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北海道農業共済組合連合会

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2

分娩後の死亡または淘汰の損失分娩後の死亡または淘汰の損失

� 1頭当り約100万円の損

»年間乳量×乳価+牛代+α

治療しても1頭当たり約3万5千円の損治療しても1頭当たり約3万5千円の損

出荷制限による損失(1日乳量×7日間×乳価)30kg×7日×70円=14,700円

出荷制限による損失(1日乳量×7日間×乳価)30kg×7日×70円=14,700円

乳房炎による乳量減少(6%)(30kg×150日)×6%×70円=18,900円乳房炎による乳量減少(6%)(30kg×150日)×6%×70円=18,900円

出荷制限期間

出荷制限期間

分娩

平均乳量(30kg/日)

乾乳150日間発症(155日)

はじめに

乳房炎は全て同じではない乳房炎は全て同じではない

血管血管血管血管血管血管血管血管

白血球白血球白血球白血球白血球白血球白血球白血球エントエントエントエンド゙゙゙トキシントキシントキシントキシンエントエントエントエンド゙゙゙トキシントキシントキシントキシン

SASASASA

大腸菌大腸菌大腸菌大腸菌群群群群大腸菌大腸菌大腸菌大腸菌群群群群

CNSCNSCNSCNSウヘウヘウヘウベ゙゙゙リスリスリスリス以外以外以外以外ののののOSOSOSOS

ウヘウヘウヘウベ゙゙゙リスレンサリスレンサリスレンサリスレンサ球菌球菌球菌球菌(OS)(OS)(OS)(OS)

乳房炎の治りやすさ乳房炎の治りやすさ

SASASASASASASASA

無乳性無乳性無乳性無乳性レンサレンサレンサレンサ球菌球菌球菌球菌無乳性無乳性無乳性無乳性レンサレンサレンサレンサ球菌球菌球菌球菌

ウヘウヘウヘウベ゙゙゙リスリスリスリス以外以外以外以外ののののOSOSOSOSウヘウヘウヘウベ゙゙゙リスリスリスリス以外以外以外以外ののののOSOSOSOS大腸菌大腸菌大腸菌大腸菌大腸菌大腸菌大腸菌大腸菌

酵母酵母酵母酵母酵母酵母酵母酵母

マイコフマイコフマイコフマイコプ゚゚゚ラスラスラスラズ゙゙゙ママママ((((未発症未発症未発症未発症))))

マイコフマイコフマイコフマイコプ゚゚゚ラスラスラスラズ゙゙゙ママママ((((未発症未発症未発症未発症))))

緑膿菌緑膿菌緑膿菌緑膿菌緑膿菌緑膿菌緑膿菌緑膿菌

ウヘウヘウヘウベ゙゙゙リスリスリスリスウヘウヘウヘウベ゙゙゙リスリスリスリス

アルカノハアルカノハアルカノハアルカノバ゙゙゙クテリウムクテリウムクテリウムクテリウム・・・・ヒヒヒピ゚゚゚オケオケオケオゲ゙゙゙ネスネスネスネスアルカノハアルカノハアルカノハアルカノバ゙゙゙クテリウムクテリウムクテリウムクテリウム・・・・ヒヒヒピ゚゚゚オケオケオケオゲ゙゙゙ネスネスネスネス

フフフプ゚゚゚ロトテカロトテカロトテカロトテカ・・・・ソソソゾ゙゙゙フィフィフィフィフフフプ゚゚゚ロトテカロトテカロトテカロトテカ・・・・ソソソゾ゙゙゙フィフィフィフィ糸状菌糸状菌糸状菌糸状菌糸状菌糸状菌糸状菌糸状菌

マイコフマイコフマイコフマイコプ゚゚゚ラスラスラスラズ゙゙゙ママママ((((発症発症発症発症))))マイコフマイコフマイコフマイコプ゚゚゚ラスラスラスラズ゙゙゙ママママ((((発症発症発症発症))))

