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ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025 エグゼクティブサマリー

ロイズについて ロイズは世界で唯一の元受・再保険専門市場であり、高い財務格付と多くのグローバルな事業

免許ネットワークに裏打ちされた、比類のない専門知識と有能な人材の集積を誇っています。

ロイズは新しいリスク、特殊なリスク、複雑なリスクを世界で初めて引受けることもめずらしくなく、

局地的リスク、クロスボーダーリスク、グローバルリスクのいずれについても革新的な保険ソリュ

ーションを提供しています。ロイズの強みは、世界中から拠出された資本によってサポートされ

ているロイズ・マーケットで活躍するブローカーおよびマネージング・エージェントの多様性と専

門知識です。2015年現在、ロイズでは90以上のシンジケートが保険・再保険の引受を行ってお

り、世界中の200以上の国・地域を対象としてあらゆる種目の保険を提供しています。ロイズは

健全性監督機構(Prudential Regulation Authority)、および金融行為規制機構(Financial

Conduct Authority)により規制されています。

本資料に関する主な問い合わせ先

ロイズ・パフォーマンスマネジメント部門

エキスポージャーマネジメント・再保険担当責任者

Trevor Maynard

[email protected]

ケンブリッジ・リスク研究センター

ケンブリッジ・リスク研究センター

学術担当ダイレクター

Daniel Ralph 教授

ケンブリッジ・リスク研究センター

技術研究・イノベーション担当ダイレクター

Simon Ruff le

ケンブリッジ・リスク研究センター

諮問委員会担当ダイレクター

RMS Inc.シニアバイスプレジデント

Andrew Coburn 博士

[email protected]

ケンブリッジ・リスク研究センターについて

ケンブリッジ・リスク研究センター(Cambridge Centre for Risk Studies)は経済的・社会的リスク

の管理を研究する、多領域にわたる中核的研究機関(センター・オブ・エクセレンス)であり、ケ

ンブリッジ大学ジャッジ・ビジネススクール内の独立した研究センターです。同センターでは企

業リスクマネジャー、個々の意思決定者、政策ストラテジストを対象としてグローバルな脆弱性

の分析・評価・緩和を研究しています。同センターの研究計画では、経済における大規模シス

テミックリスクと相互関係を探究しています。同センターは学術的な研究団体のほか経済界から

も支援を受けており、実務応用性の高い研究に重点を置いています。

免責事項

ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025は一般的な情報提供のみを目的としてロイズが協力

機関の応援を得て作成したものです。ロイズではデータ収集を含め本レポートの作成に当たっ

ては細心の注意を払っていますが、その正確性、および完全性について何ら表明、または保証

を行うものではなく、明示的に排除しない場合に黙示的に対象となりうる正確性、および完全性

の表明、または保証についても、法律上許容される範囲で最大限明示的に排除します。ロイズ

は本レポートに含まれるステートメント、事実、数字、意見表明、または信念に起因して、もしくは

それに依拠して行動したこと、ないし行動を差し控えたことによって、特定の個人が被った損失、

または損害については、その性質を問わず一切責任、ないし賠償責任を負いません。本レポー

トはいかなる種類の助言も構成しません。

© Lloyd’s 2015. All rights reserved

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ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025 エグゼクティブサマリー

ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025

序文

世界は人類の歴史上かつてなかったペースで変

化しつつあります。

経済力の重心は西洋から東洋にシフトしつつあります。

旧来型産業はデジタル革命によって一気に陳腐化し、

今や世界中で都市人口が農村人口を凌駕しています。

金融・製造・食料システムがリンクされ、富が集中し

た真の国際社会が出現しています。これによって

効率化が進む一方で、私たちはより広範囲の(か

つ多くの場合予想もつかない)被害を伴うシステミ

ックリスクの脅威に直面しています。

私達が破壊的な脅威にさらされていることと、それがグ

ローバル経済にもたらすインパクトを把握することはか

つてないほど重要なテーマとなっています。

この点で「ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025」

は、世界の301の主要都市が直面する18種類の脅

威がもたらす経済的エキスポージャーに焦点を当て

ており、関係者すべてに警鐘を鳴らすものです。

本レポートは、過去に発生し、将来的に再発しうる人

為的災害、および自然災害によって何兆ドルもの資

産がリスクにさらされている現実を示しています。

これらの脅威の性格も変化しつつあります。気候変

動に伴う特定の異常気象現象は、過酷度も頻度も悪

化しています。企業が新しい市場や地域に事業を拡

大する中で、サイバー攻撃や市場の暴落など人為

的災害の影響もますます大きくなっています。

複線的なアプローチが必要です。

即ち、第一にリスクの特定と定量化を進める必要が

あります。このプロセスでは、ケンブリッジ・リスク研

究センターと共同でまとめた「ロイズ都市リスク指標

レポート」がお役に立ちます。第二に、政府・企業・

地域社会はインフラと機関・制度の回復力をどのよ

うに強化しうるかを検討する必要があります。

保険は解決策の一つです。ロイズの調査によれば、

保険普及率が1%上昇するだけで無保険損失が13%

減少することが分かっており、これによって災害発

生後の納税者負担は22%減少します。保険はさら

に経済の持続可能性を強化し、成長率を高めます。

1%の保険普及率上昇によってもたらされる投資の

増加はGDPの2%に相当します。保険は政府・企業

・地域社会をリスクから解放し、災害復旧に際して

納税者の負担を軽減し、経済成長を促進します。

政府・企業は「ロイズ都市リスク指標レポート」を起点

とし、保険業界と協力して損失の可能性を軽減させ、

その結果として国際社会の回復力に貢献することが

できます。保険業界は急速に変化するリスク環境に

おいて顧客が必要とする補償を提供すべく、常に市

場のニーズに応えた保険商品を開発し、不断のイノ

ベーションに努める必要があります。

そうすることで企業・地域社会の回復力の強化、貴

重な資産の保全、そして今後のグローバル経済の

成長を実現することができます。

このユニークな「ロイズ都市リスク指標レポート」に

よって保険業界・政府・企業間に議論が喚起され

ると同時に、適宜迅速なイノベーションが促進さ

れ、回復力の強化、リスクの緩和、そしてインフラ

の保全を実現することを切望しています。

ロイズ最高経営責任者

Inga Beale

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ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025 エグゼクティブサマリー

ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025

エグゼクティブサマリー

「ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025」

(lloyds.com/cityriskindex) は業界初の試みとして、

世界の301の主要都市が今後10年間で、18種類の

人為的災害・自然災害の脅威にさらされる経済アウ

トプット(GDPリスク量(GDP@Risk))を分析したもので

す。

これはケンブリッジ大学ジャッジ・ビジネススクール

のケンブリッジ・リスク研究センターが行った独自の

研究に基づくもので、2015年から2025 年まで間に

世界の301の主要都市において、総額373兆USドル

のGDP予測値のうち 4兆6,000億USドルが脅威にさ

らされたリスク量となるとしています。

変化するリスク環境

この調査分析では、グローバルリスク環境における3つ

の重要なトレンドを指摘しています。

1. 新興経済国において加速する経済成長を受けて、

これらの国が被る、リスクによる財政的損失は増加

の一途をたどっており、世界全体でGDPリスク量総

額(Total GDP@Risk)の70%超に達しています。こ

れらの国々の都市は単一の自然災害にさらされて

いる度合が高いことがその理由で、たとえばリマと

テヘランの場合地震リスクだけでGDPリスク量総額

(Total GDP@Risk)の50%超を占めています。

2. 人為的な脅威の比重が高まっており、「市場の

暴落」「サイバー攻撃」「停電」「原子力事故」だ

けでGDPリスク量総額(Total GDP@Risk)のほ

ぼ3分の1に上っています。中でも市場の暴落は

グローバル規模で最大の弱点となっており、全

調査対象都市における潜在的損失の4分の1近

くを占めています。

3. 「サイバー攻撃」「ヒトの疫病の流行」「植物伝染

病」「太陽嵐」などの新しいリスク(エマージングリ

スク/増加中のリスク)のインパクトも比重を増し

ており、これら4種類のリスクだけでGDPリスク量

総額(Total GDP@Risk)の4分の1近くを占めて

います。

経済的脅威

資産価値の集中した都市は絶対値で(絶対額ベー

スで)最大の財政的エキスポージャーに直面してい

ます。東京、ソウル、ニューヨーク、香港、上海、ロン

ドンはいずれも大規模な事象に伴う重大な経済的エ

キスポージャーにさらされています。

台北、東京、イスタンブール、大阪は経済的価値が

高い上に、自然災害のみならず市場の暴落、石油

価格ショックなど人為的リスクに対するエキスポージ

ャーも高い典型例です。

サイバー攻撃のような重大なエマージングリスクにさ

らされているロサンゼルスとニューヨークも同様です。

香港と上海においては、ヒトの疫病の流行が追加的

な(人為的)リスクとなっています。

保険業界に対する影響

「ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025」はインフ

ラと機関・制度の回復力強化、ならびに保険に対す

るグローバルアクセス促進の必要性を実証するもの

です。特定の都市が大災害の後でどれほど速やか

に回復を達成できるかがリスク全体を評価する上で

最重要な要素となります。大災害のインパクトは、そ

の後の経済復興支援に向けて迅速な資本へのアク

セスが可能であれば緩和することが可能です。

大規模な事象後に必要となる資本注入において保険

金支払いは主要な財源であり、事象後の復興とイン

パクト軽減において保険は重要な役割を果たします。

保険加入率の上昇などリスクマネジメント対策への投

資によって、人為的災害・自然災害両方の脅威に伴

う経済的損失の緩和を実現することができます。

総じてGDPリスク量(GDP@Risk)の約半分は、全調査

対象都市において特定分野のインフラ強化と危機管

理体制の整備によって保全することが可能であり、こ

のプロセスでは保険が重要な役割を果たします。

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ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025 エグゼクティブサマリー

ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025

この課題の実現に向けて保険業界は下記を実施す

る必要があります。

� イノベーション - 新しいリスク・エマージングリス

クに対応する商品の研究、設計、導入を継続する。

� 提携 - リスクに関わる他のステークホルダー・調

査研究パートナーと連携して、利用可能なデータ

の品質を向上させ、確率モデルの開発を継続す

る。

� コミュニケーション - 人為的災害・自然災害の

インパクトからGDPを保全する上で、保険商品・サ

ービスが果たしうる不可欠な役割について、広報

宣伝活動を促進する。

「ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025」は上記

プロセスにおける第一歩となります。ロイズでは本レ

ポートによって、世界規模でリスク認識が向上し、保

険セクターにおけるイノベーションの促進、ならびに

調査対象となった都市を統治し、投資対象とし、居

住する経営管理者・政策立案者において適切なリ

スクマネジメントと長期的なリスク緩和が可能となる

ことを切望します。

参考文献および関連文書

Cambridge Centre for Risk Studies; 2014; Cambridge World

City Risk Atlas: Threat Hazard Maps of the World; World Ci

ty Risk 2025 project; Cambridge Risk Framework series; Cen

tre for Risk Studies, University of Cambridge

ケンブリッジ・リスク研究センター;2014年ケンブリッジ世界都

市リスク地図:世界脅威ハザードマップ;世界都市リスク2025

プロジェクト;ケンブリッジ・リスクフレームワークシリーズ;リスク

研究センター、ケンブリッジ大学

Coburn, A.W.; Evan, T.; Foulser-Piggott, R.; Kelly, S.; R

alph, D.; Ruffle, S.J.; 2014; World City Risk 2025: Part II

Methodology Documentation; Cambridge Risk Framework

series; Centre for Risk Studies, University of Cambridge

Coburn, A.W.; Evan, T.; Foulser-Piggott, R.; Kelly, S.; R

alph, D.; Ruffle, S.J.共著:2014年世界都市リスク2025:第

二部方法論文書;ケンブリッジ・リスクフレームワークシリー

ズ;リスク研究センター、ケンブリッジ大学

Cambridge Centre for Risk Studies; 2014; Cambridge World

City Risk Atlas: Threat Hazard Maps of the World; World Ci

ty Risk 2025 project; Cambridge Risk Framework series; Cen

tre for Risk Studies, University of Cambridge.

ケンブリッジ・リスク研究センター;2014年ケンブリッジ世界都

市リスク地図:世界脅威ハザードマップ;世界都市リスク2025

プロジェクト;ケンブリッジ・リスクフレームワークシリーズ;リスク

研究センター、ケンブリッジ大学

文書、その他関連資料は以下にて入手可能です。

cambridgeriskframework.com/wcr

「ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025」については以下からご覧ください。

lloyds.com/cityriskindex

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ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025 エグゼクティブサマリー

ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025

関連データ一覧

全調査対象都市におけるGDPリスク量総額(Total GDP@Risk)

4兆5,600億USドル 市場の暴落は全調査対象都市の潜在的損失の4分の1近くを占め

ており、他方でGDPリスク量総額(Total GDP@Risk)の91%は10項

目の脅威によるものです。

津波

原子力事故

酷暑

寒波

太陽嵐

植物伝染病

噴火

停電

干ばつ

テロ

国債デフォルト

サイバー攻撃

石油価格ショック

洪水

地震

暴風/台風

ヒトの疫病の流行

市場の暴落

90億5,000万USドル

111億9,000万USドル

150億1,000万USドル

263億USドル

649億5,000万USドル

746億4,000万USドル

791億6,000万USドル

802億USドル

893億9,000万USドル

982億USドル

1,799億6,000万USドル

2,941億5,000万USドル

4,141億4,000万USドル

4,320億1,000万USドル

4,647億5,000万USドル

5,865億4,000万USドル

5,918億1,000万USドル

1兆500億USドル

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ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025 エグゼクティブサマリー

