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インダストリアル・エンジニアリング 第9回 時間研究1 福岡工業大学情報工学部 システムマネジメント学科 田嶋 拓也

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  • インダストリアル・エンジニアリング第9回 時間研究1

    福岡工業大学情報工学部システムマネジメント学科

    田嶋 拓也

  • 時間研究

    ◼定義⚫ 仕事を構成単位(要素作業)に分割し、時間を尺度として測定・評価ならびに設計・改善すること

    ◼目的⚫ 仕事の全体および各構成要素の所要時間の大きさ、ばらつきなどを解析し、改善の手掛かりを得る

    ⚫ ある仕事に2つ以上の方法がある時、それらの優劣の判断基準を示す

    ⚫ 仕事の設計に用いるための時間資料の作成⚫ 仕事を遅らせる要因を測定・評価し、効率化する⚫ 仕事の遂行に必要な標準時間を設定し、仕事を管理する

  • 時間研究

    ◼標準時間とは⚫ その仕事に適性を持ち習熟している作業者が、良好な作業環境、所定の作業条件、必要な余裕および適切な指導監督のもとで、正常なペースで、所定の仕事を、予め決められた方法に従って遂行するために必要とされる時間

    標準時間=正味時間+余裕時間

    正味時間:主体作業と付帯作業にかかる実質の作業時間余裕時間:作業余裕+職場余裕+人的余裕+疲労余裕

  • ※教科書p.183

  • 時間研究

    ◼手法⚫ ストップウォッチ観測法

    ストップウォッチを使って仕事の各要素の時間を測定する作業測定の諸手法の中でも最も基本的な手法他の手法の理解のためにも体得が必要

    ◼観測法の種類⚫ 継続時間観測法

    仕事の始点でストップウォッチを動かし、終点まで止めない仕事の各要素の終わりで時間を記録する要素の時間は観測が終わってから減算して求める

    ⚫ 反復時間観測法仕事の各要素が終わる毎にストップウォッチを止める時間の計算は必要でない

  • ◼ チャーハンの作成プロセス(以前と同じ)

    時間研究

    スタート

    ネギを切るフライパン加熱

    卵を割る

    卵をかき混ぜる

    ご飯を釜出し

    フライパンに油を入れる

    フライパンに油をなじませる

    フライパンで卵を焼く

    ネギを洗うフライパンにご飯を入れて炒める

    フライパンに調味料を入れる

    フライパンにネギを入れる

    パラパラご飯になるまでフライパン煽る

    味見をする

    終了

  • ◼ ストップウォッチ観測法(継続時間観測法)の記録例

    時間研究

    観測No.1 作業名 チャーハン作成観測日:2020年11月26日 作業者 田嶋拓也

    要素作業 観測時間 作業時間フライパンをレンジに置く 2 2

    フライパン加熱 4 2冷蔵庫へ移動 7 3卵を取り出す 18 11台所へ移動 21 3卵を割る 24 3

    卵をかき混ぜる 1’8 44炊飯器へ移動 1’11 3

    … … …

  • ※教科書p.170

  • ※教科書p.173

  • 時間研究

    ◼観測実施の手順 ※教科書p.158

    1. 目的を明確化する2. 計画、実施、検討の担当者を決める3. 観測対象を決め、層別化する4. 調査期間を決める5. 適応手法を選択する6. 関係者の理解と協力を得る7. 予備調査を行う8. 観測要領を決定する9. 観測を実施する10. データのまとめと検討を行う11. 結果の報告・発表を行う

  • 時間研究

    ◼ストップウォッチ観測法(継続時間観測法)の練習 その11. 2~3人でグループを作る2. 1人が作業者となり、残りが観測者となる3. 全員、ストップウォッチ(携帯電話などに付属のもので良い)

    を準備し、操作を確認する4. 作業者は机を叩いて音を出す作業を30回行う。この時、予め

    タイミングを秒単位で決めておく(課題の用紙に書いておく)5. 作業者は自分のストップウォッチを見て、予め決めておいた

    タイミング通りに机を叩く6. 観測者は机を叩く音のみを聞いて、自分のストップウォッチ

    を使い、音を聞いた時間を記録する7. 記録が終わったら作業者が作成したタイミングと観測した

    時間が一致しているか確認する8. 1~7をグループ内のメンバで全員交互に行う

  • 時間研究

    ◼ストップウォッチ観測法(継続時間観測法)の練習 その21. 2~3人でグループを作る2. 1人が作業者となり、残りが観測者となる3. 全員、ストップウォッチ(携帯電話などに付属のもので良い)

    を準備し、操作を確認する4. 作業者は鉛筆を振る作業を30回行う。この時、予め

    タイミングを秒単位で決めておく(課題の用紙に書いておく)5. 作業者は自分のストップウォッチを見て、予め決めておいた

    タイミング通りに鉛筆を振る6. 観測者は鉛筆が振られたのを見て、自分のストップウォッチ

    を使い、鉛筆が振られた時間を記録する7. 記録が終わったら作業者が作成したタイミングと観測した

    時間が一致しているか確認する8. 1~7をグループ内のメンバで全員交互に行う

  • 演習課題

    ◼考察

    1. 教科書p.132の演習問題2-a および 2-b※一人が動きを再現してみて、それを見ながら分析表を作ると良い

    2. 演習問題2-bで作成したレイアウト図と他者が作成したレイアウト図を見比べ、どちらのほうが効率的か考察しなさい。さらに、なぜそのような考察に至ったのか、その理由を記述しなさい。

    ※他者のレイアウト図は以下のURLで見られる(コピペ推奨)https://www.dropbox.com/sh/ziz0l53eweeq0nz/AAAD-iot6OmXoUw__5Pulfgha?dl=0

  • 課題

    ◼ 提出方法・期限⚫ 指定のExcelファイル(IE 第9回課題.xlsx)に解答すること

    ⚫ 提出前にファイル名を「学籍番号_名前.xlsx」に変更すること例: 20M1099_工大太郎.xlsx

    ⚫ 第9回のFIT-AIMの振り返りへ添付ファイルで提出する

    ⚫ 期限は12/3(木) 23:59までとする(期限厳守のこと)