inside ueg interviewueg week amsterdam 2012の2日間の“today’s science; tomorrow’s...

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日本語版 News Issue no. 1 Saturday/Sunday | October 20/21, 2012 Inside UEG Interview UEG Journal: 出版にふさわしい ニュースをすべて網羅 本会議の肥満のトピックス 炎症とがん:CRC スクリーニング:IBD管理 セリアック病の専門家が UEG Research Prize 2012を 受賞 Interview Hot Topics Interview Page 3 Pages 4, 6 Page 6 Anniversary:UEGはまだ20歳 クオリティが飛躍的に向上した UEG Week UEG Week Amsterdam 2012は、学術的な意見交換の理想的な場であるだけでなく、 UEG 誕生20年を祝う場でもある。 UEG Week 編集部は UEG Scientific Committee Chair を務める Professor John Atherton を取材し、 今年の UEG Weekプログラムのトピックと セッション構成、消化器病研究における最近のトレンド をいかに反映した内容になっているかを伺った。 UEG は、アムステルダムでの UEG Week(2012 年10 月20~24日)で創設 20 周年を祝う。「 この20 年 、欧 州全域の消化器専門医は、統一された意見を発信す るため力を結集してきた。政策決定者も 、医療従事 者も、一般大衆も、この意見に同じように耳を傾ける ようになってきている」と、Professor Colm O’Morain, President of UEGは語る。「われわれは、自分たち が扱う領域で、患者向け医療の向上において一体と なったとはっきり断言できるだろう。これは 、UEG の 委員会で自発的に活動してきた会員の皆さんの専門 知識と創造的精神の結果である」。 UEG Week は欧州で最大かつ最も有名な消化器学 会となり、この種の世界的イベントの仲間入りをした が、これは UEG のサクセスストーリーの一面にすぎな い。その他にも、最先端研究の奨励、新しい継続教 育システムの開発 、 EUの政界・行政の キーパーソンとの 緊密な連携の確立 などがあげられる。 「UEGの創設者や UEGのために働い てきたすべての人々 の目標は、創設以 来ずっと、消化器病 学における最新知 見の恩恵を欧州す べての患者が受け られるようにするこ とであった。UEG は 、この試み にふさわしい組織であること が明確に証明された 」と、同氏 は述べている。 UEG Week Amsterdamで は、“ 新人” だけでなく、UEG に ついてもっと知りたいと思って いる“ベテラン ”の方にも、UEG の歴史と進化に関する幅広い 生きた情報を提供する。今回 のために制作された特別映像 で、UEGのルーツ、発展、業 績を楽しみながら振り返るこ とができる。この映像は10月 22日(月)のOpening Plenary Sessionで上映される予定で ある。感動の時間と、おそら く皆さんの認識を新たにすることを保証する。創設 20 周年記念のその他のイベントとして、President O’ Morain による創設記念日のスピーチ、UEG の歴史に ついての展示、UEG ブースでの創設記念コーヒーブレ イクと抽選会を用意した。一連のハイライトの全容は、 22日(月)のOpening Plenary Session直後に始まる Special Anniversary Symposiaで発表され 、22日中 行われる予定だ。一流雑誌の編集者が消化器疾患 の予防、診断、治療のこの20 年の進歩をまとめ 、指 導的立場の研究者と臨床家が自身の専門領域の今 後の傾向を予測する。そのトピックは 、医療政策や 手術、個別化医療、そして生体力学と光学的分野の 進歩にまで及ぶ。 最も重要なイベントは、UEG が新しく発刊する雑誌 UEG Journalであり、新しく指名されたエディトリアル・ ボードメンバーが紹介される。世界的に著名な出版 社 SAGE に同誌の製作が委託された。これは UEG が 創設以来行った最も重要な投資である。 ?UEG Week News: Professor Atherton にお聞きします。 本学会は20周年を迎え ま し た が、こ の20年 間 で UEG Week の scientific programme に 関して最 も 発展したのは何でしょうか。 ! Prof. John Atherton : この 何年間かで、UEG Week は 消化器病領域をリードする 国際的にも重要な学会に 成長しました。そして最近 における最も重要な発展 は、本学会で発表される研 究のクオリティが飛躍的 に向上したことです。いま や欧州で最もクオリティの 高い研究、そして国際的に も最高レベルの研究成果 が本学会で発表されるケースが増えています。最先端 の研究に携わっている世界のトップクラスの研究者が 、 研究成果の発表の場として本学会を選んでいるのです。 ?UEG Week News: 過去から現在への変化をみたときに、 サイエンス・コミュニケーションの分野で双方向性がキー ワードになっています。UEG Week のセッション構成にも 影響はありますか。 ! Prof. John Atherton : もちろんです。現代の学術集会は 、 講義や研究発表を単に並べるのではなく、双方向性の 活動がライブで経験できるように構成する必要があり ます。聴衆を巻き込むために 、多くのセッションでキー パッドによる投票システムを導入しました。ディベート、 タンデムセッション( 同じテーマについて専門性の異な る演者が双方向的に発表 )、パネルディスカッション、 症例検討会など、双方向性の高いセッションも増やして います。参加者には演者にたくさん質問してほしいです し 、座長にも質疑応答の時間を増やすよう依頼してい ます。また、文字による質問も含め、質問の形式にはこ だわらないようにしています。私が気に入っている企画 は、各セッションで top abstract submissionsを表彰し、 best abstract presentation に は 名 誉 あ る Chairmen’s prizes を授与することです。優れた研究 、発表を顕彰す Professor Colm O’Morain, UEG President UEGの統一意見に、政策決定者も、 医療従事者も、一般大衆も、 この意見に同じように耳を傾けるよう になってきている。 UEG を実質的に構成する “ 新しい ” 会員すなわち国レベルの 学会を喜んでお迎えする。 Continued on page 2 Continued on page 2 Professor John Atherton, UEG Scientific Committee Chair 現代の学術集会は、 講義や研究発表を 単に並べるのではなく、 双方向性の活動が ライブで経験できる ように構成する必要が あります。