そのそのそのその他他他他のののの大腸菌群大腸菌群大腸菌群大腸菌群そのそのそのその他他他他のののの大腸菌群大腸菌群大腸菌群大腸菌群

CNSCNSCNSCNSCNSCNSCNSCNS

乳房炎の内側の症状は菌によって様々。抗生剤は何が良い?よりも菌は何か?どの程度回復が期待できるのか?を知ることが大切。

治りにくい乳房炎が多いとすると、治療よりも予防に力を注いだ方が絶対に得。

乳房炎とは:微生物による乳房の炎症

乳管乳管乳管乳管乳管乳管乳管乳管

乳腺槽乳腺槽乳腺槽乳腺槽乳腺槽乳腺槽乳腺槽乳腺槽

乳頭槽乳頭槽乳頭槽乳頭槽乳頭槽乳頭槽乳頭槽乳頭槽

乳頭管乳頭管乳頭管乳頭管乳頭管乳頭管乳頭管乳頭管

乳頭口乳頭口乳頭口乳頭口乳頭口乳頭口乳頭口乳頭口

原因菌原因菌原因菌原因菌のののの感染感染感染感染原因菌原因菌原因菌原因菌のののの感染感染感染感染

乳腺乳腺乳腺乳腺((((胞胞胞胞))))乳腺乳腺乳腺乳腺((((胞胞胞胞))))

原因菌原因菌原因菌原因菌原因菌原因菌原因菌原因菌

乳房炎発生のメカニズム乳房炎発生のメカニズム

血管血管血管血管血管血管血管血管

体細胞体細胞体細胞体細胞体細胞体細胞体細胞体細胞

白血球白血球白血球白血球++++

はがれはがれはがれはがれ落落落落ちたちたちたちた乳腺上皮細胞乳腺上皮細胞乳腺上皮細胞乳腺上皮細胞

白血球白血球白血球白血球++++

はがれはがれはがれはがれ落落落落ちたちたちたちた乳腺上皮細胞乳腺上皮細胞乳腺上皮細胞乳腺上皮細胞

炎症炎症炎症炎症炎症炎症炎症炎症白血球白血球白血球白血球

血管血管血管血管血管血管血管血管

原因菌原因菌原因菌原因菌のののの侵入侵入侵入侵入原因菌原因菌原因菌原因菌のののの侵入侵入侵入侵入

白血球白血球白血球白血球のののの応戦応戦応戦応戦白血球白血球白血球白血球のののの応戦応戦応戦応戦

乳房炎乳房炎乳房炎乳房炎のののの発生発生発生発生乳房炎乳房炎乳房炎乳房炎のののの発生発生発生発生

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3

体細胞数と乳量の損失体細胞数と乳量の損失

2産以上

-900-450113.2~226.27

-720-36056.6~6

-540-27028.3~5

-360-18014.2~4

-180-907.1~3

ーー~7.00~2

初産体細胞数(万)リニアスコア

乳量の損失(kg/305日)

(Current Concepts of Bovine Mastitis, NMC, 1998より引用改編)

体細胞数と細菌感染率体細胞数と細菌感染率

0000

20202020

40404040

60606060

80808080

100100100100

0000 1111 2222 3333 4444 5≦5≦5≦5≦

細菌感染率(%)

28.028.0

57.057.0 56.056.0

80.080.0

18.218.2 13.613.6

~1.7 1.8~ 3.6~ 7.1~ 14.2~ 28.3~

0 1 2 3 4 5以上

体細胞数

リニアスコア

SCCの月別推移SCCの月別推移体細胞数の解釈(道乳検)体細胞数の解釈(道乳検)

検定月日検定月日検定月日検定月日

3. 3 3. 3 3. 3 3. 3 4. 6 4. 6 4. 6 4. 65.165.165.165.166.196.196.196.197.177.177.177.178.148.148.148.14

