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2017/7

テキスト

1:脳画像のみかた

2:病態とリスク管理

3:脳卒中の予後予測

講師 | 荒木謙太郎

Copyright © 2017 Kentaro Araki. All Rights Reserved.複製・再販売・オークションなどへの出品を禁止します。

@新大阪@東京

必ず変わる!           脳卒中の基礎とリスク管理

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必ず変わる!脳卒中の基礎とリスク管理

CT の見方

救急車で運ばれ脳卒中が疑われた際にまず行われる(短時間で施行可能)

画像の特定:骨が白い(体内の硬いものほど放射線の吸収が高い)

脳卒中の鑑別:      急性期     →  慢性期

脳出血

血の塊(ヘマトクリット値)が白 → 空洞化して密度が薄くなり黒

脳梗塞

あまり写らない(細胞レベルでは変化なし)→壊死した細胞が黒

次のCT画像を4つの何れかに分類してみましょう

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MRI:強力な磁気を当てて脳細胞(水素原子)を揺さぶるCT との見分け:MRI(T1)は右側です。CTとどこが違うでしょうか?

T1、T2、フレア、拡散強調の分類法(荒木 Method)

 

MRI脳室

T2黒

膜・頭皮

拡散強調 脳表面(脳実質)

T1 フレア暗い 明るい

写らない 写る

次の画像を T1、T2、フレア、拡散強調 の何れかに分類しましょう脳梗塞の写り方: 超急性期(1 時間~数日) 慢性期(一ヶ月~)*出血は割愛(CT を見れば分かる)T1、T2、フレア 

     T1:黒T2:白フレア:白

  あまり写らない     ハッキリ写る拡散強調  ( DWI ・ デ ィ フ ュ ー ジ ョ ン)

            ◎白く輝く  写らなくなる唯一、急性期脳梗塞を描写

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脳梗塞の病態とリスク管理

アテローム性:血管に油(プラーク)が溜まる・メタボリック症候群と関連:高血圧 糖尿 脂質異常症 喫煙 多量飲酒    = 血液ドロドロ     血管がしなやかじゃない

・ 好発は、安静時 vs 活動時 (朝起きると麻痺に気がつく)なぜでしょうか? リハビリ介入時のリスク✔ 症状の進行_2~3日かけて徐々に悪化✔ 血圧が低くなりすぎないように✔ 低血糖(糖尿病、血糖チェック&インスリン、食事直前の介入は要注意)

心原性:血の塊(血栓)が飛ぶ・心房細動(Af)

→ 血栓ができる → 剥がれて脳の血管で詰まる

・ 好発は、安静時 vs 活動時(日中の運動時)

リハビリ介入時のリスク         (時に多発性)

✔ 出血性梗塞✔ 心房細動(Af)_心電図について聞く→不良→ベッドサイド or 病棟介入)

ラクナ:15mm以下の小梗_穿痛枝の梗塞・症状は最も軽度・高次脳の巣症状は現れないリハビリ介入時のリスク

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必ず変わる!脳卒中の基礎とリスク管理

✔ 塞栓の原因となる心疾患がないことを確認

脳出血のリスク管理

原因:多くは高血圧

   圧力がかかった際に破れ易いのは 皮質枝 vs せんつう

穿通し

枝 なぜでしょうか?

リハビリ介入時のリスク✔ 血圧管理(SBP 180mmHg以下;当院)

オートレギュレーション(自動調節能) 血圧が変化しても、脳血流は一定

* 内包後脚を含む病巣は麻痺重度

 ・血圧降下(ペルジピン)

 ✓ 塩分制限   食事のクレーム

間食

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脳梗塞の予後予測1:脳室の形からスライスの高さを推定する(脳室:上→下)

       W B  角回←その上(半卵円)  ○←側脳室ギリギリ( の字)ㇵ ○  ○←Monro孔 ○ ○  ○←側脳室下角 ○  ←その下(ミッキー) ○

メリット:位置を特定しやすいデメリット:スライスによる個体差

半卵円中心

ハの字レベル

側脳室ギリギリ

側脳室

モンロー孔

側脳室下角

中脳レベル

ミッキー

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脳梗塞の予後予測2:主幹動脈 を立体的にイメージする

中大脳動脈の走行から失語をとらえる

MCA上行枝:前頭葉に栄養

閉塞すると・・・

 

ブローカ失語

MCA下行枝:側頭・頭頂葉に栄養

閉塞すると・・・

 ウェルニッケ失語

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前・後大脳動脈の走行から失語をとらえる

ACA:前頭葉内側に栄養

閉塞すると・・・前頭葉症状(超皮質性運動失語、脳梁離断、

強制把握、遂行機能障害 など)

PCA:後頭葉に栄養

閉塞すると・・・穿通枝:視床性失語皮質枝:純粋失読・色名呼称(半盲)

【脳動脈の支配領域】

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脳梗塞の予後予測3:シルビウス裂の位置を参照する(下→上が分かり易い) 