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Page 1: Inside UEG InterviewUEG Week Amsterdam 2012の2日間の“Today’s science; tomorrow’s medicine”国際シンポジウムをお見逃しな く。今回のトピックは、肥満、炎症、消化管と肝臓の

日本語版

News Issue no. 1Saturday/Sunday | October 20/21, 2012

Inside UEG Interview

UEG Journal: 出版にふさわしいニュースをすべて網羅

本会議の肥満のトピックス炎症とがん:CRC スクリーニング:IBD管理

セリアック病の専門家がUEG Research Prize 2012を受賞

Interview Hot Topics Interview

Page 3 Pages 4, 6 Page 6

Anniversary:UEGはまだ20歳 クオリティが飛躍的に向上した UEG WeekUEG Week Amsterdam 2012は、学術的な意見交換の理想的な場であるだけでなく、

UEG 誕生20年を祝う場でもある。 UEG Week 編集部は UEG Scientific Committee Chairを務める Professor John Atherton を取材し、 今年の UEG Weekプログラムのトピックと セッション構成、消化器病研究における最近のトレンド をいかに反映した内容になっているかを伺った。

 UEGは、アムステルダムでのUEG Week(2012年10月20~24日)で創設20周年を祝う。「この20 年 、欧州全域の消化器専門医は、統一された意見を発信するため力を結集してきた。政策決定者も、医療従事者も、一般大衆も、この意見に同じように耳を傾けるようになってきている」と、Professor Colm O’Morain, President of UEGは語る。「われわれは、自分たちが扱う領域で、患者向け医療の向上において一体となったとはっきり断言できるだろう。これは、UEGの委員会で自発的に活動してきた会員の皆さんの専門知識と創造的精神の結果である」。 UEG Weekは欧州で最大かつ最も有名な消化器学会となり、この種の世界的イベントの仲間入りをしたが、これはUEGのサクセスストーリーの一面にすぎない。その他にも、最先端研究の奨励、新しい継続教

育システムの開発、EUの政界・行政のキーパーソンとの緊密な連携の確立などがあげられる。

「UEGの創 設 者 やUEGのために働いてきたすべての人々の目標は、創設以来ずっと、消化器病学における最新知見の恩恵を欧州すべての患者が受けられるようにするこ

とであった。UEGは、この試みにふさわしい組織であることが明確に証明された」と、同氏は述べている。 UEG Week Amsterdam では、“ 新人”だけでなく、UEGについてもっと知りたいと思っている“ベテラン”の方にも、UEGの歴史と進化に関する幅広い生きた情報を提供する。今回のために制作された特別映像で、UEGのルーツ、発展、業績を楽しみながら振り返ることができる。この映像は10月22日( 月)の Opening Plenary Sessionで上 映される予定である。感動の時間と、おそら

く皆さんの認識を新たにすることを保証する。創設20周年記念のその他のイベントとして、President O’Morainによる創設記念日のスピーチ、UEGの歴史についての展示、UEG ブースでの創設記念コーヒーブレイクと抽選会を用意した。一連のハイライトの全容は、22日( 月)のOpening Plenary Session直後に始まる

Special Anniversary Symposiaで発表され 、22日中行われる予定だ。一流雑誌の編集者が消化器疾患の予防、診断、治療のこの20 年の進歩をまとめ、指導的立場の研究者と臨床家が自身の専門領域の今後の傾向を予測する。そのトピックは、医療政策や手術、個別化医療、そして生体力学と光学的分野の進歩にまで及ぶ。 最も重要なイベントは、UEGが新しく発刊する雑誌UEG Journalであり、新しく指名されたエディトリアル・ボードメンバーが紹介される。世界的に著名な出版社 SAGEに同誌の製作が委託された。これはUEGが創設以来行った最も重要な投資である。

?UEG Week News: Professor Atherton にお聞きします。 本学会は20周 年 を 迎 えま し た が、こ の20年 間で UEG Week の scientific programmeに関して最も発展したのは何でしょうか。! Prof. John Atherton : この何年間かで、UEG Weekは消化器病領域をリードする国際的にも重要な学会に成長しました。そして最近における最も重要な発展は、本学会で発表される研究のクオリティが飛躍的に向上したことです。いまや欧州で最もクオリティの高い研究、そして国際的にも最高レベルの研究成果が本学会で発表されるケースが増えています。最先端の研究に携わっている世界のトップクラスの研究者が、研究成果の発表の場として本学会を選んでいるのです。

?UEG Week News: 過去から現在への変化をみたときに、サイエンス・コミュニケーションの分野で双方向性がキーワードになっています。UEG Week のセッション構成にも影響はありますか。! Prof. John Atherton : もちろんです。現代の学術集会は、講義や研究発表を単に並べるのではなく、双方向性の活動がライブで経験できるように構成する必要があります。聴衆を巻き込むために、多くのセッションでキーパッドによる投票システムを導入しました。ディベート、タンデムセッション(同じテーマについて専門性の異なる演者が双方向的に発表 )、パネルディスカッション、症例検討会など、双方向性の高いセッションも増やしています。参加者には演者にたくさん質問してほしいですし、座長にも質疑応答の時間を増やすよう依頼しています。また、文字による質問も含め、質問の形式にはこだわらないようにしています。私が気に入っている企画は、各セッションで top abstract submissionsを表彰し、best abstract presentation に は 名 誉 あ るChairmen’s prizesを授与することです。優れた研究、発表を顕彰すProfessor Colm O’Morain,

UEG President

UEGの統一意見に、政策決定者も、 医療従事者も、一般大衆も、 この意見に同じように耳を傾けるよう になってきている。UEG を実質的に構成する “ 新しい ” 会員すなわち国レベルの 学会を喜んでお迎えする。

Continued on page 2Continued on page 2

Professor John Atherton, UEG Scientific Committee Chair

現代の学術集会は、 講義や研究発表を 単に並べるのではなく、双方向性の活動が ライブで経験できる ように構成する必要が あります。

Page 2: Inside UEG InterviewUEG Week Amsterdam 2012の2日間の“Today’s science; tomorrow’s medicine”国際シンポジウムをお見逃しな く。今回のトピックは、肥満、炎症、消化管と肝臓の

