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Kobe University Repository : Kernel タイトル Title 淡路島の線香製造業: 伝統工業の1事例 著者 Author(s) 星野, 輝男 掲載誌・巻号・ページ Citation 兵庫地理,27:23-31 刊行日 Issue date 1982-03 資源タイプ Resource Type Journal Article / 学術雑誌論文 版区分 Resource Version publisher 権利 Rights DOI JaLCDOI URL http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/90002323 PDF issue: 2021-08-15

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Page 1: Kobe University Repository : Kernel製品名 数(トJ1)1I (念 lゴ)5 1' 館1)l 製品名 数(卜Ji)ll; (一也!守万円額) 杉線香 1. 322 2.16 杉線香 1,754 2.5 91 匂線子守

Kobe University Repository : Kernel

タイトルTit le 淡路島の線香製造業:伝統工業の1事例

著者Author(s) 星野, 輝男

掲載誌・巻号・ページCitat ion 兵庫地理,27:23-31

刊行日Issue date 1982-03

資源タイプResource Type Journal Art icle / 学術雑誌論文

版区分Resource Version publisher

権利Rights

DOI

JaLCDOI

URL http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/90002323

PDF issue: 2021-08-15

Page 2: Kobe University Repository : Kernel製品名 数(トJ1)1I (念 lゴ)5 1' 館1)l 製品名 数(卜Ji)ll; (一也!守万円額) 杉線香 1. 322 2.16 杉線香 1,754 2.5 91 匂線子守

淡路島の線香製造業

一伝統工業の 1事例-

はじめに

津名郡一宮町を中心とする淡路島の線香製造業

は,兵庫県の特産工業の 1つであるとともに,わ

が国全体の生産量の60~70%を占めるといわれ,

わが国第一の産地を形成しているl;淡路島の線香

業は130年からの歴史をもら,農漁家の副業・内

職という,家内工業を基盤とした小規模・零細経

営の上K成立し,明治・大正・戦前・戦後という

大きな時代の変転の中を生き抜いて,今日の姿を

保っているものなのである。現在では島外の大資

本による近代的生産技術による線香製造もみられ

るが2>一方で、は江井を中心lζ長い過程を経て築か

れた典型的な農漁村型の地場産業として,伝統工

業による特産品といいうる地位を維持しているo

ところで,線香とは薫香の一種として,各種の

香粉を練り固めて線状にしたものをいうが,古く

は香木の粉末が用いられ多くは仏教において供香

とされてきた。江戸時代の初期(寛文 8年1668)

に中国の帰化人はって:はじめて線香がっくり

出され,抹香よりも取扱いが簡便なとマから広

く一般lζ用いられるようになったとし、ぅ。線香の-じんこうびゃくだんちEうじ

原料は,香料として植物性では沈香・白檀・丁字じゃ 泊北、り れLひょう

説く・竜脳など,動物性では欝香・海狸香・ 霊猫

香などがあり,これらを配合する。接着剤として

糖ミツ・ハチミツなど,整形剤としてタブの木のすす

甘皮など,着色剤として松煙や各種染料などを加

える。安価なものは合成香料を用いたり,ゴム液すぎ

を接着剤としたりする。 r杉線香Jとよばれるも

第 1表製品生産状況

製 品数 ほ 金 額

製 品数 量

(トン) (百万円) (トン)

杉線 香 1,281 381 杉線 香 1,280

匂 線 香 735 399 匂線 香 770

百十 2,016 280 計 2,050

星野輝男

第2表製品別生産状況

1

製 品 名 数(ト J1)1I (念lゴ)51'館1)l 製 品 名 数(卜Ji)ll; (一也!守万円額)

杉線香 1.322 2.116 杉線香 1,754 2.591

匂線子守 2,747 8,010 匂 総 得 2.688 9,571

4.069 10,126 4.442 12.162

のは,スギの葉を干してよく練って原料とし,の

らに香水をふりかけた線香から来ているもので,

下級品の俗称になっている。

淡路島の線香は,長らくこの杉線香を主体とす

る中・下級品に依ってきたものであるが,しかし

近年の変化は著しく,第 1表と第 2表の比較で明

らかなように,高級品指向の傾向がうかがわれる

のである。

兵庫県内において線香製造業は,淡路島のほか

では僅かに播州地区において,一宮町の 1割以下

の程度の規模でみられるだけである。ここは原料

の「杉葉粉」の産地において原料立地をみたもの

である。これに対して,淡路島では一体どのよう

な有利な立地条件が存在するのであろうか。現在

の条件において,それを見出そうとすることは甚

だ困難であり,まさに伝統立地そのものであると

いえよう o

淡路島において線香製造業が,それも西海岸中

央部の一宮町江井を中心とした地域

に,成立し継承されてきたのはなぜ

金 額(百万円)

