ビームトラッキングシミュレーションコード比較 の...
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第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
ビームトラッキングシミュレーションコード比較のためのベンチマークテストの状況
水野 明彦 (高輝度光科学研究センター)
増田 開(京大エネルギー理工学)、 菅 晃一 (阪大産研)、松本 修二(KEK)、 山本 尚人(名古屋大)、山本 昌志(秋田高専)
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
電子銃に求められる生成ビームの高輝度化に伴い,その設計ツール,あるいは,実験結果と理論との橋渡し役を担うシミュレーションへの要求は,より高度に,高精度になっています.しかしながら,一方で,既存のシミュレーション手法やコードがこれらの要求にどこまで応えられるのか,既存コードに『できること』と『できないこと』が必ずしも正確に把握されていない現状があります.
このベンチマークの目的は,いくつかの課題について,広く用いられている PARMELA等の既存コードも含めた様々な異なる定式化・数値手法を用いた複数コードの結果を比較・検討することで,各コードの問題点を明らかにし,各コード開発推進の一助となること,さらには,新たな計算手法・コードの開発の目標設定の契機とすることにあります. また,ベンチマーク課題には,実験において高性能を示しているDCおよびRF電子銃の計算も含まれています.これらの電子銃を複数のコードで計算してディスカッションし,これらを理解すること,さらには,複数コードで同じ問題点を指摘することができれば,この分野の進展に貢献できるのではないかと期待しています.
このベンチマークは,コードの優劣を争うものではありません.課題の中には,コード(計算手法)によっては計算機性能の都合で十分な空間・時間刻みや粒子数等を適用できない場合もあるかと思います.ベンチマーク参加者の皆様には,上記の趣旨をご理解いただき,そのような場合にはコードの本来の性能を発揮できる計算範囲等を示していただいた上で,その範囲での計算結果を提示していただきますようお願いします.
ベンチマークテスト開催の趣旨 (増田さん@京大)
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
参加者の皆さん
●増田さん (京大) : 自作コード KUBLAI (2D PICコード)
●菅さん (阪大) : PARMELA (2Dコード)
●山本 尚人さん(名大) : 自作コード (3D point-to-point)●山本 昌志さん(秋田高専) : GPT (3D PIC & point-to-point)●松本 修二さん(KEK) : MAGIC (2D PICコード)
●水野 (SPring-8) : 自作コード (3D point-to-point)
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
●課題1: フリースペースにおけるエンベロープ方程式
●課題2: DC電場、およびRF電磁場中におけるエンベロープ方程式
●課題3: 阪大産研のBNL型RF電子銃システム
●課題4: SCSSの入射部
ベンチマークテストの概要
1.シミュレーションコードの問題点が明らかとなるような単純な系を課題として設定する。
2.ビームエンベロープ方程式等、解析的結果が導かれているものを課題として設定する。
3.ある実験施設での実験結果を課題として設定する。
方針
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
[ビームサイズ]
各パラメータの定義を細部まで一致させないと、シミュレーション結果の比較はできない。
Transverse、longitidinal 両方向にuniformで、ビーム半径全幅がRの円柱ビームを考える。
3次元のビームを考えた場合
電子ビームの確率密度関数は
従って、x2の期待値は
ビームサイズの1σは
2次元のビームを考えた場合
電子ビームの確率密度関数は
従って、r2の期待値は
ビームサイズの1σは
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
[パルス幅]
ビーム半径と同様に、円柱ビームのパルス幅を考える。円柱ビームの全パルス幅をLとする。ビームの中心をz軸の原点と考える
電子ビームの確率密度関数は
従って、z2の期待値は
パルス幅の±1σは
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
[エミッタンス]
rms. エミッタンス
3Dでのエミッタンス
2Dでのエミッタンス
�� � ���ビームサイズの定義を適用すると、通常は となる。
rms.エミッタンスの定義
実験でよく用いられるエミッタンスの定義
シミュレーションではこのように定義することもできる
0
20
40
60
80
100
120
0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Pulse width = 3 mm, Energy = 1 MeV, Beam size = φ1mm, Charge = 1nC/bunch
<γ><β>√<x2><x’2>−<x·x’>2
<γ><β>√<r2><r’2>−<r·r’>2
√<r2><γβr’2>−<r·γβr’>2
√<γr2><βr’2>−<γr·βr’>2
この定義はノーマライズの原理に忠実
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
課題1: フリースペースにおけるエンベロープ方程式
与えられた課題
フリースペース上で、transverse、longitudinal方向共にuniformな円柱型の電子ビームをトラッキングする。
1. 初期条件
・電荷量1nC/bunch
・パルス幅3mm 200mm uniform それぞれ、RF電子銃とSCSSに対応する。
・ビームサイズφ1mm table top
・ビームエネルギー0.5MeV 1MeV 3MeV 6MeV (全ての粒子に同一のエネルギーを与える)
・トラッキング距離1m。ただし、メッシュサイズ等で難しい場合は、出来るところまで。
・計算するのは上記8通り
・初期粒子数2Dコード、3Dコードで必要粒子数が異なるので、特に基準は設けません。適当と考えられる粒子数で計算し、結果
と共に報告してください。なお、水野のコード(3D)では5000個で計算を行いました。
・初期粒子分布乱数か、順序良く並べるかは問わないが、結果と共に報告してください。
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
電子の運動方程式は
より
を用いて
Ex·center =−Q
4πε0x
1√L2
4 + x2
γ2
短バンチビームのEnvelop方程式
s = βct
Ex
By
Q/bunch
s短バンチペンシルビーム
mγd2x
dt2= −e (Ex − βcBy)
= −e(1 − β2
)Ex
=−e
γ2Ex
d2x
dt2= β2c2 d2x
ds2
d2x
ds2=
eQ
4πε0m0c2γ3β2x
1√L2
4 + x2
γ2
d2z
ds2= − eQ
4πε0m0c2γ3β2R2z
(√4z2 +
R2
γ2−
√R2
γ2− 2z
)
フリースペースにおけるエンベロープ方程式
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Bea
m R
adiu
s, R
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)増田
松本 (MAGIC)Envelop Equation
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Bea
m R
adiu
s, R
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 1.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)増田
