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コニカミノルタジャパン株式会社 センシング事業部
3D デジタイザーユーザーサポート(E-mail: [email protected])
Geomagic Verify 操作手順書
- CAD データとスキャンデータの座標合わせ -
第 3 版 2016.6.1 会社名変更、連絡先追記。
第2版 2015.4.1 GeomagicVerify 版へ改定。組織名変更。
初版 2013.10.1
操作手順書 6/1/2016 発行
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Ⅰ.初めに
本手順書では、Geomagic Verify における、CAD データ(基準データ)とスキャンデータとの座標
合わせ方法に関して、各座標合わせのポイントと操作手順を説明します。
Ⅱ、基準データとの位置合わせとは
コンピュータを使った寸法検査(CAT)では、基準データとスキャンデータの位置合わせ(座標合
わせ)は大変重要なファクターとなります。とりわけ、全体偏差、断面偏差など各種偏差は、この
位置合わせの方法により、大きく結果が変わってくるからです。
図面の基準位置や、設計意図を正しく読み取り、最適な位置合わせを行うことが必要です。
Ⅲ、各種座標合わせの操作手順
1、自動座標あわせ
自動座標合わせコマンドは、形状を判別し、ベストフィットアルゴリズムによって自動的に CAD データとス
キャンデータの座標を揃えます。このコマンドは他の座標合わせ方法で座標を合わせる前の事前処理と
して使います。
① メニューから 挿入 > 座標合わせ > 自動 を選択し、そのまま”OK”をクリックします。
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一般的に基準データはグローバル座標系に配置されていますが、スキャンデータの原点はグローバル
座標系から大きく外れていることがあります。よって、自動座標合わせでは、まず基準データの位置とス
キャンデータの位置をおおまかに合わせてから、ベストフィットにより位置合わせを行います。
スキャンデータが基準データの一部しかない場合や、シンメトリな形状の場合、また基準データとスキャ
ンデータの大きさが大きく異なる場合などは、自動座標合わせに失敗する可能性があります。
その場合は、自動座標合わせにおいて、”特徴認識で座標合わせ精度を向上”にチェックを入れて、実
行してください。ただし、処理時間は長くなります。
)
2、部分ベストフィット
”自動座標合わせ”はベストフィット位置合わせまで自動的に実行します。このときのベストフィットアルゴ
リズムは、基準データのすべてのサーフェース(形状全体)を使ってのベストフィット処理を行います。
応力試験後の形状変化や、プレスパネルのスプリングバックの評価など、事前事後の形状比較を行う場
合では、全体形状を使ってのベストフィットよりも、形状変化のない部分を使っての、部分ベストフィットの
方が適する場合があります。
① 自動座標合わせを実行します。
② メニューから 挿入 > 座標合わせ > ベストフィット を選択します。
③ ”詳細設定”の”選択データのみ使用”にチェックを入れます。
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④ 基準データ上でベストフィットに使用するサーフェースをマウスで選択していきます。
水色にハイライトされたところが選択されたサーフェースです。
⑤ 必要に応じて”拘束条件オプション”の設定を行います。
ベストフィットする際に、データの移動や回転に対し、X、Y、Z の各軸ごとに動きを拘束させることがで
きます。
たとえば以下のように設定した場合、Y 軸方向の移動のみ許可され、それ以外の移動、回転は拘束
されます。
⑥ ”OK”をクリックすると、設定された条件で部分ベストフィット処理を実行します。
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3、データム座標合わせ
形状の幾何学的要素(点、線、面など)を組み合わせて行う座標合わせです。
図面上のデータムの優先順位に合わせて、幾何形状を選択していきます。
① 自動座標合わせを実行します。
② メニューから 挿入 > 座標合わせ > データム を選択します。
③ データムペアとして基準データ上の幾何学的要素をデータムの優先順位に合わせて選択していきま
す。マニピュレータがすべてグレーになっていることを確認し、”OK”をクリックします。
(例1) データムペアに基準データの直行する3平面を①、②、③の順に選択し、”OK”をクリック。
マニピュレータ
