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Ver7 カード型データベース TCARD入門 有限会社ディクレ 古原伸介

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Page 1: カード型データベース TCARD入門カード型データベース TCARD入門 有限会社ディクレ 古原伸介 目次 第1章 TCARDの概要 4 1.1 TCARD とは 4 1.2 操作の流れ

Ver7

カード型データベース

TCARD入門

有限会社ディクレ

古原伸介

Page 2: カード型データベース TCARD入門カード型データベース TCARD入門 有限会社ディクレ 古原伸介 目次 第1章 TCARDの概要 4 1.1 TCARD とは 4 1.2 操作の流れ

目次

第1章 TCARDの概要 4

1.1 TCARDとは 4

1.2 操作の流れ 4

1.3 ファイルについて 5

第2章 データベースを新規に作る 7

2.1 ファイルの新規作成 7

2.2 カード画面 8

2.3 ファイルの保存 9

2.4 データの読み込み 9

2.5 他ソフトのデータ読み込み 9

2.6 項目の変更 9

第3章 データの入力と整列 11

3.1 入力の基本 11

3.2 項目幅の調整 12

3.3 複数行 12

3.4 選択肢 13

第4章 カードの操作と並び替え 14

4.1 カードの追加と削除 14

4.2 カードの選択 14

4.3 カードのコピー 15

4.4 カードの移動 15

4.5 データの整列 16

4.6 複数項目の整列 17

4.7 整列の保存 再実行 17

第5章 データを検索する 18

5.1 データの検索 18

5.2 特定のデータを取り出す 19

~絞り込み

5.3 特定のデータを取り出す 20

~2段階の絞り込み

5.4 絞り込みの保存 22

5.5 マーク 23

5.6 インクリメンタルサーチ 23

第6章 一覧表 24

6.1 一覧表示と入力 24

6.2 一覧表でのコピー 24

6.3 一覧表での項目変更 25

6.4 一覧表を 初に表示する 25

6.5 枠の固定 25

第7章 画面をデザインする 26

7.1 項目移動モード 26

7.2 位置合わせ 26

7.3 色・フォントを変える 27

7.4 数値指定での位置設定 27

7.5 それ以外の設定 28

第8章 計算式を使う 29

8.1 計算式とは? 29

8.2 計算式を設定する 30

8.3 さまざまな計算式 31

8.4 関数を使用する 31

8.5 日付関数 33

8.6 条件分け 34

第9章 データの分析・活用 35

9.1 データの統計情報を見る 35

9.2 データを集計する 36

9.3 月単位でデータを集計する 37

9.4 クロス集計 38

第10章 印刷する 40

10.1 TCARDでの印刷 40

10.2 印刷の設定 41

10.3 カード印刷 43

10.4 一覧表印刷 44

10.5 タックシール印刷 45

10.6 rtfへのエクスポート 47

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はじめに

このマニュアルは カード型データベース TCARDの使い方を目的別に操

作方法を解説するものです。

TCARD付属のヘルプは全ての機能を網羅してはいますが、作業の流れに

沿った説明は 小限になっています。本書ではこの作業をするときに

どのような操作をすればよいのか、ということを初心者向けに解説し

ています。本書の範囲は入門編ということで、一部応用的機能につい

ての解説はありません。

また、範囲内でも全機能についての解説があるわけではありません。

細かい設定の記述等はありません。あくまで操作が分からない人に対

し、基本的な操作方法を解説するものです。より詳細な内容について

はヘルプを見てください。

なお、バージョンアップによりメニュー等の部位・名称が今後変化す

る場合もあり得ます。ただし、本質的な変化はしないと思います。

新のマニュアルはヘルプになりますので記述が違う場合にはヘルプを

優先してください。

※表記について

メニュー操作の場合:[ファイル]-[開く]のように[ ]で囲んで表記し

ます。[ファイル]-[開く]と書いた場合、メニューから[ファイル]を選

んで出てきたメニュー中の[開く]を選択する、という意味です。

キー操作の場合:Ctrl+Wキーと書いた場合、CtrlキーとWキーを同時に

押す、という意味です。なお、キー操作は初期設定時のキーカスタマ

イズに基づいていますので、ご自身で変更された場合には操作する

キーが異なる場合があります。ご注意下さい。

