グリ-ンマテリアル・デバイス 研究開発センター(gmdセン …...2020.1.29-31...
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信州大学工学部
グリ-ンマテリアル・デバイス 研究開発センター(GMDセンター)の紹介および2020年度の成果報告
太子 敏則
信州大学工学部 GMD研究開発センター 結晶材料育成研究部門
GMDセンター創設の経緯および目的
・「結晶材料育成」、「機能性材料合成」、「応用デバイス開発」の3部門から構成され、機能性材料の作製からデバイス応用までの一貫した研究開発が可能
・企業との共同研究も積極的に実施、展開しており、研究者の人材育成を行うとともに、信州大学発のグリーンマテリアルの研究成果を広く発信している
平成23年11月1日 グリーンマテリアル・デバイス(GMD)研究開発センター
を工学部に創設
国の重要施策であるグリーンイノベーションに積極的に応えるため、本センターを当該研究活動の中核拠点として位置づけ
特徴
GMDセンター 結晶材料育成研究部門
・機能性単結晶成長に関わる多くの研究シーズ、成長技術のノウハウ、共同研究の知見、経験を保有している
・現在、シリコン、炭化ケイ素、酸化ガリウム等の半導体単結晶、サファイア、ニオブ酸カリウムナトリウム等の機能性酸化物単結晶の育成と育成結晶の評価を中心に研究・開発を実施している
・日本国内ではバルク単結晶育成に関係する研究者は少なく、当部門はこの分野で日本を代表する一研究機関として注目されている
・2021年3月現在 国プロジェクト 4件 企業との共同研究 9件 を実施中
准教授 太子敏則 名誉教授 干川圭吾
結晶材料育成研究部門 実施中の産学連携研究
②新規成長方法開発
③結晶デバイス応用
④反応解析機構解明
⑦単結晶での物性解析
⑧新たな ものづくり
⑤新機能の発現・附加
⑥新規単結晶材料創製
SiC (炭化ケイ素) β-Ga2O3 (β型酸化ガリウム)
SiGe (シリコンゲルマニウム) JAXA共研, 宇宙実験
KNN (ニオブ酸カリウムナトリウム) LLTO (チタン酸ランタンリチウム)等
SiC (炭化ケイ素) 液相からのバルク単結晶成長に関する研究
信州大学太子研究室
①②⑥
④/⑧ ⑤⑦
③
Si (シリコン) Ge (ゲルマニウム)
パワーデバイス用材料
非鉛系圧電材料 リチウムイオン電池材料
耐過酷環境構造材料
次世代半導体材料
①大形化・高品質化
Fe-Ga (鉄ガリウム)
磁歪材料
2021年3月現在実施中のプロジェクト ・JST A-STEP(β-Ga2O3) ・JST ALCA、未来社会創造(電池材料) ・関東経済産業局サポイン(SiC)
パワー半導体の用途と必要性
低損失パワーデバイスに向けての高品質β-Ga2O3結晶育成に関する研究開発
パワーデバイスに用いられる代表的な半導体
出典:情報通信研究機構
β-Ga2O3の最大のメリット
Siのように融液からの結晶育成が可能 → SiCやGaNよりも大形化、高品質化に有利 不二越機械工業との共同研究を発端
に、NEDO省エネ革新プログラムの助成を受け、直径2インチの高品質β-Ga2O3単結晶育成に成功し、SBDの試作、評価を進めた。 現在、JST A-STEPとの助成を受けさらなる単結晶の大形化を推進している。 上:直径1インチ単結晶
右:直径2インチ単結晶
グリーンマテリアル・デバイス研究開発センター
結晶材料育成
研究部門
機能性材料合成
研究部門 応用デバイス開発 研究部門
部門間・研究センター間の連携研究例
環境調和型 科学技術
研究センター
SiC結晶育成 JST スーパークラスタプログラム
圧電結晶 企業との共同研究 JST地域バリュープログラム
機能性セラミックス JST A-STEP申請
スピンデバイステクノロジーセ
ンター
パワーデバイス ・JST 未来創造プログラム申請
・「酸化ガリウムデバイス化研究会」(長野県・長野県テクノ
財団支援)
GMDセンター研究会の実施(2019年度)
プログラム: 講演1:β型酸化ガリウム単結晶育成 信州大学 干川 圭吾 講演2:β型酸化ガリウム単結晶中の欠陥と電気的特性の関係 佐賀大学 嘉数 誠 講演3:β型酸化ガリウムのエピタキシャル成長・パワーデバイス 株式会社ノベルクリスタルテクノロジー 佐々木 公平
講演4:高電圧/大電流分野におけるデバイス実装と次世代パワー 半導体への期待 -β型酸化ガリウムパワー半導体への期待-
富士電機株式会社 両角 朗 総括: 株式会社ノベルクリスタルテクノロジー 倉又 朗人
主催: 信州大学工学部 グリーンマテリアル・デバイス研究開発センター
協賛: 公益財団法人 長野県テクノ財団
日時: 2019年4月26日(金) 13:30~16:15 (受付開始 13:00)
場所: 信州大学工学部E1棟(SASTec)3階 大会議室
参加者: 53名
「次世代ワイドバンドギャップパワーデバイス用β型酸化ガリウム 単結晶材料とデバイスの研究開発」
多くの参加者から好評をいただきました!
GMDセンターの産学連携イベントと今後
2019.7.19 信州大学ものづくり振興会(信大工学部)に出展 2019.8.29-30 イノベーションジャパン2019(東京ビッグサイト)に出展
2019.9.5 第6回信州大学見本市(松本市)に出展 2019.9.6 信州大学研究シーズ展示会in EPSON に出展 2020.1.29-31 Nano tech 2020(東京ビッグサイト)に出展
産学連携イベント(2019年度)
(1)グリーンイノベーションに繋がる研究開発と産学連携の強化
(2)大型プロジェクトへの申請・実施
(3)GMDセンターの研究活動の発信, 研究会の実施
(4)先鋭領域融合研究群の研究所,他のセンターとの連携の促進
今後の展開
※2020年度はコロナウィルス感染症の影響で実施イベントの実施、参加ができませんでした。