移動移動移動移動13131313ヶヶヶヶ月月月月成績成績成績成績

検定月日検定月日検定月日検定月日

3. 3 3. 3 3. 3 3. 3 4. 6 4. 6 4. 6 4. 65.165.165.165.166.196.196.196.197.177.177.177.178.148.148.148.14

移動移動移動移動13131313ヶヶヶヶ月月月月成績成績成績成績

2222以下以下以下以下3333~~~~ 4 4 4 4 5555以上以上以上以上

~~~~

7 7 7 7 .... 0000万万万万

7777 .... 1111万万万万~~~~

28 28 28 28 .... 2222万万万万

28282828 .... 3333万万万万

~ ~ ~ ~万万万万 %%%% %%%% %%%% %%%%

17171717 2.82.82.82.8 49494949 41414141 11111111 888817171717 2.62.62.62.6 45454545 46464646 8888 555511111111 2.62.62.62.6 50505050 39393939 11111111 888821212121 3.33.33.33.3 33333333 53535353 14141414 1111111115151515 3.23.23.23.2 27272727 63636363 10101010 1010101023232323 3.53.53.53.5 29292929 43434343 29292929 25252525

体体体体        細細細細        胞胞胞胞

平均平均平均平均平均平均平均平均

リリリリ    ニニニニ    アアアア    スススス    ココココ    アアアア

新規新規新規新規5555以上以上以上以上

乳量乳量乳量乳量損失損失損失損失2222以下以下以下以下

3333~~~~ 4 4 4 4 5555以上以上以上以上

~~~~

7 7 7 7 .... 0000万万万万

7777 .... 1111万万万万~~~~

28 28 28 28 .... 2222万万万万

28282828 .... 3333万万万万

~ ~ ~ ~万万万万 %%%% %%%% %%%% %%%%

17171717 2.82.82.82.8 49494949 41414141 11111111 888817171717 2.62.62.62.6 45454545 46464646 8888 555511111111 2.62.62.62.6 50505050 39393939 11111111 888821212121 3.33.33.33.3 33333333 53535353 14141414 1111111115151515 3.23.23.23.2 27272727 63636363 10101010 1010101023232323 3.53.53.53.5 29292929 43434343 29292929 25252525

体体体体        細細細細        胞胞胞胞

平均平均平均平均平均平均平均平均

リリリリ    ニニニニ    アアアア    スススス    ココココ    アアアア

新規新規新規新規5555以上以上以上以上

乳量乳量乳量乳量損失損失損失損失

2222以下以下以下以下健康牛健康牛健康牛健康牛2222以下以下以下以下健康牛健康牛健康牛健康牛

3333~~~~4444乳房炎注意牛乳房炎注意牛乳房炎注意牛乳房炎注意牛

3333~~~~4444乳房炎注意牛乳房炎注意牛乳房炎注意牛乳房炎注意牛

5555以上以上以上以上乳房炎牛乳房炎牛乳房炎牛乳房炎牛

5555以上以上以上以上乳房炎牛乳房炎牛乳房炎牛乳房炎牛

白血球白血球白血球白血球

血管血管血管血管血管血管血管血管

体細胞数体細胞数体細胞数体細胞数10101010万以下万以下万以下万以下体細胞数体細胞数体細胞数体細胞数10101010万以下万以下万以下万以下

血管血管血管血管血管血管血管血管

体細胞数体細胞数体細胞数体細胞数10101010万以上万以上万以上万以上体細胞数体細胞数体細胞数体細胞数10101010万以上万以上万以上万以上

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4

乳房炎の病態乳房炎の病態

正常正常

潜在性潜在性 体細胞数体細胞数体細胞数体細胞数↑↑↑↑などなどなどなど体細胞数体細胞数体細胞数体細胞数↑↑↑↑などなどなどなど

感染感染感染感染感染感染感染感染 回復回復

臨床型臨床型 ブツブツブツブツ、、、、硬結硬結硬結硬結、、、、腫脹腫脹腫脹腫脹、、、、食不振食不振食不振食不振、、、、死死死死などなどなどなどブツブツブツブツ、、、、硬結硬結硬結硬結、、、、腫脹腫脹腫脹腫脹、、、、食不振食不振食不振食不振、、、、死死死死などなどなどなど

