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7 Graduate School of Informatics

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7 Graduate School of Informatics

8Graduate School of Informatics

Department of Intelligence Science and Technology

● 知能情報学専攻

知の解明と構築

:人間らしいしなやかな情報処理の実現

生理学 心理学情報メディアソフトウェア科学

9 Graduate School of Informatics

授業科目

修士課程科目

生命科学基礎論 認知科学基礎論 情報科学基礎論 生命情報学基礎論 生体情報処理演習 認知科学演習 

知能情報システム特論 知能情報学特別講義 パターン認識特論 人工知能特論 マルチメディア通信 

音声情報処理特論 言語情報処理特論 コンピュータビジョン ビジュアル・インタラクション 知能情報学特別研究

知能情報学特殊研究1 知能情報学特殊研究2

博士後期課程科目

生体・認知情報学特別セミナー 知能情報ソフトウェア特別セミナー 知能メディア特別セミナー

メディア応用特別セミナー 生命情報学特別セミナー 知能情報学特別セミナー

教授

乾 敏郎 山本章博 西田豊明 黒橋禎夫 奥乃 博 松山隆司 熊田孝恒 美濃導彦(メ) 岡部寿男(メ)

河原達也(メ) 阿久津達也(化学研究所) 土佐尚子(特定教授)(メ) 正木信夫(㈱国際電気通信基礎技術研究所)

准教授

中澤篤志 河原大輔 椋木雅之(メ) 宮崎修一(メ) 森 信介(メ) 梁 雪峰(特定准教授) 矢田哲士

CUTURI, Marco(特定准教授) 石井カルロス寿憲(㈱国際電気通信基礎技術研究所) 加藤丈和(特定准教授)

講師

細川 浩 水原啓暁 川嶋宏彰 延原章平

助教

前川真吾 笹岡貴史 中澤巧爾 吉仲 亮 大本義正 柴田知秀 糸山克寿 市瀬夏洋 舩冨卓哉(メ) 秋田祐哉(メ)

林田守広(化学研究所) 田村武幸(化学研究所) 西出 俊(特定助教) 村脇有吾(特定助教)(メ)

TUNG, Tony(特定助教)(メ) b井勇志(特定助教)

(メ):学術情報メディアセンター

教員名簿

講座・分野一覧

講座名 分野名 研究指導分野 担当教授

生体・認知情報学 生体情報処理 神経・脳の動作原理と情報処理の基本原理

認知情報論 人間の認知過程における情報処理機構 乾 敏郎

聴覚・音声情報処理(連携)音声言語の観測技術および信号処理技術 正木信夫

知能情報ソフトウェア ソフトウェア基礎論 モデル化と抽象化の基礎となる情報理論

知能情報基礎論 知的な情報処理機構のための情報のモデリング 山本章博

知能情報応用論 インタラクションの理解とデザイン 西田豊明

知能メディア 言語メディア 自然言語処理,知識情報処理 黒橋禎夫

音声メディア 音声・楽音・環境音の認識・理解・変換・生成方式 奥乃 博

画像メディア 画像認識・理解,ヒューマンコミュニケーション,エネルギーの情報化 松山隆司

メディア応用(協力) 映像メディア 映像メディアを介した人間とシステムの対話方式 美濃導彦

ネットワークメディア マルチメディア情報ネットワークの実現技術 岡部寿男

メディアアーカイブ 音声言語処理を用いたディジタルアーカイブの高度化 河原達也

生命情報学 人間の注意機能・実行機能の解明と認知的インタフェースへの応用 熊田孝恒

生命システム情報学(協力)バイオ情報ネットワーク バイオ情報解析のための情報技術 阿久津達也

エネルギーの情報化(共同研究) エネルギーの情報化に関する研究および社会・国際展開 松山隆司

教授乾 敏郎 正木信夫(㈱国際電気通信基礎技術研究所) 鹿島久嗣 山本章博 西田豊明 黒橋禎夫 松山隆司 熊田孝恒 美濃導彦(メ) 岡部寿男(メ) 河原達也(メ) 阿久津達也(化学研究所) 准教授石井カルロス寿憲(㈱国際電気通信基礎技術研究所) CUTURI, Marco 中澤篤志 河原大輔 梁 雪峰(特定准教授) 椋木雅之(メ) 宮崎修一(メ) 森 信介(メ) 加藤丈和(特定准教授)講師細川 浩 水原啓暁 吉井和佳 柴田知秀(特定講師) 川嶋宏彰 延原章平助教前川真吾 笹岡貴史 中澤巧爾 吉仲 亮 大本義正 糸山克寿 西出 俊(特定助教) TUNG, Tony(特定助教)(メ) 市瀬夏洋 舩冨卓哉(メ) 秋田祐哉(メ) 林田守広(化学研究所) 田村武幸(化学研究所) 髙井勇志(特定助教)

