女満別空港

H12.11供用H12.11供用

H17.7.3供用H17.7.3供用

Page 7: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第1部:北海道の取り組み

570

433

584

425

-

100

200

300

400

500

600

夏期(4~10月) 冬期(11月~3月)

H15年度高速道路平均台キロ H16年度高速道路平均台キロ

万台/日・km

豊富バイパス

深川留萌自動車道

沼田IC~北竜ひまわりIC

旭川紋別自動車道

愛別IC~愛山上川IC

帯広広尾自動車道

帯広川西IC~幸福IC(仮称)

日高自動車道

鵡川IC~門別IC(仮称)

美幌バイパス

 分担率は将来的に約19%程度にすることを目標としており、このとき、年

間の交通事故死者数はおよそ

40人減少、死傷事故件数はお

よそ3,700件減少するものと

試算されます。

31% 30%

20% 21%

13% 14%

4 .7%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

35%

40%

アメリカ

H13年

ドイツ

H10年

イギリス

H13年

フランス

H13年

日本

H15年度

日本(北海道を除く)

H15年度

北海道

H16年度

十分に利用されていない「規格の高い道路」

 北海道の「規格の高い道路を使う割合(以下「分担率」)」は4.7%で欧米諸国

や全国平均に比べ著しく低く、「規格の高い道路(以下「高規格幹線道路」)」

が使われていないことがわかります。これにより、生活交通と広域移動交通の

分担が図られず、生活道路における渋滞や事故を増加させる一因となっている

と考えられます。

 北海道では、安全で確実な交通環境の確保に向けて、ネットワーク化が遅れ

ている高規格幹線道路の整備の必要性が高まっていると言えます。

成果目標1 「規格の高い道路」をより使いやすくします。

「規格の高い道路」を利用することで、安全で確実な広域移動を実現することが可能となります。「規格の高い道路」に長い距離を走行する交通を分担させる取り組みを実施し、安全で快適な暮らしを実現します。

 高規格幹線道路は、平成16年度では3路線33kmを供用しました。これにより、

平成15年度の4.6%から0.1ポイント上昇し、一般道路から高規格幹線道路へ1日

あたり約6万台kmの転換が図られました。しかしながら、目標値の4.8%には届

きませんでした。

 夏期においては着実に走行台キロが伸び順調に高規格幹線道路への転換が図

られている傾向にあることから、今冬の道央圏における降雪の多さにより、冬

期の走行台キロが減少したことが原因の一つとして考えられます。

北海道の「規格の高い道路」に関する現状

着実に転換が図られたものの、目標は未達成

平成16年度の実績

平成17年度の取り組み

高規格幹線道路のネットワーク整備

 今年度の交通状況の分析を引き続き行い、今後恒常的に高規格幹線道路が

利用出来る環境整備に努めていくとともに、引き続き高規格幹線道路網の効

率的、効果的な整備を進め、平成17年度は以下の区間を供用します。

平成16年度の供用箇所

 ・旭川紋別自動車道 (愛別IC~愛山上川IC、L=10km ) ・深川留萌自動車道 (沼田IC~北竜ひまわりIC、L=7km ) ・国道40号豊富バイパス(豊富サロベツIC~豊富北IC、L=16km)

分担率の諸外国との比較

6

有料道路の料金社会実験の実施

 弾力的な料金設定の本格実施に向けて、平成17年度も引き続き有料道路にお

ける料金社会実験を実施するとともに、既存の供用区間の利用促進に向けた取

り組みも進めます。

北海道の高規格幹線道路網

 平成17年度は、帯広広尾自動車道、日高自動車道、美幌バイパスの供用

により、「分担率」も4.7%から4.8%への上昇(約12万台キロ/日の交通の転

換)を目指します。

平成17年度の供用箇所   ・帯広広尾自動車道 (帯広川西IC~幸福IC(仮称)、L=13km )   ・日高自動車道 (鵡川IC~門別IC(仮称)、L=11km )   ・国道39号美幌バイパス(L=5km)

※諸外国における規格の高い道路の定義アメリカ:Interstate Other Freeway & Expressway ドイツ:Bundesauto-bahnenイギリス:Motorway フランス:Autoroute 

北海道における「分担率」の将来目標値=約19%

資料: 日本道路公団、北海道開発局

資料:H14陸運統計要覧、H11道路交通センサス等による推計値(諸外国は国土交通省資料)

資料:北海道開発局資料

資料:交通年鑑、陸運統計要覧、H11道路交通センサスによる推計値

「分担率」の向上に伴う交通事故状況の変化

将来的には約19%が目標

4.5%4.6%

4.7%

4.8%

4.8%

4.0%

4.5%

5.0%

5.5%

H14 H15 H16 H17 将来

【指標:規格の高い道路を使う割合】

実績値 目標値

未達成→H17継続評価

※トラフィックカウンタなどにより常時交通量を把握できる区間のデータ

約2%増加

約2%減少

高規格幹線道路の夏期冬期走行台キロ比較

凡   例

H15年度末供用済

H16年度供用

H17年度供用

高規格幹線道路

69.3

6.2

0

15

30

45

60

75

高規格道路 一般道路

事故率(件/億台キロ)

4.7%

18.6%

0%

5%

10%

15%

20%

H16 将来

『分担率』は、4.7%→約19%へ

2824

387346

0

10

20

30

40

50

H16 将来

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

500事故件数(千件/年) 死者数(人/年)

高規格道路は、一般道に比べて死傷事故率が1/10と安全

『死傷事故件数』はおよそ3,700件減少。『死者数』は41人減少。

Page 8: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第1部:北海道の取り組み

134

126122 121

949391

8780

90

100

110

120

130

140

H14 H15 H16 H17 将来

(百万人・分)

(市町村)

弘前市520分

大阪市410分

京都市380分

名古屋市280分

新潟市240分

甲府市120分

大宮市60分

函館市280分

旭川市110分

帯広市220分

釧路市370分

稚内市340分(6分短縮)稚内市340分(6分短縮)

北見市270分(8分短縮)北見市270分(8分短縮)

根室市500分(7分短縮)根室市500分(7分短縮)

起点:東京/札幌

成果目標2道央圏へのアクセスを向上します。

 北海道経済・行政等の中心である道央圏までの行動圏を拡大させる取り組みを実施し、道央圏へのアクセスを向上させます。これにより、広域分散している各圏域と道央圏との交流機会が拡大します。

北海道の「広さ」に関する現状

※北海道の市町村数を208市町村で計算しています。

実績値 目標値

【指標:道央圏とネットワークしているIC60分圏】【指標:札幌市へのアクセス時間】

達成

達成道央圏とネットワーク

しているIC60分圏(市町村)

札幌市へのアクセス時間(百万人・分)

都市間の距離・移動時間が長い北海道

 道央圏、道南圏、道北圏、そしてオホーツク圏、十勝圏、釧路・根室圏からなる

道東地域は、それぞれ一つの県や地方に相当する面積、人口を有しており、札

幌の位置する道央圏を別にすれば、各圏域に人口10万人以上の中核都市が広域

に分散した形で存在しています。

 このような地域構造のなか、北海道内の行政・経済は、札幌市を含む道央圏

と道内各地との結びつきが強いことから、道央圏までの行動圏の拡大や時間短

縮が必要となっております。

 <例えば、現在札幌~函館間は約300kmで約4時間半かかりますが、

  これは東京~名古屋間約360kmと同じ時間を要している状況です。>

H15⇒H16で札幌までの時間距離が短縮した都市

北海道内の都市(対札幌)

本州の都市(対東京)

※札幌からの時間距離はH11道路交通センサスを参考に、道路種別毎に設定した旅行速度より算出(H16年度末)。※東京からの時間距離はNAVINET(2001年)の値を使用。

北海道と本州の都市間の時間距離

「道央圏とネットワークしているIC60分圏」に2町村が追加

平成16年度の実績

平成17年度の取り組み

道 南

道 央

道 北

十 勝

オホーツク

釧路・根室

101

59

40

38

34

10

2

4

7

9

3

8

5

2

3

道内6地域間の交易金額 (移出+移入)

資料:H10北海道産業連関表

単位:百億円

※1:全国14,000kmの高規格幹線道路網計画は、第四次全国総合開発における「全国1日

交通圏」の構築のため、地方都市から複数の高速交通機関へのアクセス時間を概ね1時間

以内にすることを前提として計画されました。したがって、ここでは道央圏とネットワークして

いる高規格幹線道路のICへ概ね60分以内に到達できる市町村数を指標としました。

平成16年度に供用済みの道央圏とネットワークしたIC

・愛山上川IC(旭川紋別自動車道)・北竜ひまわりIC(深川留萌自動車道)

道央圏とネットワークする「門別IC(仮称)」の整備

 道央圏とネットワークするICとして、新たに日高自動車道の「門別IC(仮

称)」を供用します。これにより、道央圏の各種拠点へのアクセスが向上し、

産業や暮らしのための行動圏が拡大します。

平成17年度に供用済みの道央圏とネットワークしたIC

        ・門別IC(仮称)(日高自動車道)

 平成17年度、「門別IC(仮称)」の供用により、「道央圏とネットワー

クしているIC60分圏」は静内町が加わることで、93市町村から94市町村に

拡大します。

7

 平成16年度では旭川紋別自動車

道など3路線33kmを供用しました。

この結果、増毛町・白滝村の1町1

村が道央圏とネットワークしてい

るIC60分圏※1に加わり、平成15年度の91市町村から93市町村に拡大しました。

「札幌市へのアクセス時間」も着実に改善

 平成16年度では、「札幌市へのアクセス時間」が122百万人・分となり、4百

万人・分短縮しました。これは、北海道内(札幌市を除く)の人達が札幌市に

来訪する際の所要時間が平均約1分短縮されたのと同じ意味になります。

札幌市札幌市

北竜ひまわりIC(H16)

愛山上川IC(H16)

小樽IC

士別剣淵IC

門別IC(仮称)(H17)

国縫IC

夕張IC

小樽港

苫小牧港(特定)

室蘭港(特定)

新千歳空港

H15年度末

道央圏とネットワークしているIC60分圏

H16年度追加

H17年度追加

道央圏とネットワークしているIC60分圏の変化

平成16年度には、増毛町・白滝村の1町1村が「道央圏とネットワークしているIC60分圏」に加わりました。平成17年度には、静内町が新たに加わります。

※所要時間はH11道路交通センサスを参考に、道路種別毎に設定した旅行速度より算出。

H15年度末供用済

凡  例

高規格幹線道路

道央圏とネットワークしているIC

H16年度供用

H17年度供用

H16年度・H17年度供用

H15年度末供用済

Page 9: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

名寄市名寄市

室蘭市

札幌市札幌市

函館市函館市

帯広市帯広市

北見市北見市

釧路市釧路市

旭川市旭川市

※北海道の市町村数を208市町村で計算しています。

【指標:地方センター病院への半日行動圏】

実績値 目標値

達成

9273

636

2347

0 2000 4000 6000 8000 10000

北海道

関 東

全 国

カバー面積:km2/箇所

約4倍

約15倍

広大な地域の高次医療を担う地方センター病院

 北海道では、高度で専門的な保健医療福祉サービスを提供するための地域単

位として6圏域の第三次保健医療福祉圏が設定されており、地方センター病院※1が指定されています。各地方センター病院が受け持つ圏域の平均面積は約

9,300km2/箇所※2と東京、千葉、神奈川の1都2県を合わせた面積よりも広くなっ

ています。したがって、すべての道民が安心して快適に暮らすためには、地方

センター病院へのアクセスを向上させる必要があります。

成果目標3 高度な医療施設への利便性を向上します。

 地方センター病院のある地方中心都市(札幌市・函館市・旭川市・北見市・帯広市・釧路市等)へのアクセス強化を図ります。これにより、広域に分散している道内各地において高度な福祉医療サービスの利便性を向上させます。

北海道の「高度医療サービス」に関する現状

平成16年度の実績

平成17年度の取り組み

※3【半日行動圏】

移動に要する時間を片道90分、目的

地での滞在時間を60分として、往復

240分(4時間)で行動可能な範囲を

半日行動圏としています。

8

新たに3路線29km供用

 地方産業や北海道民の暮らしをささえるため、日高自動車道など新たに3路

線を供用することにより、地方センター病院への半日行動圏を拡大します。

遠距離にあっても日帰りできるネットワーク整備を

 将来的に高規格幹線道路がすべて供用した場合においても、距離的な問題か

ら北海道全域が地方センター病院の半日行動圏に含まれる訳ではありません。

このように地方センター病院から遠距離にある地域においては、最低でも日帰

りができるように、日帰り行動圏の拡大を目指します。

北海道における地方センター病院のカバー面積は、全国の約4倍、関東地方の約15倍にも及んでいます。

地方センター病院のカバー面積※2比較

第1部:北海道の取り組み

平成16年度の供用箇所

 ・旭川紋別自動車道 (愛別IC~愛山上川IC、L=10km ) ・深川留萌自動車道 (沼田IC~北竜ひまわりIC、L=7km ) ・国道40号豊富バイパス(豊富サロベツIC~豊富北IC、L=16km)

資料:北海道保健福祉部「平成14年地域医療」、全国都道府県市区町村別面積調(平成14年)、厚生労働省医政局HP(平成14年)

 平成17年度、日高自動車道(鵡川IC~門別IC(仮称))の供用により、

「地方センター病院への半日行動圏」は平取町が新たに加わることで、141市

町村から142市町村に拡大します。

平成17年度の供用箇所

・帯広広尾自動車道 (帯広川西IC~幸福IC(仮称)、L=13km )・日高自動車道 (鵡川IC~門別IC(仮称)、L=11km )・国道39号 美幌バイパス(L=5km)

※【日帰り行動圏】

片道180分で目的地に

到達できる範囲を日帰

り行動圏としています。

※1:地方センター病院内科・小児科・外科・脳神経外科等ほとんどの診療科が設置され、がん、小児疾患、難病等に関わる診断治療、重篤救急患者救命医療等を行う病院です。ここでは、札幌市内、旭川市内の救命救急センター(4施設)も含めています。

※2:地方センター病院のカバー面積

面積を地方センター病院(北海道以外は救命救急センター)の施設数で割り返した値となっています。

留萌市が新たに「地方センター病院への半日行動圏」に追加

 平成16年度では、旭川紋別自動車道など3路線33kmを供用し、留萌市が地方

センター病院への半日行動圏※3に加わり130市町村となりました。また、H17年

2月には、室蘭市の日鋼記念病院が地方センター病院の指定を受けた事により、

室蘭市近郊の市町村が地方センター病院への半日行動圏に加わり、141市町村

に大幅に拡大しました。

H16年度末供用済

将来

高規格幹線道路 地域高規格道路

凡 例

中枢中核都市

地方センター病院への半日行動圏

平成16年度には、留萌市などが「地方センター病院への半日行動圏」に加わりました。

平成17年度には、平取町が新たに加わります。

※所要時間はH11道路交通センサスを参考に、道路種別毎に設定した旅行速度より算出。

※所要時間はH11道路交通センサスを参考に、道路種別毎に設定した旅行速度より算出。

128130

141142

143

129

120

125

130

135

140

145

150

H14 H15 H16 H17 将来

(市町村)

地方センター病院への半日行動圏と日帰り行動圏

Page 10: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第1部:北海道の取り組み

11.5 10.50

10

20

30

40

H15 H16

(百万人時間/年)

31.0 30.6

0

10

20

30

40

H15 H16

(百万人時間/年)

88.2

31.5 31.0 30.6

0

20

40

60

80

100

H14 H15 H16 H17 将来

(百万人時間/年)

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

1

1

道央圏64% 道南圏13%

道北圏8%

釧路・根室圏5%十勝圏6%

オホーツク圏3%

1 札幌市42%

函館市

旭川市

その他22% 6% 3%

帯広市2%

7%

1%

5%

4% 2%

北見市2%釧路市3%

成果目標4渋滞を改善します。

北海道民一人あたり年間26時間もの時間を失っています。そのため、渋滞の現状を的確な把握と効果的な対策を実施し、渋滞を改善します。

北海道の「渋滞」に関する現状

モニタリング区間での「道路渋滞による損失時間」は目標を達成

 平成15年度のモニタリング区間(全道52区間)における「損失時間」はおよ

そ1%減少し、このうち、平成16年に対策を実施した19区間ではおよそ9%減少

しました。なかでも、平和通が供用した札幌市内の国道12号、路上工事のマネ

ジメントを実施した小樽市内の国道5号などで成果が上がっているほか、札幌

市内で実施した高速道路料金社会実験でも効果が出ています。

平成16年度の実績

平成17年度の取り組み

渋滞損失の大きい区間から交差点改良や車道拡幅による対策を実施

 渋滞の激しい箇所を把握することで、効率的・効果的な渋滞対策としての

ハード・ソフト施策を立案します。特に、渋滞損失の大きい札幌都市圏では、

国道5号新川交差点改良などの供用を予定しています。また、路上工事マネジ

メントを一層進めるため、道内各圏域において工事の集中化・期間短縮を図

り、渋滞損失削減の目標値を達成するよう努力します。

渋滞モニタリング区間の見直しにより、より精度の高い評価を実施 渋滞状況をより精度良く評価するため、全渋滞区間の上位6割をカバーできるエリアへモニタリング区間を拡大しました。平成17年度は拡大したモニタリング区間によるデータを用いてより精度の高い渋滞状況の把握に努めます。

 

平成17年度の主な供用箇所等(ハード施策)

・札樽道新川ICおよび国道5号新川交差点改良

 (札幌市:供用予定)

・国道230号小金湯拡幅(札幌市:事業実施中)

・国道5号亀田拡幅(函館市:完了予定)

【指標:道路渋滞による損失時間】

9

 平成17年度は、渋滞の激しい箇所でハード・ソフト両面から対策を実施し、

渋滞による損失時間を減らします。また、観光時期に発生する渋滞について

も積極的に対策を実施します。

平成17年度の主な供用箇所等(ソフト施策)

・札幌市内における交差点除排雪の強化実証実験

・路上工事マネジメントの全道展開

                             など

北海道の渋滞損失時間は年間148.7百万人時間(1人あたり約26時間/年)

 北海道の渋滞損失時間は148.7百万人時間/年、道央圏がこのうちの6割以上、

特に札幌市は、全道のおよそ4割を占めており、非常に多くなっています。ま

た、各圏域毎に見ると、中心都市が各圏域内の概ね5割以上を占めています。

 このように、都市部においては、渋滞の緩和が重要な課題となっています。

H16年渋滞損失時間の内訳

平成16年度:148.7百万人時間/年(1人あたり年間26時間)

資料:H11道路交通センサス等による推計値

高速道路

一般国道

主要地方道

一般地方道

凡例

平成16年度の主な供用箇所等(ハード施策)

・平和通延伸

・国道230号小金湯拡幅(札幌市:一部供用)

・国道5号亀田拡幅(函館市:一部供用)

・国道38号釧路新道(釧路市:一部供用)

・国道231・232号留萌拡幅(留萌市:一部供用) など

平成16年度の主な供用箇所等(ソフト施策)

・札幌市内・帯広市内における高速道路料金

 社会実験の実施

・札幌市内における交差点除排雪の強化

・路上工事マネジメントの一部地域での実施  など

札幌市周辺のkmあたり渋滞損失時間(H16)

達成H15モニタリング区間対象

実績値 目標値

H16モニタリング区間対象

0

20

40

60

80

100

国道5号(札幌市北区北8条)

国道12号(札幌市中央区大通)

国道12号(札幌市白石区本通)

国道12号(札幌市白石区菊水上町)

国道12号(札幌市中央区北1条)

国道36号(札幌市豊平区豊平)

国道36号(札幌市中央区大通)

国道36号(札幌市豊平区月寒中央)

国道36号(札幌市豊平区月寒東)

国道36号(北広島市大曲幸町)

国道274号(札幌市東区北34条)

国道5号(小樽市稲穂)

国道274号(札幌市東区北34条)

国道230号(札幌市南区藤野)

国道39号(北見市大通)

国道274号(札幌市東区東苗穂)

国道274号(札幌市厚別区厚別南)

国道5号(小樽市稲穂)

国道241号(音更町木野)

国道36号(北広島市大曲柏葉)

国道227号(上磯町七重浜)

国道5号(小樽市若松)

国道36号(札幌市清田区北野)

国道228号(上磯町七重浜)

国道38号(釧路市鳥取大通)

国道231号(札幌市北区太平)

国道38号(釧路市大楽毛)

国道5号(函館市昭和町)

国道5号(小樽市潮見台)

国道12号(江別市一番町)

(万人時間/km)

区間別kmあたり渋滞損失時間のH15年値とH16年値比較(H15モニタリング区間のうち、ワースト30位を表示)

