モーニングセミナー 診療報酬とカルテ入力のポイン...
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モーニングセミナー
診療報酬とカルテ入力のポイントについて
平成28年5月9日(月)
医事課 武智
そもそも診療報酬とは?
保険医療サービスに対する対価として保険者から受け取る報酬
厚生労働大臣が中央社会保険医療協議会(中医協)の議論を踏まえ決定
内容
・技術、サービスの評価
・物の価格評価(医薬品は薬価基準で価格を定める)
「点数」 1点単価=10円
診療報酬が支払われる条件
保険医が保険医療機関において
健康保険法、医師法、医療法、薬事法、保助看法等の各種関係法令の規定を遵守し
『保険医療機関及び保険医療養担当規則』(療養担当規則)の規定を遵守し
医学的に妥当適切な診療を行い
診療報酬点数表(施設基準を含む)に定められたとおりに請求を行っている。
診療報酬点数表
レセプト(診療報酬明細書)
■実施された医療行為を医事課が入力し、全患者分を出力し、支払機関(国保・社保)に提出する。
■外来と入院の2種類がある
■外来は出来高払い方式:実施した診療全てが明細として表示される。
■入院は出来高とDPCによる包括払いの2種類がある。
DPCとは
入院患者の病状等をもとに、
医療資源を最も投入した「傷病名」(WHOの国際疾病分類(ICD-10)により決定)と、
入院中に患者に対して提供された手術や処置、化学療法などの「診療行為」及び患者が持っている「副傷病」との
組み合わせにより、
厚生労働省の定めた「14桁の診断群分類 に分類すること」を意味する。
包括算定対象外患者
① 入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児
② 評価療養を受ける患者 (先進医療、治験 等)
③ 臓器移植患者の一部 (生体腎移植、造血幹細胞移植 等々)
④ 短期滞在手術等基本料を算定する患者
⑤ その他厚生労働大臣が定める者
(今回改定で新たに保険収載された手術等を実施する患者、高額薬剤を使用した患者等)
⑥ 歯科入院の患者
⑦ 自賠責保険、労災保険使用の患者
DPC制度における診療報酬の算定方法
DPC入力画面
レセプトの提出
■1日に出力したレセプトの内容を数日程度で点検する。
■医師に病名入力や症状詳記の記載などを依頼する。(数日程度)
■10日までに国保・社保に電子データで提出する。
■提出したレセプトの審査が行われ、認められない診療内容は査定される。認められた内容に関して、報酬が支払われる。
■査定されたものは、主治医などと相談に上、再審査請求(不服申し立て)をすることも。ただしそれで認められるのはごくごく僅か・・・
頻度が高い依頼項目
■病名不備:検査・投薬・画像診断など
■指導料等のオーダ発行
■DPCの入力に関するもの
■症状詳記の記載依頼
■再審査に関するお願い
病名不備
■頭部CTを取ってるのに、頭部に関する病名がない・・・。インフルエンザの検査をしているのに、インルエンザ病名がない・・・。
■検査や画像撮影は疑い病名でも大丈夫
■救急外来での診察の場合なども特に病名不備が多い
■病名不備が理由の査定は再審査できない
指導料のオーダ発行について
■特定薬剤治療管理料、悪性腫瘍治療管理料、在宅自己注射・HOTなど在宅に関する指導料など
■退院時リハビリテーション指導料
退院時リハビリテーション指導オーダって何?
■入院していた患者の退院に際し、在宅での基本的動作能力もしくは、応用的動作能力又は、社会的適応能力の回復を図るための訓練等について必要な指導を行った場合に算定できる。(300点)
DPCの入力について(その1)
■医事課でもある程度の入力は行いますが、内容の最終確認や、資源最投入病名の変更は適宜おこなってください。
■請求項目確認の【医師】の欄のチェックを必ずつけてください。
■資源最投入病名に関して、より高い点数が取れる場合は、医事課より変更の提案をさせて頂くことがあります。
DPCの入力について(その2)
■調査項目の入力もお願いします!!
症状詳記の記載依頼について(概要)
どういったものに症状詳記が必要?
■手術でネオベールシートなどを複数枚使用した場合の必要性
■短期間で大量輸血を行った場合の必要性
■PCIや血管塞栓術を行った時の詳記
■出来高総点数10万点超え、DPC総点数35万点超え
等々・・・
再審査のお願いについて
■再審査をするに当たって、先生にご相談すること、詳記の記載をお願いすることもあります。ご協力をお願いします。
ご静聴ありがとうございました。