frm様式ファイルをxml様式ファイル...
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frm様式ファイルをXML様式ファイルへ変換する際の注意点
(SVF設計部 Ver6.3 ⇒ SVFX-Designer Ver9.2)
2018/07/23
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はじめに
Super Visual Formade 設計部 (以下、SVF設計部と表記)で作成した frm様式ファイルは、Ver.9.2のSVF実行部製品(SVF for PDF や SVF for JavaPrint など)でそのまま利用することができません。
frm様式ファイルをご利用中のお客様は、以下のいずれかの方法でfrm様式ファイルをSVFX-Designerで作成されるXML様式ファイルへ変換を行い、変換後のXML様式ファイルをご利用ください。
【変換方法と対象となるSVF設計部のバージョン】
1. Ver.9.2用のサービスパックに同梱のマイグレーションツールを利用して変換する (弊社推奨)
対象バージョン:SVF設計部 Ver.2.13以降
2. SVFX-Designerの一括変換機能を利用し変換する
対象バージョン:SVF設計部 Ver.6.3以降
3. SVFX-Designerで様式ファイルを開き、上書き保存する
対象バージョン:SVF設計部 Ver.6.3以降
ただし、SVF設計部とSVFX-Designerは別製品のため、frm様式ファイルからXML様式ファイルへ変換した場合、完全な互換性は保持されません。
本資料では、XML様式ファイルへの変換において、デザインの互換を保つことができない設計と機能の差異、および実行時の注意事項などについて説明します。frm様式ファイルからXML様式ファイルへの変換を行う際は、本資料を参考に変換後の様式ファイルの修正をお願いいたします。
なお、本資料の記載内容に該当しないケースでも、XML様式ファイルへ変換後は、必ず変換後の様式ファイルを利用し、出力検証を行ってください。
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利用可能な様式ファイルの種類
SVF実行部Ver.9.2
SVF設計部
SVFX-DesignerVer9.0以降
マイグレーションツールSMT/SFM
frm様式新規作成
xml様式新規作成
xml様式
変換(推奨)
frm様式
frm様式
読み込み
xml様式上書き保存
OR一括変換
利用不可
利用可能
利用可能
利用可能
Ver.2.13以降で作成
Ver.6.3以降で作成
読み込み
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改定履歴
日付 版数 改定内容
2018/07/23 初版 初版作成
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記載製品・バージョンについて
製品 バージョン パッチレベル
Super Visual Formade設計部 6.3 (Ver2.13以降)
SVFX-Designer 9.2
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目次
■マイグレーションツールを利用した様式ファイルの変換
■設計上のポイント
1.階層概念
2.矩形
3.属性変更
4.グリッド配置による座標位置
5.廃止・変更した機能
6.不正な設計の様式ファイル
■印刷実行時の注意事項
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マイグレーションツールを利用した様式ファイルの変換
Ver.2.13以降のSVF設計部で作成した frm様式ファイルは、マイグレーションツールを使用して変換を行うことが可能です。マイグレーションツール、およびマニュアルは、以下よりダウンロード可能です。( ※ サポートサイトへのログインが必要です。)
• SVFX-Designer アップデートモジュール一覧
マイグレーションツールの使用方法の詳細は、マイグレーションツールマニュアルをご参照ください。また、利用時の注意事項の詳細は、マイグレーションガイドをご参照ください。
ここでは、マイグレーションツールに含まれる様式ファイル変換ツールを単独で利用する方法をご紹介します。
「SFM.bat」が様式ファイル変換ツールを単独で起動するためのバッチファイルとなります。
「SFM.bat」は、Windows環境で利用します。
【前準備】
※ 編集前に「SFM.bat」をコピーして、バックアップを取得してください。
「SFM.bat」を任意のテキストエディターで開き、次の例を参考に環境変数を設定します。
例)C:¥workにruntimeフォルダーを解凍し、Java7の x64用(64bit)を使用する場合の設定例
set JAVA_HOME=C:¥work¥runtime¥Java7¥win¥x64¥jre
set PATH=%JAVA_HOME%¥bin;%PATH%
