フィーダリンク地球局アンテナ追尾制御装置 - nict...naoko yoshimura, kenji tanaka,...

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Vol. 40 No. 2 研究 通信総合研究所季報 フィーダリンク地球局アンテナ追尾制御装置 吉村直子事 田中健二* 山本伸一事 若菜弘充* (1994 1 24 日受理) ANTENNATRACKINGCONTROLEQUIPMENT INFEEDER-LINKEARTHSTATION By NaokoYOSHIMURA,KenjiTANAKA,Shin-ichi YAMAMOTO, andHiromitsuWAKANA June 1994 pp.195-201 A feeder linkearthstationforS-bandand0-bandintersatellitecommunicationexperiments utilizingtheETS 一羽 satellitehasbeeninstalledintheKashimaSpaceResearchCenterofthe CommunicationResearchLaboratory. The5 mφCassegrainantennaof thisearthstationhasa receivingantennagainof59.0 dBi,a 3 dBbeamwidthof0.2degreesandanautomatictracking capability for satellites. Forthe tracking method, a step-track (step-by-steptracking) algorithmusinga received beacon or telemetry signal is adopted. Antenna tracking is achieved by comparing the maximum received signal level before and after the trackingstep. Theantennatracking accuracyisestimatedtobewithin0.02degreesrmswhenthewindconditionsarelessthan20 meterspersec,whiletherotationrate of the antenna is 0.0073 degrees per sec on the Az axis and 0.0058degreespersecontheElaxis. Considering this accuracy and the antenna beamwidth,we willbeabletocarryoutsatellitecommunicationexperimentsunderfairlyconstantreceiving signalpowerconditionswithin0.2 dBrms. Thisantennatrackingequipmentcanalso track the CS-3 satellite as well as the ETS-VIsatellite. This paper presents the antenna tracking equipment in feeder-link earth station. [キーワード] フィーダリンク地球局,衛星開通信,アンテナ追尾,ステップトラッ夕方式. Feeder-linkearthstation,Intersatellitecommunication,Antennatracking,Step tracking. 1. はじめに 技術試験衛星羽型 CETS -羽)衛星開通信用フィー ダリンクは,上り回線 30GHz 帯,下り回線 20GHz Ka バンドを使用しており,そのためのフィーダリ ンク地球局が鹿島宇宙通信センター CSBS 実験庁舎東 側に設置されている.アンテナは直径 5m のカセグレ ンアンテナを採用し,受信アンテナ利得 59.0 dBi ,ア 関東支所宇宙通信技術研究室 195 ンテナビーム半値幅は 0.2 度である.アンテナ追尾方式 としてはステップトラック制御による追尾方式を使用し ている. ETS-VI からは常時 19.450 GHz のビーコン信号(垂 直偏波)が送信されているが,フィーダリンク地球局が 通信信号(水平偏波)用に水平偏波系でのみ構成されて いるため, ETS-VI の追尾においてはビーコン信号によ るステップトラックアンテナ追尾を行うことができない. そのため 20.170GHz で送信されている Ka バンドテ レメトリ信号(水平偏波)を用いてアンテナ追尾を行っ

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  • Vol. 40 No. 2

    研究

    通信総合研究所季報

    フィーダリンク地球局アンテナ追尾制御装置

    吉村直子事 田中健二* 山本伸一事

    若菜弘充*

    (1994年1月24日受理)

    ANTENNA TRACKING CONTROL EQUIPMENT IN FEEDER-LINK EARTH STATION

    By

    Naoko YOSHIMURA, Kenji TANAKA, Shin-ichi YAMAMOTO,

    and Hiromitsu WAKANA

    June 1994

    pp.195-201

    A feeder”link earth station for S-band and 0-band intersatellite communication experiments

    utilizing the ETS一羽 satellite has been installed in the Kashima Space Research Center of the

    Communication Research Laboratory. The 5 mφCassegrain antenna of this earth station has a

    receiving antenna gain of 59.0 dBi, a 3 dB beamwidth of 0.2 degrees and an automatic tracking

    capability for satellites.

