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楽ネットワーク運用管理で
今日から
自動化
するためのHow-to読本
OpManager
Copyright © 2019 ZOHO Japan Corporation.
Contents
自動化の基礎知識 自動化できる?できない? 3
ドラッグアンドドロップで簡単に自動化を実現する方法 5
サーバーを定期的に再起動する 5ワークフローの作成例 ワークフローの実行結果
フォルダを他のストレージに移動する 7ワークフローの作成例 ワークフローの実行結果
Web アプリケーションを自動でスケールアウトする 9ワークフローの作成例 ワークフローの実行結果
ネットワーク機器がダウンしたら自動的に復旧する 12ワークフローの作成例 ワークフローの実行結果
まとめ 15
ネットワーク統合監視ソフトウェア「OpManager」について
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今日から自動化!ネットワーク運用管理で楽するためのHow-to 読本
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今 日 に お け る IT 業 界 で は「 オ ー ト メ ー シ ョ ン 」「RPA」「AI」と い っ た 言 葉 を見かけない日はないほど、業務の自動化が注目を集めています。しかし、自動化と聞くとなんとなく「プログラミングが必要なんでしょ?」「難しそう」とイメージする方も多いのではないでしょうか。当 ebook では、お金と時間をかけずに、スキルがなくても簡単にはじめられる業務自動化のための第一歩を紹介していきます。
自動化の基礎知識 自動化できる?できない?
オフィス業務における自動化とは、業務をプログラムなどに代行させ、人手を介することなく自動で処理することを指します。2018 年 3 月の日経新聞によると、日本企業の一般的なオフィス業務の 6 割は定型化可能で、そのうちの 8 割は自動化可能であると言われています。定型業務の 8 割の自動化が可能だとして、これらは今すぐにでも自動化できるのでしょうか。 基本的に、自動化のためには、プログラムやツールに業務プロセスを覚えこま せ る 必 要 が あ り ま す。 機 械 学 習 な ど の 高 等 技 術 を 使 用 し た 自 動 化 ツ ー ルを 用 い る 場 合 も、 自 動 化 前 に 処 理 精 度 を 高 め て い く た め の 教 育 を 行 い ま す。
従業員の普段の業務では、自分以外の社員との調整や上司の判断などの意思決定が必要な場合があります。このような業務を自動化するには、業務プロセスを整頓し、「この場合はこうする」という場合分けを正しく行う必要があります。 今から自動化を始めたいと考えている場合には以上の作業が必要になるため、
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すべての業務を一気に自動化することは難しいと言えます。まず自動化に取り掛かるためには、業務プロセスが整頓しやすく、判断の場合分けも簡単な作業から行うことが望ましいと言えます。以上のことから、自動化をこれから始める企業においては、以下のことを実施しましょう。
この 2 点を実施したあとは、実際に自動化するためのプログラムを書いたり、ツールの導入と設定作業を行ったりすることになります。しかし、自動化ツールは今や、オープンソースから数千万するものまで、多種多様なツールがたくさん溢れています。予算や使用方法などを加味してたくさんのツールから適したものの選定を行うことは、非常に手間のかかることと言えます。 また、ツールを導入せず、自ら自動化対策を行う場合には、プログラミングスキルが必要です。コマンドやスクリプトに詳しい技術者であっても、調査やスクリプト作成、検証などには時間がかかるものです。で は、「 自 動 化 対 策 の た め の 工 数 を 割 き た く な い 」「 コ ス ト は な る べ く か け たくない」という場合は、どうしたらよいのでしょうか。この場合には、次のように考えて自動化に取り組みましょう。
次章からは、プログラミング不要でネットワーク運用管理業務を自動化可能なネットワーク運用管理ソフトウェアの「OpManager」を使用して、定型業務を自動化する手順を紹介していきます。
自動化のはじめの一歩は…• プロセスが整頓しやすい定型業務を見定めましょう• 「〇×の場合は~」の条件分けを定義しましょう
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• 全ての業務を自動化しようと思わず、簡単なものからの自動化導入を考える
• プログラミング言語の学習が不要な自動化ツールを選択する(プログラムの経験が浅い・経験がない場合)