松本 (MAGIC)Envelop Equation
0
2
4
6
8
10
12
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Bea
m R
adiu
s, R
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 3.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)増田
Envelop Equation
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Bea
m R
adiu
s, R
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 6.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)増田
Envelop Equation
ビーム半径;パルス幅3mm
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
パルスレンクス;パルス幅3mm
0
10
20
30
40
50
60
70
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Puls
e L
engt
h, L
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)松本 (MAGIC)
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
22
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Puls
e L
engt
h, L
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 1.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)松本 (MAGIC)
2.8
3
3.2
3.4
3.6
3.8
4
4.2
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Puls
e L
engt
h, L
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 3.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
2.99
3
3.01
3.02
3.03
3.04
3.05
3.06
3.07
3.08
3.09
3.1
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Puls
e L
engt
h, L
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 6.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
エミッタンス;パルス幅3mm
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
0
2
4
6
8
10
12
14
16
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 1.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
0
1
2
3
4
5
6
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 3.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
1.4
1.6
1.8
2
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 6.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
ΔE;パルス幅3mm
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
ΔE/E
(%
)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)増田
0
1
2
3
4
5
6
7
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
ΔE/E
(%
)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 1.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)増田
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
4.5
5
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
ΔE/E
(%
)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 3.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)増田
0
1
2
3
4
5
6
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
ΔE/E
(%
)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 6.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)増田
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
ビーム半径;パルス幅200mm
0
2
4
6
8
10
12
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Bea
m R
adiu
s, R
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)松本 (MAGIC)
Envelop Equation
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
4.5
5
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Bea
m R
adiu
s, R
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 1.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)松本 (MAGIC)
Envelop Equation
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1
1.1
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Bea
m R
adiu
s, R
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 3.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)Envelop Equation
0.49
0.5
0.51
0.52
0.53
0.54
0.55
0.56
0.57
0.58
0.59
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Bea
m R
adiu
s, R
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 6.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)Envelop Equation