 (メ):学術情報メディアセンター

10Graduate School of Informatics

生体・認知情報学講座

高度に発達した生体,特に人間の情報処理過程を生理学的,認知科学的に探究し,応用分野へ展開することをめざしま

す。このため,神経系の情報処理機構を分子・生化学,生理学的方法で解析し,その動作原理を解明し,新しい情報処理シ

ステムの創出を図ります。また,人間の感覚,知覚,学習,記憶,思考,推論の過程を認知科学的視点や,計算論的神経科

学の視点から分析し,それらの情報処理メカニズムを追究します。

―生体が用いる情報とその処理機構の解明―

脳はゲノム情報をもとに自発的に構築されます。私たちは脳の情報処理過程がどのような物質的基盤の上に成り立

っているのかを教育,研究します。具体的には非言語コミニュケーション,感覚情報処理,体内環境制御,自発的形態

形成について生物学的実験をもとに数理モデルを作成,検証することで明らかにしていきます。

(細川 浩・前川真吾)

―人間の脳のシステム的理解をめざして―

人間の高次の認知機能がどのようにして実現されているのかに関して実験と理論の両面から教育・研究します。具

体的には,視覚のパターン認識,異種感覚情報の統合,言語・非言語コミュニケーション機能,運動制御などが脳内で

いかに実現されているかを,心理学的

実験とニューラル・ネットワークモデ

ルによるシミュレーションという方法

で解明します。また人間の脳活動のイ

メージングによって脳機能を計測しま

す。

(乾 敏郎・水原啓暁・笹岡貴史)

―音声を生成し聴取する機構を探る― (連携先:国際電気通信基礎技術研究所(ATR))

コミュニケーションの最も基本的で重要なチャンネルの一つである音声。それを生み出す生成機構,さらに音響信

号として伝達された後に脳で理解するまでの聴覚情報処理機構を,最新の観測技術と音響処理技術を駆使して検討しま

す。音声生成機構の研究では,MRI等の可視化技術に基づき音声生成モデルを構築します。また,聴覚処理機構の研究

では,実験と計算機シミュレーション,さらに機能的MRIを用いた脳活動観測に基づき,聴覚の音声聴取のメカニズム

に迫ります。

(正木信夫(ATR)・石井カルロス寿憲(ATR))

聴覚・音声情報処理連携ユニット

認知情報論分野

生体情報処理分野

イメージの回転に関わる脳内ネットワーク

Neuronal cells

上下逆転して見てください。

11 Graduate School of Informatics

(山本章博・CUTURI, Marco・吉仲 亮)

―データ解析技術を武器に世の中にインパクトを―

  データ解析技術を中心とした知能情報技術の基礎技術の発展とその実世界への還元を目指して研究を行っています。特に,統計的機械学習やデータマイニング手法の研究開発を行うとともに,様々な分野の重要な課題の解決に向けデータ解析の立場から取り組んでいます。また,コンピュータだけでは解決できない困難な課題に対して,人間とコンピュータの両者の力を合わせることで解決するための方法論の研究も行っています。(鹿島久嗣・中澤巧爾)

 人間のような柔軟な情報処理を実現するために,情報の構成要素と構造を明らかにし,情報を抽出・認識・理解・記述する処理系を研究します。データ解析技術・高次推論機構・インタラクションという観点から知能情報学に対する新しい取り組みを展開しています。

知能情報ソフトウェア講座

ソフトウェア基礎論分野

12Graduate School of Informatics

13 Graduate School of Informatics

―画像を認識・理解するコンピュータをめざして―

人間は,視覚を通して物事の様子や変化を認識・理解する優れた能力を持っています。これに匹敵する機能を持っ

た画像認識・理解システムを実現するためのハードウェア,ソフトウェアを教育・研究します。具体的には,ダンスや

スポーツをする人間などの生の姿・形・色を完全な3次元映像としてそのまま記録する「3次元ビデオ」や,人間の意

図や行動の意味を理解してその状況にあった情報提示や誘導を行うヒューマンコミュニケーションシステム,家庭やオ

フィス,工場,さらには地域コミュニティにおけるスマートエネルギーマネジメントシステムなどの実現を目指します。

(松山隆司・川嶋宏彰・延原章平)

画像メディア分野

情報コンシェルジェ3次元ビデオ

―音声・音楽・環境音・混合音を認識・理解するコンピュータをめざして―

音声メディア分野

  「音環境理解」という立場から,音声・音楽・環境音など多様な音響信号を分離・認識・理解することができる計算機・ロボットの実現を目指して研究に取り組みます。聴覚は人にとって最も重要な感覚の一つです。人間は聴覚単独で,あるいは視覚やそのほかの感覚とうまく組み合わせながら,周囲の様子や状況の変化を認識・理解する優れた能力を持っています。例えば,雑踏で満たされたパーティー会場であってもお互いの声を聴き取れたり(カクテルパーティー効果),オーケストラ中のある楽器パートのみに着目して音楽鑑賞が行えたりします。このような人間の高度な知的機構を計算機上で実現することは可能なのでしょうか。私たちの研究室では,複数の声を聴き分けたと言われる聖徳太子をヒントに,多様な環境で多様な音を「聴き分ける」という立場から音の研究をしています。音環境理解を支えているのは,統計的信号処理技術です。具体的には,シンプルかつ汎用性が高い非負行列因子分解(NMF)・独立成分分析(ICA)・トピックモデル(PLSA/LDA)などを土台として,非定常に時変化する複雑な音響信号の取り扱いに適した独自の確率モデルを定式化し,種々の最適化問題へと帰着させます。ノンパラメトリックベイズやディープラーニングなどの最新の機械学習の技法を積極的に取り入れ,高次の記号処理を組み合わせることで,環境に柔軟で頑健な数理モデルを構築します。また,人間の聴覚機能の解明に向けて,認知科学・聴覚心理学・人工知能の立場からも問題解決に取り組みます。主な研究テーマは,音楽情報処理・音楽ロボット・ロボット聴覚・自然環境/災害時における音環境理解などです。(吉井和佳・糸山克寿・西出俊)