410

448

858

なのであろうか。それは地域社会に

どのような役割を果し,どのような

意義をもっているもの芯のであろう

か。残念ながら,資料などが大変乏

しく,文献も皆無K等しい現状にお

いて,思うような展開を期すること

は困難である。しかし不備な点は後

-23ー

Page 3: Kobe University Repository : Kernel製品名 数(トJ1)1I (念 lゴ)5 1' 館1)l 製品名 数(卜Ji)ll; (一也!守万円額) 杉線香 1. 322 2.16 杉線香 1,754 2.5 91 匂線子守

D沼島

第 1図 淡路島の行政区別

日補うこととして,これらの点をいささかでも明

らかにする努力を傾けてみたい。

1 淡路島と一宮町の地域概観

「淡路」は古く「淡道」・「粟路Jなどとも書

かれたが,畿内から四国の阿波に通じる道の意で

あった。旧国郡時代は,南海道 6ヶ国の 1つで,

淡路島全域で「淡路Jという旧国名をもっていた。

しかしながら,歴史時代を通してその所属は必ず

しも安定せず,明治になっても廃藩置県で,兵庫

・徳島の 2県に分割されたり,また名東県に属し

たりして,漸く明治 9年(1876 )に兵庫県となり

今日に至つている:ツ ナ

現在,行政上は洲本市と津名・三原の 2郡より

なり,津名郡に津名・淡路・北淡・一宮・五色・

東浦の 6町,三原郡に緑・三原・南淡・西淡の 4

町があり,合せて 1市 2郡10町である。

淡路島は瀬戸内海最大の島で,北部は明石海峡,

南東部は紀淡海峡によって本州と相対し,南西部

は鳴門海峡によって四国と相対している。わが国

の島棋の中でも,面積では佐渡島・奄美大島につ

いで第 3位であるが,人口では第 1位の大きな島

である。

地形は,一般に山がちで,北部丘陵・中央低地

・南部山地の三地域に分けられる。北部は北東か

ら南西に続く津名丘陵で,六甲山地と同じ花尚石

系の岩石からなっているが,開析は進んでいるo

その東西はいずれも傾斜地となり,それぞれ大阪

湾・播磨灘ぞいの海岸線に若干の耕地を辛じて形

成しているo 南部は諭鶴羽山地が海岸沿いに走り,

海岸は断崖をなしているo 中央低地は洲本川およ

び三原川の沖積低地で,南淡町福良と洲本市を結

ぶ島内唯一のまとまった平野が広がっている。

気候は,概して温暖で 1月の淡路島の平均気

温は 50Cであるが,南部の海岸地域は 6

0

Cを越し

ている。わが国で南四国や房総などの温暖地域に

類似しているが,北部は 40C台で阪神地方に近く

なる。西海岸の西浦地域は冬季季節風が車越する

が,東海岸の東浦地域は北西季節風が津名丘陵に

遮ぎられて温暖である。夏季 7・8月の気温は,

全体的に26-280Cである。年間降水量は,全国的

Iとみてやや少なく,平均年において 1,4501lU1lぐら

いで、ある6)