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
パルスレンクス;パルス幅200mm
199.5
200
200.5
201
201.5
202
202.5
203
203.5
204
204.5
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Puls
e L
engt
h, L
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)松本 (MAGIC)
199.6
199.7
199.8
199.9
200
200.1
200.2
200.3
200.4
200.5
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Puls
e L
engt
h, L
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 1.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)松本 (MAGIC)
200
200
200
200
200.001
200.001
200.001
200.001
200.001
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Puls
e L
engt
h, L
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 3.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
200
200
200
200.001
200.001
200.001
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Puls
e L
engt
h, L
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 6.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
エミッタンス;パルス幅200mm
0
0.5
1
1.5
2
2.5
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 1.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
0
0.05
0.1
0.15
0.2
0.25
0.3
0.35
0.4
0.45
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 3.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
0
0.05
0.1
0.15
0.2
0.25
0.3
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 6.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
ΔE;パルス幅200mm
0
0.05
0.1
0.15
0.2
0.25
0.3
0.35
0.4
0.45
0.5
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
ΔE/E
(%
)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
0
0.05
0.1
0.15
0.2
0.25
0.3
0.35
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
ΔE/E
(%
)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 1.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
0
0.05
0.1
0.15
0.2
0.25
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
ΔE/E
(%
)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 3.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
0
0.02
0.04
0.06
0.08
0.1
0.12
0.14
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
ΔE/E
(%
)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 6.0 MeV
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
0
0.5
1
1.5
2
2.5
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV; Pulse Width : 200mm
水野管 (Parmela)山本尚人
山本昌志 (GPT)
山本昌志さんからの提言
粒子数5000個前後では、計算が全く収束していないのではないか?
GPTで、point-to-point法を用いてみたが、2万個でも収束しない。
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
Quiet Start and Autotasking for PARMELAJ.Gonichon, et.al.; PAC1993: p.2696
Hammersley's Sequenceの採用--GPTのデフォルト
Point-to-point法の場合、収束が早くなるが2万個でも収束しない。
PIC法の場合、50万個程度で収束する。
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
山本 尚人氏コード
0
0.5
1
1.5
2
2.5
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
itta
nce
(πm
m·m
rad)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV; Pulse Length : 200 mm
5000 random20000 random40000 random20000 Hamm
Hammersley's Sequenceの場合の粒子数依存性
水野 コード
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
1.4
1.6
1.8
2
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (m)
Beam Energy : 0.5 MeV, Pulse Width : 200 mm
2k5k
10k20k50k
100k200k500k800k
山本 尚人氏コード 水野 コード
水野コードでは、空間電荷相互作用の計算方法として、point-to-point法の代わりにpoint-to-mesh法を採用
point-to-point法 : 計算時間 ∝ n2
point-to-mesh法 : 計算時間 ∝ n
randomに初期値を与えた場合、50万~80万個程度で収束しそうである。
ランダムに初期値を与えた場合の粒子数依存性
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
Point-to-Mesh 法の出力粒子分布
-15-10-5 0 5
10 15
0.95 1 1.05 1.1 1.15 1.2 1.25
x (m
m)
z (m)
-15-10-5 0 5
10 15
-15-10-5 0 5 10 15
y (m
m)
x (mm)
これでよいのか??