20th United European Gastroenterology Week

page 2 Saturday/Sunday | October 20/21, 2012

Continued from page 1 Inside UEG

 UEGは、創設から今日まで、時代の要求と想定された目標にその体制を適合させながら進歩し続けている学会である。「今回の大きな一歩は、ウィーン歴 史 地 区 に学 会 オフィス“The House of European Gastroenterology”を開設したことだ」と同氏は言う。

「会員誰もがここでの会合を希望する場になってほしい」。最近の改革で、UEG内の41の国レベルの消化器学会に新しい地位が与えられた。2011年までは、こうした国レベルの学会は、UEG(その後UEGF)の創設メンバーであった ASNEMGE(Association des Sociétés Nationales Européennes et Méditerranéennes de Gastroentérologie)が代表していた。今回、国レベルの学会がそれぞれ単独でUEGの会員となり、41の学会 全 部をNational Societies Committeeが代 表することになった。「こうして、UEGと今までUEGの中核であった国レベルの学会のコミュニケーションが強化され、つながりがより強固になった。30周年へのスタートラインに立って、UEGを実質的に構成する“ 新しい”会員をわれわれは喜んでお迎えする」と同氏は述べた。 「この祝賀の年のもうひとつの重要で記念すべきマイルストーンは、UEGが自発的リーダーシップによって運営される専門家集団となった、というUEGの地位にふさわしいUEG自身の再ブランド化である」。 ここアムステルダムで、夜までこのお祝いをしたいと

考える参加者は、“Oceandiva Original”に是非おいでいただきたい。21日(日)夜に船上でRock the Week Party が開催される予定である。バー、DJライブがあるダンスフロア、すばらしい景色 、素敵な20歳の誕生日パーティにふさわしい雰囲気が味わえるだろう。

日本人出席者の皆様へ このたびは、20周年の記念となる本総会にご参加くださり、心から御礼申し上げます。日本のお仲間の先生方をお迎えすることができ、大変嬉しく思っております。 本総会は、会員間の交流を通じて、医学研究の進歩に貢献し、患者様により良い医療を提供したいという願いのもと、第20回という節目を迎えることができました。この歩みの過程で、日本の先生方からは、質の高いアブストラクトを多数お寄せいただくなど、多大なお力添えをいただきました。お寄せくださったアブストラクトの数は、全参加国中第1位となっております。また、先生方のご参加によって、これまでに数多くの重要なネットワークが形成されてきました。 私ども主催者は、今回のアムステルダム総会が先生方のご期待に添える内容になるものと確信しております。学術交流・社会的交流の両面で大いに実りある場になりますよう、先生方の積極的なご参加・ご発言をお

願い申し上げます。"It is a particular pleasure to welcome our Japanese

colleagues to our anniversary meeting. We share many

things in common, not only our twentieth birthday

occurring the same year, but also our desire to promote

science and learning so that we can care better for

our patients. I am encouraged by your support and

acknowledge the quality of abstracts submitted to our

meeting contributes significantly to its prestige. The

number of abstracts accepted from Japan ranks you as

our number one global supporter. Your attendance at

our meeting has created many important networks. I

am confident that the Amsterdam meeting will surpass

your expectations and urge you to participate both

scientifically and socially."

The UEG President, Professor Colm O’Morain

Postgraduate Teaching Programme Overview

Saturday, October 20, 2012

Sunday, October 21, 2012

Postgraduate Teaching Programme OverviewSaturday, October 20, 2012 and Sunday, October 21, 2012

Saturday, October 20, 2012

Hall 4 / 5 Elicium 2Keypad Room Auditorium Elicium 1

09:0

0 – 1

0:30 Plenary I

Management of GI and liver emergencies

Coff ee Break 10:30 – 11:00

11:0

0 – 1

3:00 Endoscopy I

Live endoscopy ILiver ICase-based update on management of viral hep-atitis

Medical Gastroenterology INutrition in IBD and other GI disorders

Surgical Gastroenterology IFistulizing Crohn’s disease

Lunch Break 13:00 – 14:00

14:0

0 – 1

6:30 Endoscopy II

Live endoscopy IILiver IIHepatocellular carcinoma

Medical Gastroenterology IICharacterising and manag-ing IBD today

Surgical Gastroenterology IIManagement of pancreatic and biliary cancer

17:15

– 18

:15

Satellite Symposia

Sunday, October 21, 2012

Hall 4 / 5 Elicium 2 AuditoriumKeypad Room

08:3

0 – 1

0:30 Endoscopy III

ERCP updateLiver IIIAlcohol and liver disease

Medical & Surgical Gastroenterology IIIModern medical and surgical manage-ment of diffi cult GORD

Coff ee Break 10:30 – 11:00

11:0

0 – 1

3:00 Endoscopy IV

Colonoscopy challengesLiver IVWhat is new and what is controversial about NAFLD?

Medical & Surgical Gastroenterology IVAssessment and treatment of motility disorders: Medical and surgical issues

Lunch Break 13:00 – 14:00

14:0

0 – 1

6:00 Plenary II

The multidisciplinary approach to morbid obesity

16:15

– 17

:45

Satellite Symposia

Coff ee Break 10:30 – 11:009

Coff ee Break 10:30 – 11:009

Lunch Break 13:00 – 14:003311

Lunch Break 13:00 – 14:003311

18:0

0 –

19:3

0

Postgraduate Teaching Programme OverviewSaturday, October 20, 2012 and Sunday, October 21, 2012

