~第12回~...

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基礎現代化学 ~第12回~ 分子集合体とその性質:物質の磁性 教養学部統合自然科学科・小島憲道 2014.06.25 通知:期末試験(7月30日(水)5限)

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  • 1

    基礎現代化学

    ~第12回~

    基礎現代化学

    ~第12回~

    分子集合体とその性質:物質の磁性分子集合体とその性質:物質の磁性

    教養学部統合自然科学科・小島憲道教養学部統合自然科学科・小島憲道

    2014.06.25

    通知:期末試験(7月30日(水)5限)

  • 2

    第1章

    原子

    §1

    元素の誕生

    §2

    原子の電子構造と周期性

    第2章

    分子の形成

    §1

    化学結合と分子の形成

    §2

    分子の形と異性体

    第3章

    光と分子

    §1

    分子の中の電子

    §2

    物質の色の起源

    §3

    分子を測る

    第4章

    化学反応

    §1

    気相の反応、液相の反応

    §2

    分子を創る

    第5章

    分子の集団

    §1

    分子間に働く力

    §2

    分子集合体とその性質Ⅰ

    §3

    分子集合体とその性質Ⅱ

    参考書『現代物性化学の基礎』小川桂一郎・小島憲道

    共編(講談社サイエンティフィク)

    『原子・分子の現代化学』田中政志・佐野充

    著(学術図書)

  • 3

    磁石(magnet)の語源古代ギリシャでは、鉄を引き寄せる石して磁石はすで

    に知られていた。プラトンは、その著書『イオン』にて 「マギネシアの石」として磁石のことを言及している。 ローマ帝国の博物学者大プリニウスは、著書『博物 誌』にて、マグネスという羊飼いが磁石を偶然発見し たと述べている。この「マグネシアの石」ないし「羊飼 いマグネス」が、ヨーロッパの様々な言語で磁石を指 す言葉である magnet の語源になったと考えられる。

    磁石に対し、近代的な科学の光をあてたのは、エリ

    ザベス1世の侍医であったウィリアム・ギルバートであ る。その著書『磁石及び磁性体ならびに大磁石として

    の地球の生理学』(De Magnete, Magneticisque Corporibvs,et De Magno Magnete Tellure) においてギ

    ルバートは、磁石に関する俗説や既知の現象につい て詳細に検証している。例えば、羅針盤の指北性を

    論じるにあたり、球形の磁石を作製し、これに対する 磁針の振舞いを観察している。この結果、地球そのも のが磁石であると結論付けている。

    Magnesia(マグネシア)磁石を意味する英語の「マグネット」(

    magnet)は、ギリシャ語で「マグネシアの

    石」を意味する「マグニティス・リトス」(

    μαγνήτης

    λίθος)に由来する

    という説があるように、この地域では鉄鉱

    石や磁鉄鉱だけでなく、マグネシウムや

    マンガン(双方とも名称はこの地域に由

    来する)が産出されることが、古くから錬

    金術師達に知られていた。紀元前7世紀

    以前の植民地時代には、マグネシアの都

    市国家も植民都市を建設し、イオニア地

    方に、マグネシアという都市を建設した。

    Magnesia

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Nomos_Magnisias.png

  • 4

    常磁性と反磁性

    物質が磁場中に置かれると,磁気的な分極(磁気モーメント)が生じるが,単位体積当り

    の磁気モーメントを磁化(M)と呼ぶ。自発磁化を持つ強磁性体を除けば,弱い磁場下では 磁化は磁場に比例しており,M = χH の関係がある。比例定数(χ)を磁化率と呼び,χが 正の場合を常磁性,負の場合を反磁性という。常磁性の場合はχが正であるから,磁場

    の強い方向へ力を受ける。言い換えれば常磁性物質は磁石から引力を受ける。逆に,反 磁性物質の場合はχが負であるから,磁石から斥力を受ける。

    磁気天秤(ファラデー法)

    http://peach.center.ous.ac.jp/cswiki/index.php?plugin=attach&refer=%E7%A3%81%E6%B0%97%E5%A4%A9%E7%A7%A4&openfile=balance_principle.jpghttp://peach.center.ous.ac.jp/cswiki/index.php?plugin=attach&refer=%E7%A3%81%E6%B0%97%E5%A4%A9%E7%A7%A4&openfile=balance_tenbin_huriko.jpg