    For the tracking method, a step-track (step-by-step tracking) algorithm using a received

    beacon or telemetry signal is adopted. Antenna tracking is achieved by comparing the

    maximum received signal level before and after the tracking step. The antenna tracking

    accuracy is estimated to be within 0.02 degrees rms when the wind conditions are less than 20

    meters per sec, while the rotation rate of the antenna is 0.0073 degrees per sec on the Az axis and

    0.0058 degrees per sec on the El axis. Considering this accuracy and the antenna beamwidth, we

    will be able to carry out satellite communication experiments under fairly constant receiving

    signal power conditions within 0.2 dB rms. This antenna tracking equipment can also track the

    CS-3 satellite as well as the ETS-VI satellite.

    This paper presents the antenna tracking equipment in feeder-link earth station.

    [キーワード] フィーダリンク地球局,衛星開通信,アンテナ追尾,ステップトラッ夕方式.

    Feeder-link earth station, Intersatellite communication, Antenna tracking, Step

    tracking.

    1. はじめに

    技術試験衛星羽型 CETS-羽)衛星開通信用フィー

    ダリンクは,上り回線30GHz帯,下り回線20GHz帯

    の Kaバンドを使用しており,そのためのフィーダリ

    ンク地球局が鹿島宇宙通信センター CSBS実験庁舎東

    側に設置されている.アンテナは直径5mのカセグレ

    ンアンテナを採用し,受信アンテナ利得59.0 dBi,ア

    . 関東支所宇宙通信技術研究室195

    ンテナビーム半値幅は 0.2度である.アンテナ追尾方式

    としてはステップトラック制御による追尾方式を使用し

    ている.

    ETS-VIからは常時19.450 GHzのビーコン信号(垂

    直偏波)が送信されているが,フィーダリンク地球局が

    通信信号(水平偏波)用に水平偏波系でのみ構成されて

    いるため, ETS-VIの追尾においてはビーコン信号によ

    るステップトラックアンテナ追尾を行うことができない.

    そのため 20.170GHzで送信されている Kaバンドテ

    レメトリ信号(水平偏波)を用いてアンテナ追尾を行っ

  • 196

    ている また,フィ ーダリンク地球局アンテナは,

    CS-3aおよび cs3b衛星にも指向することができ, このときは追尾信号として両衛星の 19.450 GHzのビーコ

    ン信号(右旋円偏波) を用いてアンテナ追尾を行うこと

    が可能であるω.本論文ではア ンテナ追尾装置の構成と性能,およびア

    ンテナ追尾アルゴリ ズムについて述べる

    2. アンテナ追尾制御装置の構成

    アンテナ追尾制御装置は,衛星からの信号を受信し検

    波信号を出力する追尾受信部,受信信号強度とアンテナ

    の方位角,仰角情報に基づいてステップトラック命I]街地

    行うアンテナ駆動指1胸部,方位角および仰角車11!の駆動モー

    タの制御を行う駆動モータ制御盤から構成される

    ,..,,盟事縦問哨側

    ·~ .j: ;;-:[ ~凶 一自己

    w・

    桝附4

    第 1図追尾受信郎外観

    通信総合研究所季報

    2. 1 追尾受信部

    フィーダリンク地球局アンテナで受信された ETS-Vl

    からの 20.170 GHzのテレメトリ信号は, 20GHz帯受

    信周波数変換部により 1.810 GHzに周波数変換され,

    さらにテレメトリ受信周波数変換部によ り70MHzへ

    周波数変換されて追尾受信部に入力される テレメトリ

    信号は変調指数 0.6 radの PCM-PM変調で,追尾受

    信部ではこのテレメ トリ信号の搬送波成分の受信信号強

    度に応じた電圧信号を取り出す。つぎに続くアンテナ駆

    動制御部では,この信号が最大となるようにアンテナを

    駆動し,白動追尾を行う

    第1図と第2図に,それぞれ追尾受信部の外観と構成

    図を,また第 l表に主要性能を示す

    周波数変換された 70MHz符のテレメトリ信号は次

    のように表される

    I L1ゆ\A= Asin( Wct+2u(t)吋0) ・(l)

