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GC キャピラリーカラム SGE’s silica drawing towers where continuous lengths of fused silica are drawn and coated. SGE GCキャピラリーカラムの紹介とセレクションガイド 74 100% ジメチルポリシロキサン BP1 83 BP1 PONA 84 BPX1 84 100% ジメチルポリシロキサン – Sol-Gel SolGel-1ms 85 5% フェニル / 95% ジメチルポリシロキサン BP5 86 5% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサン BPX5 87-88 5% フェニル ポリカルボラン-シロキサン HT5 89 8% フェニル ポリカルボラン-シロキサン HT8 90 35% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサン BPX35 90-91 35% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサン BPX608 91 50% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサン BPX50 92 70% シアノプロピル ポリシルフェニレン-シロキサン BPX70 92-93 90% シアノプロピル ポリシルフェニレン-シロキサン BPX90 93 ポリエチレングリコール (PEG) Sol-Gel SolGel-WAX 94 ポリエチレングリコール (PEG) BP20 (WAX) 94-95 ポリエチレングリコール (PEG) – TPA 処理 BP21 (FFAP) 95-96 14% シアノプロピルフェニル ポリシロキサン BP10 (1701) 96 50% シアノプロピルフェニル ポリシロキサン BP225 97 シアノプロピルフェニル ポリシロキサン BPX-VOLATILES 97 シアノプロピルフェニル ポリシロキサン BP624 98 パーメチルベータシクロデキストリン(キラル) CYDEX-B 98 GC x GC 用カラム 98 GC アプリケーション 99-146

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Page 1: GCキャピラリーカラム - SGE Analytical Science...GCキャピラリーカラム 75 フュ-ズドシリカ SGEのフュ-ズドシリカは繊細なコントロール条 件とフィードバックループをオートメーションンでコ

GCキャピラリーカラム

SGE’s silica drawing towers where continuous lengths of fused silica are drawn and coated.

SGE GCキャピラリーカラムの紹介とセレクションガイド 74

100% ジメチルポリシロキサンBP1 83

BP1 PONA 84

BPX1 84

100% ジメチルポリシロキサン – Sol-Gel  SolGel-1ms™ 85

5% フェニル / 95% ジメチルポリシロキサンBP5 86

5% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサンBPX5 87-88

5% フェニル ポリカルボラン-シロキサンHT5 89

8% フェニル ポリカルボラン-シロキサンHT8 90

35% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサンBPX35 90-91

35% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサンBPX608 91

50% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサンBPX50 92

70% シアノプロピル ポリシルフェニレン-シロキサンBPX70 92-93

90% シアノプロピル ポリシルフェニレン-シロキサンBPX90 93

ポリエチレングリコール (PEG) Sol-Gel SolGel-WAX™ 94

ポリエチレングリコール (PEG)BP20 (WAX) 94-95

ポリエチレングリコール (PEG) – TPA 処理BP21 (FFAP) 95-96

14% シアノプロピルフェニル ポリシロキサンBP10 (1701) 96

50% シアノプロピルフェニル ポリシロキサンBP225 97

シアノプロピルフェニル ポリシロキサンBPX-VOLATILES 97

シアノプロピルフェニル ポリシロキサンBP624 98

パーメチルベータシクロデキストリン(キラル)CYDEX-B™ 98

GC x GC 用カラム 98

GC アプリケーション 99-146

Page 2: GCキャピラリーカラム - SGE Analytical Science...GCキャピラリーカラム 75 フュ-ズドシリカ SGEのフュ-ズドシリカは繊細なコントロール条 件とフィードバックループをオートメーションンでコ

• 50年にわたるキャピラリーカラムの 技術革新

• はじめから最後まで一貫した   キャピラリーカラム製造

• 分離に関する最適なソリューションの提供

sge.com/support/videos でCキャピラリーカラム製造の紹介ビデオを視聴することができます。74

GC キャピラリーカラム

50年にわたるキャピラリーカラムの技術革新

SGEは、1959年に創業者のアーネスト・ドーズがはじめてガラスキャピラリーカラム製造にかかわって以来、長年にわたりGCキャピラリーカラムの開発と生産を行っています。 それらの