感染感染感染感染感染感染感染感染 回復回復

乳房炎の被害乳房炎の被害

潜在性潜在性潜在性潜在性 70707070%%%%潜在性潜在性潜在性潜在性 70707070%%%%

臨床型臨床型臨床型臨床型 30303030%%%%臨床型臨床型臨床型臨床型 30303030%%%%

《《《《フィルポットフィルポットフィルポットフィルポット》》》》((((1984198419841984))))

臨床型の影に潜在性臨床型の影に潜在性

牛群の体細胞数と個体の体細胞数牛群の体細胞数と個体の体細胞数

個体乳体細胞数分布個体乳体細胞数分布個体乳体細胞数分布個体乳体細胞数分布((((////mLmLmLmL))))

0000 10101010 20202020 30303030 40404040 50505050 60606060 70707070 80808080 90909090 100100100100

50505050万以上万以上万以上万以上

40404040万万万万----50505050万万万万

30303030万万万万----40404040万万万万

20202020万万万万----30303030万万万万

10101010万万万万----20202020万万万万

10101010万未満万未満万未満万未満

(%)(%)(%)(%)

10101010万未満万未満万未満万未満 10101010万万万万----20202020万未満万未満万未満万未満 20202020万万万万----30303030万未満万未満万未満万未満30303030万万万万----50505050万未満万未満万未満万未満 50505050万万万万----100100100100万未満万未満万未満万未満 100100100100万以上万以上万以上万以上

((((////mLmLmLmL))))

((((北海道乳房炎防除対策研究会誌北海道乳房炎防除対策研究会誌北海道乳房炎防除対策研究会誌北海道乳房炎防除対策研究会誌 1997199719971997年年年年よりよりよりより引用改編引用改編引用改編引用改編))))

牛群牛群牛群牛群のののの体細胞数階層

体細胞数階層

体細胞数階層

体細胞数階層

バルク乳体細胞数の目標ラインバルク乳体細胞数の目標ライン

感染牛が少ない

乳房炎牛が多数存在していると疑われる

乳房炎牛が多数存在していると疑われる

体細胞数体細胞数体細胞数体細胞数((((万万万万////ml)ml)ml)ml)体細胞数体細胞数体細胞数体細胞数((((万万万万////ml)ml)ml)ml)

30~30~1010

スコア1の違いがもたらす所得の差スコア1の違いがもたらす所得の差

� リニアスコア「1」の変動

»初産: 90kg/年 2産以上: 180kg/年

� 例えば、50頭牛群(構成:初産30% 2産以上70%)で平均リニアスコアが「1」違うと

» 6,300円×15頭+12,600円×35頭=535,500円

6,300円/年 12,600円/年

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5

伝染性乳房炎(搾乳時、牛から牛へ伝播)

伝染性乳房炎(搾乳時、牛から牛へ伝播)

黄色黄色黄色黄色ブドウブドウブドウブドウ球菌球菌球菌球菌無乳性無乳性無乳性無乳性レンサレンサレンサレンサ球菌球菌球菌球菌コリネハコリネハコリネハコリネバ゙゙゙クテリウムクテリウムクテリウムクテリウム・・・・ホホホボ゙゙゙ヒヒヒビ゙゙゙スススス

マイコフマイコフマイコフマイコプ゚゚゚ラスラスラスラズ゙゙゙ママママ

黄色黄色黄色黄色ブドウブドウブドウブドウ球菌球菌球菌球菌無乳性無乳性無乳性無乳性レンサレンサレンサレンサ球菌球菌球菌球菌コリネハコリネハコリネハコリネバ゙゙゙クテリウムクテリウムクテリウムクテリウム・・・・ホホホボ゙゙゙ヒヒヒビ゙゙゙スススス