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第1章 TCARDの概要

1.1 TCARDとは

TCARDはカード型データベースです。

カード型データベースというのは、データ一件をカードに見立てて、そ

れに必要事項を記入していく形式のデータベースを言います。

よって、TCARDの場合、データ一件のことを「カード」と呼びます

(Accessなど通常のデータベースではレコードと呼びます)。

データベースというのはデータをため込むソフトです。ため込んで様々

な形に加工して使います。例えば、好きな順番に整列したり、必要な

データだけを抜き出したり、検索したり、印刷したり、ホームページに

したりすることが出来ます。

カードにどのような項目を書いていくかは自由に設計できます。用途は

住所録から読書データ、CD/ビデオリスト、などといった個人用のデータ

から顧客リストや送金リストなどビジネスデータまでさまざまな用途に

使えます。

1.2 操作の流れ

ここではTCARDのおおまかな操作の流れを説明します。

詳細は後の章で説明します。

1.ファイルの作成

新規にファイルを作成します。このとき、どのような項目名にするかな

どを定めますが後から変更可能です。

2.データの入力

作成したファイルにデータを入力していきます。

3.データの加工

入力したデータをTCARDでさまざまに加工できます。

第1章 TCARDの概要

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4.データの検索・絞り込み・分析

必要なときに必要なデータを検索や絞り込みにより素早く取り出します。

5.データの出力

入力したデータを印刷したり、ホームページ化したりできます。

1~3までがデータの作成、4~5がデータの活用に当たります。

まずはデータを作成し、その後データを活用していくことになります。

データの作成は 初は入力することが多く、大変ですが、一度作ってしま

うとあとはメンテナンスになるので比較的楽です。特にTCARDの場合、

データがCSVファイルなので一度作ってしまえば、たとえもうTCARDは使わ

ないことになっても他のソフトにデータを移すことが可能です。つまり、

入力したデータは無駄にならないのです。

1.3 ファイルについて

TCARDの1データファイルはCSVファイル(tcsvファイル)とTCVファイル

(設定ファイル)の2つのファイルから成り立っています。

CSVファイルはカンマ区切りのテキストファイルです。この形式のファイ

ルはMicrosoft ExcelやMicrosoft Accessなど、さまざまなソフトで読み

込み可能な形式です。

TCARDは他のソフトで作ら

れたCSVファイルを読むこ

とが出来ますし、他のソ

フトでもTCARDが作成した

CSVファイルを読むことが

出来ます。

TCARDの初期設定では、

データは .tcsv という拡

張子で保存されます。こ

のファイルはCSVファイル

と内容は同じですが、

TCARDのデータ

データファイル(データそのもの)

TCSVファイル

CSVファイル

カンマ区切りのテキストファイル

TCVファイル

項目のプロパティ設定・色、フォント・位置・選択肢・計算式 etc.

第1章 TCARDの概要

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TCARDのデータであることを示すために拡張子が初期設定で .tcsv になり

ます。これは単に名前が違うだけです。拡張子 csv のファイルも同じよ

うに読み書き可能です。

なお、TCARDのCSVファイルは一行目に項目名を、二行目以降にデータを書

く形です。

←項目名

←ここからデータ

ただし、項目名が無いデータを読むことも出来ます。この場合、読み込ん

だ後、メニューから[ファイル]-[このファイルのプロパティ]で「一行目

を項目カードとする」のチェックを外してください(13.2ファイル形式の

設定参照)。

CSVファイルは項目名とその内容、つまり純粋にデータだけを表していま

す。それ以外の情報、例えば、項目の色やフォント、計算式、選択肢を使

うかどうか、などの設定はCSV形式に保存することは出来ませんので別

途、TCVファイル(TCARD設定ファイル)に保存されます。TCVファイル

は、そのような設定を使わない場合には生成されません。そのような設定

を使用し保存したときに初めて生成されます。

具体的には、[編集]-[項目のプロパティ]を行ったり、項目を移動させた

り、[ファイル]-[このファイルのプロパティ]を設定したときです。その

ような設定を行うと、保存時に自動的にTCVファイルを生成します。

TCARDのデータをバックアップする際には、CSVファイル(TCSVファイル)