基底スペクトル 振幅スペクトログラム (行列)

Temporalactivations時間方向の音量変化

無限因子モデル:ノンパラメトリックベイズNMF

統計的機械学習ベイズ理論 (DP, BP, GaP)ニューラルネット (DNN)最適化 (MCMC, VB)

記号処理フレーズ解析 (N-gram)構文解析 (PCFG)意味解析 (LDA)

信号処理音源分離 (NMF, ICA)音源識別 (HMM, GMM)残響除去 (AR/MA)

聴覚機能の計算モデル音声認識・自動採譜

14Graduate School of Informatics

  あらゆるものにコンピュータとネットワーク機能が組み込まれ,いつでもどこでもネットワークに接続される“ユビキタス”ネットワーク社会。その構成技術として,IPv6アーキテクチャ,マルチメディアデータの高品質伝送技術,モバイル技術,ゼロ設定技術,セキュリティなど,次世代インターネットに関する研究を行っています。また,エネルギーの情報化のための電力ルーティング,電源割り当て,資源予約や割り込みなどに,インターネット技術を応用するための研究も行っています。(岡部寿男・宮崎修一) オンデマンド型電力ネットワークのデモ展示の様子

メディア応用(協力)講座

コンピュータによるメディア処理は,そのメディアがもつ大きな表現力と,情報収集力,実時間対話能力など,これま

でになかった新しくて大きな可能性を秘めています。このようなメディアの持つ能力を最大限に活用できる応用分野として,

画像・言語・音声が統合された映像メディアを利用する新たな教育環境の構築を通して,メディア応用技術の教育・研究を

行います。大学の教育現場において実際に使えるものを作る喜びを体験できます。

―ユビキタスネットワーキング環境の実現をめざして―

ネットワークメディア分野

―映像を通したコンピュータとの対話をめざして―

計算機システムは,人間がコミュニケーションを行う上でやり取りする情報を伝達する“情報メディア”となってい

ます。計算機システムを介した円滑なコミュニケーションを実現するための“情報メディア”技術を探求し,人間の知的

活動におけるコミュニケーションの観測,蓄積,認識を研究しています。具体的

な研究領域は以下の通りです。

・講義室における人間同士のマルチメディアコミュニケーションを支援する教室システム

・調理を支援するためのキッチンにおける行動の認識

・多様なセンサ観測情報に対するプライバシ保護のための実世界情報の抽出

・さまざまな物体の仮想化を目的とした形状,動き,表面特性などの獲得

・バーチャルスタジオシステムにおける演者と仮想物体とのインタラクション

(美濃導彦・椋木雅之・舩冨卓哉)

映像メディア分野

15 Graduate School of Informatics

タンパク質立体構造と相互作用解析

生命システム情報学(協力)講座

生命は非常に複雑なシステムであり,特に細胞レベルでは,様々な種類の化合物,タンパク質,遺伝子などが相互作

用しています。生命システム情報学講座では,生命を相互作用のネットワークから成るシステムととらえ,情報学という

視点を中心に,そのシステムを解明・理解するための教育・研究を行っています。

―バイオ情報解析のための情報技術―

バイオ情報ネットワーク分野では,遺伝子間,タンパク質間,

化合物間,および,それらにまたがる相互作用の推定や,相互作用

ネットワークの解析のためのアルゴリズムを数理的手法に基づいて

開発します。また,配列解析やタンパク質の高次構造や機能の推定

など,バイオインフォマティクスにおける他の課題についてのアル

ゴリズムやソフトウェアの開発にも取り組みます。

(阿久津達也・林田守広・田村武幸)

バイオ情報ネットワーク分野

エネルギーの情報化共同研究講座

「エネルギーの情報化」とは,電力事業者が情報通信ネットワ

ークを使って電力網の高度制御,需給バランスの確保を目指す「ス

マートグリッド」とは異なり,多様な分散電源・蓄電装置を備えた

家庭,オフィス,工場,さらには地域コミュニティにおける発電・

消費・蓄電を,情報通信ネットワークを利用してリアルタイムに分

散協調制御するための理論およびシステムに関する研究開発を目指

すものです。本共同研究講座では,「エネルギーの情報化」による需

要家サイドのスマートエネルギーマネジメントシステムの実現と,

新たな市場開拓,国際展開を目指し,産学連携による研究開発,実

用化,商品化を推進することを目標としています。

(松山隆司・加藤丈和・b井勇志)

視覚反応選択過程解明のための実験

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