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東北芸術工科大学 Summer Idea Camp 報告 1.企画概要 東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科が主催し、全国の高校生が集まり、コミュニ ティデザインの手法を学び、実践する 2 泊 3 日の合宿である。 集まった高校生と大学生で班を作り、地域を歩き、人の話を聞き、地域の課題解決につな がるアイデアを考え、最終日には、地域の方々にアイデアを発表する。 東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科の学生が、開催のための資金繰りからプロ グラム設計などの事前準備から当日のスタッフまで行なっているイベントである。 今年度は山形県新庄市を舞台に合宿が行われた。 2.企画スケジュール及び内容 〇8 月 7 日(一日目) 東北芸術工科大学に集合後フィールドワーク先である山形県新庄市へ移動をした。新庄 市到着後は新庄ふるさと歴史センター(図1)を見学し、新庄まつりの概略を知った。夜 には新庄市民が参加する市政ワークショップ(図2)を見学し、新庄市の抱える課題とそ の課題に取り組もうという志を持った市民の活動について学んだ。 宿舎到着後はすぐに一日の活動をグループで振り返り、2 日目以降に課題とすべきこと を明確化していった。(図3) 図1 図2 図3 〇8 月8日(二日目) 新庄市民へのヒアリング調査(図4)を実施した。ヒアリングの際は本来のグループメ ンバーそれぞれが異なるヒアリング対象者を訪ね、ヒアリング結果をグループに持ち帰り 共有する、ジグソー法が取り入れられている。また、ヒアリング後にはヒアリング対象者 を紹介するポスターセッション(図5)が行われ、実践→まとめ→発表というサイクルが 徹底されている。 午後からは新庄市における3つの課題である「若者の人口流出」「新庄祭りの継承」 「新庄祭り以外の観光客不足」の中から 1 つのテーマを選択し、グループごとにアクショ ンプランを考える試みが行われた。(図6)アイデアをプロジェクト化する手順を東北芸 術工科大学コミュニティデザイン学科長である岡崎エミ先生、及び学生から講義を受けた

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Page 1: 東北芸術工科大学 Summer Idea Camp 2 3東北芸術工科大学Summer Idea Camp 報告 1.企画概要 東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科が主催し、全国の高校生が集まり、コミュニ

東北芸術工科大学 Summer Idea Camp 報告

1.企画概要

東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科が主催し、全国の高校生が集まり、コミュニ

ティデザインの手法を学び、実践する 2 泊 3 日の合宿である。

集まった高校生と大学生で班を作り、地域を歩き、人の話を聞き、地域の課題解決につな

がるアイデアを考え、最終日には、地域の方々にアイデアを発表する。

東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科の学生が、開催のための資金繰りからプロ

グラム設計などの事前準備から当日のスタッフまで行なっているイベントである。

今年度は山形県新庄市を舞台に合宿が行われた。

2.企画スケジュール及び内容

〇8 月 7 日(一日目)

東北芸術工科大学に集合後フィールドワーク先である山形県新庄市へ移動をした。新庄

市到着後は新庄ふるさと歴史センター(図1)を見学し、新庄まつりの概略を知った。夜

には新庄市民が参加する市政ワークショップ(図2)を見学し、新庄市の抱える課題とそ

の課題に取り組もうという志を持った市民の活動について学んだ。

宿舎到着後はすぐに一日の活動をグループで振り返り、2 日目以降に課題とすべきこと

を明確化していった。(図3)

図1 図2 図3

〇8 月8日(二日目)