  • 5 5

    反磁性:磁石に反発する(常に斥力が働く)

    電子を持つもの全て、

    あらゆる物質は反磁性を持つ

    例3:水の反磁性(モーゼ効果)例1:蛙の磁気浮上 例2:グラファイトの反磁性

  • 6

    反磁性原子(または分子)に磁場をかけると、環状の導体の場合と同じく軌道に誘導電流が流れ、磁場が遮

    蔽される。この時誘起される磁場は印加した磁場と逆向きなので、反磁性を示す。いま,質量mの電子

    が原子核の周りを回っている場合を考え,z方向に磁場をゼロからHまで磁場を印加すると誘導起電力

    によって生じる磁気モーメント(Δμ)は次式で表される。

    Δμ = −(e2H/6m) (1)

    内殻電子の軌道運動は反磁性を与え、その大きさは温度によらず一定である。また、反磁性磁化率は

    軌道半径(r)の2乗に比例するため,最外殻の軌道が最も大きく寄与する。

    S. Ueno and M. Iwasaka, IEEE Trans. On Magnetics, Vol. 75, p. 7177 (1994).

    水の反磁性による磁場中でのモーセ効果

    モーセの出エジプト:旧約聖書

    (出エジプト記(14:15-25)http://wave.ap.teacup.com/

  • 7 7

    逆モーゼ効果

    常磁性イオンの溶液が 磁石に吸い寄せられる。

    モーゼ効果

    反磁性の水(紫に着色) が磁石に反発して凹む。

    強磁場

    磁場なし

    http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/

  • 8 8

    反磁性による反発

    高配向熱分解グラファイト (HOPG)

    平面方向にベンゼン環が高配向で並んでいるため、

    反磁性の効果が大きい

  • 9 9

    もう一つの反磁性:

    超伝導体の反磁性(マイスナー効果)

    写真提供

    (財)日本相撲協会

    マイスナー効果http://www.ees.nagoya-u.ac.jp

    http://www.google.co.jp/url?sa=i&source=images&cd=&cad=rja&uact=8&docid=01_1nx7uoYeYqM&tbnid=NXYSHtBui8N9xM:&ved=0CAgQjRw&url=http%3A%2F%2Fwww.ees.nagoya-u.ac.jp%2F~web_dai1%2Fsuperconductor.html&ei=5UmiU9D_FtGXuASProLoAg&psig=AFQjCNEdphzcKRPR2SBDQTg8a0zpGYbzgA&ust=1403231077579634

  • 10

    反磁性の起源

    電磁誘導による誘導起電力:

    誘導起電力による電子の加速

    誘導起電力によって発現する磁気モーメント

  • 11

    電子群 計算値 計算値

    1s 0.0015 0.0041 % 0.0016 0.0029 %1s,2s 0.0693 0.1893 0.0751 0.13563s,3p 0.3930 1.0735 0.4318 0.77963d 0.8208 2.2420 0.9271 1.6739

    4s,4p 2.1734 5.9365 2.5314 4.57054d 8.0300 21.9335 10.5167 18.9882

    5s,5p 25.1266 68.6320 40.9108 73.8493計 36.6 100% 計 55.4 100%

    * w.R.Maycrs,Rev.Mod.24,15,(1952),Table III

    全体に対する比率 全体に対する比率

    I-Cs+

    各軌道電子群の反磁性磁化率に対する寄与。単位は10-6cm3/mol

  • 12

    )1(2 +SS )2( +nn

    常磁性

    電子は自転運動に相当する運動の自由度があり,この自由度は角運動量で表

    される。電子のスピン角運動量はħ/2であり,この電子スピンに付随して電子 固有の磁気モーメントが存在するが,この磁気モーメントが常磁性の起源とな

    る。磁気モーメントμsは電子スピンsと、μs

    = −2 (e ħ/2m)s の関係にある。こ こで eは電子の電荷,m は電子の質量,s はスピン角運動量をħで割ったもので その大きさは1/2である。電子の磁気モーメントはボーア磁子(Bohr magneton)

    μB

    (= e ħ/2mc)が単位である。遷移金属錯体においてn個の不対電子があると,n個の不対電子による磁気

    モーメント(μ)は,μ= μB

    = μBとなる。

  • 13

    700650600550500450400 λ

    (nm)