ノウハウはクロマトグラフィーと密接に結びついているガラステクノロジー、 ポリマー合成、 表面化学、及び製造プロセスの優れた研究・開発を通じて築き上げられて来ました。 SGEは、特殊ポリマーの開発・合成を様々なタイプ固定相を供給している優れたキャピラリークロマトグラフィー

カンパニーです。 SGEは1987年に最初に現在の業界標準の熱安定性を改善したシルアリレン固定相を、同様に1987年カルボラン固定相と1999年にSolGelテクノロジーを紹介しています。 これらのポリマーがどのように作用するかの詳細な説明については76-80ページをご参照下さい。

一貫したキャピラリーカラム製造

SGEはフュ-ズドシリカチュ-ブの製造を含め、はじめから最後まで社内で最高品質のキャピラリーカラムを一貫製造できる技術と能力を持つGCキャピラリーカラムのメーカーです。 このようなSGEの生産能力は、最高品質のキャピラリーカラムを生産するための一貫したプロセス管理・品質管理が行えます。

SGEはGCキャピラリーカラム製造に関わる以下のような製造技術を有しています。

• 精密石英ガラスの毛細管の管類の製図• 特殊ポリマー固定相の開発製造

• フュ-ズドシリカチューブの表面の特殊化学処理(クロスリンクさせた固定相の不活性処理等)

• 固定相のコートとクロスリンク処理• 全てのキャピラリーカラムへの厳しい品質テ

スト

GCカラム & アプリケーション

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GCキャピラリーカラム 75

フュ-ズドシリカ

SGEのフュ-ズドシリカは繊細なコントロール条件とフィードバックループをオートメーションンでコンデション調整をするための精巧なドーロイングタワーを用いて製造されます。 これは、優れた寸法制御と全ての材料の耐力試験を通して確認された強度を保証します。 SGEはカラム性能に影響が大きいフュ-ズドシリカチュ-ブを自分たちで製造することによって、この重要な要素を完璧に管理でき最高品質のGCキャピラリーカラムを提供することができます。 SGEが使用しているフュ-ズドシリカは非常に高純度で、 従来のガラスにある金属酸化物のような不純物がありません。 SGEはポリイミド(最高使用温度400°C)とアルミクラッド(最高使用温度480°C)の2種類のフュ-ズドシリカチュ-ブのコーテングを用意しており、 固定相に依存しますが、SGEのキャピラリーカラムは400°Cでの使用が可能です。

固定相ポリマー

SGEのほとんどのキャピラリーカラムは溶媒洗浄で汚染物質の除去ができるように固定相が設計・合成されています。キャピラリーカラムの性能が汚染によって悪くなった場合、適切な溶媒での洗浄によって汚染物質の除去を行い性能を回復させることが可能です。 キャピラリーカラムの洗浄と必要な器材については196ページをご参照下さい。

厳しい性能試験

異なるキャピラリーカラムタイプは対象とするアプリケーションに基づいてキャピラリーカラムがその分析の規格を満たすと保証するためにテスト判定基準を決定しています。 一般的なキャピラリーカラムは不活性さを保証するために分析が難しい活性化合物でキャピラリーカラムの性能の変化を明確にできる濃度と条件で品質試験を実施します。 例えば、高不活性な微極性キャピラリーカラムBPX5はn-デシルアミンとジニトロフェノールのような活性プローブを使って、低い濃度(膜厚0.25µmのカラムの場合は1-2ng)で十分に保持時間を確保しテーリングを誘発するような条件で試験を行っています。

SGEはカラム性能において厳しい基準を設け、全てのGCキャピラリーカラムでそれを満たした製品をお客様に提供します。

リンテンションタイムと安定性

SGEはキャピラリーカラム製造プロセスをすべて厳密に管理していますので、カラム間の保持特性を一定に確保できます。これにより、 SGEのキャピラリーカラムは同一メソッドでのカラム間の保持変動を非常に狭い範囲に保て、リンテンションタイムの安定性が確保できます。 クロマトグラフィー分離にとって、リンテンションタイムの変動は化合物の誤認を招きます、そのような事を防ぐことが可能です。