産業は,第 1次産業が基幹をなしており,工業

化は遅れていて,経済構造は阪神や播磨地域とは

かなり異なっている。農業は,気候温暖で耕地率

第3表淡路各市町における人口総数の年次変化

地 名 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980

洲本市 51,711 49,358 48,497 46,313 44,499 44,137 44,131

津 名 町 23.486 22,207 20,323 18,742 17,507 17,137 17,045

淡路町 9,783 9,808 10.276 9,972 9,834 9,623 9,082

北淡町 19,580 18,128 16,459 15,040 13,617 12,927 12,473

一宮 町 17,170 15,767 14,278 13.045 11,697 11,083 10,579

五色町 16,703 14,956 14,135 12,661 11,672 10,885 10,695

東 浦町 12,855 12,163 10,051 9,506 9,020 8,528 8,4 71

緑 町 8,775 8,257 5,683 5,364 5,225 5,228 5,509

西淡町 19,288 18.866 15,839 14,301 13,955 13,972 13,998

三 原町 17,676 16,933 17,337 16,104 15,606 15,682 16,004

南淡町 29,253 28,043 25,930 24,425 23,286 22,931 22,233

226,280 211,.186 198,808 185,473 175,918 172,133 170,220

-24ー

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も高く,早くから米・麦・たまねぎ・酪農・果樹

栽培など多彩な農業が行なわれ,近年は花井栽培

も盛んで施設園芸が進んでいる。農業所得の役割

も高く兵庫県での重要な農業地域をなしている。

漁業も,四面海に固まれて各種の漁業が行なわれ,カリヤ トν7

第 2種漁港は大阪湾側の仮屋,播磨灘側の富島-fクハ

育波・尾崎・丸山・南に離れて沼島の 6港で,他

に23の第 1種漁港があり,漁協の組合員数は兵庫

県で最も多い地区をなしている。

工業は,昭和54年の事業所数は 1,817,従業者

の数 18,427人,製造品出荷額 1,517億円で,製造

品出荷額の対全県比率は1.6 %にすぎず 1人当

りの付加価値額も但馬地域についで低い。しかし,

特産業として有名なものに,一宮町の線香製造,

西淡町・南淡町を中心とする粘土瓦,洲本市を中

心とする真珠核,西淡町の手延素麺などがあるが,

総じて小企業で経営基盤の弱小なものが多い。

他に重要な産業として観光があり,当地域は瀬

戸内海国立公園の東端K位置し,島内に 9ケ所の

地区指定を受けており,恵まれた自然と豊かな第

1次産業や伝統的文化遺産などにより,観タ惚は

年々と増加し,昭和54年の観光客入込数は約 722

万人と発展をみてきた。しかし日帰り客が70%で

あり,阪神地区の近郊レクリェーション地域とし

ての性格が強い。

以上眺めてきたような淡路島の地域的性格を総

合的に最もよく表現するものは人口であり,とく

第4表人口動態

に長年lと亘る著しい人口減少はいろいろの問題を

よく示すものといえる。第 3表は昭和25年(1950)

以来のセンサスによる淡路島市町における人口総

数の変化を示したものである。淡路島の大正 9年

( 1920 )の人口総数は169,396人,昭和15年(1940)

第5衰 人口・世帯・密度の推移

〉よと内 訳 1世帯

人密(lc度ドel 世常数 人口男 女 当人口

昭和30年 3,314 15,767 7,458 8,309 4.76 392

35 3.193 14,278 6,663 7.615 4.47 355

40 3.128 13,045 6.106 6,939 4.17 324

45 3,040 11,697 5.454 6,243 3.85 291

50 3,050 11.083 5.241 5,842 3.63 275

55 2,975 10,579 5,006 5,573 3.56 263

第6表地区別人口

人 数地区 計

男 女

尾崎 1,002 1,108 2,110

郡家 1,045 1,234 2,279

多賀 865 938 1,803

江井 1,226 1,377 2,603

山田 868 916 1,784 I L 一一

年 次自 然 動 態 社 メヱ与又、 動 態

差引増減出生 死亡 増減 転入 転出 土普 減

昭和42年 137 148 ム 11 280 547 ム 267 ム 278

43 139 143 ム 4 270 545 ム 275 ム 279

44 134 164 ム 30 272 543 ム 271 ム 301

45 126 138 ム 12 294 601 ム 307 ム 319

46 138 138 。 272 515 ム 243 ム 243

47 121 138 ム 17 269 458 ム 189 ム 206

48 137 142 ど~ 5 312 382 ム 70 ム 75

49 140 119 21 334 475 ム 141 ム 120

50 134 137 ム 3 324 401 ム 77 ム 80

51 128 126 2 302 428 ム 126 ム 124

52 131 129 2 323 444 ム 121 ム 119

53 102 122 ム 20 314 446 ム 132 ム 152

54 96 132 どと込 36 278 384 ム 106 ム 142

55 105 128 ム 23 345 385 ム 40 ム 63

F3

9-

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は 185,095人で?その後は戦争の影響で|昭和17WK