全道における渋滞損失時間のH15年値とH16年値比較

資料:H11道路交通センサス等による推計値

資料:H11道路交通センサス等による推計値

H15モニタリング区間 H15モニタリング区間のうちH16対策実施区間

1%減少

9%減少

平和通

路上工事マネジメント増加

路上工事マネジメントの詳細は

http://www.hkd.mlit.go.jp/zigyoka/z_doro/index.html

をご覧下さい。

赤色系:H16年値が増加した区間(  増加量)青色系:H16年値が減少した区間(  減少量)

H16年では、1kmを超える渋滞が79回発生しています。

札樽道新川ICおよび国道5号新川交差点改良の完成イメージ図

Page 11: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

10

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

国道5号(八雲町黒岩)

国道238号(紋別市小向)

国道5号(八雲町山越)

国道228号(上磯町字当別)

国道230号(札幌市南区定山

国道40号(比布町北12線14

国道5号(森町字石倉)

国道274号(日高町字千栄)

国道12号(旭川市神居町神居

国道5号(ニセコ町字元町)

国道234号(栗沢町最上)

国道38号(音別町音別)

国道453号(恵庭市奥漁)

国道5号(森町字赤井川)

国道37号(豊浦町字大岸)

国道232号(小平町字鬼鹿広

国道38号(幕別町明野)

国道12号(美唄市光珠内町)

国道38号(釧路市鳥取大通)

国道231号(増毛町阿分)

国道5号(共和町字国富)

国道275号(浦臼町浦臼内)

国道231号(厚田村別狩)

国道5号(長万部町字国縫)

国道274号(夕張市紅葉山)

国道453号(大滝村字優徳)

国道5号(小樽市張碓町)

国道235号(静内町字春立)

国道274号(清水町石山)

国道240号(阿寒町上徹別)

(人/年)

ランブル・中分対策済み

H17ランブル・中分対策予定

その他対策済み(視線誘導線など)

H17その他対策予定

未対策

正面衝突による死者数ワースト30(国道対象:H11-H14平均)

※対策済みはH14~H16までとする

020406080100120140

人対車両

正面衝突

工作物衝突

出会い頭

その他車両相互

路外逸脱

追突 その他車両単独

その他

(人)

H15実績値 H16速報値

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1000

S30 S37 S44 S51 S58 H2 H9 H16

0

2000

4000

6000

8000

10000

12000

14000

16000

18000

20000

北海道 全国

387人(H16)

7328人(H16)

(北海道:人) (全国:人)

成果目標5道路交通の安全性を向上します。

13年連続交通事故死者数全国ワースト1

 北海道における交通事故死者数は、平成15年に100名以上減少し、平成16年

はさらに減少したものの、13年連続で交通事故死者数全国ワースト1となって

おり、依然として400名近くもの尊い命が交通事故で失われています。

北海道の交通事故による死者数は、13年連続全国ワースト1です。 そのため、正面衝突対策をはじめとする重大事故対策を実施し、道路利用の安全性を向上させます。

北海道の「交通事故」に関する現状

死者数の多い区間で重点的に対策を実施

 平成16年度は、平成11~13年までの3年間で年平均1人以上の死者が出ている

国道区間を中心に、ランブルストリップスを18路線約100km、中央分離帯を6箇

所5.5km整備するなど、正面衝突対策を重点的に実施しました。

事故危険箇所において事故削減対策を重点的に実施

 北海道では「事故危険箇所※1」が118箇所あり、うち国道に47箇所、国道以

外に71箇所あります。平成16年度は、事故危険箇所44箇所において交差点改良

等の交通安全対策を実施しました。

「交通事故死者率」は減少するも、類型別に増加している事故対策が課題

 北海道における平成16年の交通事故死者数は、平成15年より4人減少し387人

となり、対策箇所において着実に改善されております。また、交通事故死者率

も0.93人/億台キロ※2から0.92人/億台キロに低下しました。しかしながら類型

別に見ると、人対車両、正面衝突で増加していることから、今後詳細な分析を

実施し、適切な対策を実施していきます。

平成16年度の実績

平成17年度の取り組み

死傷事故率が高い箇所で重点的に対策を実施

 平成17年度は、より効果的な対策を実施する観点から、細かく分割した区間

における死傷事故率が、全道平均の2倍以上となっている箇所を重点的に対策

を講じる区間を抽出し、効果的な対策を実施します。

交通事故死者数の推移

第1部:北海道の取り組み

【指標:交通事故死者率】

対策内容・対象道路 事業名(箇所名) 平成17年度の主な供用予定

事故危険箇所対策(重点的に対策を講じる区間)計49箇所(国道23箇所国道以外26箇所)

中央分離帯設置

ランブルストリップス 国道237号美瑛町 国道274号穂別町など 26区間、約210km設置

 国道5号共和町国富 国道12号旭川市春志内 など 11区間、14.2km設置正面

衝突対策

※小泉内閣総理大臣談:「第159回国会における小泉内閣総理大臣施政方針演説(平成16年1月19日)」より)

小泉内閣総理大臣は、平成16年1月の施政方針演説において、今後10年間で全国の交通事故死者数を5,000人以下にすることを表明。

※1:事故危険箇所:警察庁と国土交通省が、10年間に一度以上の確率で交通死亡事故が発生する恐れの高い箇所、幹線道路における平均事故率の5倍以上の事故率で事故が発生している箇所などを事故危険箇所として設定しました。

※2:人/億台キロ:交通事故死者率の単位で、1万台の交通が1万km走行した場合の交通事故死者数を表します。

資料:北海道警察資料

交通事故死者数(上段:圏域別、下段:事故類型別)

中央分離帯設置

計44箇所(国道23箇所、国道以外21箇所)

事故危険箇所対策

18路線約100km設置

 国道237号美瑛町 国道274号穂別町など

ランブルストリップス

平成16年度の主な供用予定

事業名(箇所名)対策内容・対象道路

6区間、5.5km設置 国道5号共和町国富 国道12号旭川市春志内 など正面

衝突対策

人対車両、正面衝突による死者数が増加。

達成

実績値 目標値

事故類型別に死者数の多い区間で適切な対策を実施

 上記で抽出した重点的に対策を講ずる区間以外でも、死亡事故が多発してい

る区間は多くあります。このような区間においては、事故分析を実施し、事故

類型別に死者数の多い区間を見極めた上で適切な事故対策を選定し整備を進め

ます。

死傷事故率とは、1万台の自動車が1万km走行した場合の死傷事故件数を意味

します。(1億台キロあたりの死傷事故件数)

-4

-2

0

2

4

6

8

10

(死傷事故率比)

(交通事故死者数:人/4年)

重点的に対策を講じる区間

※死傷事故率比が0より大きい区間のみを表示

区間別死傷事故率比と交通事故死者数(国道対象:H11-H14平均)

重点対策区間

それ以外

正面衝突による事故は、ランブルストリップス・中央帯を整備することにより、削減が期待できます。

区間数

192

3064

34 31 40

208

3858

21 32 30

0

50

100

150

200

250

300

道央圏 道南圏 道北圏 オホーツク圏 十勝圏 釧路・根室圏

(人)

H15実績値 H16速報値

1.18

0.93 0.92

0.0

0.3

0.6

0.9

1.2

1.5

H14 H15 H16 H17 将来

(人/億台キロ)

 平成17年度は、死傷事故率が高い区間や死亡事故が多発している

区間において対策を実施し、交通事故の削減を目指します。

Page 12: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

通行規制区間が多数存在

 北海道は美しく豊かな自然に恵まれている一方、地震、雪害、大規模岩盤崩

落、風水害等自然災害による被害や交通障害の脅威に常にさらされている地域

であります。現在、大雨などにより安全性の確保のための通行規制区間※1が22

箇所(162.7km)、特殊通行規制区間※2が15箇所(170.9km)に加え、近年の災

害により新たに4カ所が通行規制区間(H15年度末)となるなど、通行規制区

間の着実な解消に向けた安全対策が必要です。

成果目標6自然災害による交通障害を改善します。

 大雨などの際、通行者の安全性を確保するために行う通行規制により大きな迂回を伴うことがあります。 そのため、通行規制区間の規制基準の緩和・解除に向けた取り組みを実施し、自然災害による交通障害を改善します。

北海道の国道における通行規制の現状

「通行規制区間の箇所数および延長」は着実に削減

 北海道の国道では、対策が必要な箇所、孤立する地域がある箇所、通行止めと

なった場合に大きく迂回しなければならない箇所などに対して、重点的に防災対

策事業を実施してきたため、ここ十数年間で着実に通行規制区間の解除に結びつ

いています。平成16年度においても着実に防災対策を進め、1箇所の規制基準緩

和と3箇所を解除することができました。また、台風18号による国道229号神恵内

村大森大橋の被災復旧など、緊急的な災害復旧を実施しました。

平成16年度の実績

平成17年度の取り組み

落石・崩壊、岩石崩壊災害対策

 引き続き、大雨による落石や土砂崩落の危険箇所など通行規制区間ならびに

特殊通行規制区間において、重点的な防災対策を進めます。また、既に把握し

ている危険箇所の着実な軽減を図るとともに、近年の災害により新たに通行規

制が敷かれた国道333号北見市等の緊急的対応を進めます。

風水害対策・震災対策

 台風18号により被災した国道229号大森大橋の抜本的対策を講じます。

 また、国道242号千代田大橋の架け替えを推進するとともに、補強が必要な

橋梁に対する耐震3箇年プログラムを推進します。

対策内容 平成16年度の対策実施状況など 規制緩和の状況

平成16年度までに国道229号積丹防災(滝ノ澗工区)の沖歌トンネルが供用 国道229号古平町の規制解除

近年の災害により

新たに敷かれた

通行規制区間対策

平成16年度までに国道452号で法面修繕などの防災対策を実施 国道452号芦別市の規制解除落石崩壊・岩盤崩壊対策などの防災対策事業

平成16年度までに国道228号で法面修繕などの防災対策を実施 国道228号上磯町の規制緩和

平成16年度に国道336号襟広防災の宇遠別トンネル(L=3.2km)が供用えりも町斜面崩落による

国道336号の夜間通行止め解除

近年の災害により新たに敷かれた主な通行規制

※1:異常気象時に被害が発生する恐れのある地域で、事前に規制の基準(雨

量など)を定めて通行規制を行う箇所です。

※2:パトロール等により、気象や現地の状況等から判断して危険が予想され

る時、事前通行規制を行う箇所です。

災害名 路線(区間) 規制内容 対策実施状況

平成13年10月 北陽岩盤崩落災害 国道333号北見市連続降雨量50mm時における通行規制

国道333号佐呂間防災

平成16年1月 えりも町斜面崩落 国道336号えりも町えりも町斜面崩落による

夜間通行止め国道336号襟広防災

国道242号千代田大橋架替

平成16年9月 大森大橋被災 国道229号神恵内村 全面通行止め 応急復旧工事

震度5程度の地震時における通行規制

平成15年9月 十勝沖地震 国道242号千代田大橋

国道における通行規制区間および特殊通行規制区間の箇所数・延長の推移

第1部:北海道の取り組み

【指標:通行規制区間の箇所数および延長】

 平成17年度は、夕張市などで通行規制区間の緩和・解除を行うとともに、

落石・崩壊、岩石崩壊災害対策、風水害対策、震災対策を推進します。

大雨などで通行規制が実施される国道は現在も37箇所(334km)あります。

R229古平町(H16)

R452芦別市(H16)

R228上磯町(H16)

北海道における道路通行規制区間図(H16)

平成16年度は、1箇所の規制基準緩和と、2箇所を解除することができました。平成17年度は、1箇所の規制基準の緩和と2箇所の解除を行います。(H17以降:35箇所、328.4km)

対策内容 平成17年度の通行規制解除予定と事業箇所

落石・土砂崩落対策

 ・国道336号襟広防災などで対策実施 ・規制基準緩和:国道232号小平町(80mm⇒110mm) ・規制解除   :国道452号夕張市(3.2km) 、国道240号津別町(2.0km)

近年の災害により

新たに敷かれた主な

通行規制区間での対策

 ・国道333号佐呂間防災(事業実施中) ・国道242号千代田大橋架替(事業実施中) ・国道229号大森大橋における新設トンネル(事業実施中)

えりも町斜面崩落(平成16年1月13日)

十勝沖地震による千代田大橋の被害(平成15年9月26日)

資料:北海道開発局資料

資料:北海道開発局資料

R240津別町(H17)

R452夕張市(H17)

R232小平町(H17)

神恵内村大森大橋の被災(平成16年9月8日)

北陽斜面崩壊(平成13年10月4日)

耐震3箇年プログラムの概要

 北海道の国道において、耐震補強を実施しなければ

ならない橋梁数は、平成16年度末時点で未対策は約600

橋となっています。これらの対策にあたっては、以下

の基本方針により進めていきます。

箇所数

延長

達成

達成

実績値 目標値

・地震による影響を最も受けやすい単柱橋脚は平成 

 19年度までにすべて対策を行います。

・中枢中核都市を結ぶ路線においては、平成19年度 

 を完了目標にします。

・防災拠点である道庁.地方中心都市.市町村役場等

は平成19年度を目標にネットワークを整備します。

24 24

22

22

20

162.7

165.2 165.2162.7

157.5

15

20

25

30

H14 H15 H16 H17 将来

(箇所)

110

130

150

170

(km)

150

160

170

180

190

200

210

220

H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16

(km) 通行規制区間 特殊通行規制区間

27箇所172.0km

21箇所205.8km

15箇所170.9km

22箇所162.7km

通行規制区間(22箇所)

特殊通行規制区間(15箇所)

-緩和区間- -解除区間-H16年度済みH17年度予定

通行規制区間の緩和・解除

11

Page 13: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

117 76

6

11 11 11

147137

124

107

0

5

10

15

20

25

H14 H15 H16 H17 将来

(箇所)

0

30

60

90

120

150

(箇所)

【指標:雪崩が理由の通行規制区間・特殊通行規制区間の箇所数】【指標:地吹雪対策が必要な箇所数】

実績値 目標値

地吹雪対策が必要な箇所数

特殊通行規制区間

通行規制区間 達成

達成

「地吹雪対策が必要な箇所数」着実に減少

 北海道の国道では、孤立する地域がある箇所、通行止めとなった場合に大

きく迂回しなければならい箇所などに対して、重点的に対策を進めており、

地吹雪対策が必要な箇所数は、平成8年度の防災総点検時点で307箇所あった

ものが、現在の124箇所まで減少しています。平成16年度においても同様に地

吹雪対策を進め、国道243号など13箇所では順調に地吹雪対策が完了しました。

成果目標7冬期における交通障害を改善します。

北海道は、約5ヶ月間の降雪期間があり、その特有の事象は、道路交通に大きな影響を及ぼします。そのため、安全で確実な冬期交通を確保

するための取り組みを実施し、冬期における交通障害を改善します。

北海道の「冬期道路」に関する現状

「国道における通行止め理由」の約5割が冬期特有の事象

 北海道は、ほぼ5ヶ月間もの間、雪に覆われ、峠部を中心に吹雪、雪崩など

が道路交通の大きな障害となっており、国道の通行止め理由の約5割が「冬期

特有の事象に関するもの」となっています。

 これまでに防雪柵や防雪林、スノーシェットなどの整備により、国道におけ

る吹雪や雪崩による通行止め時間は着実に減少しています。しかしながら、地

吹雪対策が必要な箇所数は未だに124箇所が残されているなど、冬期における

交通障害を軽減するために、冬期道路対策を実施していく必要があります。

「雪崩及び特殊通行規制区間の箇所数」着実に減少 

 国道229号古平町では、平成16年までに実施した防災対策事業により、特殊

通行規制区間を解除することができました。また、国道230号中山峠、国道

231号浜益村では雪崩対策が完了し、雪崩が理由となっている通行規制区間お

よび特殊通行規制区間の箇所数は着実に減少し、雪崩による通行止め時間も

減少しています。

平成16年度の実績

平成17年度の取り組み

資料:北海道開発局資料

全道図:吹雪や雪崩などによる通行止め回数円グラフ:国道通行止めのべ回数内訳

※原因が強風、工事・点検、事故、事前通行規制によるものは除く

国道の吹雪による通行規制時間の推移、および防雪柵・防雪林の整備延長推移

第1部:北海道の取り組み

 【平成16年度の現況】 雪崩が理由となっている通行規制 区間:11箇所 雪崩が理由となっている特殊通行 規制区間:6箇所

平成17年度も「雪みち計画」をさらに充実し展開

 「雪みち計画」では、平成16年度に引き続き、利用者のニーズの高い都市内

を中心としたつるつる路面対策による冬期渋滞の削減やスリップ事故・歩行者

転倒事故の削減、郊外を中心とした降雪や吹雪による通行止めの解消や視程障

害事故の削減などを重点的に取り組みます。

 「雪みち計画」のURL http://www.hkd.mlit.go.jp/zigyoka/z_doro/yukimichi/index.html

 平成17年度は、引き続き通行規制区間の解除に向け、対策が必要な箇所

で雪崩対策・地吹雪対策を実施し、安全で確実な冬期交通の確保を目指し

ます。

 また、「雪みち計画」を着実に推進し、雪みち環境の改善を目指します。

対策内容 平成16年度の通行規制状況と対策箇所

雪崩対策 ・規制解除:国道229号古平町(2.2km) ・対策完了:国道230号中山峠、国道231号浜益町

地吹雪対策  ・国道243号弟子屈町など13箇所で対策完了

雪崩対策と地吹雪対策を実施

 平成17年度は、引き続き雪崩対策と地吹雪対策を実施します。

資料:北海道開発局資料

資料:北海道開発局資料

雪崩の要対策箇所と雪崩に関する通行止め時間の推移

対策内容 平成17年度の通行規制解除予定と対策箇所

雪崩対策  ・国道231号浜益村、国道241号阿寒町など11箇所で対策完了

地吹雪対策  ・国道39号上川町、国道40号稚内市、国道232号遠別町等17箇所で対策完了

都市内

つるつる路面対策

・冬期渋滞の解消・交通事故の削減・歩行者転倒事故の削減 等

観 光

振興対策

・冬期観光の一助・親雪イベント・雪利用による地域活性化・沿道景観への配慮

郊 外

吹雪対策

・通行規制や通行止めの防止・冬期不通区間の解消・定時性の確保・運転の不安感の解消 等

「雪みち計画」において重点的に取り組む対策

新たな冬道対策の試行

 よりよい冬期道路環境の改善に向け、利用者の意見を伺いながら雪みち環境

の改善を図る「雪みち計画」を策定し、ニーズの高い事業に効率的・効果的な

対策を行えるような取り組みを試験的に行いました。

通行規制区間回数(H6~H15)

1回~ 2回3回~ 5回6回~10回11回~50回51回以上

通行規制区間回数(H6~H15)

1回~ 2回3回~ 5回6回~10回11回~50回51回以上

37 424

10129

5

4

11 3

15

9

4

4

107

8

8

4

4

6

5

5

6

11

104

35

3

45

33

3

35

6 87 6

3 109

216

5

6

93

3

43 345

6

16 6

65 367

33

3

3

6

252325

9

8

5

7

37 424

10129

5

4

11 3

15

9

4

4

107

8

8

4

4

6

5

5

6

11

104

35

3

45

33

3

35

6 87 6

3 109

216

5

6

93

3

43 345

6

16 6

65 367

33

3

3

6

252325

9

8

5

7

落石・土砂崩れ11%

雪崩の恐れ5%

雪崩3%

吹雪38%

落石・土砂崩れの恐れ23%

地すべりの恐れ0%

地すべり0% 路面冠水

4%

積雪3%

噴火0%

河川増水1%

高波・越波8%

道路陥没の恐れ0%

道路陥没3%

路面冠水の恐れ1%

H6年~H15年の10年間の通行止め回数

1132回

2 21205

44 57

581

170

134104

9267

49 3824

0

40

80

120

160

200

H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19

(箇所)

-

300

600

900

1,200

1,500(時間/年)

雪崩に関する通行止め時間 H8防災点検要対策箇所数(雪崩)

0

500

1000

1500

2000

2500

3000

3500

4000

S46

S47

S48

S49

S50

S51

S52

S53

S54

S55

S56

S57

S58

S59

S60

S61

S62

S63H1H2H3H4H5H6H7H8H9

H10H11H12H13H14H15H16H17

年度

通行規制時間(時間)

0

50

100

150

200

250

300

350

400

防雪柵・防雪林整備延長(km)

