日本的な「つながる工場」に向けた研究活動 · 第3回:2015年2月23日(月)...

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東京理科大学 日比野 浩典 ©TUS Hibino 2015 生産システム見える化展2015 1 日本機械学会「つながる工場」研究分科会 幹事 日本機械学会生産システム部門 副部門長 東京理科大学 理工学部 経営工学科 日比野 浩典 日本的な「つながる工場」に向けた研究活動 生産システム見える化展:ITの進展とモノづくり融合による技術革新 東京ビッグサイト 2015722

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 1

日本機械学会「つながる工場」研究分科会 幹事日本機械学会生産システム部門 副部門長

東京理科大学 理工学部 経営工学科

日比野浩典

日本的な「つながる工場」に向けた研究活動

生産システム見える化展:ITの進展とモノづくり融合による技術革新

東京ビッグサイト 2015年7月22日

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1.生産システムの取り巻く状況2.日本機械学会

インターネットを活用した「つながる工場」における生産技術と生産管理のイノベーション研究分科会活動

3.インダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブ活動4.まとめ

講演内容

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生産システムを取り巻く諸環境

自然環境

技術環境

労働環境

国際環境

社会環境

生産システム

◆地球温暖化◆資源の制約◆エネルギの限界◆自然の生態系との調和

サステナブル生産システム省エネルギ生産システム

◆コンピュータの発展◆ソフトウエアの充実◆集中技術→分散技術◆固有技術の高度化

Industrie4.0(IoT等)デジタルエンジニアリングシミュレーション

◆総人口の減少◆年齢構成の変化◆労働時間の短縮◆労働の質の変化

技能継承/自動化/セル生産

◆国際分業化と協力◆グローバリズム◆先進国と開発途上国

の調和◆先進国の和◆開発途上国間の問題

グローバル生産システムSCM(Supply Chain Management)

◆ニーズの多様性◆個性の表現◆価値観の推移◆伝統、文化の価値

変種変量生産/需要同期生産/垂直立ち上げ

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1.生産システムの取り巻く状況2.日本機械学会

インターネットを活用した「つながる工場」における生産技術と生産管理のイノベーション研究分科会活動

3.インダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブ活動4.まとめ

講演内容

4

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つながる工場分科会の状況

◆日本機械学会生産システム部門提案の研究分科会

◆インターネットを活用した「つながる工場」における生産技術と生産管理のイノベーション研究分科会

◆2014年9月~2016年2月(19か月)◆主査:西岡靖之(法政大学)、幹事:日比野浩典(東京理科大学)◆参加:100名以上(産学官)

学:法政、東京理科大、東大、慶応大、神戸大、大阪大等産業界:自動車、電器、情報、設備等の産業

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つながる工場分科会の活動

「つながる工場」のコンセプト

◆工場と工場が、工場全体を単位としてつながるではなく、さらに細かな単位でその工場の内部が、工程間や担当業務間で柔軟につながり、そして、工場という枠を超えて、それぞれの工程や担当業務が、他の工場、他の企業の工程や業務と柔軟につながることを目指す。

◆そして、「つながる工場」は、こうした連携のしくみを、ICT という道具を駆使して、より広く多くの製造業に展開することで、ものづくりの生産性、柔軟性、頑強性を高め、グローバルな競争力をさらに強化していくための取り組み。

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①話題提供(90分)最先端な活動事例について専門家の講演とディスカッション第1回:2014年10月23日(木)

「ロボットミドルウエア標準:RTミドルウェア」安藤慶昭氏(経済産業省製造産業局産業機械課技術係長)

第2回:開催日:2014年12月12日(金)「工場管理・製造現場のリファレンスモデルとデータ連携技術」西岡靖之氏(法政大学教授)

第3回:2015年2月23日(月)「エンジニアリングチェーンをつなぐシミュレーション」日比野浩典(東京理科大学准教授), 「生産システム設計を通じた生産準備の垂直統合」中村昌弘氏(レクサーリサーチ代表取締役社長)