③ ②
①
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(例 2) 事前に参照幾何形状を作成し、データム要素とする場合。
メニューから 挿入 > 参照幾何形状 > 点 を選択し、方法を”線とフェースの交差”に設定、
要素に①円柱、②平面を選択し、”OK”をクリックすると、円柱軸と平面の交点(点1)が作られます。
② ①
データムペアに、①点1、②エッジ、③円柱の順で選択し、”OK”をクリック
③
② ①
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4、RPS 座標合わせ
RPS 座標合わせはスキャンデータを複数の Reference Position Points (RPP:参照位置を決める点)で基
準データに拘束をかけてベストフィットさせる座標合わせです。
プレスパネルなど、穴位置が基準となるような場合に良く使われます。
今回の例は以下の条件設定とします。
穴③:Y 値のみ拘束
穴②:X,Y 値を拘束
穴①:X,Y,Z すべての座標位置を基準データ位置に拘束
① 自動座標合わせを実行します。
② メニューから 挿入 > 座標合わせ > RPS を選択します。
③ 穴①のエッジをクリックし、
”追加拘束条件”を X 軸:ストロング、Y 軸:ストロング、Z 軸:ストロング とします。
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④ 続けて、穴②のエッジをクリックし、
”追加拘束条件”を X 軸:ストロング、Y 軸:ストロング、Z 軸:デフォルト とします。
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⑤ 続けて、穴③のエッジをクリックし、
”追加拘束条件”を X 軸:デフォルト、Y 軸:ストロング、Z 軸:デフォルト とします。
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⑥ ”OK”をクリックすると、RPS 座標合わせを実行します。
【補足】 追加拘束条件の意味
なし:値が無視されます。
デフォルト:その方向の偏差が最小になるように計算されます。
ストロング:基準データの位置とスキャンデータの位置が同じになるように計算されます。
維持:現在のスキャン点の位置が維持されます。
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5、シミュレート CMM 点を使用した RPS 座標合わせ
鋳造品の寸法検査時に、治具などに載せて基準位置を出す場合、高さが違う複数平面で当たりを設け
て、ポジションを決める場合があります。
それと同等な座標合わせをしたい場合は、シミュレート CMM による参照点を作成し、RPS 座標合わせを
行うと便利です。なお、シミュレート CMM を使う場合、スキャンデータはポリゴンデータにしておく必要が
あります。
今回の例は以下の条件設定とします。
Z 軸基準 当たり位置
Y 軸基準 当たり位置 X 軸基準 当たり位置
① 自動座標合わせを実行します。
② メニューから 挿入 > 参照幾何形状 > シミュレート CMM 点 を選択します。
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③ Z 軸の当たり位置をマウスでクリックし、”OK”を押すとシミュレート CMM 点が追加されます。
これを、Z 軸の当たり位置3か所すべてで行います。
)
④ 同様に、X 軸当たり位置、Y 軸当たり位置にもシミュレート CMM 点を追加します。
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⑤ メニューから 挿入 > 座標合わせ > RPS 座標合わせ を選択します。
⑥ Z 軸当たりの CMM 点3か所をクリックしていきます。
このとき、”追加拘束条件”は X 軸:なし、Y 軸:なし、Z 軸:デフォルト とします。
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⑦ 同様に X 軸当たりの CMM 点をクリックします。
このとき、”追加拘束条件”は X 軸:デフォルト、Y 軸:なし、Z 軸:なし とします。
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⑧ 同様に Y 軸当たりの CMM 点をクリックします。
このとき、”追加拘束条件”は X 軸:なし、Y 軸:デフォルト、Z 軸:なし とします。
⑨ すべての RPS ペアの登録が終わったら”OK”をクリックすれば座標合わせ完了です。
以上
)