とTCVファイルの両方を保存しておく必要があります。CSV/TCSVファイル

はExcel等で読み込むことが可能です。他のソフトで作成したCSVファイル

を読み込む場合にも特別な手順は必要ありません。[ファイル]-[開く]で

読み込めます。ファイルの拡張子が.txtの場合には「ファイルの種類」を

「カンマ区切りテキストファイル(*.txt)」にして読み込んでくださ

い。

"名前","住所","電話番号"

"古原 伸介","熊本県熊本市","096-000-0000"

"鈴木 一郎","神奈川県横浜市","045-000-0000"

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第1章 TCARDの概要

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第2章 データベースを新規に作る

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第2章 データベースを新規に作る

2.1 ファイルの新規作成

TCARDを起動すると、以下のような画面が出ます。出ないときには、メ

ニューから[ファイル]-[新規作成]を行ってください。

この画面はファイルを新規作成する画面です。ここで行うことはこれから

作るデータベースにどのような項目があるかを決めることです。項目は後

から変更することが出来ますので、とりあえず現在思いつく分の項目名を

入力していきます。ここでは項目の名前を決めるだけです。

例えば、読書リストを作るとします。読んだ本のデータベースです。この

ようなデータベースにふさわしい項目は何でしょうか。以下のような項目

を考えてみました。

・書名 ・出版社 ・著者 ・ジャンル ・価格 ・評価 ・感想

まずはこれだけの項目を入力します。

入力方法は「新規項目名」のところにまず 初の項目「書名」を入力し、

Enterキーを押すと 初の位置に入ります。次に「出版社」を入力し、

Enterキーを押すと二番目の位置に入ります。このようにして 後まで入力

します。

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第2章 データベースを新規に作る

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途中で間違っても「修正」や「削除」ボタンを押して再度やりなおせま

す。また、項目の順番も「上へ」「下へ」のボタンを押すことで変えるこ

とができます。これら項目の修正は新規作成の後からも出来ますので、こ

こで完全に項目を決めなくてもかまいません。ただし、 低1項目は入力

する必要があります。

項目の入力を終了したら「作成」ボタンを押してください。すると新しく

作られたデータベースの画面が表示されます。

2.2 カード画面 カード画面は大きく2つに分かれます。一つは左側の「項目一覧」です。

ここにはカードのある項目が一覧で表示されます。ここをクリックするこ

とで別のカードを見ることが出来ます。

「項目一覧」に表示する項目

を変えることも可能です。項

目一覧の上にあるコンボボッ

クスで項目を変更できます。

画面右側にはカード画面があ

ります。ここにはカードの項

目名、項目内容が1カード分

表示されます。項目内容をク

リックし直接編集することが

可能です。

初のうちは項目内容が無い

ため、編集部分は狭くなっています。これは入力が進むにつれ自動的に大

きくなります。また、自分で大きさを指定することも可能です。

なお、画面のフォントは[オプション]-[フォントの設定]で変更することが

出来ます。

項目一覧をクリック後に[オプション]-[フォントの設定]を行うと、項目一

覧のフォントの変更が出来ます。

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第2章 データベースを新規に作る

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2.3 ファイルの保存 とりあえずデータベースを作成したらまずはファイルを保存しておくと良