新庄市民へのヒアリング調査(図4)を実施した。ヒアリングの際は本来のグループメ

ンバーそれぞれが異なるヒアリング対象者を訪ね、ヒアリング結果をグループに持ち帰り

共有する、ジグソー法が取り入れられている。また、ヒアリング後にはヒアリング対象者

を紹介するポスターセッション(図5)が行われ、実践→まとめ→発表というサイクルが

徹底されている。

午後からは新庄市における3つの課題である「若者の人口流出」「新庄祭りの継承」

「新庄祭り以外の観光客不足」の中から 1 つのテーマを選択し、グループごとにアクショ

ンプランを考える試みが行われた。(図6)アイデアをプロジェクト化する手順を東北芸

術工科大学コミュニティデザイン学科長である岡崎エミ先生、及び学生から講義を受けた

Page 2: 東北芸術工科大学 Summer Idea Camp 2 3東北芸術工科大学Summer Idea Camp 報告 1.企画概要 東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科が主催し、全国の高校生が集まり、コミュニ

のち、グループで議論が進められた。高校生たちからは様々な想定外の意見が出され、大

学生ファシリテーターを中心に実現可能性も含めて詳細をつめていく姿が見られた。

夜には中間発表が行われ、岡崎エミ先生からアドバイスを受けてプランの再考が行われ

た。

図4 図5 図6

〇8 月 9 日(三日目)

午前中は前夜に引き続きアクションプランの発表準備を行った。その後新庄駅に隣接す

る最上広域交流センターゆめりあ内ホール(図7)にて各グループで検討を行ったアクシ

ョンプランの発表会が行われた。各グループとも模造紙を用いた発表であったが、寸劇を

取り入れるなど発表を聴く人々に楽しんでもらうための工夫が凝らされていた。また、発

表会では新庄市役所職員や新庄まつり実行委員会会長等が審査員を務め、優秀なアイデア

の提案があったグループには賞状と記念品が贈られた。(図8)

図7 図8

3.所感

3 日間の活動のなかで最も印象に残ったのは、高校生による活動を中心に進めながら

も、必要なタイミングで必ず知識のインプットが行われていることであった。最終的な目

標であったアクションプランの計画に必要な、新庄市に関する知識、プランニングの手順

等について順を追って学ぶ場を取り入れることで、高校生はスムーズに活動に入っていく

ことが出来ていた。

また、上述したように実践→まとめ→発表というサイクルが徹底されており、こまめに

振り返りを行うことが以後の活動の指針を決定する際に重要となることを実感させられ

た。

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九里学園高等学校 視察報告

視察日:令和元年11月12日(火)