熱安定性

キャピラリーGCの長期的な問題にカラム温度の上昇にともなう固定相の損傷(カラムブリード)があり、それはベースラインの上昇とノイズを引き起こし分析感度に影響を及ぼします。 カラム温度の上昇にともなう固定相の損傷は取り除くことができません。 しかし、技術革新を通して劇的に低減することができます。 SGEが1987年に開発し最初に導入したシルフェニレン固定相のようなシルアリレンを含む重合体、シルフェニレン固定相はシロキサン重合体の骨格の酸素原子のいくつかを芳香族基に置換したものです。 これは、今入手可能な様々な極性と選択性のシルフェニレン固定相で劇的に改善された熱安定性をもたらしました。 SGEキャピラリーカラムはブリード性能について厳しい基準を設け、検査されています。

GCカラム & アプリケーション

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GC キャピラリーカラム

分離に関する最適なソリューションの提供

GCキャピラリーカラム極性指標

SGEは、分析者がより良好な分離が得られるGC固定相の選択の助けになるように、SGEが設計・合成したGC固定相と溶質分子との相互作用のさらなる理解の向上に努めています。 多くのクロマトグラファーは目的化合物のピークより良い分離を求めており、分離に程度を表す分離度(R)とそのパラメーターに注目しています。 分離度(R)は下記の式で示すようにカラムの理論段数、保持係数、分離係数が関係しており、分離度(R)の値が大きくなるようなカラムの選択がピークの分離を高めることにつながります。

Column Effi ciency Retention Selectivity

R = 分離度、 N = 理論段数、 k = 保持係数、α = 分離係数

GCキャピラリーカラムの観点から分離度の要因としては、品質がカラムの理論段数に影響します。 またキャピラリーカラムのサイズは保持係数に大きな影響をあたえ、固定相化学は分離係数を決定します。 多くの分析者は、必然的にシャープなピークと良い分離を得るために流量と温度に注目します。 結果的に固定相が相対保持時間にどのように効果を与えるかを考慮に入れることは少ないですが、クロマトグラフィーの選択性は固定相と溶質分子との相互作用が影響してきます。

固定相極性

固定相について論議するとき必然的に極性についても触れます。そして一般的に固定相の極性の強さは線状で表されています。しかし実際には、固定相の官能性の違いに基づいてそれぞれの相互作用も異なってきます。

英文のセレクションガイドは、sge.com/selectionguide から閲覧することができます。

パーツナンバー注文時に必要

有効段数/mの測定値カラム効率の測定値

恒温分析での最高使用温度カラムの推奨最高使用温度、場合によってはより高い温度での使用も可能ですがカラムの寿命は短くなります。

キャパシティーレシオ膜厚の値を示します。

Kovatsインデックス直鎖の炭化水素化合物に対するリテンションを示しています。

Skew値テーリング度の測定

(1=パーフェクト)

熱安定性各カラムを最高使用温度でテストしたときのブリードの値

ブリードの測定は検出器シグナルを基準として、1秒につき何ナノグラムのシロキサンがカラムから溶離されるかを測定します。試験はキャピラリーカラムの最高使用温度で実施されています。 1秒につき何ナノグラムのシロキサンがカラムから溶離したかという尺度はFIDのpA測定値だけのレポートより有意義で

す。 FID のpA 測定値は、検出器及び使われた条件に高度に依存していて、絶対的な測度ではありません。 SGEはベストパフォーマンスを保証するためにブリードの測定を行っています。下記はSGEのGCキャピラリーカラムのパフォーマンスレポートの例です。

GCカラム & アプリケーション

シリアルナンバー/カラムトレーサビリティ全てのカラムはシリアルナンバーにより製造時へのトレースが可能

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GCキャピラリーカラム 77

そこでSGEは分離の機能の違いによって定性的なスケールで固定相を表現しました。 これは固定相の相互作用の相対的な能力を反映しています。

 

下記の図(3D Phase Polarity Scale)は、異なるタイプの固定相での異なる化合物について実験からの保持の知見をもとに定量ではなく定性的な尺度で表してします。 基本的に、各固定相が3つの化学結合(ファン・デル・ワールス結合、水素結合、π結合)の機能に関してどのような作用があるかを3次元で表現しています。

結合メカニズム

ファン・デル・ワールス結合 - 電荷を持たない中性の原子あるいは分子が、主としてファン・デル・ワールス力で凝集している化学結合で非常に弱い結合力です。 これらはジメチルポリシロキサンのような無極性の固定相に最も大きく相対的に寄与しています。