いでしょう。

[ファイル]-[名前を付けて保存]もしくは「上書き保存」を選択します。

するとファイルを保存する画面が出てきますので、ファイル名を入力し保

存します。

初は、tcsvファイル(もしくはcsvファイル)しか生成されないと思いま

すが、それで正常です。項目の設定を変更したり画面デザインを変更する

ことで.tcvファイルが保存されるようになります。

2.4 データの読み込み ファイルを保存したら、一度TCARDを終了してみてください。

その後、再度TCARDを起動します。すると先ほど保存したデータが表示され

ていると思います。

このようにTCARDは前回開いていたファイルを自動的に読み込むようになっ

ています。これは[オプション]-[設定]の「動作の設定」のところにある

「起動時のファイル」の設定によってそのようになります。前回のファイ

ルを開きたくない場合には、この設定で「新規ファイル」あるいは「何も

開かない」を選択してください。

直前のファイルではなく、それ以前に開いたファイルをもう一度開きたい

場合には、[ファイル]メニューの下の方、[終了]の上に 近開いたファイ

ルの一覧が出ます。これから選択してください。そこに無い場合には、

[ファイル]-[開く]でファイルを開きます。

2.5 他のソフトのデータの読み込み 他のソフトで作成したデータはCSVファイルであれば、そのまま読み込むこ

とが出来ます。その方法は、通常のTCARDデータと同じです。メニューから

[ファイル]-[開く]で特に何もせず読み込めます。

たとえば、Excelの場合にはExcel側で[ファイル]-[名前を付けて保存]で

「ファイルの種類」を「CSV(カンマ区切り)」にして保存をします。その

ファイルをTCARDで読み込めばいいわけです。

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第2章 データベースを新規に作る

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他のソフトの場合にもなんらかの方法でCSVファイル(カンマ区切りファイ

ル)あるいはタブ区切りファイル、テキストファイルなどに保存できる場

合があります。この場合、TCARDでそのまま読み込むことが出来ます。タブ

区切りファイルの場合、拡張子を.tsvにしてください。

2.6 項目の変更 新規作成で設定したデータベースの

項目を追加したり削除するには主に

2つの方法があります。

一つはメニューから[カード]-[項目

の編集]で「項目の編集」画面を出し

行うものです。

この画面で追加ボタンを押すことで

項目の追加が出来ます。また、削除

や名前変更、項目の並べ替えなどが

可能です。

もう一つの方法は項目のところで右クリックする方法です。

項目に関するメニューが出て

きますのでここで項目の追加

や削除、名前変更が出来ま

す。削除・名前変更をするに

は、目的の項目上で右クリッ

クし、項目の削除もしくは名

前変更を選択してください。

なお、項目の追加は常に 後

の位置に項目が追加されま

す。項目の挿入を選択する

と、その位置に項目を挿入す

ることが可能です。

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第3章 データの入力

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第3章 データの入力

3.1 入力の基本 データベースの項目が決まったら入力を開始します。

カーソルを 初の項目に置いて、その項目を入力し終わったらEnterキーま

たはTABキーで次の項目に進みます。

後の項目まで入力し終わったらEnterキーを押すと「 後のカードです。

カードを追加しますか?」と出てきます。ここでEnterを押すと新規にカー

ドが追加されます。新規にカードを追加するにはメニューから[カード]-

[カードの追加]でも可能です。

また、何度も同じ内容を入力したいとき

があります。この場合には、Ctrl+Wキー

を押すと「編集履歴の参照」画面がでま

す。

この画面には現在までにこの項目に入力

された内容が表示されます。この内容か

ら選択することで過去にこの項目に入力

した内容を簡単に挿入できます。

なお、日本語入力のON/OFFを

項目によって自動的に切り替

えることも可能です。これは

「項目のプロパティ」で設定

します。項目で右クリック後

に「項目のプロパティ」を選

び、「編集」ページの「IMEの

制御」で設定します。

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第3章 データの入力

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3.2 項目幅の調整 項目に長い文章を入力し保存後、再度開