吹雪による通行規制時間 防雪林整備延長 防雪柵整備延長

12

Page 14: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第1部:北海道の取り組み

3,256g/台2,267g/台

16,385g/台

11,461g/台

0g/台

2,000g/台

4,000g/台

6,000g/台

8,000g/台

10,000g/台

12,000g/台

14,000g/台

16,000g/台

18,000g/台

現道利用(札幌新道)

高速利用(新川~大谷地)

CO2排出量

小型車(乗用+小貨)

大型車(バス+普貨)

67 ,553

64 ,681

40,000

50,000

60,000

70,000

H15 H16

(t-CO2/年)

トピック:渋滞対策や高規格幹線道路の整備によるCO2排出量の削減

 地球温暖化の防止のためには全排出量の約2 割を占める運輸部門(北海道の運輸部門における排出量は22.7%:1,685万t・

CO2/年)からのCO2 排出削減が不可欠です。地球温暖化対策推進大綱において、運輸部門は平成22 年度(平成20 年度~24

年度の平均)に約250 百万t-CO2 に削減(平成2 年度比+17%に抑制)することが目標として定められています。

 自動車が排出するCO2の排出量は、旅行速度の向上によって削減することが可能です。例えば、渋滞対策の実施により札

幌開発建設部管内の渋滞対策実施区間では2,872t-CO2/年(H15年と比較して約4%削減-札幌開発建設部管内)を削減でき

ました。また、高規格幹線道路の利用により旅行速度の向上が図られ、利用しない場合と比較して排出量は約30%削減でき

ることになります。

 このように、渋滞の激しい箇所における的確な渋滞対策の実施や、高規格幹線道路の整備・弾力的料金施策の実施などに

より、自動車から排出されるCO2排出量の削減を目指します。

35.6 22.7 20.6 12 4.9

3.2 1.0

0

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

産業 運輸部門 民生(家庭)部門 民生(業務)部門 エネルギー転換部門 工業プロセス 廃棄物 その他

1,685万tCO2/年

平成12年度 北海道計 7,421万tCO2/年

547

229

161138 142

0

100

200

300

400

500

600

停止 20km/h 40km/h 60km/h 80km/h

旅行速度

CO2排出量(g-CO2/km・台) 旅行速度が改善され

ればCO2排出量が削減されます。

自動車等の旅行速度の変化によるCO2排出量の変化

資料:道路政策評価通達集

運輸部門のCO2排出量シェア(北海道、H12年度)

4%削減

渋滞対策区間におけるCO2排出量の削減量(札幌開発建設部管内のH15モニタリング区間対象)

※1日を7時台~18時台の12時間として年間値を試算

一般道路と高規格道路による1台当たりCO2排出量の比較

※H16年12月旅行速度調査による推定値

高速利用時は約30%削減されます。

整備前:各整備区間における施工前2年間の正面衝突事故件数の合計値

整備後:各整備区間における施工日~H16.12.31までの正面衝突事故件数を2年換算した合計値

※施工後2年間に満たないため速報値

42

19

0

10

20

30

40

50

整備前(2年間) 整備後(2年換算)

正面衝突事故が55%減少

整備区間(39km)における正面衝突事故件数の変化(速報値)

トピック:重大事故を早期かつ効率的に削減可能なランブルストリップス

 ランブルストリップスは、路面を切削するだけで整備可能で、重大事

故になりやすい正面衝突、工作物衝突による事故を早期に削減できる事

故対策です。他の対策よりも安価(1mあたりの事業費がおよそ1,500円)

に設置でき、早期の対策が可能(1kmあたりおよそ1.3日)です。また、

除雪の障害とならず、維持管理が容易です。

 平成14年度~15年度にかけては39kmの区間で整備し、整備区間で正面

衝突事故が半減しました。

 平成17年までに約350kmの整備を予定しており、その内、平成16年度は

国道18路線約100kmで整備を完了し、平成17年度は国道26路線約210kmで

整備を予定しています。中央分離帯

ラバーポール

ランブルストリップス

▲1km整備するのに必要な期間

約3年 約20日 約約1.31.3日日

1,5001,500円円

  ▼1mあたりの事業費     

中央分離帯ラバーポール

ランブルストリップス

▲1km整備するのに必要な期間

約3年 約20日 約約1.31.3日日

1,5001,500円円

  ▼1mあたりの事業費     

ドライバーに音や振動で危険を伝えます。

上下車線境界に凹型パターンを設置し、音と振動により対向車線へはみ出そうとする車両に注意喚起するものです。これは、路面を切削するだけで整備できるため、安価に設置でき、また除雪の障害とならず、維持管理が容易に行えます。

ランブルストリップスランブルストリップス

正面衝突対策の費用と期間の比較

13

Page 15: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第1部:北海道の取り組み

トピック:冬期の歩行者安全ソフト施策~つるつる路面マップ等による啓発~

トピック:平成16年道東地方を中心とした豪雪を教訓とした今後の対応

 2004年1月と2月、北海道では道東地方を中心に激しい豪雪に見舞われ、鉄道・道路などの交通が途絶し、経済活動や市民

生活などに大きな影響が生じました。このうち一般国道では、通行止め延長が過去最大の規模となり、車両が雪に埋もれて

動けなくなったり、雪崩に巻き込まれる等の事象も発生しました。

 こうした非常事態における除雪に際しては、救助救出活動を最優先に、除雪状況や、道路情報の提供等をわかりやすく適

時適切に行うことが重要となります。また、道路ネットワークの回復に際しては、不要不急な交通を抑制する施策の導入や

道路管理者の協力による除雪の最適化、一般被害の軽減に向けた関係機関や住民とのパートナーシップ構築が重要です。こ

のような災害による教訓を踏まえ、豪雪への対応も考慮した「非常時の除雪」の体制等の強化に取り組みます。

○平成16年1月、2月道北・道東地方を 中心とした豪雪災害が発生。<国道の通行止め延長が過去最大>・1月 20路線37区間 延長 842km・2月 32路線62区間 延長1,570km

走行不能となった車両

【道路除排雪の迅速化】 全道的な被災地域への応援や、除雪機械等の貸与、その他支援等により被災地域全体の迅速な除排雪を行います。

【非常時「雪捨て場」の確保】 非常時用の「雪捨て場」候補地をあらかじめ選定し、除排雪の迅速化に対応します。

【情報提供の充実等】 災害情報の伝達や提供の充実に努めます。特に、住民からの問い合わせに対するワンストップサービスとして「道の相談室」を設置します。

【地域防災パートナーシップの構築】 道路管理者、地域住民、関係機関が相互に連携を図るパートナーシップづくりを推進します。  

 冬の歩行者転倒事故は、スパイクタイヤが全面禁止された平成3年から急激に増えており、毎年600~800名近くが路上転

倒によって救急搬送されています。このような横断歩道部などでのつるつる路面による歩行者転倒事故やスリップ事故を削

減するためのつるつる路面マップ配布等のソフト施策の実施や、パートナーシップによる冬期路面対策の仕組みを導入し、

官民協働による事故防止に向けた取り組みを行っています。

札幌道路事務所管内では、398基を設置済み。

◎利用しやすい砂箱の設置 使用済みペットボトルを使用して砂撒きを容易にするなど、利用しやすい改良型の砂箱を設置。 この内、歩道の路面状況を感知し「砂散布にご協力下さい」等のメッセージ表示可能な砂箱も設置(2基)

誰でもが利用しやすい砂箱

◎つるつる路面マップによる啓発活動歩行者自らの注意喚起による転倒事故防止のため、   ・歩行者転倒事故の発生場所   ・歩行者用砂箱の設置箇所   ・転倒しにくい歩き方を記載し、駅・ホテルなどで配布。外国人観光客向けとして外国語版(英語・中国語)を作成。

地域防災パートナーシップ

雪に埋もれた車両の救出状況

札幌市の冬期歩行者転倒事故による救急搬送者数とスパイクタイヤ装着率の推移

資料:札幌市消防局の救急搬送原票より(12~2月)つるつる路面マップによる啓発

94%

3% 3%

効果がある

効果はない

わからない

パンフレットの効果(アンケート結果より)

14

Page 16: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第1部:北海道の取り組み

 北海道では、高速道路などの規格の高い道路を使う割合が低く、利用促進による適切な交通機能の分担により、渋滞緩和など交通円滑化に寄与するものと考えられます。これまでに料金の弾力的な運用やETCの普及による利便性の向上などにより、利用促進の一定の効果が発揮されています。 ETCの利用促進により、高速道路の利用が促進されるとともに高速道路・一般道路の混雑の緩和が期待されています。北海道におけるETC利用率が約33%(H17年5月末現在)を超えるなど、ETC利用者が着実に増えてきました。今後もETC利用のさらなる普及に努め、一般道路と高速道路におけるさらなる交通の円滑化を目指します。

有人対応 約 230台/時間

ETC 約 800台/時間

【利用者の利便性向上】 料金所をノンストップで通行することで、料金所通過時間の短縮やキャッシュレス化が実現します。

【料金所周辺の環境改善】 発進・加速に伴うCO2や窒素酸化物等の大気汚染や騒音が軽減します。

【インターチェンジのコンパクト化】 ETCの処理能力が大きく、料金所を集約する必要がないので、少ない用地で済み、建設コストの縮減が可能となります。

資料:日本道路公団

料金所1レーンあたりの処理台数

トピック:高速道路におけるETC利用促進と期待される効果

資料:国土交通省北海道開発局

【美しい景観づくり】 活動団体や地域間の連携などにより、沿道景観をより魅力的にする活動を行います。

トピック:シーニックバイウェイ北海道の推進

 シーニックバイウェイ北海道は、北海道固有の景観、自然、歴史、文化、レクリエーション資源等地域資源を最大限活用

し、競争力のある美しく個性的な北海道を実現することを目的として、地域発案の下、地域住民と行政が連携し、地域資源

の保全、改善等による美しい景観づくり、活力ある地域づくり及び魅力ある観光空間づくりを推進する制度です。

 過去2年間の試行期間を経て、今年度、シーニックバイウェイ北海道推進協議会において、シーニックバイウェイルート

として「支笏洞爺ニセコルート」、「大雪・富良野ルート」及び「東オホーツクシーニックバイウェイ」の3ルート、候補

ルートとして2ルートが指定され、制度が本格的に始動しました。

 シーニックバイウェイ北海道推進協議会では、シーニックバイウェイ北海道を全道的に推進するため、指定ルートに対す

る情報提供や民間団体・企業との積極的な連携を図る等により、ルートにおける諸活動を支援していきます。

■活動団体の主な取り組み

【楽しいまちづくり】 地域資源を生かしたまちづくりの勉強会など、地域の誇りを育む活動を行います。

【観光メニュー開発、イベント、情報発信】 旅行者の満足度向上を目指し、観光メニューの創出、イベントの実施、情報発信などを行います。

【プロモーション】 シーニックバイウェイの知名度アップとブランド化に向けて活動を実施します。

▲ボランティアが参加した花で飾る道づくり

▲試行期間中に行われたワークショップ

▲冬期バスツアー

▲制度パンフレット ▲ホームページ

■推進協議会の役割

ルート指定図

ルート運営に関する事項

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

45.0

H16年

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

H17年

1月

2月

3月

4月

5月

(%)

全国

北海道

ETC利用率

11/1~深夜割引

11/19~車載器購入支援

1/11~通勤割引

15

Page 17: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第2部:圏域ごとの取り組み

Ⅰ道央圏

Ⅱ道南圏

Ⅲ道北圏Ⅳオホーツク圏

Ⅴ十勝圏

Ⅵ釧路・根室圏

16

Page 18: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第2部:圏域ごとの取り組み

REGION Ⅰ:道央圏のH16達成度報告/H17業績計画

北海道の暮らしと産業を支える道央圏

新千歳空港

苫小牧港(特定)

室蘭港(特定)

小樽港 石狩湾新港

道北圏

道北圏

十勝圏

道南圏

岩見沢市

倶知安町

浦河町

室蘭市

小樽市

千歳市

苫小牧市

静内町

深川市

岩内町

滝川市

余市町

札幌市札幌市

道央圏の現状と課題

【全国と比較して低い分担率】規格の高い道路を使う割合(分担率)は、全国平均より低い水準です。

【札幌に集中する渋滞】渋滞による損失時間は、札幌市が道央圏の約7割を占めています。

【郊外部の重大事故、都市部の死傷事故】交通事故死者数は郊外部で、死傷事故件数は都市部で多くなっています。

【多発する自然災害】全道22箇所の通行規制区間のうち14箇所(64%)、また特殊通行規制区間は全道15箇所のうち5箇所(33%)

が道央圏に存在しています。また、有珠山の噴火や大規模な土砂崩落、台風による被災など、近年、自然災害が多発し、住民

生活に影響を及ぼしています。

【北海道の課題日勝峠】274号日勝峠は道央圏と十勝圏・釧路圏等他圏域とを結ぶ物流観光交通に重要な区間ですが、落石・雪

崩による特殊通行規制区間となっています。

規格の高い道路を使う割合(分担率)資料: H14陸運統計要覧、H11道路交通センサス等による推計値

【全国と比較して低い分担率】

国道交通事故死者数

道央圏における渋滞損失時間の割合(H16)

道央圏の骨格道路網図

【高規格ネットワーク】

国道死傷事故件数

【札幌市に集中する渋滞】

※上位1割区間とは、死傷事故件数および交通事故死者数を上位からの累加延長が全延長の1割を占める区間。

【郊外部で多い死者数】 【都市内で多い死傷事故】

資料:H11道路交通センサス等による推計値

資料:交通事故マッチングデータ(H11-H14合計値)

H15年度末供用済

高規格幹線道路・地域高規格道路

一般国道 都市

H16年度供用

H17年度供用

未供用

供用

未供用

地方中枢都市

地域中心都市

凡 例凡 例

それ以外

上位1割区間

人口集中地区

道内における通行規制区間数の比較(H16)

【多発する自然災害】

雪崩による通行障害(国道274号日勝峠)台風18号による被災

(国道229号大森大橋:平成16年9月8日)

【北海道の課題日勝峠】

2

3

5 2 2

2

3 8

10

通行規制区間

特殊通行規制区間

石狩 後志 胆振 日高 空知 その他

道央圏14箇所(64%)

22区間

15区間

道央圏5箇所(33%)

札幌市

66%

その他

34%

8.0% 7.9% 8.1%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

平成15年度

実績値

平成16年度

実績値

平成17年度

目標値

全国(北海道除く)の分担率:14%(H16値)

平成16年度の成果と平成17年度の成果目標

指標名 H15実績 H16目標 H16実績 H17主な取り組み

7.9% ・ 日高自動車道鵡川IC~門別IC(仮称)間

・ 国道12・275号苗穂交差点

・ 国道393号小樽市 ランブルストリップス

・ 国道5号ニセコ町 中央分離帯

・ 国道452号夕張市(L=3.2Km)

1,924万人時間/年(6,136万人時間/年)

87.9件/億台キロ

 交通事故死者率 0.90人/億台キロ 交通事故死者率の減少 0.98人/億台キロ 交通事故死者率の減少

14箇所

8.1%

渋滞損失時間の削減

死傷事故率の減少

14箇所

 規格の高い道路を使う割合 8.0% 8.1%

 H15モニタリング区間における道路渋滞の損失時間(H16モニタリング区間対象)

2,034万人時間/年 渋滞損失時間の削減

 死傷事故率 91.4件/億台キロ 死傷事故率の減少

 通行規制区間の箇所数 16箇所 13箇所

H17目標

17

Page 19: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第2部:圏域ごとの取り組み

8.0% 8.0% 7.9%

8.1%

8.1%

7.0%

7.5%

8.0%

8.5%

9.0%

9.5%

10.0%

H14 H15 H16 H17 将来

2102 2034 1924

6136

0

2000

4000

6000

8000

H14 H15 H16 H17 将来

(万人時間/年)

 平成16年度、深川留萌自動車道(沼田IC~北竜ひまわりIC)の供用により

深川留萌間の所要時間が短縮され、留萌市が「地方センター病院の半日行動

圏」に、増毛町が「道央圏にアクセスしているIC60分圏」に加わりました。

 評価指標である「規格の高い道路を使う割合」は、目標値を0.2%下回りま

した。今冬の道央圏における降雪の多さによる冬期走行台キロの減少などが

原因の一つと考えられますが、夏期交通の転換等、効果の分析を継続して行

うとともに、規格の高い道路の利                   

用促進に関するPR活動を進めま                   

す。

札幌市札幌市

北竜ひまわりIC(H16)

愛山上川IC(H16)

小樽IC

士別剣淵IC

門別IC(H17)

国縫IC

夕張IC

小樽港

苫小牧港(特定)

室蘭港(特定)

新千歳空港

0

20

40

60

80

100

国道5号(札幌市北区北8条)

国道12号(札幌市中央区大通)

国道12号((札幌市白石区本通)

国道12号(札幌市白石区菊水上町)

国道12号(札幌市中央区北1条)

国道36号(札幌市豊平区豊平)

国道36号(札幌市中央区大通)

国道36号(札幌市豊平区月寒中央通)

国道36号(札幌市豊平区月寒東)

国道36号(北広島市大曲幸町)

国道274号(札幌市東区北34条)

国道5号(小樽市稲穂)

国道274号(札幌市東区北34条)

国道230号(札幌市南区藤野)

国道274号(札幌市東区東苗穂)

国道274号(札幌市厚別区厚別南)

国道5号(小樽市稲穂)

国道36号(北広島市大曲柏葉)

国道5号(小樽市若松)

国道36号(札幌市清田区北野)

国道231号(札幌市北区太平)

国道5号(小樽市潮見台)

国道12号(江別市一番町)

国道12号(江別市文京台東町)

国道275号(札幌市中央区北1条)

国道36号(苫小牧市字沼ノ端)

国道36号(苫小牧市字植苗)

国道36号(登別市登別港町)

国道5号(余市町黒川)

国道36号(苫小牧市字植苗)

国道230号(札幌市南区小金湯)

(万人時間/km)

平和通 赤色系:H16年値が増加した区間(  増加量)青色系:H16年値が減少した区間(  減少量)

路上工事マネジメント

増加

骨格となる幹線道路の整備により機能分化を促進

 平成17年度、中枢中核都市へのアクセス性が低い日高地方において、日高自動車道の整備を進め、鵡川IC~門別IC(仮称)間が供用します。これにより、

平取町が「中枢中核都市への半日行動圏」に、静内町が「道央圏とネットワー

クしているIC60分圏」に新たに加わり、また同町は「二十間道路の桜並木」な

どの観光資源に富んでいることから、道央圏とのアクセスが向上することで、

新たな交流が期待されます。

 今後も、道央圏域の骨格となる北海道横断自動車道、日高自動車道、深川留

平成16年度の主な対策内容

ハード施策 ソフト施策

 ・平和通延伸(平成16年度供用)

 ・国道230号小金湯拡幅  (平成16年度一部供用)

 ・高速道路料金社会実験の実施

 ・札幌市内における交差点除排雪の強化

 ・国道230号南36条交差点右折車線延伸       

 ・国道5号小樽市内における路上工事マネジメントの実施 など

平成17年度の主な対策内容

ハード施策 ソフト施策

 ・国道5号新川交差点改良(H17供用予定)

 ・国道230号小金湯拡幅(事業実施中)

 ・国道12・275号苗穂交差点(事業実施中)

 ・創成川通アンダーパス連続化(事業実施中)

 ・環状通の一部6車線拡幅(事業実施中)

 ・羊ヶ丘通延伸(事業実施中)           など

 ・札幌市内における交差点除排雪の強化

 ・路上工事マネジメントの実施

・バスロケーションシステムの実施

 ・道路情報提供   など

平成17年度の取り組み

平成16年度の取り組み

 ・深川留萌自動車道沼田IC~北竜ひまわりIC間(H16供用)

 ・道央圏連絡道路美原バイパス(H16供用)

平成16年度の実績

『渋滞』に関する取り組み

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

【指標:規格の高い道路を使う割合】

実績値 目標値

北竜ひまわりICの供用により留萌市、増毛町へのアクセス向上

平成17年度の取り組み

 ・日高自動車道鵡川IC~門別IC(仮称)間(H17供用予定)