水素結合-電気陰性度の高い原子に水素が共有結合している場合に起こり、極性分子が生じます。 水素原子は1よりも小さな正電荷に帯電し、その結果、付近の別の分子に含まれる酸素など負に帯電した原子と相互作用を起こします。 この結果、例として水分子などでは2つの分子を結びつける安定した結合が生じます。

π結合-分子内の隣り合った原子同士の電子軌道のローブの重なりによってできる化学結合で、 π結合はベンゼン環を持つ芳香族化合物に大きく関係しており、 ベンゼン環ではすべての π電子がドーナツ状のひとつながりの環状結合(環状電子雲)をしています。 もし分子が立体障害を受けなければ、ベンゼン環の π結合が垂直に立っており、それらは容易に相互作用します。

固定相は、合成の際に様々な分子の付加によって変更ができる官能基を持つ基本的なポリマーから成っており、これらの官能基の種類と量により、各固定相とその特性が違ってきます。

BP10

BPX5

BPX

70BP

X50

BPX

35 &

BPX

608

BPX90

BP22

5

BP21 BP

20

SolG

el W

ax

BP62

4 &

BPX

-Vol

atile

sH

T8 HT5

BP1, BP1 PONA, BPX1, SolGel-1ms

Polyethylene glycolCyanopropyl Polysilphenylene siloxaneCyanopropylphenyl siloxanePolycarborane siloxanePhenyl Polysilphenylene siloxaneDimethyl polysiloxane

BP5

PllP

&&

Wax

BPX

BPX

35

BP62

4&

BPX

-Vol

atile

s

HT

ジメチル ポリシロキサン

フェニル ポリシルフェニレン-シロキサン

ポリカルボラン-シロキサン

シアノプロピルフェニル シロキサン

シアノプロピル ポリシルフェニレン-シロキサン

ポリエチレングリコール

3D Phase Polarity Scale

GCカラム & アプリケーション

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カラーコード

固定相 構造式 SGE 固定相 特徴

ジメチル ポリシロキサン

BP1BP1 PONABPX1 SolGel-1ms

• ポリジメチルシロキサン(PDMS)の「無極性」タイプ固定相は分子間のファン・デル・ワールス相互作用に依存しており、基本的に化合物の沸点に基づいて分離します。

•GCは揮発性化合物に有用で通常は有機化合物を意味し、気化させることができる有機化合物は無極性の特徴(アルカンか炭化水素)である場合が多く見受けられます。 有機化合物のその部分が無極性固定相の表面に溶けみます。

•BP1(ジメチル ポリシロキサン)を汎用的な固定相になるのはこの特性があるからです。

ジフェニルジメチルシロキサン

BP5 • 伝統的な5%フェニル固定相

フェニル ポリシルフェニレン-シロキサン

(ポリジメチルシロキサンはシルフェニレンに置換されています)

BPX5BPX35BPX608BPX50

• シルフェニレン固定相は今、多くのカラムメーカーで、かなり一般的になっており、SGEは多くの種類で適応しております。

• BPXの"X"は固定相にシルフェニレン骨格を持っている事を示しています(例外:BPX1)。

• フェニルに置換したポリマーは比較的に無極性ですが、芳香族でのπ結合に若干の相互作用を示します。

• SGEは、1980年代に商業的にこのタイプの熱の安定度を改善しより高い最高温度を可能にしてカラムブリードを低減した固定相を導入した最初のGCキャピラリーカラムメーカーです。