いたときには入力領域の幅が変わってい

ます。これは入力された内容により自動

的に項目幅を設定するためです。

この「項目サイズの調整」を入力直後の

時点で行うには、カード画面の背景部分

(グレー部分)をダブルクリックしま

す。これにより項目のサイズが再調整さ

れます。これはメニューの[オプショ

ン]-[項目の長さを再設定]を選択することと同じです。

背景部分のダブルクリックで項目のサイズ再調整が行われると今までその

項目に入力された内容の文字数から項目の幅が決まります。高さは改行の

数で調整されます。

3.3 複数行 Enterキーは次の項目への移動や次の

カードへ移動するときに使われます。

項目内で改行して複数行の項目にした

い場合にはまずメニューから[編集]-

[改行の挿入]を行います。これでその

項目は複数行になります。以降は

Ctrl+Enterキーで改行可能です。

※普通にEnterキーで改行したい場合には、[オプション]-[キーカスタマイ

ズ]でEnterキーを(なし)に設定します。

複数行項目になった後には入力領域の高さが変わります。変わらない場合

には、カード画面の背景部分をダブルクリックしてみてください。

※高さの自動調節時には 高行数が決まっています。これは[オプション]-

[設定]の「自動調節時、項目の 大行数」で設定された数です。むやみに

1項目の行数が多くならないように限界値を決めているわけです。

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第3章 データの入力

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3.4 選択肢 入力項目に選択肢を付けることも可能

です。

入力する代わりに選択肢を選ぶだけで

内容を設定できます。

選択肢は「項目のプロパティ」で設定

します。該当項目で右クリック後に

「項目のプロパティ」を選び、「タイ

プ」ページの「項目のタイプ」を「選

択肢」に設定します。

そして、選択肢設定のボタンを押しま

す。すると選択肢を設定する画面が表

示されます。

ここで追加ボタンを押し、選択肢の1

つを入力しOKを押します。選択肢の数

だけこの作業を行います。終わったら

OKを押し、項目のプロパティ画面でも

OKを押します。

すると該当項目がコンボボックスに変

わります。つまり入力領域の右側に▼

ボタンが出てこれを押すと選択肢が出るようになります。

なお、入力は選択肢以外も手動で入力可能です。

※すでに入力したデータを選択師として出したい場合には、「選択肢の設

定」画面で「既存データを追加」ボタンを押します。また、「既存データ

に同期」ボタンを押しても同様の効果が得られますが、この場合には既存

データにない選択肢は削除されます。

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第4章 カードの操作と並び替え

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第4章 カードの操作と並び替え

4.1 カードの追加と削除 新しくカードを追加する場合、メニューから[カード]-[カードの追加]で

行うことが出来ます。またはツールバーの ボタン、キーボードであれ

ば、Ctrl+Aで行うことが出来ます。

後のカードの一番下の項目でEnterキーを押した場合にもカードが追加

されます。

カードを削除するには、メニューから[カード]-[カードの削除]で行うこ

とが出来ます。これで現在選択中のカード(項目リストで反転しているカ

ード、4.2参照)が全て削除されます。削除しても[編集]-[アンドゥ]