は 226,890人に達したこともあったが,しかし 1950

年以後は総じて人r1減少が顕皆である O

このような淡路島のItqとあって ,t11名Hlj-'/;¥fHJは阿海岸のほぼrI ~央部 l乙位 h~'ìし,日lJ は播慌灘t乙 1(lí

し, 14t名丘陵の両斜 rfIí を,~î める , :~/J を山 lと閉ま

れた傾斜地で,平坦部は少なく,耕地ははとんど

棚Ul状をなしている O 北は北淡町,市は fI.色fIlJ,

東は津名町lζ境を接し,総I而慣は 10.24kIrlである Q

気候は瀬戸内海式で, {f平均気lIn1150C,{I:降ノJ(1,(

1,300概,と比較的組|慢であるが,冬季は北凶の

季節風が吹く O 産業は,米・麦を基盤lこ抗菜・花

井などの施設園芸・果樹・市産などを主とした民業

と,養殖や観光漁業をふくむ漁業,そして特fIll業

の線香製造業が,一官町を支える三つのれで、ある u

一宮町の人11の状態は?H4去・信 5}<.CH6},え

に示した女11 くである。昭和~55年の総人~ 1 は10,579

人,人口密度は 262.9人である O 人 1.1ω減少はや

はり依然として続いている Q

2. 一宮町の線香製造業

a. 沿 革

津名郡一宮町の線香製造業は,江戸時代木Wlの

嘉永 3年(1850 ) ,江井f!lJのfllltlM!誌なる人物が

泉州堺より当地に移入したものと伝えられている Q

すなわら,堺より熟練職人を述れ~fà り,原料の l

杉葉内Jは阿波より求めて,線香の製造を始めた

という口旧It~反J哉の子孫は現在、Jí地 l乙!副主せず,

神戸への移住が伝えられるのみで消息不明である

が,平見山の法華、子の過去帳その他から実:fCは確

認されている O

江戸時代末期の海上交通が草やかであった頃,

江井は九州、|の長崎・平戸と兵Ji在・却~などとのうと坊

の仲継港として栄え,江井港には100笠余の船舶が

あり,また徳白藩の重要な基地でもあった Q この

船の便によって,線香の大部分の版路が九州、IR.求

められ,また原料の「杉葉粉」も阿波などより運

λでくることを可能にしたのであっ出後には洲

本港に繁栄を奪われることになったが,、当時はn:井が海上交通の要地として栄え,淡路島の自の 7

害IJを有していたといわれる,海運業の|任感がみら

れた。乙の海上交通に依存して,原料の搬入,製

品の輸送における恵まれた条件のもとに,線岳製

造業が成u:し発展をみたのである O

去ゅう!l~丸、 llJ 12) 明治初年の頃には r久崎吾J • 1-藤田呑」の

ブランド名を冠して製造版,芯が行われるようにな

り,原料は 1-:として紀州、Ii南町そして播州よりも購

入し, J:INより多数の職人が好白金のため波来し大

:IVI:応が始められ, lU~路も九州〆UII!lより ;~~19~神へ

も拡大された。そしてゆ]i'fi30 {Hu Kは,江井打jH乙

8,相11沢に 7,あわせて 15~~X' を数えた Q

その後, H況や!lJìÍZ過剰 lζ よる不振,粗~![Uiflの

発'1:,. ~171伎や何f0の ì2~ しい競争,などの経験を通

して,大lE2 "1:1ζ1'1発的l乙改奇策を巾し合い組合

を設立して,競争・ fÆi~/,己を防止するとともに品質

ω向上に努めて!而 11を一新し, ;~n 1次世界大戦時

の好況をまじえて, !I国』淵な進展をみるに走った。

この頃, }~{Hの杉粉のほかに,宮崎県プ!Jlliïの特産

タブの木の皮より製粉したものを)円い,呑料入り

線吾の製ittも始められた O

大正12"r2 ) j Kは,組合只82名で|淡路線香購

口版売組合が結成され,1地由:市y心己の投資と協力をf得:弓}て,

/川1刊I

|い川f司4訂(的向lに乙拡大する lにこ号モ3つた。一部のものは,原料を

紀州質向より購入して渦巻線|再と名付けた蚊取り

線再の製-j立を始めた Q

u日平11初WJICは,従Aぐの仏宇川線-dだけにとどま

らず, FJ色七j し、 ~t~ 汗の製造も始まり,技術の進歩

や操業の拡11~ ;b)みられたが,江)1:の線存でありな

がら|坂トr11その仙のf与がJJr1jの製品であるかの如く特

約)占のレァテル商lI1111名を,hJ入したものも少なくな

かった Q

H日fI1l2"l, 1 J if事変勃)c後,仙のrllはほとんど

が統制経済lこ移行しそれが強化されていったが,

線径は統制されなかった O 一方,戦争の影響で線

存の', I , d~~は佐々多くなり,そのため統制のない線

再製泣lこ転業 fる行が急的し,技術的iの改良と生

)I日目)JI1で,1J:井の線再は 11本の大IJ:)i'Q地となるに

でった。しかし,蚊取線再は版料の除虫菊の入子

難その他の古↑!なのため製造され江くなった。また

長らく名を知lられた 1-1捺111吾」も名を消した。そ

してこの頃より i凶行経rtlで播州の原料の入手が始

まった。

戦後は --11与点退のH与則もあったが,経済の好

不況に影響の少むい強I床もあり,また大|仮資本の18)

進i1¥もあって,全1¥1的な大花地lと発展した。

b. ':IJi主状況ω推移

淡路島における線岳製j在来の統,i"I的な推移をみ

-26ー

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るに,戦前については資料がほとんど見当らず,

十分な把握は全く不可能である。僅かに,明治 7

年頃の業者が 7軒あったこど}そして明治30年頃

K15軒を数えたこと?さらに大正1仰と結成され

た「淡路線香購買販売組合」が組合員82名であっ

たこと1)ぐらいが断片的に知り得たすべてである。

兵庫県の「工産統計表」与「工場統計表JLも線

香の項目は全く見当らなし 1。ただ I兵庫県工場

通覧f4}(昭和昨刊)同,工業調査票に依って

市町村別にすべての工場が網羅されそれぞれの細

かい品目名が記されている o これによって昭和14

年12月末現在における,線香製造に関係ある業者

を1つ 1つ丹念に拾いあげてみると,津名郡にお

いて線香製造業者は江井町垂井41,江井町柳沢8,

郡家町 1,山田村山田 4,山田村草香 3,合計で

57業者を見出し得た。また播州の神崎郡大山本jzおいて線香製造業者 2,杉粉製造業者 5,同じく

越知村たおいて杉粉製造業者 9.合計16業者を数

え得た。

第7衰年次別生産推移

IL31 生産数量 (トン) 生産額(百万円)