マイコフマイコフマイコフマイコプ゚゚゚ラスラスラスラズ゙゙゙ママママ

黄色ブドウ球菌(SA)の特徴黄色ブドウ球菌(SA)の特徴

強い伝染力

高体細胞数持続

乳房深部に感染し、微小膿瘍を形成する

»自然治癒は少ない

»泌乳期治療の効果が小さい

»排菌しないこともある

»体細胞数が正常の時もある

»感染牛が特定しづらい

再感染再感染再感染再感染

抗生物質抗生物質抗生物質抗生物質がががが届届届届かないかないかないかない

治療治療治療治療にににに抵抗抵抗抵抗抵抗

膿瘍形成膿瘍形成膿瘍形成膿瘍形成

深部感染と微小膿瘍深部感染と微小膿瘍

SA乳房炎の広がる背景SA乳房炎の広がる背景

� 乳頭および乳頭口の傷

»過搾乳

»しもやけ

� 搾乳衛生

»タオル、手、ライナー

� 感染乳の子牛への給与

»吸血昆虫・舐め合い

»未経産牛における発症

初産牛でも発症初産牛でも発症

SASASASA サシバエサシバエサシバエサシバエ、、、、アブアブアブアブ

《《《《SASASASA感染乳感染乳感染乳感染乳をををを給与給与給与給与されたされたされたされた牛牛牛牛》》》》《《《《SASASASA感染乳感染乳感染乳感染乳をををを給与給与給与給与されたされたされたされた牛牛牛牛》》》》 《《《《通常通常通常通常のののの牛牛牛牛》》》》《《《《通常通常通常通常のののの牛牛牛牛》》》》

⇒⇒⇒⇒ SASASASA感染感染感染感染ののののリスクリスクリスクリスクがががが高高高高まるまるまるまる⇒⇒⇒⇒ SASASASA感染感染感染感染ののののリスクリスクリスクリスクがががが高高高高まるまるまるまる

無乳性レンサ球菌(SAG)の特徴無乳性レンサ球菌(SAG)の特徴

強い伝染力

高体細胞数持続

酪農先進地ではほとんど撲滅された

»ペニシリン高感受性

»搾乳衛生の向上

»乾乳期用軟膏普及

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6

コリネバクテリウム・ボビス(CB)の特徴コリネバクテリウム・ボビス(CB)の特徴

緩やかな体細胞数の上昇

潜在性主体

感染部位は主に乳頭管

»適正なポストディッピングで防除可

CBに対するポストディッピングの効果

CBに対するポストディッピングの効果

0

5

10

15

20

25

未実施 実施

感染率

(%

) 57575757戸戸戸戸57575757戸戸戸戸9999戸戸戸戸9999戸戸戸戸

0

5

10

15

20

25

ディッパー スプレー

40404040戸戸戸戸40404040戸戸戸戸 17171717戸戸戸戸17171717戸戸戸戸

やる やらないやる やらない 道具の違い道具の違い

スプレーとディッパーの差スプレーとディッパーの差 ポストディッピングポストディッピング

� 乳を洗い流し、殺菌する

� 乳頭口を薬剤でふさぐ

� 乳頭皮膚の保護

»搾乳直後に

»効果の認められた薬剤で

» “どっぷり”と行う

そのそのそのその目的目的目的目的

ポイントポイントポイントポイント

マイコプラズマ(Mp)性乳房炎マイコプラズマ(Mp)性乳房炎

� 治療に抵抗する重度の化膿性乳房炎

� 一般状態は悪くない

� 複数分房が罹患する

� 顕著な泌乳量の減少

� 通常の検査で原因菌が分離されない

� 呼吸器病や関節炎の他疾病に継発

上記症状の牛が複数頭発生する上記症状の牛が複数頭発生する0

5

10

15

20

25

~5 ~10 ~15 ~20 ~25 ~30 ~35 ~40 ~45 ~50

n=48

41.7(%)