    ただし We・70MHz帯搬送波角周波数

    dゆす一:変調指数

    u(t) =ー10γ1 (Hi oγLo)・テレメトリ入力

    ゆ0.初期位相

    10.?MHz信号

    モニタ端子

    R

    T

    畠-nyB

    υvaA

    l

    rr nvE

    nHu

    nr Mm

    AMH

    受信レベル

    REF

    osc 受信レベル出力

    PSD : Phase Shift Detector

    SWEEP CNTR : sweep center

    第2図追尾受信部構成図

  • Vol. 40 No. 2 June 1994 197

    第1表追尾受信部の主要性能

    刷波数 | 70MHz

    テレメトリ信号 入力レベル | -76c1Bm~-36dBm 4ゆdB以下ダイナミックレベル |

    追尾可能周波数範囲

    出力信号レベル

    受信スレッシュホールド|

    土200kHz

    45dB ・Hz 以下

    信号-形式 I c 0~IOV/4倒 B-20c1Bm標準I 0.7MHz

    第2表追尾受信部の表示項目

    表不項目 機罷

    BECON LEVEL 受信信号の受信電力表不

    FREQUENCY 受信信号の受信周波数のノミナル値からの偏差表示

    DEVIATION

    FREQ 選択されている受信信号の表示

    REMOTE 制御モードの選択及び表不

    FAULT 追尾受信部に少なくとも lつ異常・があることを示す

    LOCK ON 位:相同期ループが周期状態であることを示す

    AUTO ロックオフ時のオートスイープ機能が起動可能である

    SWEEP ことを示す

    CARR SEARCH キャリアサーチ機能が起動中であることを不す

    また,基準発振器と vcxoの出力をそれぞれAREF・= Ar sin (wrt+仇)……(2)

    Avcxo = A.sin{(wc wγ)t+ゆ(t)) ……(3)

    Wr:基準角周波数

    仇, φ(t):初期位相とすると, vcxo周波数と入力信号の積をとって帯域通過フィルタを通すとその出力は

    A.Ac ( LIφ l ABPF=τ-cost Wrt+zu(t)+妙。-仰);

    ・・・(4)

    となる.この信号の位相を基準発振器信号の位相と比較

    してフィルタを通すと,基準発振器と追尾受信部への入

    力信号との位相差に応じた誤差電圧が出力される.これ

    が零になるように位相同期ループが動作する.

    位相周期状態にあるときの帯域通過フィルタの出力

    Ac Av I LIゆ 1A8PF = -rcos¥ wrt+zu(t)+

  • 198

    定を変更するとともに, 20GHz帯受信周波数変換部の

    変換周波数を変更して追尾に用いる信号を 70MHz帯

    に変換する必要がある.

    追尾受信部はリモート市lj御とロ ーカル制御が可能であ

    り,ユニット前面のリ モート/ローカル切り替えスイッ

    チにより選択できる. リモート制御モードでは,システ

    ムコントロ ールユニットなどからの制御データによ り自

    動的に制御状態の設定,変更を行う.また,ローカル制

    御モードでは,ユニット前函スイ y チからのデータの設

    定により制御を行う.

    第2表に追尾受信部ユニット前面パネルにおける表示

    項目とその内容について示す

    2. 2 アンテナ駆動制御部

    アンテナ駆動市I]御部の外観と構成図をそれぞれ第3図

    と第4図に, 主要性能を第3表に示す.

    通信総合研究所季報

    追尾モードとして AUTO,MANUAL, PRESET

    の3つのモードがある AUTOモードでは追尾受信部

    からの受信信号が最大となるようステ y プトラック方式

    で自動追尾を行う. MANUALモートーでは Az/El各

    車ih独立に手動で、アンテナを駆動する PRESETモード

    では軌道計算により衛星をプログラム追尾するが,この

    iiリ岨計算は管制系に含まれている追尾制御装置(2)によ っ

    て行い,この装置からの指令角度によりアンテナを駆動

    する

    総 [] 第3図 アンテナ駆動ii~!御部外観

    第3表 アンテナ翠動lM御郎の主要性能

    AUTO

    追尾モード MANUAL

    PRESET

    駆動迷IJt A z判lEl 紬

    角度表示分解能

    AC200V

    AZ MOTOR POWER

    追尾flll主

    UP/DOWN LIMIT - CWICCW LIMIT

    ' 7' ンテナ駆動モ-~ .| 制御盤 I ーーー・ー- ---'

    ill尾雪

  • Vol.40 No.2 June 1994

    AUTOモードでの信号の流れを簡単に説明すると,

    追尾受信部からの受信レベルとアンテナ角度情報が

    AID変換されてマイクロプロセッサに入力される.こ

    こで軸の駆動方向などを決定し,アンテナ駆動モータ制

    御盤にアンテナ軸駆動信号を送る.これを受けてアンテ

    ナ駆動モータ制御部からアンテナを駆動する.