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
粒子数依存性--PARMELA の場合(菅氏による計算)
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
課題1: フリースペースにおけるエンベロープ方程式
まとめ
●Transverseビームサイズは、一部を除き良く一致しており、正しい計算をしている
のではないかと考えられる。
●エミッタンス、およびΔEは、コードに依って大きなバラツキがある。
●Point-to-Point法では、PIC法に比べ、エミッタンスを大きく見積もっている傾向が
ある。
●エミッタンスについては、Point-to-Point法、PIC法両方において、粒子数依存性
が顕著に現れる。
● 粒子の初期positionをHammersley's Sequenceで決定した場合、収束が早
くなる。
● 粒子の初期位置をrandomに決定した場合、パルス幅200mm、Φ1mm、エネ
ルギー0.5MeVの条件では50万個から80万個くらいで収束しそうである。
●したがって、粒子数を増大させる方法を検討する必要がある。
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
課題2: DC電場、およびRF電磁場中におけるエンベロープ方程式
与えられた課題
電荷量1nC/bunch
・パルス幅3mm uniform
・ビームサイズφ1mm table top
・電子の初期エネルギー 0 eV・DC電場
longitudinal方向を z(m) と定義したとき、 0 <= z <= 0.028 の間にz成分のみを持つuniformなDC電場を与える。 電子ビームの初期位置は、バンチ最後部がz=0となるように与える。すなわち、始めから全電子が電場の影響を受ける状態とする。
・DC電場強度50.0 MV/m 100.0 MV/m 200.0 MV/m の3通り
・RF電磁場0 <= z <= 0.028 の間に、longitudinal方向成分のみをもち、transverse方向には一様であり、時間的にはcosで振動する電場を与える。電場に伴い、 sinで振動する磁場が発生するが、この磁場はθ方向成分のみをもち、rに比例するとする。電子ビームの初期位置はDC電場の場合と同一とする。
・RF電磁場強度E0 = 100.0 MV/m, 150.0 MV/m, 200.0 MV/m の3通り
・トラッキング距離100mm
・計算するのは上記6通り
課題1で計算した円柱状電子ビームに対し、理想的なDC電場またはRF電磁場を適用し、トラッキングを行う。
RF電磁場の与え方
理想的なピルボックスタイプ1セル分のRF電磁場として、0 <= z <= 0.028の範囲に
を与える。
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
0
1
2
3
4
5
6
0 20 40 60 80 100
Bea
m r
adiu
s R
(m
m)
Longitudinal Traveling Length (mm)
Pulse width: 3 mm, Accelerated by DC
50 MV/m50 MV/m (Env. Eq.)
100 MV/m100 MV/m (Env. Eq.)
200 MV/m200 MV/m (Env. Eq.)
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
0 20 40 60 80 100
Em
ittan
ce (
πmm
·mra
d)
Longitudinal Traveling Length (mm)
Pulse width: 3 mm, Accelerated by DC
50 MV/m100 MV/m200 MV/m
課題2: DC電場中におけるエンベロープ方程式の結果 (現状、計算できているのは2名だけ)
山本 尚人氏コード 水野 コード
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課題3: 阪大産研のBNL型RF電子銃システム
水野が雛形を計算して、ベンチマークテストの要領を示しているが、まだ計算した方はおられない。
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課題4: SCSSの入射部
まだ、雛形もなく、誰も計算していない。--次世代光源の入射器として、様々なコードを用いて是非計算したい。
第5回高周波電子銃研究会2007.12.5 早稲田大
まとめ
●ビームトラッキングシミュレーションコードの比較・検証のため、ベンチマークテストを行っており、webで公開している。
●課題1:フリースペースにおけるトラッキング計算については、比較検討が進み、粒子数依存性等の議論が出来るようになっている。
●阪大産研、SCSS入射部のシミュレーションについては、手がつけられていない。
お願い
ビームトラッキングシミュレーションコードについては、コードによって計算結果が違い、いまだに定番といえるものがない状況にある。したがって、今回紹介したベンチマークテストのような、コード間比較検討の場は大変重要であると考えられる。
webで公開しており、どなたでも参加可能ですので、興味のある方は水野@SPring-8まで連絡いただき、積極的にご参加ください。
http://acc-web.spring8.or.jp/~workshop/e-gun