    フラウンホーファー線

    NaのD線の分裂↓

    電子スピン(S = 1/2)の発見Uhlenbeck & Gouclsmit (1925)

    Na原子の3p→3s遷移

    D2588.998 nm

    D1589.594 nm

    3P3/2

    3P1/2

    3S1/2

    l

    s

    l

    - s

    右まわり軌道運動と右まわり自転

    する電子(全角運動量 = l + s)

    右まわり軌道運動と左まわり自転

    する電子(全角運動量 = l −

    s)

    軌道運動により電子が原子核から受ける磁場

    Na D線

    電子スピンの発見:電子スピンは磁石の最小単位

  • 14

    常磁性の起源:電子スピン 電子の軌道への詰まり方と、スピンの向き

    α β

    スピン同士は打ち消しあう

    α α

    一つの軌道に二個の電子 ふたつの軌道に二個の電子

    磁石としての性質が残る

    ∴ 液体酸素は磁石に引き寄せられる。

    核 核

    電子電子

    e−

    電子スピン

    I

    μe磁気モーメント

    e−e−

    α スピン β スピン電子は、小さな磁石として振舞う。

    二つの電子のスピンは逆並行 二つの電子のスピンは並行

    Hund 則

  • 15

    O2分子の常磁性

    O2の分子軌道液体酸素は、沸点が90Kの淡青色の液

    体である。磁石に近づけると、液体酸素 は磁石に吸い寄せられる。

    小川桂一郎、小島憲道 編、新版

    『物性化学の基礎』、講談社

    (2010)

    原子軌道

    分子軌道

    原子軌道

    直交する2つの分子軌

    道にスピンを平行にし

    て収容される(フント則)

  • 16 16

    常磁性:磁石に吸い寄せられるが、磁石ではない

    強磁性・フェリ磁性:磁石

    マグネタイト(磁鉄鉱):Fe3 O4(砂鉄の主成分)

  • 17

    電子スピン:常磁性状態と様々なスピン秩序状態

    フェリ磁性反強磁性強磁性常磁性

  • 18

    磁石の条件:強い保磁力

    純鉄は1043 K(770 ℃)で強 磁性になるが、保磁力が小

    さいので磁石になれない。

    磁区 単一磁区

  • 19

    磁石の応用:ファラデー効果による偏光面の回転

    ファラデー効果を用いた磁区の直接観測

    Http://www.magnet.okayama-u.ac.jp/magword/mop/index.html

    M

    光の進行方向に対して磁

    化の方向が逆向きになると、 偏光面の回転は逆回転に

    なる。

  • 20Http://www.neomag.jp/magnet_history/

    永久磁石の開発の歴史

  • 21

    電子スピンの方向(↑↓)によ る情報の記録巨大磁気抵抗効果を用いた

    磁気メモリーの読み出し

    巨大磁気抵抗効果(GMR: Giant Magneto Resistive effect)普通の金属の磁気抵抗効果(物質の電気抵抗率が磁場により変化する現象)は数%だが、1nm程

    度の強磁性薄膜(F層)と非強磁性薄膜(NF層)を重ねた多層膜には数十%以上の磁気抵抗比を示

    すものがある。このような現象を巨大磁気抵抗効果と呼ぶ。1987年にドイツのPeter Grünberg, フランスのAlbert Fertらによって発見された。 巨大磁気抵抗効

    果は、多層膜の磁気構造が外部磁場によって変化するために生じる。 磁気多層膜以外においても、

    ペロブスカイト型マンガン酸化物においても見られる。巨大磁気抵抗効果を応用した磁気ヘッドの登

    場によって、HDDの容量が飛躍的に増大した。 Peter GrünbergとAlbert Fertはこの発見によって、

    2007年のノーベル物理学賞を受賞している。http://ja.wikipedia.org/

    磁石の応用:磁気メモリー

  • 22http://www.neomag.jp/mailmagazines/200812/

    超伝導を利用した磁石と永久電流

    超伝導材料で作った永久電流回路スイッチの温度を超

    伝導転移温度よりも高い温度にして外部電源をかけ,次

    に外部電源をかけたままで転移温度よりも低い温度に永

    久電流回路スイッチを冷やしたのち外部電源を切ると,永

    久電源回路には減衰することのない電流が流れ続ける。

    これを永久電流といい超伝導材料にだけ起こる現象であ

    る。永久電流を利用すると,磁場を保つための電力を必要

    としない電磁石(超伝導磁石)を作ることができる。

  • 23

    http://www.google.co.jp

    超伝導磁石とリニアモターカーの原理

  • 24

    Fe(II)錯体の3d電子配置

    弱い配子場 強い配子場

    Hund則の保存 Hund則の破れ

    (3dz2, 3dx2-y2)