    アンテナ駆動制御部は,アンテナ追尾制御に関する状

    態の表示と操作機能,シーケンス制御機能及びステップ

    トラック制御機能の3つの機能を有する.

    2.2. 1 表示/操作機能

    次の状態表示と状態の選択が可能である.

    (a) 方位角軸(Az輸),仰角軸(Eli紬)のアンテナ

    指向角度表示

    (b)受信レベル表示

    (c) Az軸, El軸のアンテナ制御系異常表示

    (d)追尾モードの選択・表示

    (e) MANUALモード時のAz軸, El軸の駆動選択・

    表示およびリミット表示

    2.2. 2 シーケンス制御機能

    アンテナ駆動及び追尾制御に関する全体のシーケンス

    の管理を行う.マイクロコンビュータを使用して追尾モー

    ド選択,駆動指令制御を行い,ステップトラック制御用

    信号,モータ!駆動信号,アンテナ駆動制御部の動作状態

    を出力している.

    2.2.3 ステップトラック制御機能

    自動追尾制御方式としてステップトラック制御方式を

    用いている.これは,追尾受信部より入力されるアナロ

    グ受信信号を AID変換し,アンテナ駆動前の受信信号

    レベルと駆動後の受信信号レベルとを比較し,受信信号

    レベルが最大になるようにアンテナ駆動部を制御し,自

    動追尾を行うものである.ステップトラック制御のフロー

    チャートを第5図に示す.アンテナの駆動は Az

    軸, El軸を交互に行ない,それぞれ駆動前後の受信信

    号レベルを比較し,駆動後にレベ、ルが増加していれば次

    回の駆動方向を同方向に,減少していれば逆方向に決定

    する.

    (a) Az, El軸駆動初期設定

    ステップトラック開始時には最初の Az軸及び El軸

    の駆動方向をともに受信レベルが増加する方向にするた

    め, 1軸の駆動で受信レベルが低下した場合には,他方

    の軸の駆動を禁止し,前者の軸を元の位置に戻した後に

    後者の軸を駆動する.両輸の駆動方向が決定した後次の

    処理に移る.

    (b) Az, El軸駆動条件処理

    ステップトラック追尾中の Az,El軸の駆動方向決定

    のための条件処理の lサイクルの様子を第6図に示す.

    199

    ステップトラック開始

    A z, E I 1輪駆動初期設定

    ~ A z, E I 輪駆動

    条件処理

    コ二ピーク判定処理

    コ二待織処理

    エEND

    第5図 ステップトラックフローチャー卜

    1サイヲル

    Az軸動作領域 日輪動作領減

    Az柏騒動信号

    ..... .....

    t1 12 13 時事lj14 t5 t6

    第6図 Az/E1輪駆動制御信号の送出タイミング

    時刻 t1に Az軸駆動信号が送出されると,この時刻

    t1での受信レベルがアンテナ駆動前の受信レベルとし

    てメモリ領域 1に記憶される.時刻らに Az輪駆動信

    号は停止するが,モータ制動時間遅れによりアンテナは

    時刻 tgで停止する. この時刻 tgの受信レベ・ルが駆動後

    の受信レベルとしてメモリ領域2に記憶される.このア

    ンテナ駆動前後のレベルを比較して次の Az軸の駆動

    方向を決定する.

    次に時刻 t4にて Eli紬駆動信号が送出されると Az

    軸と同様の動作が繰り返されて次回の El軸の駆動方向

    が決定される.

    以上のサイクルがアンテナがビームピーク位置を補足

    するまで繰り返される.

    (c) ピーク判定処理

    受信ビームのピーク判定は,以下のようにして行われ

  • 200

    B

    -4 ・3 ・2 -1 0

    スrフ幅 l

    受信信号

    レベル

    A B

    2

    ビムピーク位置

    3

    A ピーク領域

    B’傾斜領i或

    4 アンテナ位置

    第 7図 受信レベルパターンとアンテナ位置

    EL輔 .