工場数 従業員県内全国 県 内 全 国

S 25 90 600 1,000

30 96 650 1,200

35 103 697 1.300

36 103 708 1,330

37 107 720 1.600

38 108 736 1,750

39 108 766 1,900

第8表工場分布状況

みぜ 江井 多賀

工 場 数 104 2

従 業員 数 695 25

生産 数 量 1,800 40

生産金額 630 60

2,100 350 900

2,600 500 1,100

2,700 500 1,400

2,430 546 1,510

3,000 600 1,700

3,300 685 1,900

3,300 735 1,900

江井~一宮町多賀~一宮町室津~北淡町都志~五色町

室津 都志 合計

1 1 108

31 15 766

40 20 1,900

30 15 735

百万円

第 7表によって昭和25年より 39年までの線香生産

の推移の概況を知り得る。すなわち,乙れによる

と昭和25年においては,生産量は全国の 47.6%. 生産額は全国の 38.8%であった。それが昭和39年

には,生産量が全国の 57.6%に達したにも拘らず,

生産額においては全国の 38.7%とほとんど変らな

い。このことは淡路島の線香製造業が品質的に下

級品のウエイトが高く,経済的に問題のあったこ

とがよく現われている。つぎに,第 8表によって

昭和39年における線香製造工場の地域的分布の状

況も知ることができる。すなわら,これによると

工場分布においては基本的に現在と余り変らない

ものであることがわかるのである。

第9表企業数、従業員数

年次 企業数 従業員数生産数量 生産金額(トン) (百万円)

49 127 950 4,100 10,050 I

50 127 950 4,250 10,050

51 127 1,298 4,551 11,696

52 128 1,327 4,069 10,126

53 127 1,353 4,442 12,162

また,第 9表によって昭和42年および昭和49年

以降の線香生産の推移を知ることができる。すな

わち,これによると昭和49年以降は,事業所が若

干増加し,従業員数はかなり増えたが,生産量や

生産金額は横パイに近い状態で、推移していること

がわかるのである o

c .全国の概況

まず,わが国の全国的な線香製造業の最近の概

況をみるに,通産省統計部の「工業統計表J11とよ

れば第10表の如くであり,昭和54年において事業

所は 247, 出荷数量は 6,879,962kg, 出荷金額は

16,359百万円となっている。最近10年間の変化を

みると,事業所数においては僅かながら漸減の傾

向がみられ,出荷量においてはかなりの減少傾向

がみられるが,金額においては出荷量と逆比例的

に漸増傾向が窺われる。これをどのように解釈し

てよいのか判断に苦しむところである。すなわら,

製品の高級化に依るものとして簡単に片付けるに

戦後については,信頼度はとも角として生産状況 しては数字の聞きが余りにも大き過ぎるように思

の推移をかなりの程度知ることができる。まず, われる。物価上昇を考えても, 10年間に出荷量が

一27ー

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半分近くまで減りながら,出荷額が 4倍近くにな 第 10表最近10ヶ年の推移(出荷数量・金額)

っている。

事業所数 247の内訳は,従業員 9人以下の

事業所数206. 10 ~ 19人の事業所数 23. 20

~ 99人の事業所数 16• 100人以上の事業数2

となっており 9人以下の割合は 83.4%, 19

人以下の割合となると 92.7%となって,いか

に零細経営が多いかがわかる。それでいて,

出荷額においては.9人以下の事業所で 13.9

%. 19人以下の事業所で22.9'7らであり,いか

に僅かでしかないか驚ろく程である。

全国的lζ地域分布をみるに,同じく「工業統計表」

によれば第11表の如くであり,関東地方より以南

で九州。沖縄にまで、かなり広い分布がみられるが,

主な産地は兵庫県を第ーに,栃木・大阪ぐらいで,

あとは京都・岡山・東京・愛知・福岡にいささか

多いくらいで,その他はごく僅かでしかない。こ

の兵庫県の全国的な割合は,出荷量では 38.8%.

出荷金額で26.8%である。しかし,これは大阪と

併せて考えなければならない面をもっているので,

兵庫・大阪を合計した数字でみると, 出荷量で

56.6%.出荷金額で59.1%となる。}

工業統計表JKよる以上の数値には,若干考慮

しなければならない要素を含んでいる o それはま

ず,生産量ではなく出荷量であるという点で,流

通・販売の現実を考えると,兵庫県で恐らく生産

数量は少なくとも 5~6 割以上は多いものと推量

されることであるo つぎに線香ではなく線香類と

なっている点で,この内容が十分判らないが,仏

事用線香・香用線香という普通考える線香のほか

に,蚊取線香などを含んでいると推量されること

である。以前と違い,近年は音ながらの蚊取線香

は代替品その他により大幅に減退し,季節的な問

題もあって,量的には大したものでないと思われ

るが考慮する必要はあろう。但し兵庫県では蚊取

線香はほとんど無いと考えられる。さらに,工業

統計表は府県単位の数値となっているが,いうま

でもなくそれぞれの主産地は限られており,兵庫

県が淡路島の津名郡一宮町を中心とする地域に集

中しているように,栃木県は今市市周辺,大阪は

堺市周辺,岡山県は玉島市周辺,愛知県は名古屋29>

市周辺,福岡県は久留米市周辺が主産地である。'

d.一宮町の現況

さて,このようなわが国の全国的概況の中にあ

出 荷

年次

金(百万円額)