フェニル ポリカルボラン-シロキサン

HT5HT8

• カルボラン固定相は非常に高温(460°C)でも安定して機能する固定相として開発されました。

• カルボランは特徴的な分子構造を持っており、カルボラン骨格内部の共有結合はσ結合で、骨格内で非局在化して、高い化学的安定性を持っています。

• その電子非局在化はベンゼンに似ており「三次元的芳香族化合物」と称されます。

• HT5とHT8はポリマー中のカルボランが低濃度のため、π結合屁の相互作用も低いものになります。

シアノプロピルフェニル ポリシロキサン

BP225BP10BP624BPX-Volatiles

• 極性固定相で、ポリジメチルシロキサンに50%以下のシアノプロピル基が置換されています。

シアノプロピル ポリシルフェニレン-シロキサン

BPX70BPX90

• シアノプロピルが高含有している固定相は、効果的に熱安定性ある固定相として製造するのが難しいです。

•BPX70は70%のシアノプロピルシロキサンのような作用がある相当品で、安定性の保つためにシルフェニレン骨格で置換された、最も熱安定性がある極性固定相です。

•BPX90は90%シアノプロピルシロキサンに相当する安定性に優れた強極性固定相です。

•BPX90の突出した相互作用はシアノ基でのπ -π結合で、シアン基は分析物の分配に大きく関与しています。

ポリエチレングリコール BP21BP20SolGel-WAX™

•PEG(WAX)タイプの固定相の主な分離機構は水素結合もしくは双極子相互作用になります。

•WAXは、エッセンシャルオイルのような化学的に異なる成分が含まれている混合物の分析に適しています。

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GC キャピラリーカラム

BP10

BPX5

BPX

70BP

X50

BPX

35 &

BPX

608

BPX90

BP22

5

BP21 BP

20

SolG

el W

ax

BP62

4 &

BPX

-Vol

atile

sH

T8 HT5

BP1, BP1 PONA, BPX1, SolGel-1ms

Polyethylene glycolCyanopropyl Polysilphenylene siloxaneCyanopropylphenyl siloxanePolycarborane siloxanePhenyl Polysilphenylene siloxaneDimethyl polysiloxane

BP5

PllP

&&

Wax

BPX

BPX

35

BP62

4&

BPX

-Vol

atile

s

HT

ASTM メソッドに推奨するGCキャピラリーカラムについては sge.com/documents/methodsを閲覧下さい。

SGE GC キャピラリーカラム固定相

GCカラム & アプリケーション

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GCキャピラリーカラム 79

適切な固定相の選択

何にこのキャピラリーカラムの固定相と化学結合の機能を使いますか? の問いへの答えは単純で、分離科学で複雑な混合物を分離することの解決策に使用し、そして1種類の固定相で全てに適応させることを希望することが多いです。 SGEは、クロマトグラファーが固定相の最も良い組み合わせを選ぶ手助けのために、極性スケールからの異なる固定相において単純な影響変動よりむしろ直交解について調査しました。

例えば、基本的な相互作用がファン・デル・ワールスのBP1と比べてポリエチレングリコールキャピラリーカラムBP20(水素結合)は芳香族化合物の分離に効いてきます。 p-キシレンとm-キシレンの分離はBP1では解決できませんが、BP20ではアルカンへの溶出順序の対応する変化とともにはっきりと解決します。 これは興味深い相互作用で、芳香族のキシレンは水素結合が多いBP20に引き付けられたのです。 水素結合と π結合の親和性の寄与の判断は、それらは互いに親和性を持っているので『どちらか一方の』状況でありません。

BP20 (wax)

BP1 (100% methyl)

1. para-xylene

2. meta-xylene

3. decane

4. undecane

3

3

4

1 and 2

4

21

より高い成分分離の説明は微極性固定相BPX5(X軸)と高極性固定相のBPX90(Y軸)で分析した一連の炭化水素の分析の保持時間の相関図でできます。 もしこれらの炭化水素が不飽和のグループを基にして分けられれば、各色(化学的なグループ)において示されたこのプロットが保持特性と機能上の化学の強い相関関係を明らかにします。

R² = 0.988

R² = 0.938

R² = 0.991

R² = 0.980

R² = 0.953

0

10

20

30

40

0 10 20 30 40Re

tent

ion

Tim

e BP

X90

(m

in)

Retention Time BPX5 (min)

dimethylnaphthalenes

naphthalenes

styrenesalkanes

benzenes

この場合、ライトブルーの炭化水素(アルカン)は、完全に無極性です。 この固定相には炭化水素アルカンと相互作用するために十分な無極性の特徴があるため、炭化水素アルカンはこの固定相に保持されます。 BPX90の場合は、高極性でアルカンに相互作用の機会を与えません。 結果として、アルカンはほとんど非保持で溶出しやすくなります。 ここでアルカンはほとんど完璧な直交性を示します。 アルカンはBPX5では保持するのに対してBPX90では保持しなくて、それらの相関はほとんどX軸に横たわっています。 純粋な炭化水素(ファン・デル・ワールスか無極性の相互作用)がほとんどBPX90で保持をしないならば、残りの芳香族化合物の保持が純粋にπ電子に関する相互作用によると結論づけることができます。 GC固定相を比較するとき、対角線からの逸脱は、保持メカニズムの重要な変化を示しします。