で元に戻すことは出来ますが1段階しかできないので注意してください。

また、全カードの削除を行った場合でも必ず1枚のカードが白紙で残りま

す。 後のカードを削除した場合、空白のカードが1枚だけ残ります。

4.2 カードの選択

カードは複数選択することも可能です。Ctrlを押しながらクリックをする

ことで複数選択できます。もしくはShiftを押しながらクリックすると現

在のカードからそのカードまで全部を選択することができます。

項目一覧をクリックした状態で[編集]-[全て選択]を行うと全カードの選

択も可能です。

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第4章 カードの操作と並び替え

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4.3 カードのコピー

カードをコピーするには、まず画面左の項目一覧でコピーすべきカードを

選択します。カードを選択した状態で右クリックし[コピー]を行います。

その後、今度は項目一覧上で右クリックし[追加貼り付け]を行うとカード

の 後に貼り付けられます。

後ではなくカーソル位置に貼り付けたい場合には項目一覧上で右クリッ

クし[貼り付け]を行います。

なお、メニューから[カード]-[このカードの複製]を行うと、現在のカー

ドの複製が作られ、すぐ次のカードとして挿入されます。

4.4 カードの移動

コピーではなくカードの移動を行いたい場合には、[切り取り]を行って[貼

り付け]を行います。

まずは目的のカードを項目一覧で選択し、右クリックして[切り取り]を行

います。これでカードがいったん削除されますが、内容はクリップボード

にあります。

項目一覧の目的位置で右クリックし[貼り付け]を行うことでクリップボー

ドにあったカードがその位置に貼り付けられます。

カードを一つ上に、または一つ下に移動したい場合にはツールバーの▲ボ

タン(カードを一つ上へ)▼ボタン(カードを一つ下へ)を押すことで簡

単に移動できます。

目的のカードを項目一覧で選択した後にボタンを押すことで一つ上、また

は下に移動します。

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第4章 カードの操作と並び替え

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4.5 データの整列

データの内容に従って自動的に全カード

の並び替え・整列を行うことが出来ま

す。これを「整列(ソート)」と呼びま

す。整列を実行するにはメニューから

[データ]-[整列]を行います(ツールバー

の ボタンでも可)。

整列ではキーとなる項目を選択し、その

並べ替え方を決めます。並べ替え方には「昇順(小さい順)」と「降順

(大きい順)」の2種類があり、それぞれ「文字」と「数字」がありま

す。

「数字」の場合、入力されたデータが数値データであると判断し、数値に

直してそれを比較し整列します。もしも数値が入力されていない場合には

正しい整列が出来ません。全て数値が入力されている項目で行ってくださ

い。郵便番号などのように途中で - が入っている場合には「文字」にし

てください。

「文字」の場合には、文字コードに従ってデータを並べ替えます。文字コ

ードとは、文字に振られた番号のことです。「ひらがな」「カタカナ」は

50音順、「数字」は数の順番になっています。ただし、漢字の文字コー

ドは読み方と一致しない場合が多いでしょう。この場合、50音順で正し

く整列するためには「読み」の項目を別に作ってカタカナかひらがなで入

力しておくする必要があります。

また、データが2007/05/25 のような日付のデータの場合には、文字で整列し

ます。ただし、文字の場合、その書式がバラバラの場合には正しく整列でき

ません。たとえば、

2007/5/15

2007/06/25

の場合、2007/ の後の文字が 5 よりも 0 の方が文字コードが小さいの

で、2007/06/25 の方が先に来てしまいます。このようなときのために「日

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第4章 カードの操作と並び替え

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付の正規化」というメニューがあります。項目選択後、[編集]- [さまざ

まな置換]-[日付の正規化]を行うと2007/5/15 のような書式が 2007/05/15

のように変換されます。これで全ての項目が同じ書式になり、正しい整列

が出来るようになります。

4.6 複数項目の整列

[データ]-[整列]では、一つの項目

をキーにして整列が出来ますが、複

数の項目をキーにしたい場合には、

[データ]-[複数キー整列]を行います

(ツールバーの ボタンでも可)。

複数の項目をキーにする、というのはどういう意味かというと、たとえ

ば、 初のキーを「出版社」、二番目のキーを「著者」、三番目のキーを

「書名」にしたとします。すると、まず、「出版社」で並べ替え、「出版

社」が同じグループの中で「著者」の順番で並べ替え、さらに同じ「著

者」の中で「書名」の順番で整列を行うわけです。

複数キー整列の画面ではキーとなる項目を選択し、追加ボタンを押して右

側の「ソート項目」に入れます。もしくは項目名のダブルクリックでも入

れることが出来ます。 初に追加した項目が 初のキーになります。

整列キーをいくつか追加したら「OK」を押すことで整列が完了します。

4.7 整列の保存・再実行

[データ]-[複数キー整列]では一度行っ

た整列を記憶しておき、後で簡単に再実

行することが出来ます。この保存は

[データ]-[複数キー整列]の画面で「追

加」ボタンを押して設定を行った後に

(OKを押す前に)「設定保存」ボタンを押して保存します。このときにわ

かりやすい名前を付けておきます(書名-出版社順 など)。

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第5章 データを検索する

18

第5章 データを検索する

5.1 データの検索

データを入力したら、今度はそのデータを検索して探し出してみましょ

う。TCARDのデータ検索には主に2つの方法があります。一つは条件に合う

データを順次一つ一つ探していく[検索]と、条件に合うデータ全てを絞り

込む[絞り込み]です。

まずは手軽な[検索]から試し

てみましょう。

メニューの[編集]-[検索]