    (3dxy, 3dyz, 3dzx)

    高スピン状態と低スピン状態の境界領域にある金属錯体は、温度や圧力などの条件を変

    えるとスピン状態が変化する。この様な錯体をスピンクロスオーバー錯体と呼んでいる。

    環境に応答してスピン状態が変化するスピンクロスオーバー錯体

  • 25P. L. Franke, et al. Inorganica Chimica Acta, 59 (1982) 5S. Decurtins et al. Chem. Phys. Lett. 105 (1984) 1

    S = 0 S = 2

    T, P, hν

    S = 0 :低スピン状態

    S = 2 :高スピン状態

    [FeII(ptz)6 ](BF4 )2 NNN

    NPr

    Ptz =eg

    t2g

    スピンクロスオーバー錯体の代表例: [FeII(ptz)6 ](BF4 )2[FeII(ptz)6 ](BF4 )2 はサーモクロミズムとフォトクロミズムを有す

  • 26

    レーザー光による書き込み( λ= 514.5 nm )

    レーザー光による消去( λ= 752.7 nm )

    無色(高スピン状態)

    濃赤紫色(低スピン状態)

    光誘起スピンクロスオーバー転移を用いた光分子メモリー

    eg

    t2g

  • 27

    双安定性をもつスピンクロスオーバー錯体

    O. Kahn, C. Jay Martinez, Science, 1998, 279, 44.

    Spin crossover transition of [FeII(NH2 trz)3 ](NO3 )1.7 (BF4 )0.3

    Principles of a display using a spin- transition polymer.

    bistability

    N N

    N

    R

    1,2,4-R-triazoleR = H, NH2, CnH2n+1,etc

    http://www.sciencemag.org/content/279/5347/44/F7.large.jpghttp://www.sciencemag.org/content/279/5347/44/F6.large.jpg

  • 28

    T = 300 K T = 77 K

    [FeII(Htrz)3 ]-Nafion®

    T1/2 = 260 K

    Nafion®

    SO3-

    [FeII(Htrz)3 ]

    透明スピンクロスオーバー錯体膜

    高スピン状態 低スピン状態

    eg

    t2g

    [FeII(Htrz)3 ] A. Nakamoto, N. Kojima, et al., Polyhedron, 24 (2005) 2909.

  • 29

    pHに応答するスピンクロスオーバー錯体

    Fe2+ と

    NH3+の間のクーロン反発により金 属錯体が膨張する

    低スピン状態(S = 0)高スピン状態(S = 2)

    クーロン反発がなくなり、金属錯

    体は収縮

    配位場が弱くな

    クーロン反発による膨張

    配位場が強くな

    酸性 塩基性

    eg

    t2g

    H. Kamebuchi, N. Kojima et al., Chem. Lett. 40 (2011) 888.

  • 30

    pHに応答するスピンクロスオーバー錯体膜[FeII(diAMsar)]-Nafion

    H. Kamebuchi, N. Kojima et al., Chem. Lett. 40 (2011) 888.

    Nafion 117

    ボトルシップと同じ合成

    pH 4.5 :

    T1/2 = 290 K

    pH 8.5 :

    T1/2 = 390 K

    [FeII(diAMsar)]

  • 31

    イオン交換膜に電圧をかけてスピン状態を制御する

    Coulomb repulsion

    Voltage: 20 VCurrent: ca.15 μA (average)Time: 60 min

    H. Kamebuchi, N. Kojima, et al. XXIV ICCBC, June 6, 2013 (Slovakia)

  • 32

    pH 4Voltage: 20 VTime: 60 minTemperature: 300 KDimension: 0.19 t × 20 W × 10 L (mm)