視察先:九里学園高等学校

視察者:内山早貴,千島真未

1.学校概要

1901(明治 34) 「九里裁縫女学校」として創立

1922(大正 11) 九里裁縫女学校師範科(教員養成課程)を開設

1935(昭和 10) 九里学園設定 新校舎(現在の正面木造校舎)完成

1948(昭和 23) 学制改革により米沢女子高等学校となる

1999(平成 11) 九里学園高等学校に改名 現在の校舎完成 男子生徒の入学開始

2005(平成 17) コース制(プログレス・コースとユニバーサル・コース)開始

2015(平成 27) スーパーグローバルハイスクールアソシエイト校として指定を受ける

2019(平成 31) 「探究型学習のモデル校」として「地域協働推進事業(グローカル型)」の指定を

受ける。

創立者である九里とみ(1872~1957)の教育の理想である「深く豊かな教養、美しい心、そして本当に役に立

つ生活の技(わざ)をしっかりと身につけた、自立した人間を目指す教育」を今日まで受け継ぎ、この教育の

理想は普遍的で不易なものであると認識し、教育を行っている。また、数十年前からグローバル化する社会を

見越し、国際社会で活躍できる人材の育成を目指す。

★ コース

ユニバーサル・コース:教科科目自由選択制で総合的な進路選択が可能。

プログレス・コース:国立大学・難関私立大学を含む4年制大学進学を目指す。

少人数制であり,地域協働推進校の対象コース。

★ 特徴

① HR教室をつくらない

授業は受けにいくものであるという考えのもと授業毎にその教室へ移動する。授業教室とは別にロッカーと小さ

い机が置かれた部屋があり、そこに荷物などを置いて移動するようになっている。

② ノーチャイム

生徒たちが自分で時間を意識して行動することを目指し,授業の開始と終了のチャイムは鳴らさない。何分前に

移動すれば授業に間に合うのかを自己決定し,自主的に教室に移動し,自主的に席につき,自主的に授業の準備

をして待つという姿勢を求めている。

③ 学年縦断・教科横断的取り組み

プログレス・コースでは,全学年が参加する朝ゼミの実施やグローカル授業を合同で実施する学年縦断型の授業

や毎月1つSDGsの中からテーマを決め,各科目でそのテーマに沿った授業を行うことで,教科横断的な授業

となるような取り組みを行っている。

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2.地域協働推進校(グローカル型)としての取り組み

対象:プログレス・コース1~3年生

1年次:「食と健康プロジェクト」(高畠町の有機農家と協働でのプロジェクト)

「子ども食堂プロジェクト」(市内の子ども食堂、大学生との協働でのプロジェクト)

「多文化共生プロジェクト」(留学生、市役所と協働でのプロジェクト)

2年次:1年次のプロジェクトで見出したさらなる課題を個人での課題研究として行う

ハワイ研修にて持続可能な社会の創造について調査、研究に活かす

3年次:2年次の課題研究を英語の論文にまとめ,国内外に向けて発信

1年生の「子ども食堂プロジェクト」は前年度の3年生が見つけた課題を引き継ぐ形で始まるなど,学年縦断型

の時間設定もされており,1年生は先輩の姿を見て,今後の自分のあり方を考え,2・3年生は今までの経験を

後輩に伝えることで,自分の経験を振り返り,理解を深めるという生徒同士が学びあう環境作りを目指し,取り

組まれている。また,毎週木曜日は朝の15分を使い、4~5名を1グループとし、毎週担当者がSDGsに関

わる新聞記事をもとにレジュメを作成し、その内容についてディスカッションを行う15分ゼミなどの取り組み

や模擬国連など学年の壁を取り払った活動も多く実施されている。

3.授業見学 (グローカル授業)