事業所数数 主E三主L

線香類 キ ログラム

昭和45年 12,733,716 4,820 263

46 11,691,094 5,652 257

47 13,791,017 7,703 265

48 13,068,524 8,292 249

49 10,831,414 1.1,095 259

50 10,215,713 12,213 256

51 7,376,641 12,916 253

52 7,024,890 14,283 250

53 7,147,401 14,909 247

54 6,879,962 16,359 247

第 11表線香類産出府県

都道府県 数 主主主邑主金 額

産事業所数出(百万円)

線香類 キログラム

全国計 6,879,962 16,359 247 茨 城 6,616 19 5

栃 木 1,453,840 2,236 48 東 尽 184,901 1,590 4

新 潟 36,056 90 5

山 梨 5,244 12 3 愛 知 178,095 165 13

一 重 12,716 11 3

尽 都 344,460 1,643 7

大 阪 1,227,510 5,280 27

兵 庫 2,668,945 4,391 31 間 山 272,659 236 20

福 岡 166,394 260 32 長 崎 4,200 4 3

貧民 本 54,378 63 8

宮 崎 61,216 135 7 鹿 児 島 32,300 46 5 沖 縄 74,443 46 9

産出事業所数が 1または 2のため秘匿した都道府県

群馬、千葉、富山、岐阜、静岡、滋賀、奈良、島根、

徳島、香川、愛媛

って,兵庫県における線香製造業の現状は第12表

の如くであり,昭和54年度において事業所数は

130.従業員数は 1,169.生産数量は 4,283トン,

生産金額は 11,850百万円となっている。このうち,

中心地の津名郡一宮町は,事業所数で123(89.2

%),従業員数で1,069(85.9 % ) ,生産数量にお

-28ー

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第 12表企業の地域別分布状況

ぱ淡路 地 区 帰州

合計一宮町北淡町五色町 地 区

企業数 116 4 3 123 7 130

従業員数 1.001 40 25 ],069 100 1.169

(生単産位数トン泣) 3,815 80 100 3.995 288 4,283

生(百産万金円額) 10,160 270 250 10,680 1,170 11,850

いて3,995トン (89.0%) .生産金額が 10,680百

万円 (85.7%)を占め,圧倒的に集中した地域で

あることがわかる。

事業所の規模についてみれば第13表の如くであ

り,法人でも従業員20人以下が82.5%で1∞人以上

は0となっており,個人経営では全てが20人以下

で,その零細性は顕著である。従業員の男女比率

は 35: 65で,女子は男子のほぼ2倍となっており,

農漁村婦女子の労働力に依存する度合いの大きい

ことがわかるo またその平均年令は,単純平均で

男子49才,女子51才と,ほとんど中高年令層で占

められている状況が明らかで、ある o このことは,

作業環境が一部の企業は別として概ね良好という

には程遠いものであり,それが若年労働力の確保

にも不利な条件となっていることからくるもので

あることは否めない。

線香の製品内訳は,杉線香が数量で28.3%.金

額で17.0%であり,匂線香が数量で71.7%.金額

で83.0%となっており,既に述べたように今日で

は匂線香が圧倒的に多い。

企業経営の構造は,産地問屋的企業10.一貫製

造販売企業10.下請工場103となっており,経営

形態・取扱商品・販売ルートの異なった企業が混

在している。経営形態の異なる企業の平均従業員

規模は,産地問屋的企業が約30人(25-50 ) .自

家販売企業が約15人 (10-20).下請工場が一貫

.練り外注・加工外注の各工場を合せて 1工場平

第 13表企業の形態別規模状況

均約6人 (5-10)である。家族労働力を基盤と

した,家業的色彩をもっ小規模工場を生産単位と

して,これら工場の分散的立地の上に産地が形成

されている。

主要原材料の入手状況についてみると,杉粉(

杉葉粉)は兵庫県と和歌山県にそのほとんどを依

存している。匂線香用のタブ皮粉は一部を宮崎県

と鹿児島県に仰いでいるが,大部分は東南アジア

方面(タイ・ピルマ・台湾),と依存している。香

料その他の材料もすべて東南アジアより輸入して

l."¥る。

製品の流通状況は,第14表iとみられるように,

国内向が93.5%.輸出向が 6.5%となっている。

園内では関東と近畿で数量の80%,金額で75%を

占めている。販売先は,大卸問屋・卸問屋・他府