ロイズ都市リスク指標レポート 2015-2025

「都市リスク指標レポート 2015-2025」について

「都市リスク指標レポート 2015-2025」はロイズとケンブリッ

ジ・リスク研究センター(ケンブリッジ大学ジャッジ・ビジネス

スクール)の研究パートナーシップによって作成されました。

本レポートは以下からご覧ください。lloyds.com/cityriskindex

GDPリスク量(GDP@Risk)

都市において地震、ヒトの疫病の流行、金融危機などの大規

模な事象が発生した場合、当該都市の経済的アウトプットは

減少し、経済の回復が可能な場合でもその過程に数年間を

要します。大規模な事象がないものとして予測されていた経済

的アウトプットに比べて、どれだけの経済的アウトプットが喪失

したか、その損失額がその事象による「GDPリスク量(GDP@Ri

sk)」です。大規模な事象からの経済的回復には相当の年数

を要する場合があり、「ロイズ都市リスク指標レポート」では事

象発生後5年間の経済的アウトプット損失を、当該事象による

GDPリスク量(GDP@Risk)の基準指標としています。

都市はさまざまな脅威にさらされています。本レポートでは18

種類の脅威を考慮の対象としています。個々の種類の脅威に

は、今後各都市が経験しうる様々な規模の事象が含まれます。

本レポートでは、脅威評価等級区分(Threat Assessment Gra

ding (TAG))に基づいて、2015年から2025年までに各都市が

さまざまな規模の事象を経験する確率を推定しました。

上記事象の規模については、予測されるシナリオに基づく事

象規模別に、「小規模」「中程度」「重大」の3種類に区分しまし

た。事象の発生確率は、各都市の位置とリスク特性によってさ

まざまですが、どの事象もひとつひとつは珍しいもので、ある

都市が10年の間に特定の事象シナリオによって襲われる確率

はわずか数パーセントかもしれません。

GDPリスク量(GDP@Risk)は、各都市について特定の事象が

起こる確率と起こった場合のインパクトの大きさを推定したもの

です。特定事象による「予想損失」は損失額と発生確率を掛

け合わせたもので、例えばニューヨークにおいて2015年から2

025年までの期間に、中規模の疫病が流行する確率を10%、発

生した場合の経済的アウトプットの損失を500億USドルとすれ

ば、このシナリオに伴う予想損失額は50億USドル(500億USド

ル x 10%)となります。

2015年から2025年までの各年について、現実化しうる各種の

脅威とその代表的シナリオから発生する予想損失を合計した

ものが、各都市における全ての脅威についての「GDPリスク量

総額(Total GDP@Risk)」で、各都市における全ての脅威につ

いて発生確率で加重した予想経済的損失です。本レポートで

は、GDPリスク量(GDP@Risk)の値を脅威の種類別・都市別に

集計した上で、各都市について2015年から2025年に予想され

る平均年間GDPと比較し、対平均年間GDP比(%)をリスク指標

としています。

地域の選定

対象の301都市は、国連世界地理区分についてのロイズの

解釈に準拠して10地域にグルーピングしています。

「新興経済国」の定義

新興経済国とは、G8(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日

本、ロシア、英国、米国)以外の国を指します。

対象の301都市の選定

対象の301都市は、世界中の5,000カ所を超す人口25万超

の都市の中から、全世界のGDPへの貢献度を勘案して選

定しました。選定基準としては、まず人口300万超のすべて

の都市、および経済規模で上位50カ国についてそれぞれ

最大規模の都市を網羅し、結果として全世界の首都の半分

が含まれています。より経済規模の大きい国々は対象都市

も多くなっています。対象の301都市のGDP合計が全世界

の総GDPに占める比率は、2015年で約半分、2025年でほ

ぼ3分の2に達するものと予測されています。都市の選定に

際しては同等の都市の中からの選択を余儀なくされため、

見方によっては「世界の主要都市」に本来含めるべき都市

が選定されていないケースも当然あり得ると考えられます。

さらなる分析に301都市から50都市を選定

より高度なGDPリスク量(GDP@Risk)の分析を目的として、

各国における経済的重要性を勘案して、301都市の中から

さらに50都市が選定されています。この追加的な分析は都

市ファクトシートに記載されており、本レポートのウェブサイト

からダウンロードすることができます。

各都市のリスク

分析対象とされた各種の脅威について、本レポートでは大

規模な経済的混乱のリスクにさらされている各都市の評価

を行っていますが、それら18種類の脅威のいずれかについ

て、いつ発生するかを予言するものではありません。

詳細については下記より世界都市リスク2025、第二部方法

論文書「World City Risk 2025: Part II Methodology」参照。

http://cambridgeriskframework.com/wcr

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