第4回:2015年4月23日(木)「新しい情報通信基盤としてのIoT(Internet of Things)とその産業利用」越塚登氏(東京大学教授)

第5回:2015年6月18日(木)「わが国の製造業に突き付けられたIoT時代の新たな課題」西垣淳子氏(経済産業省製造産業局ものづくり政策審議室 室長)

第7回:日時:2015年10月(予定)「インダストリー4.0関連の国際標準化の最新動向とわが国のポジション」小田信二(IEC SG8日本代表 横河電機室長)

つながる工場分科会の活動

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②ワークショップ(60分)と全体討論(50分)ワークショップでは,10名程度のグループ単位で,問題を深掘りし,論点,アイデア,展開などを議論.その後,各グループのサマリ報告をもとに,全体での討論を行い,分科会としての方向性を明らかにしている.つながる工場のメリット、標準化のむずかしさ、実際の製造業の悩みなど、多くの意見が寄せられている。

これまでのテーマ「”つながる工場”によって何がしたいか、何ができそうか?」「生産技術&生産管理モデル連携」「ビックデータによる予知保全」「人と自動機器とMESの連携」「工場の知財ブラックボックス化」「試作を含むリアルタイム原価計算」「個別設計生産における日程管理」「設備ライフサイクルマネジメント」「遠隔地の工場の操業監視」

つながる工場分科会の活動

KJ法による課題整理等

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お名前 順位 得点 ◎ ○ △ 設備間でデータ形式がそろえば

【BS101】遠隔地の工場の操業監視 3 69 6 10 9【BS102】3P保全エンジニアリング 22 30 2 6 2【BS103】設備効率のベンチマーキング 23 30 2 5 5【BS104】ライン設計のための設備リポジトリ 27 22 3 0 7【BS105】設備ライフサイクルマネジメント 8 47 6 3 8【BS106】ビックデータによる予知保全 1 105 13 11 7【BS107】最適エネルギーバランス管理 15 39 2 8 5【BS108】人と自動機器とMESの連携 2 101 13 10 6【BS109】AIによる製造知識の自動獲得 12 45 3 6 12工程間でデータ形式がそろえば

【BS201】データによる個別品質保証 5 53 6 7 2【BS202】粒度の粗い工程モニタリング 16 38 3 5 8【BS203】コアパーツ/基板の内製化 37 3 0 0 3【BS204】ロボット&作業者ティーチング 13 43 4 5 8【BS205】生産技術オープンポータル 33 11 1 1 3【BS206】技能者教育、訓練プロファイル 29 15 1 3 1【BS207】生産技術&生産管理モデル連携 4 56 7 6 3【BS208】設計BOM/製造BOM連携 14 43 3 8 4【BS209】個別設計生産における日程管理 6 53 8 4 1【BS210】試作を含むリアルタイム原価計算 11 46 7 2 5工場間でデータ形式がそろえば

【BS301】海外工場の知財ブラックボックス化 7 52 8 3 3【BS302】多拠点同時立ち上げ管理 19 33 4 4 1【BS303】企業間の設計変更管理 18 34 3 5 4【BS304】PLM終端オペレーション 36 8 1 0 3【BS305】大規模災害のためのトレーサビリティ 30 14 1 1 6【BS306】中小企業試作ネットワーク 25 26 3 3 2【BS307】企業連携BCPサポート 35 9 1 1 1【BS308】ソフトウェア部品調達と連携 9 47 5 7 1【BS309】ボーダレスな共同物流 20 33 4 3 4【BS310】工場のライフサイクル再生 34 11 2 0 1利用者間でデータ形式がそろえば 【BS401】リコールのためのC2B 31 12 2 0 2【BS402】遠隔地のB2Bアフターサービス 17 36 4 2 10【BS403】ユーザ起点の個別設計生産 21 33 5 1 5【BS404】ニーズの共通化と集約化 24 29 1 6 6【BS405】誰でもどこでもコンビニ工場 28 17 1 2 6【BS406】サービスBOMトレーサビリティ 26 24 1 5 4【BS407】リサイクル、リユース管理 32 12 0 2 6【BS408】モノとサービスのビックデータ 10 47 5 6 4