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ドラッグアンドドロップで簡単に自動化を実現する方法ネットワーク運用管理の現場で行われている定型業務には、例えば以下のようなものがあります。
上記のような業務は、ネットワーク運用管理の現場の業務の中では、自動化が行いやすい作業であると言えます。これから、上記に挙げた 4 つの業務例を、ネットワーク統合運用管理ツールの OpManager を用いて、自動化した例を掲載します。
サーバーを定期的に再起動する昨今のサーバーは性能も向上し、長期間起動していてもパフォーマンスは下がることがなくなっています。しかし、アプリケーションによっては、サーバーを長期間起動したままにしておくと、メモリー使用率が徐々に上昇してパフォーマンスが低下することがあります。そのような状況の場合は、定期的にサーバーの再起動を行うべきと言えます。また、サーバーの老朽化はパフォーマンスにも影響を与えます。サーバーを定期的に再起動し、メンテナンスを行うことは、未然のトラブルを防ぐ必要不可欠な作業とも言えます。
ワークフローの作成例OpManager で 自 動 化 を 実 現 す る 場 合、「IT ワ ー ク フ ロ ー」と い う 機 能 を 使用 し ま す。OpManager の IT ワ ー ク フ ロ ー は、 プ ロ グ ラ ミ ン グ 不 要 で、 左カラムのメニューから項目をドラッグアンドドロップで右側の欄に配置することで、自動化プログラムを作成できます。各項目ごとに対象装置を選択し、操作の実行結果に応じたフロー(パターン)を作成することで、自動化を実現します。
• サーバーを定期的に再起動する• フォルダの容量が指定の値に達したら他のストレージに移動する• Web サービスが高負荷になったらサーバーをスケールアウトする• ネットワーク機器がダウンしたら自動的に復旧する
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OpManager の IT ワ ー ク フ ロ ー 機 能 を 使 用 し て、 サ ー バ ー 再 起 動 の た め の自動化プログラムを作成した例は、図 1 の通りです。再起動するサーバーには、対象のサーバーを指定します。
ワークフローの実行結果このワークフローが実際に稼働した例は図 2 の通りです。ワークフローが実行された結果をログとして確認・出力できます。決まった日時に実行されるこのワークフローは、OpManager のサーバー監視機能と併せて使用することにより、サーバーのパフォーマンスが異常に悪くなった場合の自動復旧としても使用できます。この場合、ワークフローの実行日時の設定を変更し、アラート発生時とします。
図 1サーバー再起動のワークフロー作成例
図 2サーバー再起動のワークフロー実行結果
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フォルダを他のストレージに移動する普段の業務を行う中で作業用ファイルやログファイルなどが増加することがあります。これらが知らぬ間にストレージを圧迫し、その都度、古いファイル や 不 要 な フ ァ イ ル を 手 動 で 削 除 す る こ と が あ る か も し れ ま せ ん。 し か し、ログファイルや過去のファイルが必要になる “万が一” の時のため、なるべく長くファイルを削除せずに残しておきたいものです。この場合に、古いファイルを、比較的余裕のある別のストレージに退避させることは、ネットワーク運用管理でよくあるシーンです。この例は、アプリケーションのログファイルなどでストレージが満杯になって フ ァ イ ル の 保 存 が 不 可 能 に な る こ と を 予 防 す る た め の ワ ー ク フ ロ ー で す。フォルダのサイズが、あらかじめ指定したサイズを上回った場合に、このワークフローが実行されるようにします。
ワークフローの作成例このファイルやフォルダを移動する業務を、OpManager で自動化した例は図 3 の通りです。一時フォルダ作成後、フォルダをコピー、移動、圧縮、ファイル名リネーム、一時フォルダ削除の順に実施するフローです。
表 1ワークフローのアイコン説明
アイコン アクションの名称 説明
メンテナンス開始 装置のステータスをメンテナンス中に変更します
ゲストOSの再起動 VMを再起動します (VMWareのみ)
時間遅延の追加 指定した時間、アクションの実行を待機します
装置へのPing 装置にPingし、応答の有無で異なるアクションを実行します
アラートの発生 指定した内容のアラートを発生させます
メンテナンス終了 装置のメンテナンスステータスを終了します