20.8

14.6

8.3 8.3

4.22.1

対策牛群数

発生規模(総感染頭数/搾乳頭数;%)

発生規模発生規模

発生の推移発生の推移

00002222444466668888

10101010121212121414141416161616

'89'89'89'89 '91'91'91'91 '93'93'93'93 '95'95'95'95 '97'97'97'97 '99'99'99'99 '01'01'01'01 '03'03'03'03 '05'05'05'05 '07'07'07'07 '09'09'09'09

300300300300頭頭頭頭~~~~200200200200頭頭頭頭~~~~100100100100頭頭頭頭~~~~~~~~99999999頭頭頭頭

搾乳頭数

(1989~2009年 当施設搬入分56事例)

年(西暦)

診断牛群数

n=56

26牛群26牛群(46.4%)(46.4%)

1111(19.6)(19.6)

1212(21.4)(21.4)

77(12.5)(12.5)

300頭~

200頭~

100頭~

~99頭

n=56道北(上川,留萌,宗谷)道北(上川,留萌,宗谷)

道央(石狩,後志,空知)道央(石狩,後志,空知)

道南(渡島,檜山,胆振,日高)道南(渡島,檜山,胆振,日高)

道東(網走,十勝,釧路,根室)道東(網走,十勝,釧路,根室)

地域別分布地域別分布

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7

初発牛の発生初発牛の発生

子牛の呼吸器病子牛の呼吸器病

2年後2年後

感染の拡大感染の拡大

感染牛感染牛

搾乳搾乳

防除対策防除対策

� 感染牛の摘発

»全頭検査

»モニタリング検査

–新規乳房炎牛、乾乳直前牛、分娩牛

� 感染牛の対策

»隔離(マイコ感染牛のみの牛群)

»淘汰、発症初期牛と潜在性牛の治療

� 搾乳衛生遵守

»清拭、ポストディッピング、バックフラッシュ

治療治療

� 対象:中等度臨床型(発症初期)と無症状感染

� 隔離:マイコ感染牛のみ群の設置が必須

� 方法:(乳房挿入+全身投与)×5日以上

»塩酸オキシテトラサイクリン乳房注入剤

»エンロフロキサシン注射液

感染牛の転帰感染牛の転帰

9554

97.4 137(n=220)

72.7 924非臨床型

28434

無処置

89.8 653

5日間治療

(n=422)

40.0 2718

3日間治療

臨床型

淘汰頭数治癒頭数処置病型転帰 治癒率

(%)

無処置

5日間以上治療

3日間治療

ab,cd,およびac間に1%の危険率で有意差あり

a

b

cd

02468

101214161820222426

~1 ~2 ~3 ~4 ~5 ~6 ~7 ~8 ~9 ~10~11~12~13~14~15~16 ~20~21~22

n=4060.0(%)

診断牛群数

発生期間(月)

発生期間発生期間

環境性乳房炎(環境から牛へ感染)

環境性乳房炎(環境から牛へ感染)

環境性環境性環境性環境性ブドウブドウブドウブドウ球菌球菌球菌球菌((((CNSCNSCNSCNS))))・・・・環境性環境性環境性環境性レンサレンサレンサレンサ球菌球菌球菌球菌大腸菌群大腸菌群大腸菌群大腸菌群((((大腸菌大腸菌大腸菌大腸菌・・・・クレフクレフクレフクレブ゙゙゙シエラシエラシエラシエラ))))アルカノハアルカノハアルカノハアルカノバ゙゙゙クテリウムクテリウムクテリウムクテリウム・・・・ヒヒヒピ゚゚゚オケオケオケオゲ゙゙゙ネスネスネスネス緑膿菌緑膿菌緑膿菌緑膿菌・・・・酵母酵母酵母酵母・・・・フフフプ゚゚゚ロトセカロトセカロトセカロトセカ