Saturday, October 20, 2012

Hall 4 / 5 Elicium 2Keypad Room Auditorium Elicium 1

09:0

0 – 1

0:30 Plenary I

Management of GI and liver emergencies

Coff ee Break 10:30 – 11:00

11:0

0 – 1

3:00 Endoscopy I

Live endoscopy ILiver ICase-based update on management of viral hep-atitis

Medical Gastroenterology INutrition in IBD and other GI disorders

Surgical Gastroenterology IFistulizing Crohn’s disease

Lunch Break 13:00 – 14:00

14:0

0 – 1

6:30 Endoscopy II

Live endoscopy IILiver IIHepatocellular carcinoma

Medical Gastroenterology IICharacterising and manag-ing IBD today

Surgical Gastroenterology IIManagement of pancreatic and biliary cancer

17:15

– 18

:15

Satellite Symposia

Sunday, October 21, 2012

Hall 4 / 5 Elicium 2 AuditoriumKeypad Room

08:3

0 – 1

0:30 Endoscopy III

ERCP updateLiver IIIAlcohol and liver disease

Medical & Surgical Gastroenterology IIIModern medical and surgical manage-ment of diffi cult GORD

Coff ee Break 10:30 – 11:00

11:0

0 – 1

3:00 Endoscopy IV

Colonoscopy challengesLiver IVWhat is new and what is controversial about NAFLD?

Medical & Surgical Gastroenterology IVAssessment and treatment of motility disorders: Medical and surgical issues

Lunch Break 13:00 – 14:00

14:0

0 – 1

6:00 Plenary II

The multidisciplinary approach to morbid obesity

16:15

– 17

:45

Satellite Symposia

Coff ee Break 10:30 – 11:009

Coff ee Break 10:30 – 11:009

Lunch Break 13:00 – 14:003311

Lunch Break 13:00 – 14:003311

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ることで、発表のクオリティ、聴衆との双方向性を高めることができます。そして、われわれはUEG Weekのプログラムを開発するにあたっても双方向性を重要視しました。各組織の代表者からのフィードバックを精査して採用し、すべての参加者からの意見を将来の学術プログラムに反映しようと考えています。

?UEG Week News: UEG Weekの参加者にお勧めのセッションはありますか。! Prof. John Atherton : 20周年記念大会ですから、非常に多くの企画があり、どれか1つを選ぶのは難しいのですが、あえて選ぶとしたら、Opening Plenary Sessionでしょう。研究のクオリティ、発表の面白さの両面からベストの演題を集めています。22日( 月)の朝 8 時から始まりますから、寝坊して見逃さないように。それから、22日( 月)の午後にはPlenary Hallで2つのSpecial Anniversary Symposiaが開催され 、最高レベルの医学ジャーナルのエディターが、近年の重要な進歩について論じ、キーオピニオンリーダーが登壇して消化器病領域の将来像を語ります。そして、22日( 月)朝 の Plenary Session の 直 後 に は European gastroenterologyの記念セレモニーが行われ、UEGと欧州が進むべき方向性が論じられますから、22日(月)はPlenary Hallにずっと座っているだけで、魅力的な演題を視聴することができます。その他には、23日

( 火 )の内視鏡のライブセッションもUEG meetingの見どころです。キーパッドによる投票システムを導入した Clinics in Gastroenterology and Hepatology は 有益かつ楽しみなセッションで、毎日朝から2番目の時間帯に開催されます。世界中の著名なサイエンティストを集めた“Today’s science; tomorrow’s medicine”のセッションでは、なぜ肥満が炎症やがんの原因になるのかが論じられますから、最新の研究成果に触れたいと思う方は、本セッションが開催される22日(月)、23日(火 )はぜひ参加されるとよいでしょう。 本学会のabstract sessionsのクオリティは最高レベルにあり、すべてのセッションで双方向性の議論が行われ 、かつ優れた発表は顕彰されることを考えると、単に視聴するだけでなく、積極的にかかわってほしいと思います。もっとお勧めのセッションについて知りたいですか。それなら“Programme Pathways”にアクセスして、専門領域や興味が異なる方々がお勧めする演題を確認してみてはいかがでしょう。ここで紹介したのは私自身の Chairman’s Choiceですから。

Continued from page 1 Interview

Page 3: Inside UEG InterviewUEG Week Amsterdam 2012の2日間の“Today’s science; tomorrow’s medicine”国際シンポジウムをお見逃しな く。今回のトピックは、肥満、炎症、消化管と肝臓の

20th United European Gastroenterology Week 20th United European Gastroenterology Week

Saturday/Sunday | October 20/21, 2012 page 3

?UEG Week News: Professor Tack、既存の専門家向け雑誌に対して、この新しいUEG Journalが埋めようとしているギャップはどのような点でしょうか。! Prof. Jan Tack : あらゆる局面で欧州の消化器病領域を代弁するUEGには、広い意味での消化器病学・肝臓病学の標準治療の確立と理解向上の使命を遂行するため、自前の雑誌が必要であると考えていました。UEG Journalは、教育的論文や卒後指導論文だけでなく、この領域での優れた新しい知見を発表するための重要な手段となるものです。さらに本誌は、欧州の臨床ガイドラインやコンセンサスのよりどころになるべく進化していくはずです。一方、消化器病学・肝臓病学領域ではすでに多くの雑誌が発行されていますが、よい原著論文はなかなか発表されていません。自分のベストと考える研究の一部でも投稿・発表ができ、多くの研究者の目に触れる機会が増える新しい雑誌の登場は、研究者に必ずや歓迎されると確信しています。また、本誌には教育的役割も持たせるため、消化器病学・肝臓病学領域のあらゆる専門分野の課題において、臨床上のマネジメントの現状と革新に関する優れた総説を依頼する予定があります。こうした総説は、卒後および科学教育、教職コースや研修の実施におけるUEGの重要な役割に沿ったものとなるはずです。

?UEG Week News: この雑誌が対象とするグループ、トピック領域、投稿フォーマット、発行日、読者のアクセスに関するコンセプトの概要はどんなものですか。! Prof. Jan Tack : 本誌は2013年2月発刊予定で、隔月刊の予定です。UEG Weekの全参加者がコンテンツを見られるようにする予定ですが、本誌のコンテンツは、消化器や肝臓疾患に興味があるすべての臨床医と研究者にアピールするでしょう。UEG Weekの参加者が多いため、本誌は発刊から多数の定期購読者を抱えることになるはずです。9月からオンライン投稿