 ・深川留萌自動車道北竜ひまわりIC~幌糠IC間(事業実施中)道央圏とネットワークしているIC60分圏

モニタリング区間では渋滞が緩和 評価が可能なモニタリング区間においては、平和通が供用した札幌市内の国

道12号、路上工事のマネジメントの実施による小樽市内の国道5号などで成果

が上がっています。一方、平和通の供用により新たに信号交差点ができた国道

275号では、渋滞損失時間が大きく増加しています。このため、国道12・275号

苗穂交差点対策を進め、早期の渋滞緩和を図ります。また、北海道特有の冬期

間における旅行速度の低下、有効幅員減少による交通容量低下の軽減に有効な

交差点除排雪を重点的に行った結果、効果が発現されました。

モニタリング区間における区間別渋滞損失の変化(H15⇒H16)資料:H11道路交通センサス等による推計値

さらなる渋滞対策の実施により渋滞損失を削減 道央圏の渋滞による損失のおよそ7割が集中している札幌市では、都市内の

渋滞を解消させるため、交通容量拡大を図るボトルネック対策や道路網の整

備といったハード施策を重点的に進めるとともに、交差点除排雪の強化、利

用者の視点に立った路上工事マネジメント等のソフト施策をあわせて実施し

ていきます。

【指標:道路渋滞の損失時間】

達成H15モニタリング区間対象

実績値 目標値

H16モニタリング区間対象*

H17年度、観光資源に富んでいる静内町が新たに加わります。

【二十間道路の桜並木】

*:H16にモニタリング区間対象が増えます。

(仮称)

萌自動車道などの整備を進め、

適切な道路機能の分化により

はやくて安心・安全な移動の

確保を目指します。

H15年度末供用済

凡  例

高規格幹線道路

道央圏とネットワークしているIC

H16年度供用

H17年度供用

H16年度・H17年度供用

H15年度末供用済

H15年度末

道央圏とネットワークしているIC60分圏

H16年度追加

H17年度追加

未達成→H17継続評価

N

国道230号小金湯拡幅国道230号小金湯拡幅

環状通の一部6車線拡幅環状通の一部6車線拡幅

国道5号新川交差点改良国道5号新川交差点改良

羊ヶ丘通延伸羊ヶ丘通延伸

国道12・275号苗穂交差点国道12・275号苗穂交差点

創成川通アンダーパス連続化創成川通アンダーパス連続化

凡 例

新設事業

交差点改良・拡幅事業

R274,R275東雁来交差点(冬期交差点除排雪)

R12,R275苗穂交差点(冬期交差点除排雪)

R36環状通交差点(冬期交差点除排雪)

R230南36条交差点(冬期交差点除排雪)

札幌市周辺における事業実施中の箇所

『規格の高い道路』に関する取り組み

18

Page 20: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第2部:圏域ごとの取り組み

『防災』に関する取り組み

平成16年度の実績16 16

1413

0

5

10

15

20

25

H14 H15 H16 H17 将来

(箇所) 【指標:道路通行規制区間の箇所数】

達成

実績値 目標値

『交通安全』に関する取り組み

平成16年度の実績

(死傷事故率)

国道5号ニセコ町元町重点対策区間:死傷事故率比2倍以上

(死者数)

(死傷事故率)

国道5号ニセコ町元町重点対策区間:死傷事故率比2倍以上

(死者数)

重点対策区間外であるが、連続した区間で死者数の多い死亡事故が発生していることに着目。

現地調査および事故分析の結果、

中央分離帯設置中央分離帯設置が有効が有効と判断

(人)

(件/億台キロ)

683

6,801

3,262 3,130

336 102 0 0

4,680

230

4,417

6,505

6243,133 3,162

341 75 2280

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

人対車両 正面衝突 追突 出会い頭 その他車両相互

工作物衝突

路外逸脱 その他車両単独

その他

(件/年)

H15

H16

増加

減少

91.490.187.9

1.15

0.900.98

40

60

80

100

H14 H15 H16 H17 将来

(件/億台キロ)

0.4

0.8

1.2

1.6

2

(人/億台キロ)

襟広防災(襟裳工区)L=6.1㎞

特殊通行規制区間(落石、波浪、雪崩、連続雨量80㎜)L=8.2㎞

至浦河

至広尾

昼間の通行規制区間(片側交互通行)L=3.5㎞

斜面崩落箇所(H16.1.14)

夜間の通行規制区間(全面通行止め)L=3.5㎞

宇遠別トンネル L=3.2㎞平成16年度一部供用予定平成16年4月1日一部供用

防災事業による通行規制・迂回の解消 平成16年度までに防災対策を進めていました国道452号夕張市の通行規制区間について、平成17年度に解除します。また、国道274号ウェンザル道路、国道336号襟広防災などの防災事業を推進し、引き続き通行規制区間の規制基準の緩和・解除へ向けた取り組みを実施します。

 一方、平成16年9月8日に台風18号の影響で被災した国道229号神恵内村大森

大橋については、早期に応急復旧工事を進め、平成16年12月16日から2車線の

供用を開始し、地域住民の足を確保しました。今後、より安心して通行できる

ように、恒久対策として新トンネルを検討し、平成19年度の完成を目指します。

国道336号えりも町の通行止めを解除 平成16年度までに実施した防災対策事業により、国道229号・国道452号で通行規制区間が解除になりました。また、斜面崩落災害(H16.1)により全面通行止めとなっていた国道336号えりも町では、宇遠別トンネルの暫定供用(H16.4)により片側交互通行が可能になり、完成供用(H17.2)により全面解除となりました。

平成17年度の取り組み

平成17年度の取り組み

【指標:死傷事故率と交通事故死者率】

達成

正面衝突対策や事故危険箇所対策を実施 重大事故につながりやすい正面衝突事故対策として、中央分離帯や安価で早期対策が可能なランブルストリップスの設置を進めました。また、人対車両事故が多い交差点や集中的に事故が発生している事故危険箇所では、交差点改良や夜間照明設置などの対策を実施しました。

事故件数は減り死傷事故率は改善。ただし1件当たり死者数は増加 重点的に対策を実施した結果、正面衝突事故件数や人対車両事故件数などは前年に比べ減少し、死傷事故率は目標を達成することができました。しかし、1件当たりの交通事故死者数は増加しており、交通事故死者率は僅かに目標を達成することができませんでした。今後も、引き続き、詳細な交通事故分析・評価をもとにした対策を進め、目標の達成を目指します。

平成16年度の主な供用箇所(事故危険箇所対策)

 ・国道234号苫小牧市 交差点改良

 ・国道230号札幌市定山渓 ランブルストリップス

 ・一般道道花畔札幌線 照明設置 など

平成16年度の主な供用箇所(正面衝突対策)

 ・国道37号豊浦町 ランブルストリップス

 ・国道230号喜茂別町 中央分離帯

 ・国道275号浦臼町 ランブルストリップス   など

重点的な交通安全対策により交通事故死者数・死傷事故件数を削減 重点的な交通安全対策を推進し、引き続き交通事故死者数や死傷事故件数の削減を目指します。【国道5号ニセコ町元町の中央分離帯(H17供用予定)】のケース

 同区間は、重点対策区間外でありましたが、連続した区間で死者数の多い死亡事故が発生していることに着目。国道5号全体でみても前後で連続的に死傷事故が多く発生していることから現地調査・事故分析も含めた結果、中央分離帯の設置による交通安全対策が有効とされH17供用を目指しています。【国道36号駅前通地下歩行空間の整備(H17新規)】

 死傷事故率の高い札幌都市圏では、歩車分離を図ることで、人対車両事故が減少することから、今年度より事業を進めていきます。 

通行規制区間の解除箇所(H16年度)

 ・国道336号えりも町(通行止め解除)

 ・国道229号古平町(L=2.2km)

 ・国道452号芦別市(L=0.3km)

平成16年度の主な供用箇所

 ・国道336号襟広防災 宇遠別トンネル  (平成16年度一部供用)

 ・国道229号積丹防災 来岸トンネルほか  (平成16年度一部供用)

国道336号宇遠別トンネル暫定供用(H16.4)の概要

斜面崩落災害(H16.1)の応急復旧方策として建設中の宇遠別トンネルを活用し、片側1車線の暫定供用を図りました。

通行規制区間の解除箇所(H17年度)

 ・国道452号夕張市(L=3.2km)

平成17年度の主な供用箇所

 ・国道274号(日勝峠区間内)ウェンザル道路

 ・国道336号襟広防災(事業実施中)

 ・虻田インター関連(事業実施中)      など 供用を開始した大森大橋と恒久対策の概要

平成17年度の主な供用予定箇所(事故危険箇所対策)

 ・国道5号札幌市 新川交差点改良

 ・国道5号共和町 中央分離帯(事業実施中)

 ・国道393号小樽市 中央分離帯       など

平成17年度の主な供用予定箇所(正面衝突対策)

 ・国道5号ニセコ町 中央分離帯(事業実施中)

 ・国道393号小樽市 ランブルストリップス

 ・国道453号壮瞥町 ランブルストリップス    など

未達成

実績値 目標値

57

32

12 15 12

33

8 8 0

35

9 21 1429

9 4 0

73

0

20

40

60

80

100

人対車両 正面衝突 追突 出会い頭 その他車両相互

工作物衝突

路外逸脱 その他車両単独

その他

(人/年)

H15

H16

増加

減少

資料:北海道警察提供(上下)

札幌方面の事故類型別交通事故死者数

札幌方面の事故類型別死傷事故件数

死傷事故率

交通事故死者率

中央分離帯を設置する国道5号ニセコ町元町等地区

平成16年度までに、現場吹付法枠工、落石防護擁壁、落石防護網などの防災対策を実施

19

Page 21: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

国道12号・275号周辺における渋滞対策:平和大橋(H16供用)平和大橋の供用で国道12号・275号の渋滞が緩和しました。

0%

20%

40%

60%

80%

100%

H15 R275拡幅後 平和完了後 完成後(予測値)

R275R275拡幅後拡幅後44%削減%削減

平和大橋開通後平和大橋開通後1414%削減%削減

最終的な最終的な目標は半減目標は半減

現在現在

0

20

40

60

80

100

1 11 21 31 41 51 61 71 81 91 101 111 121

①国道①国道1212号苗穂交差点周辺は渋滞が集中号苗穂交差点周辺は渋滞が集中

②対策内容の検討~渋滞要因に対応した対策を抽出②対策内容の検討~渋滞要因に対応した対策を抽出

③渋滞による損失は着実に削減③渋滞による損失は着実に削減

左折車線の容量不足

右折車線の容量不足

断面の容量不足

平和通整備

R275拡幅

東橋架えけ換 R275拡幅

・R12東橋架け替え

・R275拡幅

・R12右折車線増設

・平和通整備

4つの抜本的対策が必要

右折車線増設

苗穂交差点周辺の渋滞は、道道を含む全道2,502区間のうちすべて上位にランク(万人時間/年・km)

※グラフは、全道における道道以上のセンサス区間2,502区間のうち125区間を表示。渋滞損失時間はH15年度値

R12・R275苗穂交差点

R12

R12

R275

R36

環状通

R5

R453

札幌駅

・R12の右折車線の容量不足

・R12(東橋)の左折車線の容量不足

・R275の断面の容量不足

主な渋滞要因は・・・・

R12環状通側(全道で6番目)

R12都心側(全道で7番目)

R275都心側(全道で103番目)

R275環状通側(全道で52番目)

※グラフは、該当区間の渋滞損失時間H15年値からの削減率を示したもの(速報値)

▲渋滞損失時間の削減割合

望ましい施工順により、効果が早期に発現

【H15時点】

【完成後】

平和大橋整備後国道275号拡幅後国道275号拡幅前

0%

20%

40%

60%

80%

100%

H15 R275拡幅後 平和完了後 完成後(予測値)

R275R275拡幅後拡幅後44%削減%削減

平和大橋開通後平和大橋開通後1414%削減%削減

最終的な最終的な目標は半減目標は半減

現在現在

0%

20%

40%

60%

80%

100%

H15 R275拡幅後 平和完了後 完成後(予測値)

R275R275拡幅後拡幅後44%削減%削減

平和大橋開通後平和大橋開通後1414%削減%削減

最終的な最終的な目標は半減目標は半減

現在現在

0

20

40

60

80

100

1 11 21 31 41 51 61 71 81 91 101 111 121

①国道①国道1212号苗穂交差点周辺は渋滞が集中号苗穂交差点周辺は渋滞が集中

②対策内容の検討~渋滞要因に対応した対策を抽出②対策内容の検討~渋滞要因に対応した対策を抽出

③渋滞による損失は着実に削減③渋滞による損失は着実に削減

左折車線の容量不足

右折車線の容量不足

断面の容量不足

平和通整備

R275拡幅

東橋架

20

け換え

R275拡幅

・R12東橋架け替え

・R275拡幅

・R12右折車線増設

・平和通整備

4つの抜本的対策が必要

右折車線増設

苗穂交差点周辺の渋滞は、道道を含む全道2,502区間のうちすべて上位にランク(万人時間/年・km)

※グラフは、全道における道道以上のセンサス区間2,502区間のうち125区間を表示。渋滞損失時間はH15年度値

R12・R275苗穂交差点

R12

R12

R275

R36

環状通

R5

R453

札幌駅

・R12の右折車線の容量不足

・R12(東橋)の左折車線の容量不足

・R275の断面の容量不足

主な渋滞要因は・・・・

R12環状通側(全道で6番目)

R12都心側(全道で7番目)

R275都心側(全道で103番目)

R275環状通側(全道で52番目)

※グラフは、該当区間の渋滞損失時間H15年値からの削減率を示したもの(速報値)

▲渋滞損失時間の削減割合

望ましい施工順により、効果が早期に発現

【H15時点】

【完成後】

平和大橋整備後国道275号拡幅後国道275号拡幅前

平成16年度の主な整備効果事例

半減を目標に、順調に渋滞損失を削減中

 国道12号・275号苗穂交差点は、都心方向へ向かう交通の集中により慢性的な渋滞が発生しており、国道12号の都心方向では、

左折車線、郊外方向では右折車線の容量が不足、また国道275号では2車線構造が主な渋滞要因と分析されました。交差点に集中す

る交通分散に向け抜本的対策が必要であり、渋滞緩和効果が早期に発現すべく平成16年までに国道275号一部拡幅、平和大橋が供

用され、同箇所の渋滞緩和が確認されました。今後も引き続き、残る東橋架替、国道275拡幅を進め渋滞損失の半減を目指します。

第2部:圏域ごとの取り組み

【H15時点】右折車線の容量不足

左折車線の容量不足

至 苗穂駅

至 

札幌中心部

R12(東側)

平和通(平和大橋)

断面の容量不足

R275 R275 至 

当別

R12

旭川方面小樽方面

至 江別

第1期期間 : H16.11.25~H16.12.15(終日)区間 : 札樽道:手稲IC~札幌IC、    道央道:江別西IC~北広島IC対象 : 全車種料金 : 対距離料金3区間を均一料    金(400円:普通車)に設定

第2期期間 : H17.2.16~H17.3.8(終日)区間 : 札樽道:手稲IC~札幌IC、    道央道:江別西IC~北広島IC対象 : 全車種料金 : 対距離料金3区間を均一料    金(300円:普通車)に設定

札幌市内の高速道路料金社会実験の概要

延伸以降

延伸区間

均一区間

延伸

区間

延伸以降

延伸以降延伸区間

函館方面

江別東IC

恵庭IC

大谷地IC

北郷IC

雁来IC伏古IC

札幌北

第1IC新川IC

札幌北

第2IC

北広島IC

札幌南IC

江別西IC札幌IC

札幌西IC

手稲IC銭函IC

【完成後】

右折車線増設

R275拡幅 平和通整備

R275拡幅

至 苗穂駅 至 苗穂駅

至 

当別

至 

札幌中心部

至 江別 至 江別

R12 R275 R275

平和通(平和大橋)

R12(東側)

東橋架け換え

11

20

0

5

10

15

20

25

30

前年度 今年度

(回)

4

00

2

4

6

8

10

前年度 今年度

(回)

高速道路料金社会実験の効果が発現したものの新たな課題もありました。

 高速道路(有料道路)の料金緩和策が、国道274号(札幌新道)などの渋

滞対策として機能するかなど、今後の対策の実現性や課題を探るため、札幌

市内における有料道路の料金緩和に関する社会実験を実施しました。

 この結果、第1期では均一区間の延伸により、交通の分散や高速道路への

転換が図られました。第2期では料金割引を行ったことで、都市内からより

多くの交通が高速道路に転換し、札幌新道×国道275号交差点では一般道路

側の交通需要が減り渋滞長が約1km減少しました。

 しかし、高速道路への転換交通量の増加により、札幌北ICなどで渋滞の発

生が見受けられたことから、今後は料金緩和策の実現や、都心からICまでの

アクセス性の向上方策を検討し、さらなる交通の円滑化を目指します。

資料:2/2, 2/21の調査結果

一般道路(札幌新道×国道275号交差点)における渋滞緩和例(第2期)

札幌市内の高速道路料金社会実験(H16実施)並行する道路において渋滞が緩和しました。

雁来IC付近における実験前後の状況資料:JH渋滞長調査結果

ICにおける渋滞状況

43.140 .5

45 .1 47 .0

0

10

20

30

40

50

60

第1期 第2期

(千台/日) 前年度 今年度

約2.4千台/日増(106%)

約6.5千台/日増(116%)

高速道路本線区間(伏古IC~雁来IC間)の交通量

札幌新道

R275

至 都心部

至北広島

至小樽

A

B

C

D

至 当別

0

200

400

600

800

1000

17:00 17:20 17:40 18:00 18:20 18:40

交通量(台)

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

1600

渋滞長(m)実験前交通量(2/2) 実験中交通量(2/21)実験前交通量(2/2) 実験中交通量(2/21) 渋滞回数が増加渋滞回数が増加平均最大渋滞長平均最大渋滞長00mm→→1,200m1,200m

実験前滞留長(2/2) 実験中滞留長(2/21)実験前滞留長(2/2) 実験中滞留長(2/21)

渋滞長が渋滞長が13701370mm→→250m250mに減少に減少

渋滞回数が半減渋滞回数が半減平均最大渋滞長平均最大渋滞長800800⇒⇒600600mm

新川IC(第1期) 札幌北IC(第2期)

Page 22: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第2部:圏域ごとの取り組み

REGION Ⅱ:道南圏のH16達成度報告/H17業績計画

みんなの『暮らし』と『安全』を応援します

4 .5%2 .9%

4 .6%

2 .9%

4 .8%

2 .9%

14% 14%

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

16%

全国

(北海道除く)

全道 道南圏

平成15年度実績値

平成16年度実績値

平成17年度目標値

26箇所

函館市

七飯町

大野町

上磯町

木古内町

知内町

福島町松前町

上ノ国町

江差町

奥尻町 厚沢部町

乙部町

熊石町

八雲町

大成町

北檜山町

今金町

瀬棚町

長万部町

鹿部町

砂原町

森町

函館港

函館空港

道央圏

江差町

今金町

八雲町

函館市函館市

道南圏の現状と課題

【進んでいない道路機能の分化】規格の高い道路を使う割合は2.9%と低く、道路機能の分化が進んでいない状況にあります。

【函館市周辺に渋滞が集中】渋滞による損失時間は、函館市が道南圏の約6割、周辺の上磯町、七飯町、大野町を合わせると約8

割を占めています。

【道南圏は交通事故死者数が増加】平成16年での交通事故死者数は前年と比較して27%増加しました。

【災害に対して脆弱な道路網】道南地域には道道を含む26箇所-総延長187kmの通行規制区間があります。また、国道5号および

278号の一部区間は駒ヶ岳の災害危険区域に指定されています。

【道南圏の高規格ネットワーク】

【進んでいない道路機能の分化】

【函館市周辺に渋滞が集中】

【通行規制区間が多く災害に対して脆弱な道路網】

駒ヶ岳周辺の緊急避難路と迂回の現状

一般国道及び道道の通行規制区間

※火砕サージ:火山の爆発の時におこる土砂がまじった爆風。

資料: H14陸運統計要覧、H11道路交通センサスによる推計値

資料:函館開発建設部資料

▲道路が狭く危険にさらされる歩行者

(国道278号函館市安浦)▲大型車のすれ違いが困難な

国道278号の様子

平成10年の駒ヶ岳噴火

【道南圏は平成16年に交通事故死者数増加】

死者数増減率:平成15年と平成16年の死者数増減率

平成16年度の成果と平成17年度の成果目標

指標名 H15実績 H16目標 H16実績 H17目標

2.9% 2.9%

渋滞損失時間の削減

交通事故死者率の減少

26箇所 186.8km

19.1km

279万人時間/年

0.79人/億台キロ

26箇所 191.2km

19.1km

2.9%

287万人時間/年(1,175万人時間/年)

1.00人/億台キロ

26箇所 186.8km

19.1km

2.9%

渋滞損失時間の削減

交通事故死者率の減少

25箇所 186.6km

19.1km

H17主な取り組み事例

 規格の高い道路を使う割合 ・ 函館・江差自動車道 函館茂辺地道路

 H15モニタリング区間における道路渋滞の 損失時間(H16モニタリング区間対象)