シルビウスよりも前 = 前頭葉   ブローカ≓シルビウスよりも後ろ = 側頭葉   ウェルニッケ≓

メリット:正確な位置を特定できるデメリット:画像によっては見えにくい

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脳出血の予後予測

圧力がかかった際に破れ易いのは 皮質枝 vs せんつう

穿通し

 1:出血する血管による分類<穿通枝> 被殻出血(40%):レンズ核線条体動脈

視床出血(30%):視床穿通動脈・視床膝状体動脈橋出血(10%):橋動脈小脳出血(10%):上小脳動脈

* 失語の種類は非定型的(古典分類に当てはまらない)<皮質枝> 皮質下出血(10%):皮質枝 = 非高血圧

* 失語の種類は定型的(高次脳の巣症状が現れやすい)* 内包後脚を含む病巣は麻痺重症化

 

2:ミッドラインシフト 3:脳室穿破

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例:1、58歳、男性現病歴:転倒し救急車にて T 病院受診。既往歴:高血圧、糖尿病(血糖チェック・インスリン)、喫煙、多量飲酒画像:発症当日

 R    L画像:CT MRI(T1・T2・フレア・拡散強調)②③病名:脳梗塞(アテローム・心原・ラクナ) ④   脳出血(被殻・視床・小脳・橋・皮質下)   くも膜下出血、脳挫傷、その他急性期のリスク:                               ④

部位:   本症例 W(後) B(前) 角回・縁上回(後)脳室 ⑥ 「その上(半卵円中心)」 ( )  ○

「 の字」ㇵ ( ) ○  ○「Monro孔」 ( ) ○ ○  ○「側脳室下角」 ( ) ○「その下(中脳_ミッキー)」 ( ) ○

シルビウス ⑨

       

予測される言語障害の種類 #失語症 #構音障害 #高次脳機能障害STAD 施行(発症 1 ヶ月時)

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症例:2、64歳 現病歴:朝起きると、歩行障害と言語障害に気付かれ T 病院受診既往歴:特になし 画像:発症当日

L

画像:③CT MRI(T1・T2・フレア・拡散強調)

病名:④脳梗塞(アテローム・心原・ラクナ)

 脳出血(被殻・視床・小脳・橋・皮質下) くも膜下出血、脳挫傷、その他

急性期のリスク④:                              

部位:   本症例 W(後) B(前) 角回・縁上回(後)脳室⑥ 「その上(半卵円中心)」 ( )  ○

「側脳室ぎりぎり」 ( ) ○  ○「Monro孔」 ( ) ○ ○  ○「側脳室下角」 ( ) ○「その下(中脳_ミッキー)」 ( ) ○

シルビウス⑨        ⑦

予測される言語障害の種類 #失語症 #構音障害 #高次脳機能障害 (嚥下除く)STAD 施行(発症 1 ヶ月時)

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症例:3、64歳、男性現病歴:右片麻痺、言語障害にて搬送。既往歴:僧帽弁狭窄症

画像:発症当日・

右前頭葉 =

アーチファクト

画像:CT MRI(T1・T2・フレア・拡散強調)

病名:脳梗塞(アテローム・心原・ラクナ)④脳出血(被殻・視床・小脳・橋・皮質下)

 くも膜下出血、脳挫傷、その他

急性期のリスク:                        

部位: 本症例 W(後) B(前) 角回・縁上回(後)脳室 「その上(半卵円中心)」 ( )  ○

「側脳室ぎりぎり」 ( ) ○  ○「Monro孔」 ( ) ○ ○  ○「側脳室下角」 ( ) ○「その下(中脳_ミッキー)」 ( ) ○

       ⑦

予測される言語障害の種類 #失語症 #構音障害 #高次脳機能障害 14

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STAD 施行(発症 2 ヶ月時)

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必ず変わる!脳卒中の基礎とリスク管理

症例:4、79歳現病歴:???発症し T 病院で急性期治療(保存的加療)。既往歴:糖尿病、高血圧画像:

画像:CT MRI(T1・T2・フレア・拡散強調)病名:脳梗塞(アテローム・心原・ラクナ)   脳出血(被殻・視床・小脳・橋・皮質下)   くも膜下出血、脳挫傷、その他予後に関わる要因:脳室穿破(あり、なし) ミッドラインシフト(あり、なし)急性期のリスク:                   ⑤

       

予測される言語障害の種類 #失語症 #構音障害 #高次脳機能障害 STAD 施行(発症 2 ヶ月時)

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必ず変わる!脳卒中の基礎とリスク管理

症例:5、71才、男性現病歴:心カテ(冠動脈血栓吸引術)施行後に見当識障害、呂律障害、右麻痺を認める。既往歴:狭心症、脳梗塞、糖尿病、閉塞性動脈硬化症脳画像:発症二日

画像:CT MRI(T1・T2・フレア・拡散強調)病名:脳梗塞(アテローム・心原・ラクナ)   脳出血(被殻・視床・小脳・橋・皮質下)   くも膜下出血、脳挫傷、その他急性期のリスク:                    部位:

予測される言語障害の種類 #失語症 #構音障害 #高次脳機能障害STAD 施行(発症 3 ヶ月時)

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