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ワークフローの実行結果このワークフローを実際に稼働させ、容量が大きくなったファイルやフォルダを他のフォルダに移動させた例は図 4 の通りです。この自動化プログラムは、決まった日時を設定せず、フォルダサイズが事前に指定した容量を超えたタイミングで実行されます。
図 3フォルダ移動のワークフロー作成例
図 4フォルダ移動のワークフロー実行結果
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Web アプリケーションを自動でスケールアウトするサーバーの負荷が高まった場合、ネットワーク管理者は、負荷を高めている原因(ボトルネック)を調査し、現状分析を行うものです。特定のボトルネックを発見し、状況に応じてスケールアップを行うケースもありますが、すでに業界標準スペックのサーバーを使用しており、それでも負荷に耐えられない場合には、スケールアウトの手段を選択し、環境に併せた増強が必要になります。この業務例は、Web サービスの負荷が高まったと判断される場合に、待機系のサーバーと必要なアプリケーションを起動し、サーバーのスケールアウトを自動で実施するものです。
ワークフローの作成例この業務を OpManager の IT ワークフロー機能で自動化した例は図 5 の通りです。起動するサーバーで待機サーバーを指定し、Web サーバーに起動したいアプリケーションのサービス名を指定します。
表 2ワークフローのアイコン説明
アイコン アクションの名称 説明
フォルダーサイズの取得フォルダーサイズを取得します。しきい値を設定し、サイ
ズによって実行するアクションを設定できます
フォルダーの作成 新しいフォルダーを作成します
フォルダーのコピー 指定のフォルダーをコピーします
フォルダーの移動 指定のフォルダーを指定した場所に移動します
フォルダーの圧縮指定のフォルダーを、Windowsの圧縮ツールを使用して
圧縮します
フォルダーのリネーム 指定のフォルダーの名前を変更します
フォルダーの削除 指定のフォルダーを削除します
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図5アプリ負荷分散ワークフローの作成例
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ワークフローの実行結果このワークフローを実際に実行し、サーバーのスケールアウトを実行した例は図 6 の通りです。
実行に失敗した場合は、ログにその旨が記載される他、アラート等にOpManager 自らが文言を記入して管理者に通知することも可能です。
図 6アプリ負荷分散ワークフローの実行結果
表 3ワークフローのアイコン説明
アイコン アクションの名称 説明
サービスのチェック指定したWindowsサービスが起動しているかを
確認します
サービスの開始 指定したWindowsサービスを開始します
VMのパワーオン VMを起動します(VMWareのみ)
URLのチェック指定したURLにアクセスします。応答文字列の確認も
できます
アラートのメモの追加 アラートのメモに指定したテキストを入力します
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ネットワーク機器がダウンしたら自動的に復旧する気 づ か ぬ うちに無線アクセスポイント(AP)がダウンしており、ユーザーから「WiFi に つ な げ な い 」と 連 絡 を 受 け る こ と は あ り ま せ ん か? そ の 都 度、ネ ッ ト ワ ー ク 管 理 者 は AP の ス テ ー タ ス を 確 認 し、LAN ケ ー ブ ル を 抜 き 差ししたり、PoE スイッチにログインして復旧用のコマンドを直接実行したり……といったシーンがあるかと思います。この業務自動化例は、AP が、監視のポーリングに応答しない場合、PoE スイッチで AP の復旧用のコマンドを実行して、自動的にネットワーク機器の復旧を行うものです。
ワークフローの作成例こ の IT イ ン フ ラ 管 理 業 務 を ワ ー ク フ ロ ー 機 能 で 自 動 化 し た 例 は 次 の 通 り です。テンプレートの選択から、ネットワーク機器に向けて実行するコマンドを入力できます。今回は、AP を復旧するためのコマンドを入力します。AP の 場 合、 企 業 の 規 模 に よ っ て は、 管 理 が 必 要 な 台 数 は 増 え て い き ま す。PoE スイッチでコマンドを実行する際、特定のインターフェースに接続されている AP に対してのみ実行される必要があります。正常に稼働している APま で 再 起 動をかけてしまうことを防ぐため、各 AP に対して、それぞれワークフローを作成します。
図 7ネットワーク復旧ワークフローの作成画面