・ 国道5号亀田拡幅

 道道を含む通行規制区間の箇所数 ・ 道道北檜山大成線幌越山改良工事

 駒ケ岳周辺の避難路における 道路の狭い区間の延長

・ 国道278号尾札部道路・鹿部道路

 交通事故死者率 ・ 国道5号、国道227号等でのランブルストリップス 

全道における交通事故死者数増減率(H15~H16)

192

3064

34 31 40

208

3858

21 32 30

-38.2%-25.0%

3.2%-9.4%

26.7%

8.3%

0

100

200

300

400

道央圏

道南圏

道北圏

オホーツク圏

十勝圏

釧路・根室圏

交通事故死者数(人)

-100%

-80%

-60%

-40%

-20%

0%

20%

40%

死者数増減率(%)

H15 H16 H16/H15

H15年度末供用済

高規格幹線道路・地域高規格道路

一般国道 都市

H16年度供用

H17年度供用

未供用

供用

未供用

地方中枢都市

地域中心都市

地方中核都市

地域中心都市

資料:H11道路交通センサスおよびH16プローブカー調査による集計値

圏域内における渋滞損失時間の割合(H16)

函館市周辺で約8割

規格の高い道路を使う割合(分担率)

七飯町6%

大野町6%

その他23%

上磯町10%

函館市55%

一般国道

主要道道

一般道道

凡 例

21

Page 23: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第2部:圏域ごとの取り組み

平成17年度の取り組み

87.2

86.7

86.0

86.5

87.0

87.5

平成15年度 平成16年度

万人時間/年

54.7

54.4

54.0

54.5

55.0

平成15年度 平成16年度

万人時間/年

国道227号

函館上磯線

函館上磯線

278

278

228

227

227

5 亀田拡幅右折レーン設置

大野IC

函館IC

空港IC・(仮称)

上磯IC

渋滞損失時間の減少

渋滞損失時間の減少

『渋滞』に関する取り組み

平成16年度の実績

75.8

66 .6

50

60

70

80(件/億台キロ)

R228並行区間(開通前)

R228並行区間(開通後:H15)

死傷事故率が約12%低下

R228並行区間(開通前)

R228並行区間(開通後)

平成17年度の取り組み

『規格の高い道路』に関する取り組み

平成16年度の実績

11.8

2.9 2.8 2.9

0

5

10

15

H14 H15 H16 H17 将来

(百万人時間/年)

旅行速度の変化(亀田拡幅)

0

10

20

30

40

H14 H15 H16

旅行速度(km/h)

0

1

2

供用延長(km)

48.9

6.10

10

20

30

40

50

60

一般国道 高速道路

 平成16年度におけるH15モニタリング区間の渋滞損失時間は、降雪の多さに

よる影響も考えられ、結果としてわずかに増加しました。しかし、渋滞調査を

した国道5号亀田拡幅事業区間では、部分供用(L=0.3km)後には旅行速度が

上昇し、渋滞損失

時間が減少しました。

国道5号亀田拡幅の延伸によって、国道5号の渋滞損失時間が減少

平成16年度の主な取り組み

 ・国道5号亀田拡幅(一部供用)

 ・国道227号右折レーン設置

 ・道道本通富岡線(事業実施中)

 ・市道本通中央通(事業実施中)

 ・函館・江差自動車道 函館茂辺地道路(事業実施中)

 ・函館新外環状道路 空港道路(着工準備中)

整備前(H15) 整備後(H16)

 道南圏では平成16年度高規格道路の供用はなく、目標・実績とも横這い。

その中で函館・江差自動車道では、国道5号の亀田拡幅の供用延伸による函

館都心部とのアクセス性の向上により、平成15年度と比べ交通量が函館ICと

大野ICの間で約16%、大野ICと上磯ICの間で約9%増加しています。また、同

じく並行する国道228号では、死傷事故率が約12%減少するなど、交通環境の

改善が見られました。

函館都心部とのアクセス性の向上により、利用者が増加

資料:交通量常時観測機器データ(月平均日交通量を算出)

函館・江差自動車道の交通量の推移

函館圏高規格ネットワークの整備 引き続き、亀田拡幅の全線供用に伴うアクセス強化により更なる転換を図り

ます。また、函館江差自動車道の高規格幹線道路や地域高規格道路の整備を進

め、道南の中心都市函館市と各地域の連携強化、地域での道路機能の分化を図

ることで、都市間アクセスの強化と交通事故の減少を目指します。特に、函館

江差自動車道の上磯IC~茂辺地IC(仮称)間については、富川IC(仮称)の設

置を新たに計画し早期供用を目指します。函館新外環状道路 空港道路につい

ても現在、環境影響評価の手続きを実施中で早期着工を目指します。

函館圏高規格ネットワークと函館IC~江差町間の所要時間の変化

平成17年度の主な取り組み

 ・函館・江差自動車道 函館茂辺地道路(事業実施中)

 ・函館新外環状道路 空港道路(着工準備中)    など

※所要時間は、H11道路交通センサスを参考に、道路種別毎に設定した旅行速度より算定

亀田拡幅全線供用により、函館都心部の渋滞を緩和 平成17年度では、国道5号亀田拡幅の全線供用(未供用区間L=0.5km)を予定しており、更なる函館市及び周辺地域における渋滞損失の低減を目指します。

平成17年度の主な取り組み

 ・国道5号亀田拡幅(平成17年度完了予定)

 ・道道本通富岡線(事業実施中)

 ・市道本通中央通(事業実施中)

 ・函館・江差自動車道 函館茂辺地道路(事業実施中)

 ・函館新外環状道路 空港道路(着工準備中)

 ・路上工事マネジメントの実施

函館新道

函館茂辺地道路

函館江差自動車道 空港道路函館新外環状道路

L=18km

L=70km

L=10kmH15.3.24供用

L=8.4km

函館IC

空港IC(仮称)

大野IC上磯IC

富川IC(仮称)

茂辺地IC(仮称)

江差IC(仮称)

函館市

江差町

平成16年度の主な取り組み

 ・函館・江差自動車道 函館茂辺地道路(事業実施中)

 ・函館新外環状道路 空港道路(着工準備中)  など

8,73210,126

4,693 5,119

0

2000

4000

6000

8000

10000

12000(台/日)

函館IC~大野IC 大野IC~上磯IC

平成15年度 平成16年度

約16%増

約9%増

並行区間の国道228号の死傷事故率が低下

資料:交通事故マッチングデータ 開通前:H11.1~H15.3.24

 開通後:H15.3.25~H15.12.31 

【指標:規格の高い道路を使う割合】

【指標:道路渋滞の損失時間】

未達成

資料:事故マッチングデータ、道路交通経済要覧 平成15年度版

一般国道5号亀田拡幅の整備

(件/億台キロ)

函館・江差自動車道が木古内まで延伸した時の事故率

一般国道の1/8

2.9% 2.9% 2.9% 2.9%

0.0%

1.0%

2.0%

3.0%

4.0%

5.0%

6.0%

H14 H15 H16 H17 将来

H15モニタリング区間対象

99

55

107

115

0 20 40 60 80 100 120 140

H13年度末

H15年度末

(分)

上磯IC ~茂辺地IC(仮称)供用

全線供用

将 来

実績値 目標値

実績値 目標値

H16モニタリング区間対象

函館江差自動車道および並行区間

函館港

函館IC

富川IC(仮称)

大野IC

上磯IC

飯生 道道函館上磯線

函館 ・江差自動車道

追分石川

L=0.7km

L=2.0km

並行区間(4.7km)

227

227228

228

並行区間(4.7km)

22

Page 24: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『防災』に関する取り組み

平成17年度の取り組み

『交通安全』に関する取り組み

平成16年度の実績

 正面衝突による死亡事故が多発している国道5号八雲町山崎で、平成14年7月

からランブルストリップス等の正面衝突事故対策を5.6kmにわたって実施した

結果、正面衝突事故による死者数は激減する大きな効果が得られました。

 圏域全体での死傷事故は減少しているものの、平成16年では、一度に

多数の死者が発生する事故が多かったこともあり、死者数は増加してい

ます。そのひとつとして、平成16年8月に国道5号八雲町野田生・山越地

区で、併せて6名の死者を出す2件の重大事故が発生しました。これを受

けて、地元警察、八雲町など各機関と連携したランブルストリップスな

どの対策を、事故発生から約3ヶ月以内で完了しました。同区間での人身

事故は、平成17年3月末現在で未だ

発生していません。

見通しが悪く危険!

カーブがきつい!

見通しが良くなります

カーブが緩やかになる

曲線半径の緩和 視距確保

対策後(イメージ図)対策前(イメージ図)

函館市

木古内町

上磯町

大野町

七飯町

鹿部町

砂原町

森町

江差町

乙部町

厚沢部町

上ノ国町

熊石町

長万部町

大成町

瀬棚町

北檜山町

今金町

八雲町

亀田拡幅

西大沼視距改良蛯谷防災(路肩拡幅)

浜松交差点改良

ランブルストリップス

浜中防災(路肩拡幅)

落部中央帯設置旭丘防災

37

278

279

278

228

227

229

229

277

230

0

100

200

300

400

500

600

700

800

5号

37号

227号

228号

229号

230号

277号

278号

279号(人/4年)

0.00

1.00

2.00

3.00

4.00

5.00

6.00

7.00

(人/4年/km)

死傷者数

1km当り死傷者数

帆越山

帆越岬

相泊川

至太田

至大成町市街

帆越山トンネル

通行規制区間

L=1.9km

L=4.6km

覆道

海岸擁壁設置

新ルート

重大事故発生箇所の重点的な整備

主な取り組みと供用予定

 ・国道5号、国道227号等でのランブルストリップス

 ・国道5号 西大沼視距改良

半島地形の海岸道路強化・駒ヶ岳周辺緊急避難路の整備

主な取り組みと供用予定

 ・道道北檜山大成線幌越山改良工事

 ・国道278号尾札部道路(事業実施中)

 ・国道278号鹿部道路(事業実施中)

 駒ケ岳噴火などの災害に脆弱な海岸線の道路を

強化するため優先的に防災事業や迂回路整備など

の対策を推進することで、駒ヶ岳周辺において大

型車のすれ違いがスムーズにできる避難路を確保

するとともに、通行規制区間の緩和・解除に向け

た防災対策事業を推進していきます。

 道南圏域では国道5号の交通事故死傷者が特に多くなっている

ことから、重点的な交通事故対策を進めていきます。正面衝突事

故の多い八雲町等では、地形に応じてランブルストリップスや中

央分離帯の設置を行います。また、正面衝突のほか追突事故等も

多い七飯町西大沼では、法面の掘削で見通しを良くし、更にカー

ブを緩やかにすることで、重大

事故の削減を図ります。

西大沼視距改良の概要

道南圏では交通事故死者数が増加。                  他機関と連携し、迅速な交通事故対策を実施し着実に改善

平成16年度の主な取り組み

 ・国道5号八雲町ランブルストリップス

 道道北檜山大成線では、通行規制区間の緩和・解除に向けた防

災対策事業を推進し、平成16年度には帆越山トンネルが開通した

ため北檜山町と大成町を結ぶ道路の機能を確保し、規制区間が大

幅に削減しました。

 この区間では平成16年9月に北海道に多大な被害をもたらした

台風18号の影響で、北檜山大成線の旧道区間の全線で覆道が壊れ

るなどの被害を受けましたが、新しい帆越山トンネルが8月に開

通していたことで台風18号による被害を最小限に食い止めること

ができ、防災事業の効果が発揮されました。

 通行規制区間の解除に向け、残る200m区間の移管手続きを引き

続き進めます。

平成16年度の主な取り組み

 ・道道北檜山大成線帆越山トンネル

 ・国道278号尾札部道路

 ・国道278号鹿部道路

 ・国道228号矢不来防災

帆越山トンネルの開通で通行規制区間が減少

第2部:圏域ごとの取り組み

整備前状況

1.19

0.79

1.00

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

H14 H15 H16 H17 将来

(件/億台キロ) 【指標:交通事故死者率】

未達成

整備後の帆越山トンネル

北檜山大成線(旧道)

旧道

緊急避難路

道幅の狭い区間(19.1km)

孤立する地域(5箇所)道道(25箇所、188.9km)

国道(1箇所、2.3km)

通行規制区間の凡例

17

26 26

60.9

186.8191.2

0

5

10

15

20

25

30

H14 H15 H16 H17 将来

(箇所)

0

50

100

150

200

250

300

(km)【指標:通行規制区間の箇所数】

未達成

北檜山大成線(旧道)の被災状況

未達成(防災機能は確保)

一般国道および道道の主な防災事業箇所

資料:函館開発建設部、函館土木現業所資料

実績値 目標値

実績値 目標値

道路診断立会(H16.9.3)

ランブルストリップス

KP67.1 正面衝突H16.8.31 死者2人

KP65.5 正面衝突H16.8.3 死者4人

道道桜野野田生停車場

至函館

至札幌

平成16年の事故発生箇所

規制解除出来なかった200m区間

平成17年度国道5号における事故削減の取り組み

 一般国道228号上磯町矢不来では

連続雨量80mmで通行規制を行なっ

ていましたが、平成16年度迄に法面

対策を実施し、連続雨量110mmに

規制基準緩和を行いました。

上磯町矢不来で雨量規制区間の基準を緩和

国道5号七飯町西大沼では負傷事故が18件発生(H11-14累計)また、H16には死亡事故1件発生

23

Page 25: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第2部:圏域ごとの取り組み

平成16年度の主な整備効果事例

関係機関と連携した迅速な事故対策事例国道5号八雲町で交通安全対策を行いました。正面衝突による死亡事故が多発している国道5号山崎における交通安全対策の取り組み事例を紹介します。

KP65.5 正面衝突

H16.8.3 死者4人

道道桜野野田生停車場

至函館

至札幌

KP67.1 正面衝突

H16.8.31 死者2人

KP64.560

KP68.483

L=3.923km

ランブルストリップス設置区間

函館江差自動車道

長万部 I C

国縫 I C

函館新外環状道路

函館 港

函館市

函館IC

函 館 空 港

函館新道

木古内IC(仮)

江差町

上磯町

大野町

厚沢部町

乙部町

熊石町

戸井町恵山町

七飯町 南茅部町

椴法華村

鹿部町

砂原町森町

八雲町

松前町 福島町

知内町

北檜山町

大 成町

木古内町

長万部町今金町瀬棚町

上ノ国町

N

227

228

228

228

227

278

278

278

279

229

277

230

3 7

229

5

5

八雲町山崎正面衝突事故対策実施

八雲町山越死亡事故が2件発生

0

5

10

15 (人/3年)

H14~H15年度で対策済みH16年度対策箇所

H14~H16年度で未対策

道路診断立会(H16.9.3)

ランブルストリップス

注:H11道路交通センサスによる調査単位区間別の交通事故死者数。上位100位の区間を表示。

正面衝突16人84%

その他3人

死亡事故内訳をみると正面衝突が84%

死亡事故内訳をみると正面衝突が84%

死者数全道ワースト1位国道5号八雲町

死者数全道ワースト1位国道5号八雲町

【区間別交通事故死者数】

正面衝突事故対策を道警と連携して実験的に実施正面衝突事故対策を道警と連携して実験的に実施

 国道5号八雲町山崎地区は、区間別交通事故死者数一覧からも交通事故による死者数が多いことが伺えます。そこで、当該地区においては平成14年7月より、道警と連携した正面衝突事故対策を実施してきました。これにより、対策区間における死傷事故件数は対策前が年平均5.1件であったのに対し、対策後は平成16年12月末まで死傷事故はありません。しかし、平成16年8月には、対策区間以外の箇所において、併せて6名の死者を出すという2件の大型重大事故が立て続けに起こり、緊急な対策が必要となりました。

中央分離帯

整備年次

整備内容 チャッターバー ランブルストリップス はみ出し禁止

L=1.0km kp=82.50

kp=83.30

kp=84.10

kp=84.84

kp=85.84

H13

L=0.8km L=0.8km L=0.7km L=1.0km

至 

函館

至 

札幌

H13・H14 H13 H13H14

kp=81.50

開発局 道警開発局 開発局 道警

L=4.4km

センターポール

正面衝突事故対策内容

八雲町山崎地区の死傷事故

※事故データ(H11~H15)

5 .1

00

1

2

3

4

5

6

対策前 対策後

(件/年)

※対策前:H11.1~H14.6 対策後: H14.7~H16.12

未対策箇所で死亡事故が発生未対策箇所で死亡事故が発生

死亡事故箇所

KP67.1 正面衝突H16.8.31 死者2人

KP65.5 正面衝突H16.8.3 死者4人

道道桜野野田生停車場

至函館

至札幌

①交通死亡事故看板を設置          ・・・9/16完了(八雲町)

②中央線をはみ出し禁止区間に変更            ・・・10/25完了 (道警)③はみ出し禁止区間にランブルストリップスを設置            ・・・11/1完了(開発局)※中央線をはみ出し禁止区間に変更実施後、1週間でランブルストリップスを完成

他機関と連携しすばやい事故対策を実施他機関と連携しすばやい事故対策を実施

 平成16年8月に発生した死亡事故を受けて、地元警察、北海道開発局、八雲町などが同年9月3日に現地立会を行い、各関係機関が連携した事故対策を早期に実施しました。対策の実施後は、平成17年3月末現在迄に当該区間における死傷事故は発生していません。 ランブルストリップス設置箇所

施工状況 ランブルストリップス

ドライバーに音や振動で危険を伝えます。

 上下車線境界に凹型パターンを設置し、音と振動により対向車線へはみ出そうとする車両に注意を喚起するものです。これは、路面を切削するだけで整備することが可能であり、安価に設置が可能です。冬期間における維持管理の面でも、除雪の障害とならないことなどのメリットが挙げられます。

ランブルストリップスとは・・・ランブルストリップスとは・・・

 1位 50位 100位

国道5号八雲町

資料:交通事故データ(H11-13合計値)

正面衝突事故対策区間

正面衝突事故対策区間

死亡事故発生の履歴

24

Page 26: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第2部:圏域ごとの取り組み

REGION Ⅲ:道北圏のH16達成度報告/H17業績計画

道北の背骨を造り、冬に強く、地域を支えるみちづくり

25

14%

4 .6%

0 .9%

4 .7%

1 .5%

4 .8%

1 .5%

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

16%

全国

(北海道除く)

全道 道北圏

平成15年度実績値

平成16年度実績値

平成17年度目標値

道北圏の現状と課題

【進んでいない道路機能の分化】道北圏における規格の高い道路の使う割合は、1.5%と低く、道路機能の分化が進んでいない

状況にあります。

【都市部に渋滞が集中】渋滞による損失時間は、旭川市、稚内市、留萌市の3市で道北圏の約7割を占めています。

【観光時期に渋滞が集中】富良野市では、1年間の中でもお盆休みとラベンダーの開花時期に当たる7~8月の交通量が特に多く、

この時期における渋滞が問題となっています。

【冬期に交通事故が多い道北圏】道北圏では、他の圏域と比較して冬期における交通事故の割合が高くなっています。特に国道

40号における冬期死傷事故率が高くなっています。

【孤立した稚内市】稚内市では、他地域と連絡する全ての道路網が地吹雪等により通行止めとなり、孤立状態になったケースが

過去5年間に3回ありました。

41.6%39.1%

42.8%39.6%

38.0%

44.4%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

道央圏 道南圏 道北圏 オホーツク圏 十勝圏 釧路・根室圏

【南北に細長い地域構造】 【進んでいない道路機能の分化】

【観光時期に渋滞が集中】 【冬期に交通事故が多い道北圏】

【孤立した稚内市】

平成13年2月2日の通行止め状況

圏域別における冬期死傷事故件数の割合

規格の高い道路を使う割合

資料: H14陸運統計要覧、H11道路交通センサスによる推計値

稚内港

旭川空港

稚内空港

留萌港

道央圏

十勝圏

オホーツク圏

道央圏

留萌市

富良野市

士別市

羽幌町 名寄市

旭川市旭川市

H15年度末供用済

高規格幹線道路・地域高規格道路

一般国道 都市

H16年度供用

H17年度供用

未供用

供用

未供用

地方中枢都市

地域中心都市

道北圏の骨格道路網

資料:交通事故マッチングデータ(H11-H14合計値)

資料:稚内開発建設部資料

※冬期事故は11月~3月に発生した事故とした。道道以上を対象。

平成13年2月2日地吹雪等による通行止めで、稚内市が完全に孤立

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1000

4月1日

5月1日

6月1日

7月1日

8月1日

9月1日

10月1

11月1

12月1

1月1日

2月1日

3月1日

(台/時) 平日 休日or祝日ラベンダー時期

ゴールデンウィーク お盆時期

700

圏域内における渋滞損失時間の割合(H16)