県業者・産地内開業者であるが,大卸問屋への販

売割合が卓越している。輸出は,ほとんどが日系

人の仏事用で,一部が部屋の芳香用として,米国

・東南アジアなどに輸出されているが,量的にも

僅かで、しかない。

第 14表 品の流通および輸出の状況

ik 国 内

関 東 中 部近 畿その他

I ~数単位トン量) 1,800 600 1,400 200 4.000

金百万 円 4.980 1.660 3.874 554 11.068

額比 率 42.0 14.0 32.7 4.8 93.5

Mt 輸 出fr

米 国 東南アジア その他 lJ、

(数単位 トンfl)I 150 80 53 283 4.283

金百万 円 415 221 146 782 11.850

額比率 3.5 1.8 1.2 6.5 100

a 問題点と今後の対応

淡路島の線香製造業の問題点を考えるに当って,

まず先ごろ行われた兵庫県商工部工業課を中心と

する地場産業振興対策協

議会による「地場産業実

態調査Jの結果の主な点

を要約してみるー

「経営上の大きな問題」

についてのアンケート

に対しての回答で,後継

者問題43.0%.従業員の

よぎを 1 - 5人 6-10人 11-20人 21-50人 51-~∞人 101-300人 計

個 人 1 1 9 7 O O O 27

法 人 45 27 1 3 11 7 O 103

56 36 20 1 1 7 O 130

ω

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尚合化47.6%.従業員の確保23.8%,人什:慢の明

大23.8%と,この 4つが大きな関心'Jiであったu

これに続くのは,原材料問題・版,j己・投備・技術

であるが,いずれも 9.5%でしかなく大きな主が

ある O さて,人件費は一般的問題であるのでこれ

を除くと,後継者の問題と従業只の間出の 2つに

絞られる。いずれも地方に共通した問題ではある

が,淡路島のように臼腕でしかも人11減少地域で

は殊更に深刻な問題である。,-{;表、継古」について

のアンケートでは,後継者ーがし、ると符えたものは

3:3.0%で,まだ決っていないが47.6%,いないが

19.1 %で,経営者の 3分の 2が後継者lζ閑っ-cい

るのである。

その他の問題として主なものを挙げると, I現

在の立地条件」については, 'l::t~、」が O の代り

に[想~'J が 9.5% しかなく, 85.7%が「汗jillJ

と答えている I原材料の権保Jについては「問

題がなし.Jが80.9%である o I JJJ(材料の品'{,lJに

ついては「普通」が90.5%, I原材料の価格」は

|一向t.Jが38.1%あるが IV年通jが61.9%で, ま

あまあと思っているようである。 I技中ti行・ノ¥材

状況」については 11mしづが28.5'?らあるが, 「iTff

通」は66.8%であって,ヂラえられるね難かしい状

態ではないようである I今後の経阿見通し」に

ついては「良くなるJは9.5%しかないが「思く

なる」も 19%しかなく横パイ Jとみるものが

66.7%で 3分の 2という大部分の行が柿パイと

思っている。 I経営方針」については「現状維持Jが57.2%で「事業拡大」ゃ|多角化」を"Xえてし 1

る者はそれぞれ 9.5%しかない。 I製品版売価枯」

(受注単価),乙ついても li1与辿」が85.79ら, IJVi

売状況J(受注)!乙ついても lìì~:lù1が 95.2%とそ

れほど閑難を感じていないようである。

以上の結果を参考l乙,淡路応の線香製造業の問

題と今後の対応をいささか考えてみたい。

まず,後継者および従業員の問題はこれだけを

いかに解決しようとしても,仙の諸条件ω尉i取と

して現われてくるi両が強く,打解はイミ l可能である。

もともと,地方の地場産業に共辿し, 11I小企業全

体に関わり,日本経済全体に結びっく問題である。

しかし,中小企業への毘解と関心は次第に上むい

てきており,若年層の地方へのuターン傾向も認

められてきているので,大きな視野ωもとで線寄

業の環境条件の向上lζ地道な努力をする以外に抜

;本策はない。

つぎに,線芥の;ι it~ は今後とも,t~/\ イかやや低

下の傾向も予測されている O 製ill~O川'1:'fI . JIJ途よ

りも急激な仁昇傾向は始めから明めないものであ

るO その代り今後とも消え去ることも無し九という

強味もあるヴこのことに安んせ、ず社会のニーズの多

様化に対応し得る研究ゃ1m発を忘れt[いt[らば,

絵凶iや77楽に並ぶ匂香文化のよ住民が伝いとはし、え

ないであろう O

また,生Jmu'iiで、近代化・合JfQ化のプjlJ1Jとともに,

今後とも大資本による寡I十i化傾rruが強くなるであ

ろうが,巾小企業・家内仁業のノt::きる道もある包;