※ 上記2行は、最初コメントアウトされております。「rem」を削除し設定します。
※ 32bit 環境の場合は、「x64」の部分を「x86」に修正します。
https://customer.wingarc.com/support/DownloadPatch
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マイグレーションツールを利用した様式ファイルの変換
【変換手順】
変換対象の様式ファイル(.frm)もしくは、フォルダー(変換対象の様式ファイルを格納したフォルダー)を「SFM.bat」にドラッグ&ドロップしてください。
フォルダーをドラッグした場合には、該当フォルダー内に変換後のファイルと変換元のファイルがバックアップ用として作成されます。
test用.frmを単独で変換した場合、以下のファイルが作成されます。
• test用.xml … frm様式ファイルから変換されたXML様式ファイル
• test用.frm.backup20180508134959 … frm様式ファイルのバックアップ
• SFM.log … 変換時のログファイル
※ 複数回実行するとログファイルは同じ名前で上書きされます。
frm様式ファイルからXML様式ファイルへの変換では、おもに次の変換処理を行います。
・ frm形式からXML形式への変換
様式ファイル内に設定されているリンクフォーム名の拡張子も変換します。
・ 計算式/編集式内の旧属性変更/属性変更を属性式に変換
※ SVFX-Designerの一括変換機能 および、SVFX-Designerでfrm様式ファイルを開き新規保存した場合、
リンクフォーム名に指定した様式ファイルの拡張子は変更されません。手動で修正を行ってください。
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1.階層概念
SVFX-Designerでは階層(レイヤー)の概念が加わったことで、階層別にアイテムが配置されます。
SVF設計部でアイテムをサブフォームやレコードからはみ出して配置していると、意図した階層に含まれず正常に印字されないケースがあります。
SVFX-Designerで階層を確認し、印字されないアイテムを正しい階層に移動してください。
SVF設計部 Ver.6.3 SVFX-Designer Ver.9.2
出力すると、「Line1」がサブフォーム階層下にないため、レコードに合わせて罫線が引かれない
サブフォームの領域より上に微量(1~2ドット程度)はみ出して設計している
ナビゲータウィンドウの「階層別」タブで確認すると、「Line1」がサブフォーム配下の階層に存在しない
「Line1」
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2.矩形
矩形属性設定の仕様を変更しました。
SVF設計部で「塗りこみなし&枠線なし」に設定した矩形は、SVFX-Designerでは「塗り込みなし&枠線あり」の矩形に変換されます。 印字する必要がない矩形は削除してください。
SVF設計部 Ver.6.3
SVFX-Designer Ver.9.2
見えない矩形が存在
印字する必要のない矩形は削除します。
見えない矩形の設定例見えない矩形の設定例
矩形が表示される
※参考 マイグレーションツールを利用して様式ファイルを変換した場合、本事象は発生しません。該当の矩形は、変換時に削除します。
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2.矩形
サブフォームがある帳票では、共通ページ内の矩形の出力処理が異なります。
➢ frm様式ファイル : 矩形(共通)は 強制的に各ページアイテムとして処理
➢ XML様式ファイル: 矩形(共通)は 共通ページアイテムとして処理(レイヤーの指定に従う)
以下の機種を利用して印刷した場合、出力時の描画処理の違いにより印刷結果が異なる場合があります。
【対象機種】
Adobe PostScript、EPSON ESC/Page、FUJI XEROX ART4、FUJI XEROX DP Series、
FUJITSU VSP、Hitachi Prinfina MANAGER PS、NEC NPDL2、RICOH RPDL2、UNISYS JPP
【出力時の描画処理】
各ページアイテムの矩形は、塗り込みのみの矩形を先に出力し、外枠ありの矩形を後に出力します。
共通ページアイテムの矩形は、区別することはなくレイヤーの指定どおりに出力します。
外枠ありの矩形(Box2)
描画順
Box2 → Box3
塗り込みのみの矩形(Box3)
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2.矩形
該当の事象を確認した場合には、以下1.~3.のいずれかの対応を行ってください。
【設計変更による対応方法】塗り込みのみの矩形(Box3)の上に、外枠ありの矩形(Box2)が出力される設計に変更します。
1.矩形を共通ページから外す