環境性環境性環境性環境性ブドウブドウブドウブドウ球菌球菌球菌球菌((((CNSCNSCNSCNS))))・・・・環境性環境性環境性環境性レンサレンサレンサレンサ球菌球菌球菌球菌大腸菌群大腸菌群大腸菌群大腸菌群((((大腸菌大腸菌大腸菌大腸菌・・・・クレフクレフクレフクレブ゙゙゙シエラシエラシエラシエラ))))アルカノハアルカノハアルカノハアルカノバ゙゙゙クテリウムクテリウムクテリウムクテリウム・・・・ヒヒヒピ゚゚゚オケオケオケオゲ゙゙゙ネスネスネスネス緑膿菌緑膿菌緑膿菌緑膿菌・・・・酵母酵母酵母酵母・・・・フフフプ゚゚゚ロトセカロトセカロトセカロトセカ

環境性菌感染の特徴環境性菌感染の特徴

泌乳期泌乳期泌乳期泌乳期泌乳期泌乳期泌乳期泌乳期 乾乳期乾乳期乾乳期乾乳期乾乳期乾乳期乾乳期乾乳期

新規感染割合

新規感染割合

新規感染割合

新規感染割合

新規感染割合

新規感染割合

新規感染割合

新規感染割合

分娩分娩分娩分娩分娩分娩分娩分娩

泌乳ステージによる新規感染割合泌乳ステージによる新規感染割合

Natzke,1981Natzke,1981Natzke,1981Natzke,1981Natzke,1981Natzke,1981Natzke,1981Natzke,1981

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8

主な環境性菌の特徴主な環境性菌の特徴

環境性ブドウ球菌(CNS)

»病原性弱い、日和見感染

環境性レンサ球菌(OS)

»臨床型は治りづらい、高体細胞数

大腸菌群(CO)

大腸菌、クレブシエラ、セラチア、エンテロバクター、シトロバクター

»急性乳房炎主体(起立不能・泌乳停止・死亡)

» クレブシエラ:敷料のオガクズと関連

稀な環境性菌の特徴稀な環境性菌の特徴

酵母

»日和見感染、不潔な軟膏の注入、汚染敷料

アルカノバクテリウム・ピオゲネス

»吸血昆虫、乳頭の損傷

緑膿菌、プロトセカ・ゾフィ

»汚染環境(水周り)

環境性細菌の生息分布環境性細菌の生息分布

大腸菌 など(糞)

OS(敷料:麦稈などのわら)

クレブシエラ(敷料:オガクズ)

CNS(乳頭)