日本機械学会生産システム部門「つながる工場」研究分科会にて実施→上位8テーマについてワークショップ開催(4月23日)

つながる工場分科会の業務シナリオ調査

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生産技術

生産管理

生産現場

新製品開発

生産ライン立上げ

製造開始

生産の準備段階Simulation Modeling生産ラインの検討

生産現場の管理Schedule Planning工程計画の作成

ものづくりの現場Data Collecting生産実績の収集

計画の詳細検討

現状

目指す姿

現状

モデルの精度向上

リスケ

カイゼン

綿密な計画目標の設定

生産技術&生産管理モデル連携

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遠隔地の工場の操業監視 Remote Monitoring & Operation

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遠隔地の工場の操業監視 Remote Monitoring & Operation

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背景

• 大手製造業の海外工場移転• 理由:個別のニーズへの対応、納入リードタイムの短縮、

現地労働者による生産コスト低減(地産地消)• 課題:生産技術やノウハウの不正流出、拡散→ 技術の流出は避けられなくなっている(含:生産設備)

• グローバル化をさらに進めるためには・・・「オープン&クローズ戦略」が重要と言われている

隠すべきところはしっかり隠し、それ以外の部分は積極的にオープン化して自由に利用してもらうという戦略

• 現時点では、競争領域(クローズ)と協調領域(オープン)の境界の設定方針がない

しかし

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「目指す姿」 と 「アウトプット案」

【目指す姿】• 設備・機器(内部データ/レシピ)

装置を利用する際に、常にクラウドから一部のキーをダウンロード

• 設備間、工程の連携などマスターのロジックはマザー工場に置き、シミュレーションで毎回プロセスを決定。現地には状況が変化したら使えないデータを送る。

【アウトプット案】 : [下記により境界の設定方針を策定]• 設備・機器間のデータ連携に必要なモデル定義

• 設備・機器の識別コード• 機器構成、通信・暗号方式、稼働方式のモデル

• プロセス情報(モノのながれ、データの流れ)• 工場/フロアのモデル、管理/アクションのモデル• モデル上の設定データを実行可能な仕組みのデザイン

• サイバー・フィジカルの活用• 実際のモノとモデル上のデータのギャップについて、現地での対応を記述できるようにする。

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個別設計生産における日程管理の課題

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015

1.生産システムの取り巻く状況2.日本機械学会

インターネットを活用した「つながる工場」における生産技術と生産管理のイノベーション研究分科会活動

3.インダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブ活動4.まとめ

講演内容

33

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 34

IVI (Industrial Value Chain Initiative)の状況

◆インターネットを活用した「つながる工場」における生産技術と生産管理のイノベーション研究分科会を前身とするフォーラム

◆2015年6月~◆理事長:西岡靖之(法政大学)◆参加:52社(2015年6月18日現在)

マスコミ等の報道・日経ビジネス2015.6.29号に記事掲載・オートメーション新聞2015.6.24 1面・Yahooニュース2015.6.19・日刊工業新聞2面に記事掲載(2015/6/19)• 日本経済新聞2面(真相深層)で紹介(2015/6/17)• 経済産業省ものづくり白書2015にて紹介(2015/6/10)• 日本経済新聞にて紹介(2015/6/8)等

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 35

Industrial Value Chain Initiativeは、ものづくりとITが融合したあたらし

い社会をデザインし、あるべき方向に向かわせるための活動において、それぞれの企業のそれぞれの現場が、それぞれの立場で、等しくイニシアチブをとるためのフォーラムです。

IoTや自動化技術、ネットワーク技術など、高度で先端的な要素技術

が時代を大きく変えようとしているなかで、得てして忘れてしまいがちな“人”の存在をあえてクローズアップし、人が中心となったものづくりが、IoT時代にどのように変わるか、変わるべきかを議論します。