対象となる矩形を共通ページから外すことにより、frm様式ファイルと同じ動作になります。
2.レイヤーを調整する
矩形の出力順をレイヤーで調整することにより、枠線のみの矩形を後に出力します。
【プリンタ環境設定での対応方法】
3.プリンタ設定の「フォームオーバレイ印刷」で、”しない” を指定する。
【出力結果】
レイヤーの指定に従い、外枠ありの矩形(Box2)の上に、塗り込みのみの矩形(Box3)が出力される矩形の外枠が消える
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3.バーコード
SVF設計部で作成したバーコードアイテムは、SVFX-Designerで様式ファイルを開くと設計サイズが小さくなる場合があります。SVF設計部では、バーコード幅を300dpiの解像度で算出しておりました。SVFX-Designer Ver9.0以降では、動作設定に[幅の変更を制御する]が追加されました。この設定によりバーコード幅を算出する際の解像度が異なります。
1)[バーコード幅]の計算仕様の違い
SVFX-Designerでは、[動作設定]-[バーコード] -[幅の変更を制御する]の設定値によって、生成されるバーコードの幅が異なります。➢ チェックあり:400DPI でバーコード幅を計算します。( SVFX-Designer V8.x以前と同じ操作方法でバー
コードを設計できるモードです。)➢ チェックなし(規定値):300DPI でバーコード幅を計算します。
バーコードの設計幅をfrm様式ファイルと揃えたい場合は、 [幅の変更を制御する]の設定をOFFの状態でSVFX-Designerを起動して設計を行います。
※参考 一括変換、マイグレーションツールを利用して様式ファイルを変換した場合、バーコード幅はSVF設計部と同じ幅で変換されます。ただし、変換したXML様式ファイルは、動作モードによりSVFX-Designerで様式ファイルを開いたタイミングで再計算されます。動作モードで[幅の変更を制御する]にチェックしている状態で開いた場合、サイズが変更される可能性があります。
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3.バーコード
チェックをOFFにする
SVF設計部 Ver.6.3
SVFX-Designer Ver.9.2
[幅の変更を制御する]の設定をOFFにする
バーコードの設計サイズが小さく変換される
同じ設計サイズで変換される
設定ON 設定OFF
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3.バーコード
SVFX-Designerでは、 ITFバーコードの規格に則りITFバーコードの桁数は、偶数桁の指定に変更しました。
この変更に伴い、ITFバーコードを奇数桁で指定している場合、変換後のXML様式ファイルは、偶数桁(+1)に
変更されます。
2)ITFバーコードにおける[桁数]指定の仕様の違い
➢ SVF設計部: 任意の桁数で指定
➢ SVFX-Designer :2桁以上の偶数桁で指定
印刷実行時は、ITFバーコードの規格に則り、桁数が奇数桁で指定されている場合も+1桁し偶数桁のバーコードを生成しておりました。そのため、この変更によるプログラムの修正は必要ありません。
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4.属性変更
SVFX-Designer Ver.9.0よりアイテム自身で属性の変更をおこなう「属性式」機能を追加しました。
「属性式」の追加に伴い、フィールドの編集式に指定する属性変更関数「 “/{}/”」 は廃止しました。
なお、属性変更関数と「属性式」を混在して指定すると、エラーメッセージが表示されます。
属性変更関数を利用している様式ファイルは、「属性式」で再設定する必要があります。
詳しくは、「SVFX-Designer Ver.9.2 ユーザーズマニュアル」の「第5章 属性式の設定」を参照してください。
SVF設計部 Ver.6.3
2)属性式に設定
SVFX-Designer Ver.9.2
編集式に設定
1)「共通」のチェックをはずし、「1印字ページ選択」のチェックをオンに設定
例)フィールド「data」に値があるとき、ボールド表示に属性を変更する場合
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4.属性変更
※参考 マイグレーションツールを利用して様式ファイルを変換した場合、属性変更関数はツールによって属性式に変換されます。
ただし、対応する属性式がない場合は、様式ファイル内から削除されます。削除された属性変更関数の情報は、ログ(SFM.log)において確認できます。 SFM.logには、以下のような「WARN」レベルのエラーが発生します。
例)FormMigrator(WARN): 属性関数test用.frm: フィールドの属性変更を変換できませんでした。[f2][Hensyu=4]=[java.lang.IllegalArgumentException: Illegal name: Hensyu]