(もしくはツールバーの

ボタン)で検索画面を出しま

す。

そして、検索項目を選択し、

検索語を入力します。

検索語を入力したら、その下の「上記文字列」のところで検索モードを設

定できます。「を含む」を選択すると「上記文字列を含む」カードを検索

するわけです。この検索モードには「を含む」や「と一致する」「が 初

にある」などの他に、数字・日付を入力することを前提とした「より大き

い」「より小さい」などもあります。年/月/日 などの形式で検索語を入力

すると日付とみなし、「以上」「以下」などで検索可能です。

なお、検索項目は複数選択することが可能です。カードと同じようにCtrl+

クリックで検索項目のところを複数選択できます。「全項目」のボタンを

押すと全項目が選択され、検索対象になります。

以上を設定したら検索ボタンを押してみます。該当するカードにカーソル

が移動します。該当するカードが無い場合には「検索語が見つかりませ

ん」のメッセージが出ます。

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第5章 データを検索する

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この検索では全カードの 初から該当するデータを検索していき、 初に

該当したデータにカーソルを移動し表示します。2番目に該当するデータ

を探したいときには[編集]-[次検索](もしくはツールバーの ボタン)

を行います。次検索では前回と全く同じ検索条件で次のデータを検索する

わけです。

[次検索]は何回も繰り返すことが出来ます。一つ前の検索データに戻りた

いときには、[編集]-[後検索](もしくはツールバーの ボタン)を行い

ます。

5.2 特定のデータを取り出す~絞り込み [検索]では条件に合うデータを一つずつ見ていくことしかできません。条

件に合うデータのみを絞り込んでまとめて表示したい場合には、[絞り込

み]を行います。

絞り込みはメニューから[データ]-

[絞り込み](もしくはツールバーの

・ボタン)で絞り込みの画面を出し

ます。

この画面は検索画面と基本的に同じ

です。検索対象とする項目を選択

し、検索語を入力します。検索対象

とする項目はCtrl+クリックで複数選

択することが可能です。

[検索]と同様に検索語を入力しますが、その際、コンボボックスの▼を押

すと現在カードに入力されているその項目の内容が出てきます。既存の内

容を選択し入力することが可能です。検索語を入力したら、その下の「上

記文字列」のところで検索モードを設定できます。これは[検索]と同じで

す。

画面には[絞り込み方法]という設定がありますが、これは2回目以降の絞

り込みで使う設定です。第一段階の絞り込みでは「全カードからの絞り込

み」になっています。これについて次項で解説します。

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第5章 データを検索する

20

絞り込みの条件を入力し開始ボタンを押すと絞り込みが行われます。つま

り、条件に合うカードのみが表示されるようになります。この状態を解除

するにはメニューから[データ]-[絞り込み解除]を行います。

絞り込んでいる状態で特定のカードを絞り込みから外す場合には、[デー

タ]-[このカードのみ絞り込み解除]を行います。

絞り込みが行われている状態では、全ての処理は原則として絞り込んだ

カードに対してのみ行われます。たとえば、絞り込んだ状態で検索を行う

と、絞り込んだ状態のカード内のみを検索しますし、印刷も絞り込んだ

カードのみが行われます。絞り込んだ状態で[データ]-[廃棄]を行うと絞り

込みを行っているカードが全て削除され、絞り込み状態も解除されます。

5.3 特定のデータを取り出す~2段階の絞り込み

[絞り込み]は何段階も行うことが出

来ます。

一度絞り込みを行った状態で再度絞

り込みを行うと、そのデータの中か

ら条件にあったものを取り出せま

す。または、現在の絞り込みカード

に、別の条件で絞り込んだカードを

追加することも可能です。

一度絞り込みを行った状態で再びメ

ニューから[データ]-[絞り込み]で絞り込みの画面を出します。このとき、

「絞り込み方法」のところが選択できるようになっています。

注: 初に絞り込みを行う段階では「絞り込み方法」は選択できません(常に全カードから