結論として、高極性固定相はファン・デル・ワールス相互作用よりむしろ官能性に基づいた選択性を提供して、無極性から中極性固定相で不分離だった化合物の分離改善に適している選択となります。

GCカラム & アプリケーション

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1. Stationary Phase / 固定相• 要求する分離が得られるカラムの中で最も

極性の低い固定相を選択します。• 無極性固定相は類似した構造の化合物を

沸点順で分離します。固定相のフェニル/シアノプロピル基の含有量を増やすとその分離は双極子モーメントや局在化した電子によって大きく影響されます。

【BP10(1701)、BPX35、BPX50、BP225、BPX70】

• 水素結合力の異なるなる化合物(例えばアルデヒド、アルコール、ケトン)を分離するにはポリエチレングリコールタイプの固定相が最も適してします。

【SolGel-WAX™、BP20(WAX)、BP21(FFAP)】

2. Internal Diameter / カラム内径

• カラム内径を細くするほど、カラム効率が上がり、分離度も高まります。内径の細いカラムを使用すれば、従来のカラムに対しカラム長さを短くして、同等の分離で時間分析をより短くする事が可能です。但し、負荷量の上限に注意が必要です。

GC キャピラリーカラム

80

GC キャピラリーカラムセレクション

BPX70

BPX90

BP21 (FFAP)

BP20 (WAX), SolGel-WAX™

BPX50

BP225

BP10 (1701)

BPX-Volatiles, BP624

BPX608, BPX35

HT8

HT5

BP5, BPX5

BP1, BP1 PONA, BPX1, SolGel-1ms™

Incr

easi

ng

Po

lari

ty

多環芳香属炭化水素(PAH)分析における内径の効果

固定相の選択において検討する主要な効果は以下の通りです:• 2次元GC-1次元及び2次元のために直交

する化学的性質の固相を選択します。• ファーストGC-無極性固定相で高度に保持

された分析物は極性固定相で非常に早く溶出することがあります。

• 普遍的な脂肪酸メチルエステルの分析方法。

• 官能基の違いによる不分離な分析物の分離改善。

SGEは、この情報がアプリケーションのための最適なGCキャピラリーカラム固定相選択において手助けになればと考えております。 良好な分析結果のための適切なSGE GCキャピラリーカラムの選択に役立つキャピラリーカラムパラメーター(固定相、カラム内径、カラム長さ、膜厚 等)について要点を次頁に記します。

学会や科学会議等で発表したポスターのコピーは、 sge.com/support/documentsからダウンロードできます。

Organophosphorus Pesticides1. 4-Chloro-3-

nitrobenzotrifl uoride2. 1-Bromo-2-nitrobenzene3. Tributylphosphate4. Terbufos5. Dioxathion6. Phoshamidon

7. Chlorfenvinphos8. Ethion9. Famphur10. Carbophenothion11. Triphenylphosphate12. Phosmet13. Leptophos14. Azinphos-ethyl

OPs on Aromatic Phases

Columns 30 m x 0.25 mm x 0.25 µmInitial Temp 45 ºC (1 min)1st Temp Ramp 30 ºC/min to 200 ºC (0.1 min)2nd Temp Ramp 7 ºC/minFinal Temp 315 ºC (hold 10 min)Injector Temp 280 ºCSplitless Time 1 minCarrier He, 1 ml.minInstrument HP 6890/5973

固定相のフェニル含量を増した場合の効果

GCカラム & アプリケーション

Components1. Naphthalene2. Acenaphthylene3. Acenaphthene4. Fluorene5. Phenanthrene6. Anthracene7. Fluoranthene8. Pyrene

9. Benzo(a)anthracene10. Chrysene11. Benzo(b)fl uoranthene12. Benzo(k)fl uoranthene13. Benzo(a)pyrene14. Indeno(1,2,3,-c,d)pyrene15. Dibenzo(a,h)anthracene16. Benzo(g,h,i)perylene

NORMAL - 0.25 mm IDChromatogram using a conventional (30 m x 0.25 mm ID) BPX5 column with a 0.25 µm fi lm.