例)のログメッセージでは、属性関数test用.frmの「f2」フィールドに設定された属性変更関数「 Hensyu=4 」が、SVFX-Designerの属性式関数に存在しないため変換エラーが発生していることが確認できます。このケースでは、該当の属性変更関数に関する設定が様式ファイル内から削除されます。
削除された属性変換関数の対応方法は、以下のFAQより「属性変更新旧対応表.pdf」をダウンロードし、ご確認ください。
FAQID:1837 属性変更(ダイナミックアトリビュート)から属性式への移行方法について
「属性変更新旧対応表.pdf」は、属性変更関数と属性式の各関数の対応表となります。対応表では、「属性式」用関数は赤色で表記し、Ver.6.3までのfrm様式ファイル用の属性変更関数は緑色で表記しています。1つの属性変更関数に対し、複数の「属性式」用関数での対応が可能な場合は、帳票の設計レイアウトにあわせて最適な「属性式」用関数をご利用ください。
https://customer.wingarc.com/support/faq?Id=000001837
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5.グリッド配置による座標位置
SVF設計部でグリッド配置したアイテムは、SVFX-Designer Ver.9.2で開き、アイテムを選択すると座標位置が変わる場合があります。
1)[表示倍率]の仕様の違い
SVF設計部では、[表示倍率]の設定値によってアイテムの配置できるドット単位が異なります。➢ 表示倍率を[400%]に指定した場合は 1dot単位で配置➢ 表示倍率を[100%]に指定した場合は 4dot単位で配置
SVFX-Designerでは、[表示倍率]の設定値に関わらず、1dot単位で設計できるようになりました。
この動作の違いにより、SVF設計において以下の条件で設計したアイテムは、SVFX-Designerでアイテムを選択した場合に配置位置が変わります。
• 表示倍率を100%で設計している
• [グリッドの設定]で[配置]を設定している
• [グリッドの設定]で[グリッド幅]が4の倍数ではないドット値を指定している
例)表示倍率を[100%] 、[グリッド位置のみ]を設定し、[グリッド幅]の[横方向]を「46dot」に指定してグリッドの1つ目にあわせ「Field1」を設計したfrm様式ファイルを利用した場合
<様式ファイル変換時の座標位置>・frm様式ファイルのX座標位置:「44dot」・SVFX-Designerで変換後のX座標位置:「44dot」
SVFX-Designerで「Field1」アイテムをクリックすると、グリッドにあわせてアイテムが再配置されるためField1のX座標位置が「46dot」に変更されます。
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5.グリッド配置による座標位置
2)アイテムの配置位置の仕様の違い
SVFX-Designer では、アイテムの座標位置(ドット)を小数点値まで保持できるように改善しました。そのため、[グリッド位置のみ]を設定した状態でアイテムをクリックするとアイテムが再配置され、微量の差異が発生します。
例)[グリッド幅]の[横方向]を「5mm」に設定し、 グリッド位置にアイテムを配置した場合の座標
➢ SVF設計部のX座標位置:「78」
➢ SVFX-DesignerのX座標位置:「 78.74015748031496 」
frm様式ファイルは、5mmをドットに換算したときの小数点以下の値を保持していません。
変換後にSVFX-Designerでアイテムをクリックすると、アイテムがグリッドに再配置され
小数点以下の座標位置まで値が保持されることから、座標位置が変わります。
SVF設計部 Ver.6.3 SVFX-Designer Ver.9.2
小数点以下第1位表示(初期設定)
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5.グリッド配置による座標位置
【回避策】
変換後にアイテムのプロパティのみ修正する場合は、画面左下の[ツールボックス]の[ロックモード]をオンにして操作してください。アイテムの座標位置を固定した状態で操作できます。
1)ツールボックスのロックモードをオンにする
オフ オン
SVFX-Designer Ver.9.2
2)プロパティで設定を変更する
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5.グリッド配置による座標位置
3)グリッド幅[1/12.5インチ(2mm)]の仕様の違い
グリッドの設定 の[1/12.5インチ(2mm)] は、SVF設計部 とSVFX-Designerでグリッド幅が異なります。
➢ SVF設計部では、内部的に[2mm]の幅で配置
➢ SVFX-Designer では、 [1/12.5インチ]の幅で配置
【回避策】
グリッド幅を[1/12.5インチ(2mm)]で設計したfrm様式ファイルは、SVFX-Designerではグリッド幅「2mm」に変更してください。