    通信総合研究所季報

    る 第 7図に受信レベルパタ ーンとアンテナ位置関係を

    示す アンテナが衛星方向 (ピーク位置) に向かつて駆

    動されるときには,駆動毎に受信信号レベルが増加し

    ピーク位置に達すると次の駆動により受信信号レベルは

    減少する このときからピークの判定が開始される.ア

    ンテナがピーク領域(図中領域A)に述続して各車ih6回

    存在するとアンテナは追尾を終了し, ピーク位置で停止

    して待機状態となる もしピーク判定時に傾斜領域(図

    中領域B)にアンテナが移行した場合には, ピーク判定

    処理を中止し, Az,El車lh駆動条件処理に戻る.ただし,

    領域Aはステ ップ トラックの約 2ステ y フ。の幅に相当す

    る ステップトラック駆動の典型的なパタ ーンを第8図

    に示す

    (d)待機処理

    待機状態となったアンテナはあらかじめ定めておいた

    トラ ッキングインタ ーパル時間を経過すると再び追尾状

    態に切換えられ,ステップトラック追尾を開始する. ト

    ラッキングインタ ーパル時間は本装置では任意に設定す

    ることが可能であり,衛星の軌道制御状況,すなわち衛

    星の見かけの運動の程度に応じて決められる

    2. 2.4 シリアノレインタ ーフェース

    受信レベルピヲ位置 ーーー静アJテナ位置

    AZ納起動方向

    EL納起動方向

    アンテナ駆動制御l部は,RS232C/RS422変換器を介

    して管制l系に含まれている追尾制御装置ω と接続され,

    アンテナ制御情報の監視と PRESETモード時の制御]

    が行える.主なインタ ーフェース条件を第4表に,監視

    制御デー タのフォ -?·~卜を第 9 図に不す

    第8図

    ・ー・”

    AZ輸

    主視

    制御

    ステ ァプトラック ~IHilJパターン

    DATA

    [s T x I o 1 I o 2 Iー 1ー I341 35JETX!BC C

    DATA

    Is T x I o 1 I o 2 I - Iーい 4いslETxjsccjSTX ST ART 0 F T E X T (AS C I l・02) ETX:END 0ド TEXT (ASCll:03)

    BCC BLOCK CHECK CODE (偶数パリティ)

    m9図 監視制御データのフォー? .,ト

    第4表 管制系追尾市lj御装鐙とのインターフェース条件

    才ンタ フェ ス71武 I RS-232C 全 2京,剥歩i訂JJYJ伝送迷!支 9 6 0 0 b p s

    キャフクタ長 7ピ・ノト

    スタートピット lピット

    キャラクタフォーマット パリァイピット lピγ ト({同数パリァィ)

    スト ップピッ ト lピット

    ノE、zバ,d 1 0ピット/キヤフクタ手Jilli 合!月三「J町iIi".いの伝送j対JV]にてデー タ送出する

  • Vol.40 No.2 June 1994

    RS232Cによる 9600bps全2重調歩同期の伝送によ

    り,監視および制御とも 1秒ごとのブロックデータ伝送

    が行なえる.主な監視項目は, Az/El軸の現在の角度,

    MANUAL/PRESETモード時の Az/El軸指定角度,

    選択衛星,追尾モード,テレメトリ受信レベルなどで,

    主な制御項目は, Az/El軸角度である.

    2.3 アンテナ駆動モータ制御盤

    アンテナ駆動モータ制御盤は,アンテナ駆動制御部よ

    り発生するモータ駆動信号により,ソリッドステー卜リ

    レー(SSR)を開閉し, 3相誘導電動機に供給するモー

    タ電源を可逆転 ON/OFF制御するものである.

    ソリッドステートリレーは,零電圧検出型を用いてい

    るので,スイッチ ON時のサージを小さく押さえるこ

    とができる.また,短絡と過負荷保護のために,サーキッ

    トプレーカーとサーマルリレーが装備されている.

    3. おわりに

    本論文では ETS-VI用フィーダリンク地球局のアン

    201

    テナ追尾制御装置の性能,機能及び制御アルゴリズムに

    ついて述べた.この装置では, ETS-VIに対してはテレ

    メトリ信号を, csに対してはビーコン信号を用いてステップトラック方式で自動追尾を行うことができる.

    追尾精度は 0.02。rmsで,この追尾精度とアンテナ

    のビーム幅(0.2つから追尾エラーロスを見積もること

    ができ, 0.2dB程度となる.

    参考文献

    (1) “実験用中容量静止通信衛星(CS)・実験用中型放

    送衛星 CBS)計画と電波研究施設特集号”電波季,

    24, 131, 1978年12月.

    (2)鈴木,小園,木村,若菜,“フィーダリンク地球局

    追尾制御装置ぺ通信総研季, 90,2, pp. 233-236,

    1994年6月.