システムを開始しており、基礎と臨床の原著論文、総説( 大部分は依頼原稿ですが)、メタアナリシスの論文を受け付けているところです。本誌の投稿論文受理の基準は学術的・臨床的な研究の質にあります。また、世界的に認められた専門家によるエディトリアルボードと編集者が協力して、最高の専門家に総説や意

見論文を依頼する予 定 です。 すべ てのコンテンツは視覚的にアピールするデザインで作られ 、こ れ が 本 誌 の 個性となるでしょう。また、 毎 年 、UEG Weekのアブストラクト集を本 誌の 付録として発行する予定もあります。

?UEG Week News:

臨床研究に重点をおくのですか、それとも基礎研究におくのですか。! Prof. Jan Tack : 臨床研究と総説に重点をおきますが、臨床上または病態生理学上明確な意義のある魅力的な基礎研究も掲載したいと強く考えています。広い意味での消化器学・肝臓学領域の良質の基礎研究のターゲット・ジャーナルの数は本当に限られています。基礎研究でのこうした関心をきちんと反映すべく、専門知識に対応できるよう、編集者とエディトリアルボードを厳選していこうと考えています。本誌は、疾患の基礎的メカニズムや治療アプローチの知識を臨床領域の多くの読者に伝えるため、重要な新しいメッセージをもつ論文とともに、厳選した注釈や教育的図解を通して表現することに特に注力するつもりです。

?UEG Week News: 投稿者はどのような人を念頭においていますか。また、予備選択、査読、受理、編集の責任者はどなたでしょうか。! Prof. Jan Tack : 研究している場所を問わず、基礎であれ臨床であれ 、消化器病学・肝臓病学領域のすべての活動的な研究者に、質の高い研究のUEG Journalへの投稿を検討してほしいと思っています。まず、ピアレビューに回す投稿論文を4人の編集者が選択します。ピアレビュープロセスの結果をこれらの編集者が評価し、この評価が論文を最終的に受理するか否かを決定する指針となります。われわれの評価基準に合わせ、投稿論文を迅速に処理できるように努力し、決定は2 週間以内に行います。このように投稿論文をダイナミックかつ迅速に処理するには、関連各所

(本誌スタッフ、編集者、査読者、エディトリアルボード)が積極的にかかわる必要がありますが、こうした処理は著者にとって非常に重要であり、また、本誌におけるわれわれの高いレベルの目標と合致するものです。本誌の出版は、英国最大の生物医学出版社であるSAGE が管理します。同社の献身と熱意は編集者とUEGの献身と熱意に匹敵するものと思っています。この新しいUEG Journalとこれから長い刺激的な旅の成功に向けて出発する準備は整ったのです。

www.twitter.com/my_ueg www.facebook.com/myueg

UEG e-learning is a unique, universal

resource for information and education in

gastrointestinal disease, treatment and care.

The universal source of knowledge in gastroenterologyDiscover a world of knowledge and learning at your fingertips. Register free now at www.e-learning.ueg.eu

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Interview

UEG Journal:出版にふさわしいニュースをすべて網羅UEGは、GIコミュニティ全体の良質なプラットフォームとなるであろうUEG独自の学術雑誌を発刊する予定である。UEG Week News では、Editor-in-Chief Professor Jan Tackにこの雑誌の目標、基準、作業手順について伺った。

Professor Jan Tack, UEG Journal Editor-in-Chief

Connect to UEG

Q & A tool and Poll of the DayOn Congress Mobile

Twitter#UEGWeek

facebookwww.facebook.com/myUEG

ins_connect_43x153_RZ.indd 1 26.09.12 10:14

自分のベストと考える研究の一部でも 投稿・発表ができ、多くの研究者の目に触れる機会が増える新しい雑誌の登場は、 研究者に必ずや歓迎されると確信しています。

Page 4: Inside UEG InterviewUEG Week Amsterdam 2012の2日間の“Today’s science; tomorrow’s medicine”国際シンポジウムをお見逃しな く。今回のトピックは、肥満、炎症、消化管と肝臓の

20th United European Gastroenterology Week

page 4 Saturday/Sunday | October 20/21, 2012

 肥満は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の重要な危険因子であり、同じようにNAFLDは世界的に肝硬変の主因となりつつある。このような状況が、HCC が進展していく可能性をかなり高めていることは周知の事実である。肥満、NAFLDおよび HCCを関連づける多くのメカニズムが知られている:その中でも注目すべき点は、種々のサイトカインや成長因子ががん幹細胞/前駆細胞に直接影響を及ぼして近傍の間質細胞との相互作用を調節しているが、肥満によってこのようなサイトカインや成長因子の産生が制御されにくくなることである。Prof. Diehl は、このような多数の因子が代謝を調節していることは既に知られていると指摘した:たとえば、成熟脂肪細胞由来の食欲低下ホルモンであるレプチン( Ob )と肝星細胞(HSC )上に存在するlong formのレプチン受容体

(ObRb)の相互作用は、HSC を刺激して筋線維芽細胞(MF)へと変容させる。 MF 化したHSC は、線維性マトリックスの主要な構成成分であり、また幹/前駆細胞の機能も有していると思われる。このことから、HSC はNAFLD 関連肝硬変とHCCの両方の病因と関連していると考えられる。 「われわれは、HSCにおいて、レプチンとその受容体の相互作用が、Hedgehog 伝達経路内の下流シグナル活性化のトリガーとなることを実証してきた。さらにHedgehogシグナルを阻害すると、そのような相互作用によって開始されるHSC からMF への分化が妨げられることも明らかにした。最近、われわれは、Hedgehogが脂肪生成抑制の中心的役割を担っていることとこのメカニズムが関連していることを発見した。HedgehogはHSCにおける脂肪生成を抑制する