資料:H11道路交通センサス等による推計値

稚内市

国道通行止め区間

道道通行止め区間

   48時間以上

 24~48時間未満

 12~24時間未満

 6~12時間未満

 6時間未満

凡  例

圏域内における冬期死傷事故件数ワースト10

0

50

100

150

200

250

300

350

400

国道40号

旭川環状線

国道39号

国道12号

国道237号

国道232号

鷹栖東神楽線

旭川幌加内線

国道231号

国道238号

(件/3年)

資料:交通事故マッチングデータ(H11-H13合計値)

国道38号の時間帯別交通量の年間推移(北の峰交差点→新富交差点)資料:H14常時観測交通量:観測地点富良野

国道40号の冬期死傷事故件数が目立つ

時間交通容量700台を交通需要が上回ると渋滞発生

留萌市

5%

富良野市

3%

その他

26%

稚内市

5%

旭川市

61%

旭川市、稚内市、留萌市で約7割

平成16年度の成果と平成17年度の成果目標

指標名 H15実績 H16目標 H16実績 H17目標

0.9% 1.5%

渋滞損失時間の削減

冬期死傷事故率の減少

12箇所

137万人時間/年

H17主な取り組み

 規格の高い道路を使う割合

66.2件/億台キロ

17箇所

1.6%

渋滞損失時間の削減

冬期死傷事故率の減少

15箇所

 ・ 愛別上川道路・幌富バイパス等の事業進捗

 H15モニタリング区間における道路渋滞の損失時間(H16モニタリング区間対象)

1.5%

216万人時間/年(714万人時間/年)

70.3件/億台キロ

 ・ 一般国道238号はまなす拡幅 

 国道40号の冬期死傷事故率

15箇所

 ・ 一般国道40号の防雪林整備

 国道40号の地吹雪対策必要箇所数  ・ 一般国道40号の防雪林整備

Page 27: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第2部:圏域ごとの取り組み

227

227

227

227

227

愛別当麻旭川線

旭川愛別道路(H16.3.27供用)

愛別愛山間(H16.10.30供用)

L=10.0kmL=9.3km

愛別IC

比布北IC

旭川北 IC

比布JCT

愛山上川IC

石狩川

至 札幌・旭川方面

至 和寒・士別方面

至 網走・北見・層雲峡方面

■旭川北IC~比布JCT間 ■国道39号 永山

2,872

3,700

1,485

0

1,000

2,000

3,000

4,000

旭川愛別道路供用前

旭川愛別道路供用後

愛別愛山間IC供用後

交通量(台/日)

1.3倍増

2.0倍増

11,55910,712

11,559

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

旭川愛別道路

供用前

旭川愛別道路

供用後

愛別愛山間

供用後

交通量(台/日)

1割減少

旭川紋別旭川紋別

車道

自動

道央自動車道

平成16年度の実績

『渋滞』に関する取り組み

平成17年度の取り組み

 豊富バイパス供用により、並行する一般国道40号における交通量の約4割が

豊富バイパスに転換しています。また、

前年度同時期に一般国道40号で発生して

いた3件の人身事故が無くなり、交通

安全にも寄与しています。

平成16年度の実績

『規格の高い道路』に関する取り組み

骨格ネットワーク整備による安全・快適な道路環境の創出

平成16年度供用箇所

 ・国道40号豊富バイパス

 ・旭川紋別自動車道(愛別IC~愛山上川IC)

【指標:規格の高い道路を使う割合】

愛山上川IC供用前後の交通量の割合

60% 40%

100%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

供用後

供用前

国道39号 旭川紋別自動車道

約4割が転換!

国道39号の交通事故件数の変化

 平成16年度は、旭川紋別自動車道愛別IC ~愛山上川IC間の供用により、

規格の高い道路を使う割合が0.6%増加しました。これは、約10万台キロの交通が規格の高い道路へ転換したことを意味しており、着実に効果が現れてお

ります。目標からは、0.1%下回る結果となりました。これは、冬期の降雪の多

さによる走行台キロの減少が原因の一つと考えられますが、夏期交通の転換等、

効果の分析を継続して行うとともに規格の高い道路の利用促進に関する社会実

験を進めます。

 旭川紋別自動車道の旭川愛別道路・愛別愛山間の供用に伴い、接続する道央

自動車道(旭川北IC~比布JCT)の交通量はそれぞれ、2.0倍、1.3倍に増加し

ており、開通区間の延伸による波及効果があらわれています。また、一般国道

39号の愛別~愛山間では交通量が4割減少し、人身事故件数では、前年度同時

期に比べ7割減少しています。さらに、一般国道39号の旭川市永山では交通量

が1割減少しており、旭川市街地の混雑解消にも寄与しています。

愛別IC~愛山上川ICの供用によりオホーツク圏との連携を強化

 道北圏では、平成17年度、新たな高規格道路の供用はありません。ただし、

コスト縮減を踏まえながら、安全で快適な道路環境を提供するために、事業進

捗に取り組んでいきます。

昨年に比べ規格の高い道路を使う割合が0.6%アップ

圏域全体では渋滞損失時間が増加。対策実施箇所では着実に改善 平成16年度のモニタリング区間における渋滞損失時間は2百万人時間/年であ

り、平成15年度から増加した結果となりました。これは、降雪の多さによる影

響と現道拡幅工事による旅行速度の低下が原因の一つと考えられます。但し、

拡幅整備をした国道237号の旭川市神楽地区では工事完了後の2月の旅行速度が

4km/h向上しており事業の効果が着実に現れております。また、留萌市ゴール

デンビーチ前の国道231号では海水浴シーズンに混雑していますが、平成16年

度、拡幅整備を行い部分供用しており、交差点の混雑緩和を図っております。

【指標: H15モニタリング区間における道路渋滞の損失時間】

H15モニタリング区間対象

H16モニタリング区間対象

平成16年度国道237号神楽拡幅整備区間

さらなる渋滞対策により渋滞損失を削減

 平成17年度は渋滞損失の大きい都市部における対策として、旭川市における

一般国道237号神楽拡幅や、一般国道231号・232号・233号等が交差する留萌市

元川交差点などの改良工事を進め、渋滞解消に努めます。

平成17年度の取り組み

平成17年度の主な取り組み

 ・一般国道233号元川交差点(供用予定)

 ・一般国道238号はまなす拡幅(供用予定)

 ・一般国道12号旭川新道(事業実施中)

 ・一般国道38号富良野道路(事業実施中)

 ・一般国道237号神楽拡幅(事業実施中)

 ・一般国道231号・国道232号留萌拡幅(一部供用)

 ・路上工事マネジメント(交通繁忙時期(GW・お盆)には緊急工事以外の工事は実施しない)

平成16年度の主な取り組み

 ・一般国道12号旭川新道(事業実施中)

 ・一般国道237号神楽拡幅(一部供用)

 ・花咲通など都市計画道路網の計画的整備           

 ・一般国道231号・232号留萌拡幅(平成16年度一部供用)

 ・一般国道238号はまなす拡幅(事業実施中)

24

0

5

10

15

20

25

30

35

40

拡幅前 拡幅後

(㎞/h)

4㎞/h向上

国道237号神楽拡幅整備区間の旅行速度の変化

国道38号、国道237号交点(富良野交差点)における混雑状況

N

S

EW

豊富バイパスの供用により冬期安全性を確保

714

2161371210

200

400

600

800

1000

H14 H15 H16 H17 将来

(万人時間/年)

未達成

未達成→H17継続評価

国道237号旭川市神楽における混雑状況

  国道231号、国道232号、国道233号等   の交点(元川交差点)における混雑状況

国道238号稚内市街混雑状況

実績値 目標値

7

2

0

1

2

3

4

5

6

7

愛別愛山間供用前(H15.11~12)

愛別愛山間供用後(H16.11~12)

約7割減少!

実績値 目標値

0.6%

0.9%

1.5%

1.6%

1.5%

0.0%

0.5%

1.0%

1.5%

2.0%

H14 H15 H16 H17 将来

20

約4割が転換!

26

Page 28: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『冬』に関する取り組み

平成16年度の実績

『交通安全』に関する取り組み

稚内市

豊富町猿払村

浜頓別町

中頓別町

歌登町

227

227

豊富サロベツIC

至稚内

富豊

スパイバ

め止行通

豊富

スパイバ

豊富

スパイバ

道道通行止め区間

国道通行止め区間

 24時間以上

 12~24時間未満

 6~12時間未満

 6時間未満

凡   例

43.9

66.270.3

0

20

40

60

80

100

H14 H15 H16 H17 将来

(件/億台キロ)

第2部:圏域ごとの取り組み

豊富バイパスなどで地吹雪対策を実施

 豊富バイパスでは、地吹雪による視程障害や通行止めの回

避に向けた防災対策事業を推進し、平成16年11月に全線

供用しています。この間では、平成17年2月に宗谷地域に

多大な交通障害をもたらした冬型低気圧の影響で、一般国道

40号をはじめとした道路が通行止めとなりましたが、豊富

バイパスが開通していたことで暴風雪による地吹雪時にも通

行を確保することができ、防災事業の効果が発揮されました。

さらに、地吹雪時にも、豊富バイパスと並行する一般国道4

0号に比べ旅行速度の低下が減少しています。幌延~稚内市

間全線の冬期交通確保に向け、豊富バイパスに接続する幌富

バイパス、更喜苫内防雪事業について引き続き進めます。

平成16年度の主な取り組み箇所

 ・一般国道40号豊富バイパス(H16供用)

 ・一般国道40号幌富バイパス(事業実施中)

 ・防雪柵・防雪林などの地吹雪対策

国道40号豊富バイパス並行区間

豊富バイパス

平成17年2月20~23日の国道・道道通行止め状況資料: 稚内開発建設部、稚内土木現業所

 平成16年度の一般国道40号の冬期死傷事故率

は70.3件/億台キロで、平成15年度から増加す

る結果でした。但し、道北圏における年間死

亡事故件数は、減少しました。さらに、過去3

年間で交通事故による死者が5人発生していた

区間において、正面衝突事故防止対策である

ランブルストリップスを整備したところ、冬

期死傷事故率も約7割減少しました。

平成16年度の主な取り組み

 ・滑り止め舗装、防雪柵など適切な冬期交通安全対策の実施

平成17年度の主な取り組み

 ・更喜苫内防雪

 ・ランブルストリップスの実施

 ・防雪林の整備

さらなる交通安全対策により死傷事故件数を減少

 平成17年度は、吹雪時の視程障害時における走行安全

性を目指した防雪林をはじめ正面衝突事故防止対策とし

てランブルストリップスの整備や、各種交通安全対策を

推進します。

ランブルストリップス整備区間における死傷事故率の推移

H17の国道40号の冬期交通安全対策箇所

平成17年度の取り組み

【指標:国道40号の冬期死傷事故率】

【指標:国道40号の地吹雪対策必要箇所数】

国道40号の冬期事故類型

警察ヒアリング結果

資料:北海道警察

10.0%

4.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H15-H16国道40号

H15全道平均

追突 正面衝突 車両単独

車両相互 人対車両 出合頭衝突追越・追抜 その他

2.5倍

達成

地吹雪対策を実施し通行止め回数を減少

 平成17年度は、防雪林等の整備により国道

40号の全地吹雪対策必要箇所数のうち3箇所

の解消に努めます。さらに、平成17年度以降、

更喜苫内防雪事業で防雪林の整備などを推進

し、一般国道40号の安定した冬期交通確保に

向けた対策を進めていきます。

平成17年度の主な取り組み箇所

・一般国道40号 幌富バイパス

・一般国道40号 更喜苫内防雪 

・防雪柵・防雪林などの地吹雪対策

更喜苫内防雪事業の完成予想図

資料:H16.11月~H17.2月調査結果

一般国道40号の地吹雪対策必要箇所数は着実に減少

 平成16年度は、一般国道40号の地吹雪対策として比布

町周辺の「防雪林」を2箇所整備し、地吹雪対策必要箇所

数が15箇所となり、目標を達成しました。

冬期交通安全対策は一般国道40号で重点的に実施 道北圏は、他の圏域と比較して冬期の死傷事故件数の割合が高くなっていま

す。その中でも一般国道40号での死傷事故件数が最も多く発生しており、さら

に正面衝突事故割合も全道平均の2.5倍と高くなっています。こうした状況を

踏まえ、一般国道40号で死傷事故率の高い区間などを中心に、地域状況に応じ

て防雪林等の交通安全対策を実施しました。

圏域の冬期事故率は増加。ただし対策実施箇所では着実に事故率減少

4.2

1.3

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

国道40号 豊富バイパス

(km/h)

降雪時における国道40号と豊富バイパスの低下旅行速度

82.5

28.6

0

20

40

60

80

100

H15 H16

(件/億台キロ)

約7割減少

1817

15

12

0

5

10

15

20

25

H14 H15 H16 H17 将来

(箇所)

平成16年度ランブルストリップス整備区間

未達成

稚内市

幌延町幌延町

天塩町

豊富町豊富町

防雪林 2カ所

ランブルストリップス

ランブルストリップス 5カ所(更木苫内防雪)238

40

更喜苫内防雪

実績値 目標値

実績値 目標値

ランブルストリップス

ランブルストリップス

北海道縦貫自動車道

22739

22740

22740

比布北比布 蘭留

塩狩

至 旭川市

至 剣淵町

比布町

旭川市

当麻町

愛別町

和寒町

士別市

防雪林により地吹雪に伴う通行止めを回避

豊富バイパス

現国道

日本海

更喜苫内防雪

27

Page 29: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

28

国道238号はまなす拡幅(平成17年度供用予定)4車線拡幅により、渋滞を緩和し、稚内空港へのアクセスを強化します。

H17事業区間

防災要対策(地吹雪)防災要対策(地吹雪)

渋滞渋滞

冬型事故冬型事故

夏期渋滞状況

冬期渋滞状況

視程障害による事故状況

狭小歩道狭小歩道

狭小歩道の通学状況

現 状

優先整備により早期解消

●管内生活関連施設立地状況

整備後の状況

震災橋梁声問橋

震災橋梁声問橋

宗谷地域では都市機能は稚内市に集積

宗谷地域では都市機能は稚内市に集積

H17事業区間

238

第2部:圏域ごとの取り組み

平成17年度の主な取り組み事例

 宗谷地域は、都市機能の大半が稚内市に集中しています。当該事業箇所は、宗谷東部、南部と稚内市を接続する箇所となってい

ますが、交通混雑や地吹雪等が生活、産業、医療の支障となっていました。さらに、稚内空港と稚内市街(稚内港)を結ぶ拠点と

もなっていますが、上記の障害が物流、観光の妨げとなっていました。「はまなす拡幅」事業により、渋滞を緩和し、稚内空港へ

のアクセスを強化します。

H17事業区間

留萌市元川交差点改良(平成17年度供用予定)地域の声を踏まえ、変則交差点の改良を行います。

 主要国道3路線と市道が交差する留萌市元川交差点では、変則的な交差点形状のため渋滞や交通事故を引き起こしていました。

そこで平成16年度には、地元懇談会の開催(PIの実施)やアンケート調査を実施し、利用者や地元住民の意見を取り入れた交差点

改良案を検討しました。平成17年度は、検討結果に基づき、変則交差点の改良を行い、渋滞や交通事故の緩和に努めます。

【検討の流れ】

留萌市元川交差点位置図

現状分析 交通安全対策案の検討 第1回懇談会 交通安全対策案の詳細・再検討

第2回懇談会交通安全対策方法の決定最終報告安全対策事業実施の準備・実行

【懇談会の様子】

96

70

48

40

39

28

25

20

17

5

3

1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

信号待ち時間が長い

ピーク時の交通混雑

進行方向がわかりづらい

走行位置がわかりづらい

車道横断時に危険(歩行者・自転車)

交差点内での事故が多い

沿道商業施設への出入りが危険

信号が視認しづらい

自転車の利便性が悪い

交差点内の見通しが悪い

その他

無回答

【交差点形状案】

【元川交差点における問題】【元川交差点における問題】

::交通渋滞・待ち時間に関する問題交通渋滞・待ち時間に関する問題

::走行性に関する問題走行性に関する問題

::歩行者・自転車に関する問題歩行者・自転車に関する問題::危険性に関する問題危険性に関する問題

::その他その他

::交通渋滞・待ち時間に関する問題交通渋滞・待ち時間に関する問題

::走行性に関する問題走行性に関する問題

::歩行者・自転車に関する問題歩行者・自転車に関する問題::危険性に関する問題危険性に関する問題

::その他その他

資料: 平成16年9月アンケート調査

市道早道通り

232

231 233

至稚内 R232至留萌駅  

至増毛

至深川R233

留萌川

【事業の取組みに対する評価】【事業の取組みに対する評価】

良い取組み88%

無回答1%

その他1%

どちらともいえない10%

現況

整備後

交差点形状をT字型にする。

資料: 平成16年9月アンケート調査

Page 30: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

14%

4 .6%

0 .6%

4 .7%

0 .6%

4 .8%

0 .8%

14%

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

16%

全国

(北海道除く)

全道 オホーツク圏

平成15年度実績値

平成16年度実績値

平成17年度目標値

端野町7%

北見市51%

網走市11%

その他31%

端野町7%

北見市51%

網走市11%

その他31%

平成16年度の成果と平成17年度の成果目標

9.0 8.5

10.3

14.8

0

5

10

15

春期 夏期 秋期 冬期

(%)

オホーツク圏の骨格道路網

【進んでいない道路機能の分化】 【北見市周辺に渋滞が集中】

【高い正面衝突事故発生率】

【求められる「峠」と「通行規制」の解消】

オホーツク圏の主要な峠の概要

渋滞損失時間の割合(H16)

規格の高い道路を使う割合

資料:交通事故マッチングデータ(H11-H14)

資料:H11道路交通センサス等による推計値

資料: H14陸運統計要覧、H11道路交通センサスによる推計値

資料:網走開発建設部資料

【多発する冬期交通障害】

オホーツク圏の国道における吹雪等による年間通行止め時間(H11~H15の平均)

オホーツク圏の現状と課題

【長距離移動が地域のハンディ】

北見市周辺と網走市で約7割

8.9

37.0

11.0

41.0

0

10

20

30

40

50

事故件数比率 死者数比率

全道 オホーツク圏

(%)

正面衝突事故発生率オホーツク圏国道の季節別正面衝突事故件数発生率

【進んでいない道路機能の分化】オホーツク圏の規格の高い道路を使う割合は0.6%と低く、道路機能の分化が進んでいない状

況にあります。

【北見市周辺に渋滞が集中】渋滞による損失時間は、北見市内でオホーツク圏の約5割、隣接した端野町と合わせると約6割を占

めています。

【正面衝突事故発生率が高いオホーツク圏の国道】オホーツク圏の国道では、正面衝突事故の発生率が全道より高くなっており、

4割以上の人が正面衝突で亡くなっています。特に冬期に発生率が高くなっています。

【求められる「峠」と「通行規制」の解消】オホーツク圏には11の主要な峠と大雨時に通行止めとなる3箇所の通行規制区間が

あり、冬期に通行不能となる知床峠を含めて、圏域内外の移動に際し大きな問題となっています。

【冬期交通障害が多発】冬期の気象条件の厳しいオホーツク圏では、地吹雪による視程障害や通行止め等の交通障害が多発して

います。観光振興の観点からも、冬期にも安心・安全な道路が求められています。

冬期に上昇

REGION Ⅳ:オホーツク圏のH16達成度報告/H17業績計画

オホーツク圏の豊かな資源と観光を活かす安心・安全なみちづくり

第2部:圏域ごとの取り組み

資料:網走開発建設部資料

29

指標名 H15実績 H16目標 H16実績 H17取り組み

0.6% ・国道39号美幌バイパス(7月3日供用) ・旭川紋別自動車道(事業実施中)

 ・国道39号北見道路整備(事業実施中) ・国道334号斜里町8月路上工事中止

 ・国道39号昭栄避譲車線 ・国道238号紋別市小向    ランブルストリップス

 ・国道333号佐呂間防災(事業実施中) ・国道238・239号紋別地区震災対策

 ・国道238号雄武町防雪柵設置

147万人時間/年(222万時間/年)

0.57人/億台キロ

 通行規制区間 3箇所 3箇所 3箇所 2箇所

9箇所

0.7%

渋滞損失時間の削減

交通事故死者率の減少

9箇所

 規格の高い道路を使う割合 0.6% 0.7%

 H15モニタリング区間における道路渋滞の  損失時間(H16モニタリング区間対象)