環境衛生管理のポイント環境衛生管理のポイント

� 換気

� 乾燥・清潔状態の維持

»排泄位置の制御

–カウトレーナー・パーテーション・ネックレール

»敷料

»牛床改良剤(石灰類)の使用

� 衛生的に質の高い敷料

� 肢

原因菌原因菌原因菌原因菌

感染制御のポイント感染制御のポイント

牛床の管理牛床の管理

乳頭の保護乳頭の保護

乳頭の清拭乳頭の清拭

スリップの防止スリップの防止

牛床の管理

乳頭の保護乳頭口の損傷は菌の侵入を助長する

乳頭口の損傷は菌の侵入を助長する

機械搾乳の原理機械搾乳の原理

牛自身の乳おろし牛自身の乳おろし

真空圧による効率化真空圧による効率化

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9

オキシトシン

オキシトシン

オキシトシン

オキシトシン

オキシトシン

オキシトシン

オキシトシン

オキシトシン

乳おろし乳おろし 牛の生理と搾乳牛の生理と搾乳

1111分分分分

オキシトシン

オキシトシン

オキシトシン

オキシトシンのののの量量量量

搾乳搾乳搾乳搾乳スピードスピードスピードスピード

乳頭刺激

乳頭刺激

乳頭刺激

乳頭刺激

装着装着装着装着

2222分分分分 3333分分分分 4444分分分分 5555分分分分 6666分分分分

遅遅遅遅いいいい装着装着装着装着

過搾乳過搾乳過搾乳過搾乳

搾乳搾乳搾乳搾乳スピードスピードスピードスピードがががが上上上上がらないがらないがらないがらない

過搾乳防止のポイント過搾乳防止のポイント

1111....装着装着装着装着ののののタイミングタイミングタイミングタイミングがががが一定一定一定一定

2222....前搾前搾前搾前搾りりりり((((乳頭口乳頭口乳頭口乳頭口をををを開開開開かせるかせるかせるかせる))))

3333....離脱離脱離脱離脱ののののタイミングタイミングタイミングタイミング

前搾りの効果前搾りの効果

前搾りあり

前搾りなし

乳頭の清拭

どんな資材を使おうが、最後にものをいうのは丁寧さ。 しかし、今後は、プレディッピング+布タオルによる方法が主流になっていくだろう。

手法1 (基本法)手法1 (基本法) 手法2 (ミネソタ変法)手法2 (ミネソタ変法)

①5回以上の前搾り①5回以上の前搾り

②プレディッピング②プレディッピング

③拭き取り③拭き取り ⑤ミルカーの装着⑤ミルカーの装着

①プレディッピング①プレディッピング

②5回以上の前搾り

②5回以上の前搾り

④拭き取り④拭き取り

④ミルカーの装着④ミルカーの装着

3030303030303030

秒秒

3030303030303030

秒秒

③手を洗う③手を洗う

プレディッピングプレディッピング ミルクフィルターミルクフィルターミルクフィルターミルクフィルターでででで精度精度精度精度のののの確認確認確認確認ミルクフィルターミルクフィルターミルクフィルターミルクフィルターでででで精度精度精度精度のののの確認確認確認確認

汚汚汚汚れがれがれがれが多多多多いいいい====拭拭拭拭きききき取取取取りがあまいりがあまいりがあまいりがあまい

汚汚汚汚れがれがれがれが多多多多いいいい====拭拭拭拭きききき取取取取りがあまいりがあまいりがあまいりがあまい

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10

原因菌原因菌原因菌原因菌

乳頭とバルクタンクはつながっている乳頭とバルクタンクはつながっている バルク乳生菌数の分布バルク乳生菌数の分布

0000

5555

10101010

15151515

20202020

25252525

30303030

35353535

≦1≦1≦1≦1 2222 3333 4444 5555 6666 7777 8888 9999 10101010 11111111 12121212 13131313 16161616 17171717 18181818・・・

A農協87戸酪農家の生菌数分布(%)(%)(%)(%)

生菌数生菌数生菌数生菌数((((××××1,000/mL1,000/mL1,000/mL1,000/mL))))

バルク乳生菌数増加の要因は①環境②乳房炎③洗浄不良④冷却不良であるが、現在の北海道で3千/mLは普通。ならば1~3千/mLの差は、主に搾乳衛生(特に乳頭清拭の精度)の差そのものである。

スリップの防止

ライナースリップによる新規感染ライナースリップによる新規感染

空気

非周期的真空度の変動非周期的真空度の変動

30kPa(22.5cmHg)30kPa(22.5cmHg)30kPa(22.5cmHg)30kPa(22.5cmHg)30kPa(22.5cmHg)30kPa(22.5cmHg)30kPa(22.5cmHg)30kPa(22.5cmHg)

40kPa(30cmHg)40kPa(30cmHg)40kPa(30cmHg)40kPa(30cmHg)40kPa(30cmHg)40kPa(30cmHg)40kPa(30cmHg)40kPa(30cmHg)

ライナースリップライナースリップライナースリップライナースリップ

ライナースリップは、感染リスクが非常に高い。目立つ場合は、搾乳システムの能力、ライナーの形状等を点検する。搾乳の際のユニットのアライメントも極めて重要。