学校設定科目。教室はアクティブ・ラーニングのためにつくられた特別教室であり,壁一面のホワイトボード

や可動式の小さなホワイトボード、机と椅子が常備されており,授業が始まる前に生徒達が自分で机や椅子を

運び出し,会場設営を行っていた。

視察当日は、プログレス・コースの1・3年生と対象とした「難民を知るためのワークショップ」(認定NP

O法人IVYからファシリテーターを招いて実施)。祖国を逃れたロヒンギャたちが生活するクトゥパロンキ

ャンプを題材にしたロールプレイ型のワークショップであり,難民の定義からなぜ難民となってしまったの

か,住んでいた場所から逃れる過程,難民キャンプでの生活,難民キャンプが閉じる時にどう行動するかを考

えさせるものであった。3年生はグループワークにも慣れた様子でグループのまとめ役を担い,1年生も自分

の意見を伝えようと考える姿が印象的であった。

4.所感

グローバル社会を主体的に生きる人材を育てるという目標のもと,学校をあげて志高く生徒指導に取り組ん

でいる印象が強く,地球的課題に関して,実際に生徒が体感し,他人事にしないための指導が行われていた。

さらに,ローカルな視点から地元の有機農業について学び,食べることの大切さを知り,日本の貧困について

考え,子ども食堂を開く(文化祭でプレオープン)など,ローカルな関わりをもちながら,グロ-バルな視点

でも貧困や栄養不足についても考えられており,地元農家での学びは地域だけでなく,世界が抱える課題解決

に繋がるということを生徒が体感する指導であると感じた。また,このような体験が生徒の自己肯定感の向上

にも繋がり,国際社会に主体的に生きる人材の育成が目指されていると感じた。

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東京都立千早高等学校 視察報告

1.学校概要

創立16年目,普通科高校であるが開校当時は商業科の高校であった。開校時は民間校長

であり,英語教育とビジネス教育に力を入れた学校として,英語主体の特色あるカリキュラ

ムを編成している(図1)。

特色ある取組としては,「使える英語を楽しく学ぶ」をコンセプトに ALT は7人在籍して

いる。英語書籍を16000冊保有しており(図2),海外大学と連携した ERP

(Extensive Reading&Presentation)を1年次から実践している。また,商業科ならではの

ビジネス授業 CBP(千早ビジネスプロジェクト)で企業を訪問し体験学習を行っている。

さらにベトナムへビジネススタディーツアーを慣行自分たちが住むコミュニティをよくす

るために「ソーシャルデザイナー」として課題解決を行う活動も行っている(図3)。

図 1 千早高校のカリキュラム

図 2 ERP 用の英語教材 図 3 ベトナム研修前の事前学習

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2.授業見学

①2年 総合実践

PC 室にて,「宮城と東京の最低賃金の違い」をメインテーマに生徒が個々に課題を設

定し,それに基づいた調べ学習を行っていた。教師は宮城(石巻)の物産や観光スポット

など様々な視点から関連する発問を多く行い,生徒は自分の視点で情報収集を行ってい

た。1時間の授業の中で「課題の設定」→「情報の収集」→「整理・分析」→「まとめ・

表現」という探究のサイクルが生徒主体で回されていることが印象的であった(図4)。

③3年 商業

パソコン上でみずほ証券「株式投資とれーにんぐ」を用いた仮想の株の売買をテーマに

した学習を行っていた。仮想のものではあるが,中身は現実社会に即したものとなってお

り,生徒達は社会の情勢を追いながら,株の取引を行っていた。生徒の多くは,授業時間

外にも自主的にニュースを調べ,株式の動向を追うようになっているようであり,通常授

業と探究をつなげる PBL の1つの形として有効であるように思われた(図5)。

3.所感

1年次から体験学習を繰り返すことで「なぜ」「どうして」と考える機会を多く設定し

ている印象であった。また,その都度の発表する機会を設けることで生徒の達成感や成長

につなげていた。

また,複数の科目にて持ち込み可の考査を行っていた。生徒が自ら調べる環境はここに

もできている。千早高生に聞いたところ,「自分で調べなかったらテストで点数が取れな

いし,自分の将来でなにかに役立つと思う。」と話していた。多くの特色ある取組の結果

が主体的な生徒の育成に繋がっていると考えられる。

図 4 総合実践の授業風景

図 5 商業の授業風景

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東京都立本所高等学校 視察報告

・視察者 小井土 光平

・視察日 令和元年12月16日(月)

・視察場所 東京都立本所高等学校(東京都墨田区向島3-37-25)

・視察目的 ①SDGsの視点を取り入れた探究学習について

②進路指導について

③主体的な質の高い深い学びを引き出す授業方法と推進体制について

1.学校概要

・創立 1931年(創立88年)

・全日制普通科

・生徒数 713人(男子371 女子342)