※参考 マイグレーションツールを利用して様式ファイルを変換した場合、グリッド幅はツールによって「2mm」に変換されます。
SVF設計部 Ver.6.3
SVFX-DesignerVer.9.2
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6.廃止・変更した機能
「フィールドの一括作成機能」の廃止
様式ファイルを変換すると一括作成属性は解除され個別フィールドに変換されます。
「移動フィールド機能」の廃止
様式ファイルを変換すると移動先のフィールド情報が削除されます。
SVF設計部 Ver.6.3 SVFX-Designer Ver.9.2
SVF設計部 Ver.6.3 SVFX-Designer Ver.9.2
新規でフィールドを作成し計算式 または、編集式で
フィールドを参照する式を設定します。
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6.廃止・変更した機能
「Microsoft Excelを使用したチャート機能」の廃止
Microsoft Excelを使用したチャート機能を利用している場合、ビットマップフィールドとして設計を行っているため様式ファイル変換時に問題は発生しませんが、機能の廃止に伴い、実行時にAPIを利用し動的にグラフデータの出力がおこなえません。
以下のAPI関数を利用しているプログラムが対象となります。
【対象API】
• VrComout(“/{EXCL xlsname}/”)
• VrComout(“/{SSHT Sheet}/”)
• VrComout(“/{SDAT gyono,lineno,data}/”)
• VrComout(“/{CGRP BmpField,ChartSheet}/”)
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6.廃止・変更した機能
【回避策】
1. Microsoft Excelのチャート機能を利用する場合
あらかじめグラフを画像データとして用意し、SVFではイメージデータとして出力を行います。
SVF設計部 Ver.6.3 SVFX-Designer Ver.9.2
グラフ用のイメージファイル(画像データ)を用意し、印刷データとして指定します
プログラムの修正が必要です。例 VrComout(“/{EXCL xlsname}/”)の箇所を以下に修正します。
VrsOut関数を利用し、イメージアイテムに対しイメージファイル名を指定
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6.廃止・変更した機能
【回避策】
2. SVFX-Designerでは、新しくデータ値をチャート化して出力する「チャート機能」を追加しました。
この機能では、Microsoft Excelのチャート機能は、利用しません。
作成できるチャートの種類は、以下の6種類です。・矩形チャート(棒グラフ・折線グラフ・面グラフ)・円形チャート(レーダーチャート・円グラフ・ドーナツグラフ)
SVF設計部 Ver.6.3 SVFX-Designer Ver.9.2
SVFのチャート機能を利用して、グラフを作成します
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6.廃止・変更した機能
「グループサプレス解除」は、キーフィールドのみ指定可能です。
キー指定していないフィールドで、かつグループサプレス解除を指定しているfrm様式ファイルを変換した場合、グループサプレス解除の設定がはずれます。キーを正しく追加して、グループサプレス解除の指定を再度設定します。
SVF設計部 Ver.6.3
SVFX-Designer Ver.9.2
グループサプレス解除の設定がはずれる
該当フィールドをキーフィールド指定し「グループサプレス解除」を指定します。
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6.廃止・変更した機能
「累計値のクリア」は、キーフィールドのみ指定可能です。
キー指定していないフィールドで、かつ累積値のクリアを指定しているfrm様式ファイルを変換した場合、累計値のクリアの設定がはずれます。キーを正しく追加して、累計値のクリアの指定を再度設定します。
SVF設計部 Ver.6.3
SVFX-Designer Ver.9.2
累計値のクリアの設定がはずれる
該当フィールドをキーフィールド指定し「累計値のクリア」を指定します。
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6.廃止・変更した機能
「ページカウントのクリア」は、キーフィールドのみ指定可能です。
キー指定していないフィールドで、かつページカウントのクリアを指定しているfrm様式ファイルを変換した場合、ページカウントのクリアの設定がはずれます。キーを正しく追加して、ページカウントのクリアの指定を再度設定します。
SVF設計部 Ver.6.3
SVFX-Designer Ver.9.2