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このようなワークフローを設定しておくことで、ネットワーク障害が発生した際に知見のある人が不在の場合にも、ただちに復旧が行われます。対応の迅速化につながるほか、管理の属人化を防ぐことができます。
なお、OpManager では、図 9 内赤枠で示したボタンより、作成済みのワークフローを複製し、複数のワークフローを作成できます。また、出力して編集したワークフローをインポートし、ワークフローを追加することも可能です。
図 8ネットワーク復旧用コマンド設定画面
図 9ワークフローをコピーして複製
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ワークフローの実行結果このワークフローを実際に実行すると、ネットワーク機器のダウンをOpManager が検知した場合に、入力したコマンドを実行し、ネットワークを自動で復旧します。また、これまでの例と同様にログが出力され、いつ、どのようにワークフローが実行されたかを確認可能です。ログの例は図 10 の通りです。
ワークフローログ内のメッセージには、実行結果のステータスが記録されます。 正 常 に ワ ー ク フ ロ ー が 実 行 さ れ た 場 合 に は、SUCCESS が 表 示 さ れ、 正常に実行されなかった場合には、重要度が Error と表示されます。ス テ ー タ ス が Error と な っ た 場 合 は、 設 定 に 不 備 が あ る 可 能 性 が あ り ま す。自動化運用の前に必ずワークフローを実行し、Error とならないことを確認した後に、運用を開始してください。
こ こ ま で で、 ネ ッ ト ワ ー ク 統 合 管 理 ソ フ ト ウ ェ ア OpManager を 使 用 し た、ネ ッ ト ワ ー ク 運 用 管 理 プ ロ セ ス の 自 動 化 の 具 体 例 を 4 つ ご 紹 介 し ま し た。OpManager の 自 動 化 機 能 IT ワ ー ク フ ロ ー で は、 こ の ほ か に も プ ロ セ ス 操作や FTP を使用した操作も実行できます。そのほかのアクションの種類やより詳しいアクションの設定方法を確認するには、以下のページをご参照ください。
OpManager ユーザーガイド IT ワークフローhttp://help.opmanager.jp/workflow_v12
OpManager ユーザーガイド チェック条件とアクションhttp://help.opmanager.jp/workflow_conditions_and_actions_v12
OpManager ユーザーガイド ワークフローの追加http://help.opmanager.jp/add_workflow_v12
図 10ネットワーク復旧ワークフローの実行結果
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まとめ当 eBook では、初めて業務自動化を考える方を対象に、自動化の際に考慮すべき点をご紹介しました。後 半 で ご 紹 介 し た プ ロ グ ラ ミ ン グ の 必 要 が な く 自 動 化 で き る 業 務 と、 そ の自 動 化 例 は、 ネ ッ ト ワ ー ク 統 合 管 理 ソ フ ト ウ ェ ア の OpManager と、 当eBook のワークフローをそのまま真似して業務自動化を始めることができます。プログラムの手間をかけずに業務自動化に取り組んでみたい方は、是非お試しください。また、OpManager では、これまでご紹介した簡単に自動化を実現する機能のほか、スクリプトでの自動化にも対応しています。高価な自動化ツールに手を出せずに自動化を諦めた方にも最適です。自動化の第一歩として OpManager を是非ご活用ください。
ネットワーク統合監視ソフトウェア「OpManager」について
OpManager は、ネットワーク統合監視ソフトウェアです。監視状況をインシデント管理ツールに起票したり、監視上で発生したアラートから自動でのスクリプト実行したりなど、柔軟な統合監視を実現します。ネットワーク運用管理の自動化ツールとして使用することも可能なソフトウェアです。
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今日から自動化!ネットワーク運用管理で楽するための How-to 読本2019年7月発行
お問い合わせ先ゾーホージャパン株式会社〒220-0012神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番1号みなとみらいセンタービル13階Web:https://www.manageengine.jp/E-mail:[email protected](弊社営業宛)
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