で, 1:えし、歴史をもら戦前・戦後を継ポしてきた伝

統工業のよき独白性を, 1寄りと[']f."iをもって百ぬ

くべきであろう Q

そして淡路線香の品質と知名!立を ll.6めるべきで

あろう O 淡路線再はi況にー述べたように近年次第に

!な級化傾向を示してきているものの,一般的には

巾級品という位置づけがされている Q lf:i級品Tごけ

を考えるのではなく,独(1ω信頼'VI: を獲í~}する努

力をなして,r/主I世のイメージアップを|刈る112:¥I};:ーが

あると考えられる Q

なお,流通面において1ftの11Iは大きく変ってき

ており,スーパーの進IUKよって流通経路は"R地卸・小売・消費者といった I~I,劫〉ら , i!jI地・小J己・消

費者へと,さらに庄j也・メーカー・消'l~D' といっ

た卸や小完の段!析を経rl1し白いJレートも現われて

いる。流通経路の多様化の111で,1'1らが将来生き

るべき道を積極的に考えねばなら伝い。

最後に,これらの日椋が次第にj主成されて|り]る

し、未来を迎えるために,肢も必 rl2,な乙とは住地企

業のi司結力である O 淡路島の線吾来は伝統 LXと

して特産地を形成しながら,従来この[fiiが余りに

も弱かった。昭和41年の県の「応地』診断jでもこ

の点を指摘され勧告を受けたが,その対応はμだ

不卜分なものでしかなし、。以料のJtlru購入・製1171

の共同IJlW々 ど民間のメリァトが免許liされて,応

地内企業の相互協力が進民し,関連IIU業との述携

強化が凶られるよう. lEしい集約化..iLi:代化をjffi

めるべきである。

おわりに

かねがね淡路島,それもド\JdJj J'I':!C~r~~},製造来が

¥1地し,特Jt主仁史として聞こえ 'Cいることに興味

-30ー

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を抱いていた。それが iくし、 !ff~ をもって成立;して

いるので,伝統 r来とし Cとらえるべく取組んで

みたが, 資判イ不よ )Lι1-l工;ご与 i

なつてしまつた" 111/卜 ω\;;~ll経 i:?の製 jii 業を=t';え

ることは,いかにそれがu名℃あり Jな誌があって

も, ~~fE の使'j'{に J12); まれよどし、IU り,大ノ変 lこ難かし

いものであることをしみじみ1lii!必した O 品142否およ

び線丹製造業の¥'r.t山にどの1,n.11むについては別稿 i

線丹製造業の ¥'1:地」を参Hなぷれたい。

故後になったがお!lf: Ji,~ (乙~った各JJilfJの多くの

方々に深く調tJ立をJえしたいω まにみ;杭は関西学院

大学共同研究!只}In リ I~の伝統仁主と特,J主品」の一

部をなすものである u

J王

1 )兵[,H県尚 r部 ct,詩!: flJ,1川lの特,m工業

町村fl55{J: II{HII~)5{ j: 3月

2) -'t;i町竹行l乙K社の多nl)払('I{1不1]1()11ミ)

つづし、亡竹作 r以がで J.tこ。

3) tl~JII 八兵衛

-1 )平凡社!1(H,月平IJ!J 松山{,j{!l:A I {J

5 )新川 口次:淡路史 ωじぎ〈文W 1970

6 )円本地I誌iîJH~rYr : H本地誌 14 以{ij5}{f・兵Hl

~IU 二日,1日If{ 197:3

7) FA,ltM向 r部 rJ~ ,i* : EWMJ也.tg,t主主実態調査報

{l;_.': 1I{1拘156'rf:3月

8) FJ Ii UTU~γím5 州Hr :郷1:誌ー't:iwr 昭和-15年

9 )浜附きみ子:i'提出 山nfJω総丹製造 r:rω月察

民),11'Y.:'、戸16 lliifIl12{r:

10)前倒 8)

11>久盛吾一井沢d農民街

12) 藤田吾一藤山金三日r~ 彼は船乗りで線香製造せす,

製品を口受け「藤田香j と名付け九州!J!f!I

l乙販売した。

13) rUf二作H 津[1:1,蔵,I{ JtiJ¥藤兵衛 井沢!蔵

大谷市山原凶IE 兵衛持;~~松

井沢f Jil花儀兵衛

柳沢 frl木〆!哉,flÚ~ 再代松金ff!栴占

花¥'[古松 t-t山再代山花¥'[弁古

柏木正'h郎

14)前倒 8) 15) riiJ尚 9)

16)前掲 9) 17)前向 9)

18)前掲 8) 19) f抑制 9)

20)前掲 8) 21) li日倒的22)兵j,首県総務部調査課:lI{j有111年兵時県T産統J十表

昭和13年 3月

23) [,3J上 :昭和10年兵JiliV,t工場統計表昭和12年 3月

24) [I-']上 :昭和141rr-兵咋県工場通民 I昭和15年 3月

25)現在の則市保神崎郡神崎町大Iljo0 o}百篠JI[i'ut、26) 同 L 越知トー越知川沿い

27)通商大r:u'f瓜調査統t刊行[5:昭和54年工業統,n-表

品u祢 fW1不1I56{f7月

28)前財 K社の本社は大阪IU偏向区でゐるo 大阪に 1

1:J-g,一日目nζzJ:場ゐる。

N 社の本社は~京都11 1 央区でゐる。すそ凶 lこ 6 工場,

うち-'t;f町lこ11:場。

29)前倒 8)

3の前掲7)

31)前掲 7)

ー,AつJ