一方で、がん細 胞の成長を促す反応として嫌気性解糖

(ワールブルグ 効果)を誘導することも見出した」。HSCにおいては増殖してMF へ変容し、さらにこのような変化が維持されるためには、代謝の“スイッチ”が必要であることを同氏らは指摘した。 「マウスを用いた実験によるこれらの知見は、肥満関連肝疾患および HCCに対する新しい治療標的の解明につながるとともに、その他の肥満関連のがんに対しても広く応用できる可能性がある」と、同氏は結論している。

 大腸がんは、ヨーロッパ に お いて 2番目に多いがんで

(376,400人 / 年)、毎 年 200,000人 以上 が亡くなっている。各国において大腸がんスクリーニングプログラムが確 立されていく中で、UEG は死 亡 率減少と予防強化に向けて、こうしたプログラムをもっと活用するように欧 州

議会にはたらきかけている。 プログラムの普及によって、小さな早期がんと多数の高度異形成ポリープがきわめて多く存在することが明らかになった。「 そのような病変に関しては従来の治療法からの脱却が必要であり、罹病率の減少と患者の生活の質を改善するためには、内視鏡医、病理医、放射線医および外科医に今以上に挑戦する姿勢を提起する」と、Dr. Leicester は語っている。「大腸のスクリーニングは、病変の性状に対する正しい判断力を有し 、最適な治療法を熟知している経験豊富な内視鏡医によって実施されるべきである。内視鏡的切除を安全に達成するためには、適応となる病変に対する内視鏡的粘膜切除術( EMR)および内視鏡的粘

膜下層剥離術(ESD)のトレーニングは必須である」。 同氏によれば、内視鏡切除の質的レベルの高さは、内視鏡医だけでなく診断治療に関与するあらゆる周囲の専門的な医療関係者のレベルによって確かなものとなるであろう:「病理医は、完全切除した方がよいか、早期がんが転移する可能性はないか正確に判断する必要があり、大きなポリープでは異形成の程度を正確に評価できなければならない。放射線医は早期がんを正確にステージングできなければならない。手術可能病変の手術は、オンコロジーの観点から安全かつ効果的な低侵襲法で施行すべきであり、その 結果として合 併 症が軽減され入院期間も短縮される。最終的には、

再発リスクの高い早期がんに対しては、リンパ節転移や遠隔転移による再発を防ぐために補助化学療法を施行すべきである」。 大腸がんスクリーニングにより、死亡率だけでなくこの疾患の罹患率さえも減少する可能性があり、また一方では治療コストの削減と患者の生活の質の改善が期待されるであろう。

大腸がんスクリーニングに求められる変化とはスクリーニングで発見された大腸腫瘍の治療を成功させるためには、外科的治療同様に診断能にも高い精度が要求される。 これは、10月22日(月)の Opening Plenary Session(8:00~10:30 Hall 4/5)で行われる Dr. Roger J. Leicester(St. George’s Hospital London, UK)の講演のコアメッセージである。

Dr. Roger J. Leicester, St. George’s Hospital London, UK

そのような病変に関しては 従来の治療法からの脱却が必要であり、 内視鏡医、病理医、放射線医および 外科医に今以上に挑戦する姿勢を提起する。

内視鏡的切除を安全に達成するためには、 適応となる病変の内視鏡的粘膜切除術(EMR) および内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の トレーニングは必須である。

Hot Topic

Hot Topic

肥満、炎症およびがん—新しい治療標的を求めて肥満、肝硬変および肝がんは密接に関連している。 The research Professor Anna Mae Diehl (Duke University, Durham, USA)は、10月 22日(月)の Opening Plenary Session (8:00 ~10:30 Hall 4/5)で講演を行い、 肝細胞がん(HCC)およびその他の肥満関連がんの遺伝子発現において、 シグナル伝達経路が果たす役割を明らかにする予定である。

Professor Anna Mae Diehl,Duke University, Durham, USA

スクリーニングで検出されたポリープ(左)および早期がん(右)の所見

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20th United European Gastroenterology Week 20th United European Gastroenterology Week

Saturday/Sunday | October 20/21, 2012 page 5

Scientific Programme

 UEG Week Amsterdam 2012の2日間の“Today’s science; tomorrow’s medicine” 国際シンポジウムをお見逃しなく。今回のトピックは、肥満、炎症、消化管と肝臓の発がんにスポットを当てている。Professors Anna Mae Diehl、Herbert Tilg、Mark Hullが共同でオーガナイズし司会を務めるこのシンポジウムは、すべてのUEG Week登録者が無料で参加でき、世界中の最高の基礎研究者およびトランスレーショナルサイエンティストが一堂に会して、肥満とがんのリスクを結び付けるメカニズム研究の最先端について論じる。この重要な研究分野がご自分の専門領域にどう影響するかを学ぶ、またとないチャンスである。 22日(月)(11:00 ~12:30、14:00 ~15:30)と23日( 火 )

(8:30 ~10:30 、11:00 ~12:30、14:00 ~15:30)のEmerald Roomでは、過体重が発がんを促進するとみられるいくつかのメカニズムと、研究の方向性や肥満者・過体重者の今後のマネジメントのため、過体重の発が ん性を理解することの重要性を中心に講演が行われる予定である。このセッションのトピックは、「ヒト観察研究による肥満とがんの関連についての洞察 」、「メタボリック症候群 、炎症、発がん」、「アディポカインとエネルギーバランス」、「宿主と腸管細菌叢の相互作用」、「ER ストレス、酸化的ストレス、オートファジー」などである。 さらに、若手研究者と著名な研究者がベストな未発表研究を発表し、国内外の専門家が議論するFree Paper Sessionsも22日( 月)(15:45 -17:15 )に同じ会場で行われる予定である。詳細はFinal Programmeを参照のこと。

今日の知識;明日の医学 Scientific Programme

 UEG Weekでは米国に加えてアジア・太平洋地域との合同セッションを開催し、東西両陣営に向けた取り組みを行っている。炎症性腸疾患(IBD)とその類似疾患に関する“East meets West” シンポジウムをはじめ、日本と欧州の内視鏡合同シンポジウム、先日の米国消化器病週間(DDW)で発表された米国消化器病学会による “Best of” セッションなど、大陸間交流の機会を多数提供している。