130万人時間/年 渋滞損失時間の削減

 交通事故死者率 0.92人/億台キロ 交通事故死者率の減少

 地吹雪対策必要箇所数 11箇所 8箇所

H17目標

Page 31: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

30

『交通安全』に関する取り組み

平成16年度の実績

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『渋滞』に関する取り組み

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

0.7

1.5

1.5

1.5

1.5

1.5

1.8

1.8

2.0

2.0

2.3

2.3

3.8

0 1 2 3 4

国道238号紋別市小向

国道39号北見市豊田

国道39号北見市三輪西6

国道238号網走市卯原内

国道242号生田原町伊吹

国道39号留辺蘂町平里

国道39号女満別町錦町

国道39号網走市大曲

国道240号津別町双葉

国道244号小清水町浜小清水

国道273号滝上町原野

国道273号滝上町滝下

圏内平均

避譲車線(事業実施中)

北見道路(事業実施中)

ランブルストリップス(事業予定)

避譲車線(H16整備済)

ランブルストリップス(事業予定)

ランブルストリップス(事業予定)

路肩拡幅(H16整備済)

標識等整備(事業予定)

(件/年)

〔国道238号紋別市小向〕

圏域全体で渋滞損失時間は増加。対策実施個所において着実に削減 北見道路が整備途中であることや、北見市内

国道39号モニタリング区間での路上工事の影響

等から旅行速度が低下し、平成16年度の渋滞損

失時間は平成15年度より増加した結果となりました。

 一方、国道39号網走駅前交差点で改良を実施し、渋滞損失時間を約53~59%

(方向別)削減しました。さらに圏内の延べ路上工事時間を対前年比約12%

削減し、交通の円滑化に寄与しました。

北見周辺の重点整備および郊外部対策を実施 渋滞損失が集中している北見市周辺での抜本

的対策として、北見道路の整備を重点的に進め

るほか、郊外部の対策として避譲車線、登坂車

線の整備や、お盆など渋滞が想定される時期に             

おける路上工事時間の縮減を実施し、更なる交通の円滑化を目指します。

平成17年度の主な取り組み

 ・国道39号北見道路(事業実施中) ・国道39号昭栄避譲車線 ・国道39号豊田避譲車線 ・国道39号高野登坂車線 ・国道334号斜里町8月路上工事中止

平成16年度の主な取り組み

 ・国道39号北見道路(事業実施中)  ・国道39号網走駅前交差点改良 ・路上工事時間削減 

国道39号北見市での渋滞状況

正面衝突対策や事故危険箇所対策を実施 圏内で最も多くの交通事故死者が発生して

きた国道238号紋別市でのランブルストリップ

スの設置による正面衝突対策をはじめとする

事故危険箇所対策を実施しました。

平成17年度の主な取り組み

 ・国道39号北見道路(事業実施中) ・国道39号照明設置 ・国道39号昭栄避譲車線 ・国道39号旭歩道 ・国道39号豊田避譲車線 ・国道39号高野登坂車線 ・国道238号紋別市小向ランブルストリップス ・国道238号湧別町字計呂地ランブルストリップス

平成17年度の取り組み

交通事故死者数は減少 その結果、平成16年度における交通事故死者率は0.57人/億台キロで、平成

15年度の0.92人/億台キロから大幅に減少しました。

平成16年度の主な取り組み

 ・国道238号紋別市ランブルストリップス ・国道333号佐呂間町ランブルストリップス ・国道238号佐呂間町防雪柵設置 ・国道39号北見市避譲車線 ・国道39号北見道路(事業実施中)

0.95 0.92

0.57

0.00

0.50

1.00

1.50

H14 H15 H16 H17 将来

(件/億台キロ)

実績値      目標値

【指標:交通事故死者率】

達成

規格の高い道路を使う割合は未達成・評価継続 平成16年度に、旭川・紋別自動車道愛別IC~愛山上川IC間が供用し、既に供

用している浮島IC~白滝IC間で交通量が増加するなど、オホーツク圏と旭川と

の間の交通の利便性が向上しております。規格の高い道路を使う割合は、目標

値を0.1%下回りました。冬期の降雪量の多さによる走行台キロの減少が原因

の一つと考えられますが、夏期交通の転換等、効果の分析を継続して行うとと

もに、規格の高い道路の利用促進に関するPR活動を進めます。

女満別空港へのアクセス道路の整備により機能分化を促進

 女満別空港や救命救急センターへのアクセスを向上させる美幌バイパス美幌IC~女満別空港IC間の供用により、

規格の高い道路を使う割合の向上に伴

う道路機能の分化を進めます。

平成17年度の主な取り組み

 ・国道39号美幌バイパス(7月3日供用) ・旭川紋別自動車道白滝IC~丸瀬布IC間、     丸瀬布IC~遠軽IC間(事業実施中)

0.5%

0.6% 0.6%

0.7%

0.7%

0.0%

0.5%

1.0%

H14 H15 H16 H17 将来

実績値      目標値

未達成→H17継続評価

【指標:規格の高い道路を使う割合】

第2部:圏域ごとの取り組み

美幌バイパス整備効果の詳細については網走開発建設部のホームページ(http://www.ab.hkd.mlit.go.jp/douro/kokikaku/gaiyou_01.html)をごらん下さい。

圏内国道センサス区間別正面衝突事故件数(上位を表示)と対応する事業 資料:交通事故マッチングデータ(H11~H14)

死者数最多区間(2.5人/年)で、7割が正面衝突

正面衝突対策としてランブルストリップス整備(H16)

平成16年度死者数なし

重点的な交通安全対策により死傷事故件数を削減 正面衝突をはじめとする圏内の事故対

策として、避譲車線やランブルストリッ

プス、北見道路等の整備を実施し、死傷

事故件数および死者数削減を目指します。

222

156145150

0

100

200

300

H14 H15 H16 H17 将来

(万人時間/年)

H15モニタリング区間対象

実績値      目標値

H16モニタリング区間対象

【指標:道路渋滞による損失時間】

未達成

美幌バイパスの概要

国道39号 美幌バイパス

20分

9分

11分短縮

高野交差点~女満別空港間の移動時間

『規格の高い道路』に関する取り組み

Page 32: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

16.417.2

16.217.6

20.3

0

5

10

15

20

25

H10 H11 H12 H13 H14

(万人)

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『冬』に関する取り組み

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『防災』に関する取り組み3 3 3

2

0

1

2

3

4

H14 H15 H16 H17 将来

(箇所)

実績値      目標値

13

11

89

0

5

10

15

20

H14 H15 H16 H17 将来

(箇所)

実績値      目標値

通行規制区間での事業の推進  国道333号佐呂間町字栃木~北見市北陽では、ルクシ峠の区間をトンネルで回避する佐呂間防災を進め、国道334号斜里町ウトロ~斜里町日の出間でも真鯉道路・宇登呂道路の整備を進めてきました。 平成13年10月に北見市北陽で発生した斜面崩壊により一般国道333号が全面通行止めとなりましたが、平成15年12月に北陽防災(仁頃トンネル)が開通、通行止めが解消し、安全な通行機能を確保が図られ、地域の人流・物流の利便性の向上が図られました。 また、平成16年度には国道240号津別町の通行規制区間解除に向け整備を行いました。

平成16年度の主な取り組み

 ・国道240号津別町本岐防災(H17供用)

 ・国道333号佐呂間防災(事業実施中)

 ・国道334号真鯉道路(事業実施中)

 ・国道334号宇登呂道路(事業実施中)

防災事業等による通行規制の解消 国道333号佐呂間防災、国道334号真鯉道路・宇登呂道路の整備を進め、通行規制区間の解除を目指します。また、新たな取り組みとして、紋別市国道238号・239号において、渚滑橋含め耐震補強未了の5橋梁について架け替え等を実施し、安心・安全な道づくりを目指すべく、設計協議をはじめます。

第2部:圏域ごとの取り組み

平成17年度の主な取り組み

 ・国道333号佐呂間防災(事業実施中)

 ・国道334号真鯉道路(事業実施中)

 ・国道334号宇登呂道路(事業実施中)

 ・国道238・239号紋別地区震災対策 ルクシ峠と佐呂間防災の概要

狭小幅員により大型車すれ違い困難

老朽化した橋脚・橋台渚滑橋の状況

406515

820

341

254350

0

5

10

15

20

11月 12月 1月 2月 3月 4月

0

200

400

600

800

1,000

地吹雪による通行止め回数 観光入込客数

(回) (千人)

12回15回

冬期の観光ピーク時に集中

防雪柵設置等による冬期交通障害対策の推進 平成16年度には、地吹雪による視程障害が頻発してきた国道238号佐呂間町幌別に防雪柵を設置するなど、冬期交通障害対策を推進し、平成15年11箇所であった地吹雪対策必要箇所を9箇所に削減しました。

地吹雪対策必要箇所数を削減 オホーツク圏は、日本で唯一の流氷観光を有する地域で、冬期に多くの観光客が訪れます。防雪柵の設置等の事業を進め、現在9箇所となっている地吹雪対策必要箇所数を削減し、観光客が冬にも安心して訪れることができる地域づくりに貢献します。

【指標:地吹雪対策必要箇所数】

平成16年度の主な取り組み

 ・国道238号御西防雪柵設置

 ・国道244号以久科防雪柵設置

平成17年度の主な取り組み

 ・国道238号雄武町防雪柵設置

流氷船「オーロラ号」の乗客数推移

資料:網走市役所観光課

増加傾向

宇登呂道路と真鯉道路の概要

月別のオホーツク圏の地吹雪による通行止め回数と観光入込客数

資料:北海道「観光入込客数調査報告書」(H15)網走開発建設部「通行止め処理簿」(H15)

オホーツク圏の地吹雪対策必要箇所

資料:網走開発建設部

【指標:通行規制区間】

オホーツク圏の通行規制区間

紋別地区震災対策の概要

31

Page 33: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

32

国道39号網走駅前交差点改良(H16実施)JR・警察・網走支庁と連携し駅前交差点を改良し、通過車輌の渋滞損失時間を削減しました。

平成16年度の主な整備効果事例

 国道39号網走駅前交差点付近では、複雑な交差点形状と信号機配置のために渋滞が発生していましたが、網走開発建設部では平

成16年度にJR・警察・網走支庁と連携し、駅前交差点の改良を実施しました。この結果、渋滞損失時間が削減された他、信号機

の減少による運転者への視認性及び安全性の向上、交差点付近道路の利便性や景観の向上等の効果が確認されました。

知床観光支援快適な交通の確保により、知床観光のイメージアップに貢献します。

①渋滞発生箇所において交差点改良を実施 ②効果の検証

第2部:圏域ごとの取り組み

主な連携内容●信号機の複雑な配置の改善計画●駅前交差点及び駅前広場形状の改 善計画●各機関の施工範囲及び事業費分担●施工時期調整

国道39号網走市北2東1

連携機関●JR●網走警察署●網走支庁●網走開発建設部

19.2

24.4 25.2

29.7

0

5

10

15

20

25

30

35

40

A区間 B区間

改良前 改良後

資料:H16年10月29日~11月6日のバスプローブデータ集計

渋滞基準旅行速度35km/h

(km/h)

通過時間について

とても早く

なった

30%早くなった

70%

景観について

良くなった

70%

変わらな

30%

交差点の使いやすさについて

使いやすい

78%

とても使い

やすい

13%

使いにくい

9%

利用者の声

渋滞損失時間を削減A区間:58.9%B区間:52.7%

区間通過速度

交差点改良前

交差点長=110m

交差点改良後

交差点長= 43m

9.3 7.5 4.9 4.8

40.6

0

10

20

30

40

50

国道39号

北見市大通

国道39号

北見市三輪西6

国道39号

網走市北2東1

国道244号

網走市南8東6

国道39号

端野町3区

(万人時/年・km)

圏内第3位

22.2

4.9 4.8 4.5

45.9

0

10

20

30

40

50

国道39号

北見市大通

国道39号

北見市三輪西6

国道244号

網走市南8東6

国道39号

端野町3区

国道39号

網走市北2東1

(万人時/年・km)

圏内第5位

●平成15年度 ●平成16年度

圏内国道センサス区間別kmあたり渋滞損失時間(上位5位)

①隘路区間・防災点検危険箇所の解消

◇一般国道334号 宇登呂道路●R334号は斜里町と宇登呂地区を結ぶ唯一の道路です。●事業区間に6箇所ある危険箇所が解消するとともに、7箇所の道路線形不良箇所が解消されます。●降雨による事前通行規制区間が解消され、宇登呂地区から斜里町、網走方面への交通安全性、確実性が向上します。●観光支援のみならず地域生活の改善を支援します。

②プロジェクト等の支援

●斜里町ではH13に策定された「ウトロアメニティタウンプロジェクト」に基づき、地域活性化の取り組みとして本事業の沿線に観光拠点整備・市街地再開発整備を進めています。

8675

0

20

40

60

80

100

H15 H16

(千時間)

12%縮減

③円滑な交通の確保に向けた路上工事の縮減(H17試行)

知床五湖

●H16年は、観光や帰省等による交通量増加を考慮し、お盆期間前後の約10日間、ゴールデンウィークや年末年始に路上工事を中止し、延べ路上工事時間を対前年比12%削減しました。●平成17年度は、知床へのアクセス道路である一般国道334号などにおいて、観光客が集中する交通量の多い日の通行規制(路上工事)を試行的に中止し、円滑な交通の確保を図ります。

オホーツク圏国道における延べ路上工事時間

Page 34: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

33

7.8%7.5%

10.0%9.8%

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

十勝圏 その他圏域 全道

出合頭衝突事故 路外逸脱事故

13.0%

10.9%

REGION Ⅴ:十勝圏のH16達成度報告/H17業績計画

実り豊かな大地 十勝を支えるみちづくり

第2部:圏域ごとの取り組み

【進んでいない道路機能の分化】十勝圏における規格の高い道路を使う割合は1.4%と低く、道路機能の分化が進んでいない状況にあります。

【帯広市周辺に渋滞が集中】渋滞による損失時間は、帯広市で十勝圏の約4割、周辺の芽室町、幕別町、音更町と合わせると約8割を占めています。【郊外部(非市街地)で多い重大事故】十勝圏では、郊外部(非市街地)で交通事故が多発しており、特に出合頭衝突事故や路外逸脱事故といった事故が他の地域と比べ多い状況です。【十勝圏は地震多発地帯】十勝圏は、北海道の中でも有数の地震の多発地帯です。特に、平成15年9月に発生した十勝沖地震では、幹線道路が通行止めとなり地域住民の生活に多大な影響を与えました。

【郊外部(非市街地)で多い死亡事故】【十勝圏は地震多発地帯】

国道242号 千代田大橋の被災状況

十勝沖地震の状況(平成15年9月)

【進んでいない道路機能の分化】

資料: H14陸運統計要覧、H11道路交通センサスによる推計値

十勝港

帯広空港

道央圏釧路・根室圏

オホーツク圏

帯広市帯広市

十勝圏の骨格道路網図

【広さが課題の十勝圏】

H15年度末供用済

高規格幹線道路・地域高規格道路

一般国道 都市

H16年度供用

H17年度供用

未供用

供用

未供用

地方中枢都市

地域中心都市

交通事故死者数の発生地域(H11~H14計)非市街地部での出合頭・路外逸脱による

交通事故死者数の割合

資料:交通事故マッチングデータ(H11-H14計)

十勝圏の現状と課題

0% 20% 40% 60% 80% 100%

十勝圏

全道

市街地 非市街地

7.5% 92.5%

27.6% 72.4%

帯広市周辺における渋滞損失3Dマップと対策概要資料:H11道路交通センサスおよびH16プローブカー調査に基づく集計値

一般国道

主要道道

一般道道

凡 例

帯広市内南北軸、東西軸で渋滞。

音更町17%

芽室町5%

その他

22%

幕別町

18%

帯広市

38%

【帯広市周辺に渋滞が集中】

渋滞損失時間の割合(H16)

帯広市周辺

で約8割

資料:H11道路交通センサスによる推計値

音更町17%

芽室町5%

その他

22%

幕別町

18%

帯広市

38%

【帯広市周辺に渋滞が集中】

渋滞損失時間の割合(H16)

帯広市周辺

で約8割

資料:H11道路交通センサスによる推計値

【帯広市周辺に渋滞が集中】

渋滞損失時間の割合(H16)

帯広市周辺

で約8割

資料:H11道路交通センサスによる推計値

【帯広市周辺に渋滞が集中】

渋滞損失時間の割合(H16)

帯広市周辺

で約8割

資料:H11道路交通センサスによる推計値

14%

4 .6%

1 .4%

4 .7%

1 .4%

4 .8%

1 .8%

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

16%

全国

(北海道除く)

全道 十勝圏

平成15年度実績値

平成16年度実績値

平成17年度目標値

規格の高い道路を使う割合

指標名 H15実績 H16目標 H17目標

1.4% 1.7%

渋滞損失時間の削減

交通事故死者率の減少

防災点検箇所事業の完了率 64.2% - 71.6% 78.1% ・国道242号千代田大橋架替・国道336号防災点検要対策箇所

275万人時間/年

規格の高い道路を使う割合

0.89人/億台キロ

1.4%

渋滞損失時間の削減

交通事故死者率の減少

H15モニタリング区間における道路渋滞の損失時間(H16モニタリング区間対象)

交通事故死者率

H16実績 H17取り組み

1.4%

248万人時間/年(382万人時間/年)

0.92人/億台キロ

・帯広広尾自動車道川西中札内道路 幸福IC(仮称)まで供用

・国道241号北バイパス・帯広建域環状線

・国道274号清水町清和交差点改良・ランブルストリップス(国道38号浦幌町外)

平成16年度の成果と平成17年度の成果目標

Page 35: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『渋滞』に関する取り組み

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『規格の高い道路』に関する取り組み

15% 16% 15% 13% 17% 19%

85% 84% 85% 87% 83% 81%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

7月 8月 9月 7月 8月 9月

道東自動道 国道38号清水

平成15年度 平成16年度

382

267 275248

0

100

200

300

400

500

H14 H15 H16 H17 将来

(万人時間/年)

100

200

300

400

500

(万人時間/年)

料金割引社会実験により、使いやすい道路に向けた施策の効果を確認~「規格の高い道路を使う割合」の向上目指して事業推進中~

30 35 40 45 50 (分)

現    道

高規格道路

 十勝清水IC~足寄IC・本別IC間において、料金割引を実施した道東自動車道

料金社会実験では、期間中、道東道利用者数の増加が見られ、通行料金の弾力

的運用によって全線開通していない規格の

高い道路でも利用率を増加させ、さらに一

般道の交通量を減少させることが可能であ

ることが分かりました。

第2部:圏域ごとの取り組み

 十勝圏の渋滞による損失は、帯広市周辺に集中しています。これらの地域

における円滑なモビリティを確保するため、帯広北バイパス、帯広圏域環状

平成16年度の主な取り組み

 ・国道241号帯広北バイパス(事業実施中)

 ・帯広圏域環状線

 ・国道236号帯広市西2南34交差点改良

帯広都市圏の渋滞による損失を削減

国道236号帯広市での渋滞解消状況(国道236号帯広市西2南34交差点改良)

▲付加車線(右折)がなく、交通渋滞の原因に!