※6クラス×3学年

東京都の進学指導研究校,アクティブラーニング推

進校,持続可能な社会づくりに向けた教育推進校に指

定。進路実績は大学・短大進学が70%程度,専門学

校進学が20%程度,公務員・民間就職が3%程度。

残りは浪人など。

2.SDGsの視点を取り入れた探究学習について

「自ら考え行動し,自己の生き方在り方を見つめ,よ

り良く社会を生き抜く力を育てる」を目標に,今年度

から探究活動に力を入れている。探究を8つの学問分

野に分け,希望する分野の探究を進めていく。

自然科学/人文学・芸術/情報テクノロジー/社会学

国際/健康スポーツ/生活科学/地域活性化

分野ごとに SDGsの17の目標が関連付けられてい

る。1年次には視野を広げるための活動を通して,分

野・テーマを決定。2年次に調査・研究活動,3年次

の6月にポスター発表という流れ。

SDGsについては,1年生の7月に外部講師を招い

て講演会を実施しているが,SDGs在りきの探究には

したくないとのこと。

今年度の1年生から本格実施。講演会等の感想文等

で上級生との差がはっきりと表れてきている。探究す

る姿勢が自然と身についていることは収穫である。

「探究ジャーナル」という通信を発行し,探究活動の

様子を外部に積極的に発信している。

3.進路指導について

昨年度,飛躍的に進路実績を伸ばしたことで,注目

を集めている。

H30年度 H29年度 H28年度

国公立 2 0 1

早慶上理 10 1 0

GMARCH 30 2 13

日東駒専 49 23 52

※現役生のみ

≪進路指導の方針と目的≫

【方針】生徒の実態に合わせゼロベースで考える

【目標】生徒の大学進学に対する意識を変える

※保護者も含めて

具体的な取り組み

①早期全員三者面談

受験生への完全なる切り替え,保護者への意識づけ

を目的に,3年生4月に実施。志望校の確認,生徒の

前でお金の確認,保護者と生徒の認識の確認。

②缶詰勉強会

受験への雰囲気づくり,学習場所の提供を目的に,

春休み,3年夏休み,センター後に実施。期間中の平

日8:30~17:00に1教室に籠り勉強。

毎日10~20名程度が参加

③節目の進路ガイダンス

2年生10月実施。受験生への切り替えが目的。実

施により,単語帳を常に携帯する生徒,休み時間帯に

勉強する生徒が複数現れ,受験に向けた雰囲気が少し

ずつでき始める。

④デジタルサービスを活用した模試結果等閲覧

自分の結果を意識させる目的で,紙の成績表が返っ

てくる前にスマホ等で結果を見る。結果公開日を気に

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したり,生徒同士で結果を見せ合うなど,模試に対し

ての意識が向上。

⑤上位者ランキングの掲示

意欲喚起を目的に,各教科で偏差値60以上の生徒

名を教室掲示。上位者同士で仲間意識が生まれる。載

らなかった生徒が次の目標にする。早慶受験者が増加。

⑥AO・推薦全教員担当制で指導

生徒に合わせた個別指導,教員の負荷分散

⑦教員の目線あわせ

個人カルテの活用,毎回の模試データの共有,模試

分析会の実施,ケース会議の実施など。

4.主体的な質の高い深い学びを引き出す授業方法と

推進体制について

アクティブラーニング推進校の指定を受け,推進プ

ロジェクトメンバー9名を中心に進めている。各教科

で実践していくテーマと目的を決めて実践を行い,効

果を検証。アクティブラーニング推進会議において事

例共有や情報交換を行い,授業改善に役立てている。

6月に校内研修会を実施し,自校教員の意識改革に

も積極的に取り組んでいる。

5.その他の取り組みなど

①希望制のインターンシップ

夏季休業中に実施。各学年30~40名程度の希望

者がいる。

②スタディサプリと Classiの併用

スタディサプリは主に上位者が自学自習を進める

ために利用。ベネッセは全国での位置を把握するため

に利用。

③PTA の進路行事としての大学見学

保護者のオープンキャンパスへの参加を推奨。

6.視察を終えての感想

本校と本所高校は探究学習やアクティブラーニン

グへの取り組みなど,類似する取り組みが多く,本校

と同じような悩みを抱えながらも,日々試行錯誤を

繰り返しながら前へ進んでいることが分かった。学校

に対する地域からの期待に若干の違いはあるにせよ,

進学希望者に対する意識づけの方法など参考にな

る部分は多かった。また,探究学習を通して生徒が

成長していく様子は,本校でも見られるものである

ので,これからも地域と協働した探究活動を進めて

いく意義が十分にあると感じた。

【参考:総学カリキュラム・探究ジャーナル】