ITによって、モノと情報を介した人と人との係り方、作る人と使う人と

の関係性を、あらためて問い直し、バリューが世界の隅々に行きわたるしくみを目指します。

IVI (Industrial Value Chain Initiative)とは

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 36

IVI (Industrial Value Chain Initiative)の目的

協調領域(各企業で共通のやりかた、あるいは共通にすべきやりかた)と、競争領域(各企業の独自技術で競争すべき領域)を切り分け、前者である協調領域をリファレンスモデルとして整理し共有することで、各企業の固有の技術が相互につながるしくみを構築することを可能とします。

これにより、広い意味でのものづくりが、それぞれの現場の垣根を越え、部門や組織の垣根を越え、企業や国や文化の垣根を越えてつながり、そこに参加したすべての人びとのバリューが相互に高まることを目指します。

1.ものづくり競争力強化のための各種教育・研修2.ものづくり業務改革のための基盤技術の研究と支援3.ものづくりとITが融合したビジネスシナリオの研究4.ゆるやかな標準化のためのリファレンスモデルの開発5.IoTを活用したプラットフォームのための標準化の提案6.会員相互の支援、交流、連絡その他共有する利益をはかる活動7.前各号に掲げる事業に附帯又は関連する事業

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 37/54

IVIは何をするのか?

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 38/54

リファレンスモデルを作る!

① 業務シナリオの定義/見直し

② リファレンスモデルの定義

各担当の活動の再定義

利用する情報の再定義

具体的な事例1再利用可能な事例

具体的な事例2

モデル化

新たな未知の例利用・参考

③ 業務システムの構築/改善活動のモデル

情報のモデル

似たものがあれば使うなければ作る(定義する)

作るのは、業務に精通した現場マネージャーたちです。

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 39/54

IVIモデリング技法

シナリオ

作業

活動

活動

役者

役者

役者

活動

作業

作業

きっかけ事象

とき

ときとき

情報

情報

物事

活動場面

場面

場面

場面

場所

場所

情報システム(IT)のモデリングとは、だいぶ異なっています!

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 40

IVI (Industrial Value Chain Initiative)の会員

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 41/54

1.日々の業務におけるより具体的な課題について、他の企業で似た課題を抱えてい

るメンバーと、ワーキング・グループ等の活動を通してディスカッションすることで、さまざまな気づきを得ることができます。

2. IVIに登録されたリファレンスモデルを利用し、それぞれの業務カイゼンや、新たな業務シナリオにもとづく改革を進めることができます。

3. ワーキング・グループに参加したメンバーは、リファレンスモデルによって、業務プロセスをまとめる方法、手法を学び、社内のプロジェクトにおいて実践できます。

4. メンバー企業が個々のビジネス戦略にもとづき、個別にプロジェクトを立ち上げる場合において、ビジネスコラボレーションの相手を見つけることができます。

5.シンポジウムやセミナーを通して、各ワーキング・グループの活動状況や効果的な

リファレンスモデルの紹介、そしてプロジェクトによる成果事例や標準化の動向など、最新の情報を入手することができます。

IVI (Industrial Value Chain Initiative)入会のメリット

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 42

IVI (Industrial Value Chain Initiative)の組織

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015 43

IVI (Industrial Value Chain Initiative)の委員会

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東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015

1.生産システムの取り巻く状況2.日本機械学会

インターネットを活用した「つながる工場」における生産技術と生産管理のイノベーション研究分科会活動

3.インダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブ活動4.まとめ

講演内容

44

Page 45: 日本的な「つながる工場」に向けた研究活動 · 第3回:2015年2月23日(月) 「エンジニアリングチェーンをつなぐシミュレーション」

東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015

まとめ

• 生産システムの取り巻く状況

• 日本機械学会

インターネットを活用した「つながる工場」における

生産技術と生産管理のイノベーション研究分科会

活動紹介

• IVI(インダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブ)活動紹介

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Page 46: 日本的な「つながる工場」に向けた研究活動 · 第3回:2015年2月23日(月) 「エンジニアリングチェーンをつなぐシミュレーション」

東京理科大学 日比野浩典©TUS Hibino 2015生産システム見える化展2015

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