    pHに応答するスピンクロスオーバー錯体膜を媒介としてプロトン の流れを直接観測する

    H. Kamebuchi, N. Kojima, et al. (2013)

  • 33

    酸化鉄の磁性と地磁気の逆転

    外から磁場をかけなくても物質が磁化を持つ場合,その物質は磁

    石として振舞う.磁石の用途は様々であるが,ここでは鉄の酸化物が

    磁石になることを利用して、今から数十万年前に地磁気の極が逆転

    していたことを発見した日本の科学者のことを紹介する.水中に溶解している鉄イオンは一部、酸化鉄の小さな粒子となって

    底に体積していく.Fe3 O4やFe2 O3などの酸化鉄は,磁場がなくても 室温で鉄イオンのスピン同士が互いに整列し,小さな磁石として振舞

    うため,湖底や海底に沈殿として堆積するときには地磁気の方向を

    向いて沈殿し、やがて堆積岩として固定される.したがって,湖底や

    海底に堆積した酸化鉄を含む地層には,古い時代の地磁気の方向

    が記録されていることになる.1929年,日本の地球物理学者の松山基範(1884 – 1958)は,溶岩

    が固まってできた火成岩に含まれる磁石(酸化鉄)の向きを調べ,約

    70万年以前の地球の磁場の向きが逆転していることを発見した.発

    見当時,地磁気が逆転するなどと考えるのはあまりにも非常識と思

    われ,実験そのものに疑いを持たれた.その後,松山博士の後継者達により,琵琶湖の湖底や太平洋の海

    底の堆積物に含まれる磁石の方向が詳しく調べられ,約70万年前を

    境に地磁気の向きが逆転していることが証明された.今や,世界各地

    で古い時代に地磁気が逆転していたことが確認された.69万年前か ら243万年前までの時期は,地磁気が逆転していた時期で「松山期」 と呼ばれ,日本人の名前が地質年代の区分に採用されている.図に

    地磁気の逆転した時期を示す.

    新生代後期の地磁気極性。

    黒い箇所は現在と同じ極性、白

    い部分は現在と逆の極性。

    AgeのMaは百万年。今から70 ~250万年前は地磁気が殆ど

    逆転していた。

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Geomagnetic_polarity_late_Cenozoic.svg

  • 34

    Fe3 O4の結晶構造(逆スピネル構造)

  • 35

    太陽風とバンアレン帯:地磁気が消滅するとバンアレン帯が 消滅し、地球は太陽風(荷電粒子)直接曝される

    http://www.planetary.or.jp/earth.htmlバンアレン帯:地球の赤道上空に、荷電粒子が地球の磁場にとらえられてたまっている

    場所があり、発見者の名を取ってそれをバンアレン帯という。1958年アメリカが最初に打 ち上げた人工衛星エクスプローラー1号のデータを解析したバン・アレン博士が発見した。 この荷電粒子の起源は太陽風ばかりではなく、遠くの宇宙からのものも含まれる。

    フレミングの左手の法則

  • 36

    日本列島の折れ曲がり時期の解明

    1450万年前(第3紀中新世)、日本海が

    拡大した。オホーツク海も拡大し、千島弧

    が出来始めた。1500万年前になると日

    本海の拡大は完了した。

    このとき、西南日本は時計方向に回転

    し、東北日本は反時計方向に回転したの

    で日本列島の折れ曲がるところが陥没し

    た。これがフォッサマグナ(ラテン語で「大

    きな溝」の意)である。フォッサマグナの西

    端は糸魚川-静岡構造線である。

    Http://www.nishida-s.com/main/categ3/mtl-nagano/index.html

    古地磁気の解析による日本列島の折れ曲がりと フォッサマグナ形成時期

    スライド番号 1スライド番号 2スライド番号 3スライド番号 4スライド番号 5スライド番号 6スライド番号 7スライド番号 8スライド番号 9スライド番号 10スライド番号 11スライド番号 12スライド番号 13常磁性の起源:電子スピン�電子の軌道への詰まり方と、スピンの向きO2分子の常磁性スライド番号 16スライド番号 17スライド番号 18スライド番号 19スライド番号 20スライド番号 21スライド番号 22スライド番号 23スライド番号 24スライド番号 25スライド番号 26スライド番号 27スライド番号 28pHに応答するスピンクロスオーバー錯体pHに応答するスピンクロスオーバー錯体膜[FeII(diAMsar)]-Nafionスライド番号 31スライド番号 32スライド番号 33スライド番号 34スライド番号 35スライド番号 36