ページカウントのクリアの設定がはずれる
該当フィールドをキーフィールド指定し「ページカウントのクリア」を指定します。
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7.不正な設計の様式ファイル
SVF設計部においてSVFの仕様に沿った設計をおこなっていないと、SVF実行部をバージョンアップして出力した際に、動作結果が変わることがあります。その場合には、SVFの仕様に沿った設計に様式ファイルを修正する必要があります。
ここでは、過去事例から判明している、動作保証外の設計方法を紹介します。
・1様式ファイル内にレコードを配置したサブフォームアイテムが複数存在する※1様式ファイル内に繰返し(リピート)アイテムとレコードを配置したサブフォームが
混在している場合も含みます。
・1様式ファイル内に繰返し(リピート)アイテムが複数存在する※レポートライターモード(VrSetFormのモードが4・5)を指定した印刷を行う様式ファイルが該当します。
・サブフォームアイテムを枠として設計しているサブフォーム内にレコードを1つも作成していない。
・キー番号を重複指定しているキーは必ず、ユニークとなる連番で指定する必要があります。※SVF設計部 Ver.6.3では、キーを重複して指定すると様式ファイル保存時にワーニングメッセージが
表示されます。
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7.不正な設計の様式ファイル
・リンクフィールドを循環指定しているリンクフィールドの指定で、Field1をFiled2へリンク、Field2をFiled1へリンク、のように循環している。
・連写帳票において、連写の領域外にデータをセットするフィールドを作成している
・編集式でのみ指定可能な以下の関数を計算式に設定している
統計関数 P系関数(PSUM()、PAVG()、PCOUNT()、PMIN()、PMAX())
ページ関数 Page()
システム変数_PAGE_CNT、_PREV_P、_NEXT_P、_PAGE_GROUP_COUNT、_TOTAL_PAGE_COUNT、_SERIAL_PAGE_COUNT、_TOTAL_PAGE_CNT
印刷書式関数 FORMAT、FORMAT2
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7.不正な設計の様式ファイル
・それぞれの綴りページで異なった連写を設定し、複数の連写が存在している
連写が1つになるように、次の手順で設計を修正してください。
1. XML様式ファイルに変換すると、連写アイテムは共通ページアイテムとして変換され、すべてのアイテムが1つの連写階層(FormCopy2)に配置されます。
別の連写階層に変更するには、[ナビゲータウィンドウ]の[階層]タブでアイテムの階層を移動してください。
2. 不要となった連写(FormCopy1)は、削除します。
綴り1page
連写の大きさがA4サイズの半分
綴り2page
連写の大きさがA4サイズ
※参考 マイグレーションツールを利用して様式ファイルを変換した場合、共通ページに1つの連写のみ残し、その他の連写は削除されます。階層、サイズなど修正してご利用ください。
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7.不正な設計の様式ファイル
・ 1つのサブフォームを使用して、それぞれの綴りページで異なったレコード、フィールドを設定している
共通page
共通の項目のみ配置
1page
レコード1に1Page用のフィールドを配置
2page
レコード2に2Page用のフィールドを配置
frm様式ファイルを保存した時点で、サブフォーム・レコードは共有ページアイテムとして保存されます。例のような同じサイズのレコードの場合は、レコードを複数作成せず、1つのレコードに対し各綴りページごとにアイテムを設計します。
SVF設計部 Ver.6.3
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7.不正な設計の様式ファイル
同じサイズのレコードは1つにまとめ、不要なレコードは削除します。
XML様式ファイルに変換すると、各アイテムは設計座標により階層別にアイテムが配置されます。
レコード階層に正しく配置されなかったアイテムは、階層が正しくなるように修正します。
修正した結果、アイテムが1つも配置されていないレコードは、不要なレコードとなるため削除します。
階層を修正後、1つもアイテムが配置されていないレコードは削除します。
SVFX-Designer Ver.9.2
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7.不正な設計の様式ファイル
・QRコードが正方形ではなく、長方形で設計されている
SVFX-Designerの変換では、幅と高さが異なる不正なQRコードは正方形になるように、高さを幅に合わせた正しいサイズに変換します。
SVF設計部 Ver.6.3 SVFX-Designer Ver.9.2