 22日( 月)の14:00~15:30、Auditoriumに お いて、イ ス ラ エ ル の Professor Raanan ShamirとUKのProfessor Alastair Forbesが 座 長 を 務 め る“East meets West”シンポジウムが開催される。「IBDと結核との鑑別、ベーチェット病、IBD 有病率増加に関連する環境因子、免疫不全症候群などが取り上げられ、IBDとその類似疾患へのグローバルな視点が与えられるであろう」と、Professor Shamirは語っている。

 また、24日(水)(8:30~10:30、Auditorium)には、 “Future vision of endoscopy: European and Japanese perspectives”と題するシンポジウムが開催される。「 欧州消化器内視鏡学会(ESGE)と日本消化器内視鏡学会(JGES)の合同によるこのシンポジウムは、“内視鏡の将来像 ”を感じ取れるエキサイティングな機会であり、ぜひ見逃さないようにしていただきたい」と、オランダのProfessor Paul Fockensと共

に座長を務める日本のProfessor Hisao Tajiriは述べている。

 さらに、日本人参加者向けの特別なサービスとして、UEG We ek News 日本語版が昨年に続き発行される。

 米国の医師らとの実り多い交流の場として、例年どおり、UEG We ek 主催で Best of AGA ( American Gastroenterology Association ) sessions from DDWが23日(火)の14:00~15:30にAuditoriumにて開催される。 このセッションは、今年度のDDW(サンディエゴにて開催)で発表された最新の研究結果を聴講することができる、参加者にとって特別に設けられた機会である。「食道および胃疾患、炎症性腸疾患およびその他の腸疾患、大腸がん 、肝疾患などの胃腸病変について、それぞれの専門家による注目すべきプレゼンテーションが予定されている」と、コーディネーター兼オーガナイザーである米国の Dr. Xavier Llor は述 べている。次 回の DDW で は、 “Best of UEG Week” セッションに焦点を当てて開催される予定である。

東洋と西洋の科学交流UEG Weekがアジア・太平洋地域および米国とコラボレート

Publishing Details

UEG Week News

Publisher: UEG Public Affairs Committee

Contact: UEG · House of European Gastroenterology Wickenburggasse 1 · A-1080 Vienna · Austria Phone: +43-1-997 16 39 · Fax: +43-1-997 16 39-10 Email: [email protected] · Website: www.ueg.eu

Concept & Execution: impressum health & science communication Haus der Seefahrt · Hohe Brücke 1 · 20459 Hamburg · Germany

Artwork: Kerstin Wendel · Hamburg · Germany

Corporate Design: Felt Branding · London · UK

Print: Jubels bv · Amsterdam · The Netherlands

UEG Week News Japanese Edition UEG Week News 日本語版

Executive Advisor:Kentaro Sugano, MD, PhD

編集顧問:菅野 健太郎 医学博士

Scientific Supervisors:Hiroyuki Osawa, MD, PhD(Issue no. 1) Hiroyuki Mutoh, MD, PhD(Issue no. 2 & 3)

監修 : 大澤 博之 医学博士 (Issue no. 1) 武藤 弘行 医学博士 (Issue no. 2 & 3)

Publisher [Japanese Edition]: Medical News & Conference Systems, Inc. 5F Suitenguheiwa Bldg.,1-16-8 Nihonbashi Kakigaracho, Chuo-ku, Tokyo, Japan, 103-0014 TEL: +81-3-5652-3500 FAX: +81-3-5652-3503 URL: http://www.mncs.co.jp

発行元 [日本語版 ]: 株式会社エムエヌシーシステムズ 〒103 -0014 東京都中央区日本橋蛎殻町 1 -16 -8 水天宮平和ビル 5 F TEL: 03 -5652 -3500 FAX: 03 -5652 -3503 URL: http://www.mncs.co.jp

Director of Publication[Japanese Edition]:Shin Yoshimoto

発行人 [日本語版 ]:吉本 伸

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20th United European Gastroenterology Week

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Professor Jean-Frederic Colombel,University Hospital Lille, France

Professor Ludvig M. Sollid,University of Oslo, Norway

?UEG Week News: Professor Sollid、ご自身の研究の中心的な部分について概要をお話しいただけますか。! Prof. Ludvig M. Sollid : 私の研究は、遺伝的素因を有する一部の患者さんが、穀物のグルテンタンパク質に対する不適切な免疫応答を開始する理由を解明することにあります。主要な病因遺伝子HLA がセリアック病にどう関与するかはすでに明らかになっており、グルテンのどのペプチドがセリアック病患者さんに有害なのかも判明しています。セリアック病患者さんのT細胞は、この疾患の病因であるHLA分子DQ2またはDQ8においてグルテンペプチドを認識します。興味深いことに、こうしたグルテンペプチドは体内の酵素、トランスグルタミナーゼ 2で修飾されており、この修飾がHLA分子へのグルテンペプチド結合に重要と考えられます。セリアック病患者さんは、何らかの理由でこの酵素に対する自己抗体を作っています。われわれはその理由を解明しようとしているのです。

?UEG Week News: 先生の知見は、セリアック病患者さ

んにどのような影響をもたらしますか。! Prof. Ludvig M. Sollid : セリアック病に関連するHLA遺伝子を保有しない人がセリアック病に罹患する可能性は、非常に小さなものです。セリアック病の抗体について、われわれはシカゴのPatrick Wilsonグループと共同して遺伝子組換えモノクローナル抗体を作成しており、この研究が診断アッセイの改良につながる可能性が出てくればと願っています。

?UEG Week News: UEG Research Prizeは、先生の抗体応答の研究に贈られました。先生の研究課題の重要性はどこにあるのでしょうか。! Prof. Ludvig M. Sollid : トランスグルタミナーゼ2およびグルテンに対する抗体研究のどの部分が評価されたかと言えば、臨床における患者さんの検査で重要であるという点ではないでしょうか。こうした抗体形成に関する大部分は解明されておらず、診断検査で用いている血清学的アッセイのさらなる改良の可能性があるからです。UEG Research Prizeでは、こうした領域