FAST - 0.10 mm IDChromatogram using a FAST (10 m x 0.1 mm ID) BPX5 column with a 0.10 µm fi lm.

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GCキャピラリーカラム 81

3. Film Thickness / 膜厚

• 試料中の各成分濃度範囲が広い場合には、膜厚の厚いカラムを推奨します。 膜厚の厚いカラムを選択する事で、高濃度成分のピークが過負荷の影響でリーディングしたり、 同濃度混合品では分離していたはずの他成分ピークに重なってしまったりする現象を防げる場合があります。 濃度差の影響を受けない程、各成分の分離が十分である場合には、ピーク形状に配慮し、より薄いカラムを選択します。

• 膜厚が厚いカラムほど溶出時間がかかり、溶出温度が高くなる傾向になります。 恒温分析において、膜厚を2倍にしても同等の保持時間で溶出させるためには、オーブン温度を15~20℃高くする必要があります。 温度プログラムをかけることにより、溶出温度を幾分低く抑えることができます。

• 相比(β)は、種々のアプリケーションに対する適性を示すパラメーターのひとつです。 β値が低いカラムは、 内径に対して膜厚の比が高い、すなわち、保持力が強いことを意味しており、揮発性成分分析に適しています。 これに対して、 β値が高いカラムは、 膜厚が薄く、

保持力が比較的弱いカラムであり、 分子量が大きく、 高沸点化合物の分析に適しています。

• 同一種のカラムで内径等を変える場合は同じ相比を持つカラムを選択すると似通ったクロマトグラムを得ることが可能です。

膜厚 (µm)

カラム内径 (µm)

100 150 220 250 320 530

0.10 250 - 550 625 800 1325

0.15 - 250 - - - 883

0.25 - 150 220 250 320 530

0.50 - 75 110 125 160 265

1.00 - - 55 63 80 132

3.00 - - - - 27 44

5.00 - - - - 16 26

表1. SGEキャピラリーカラムで利用可能な相比(β)を上に示します。 同一種のカラムでカラム内径を変えるときに似たような相比に保つとクロマトグラフィーのパラメターの大幅な変更をせずに同様な結果が得られます。

膜厚の効果

4. Column Length/カラム長

• 要求される分離が得られる長さで極力短いカラムを選択します。 カラム長を長くしても十分な分離が得られない場合には、固定相及び相比を再度検討する必要があります。

• 分離度は、カラム長さの平方根に比例します。 カラム長を2倍にした場合には、基本的に分離度が1.4倍程度改善します。

カラム長さの効果

GC Columns and Applications

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GCカラム & アプリケーション

β = id4d

fただしβ = 相比(フェイズレシオ)id = カラム内径 (µm)d

f = 膜厚 (µm)

相比の計算式

Page 10: GCキャピラリーカラム - SGE Analytical Science...GCキャピラリーカラム 75 フュ-ズドシリカ SGEのフュ-ズドシリカは繊細なコントロール条 件とフィードバックループをオートメーションンでコ

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GC キャピラリーカラム

SGE カラム 固定相 他社相当品

BP1 100% ジメチルポリシロキサン DB-1, HP-1, Ultra-1, SPB-1, CP-Sil 5CB, RSL-150, RSL-160, Rtx®-1, ZB-1, CB-1, OV®-1, PE-1, 007-1(MS), SP-2100, SE-30, RH-1, CC-1, CP-Sil 5CB MS, VF-1ms, Petrocol DH

BP1-PONA 100% ジメチルポリシロキサン Petrocol DH, DB-Petro

BPX1 100% ジメチルポリシロキサン DB-HT Sim Dis, DB-2887, Rtx-2887, HP-1, Petrocol 2887, Petrocol EX2887

SolGel-1ms™ SolGel +100% ジメチルポリシロキサン Unique highly inert phase

BP5 5% フェニルジメチルポリシロキサン DB-5, DB-5.625, Rtx-5, HP-5, Ultra-2, PTE-5, PB-5, MDN-5, CP-Sil 8CB, VB-5 & ZB-5