幅にあわせて高さが修正される幅にあわせて高さが修正される
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7.不正な設計の様式ファイル
・自動算出と手動設定で作成したバーコードが混在している
SVF設計部 Ver.6.3
手動設定後、自動算出で作成したバーコードをクリックするとサイズが変更される
不正な設計 正しい設計
不正な設計のバーコードを含む様式ファイルを印刷した場合、すべてのバーコードが手動設定のエレメントサイズにあわせて再計算し印刷を行います。不正な設計のバーコードは、設計サイズと印刷結果のサイズが異なっていました。SVFX-Designerの変換では、手動設定を行っている様式ファイルは、すべてのバーコードが手動設定の設定に従い再計算されたサイズで変換を行います。そのため、設計サイズと印刷結果のサイズの差異はなくなります。
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印刷実行時の注意事項
frm様式ファイルはエンコーディングを「SJIS」で保存しますが、XML様式ファイルは「UTF-8」で保存します。様式ファイルのエンコーディングの違いにより、実行時のエンコードにCp943Cを指定した場合、frm様式ファイルで設計していた以下の固定文字が文字化けする可能性があります。
― Shift-JIS 0x815C
~ Shift-JIS 0x8160
∥ Shift-JIS 0x8161
- Shift-JIS 0x817C
〓 Shift-JIS 0xFA55
固定文字以外にもフィールドの編集式や計算式で上記の文字を使用している場合には、文字化けする可能性があります。
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印刷実行時の注意事項
• 「~(Shift-JIS 0x8160)」を使用した実行例
出力要件:
1. フィールドに出力するデータに「~」が含まれる
2. 固定文字で「~」を使用している
3. フィールドの計算式で「~」を使用している
frm様式ファイルの実行結果
文字化けしない
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印刷実行時の注意事項
• 「~(Shift-JIS 0x8160)」を使用した実行例
XML様式ファイルの実行結果(エンコード:Cp943C)
XML様式ファイルに設計した固定文字と計算式で指定している「~」が文字化けする
XML様式ファイルの実行結果(エンコード:MS932)
文字化けしない
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印刷実行時の注意事項
XML様式ファイルで文字が化ける理由
エンコード「Cp943C」の場合、「~」のエンコーディングがMS932かCp943Cかにより、Unicodeに変換したときのコードポイントが異なります。
MS932(U+FF5E)
Cp943C(U+301C)
SVFX-Designerでfrm様式ファイルを読み込む場合、JavaのデフォルトファイルエンコーディングであるMS932で読み込み、Javaの内部表現であるUnicode(UTF-16)に変換されてメモリ上に保持します。これをXML様式ファイルに保存すると、SVFX-DesignerはUTF-8でエンコードして書き込みます。frm様式ファイルの固定文字「~」をXML様式ファイルに保存するまでの変換の流れは以下のとおりです。
変換後の「0xEFBD9E(UTF-8)」はCp943Cでエンコーディングして出力できないために「?」で出力されます。
読み込み時 Javaの内部コード SVFX-Designer保存時
「~」0x8160(MS932) U+FF5E(UTF-16) 0xEFBD9E(UTF-8)
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印刷実行時の注意事項
回避方法1 フォント設定をおこなう
PDFファイルへの出力では、フォント設定をおこなうことで、Unicode (0xEFBD9E(UTF-8) ) のまま処理することができます。
注意)UNIX系のOSを利用している場合は、設定方法によっては実行サーバーにフォントが必要になります。フォント設定の詳細については、「SVF for PDF ユーザーズマニュアル」の「PDF機種におけるフォント設定の方式」を参照してください。
回避方法2 「~」をCp943Cで正しくエンコードできるように様式ファイルを修正する
固定文字やフィールドの計算式、編集式で使用している「~」を以下の方法でCp943Cで正しくエンコードできるように修正します。
(1) 該当の固定文字、またはフィールドの計算式、編集式を選択します。
(2) プロパティの [文字列] をクリックし「外字」と入力し[F5]キーを押します。
(3) IMEパッドが表示されますので[シフトJIS]を[Unicode]に変更します。
(4) U+301C(WAVE DASH) 選択し、[Enter]キーを押します。