▲付加車線(右折)の設置で円滑な交通の確保が実現

国道236号(帯広市西2南34交差点区間)の旅行速度の変化

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

7月 8月 9月

平成16年度の主な取り組み

 ・帯広・広尾自動車道川西中札内道路

                   (事業実施中)

 ・道東自動車道料金社会実験    など

実験期間中の道東道と国道38号の利用率

川西中札内道路の事業推進の様子

実験期間中、国道に比べ高速道路の利用台数が13%から19%に増加。昨年同月と比較しても、9月時点で4%増加。

休日/平日は1.5倍(約1,200台増加)

全日

平日

休日

実験期間中の道東道の交通量

帯広・広尾自動車道の帯広川西IC~幸福IC(仮称)間と帯広空港道路の

供用により、帯広空港のアクセス性を向上

平成17年度の主な取り組み

 ・帯広・広尾自動車道川西中札内道路

      (H17年度幸福IC(仮称)供用)

 ・一般道道幸福インター線(H17年度供用)

 ・道東自動車道料金社会実験  など

芽室帯広IC~広尾町間の所要時間の変化

※所要時間は、H11道路交通センサスを参考に、道路種別毎に設定した旅行速度より算定

帯広都市圏の渋滞による損失をさらに削減

 帯広市および周辺の幹線道路などで発生している渋滞の解消を図るべく、帯

広広尾自動車道や帯広北バイパス、帯広圏域環状線など、国道と道道の両面か

ら一体となって整備を進めていきます。 平成17年度の主な取り組み

 ・帯広広尾自動車道幸福IC(仮称)供用

 ・国道241号帯広北バイパス(事業実施中)

 ・帯広圏域環状線(事業実施中)

 ・国道38号における路上工事マネジメントの実施 など

線の整備を進めており、平成16年

12月には、帯広圏域環状線の一部

が供用しました。

 これら対策の結果、十勝圏域内

の道路渋滞による損失時間は、863

万人時間/年から832万人時間/年に

削減され、目標を達成することが

できました。

帯広・広尾自動車道整備計画

本年度中の供用を目差し、事業推進中

帯広圏域環状線の一部供用(H16.12月)

帯広駅

帯広市西2南34交差点(H16.12月)

10598

61

0

20

40

60

80

100

120

H13年度末

H16年度末

将来

(分)

【指標:道路渋滞の損失時間】

【指標:規格の高い道路を使う割合】

達成

0.8%

1.4% 1.4%

1.4% 1.7%

0.0%

0.5%

1.0%

1.5%

2.0%

H14 H15 H16 H17 将来

15

4

8

3

0

5

10

15

20

供用前 供用後

供用区間 未供用区間

未供用区間は発生件数にほぼ変化なし

供用区間の発生件数は

大幅に削減

(件)

帯広川西道路供用前後の死亡交通事故件数の変化

※年平均件数(供用前H10~H14、供用後H15)

道路の機能分化により、周辺道路の死亡交通事故が削減。

0

5

10

15

20

25

30

供用前 供用後(H16.4~11) (H16.12~H17.2)

5.5km/h 旅行速度UP

帯広圏域環状線の整備状況

幸福IC(仮称)供用後の芽室町~帯広空港間の所要時間※現道:主に道道(川西芽室音更線)を利用した場合  高規格道路:主に帯広・広尾自動車道(芽室帯広IC          ~幸福IC(仮称)間)を利用した場合

約約1010分の分の

時間短縮に!時間短縮に!

:帯広空港道路

 帯広広尾自動車道帯広川西IC~幸福IC(仮称)と帯広空港道路の供用によ

り、帯広市をはじめとした十勝圏中心都市へのアクセス向上、帯広空港など

の交通拠点へのアクセス向上、農産品輸送における物流の効率化や観光支援

を図るとともに、道東道における社会実験を引き続き行います。

実績値 目標値

実績値 目標値

(km/h)

34

Page 36: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『防災』に関する取り組み

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『交通安全』に関する取り組み

0 2 4 6 8 10

北新得

南新得

羽帯

日進

東芽室

新帯橋

西5号

大通1丁目

西札内

札内

明野

新吉野

万年

上厚内

死者数(人)

安全、安心な暮らしを支える道路網の構築

重点的な交通事故対策により交通事故死者数を削減 引き続き、郊外部における重点

的な交通事故対策を実施し、交通

事故死者数の削減を図ります。

平成17年度の主な取り組み

 ・国道242号千代田大橋架替

          (事業実施中)

 ・防災点検要対策箇所事業

 (広尾町、新得町、豊頃町、

大樹町、上士幌町) など

冬季の状況急カーブ、かつ右折交通が多く、交通事故が多発(当該区間は管内国道ワースト4位 (H11~H14)の死傷事故率)しています。

完成イメージ

防災点検要対策箇所の完了率

71.6%6.5%

21.9%

防災点検

要対策箇所

の完了率

H16までH17

H18以降

平成17年度の対策により全体で約8割が完了 平成17年度

防災点検箇所事業

2.0人

0.0人0

1

2

3

整備前 整備後

交通事故死者数(人/年)

圏域全体で交通事故死者率が増加。

交通事故対策を郊外部において重点的に実施し対策箇所で着実に改善。 

平成16年度の主な取り組み

 ・交差点部での路面標示

 ・路肩ランブルストリップスの設置

(国道38号浦幌町)

国道38号浦幌町路肩ランブルストリップス整備区間の交通事故発生状況

路肩ランブルストリップス資料:交通事故マッチングデータ(H11-H14)

平成16年10月に整備完了した約3km区間では、約5ヶ月経った現在でも、死亡事故は発生していません。

当該区間では、年平均(H11~H14)約2人のペースで死亡事故が発生

平成17年度の主な取り組み

 ・国道274号清水町清和交差点改良

 ・ランブルストリップスの設置(国道38号浦幌町他)など

警察ヒアリング結果

落石・岩石崩壊対策を重点的に実施し、着実に要対策箇所を削減。

地震発生時の通行規制時間の削減を目差し耐震事業を推進。

平成16年度の主な取り組み

 ・襟広防災(タニイソ工区)(一部供用)

 ・国道242号千代田大橋架替(新規)

■美幌工区の全線供用により通行規制が連続雨量80mmから120㎜へ緩和したことによる効果

※ 規 制 緩 和 に な っ たH15.5.29以降(H15.5.29~ H16.8.31)に、音調津のテレメーターが80㎜以上を観測した時間

54.0時間

36.0時間

18時間(33%)減少

通行規制時間

千代田大橋架替の事業推進の様子

平成16年2月、宇遠別トンネル、タニイソトンネルの完成により、今後は、通行規制基準の緩和・解除が期待できます。

「襟広防災」事業区間

タニイソトンネルの供用

第2部:圏域ごとの取り組み

・・・路外逸脱による  死亡事故発生箇所

120mmの場合

80mmの場合

国道274号清水町清和交差点改良事業

【指標:交通事故死者率】

1.40

0.89 0.92

0

1

2

H14 H15 H16 H17 将来

(人/億台キロ)

未達成

【指標:防災点検箇所事業の完了率】

78.6%71.6%

64.2%63.7%

H14 H15 H16 H17 将来

0

20

40

60

80

100(%)

防災点検箇所事業の完了率

※H15年に発生した十勝沖地震規模

(震度6弱)程度。

路線別死者数の割合

国道38号のセンサス区間別交通事故死者数

国道38号38.9%

国道241号17.9%

国道274号12.6%

国号236号11.6%

その他18.9%

路外逸脱死亡事故多発区間(浦幌町上厚内)

正面衝突22.2%

路外逸脱

55.6%

追突・その他22.2%

浦幌町上厚内で死亡事故累計

浦幌町上厚内では交通事故死者数が突出

 国道336号広尾町で落石や岩石崩壊の危険を解消するため、別線ルートに

おいて恒久対策を進めてきたタニイソトンネルが供用しました。また、当路線

の雪崩発生危険箇所においても事業を実施し、要対策箇所の削減に取り組みま

した。引き続き通行規制基準の緩和、規制の解除を目指し、地域の孤立防止の

ため引き続き事業を進めます。

 また平成15年9月26日の十勝沖地震で橋脚部並びに橋座部に損傷を受け、大

規模な耐震補強対策が必要となった千代田大橋の架替事業を実施しています。

 池田町と幕別町を直接結ぶ唯一の橋梁である千代田

大橋の架替事業を推進し、地震時※でも通行止めとなら

ないことを目指します。

 また、十勝圏域で残されている防災点検要対策箇所

のうち、国道336号は雨に起因する箇所を完了し、通行

規制基準の緩和手続きに入ります。その他に雪崩や地

吹雪が原因となっている箇所を中心として対策を実施

し、安心、安全な暮らしを支える道路網を構築します。

 十勝圏での死亡事故の約4割は国道38号で発生しており、重点対策を進めてい

ます。その中で、最も死傷事故の高い郊外部の浦幌町上厚内では、そのうち6割

が路外逸脱によるものでした。そのため、この地区においては路肩ランブルスト

リップスを設置し、整備箇所において現在まで事故が発生していません。

 本年度は圏域全体で死亡事故件

数は2件減少したものの、1件当

たりの死者数が増加したため、交

通事故死者率は増加してしまい、

目標を達成することができません

でした。このことから、今後、詳

細な事故分析を行い、より的確な

交通事故対策を検討するとともに

現在進行中の交通事故対策事業を

促進します。

実績値 目標値

実績値 目標値

35

Page 37: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

2.42

3.193.56

3.353.52

3.58

1.391.361.721.691.781.81

0.770.810.890.920.971.06

0.00

1.00

2.00

3.00

4.00

H11 H12 H13 H14 H15 H16

致死率

釧路市周辺における渋滞損失3Dマップと対策概要資料:H15プローブカーデータによる推計値

第2部:圏域ごとの取り組み

釧路・根室圏の現状と課題

平成16年度の成果と平成17年度の成果目標

指標名 H15実績 H16目標 H16実績 H17目標 H17取り組み

0.0% 0.0%

渋滞損失時間の削減

交通事故死者率の減少

16箇所

229万人時間/年( 746万人時間/年)

・北海道横断自動車道 (本別~釧路間)・釧路外環状道路

・釧路新道・釧路東インター関連

・国道44号根室市 中央分離帯設置

0.82件/億台キロ

16箇所 ・国道243号防雪柵

0.0%

渋滞損失時間の削減

交通事故死者率の減少

16箇所

規格の高い道路を使う割合 0.0%

H15モニタリング区間における道路渋滞の損失時間(H16モニタリング区間対象)

227万人時間/年

交通事故死者率 1.09件/億台キロ

視程障害箇所の改善(地吹雪対策が必要な箇所数)

17箇所

【骨格幹線道路網の整備が課題】釧路・根室圏は北海道の中でも唯一高規格幹線道路が整備されていなく、骨格幹線道路網の整備が強く求められています。【釧路市周辺に交通渋滞が集中】交通渋滞による損失時間は、釧路市で釧路・根室圏の約5割を占め、隣接した釧路町と合わせると約7割近くが釧路都市圏で交通渋滞が集中しています。【重大事故は正面衝突が多い釧路・根室圏】釧路・根室圏は、重大死亡事故の要因は第1位が正面衝突、第2位が工作物衝突となっています。【釧路・根室圏は災害多発地域、通行止めの原因は吹雪】釧路・根室圏は、地震や雪に関する災害により通行止めが多発しており、特に吹雪によるものが全体の59%を占めています。

釧路・根室圏の骨格道路網

釧路港

釧路空港

中標津空港

根室港

釧路市

十勝圏

オホーツク圏

根室市

中標津町

一般国道 都市供用

未供用

地方中核都市

地域中心都市

H15年度末供用済

高規格幹線道路・地域高規格道路

H16年度供用

H17年度供用

未供用

資料: H14陸運統計要覧、H11道路交通センサスによる推計値

規格の高い道路を使う割合 渋滞損失時間の割合(H16)

資料:H11道路交通センサスによる推計値

釧路・根室圏における交通事故死者数の事故類型割合(H11~H14)

資料:交通事故マッチングデータ(H11-H14合計値)

その他18%

落石6%

雪崩9%

吹雪59%

積雪8%

H5~H15釧路開建通行止め履歴4

1

1

1

2

6

5

5

71

1

1

3

1

12

6

3

8

11

2

6

1

1

1

47

3

3

11

1

5

31

48

17

62

1232

規制回数 (単位:回 /H5-H15)

1 >5(5回以内)

5 >10(10回以内)

10 >20(20回以内)

20 >30(30回以内)

30 > (30回以上)

H5-H15通行止めマップ

資料:釧路開発建設部資料

追突4%

その他4%

出合頭6%

路外逸脱9%

人対車両22% 工作物衝突

27%

正面衝突28%

【骨格幹線道路網の整備が課題】 【釧路市周辺に交通渋滞が集中】

【重大事故は正面衝突が多い釧路・根室圏】

【釧路・根室圏は災害多発地域、通行止めの原因は吹雪】

味覚と大自然の宝庫、釧路・根室の骨格をつくる道づくり

REGION Ⅵ:釧路・根室圏のH16達成度報告/H17業績計画

H5~H15釧路開建通行止め履歴

資料:走行台キロはH14陸運統計要覧とH11道路交通センサスによる推計値、交通事故死者数はH15交通年鑑

交通事故致死率(H11~H16)

釧路・根室圏

全道平均

全国平均

一般国道

主要道道

一般道道

凡 例

国道38号釧路市内で渋滞。

14%

4 .6%

0 .0%

4 .7%

0 .0%

4 .8%

0 .0%

14%

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

16%

全国

(北海道除く)

全道 釧路・根室圏

平成15年度実績値

平成16年度実績値

平成17年度目標値その他34 %

釧路町13 %

釧路市53 %

釧路市周辺で約7割

36

Page 38: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

第2部:圏域ごとの取り組み

平成17年度の取り組み

20 1823

38

0

20

40

60

80

100

H14 H15 H16 H17 将来

(百万人時間/年)

平成16年度の実績

『渋滞』に関する取り組み

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『規格の高い道路』に関する取り組み【指標:規格の高い道路を使う割合】

【指標:道路渋滞の損失時間】

未達成

実績値 目標値

実績値 目標値

骨格幹線道路早期完成をめざし重点整備を実施 釧路・根室圏の骨格道路早期完成を目指し、今年度は道央・十勝圏とのアクセスを強化する北海道横断自動車道(本別~釧路間)や、釧路外環状道路の整備を重点的に進めます。また、圏域内のネットワークを強化する国道272号

H16事業実施箇所

H17事業実施箇所

凡   例

供 用

未供用

▲釧路外環状道路施工状況

事業実施箇所図

▲釧路・根室圏の骨格道路網

供用前供用前 供用後供用後釧路新道供用前は釧路空港へ向かう車と釧路市街に向かう車が交差点に集中し渋滞が発生。

釧路新道供用後は釧路市街に向かう車が多数を占めることにより渋滞が緩和。

右左折車による直進阻害

対策前の鶴見橋交差点

 鶴見橋渋滞長の変化 資料:H12.11.19(供用前)渋滞調査    H17.3.20(供用後)渋滞調査

(釧路開発建設部算出)

対策後の鶴見橋交差点

付加車線の設置

釧路都市圏の抜本的渋滞対策を実施 渋滞が集中する釧路都市圏の抜本的な渋滞対策を図るため、今年度は釧路新道・釧路外環状道路・釧路東インター関連などについて、引き続き重点的に整備を進めます。また、道道釧路環状線(鶴見橋)の付加車線設置事業を完了させ、さらなる混雑緩和を図ります。

平成17年度主な取り組み

 ・釧路新道(事業実施中) ・釧路外環状道路(事業実施中) ・釧路東インター関連(事業実施中) ・道道釧路環状線(完了) ・路上工事マネジメントの実施

平成16年6月に一部供用した釧路新道

平成16年度主な取り組み

 ・釧路新道(部分供用) ・釧路外環状道路(事業実施中)・釧路東インター関連(新規)・道道釧路環状線(新規)

供用前後旅行速度調査結果

資料:釧路開発建設部の旅行速度調査

釧路新道並行区間の渋滞損失時間

資料:R38号H11センサス区間1003,1004合計値より算出

44.0

35.7

0

10

20

30

40

50

開通前(H16.6.1~H16.6.29)

開通後(H16.6.30~H16.7.23)

(km/h)

約2割上昇130

123

115

120

125

130

平成15年度 平成16年度

(万人時間/年)

5%減少

約2割減少670m

500m

300

400

500

600

700

整備前 整備後

(m)

阿歴内道路(地域高規格道路)について新たに事業着手します。

▲釧路都市圏の骨格道路網

▲春別道路供用延長

0.0% 0.0% 0.0% 0.0%0.0%

0.5%

1.0%

1.5%

2.0%

H14 H15 H16 H17 将来

H16モニタリング区間対象

H15モニタリング区間対象

平成17年度主な取り組み ・北海道横断自動車道(本別~釧路間)(事業実施中) ・釧路外環状道路(事業実施中) ・国道40号根室道路(事業実施中) ・国道272号阿歴内道路(新規着手)

平成16年度主な取り組み

・北海道横断自動車道(本別~釧路間)(新規着手)・釧路外環状道路(事業実施中) ・国道40号根室道路(事業実施中) ・国道272号春別道路(部分供用)

骨格幹線道路網の整備を確実におこなっています 釧路・根室圏では、住民の生活や地域の経済を支える骨格道路整備を重点的に進めています。平成16年度は、北海道横断自動車道(本別~釧路間)について新たに着手したほか、釧路外環状道路などの整備を重点的に進めました。また、圏域内の地域連携を支える路線(国道44号・272号・243号)についても、国道272号春別道路概ね完成し、安全・確実な道路整備を進めています。

0

2

4

6

8

10

12

14

H13 H14 H15 H16

(km)

7.9km

9.7km11.1km

13.1km

春別道路

渋滞対策は釧路都市圏を重点的に実施 渋滞の約7割が釧路市周辺に集中する釧路・根室圏域では、釧路都市圏において重点的に渋滞対策を実施してきました。 平成16年度は一般国道38号釧路新道のうち、国道38号~国道240号間の約1.6kmを部分供用し、並行する国道38号で旅行速度が35.7km/hから44.0km/hへ上昇するなど、混雑が緩和しました。また、道道釧路環状線の鶴見橋において釧路中心部側に付加車線を設置し、混雑を緩和しました。来年度は反対車線側にも設置する予定です。 しかしながら、国道44号などで路上工事が一因と思われる渋滞の悪化などが見られ、圏域全体での渋滞損失時間は概ね前年並みとなりました。

37

Page 39: 北海道の道路序:道路行政マネジメントの取り組み 政策評価制度 事前評価 (目標設定等) 事後評価 (業績測定等) 実践のための5つの戦略

平成17年度の取り組み

平成16年度の実績

『冬』に関する取り組み18

1716 16

0

5

10

15

20

25

H14 H15 H16 H17 将来

(箇所)

1.29

1.09

0.82

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

1.8

2

H14 H15 H16 H17 将来

(件/億台キロ)

平成16年度の実績

『交通安全』に関する取り組み

1.2件

0件0

0.4

0.8

1.2

H11~H15年平均

正面衝突事故

H16年2月現在

(件)

第2部:圏域ごとの取り組み

平成17年度の取り組み

実績値 目標値

実績値 目標値

【指標:交通事故死者率】

達成

正面衝突対策を重点的に実施し、交通事故死者率が減少 交通事故における死者率が高い釧路・根室圏においては、正面衝突事故による死者数が多い傾向にあり、重点的に正面衝突対策を実施してます。地域条件などを考慮し、早期整備可能なランブルストリップスを重点的に設置しました。 その結果、交通事故死者率を1.09人/億台キロから0.82人/億台キロへ減少させることができました。また、工作物衝突も2番目に死亡事故の原因となっているため路肩部分にもランブルストリップスを試験的に実施し効果を発揮しています。

平成16年度主な取り組み ・国道38号釧路市 ランブルストリップス(2箇所) ・国道274号標茶町 ランブルストリップス ・国道335号羅臼町 ランブルストリップス

正面衝突事故の発生を抑制する対策を重点的に実施 釧路・根室圏ではH16年度に全道平均よりも交通事故死者率が減少しました。今後はさらに交通事故を減少させるべく、正面衝突などの重大事故を防止する対策を実施していきます。

安全・確実な冬期道路状況確保のために 国道の通行止めの原因の約6割を地吹雪などによる視程障害が占めている釧路・根室圏では、冬期視程障害対策を重点的に行ってきました。平成16年度は冬期の通行止め原因となっていた国道243号の弟子屈町仁多付近の地吹雪箇所に防雪柵を設置し、通年での安全・確実な交通の確保を図りました。

平成16年度主な取り組み

 ・国道243号防雪柵

地吹雪・吹きだまりなどの通行止め原因を解消 釧路・根室圏域は、災害による交通障害が多発している地域であり、食料品等の貨物輸送や温泉景勝地などを周遊する観光客、救急搬送等の通年での交通確保が必要不可欠です。 今年度は、過去の通行止要因の高い国道243号の標茶町虹別付近の地吹雪箇所に防雪柵を設置(3カ年で完成)し、地吹雪による視程障害を防止するとともに、通行止回数を減らし、安全性、定時性確保に努めます。

平成17年度主な取り組み

 ・国道243号防雪柵

【指標:地吹雪対策必要箇所数】

達成

資料:釧路開発建設部資料

ランブルストリップス

現在0件

R382箇所ランブルストリップス施工箇所状況

資料:H11~H16事故マッチングデータを元にH11~H15正面衝突事故の年平均を算出

対策後対策後対策前対策前

防雪柵設置状況(弟子屈町仁多)

平成17年度主な取り組み ・国道44号根室市 中央分離帯設置 ・国道272号標茶町 ランブルストリップス

平成16年度ランブルストリップス設置箇所

0 2 4 6 12 14 16 18

(回)

6

6

7

12

17

272号 標茶町雷別~標茶町共和

391号 標茶町磯分内~弟子屈町仁多

44号 根室市穂香

391号 標茶町シラルトロ冷泉橋~シラルトロ橋

243号 弟子屈町仁多~標茶町虹別

H5~H15平地部通行止回数(上位5区間)

資料:H5~H15通行止データ、H11センサスより山間部、平地部

に分け算出

H17地吹雪対策予定箇所

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