BPX5 5% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサン

DB-5, DB-5ms, HP-5, Ultra-2, Rtx®-5, Rtx-5Sil MS, Rtx 5MS, AT-5, AT-5MS, 007-5MS, SPB-5,CP-Sil 8CB, VF-5ms, RSL-200, CB-5, OV®-5, PE-5, 007-2(MPS-5), SE-52, SE-54, XTI-5, PTE-5, CC-5, RH-5ms, ZB-5

BPX35 35% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサン

DB-35, DB-35ms, Rtx-35, HP-35, HP-35MS, SPB-35, MDN-35, VB-50, ZB-35

BPX608 35% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサン

DB-608, Rtx-35, SPB-608

BPX50 50% フェニル ポリシルフェニレン-シロキサン

OV-17, SP-2250, DB-17ms, DB-17ht, Rtx-50, SPB-50, HP-50+, HP-17, VB-50/608, ZB-50

HT5 5% フェニル ポリカルボラン-シロキサン MXT-1 SimDist, HT-SimDist, DistCB, MXT-500

HT8 8% フェニル ポリカルボラン-シロキサン No equivalent, unique high temperature capillary column with special selectivity (standard for PCB)

BP225 50% シアノプロピルフェニル ポリシロキサン

HP-225, DB-225, Rtx-225

BP10 (1701) 14% シアノプロピルフェニル ポリシロキサン

DB-1701, Rtx-1701, HP-1701, SPB-7, CP-Sil 19CB, VB-1701, ZB-1701

BP624, BPX-Volatiles

シアノプロピルフェニル ポリシロキサン DB-624, HP-VOC, Rtx Volatiles, Rtx 624, VOCOL, VB-624, ZB-624

BPX70 70% シアノプロピル ポリシルフェニレン-シロキサン

DB-23, CP-Sil 88, VF-23ms, SP-2330, SP-2380, Rtx®-2330, 007-23, AT-Silar, PE-23

BPX90 90% シアノプロピル ポリシルフェニレン-シロキサン

Unique highly polar phase

BP21 (FFAP) ポリエチレングリコール(TPA 処理) DB-FFAP, HP-FFAP, Stabilwax-DA, CP Wax 58CB, VB-FFAP, ZB-FFAP

BP20 (Wax) ポリエチレングリコール DB-Wax, Rtx-Wax, Stabilwax, HP20M, HP-Wax, HP-INNOWax, Supelcowax-10, AT-Wax, Nukol, CP Wax 2CB, VB-WAX, ZB-WAX

SolGel-WAX™ SolGel + ポリエチレングリコール Unique highly inert phase

CYDEX-B パーメチルベータシクロデキストリン Cyclodex-B, Rt-BDEXm

SGE GC キャピラリーカラムと他社相当品の対応表

カラム使用温度SGEの各GCカラムの固定相には3つの温度制限の値が表示されています。

最低使用温度 最高使用温度(恒温) 最高使用温度(昇温)

キャピラリーカラムがその温度以下になるとアルファモス状態になり、良好な分離を行うための分配現象の効果が失われる最低温度です。

72時間一定温度に保ってもキャピラリーカラムの性能に著しい変化が現れない最高温度です。SGEキャピラリーカラムは、連続72時間の間、最高温度(恒温)で保持した後に全ての品質性能試験の基準にパスするように設計されています。

キャピラリーカラムが深刻なブリードの問題や固定相の劣化を引き起こさずに、短い時間(30分まで)で使用できる最高温度です。この温度は通常は最高温度(恒温)より高いですキャピラリーカラムの寿命は、高温で使用する回数や時間の影響を受けます。

相比によるのアプリケーションの範囲相比 (β) アプリケーション

16-100 ガス体、低分子量の炭化水素、溶媒、揮発性ハロゲン化合物(M.W.16-250)

100-320 半揮発性化合物、一般的なアプリケーション(M.W. 100-700)

320-1325 高分子量の炭化水素、ワックス、石油製品(M.W. 300-1500)

www.sge.com/products のGC Columns > GC Column Locator でGCカラムの選択ができます。

最高使用温度    (昇温)

最低使用温度 -60 to 320 / 340 最高使用温度   (恒温)

GCカラム & アプリケーション