でのわれわれの研究が評 価されたのだと思います。

?UEG Week News:

今後の研究プロジェクトについてはどんなことを現 在 検 討中ですか。! Prof. Ludvig M. Sollid : 一部の患者さんが外来タンパク質への曝露に反応して自己抗体を作成するという、われわれがセリアック病で解明した事実は、免疫学の基礎的概念に挑戦するものと思っています。この現象を理解すれば、他の自己免疫疾患において何が問題なのかを理解するのに役に立つかもしれません。おそらく、現時点での自己免疫の概念と外因性因子の役割を修正しなければならなくなるでしょう。われわれのチームは、今後数年間、この問題の研究に多くの時間を割くことになると思います。

 欧州においては、人口の1%が生涯においてIBDに罹患するリスクを背負っているが、同時にその診断 法と治療法は大きな進歩を遂げてきてい る。同 氏が指摘しているように、最近の重要な研究成果によって、IBDは複合的な免疫疾患としての様相を呈してきている。 「消化管だけでな

く、皮膚、関節、眼、脳などの他臓器が障害される可能性が明らかとなった。特に重要なことは、遺伝子変異が疾患の表現型や個々の患者治療への反応性に影響するという衝撃的な内容が解明されたことである。こうした知見は、個別化医療を行ううえで基礎的な準備をするのに有用であるが、そのような医療の最終目標は症状を抑えるだけではなく、障害の進行を抑制することにある」。同氏は、このような目的のために開発された多くのツールの名付け親となっている。たとえば、高画質技術、生物学的製剤などの新規治療薬や生物学的指標の定義 、腸を温存する高精度手術、国際ガイドラインなどが挙げられる。このような進歩を臨床応用するためには、消化器病専門医と栄

養士、心理学者、IBD 看護師がチーム医療を実施するIBD センターの設置が不可欠である 、と同氏は指摘する。同氏によれば 、既存の IBD センター数は 、まだ少な過ぎるという。「さらに、IBD センターは、外科医、小児科医、放射線科医、病理学者で構成されており、まだ閉鎖的である。必要に応じて皮膚科医、

感染症専門医 、リウマチ専門医など他の専門医が参加するべきである」と同氏は説明し 、「 成功を確実なものにするためには、IBD センター同士の緊密なネットワークや欧州クローン病大腸炎会議( ECCO)のような国際組織との協調が鍵となる」と結んだ。

セリアック病の専門家がUEG Research Prize 2012を受賞

IBD管理の進歩

本年のUEG Research Prize は、世界的に著名なセリアック病の専門家、 Professor Ludvig M. Sollid from the University of Oslo, Norway に授与された。 UEG Week News は同氏に現在の研究と今後の目標について尋ねた。

炎症性腸疾患(IBD)の進行性障害を軽減するためには、集学的アプローチが必要である。 10月22日(月)のOpening Plenary Session (8:00~10:30、Hall 4/5)において、Professor Jean-Frederic Colombel (University Hospital Lille, France)は、集学的アプローチを実践する方法について論じる予定である。

Interview

Hot Topic

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20th United European Gastroenterology Week 20th United European Gastroenterology Week

Saturday/Sunday | October 20/21, 2012 page 7

CME クレジットの 取得について

ESGE Hands-On Training Centre ESGENAとの共同で運営され 、診断に関する理解および治療技術の向上、医師および看護師の個別指導による内視鏡技術の習得を目的とした場である。20日

( 土)と21日(日)のセッションにはESGE Learning Area内での現地登録が必要である。22日( 月)から24日(水)には追加のhands-on sessionsが開催されるが、これには予約なしで参加可能である。すべてのhands-on sessions において、各種内視鏡設備および付属品のほか、生物モデルやシミュレーターなどが扱われる。

ESGE Lecture Theatre 最近のトピックを取り上げた講演、専門家らとの小規模な公開討論が行われる(21日(日)から24日(水))。高い技術レベルの若手の内視鏡医が講演を行う一方、著名な専門家らを相手にディスカッションが行われる。出席者は、各プレゼンテーションの後に行われるディスカッションにもぜひ参加していただきたい。

ESGE DVD Learning Centre 個人的な勉強や特別関心を有する方向けの企画である(20日( 土)から24日

(水))。Learning Centre のビデオスクリーンでは、ESGE DVD Encyclopaediaから最先端の症例研究 、あるいは米国消化器内視鏡学会(ASGE)がセレクトした教育DVDなど、最新教材の閲覧が可能である。

 週末の hands-on training sessionsを除き、すべてのイベントに自由に立ち寄ることができる。

 アムステルダムで開催されているUEG Week 2012で は、 欧州以外の CMEクレジットについて、28 時間以内の取得が指定されている。医療従事者の皆さんは、実際に参加した教育アクティビティに対し 、先の時間内にクレジットの請求を必ず行っていただきたい。UEG Week では、CMEクレジットの取得にあたり、教育アクティビティに参加した実績のフィードバックが必要である。参加者は、ご出席最終日までにHall 2の登録カウンター隣の CME Terminals、またはUEG Weekウェブサイトから、評価フォームへの記入をお願いしたい。 European Accreditat ion C o u n c i l f o r C o n t i n u i n g Medical Education(EACCM E )のCME証明書は、セルフサービスで、CME TerminalsまたはUEG Weekウェブサイトにて発行される。EACCMEクレジットは、同じ番号のAMA PRA Category 1 Credits™ へ変更可能である。 詳細については、最終プログラムまたはウェブサイトを参照されたい。

ESGE Learning Area訪問欧州消化器内視鏡学会(ESGE)の Learning Area では、 内視鏡に関するさまざまな優れた教育モジュールを提供している。 Learning Area は、次の 3 つのセクションに分かれている :

All delegates receive online access as part of their UEG Week registration!

FIRST ISSUE FEBRUARY 2013!

Meet the Editor-in-Chief, Prof Jan Tack at the UEG Booth,

Wed 24 12.20-1.30!

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