絞り込みます)。すでに絞り込みを行っている状態で[絞り込み]を再度行うと「絞り込み方

法」が選択できます。

「絞り込み方法」は絞り込みを 初の状態からやり直す「全カードから絞

り込み」の他に「さらに絞り込む(AND)」と「追加する(OR)」がありま

す。

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第5章 データを検索する

21

■さらに絞り込む

「絞り込み方法」で「さらに絞り込む(AND)」を選択した場合、現在絞り

込んでいるカード内からさらに絞り込みます。

例えば、検索語「SF」で絞り込んだ状態で「さらに絞り込む(AND)」で

「2000円以下」を絞り込むことで、SFでかつ2000円以下のデータのみを表

示することが出来ます。

■絞り込みに追加

「絞り込み方法」で「追加

する(OR)」を選択した場

合、現在絞り込んでいる

カードに加え、それ以外の

データから条件にあった

データを現在表示している

データに加えます。

例えば、検索語「SF」で絞

り込んだ状態で「追加する

(OR)」で「ミステリー」

の絞り込みを行うことで、

SFのデータとミステリーの

データ、両方が表示されることになります。

データ全体

絞り込み さらに絞り込む

データ全体

絞り込み

追加する(OR)

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第5章 データを検索する

22

5.4 絞り込みの保存 絞り込み条件を保存させておくことが可能です。まず、目的の絞り込み状

態になるように操作します。これは2段階でも3段階でも行うことが可能

です( 初の状態は絞り込みを解除した状態から行ってください)。

目的の絞り込みを行った状態で、[データ]-[現在の絞り込み条件の保存]を

行います。このとき、絞り込み条件に名前を付けます。これは後で再びこ

の絞り込みを実行するときにわかりやすい名前を付けます。例えば「SF

2000円以下」のようにつけます。

これで絞り込み条件はデータ内に保存されました。忘れないようにファイ

ル保存を行ってください。

その後、この絞り込み条件を実行したいときには[データ]-[保存した絞り

込み条件を実行]を行います。すると「保存した絞り込み」の画面が表示さ

れます。

この画面には[現在の絞り込み条件の保存]のときに付けた名前が表示され

ています。実行したい絞り込み条件を選択し、「実行」ボタンを押すこと

でその絞り込みが実行されます。

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第5章 データを検索する

23

5.5 マーク 特定のカードにマークを付けておいて後

で検索したり、マークがついたカードの

みを絞り込んだりすることが出来ます。

カードをマークするには、メニューから

[カード]-[マークのon/off]を選択する

か、項目リスト上で右クリックで[マー

クのon/off]、もしくはスペースキーでマークを付けることが可能です。

マークをつけられたカードは項目リストの左端にマークの印が表示されま

す。マークがついたカードを検索するには、[編集]-[次のマークへ](ツー

ルバーの ボタン)もしくは[編集]-[前のマークへ](ツールバーの ボ

タン)で次々にマークのついたカードにカーソル位置を移すことが出来ま

す。

絞り込み時にもマークが[ありのみを検索][なしのみを検索]などを指定す

ることが出来ます。単純にメニューから[データ]-[マーク]-[マークした

カードを絞り込み]で、マークしたカードのみを表示することが出来ます。

5.6 インクリメンタルサーチ

TCARDには文字を入力しながら検索する「インクリメンタルサーチ」機能を

搭載しています。[オプション]-[設定]-[動作の設定]で「インクリメンタ

ルサーチ有効」がチェックされているときに作動します。

「インクリメンタルサーチ有効」時には、項目リストで文字を入力すると

インクリメンタルサーチの画面が開き、そこに入力した文字と前方一致す

るカードに自動的にカーソルが移動していきます。これをやめるには

Escapeキーを押します。

一覧表画面では[編集]-[インクリメンタルサーチ]にチェックを入れておく

ことで有効になります。

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第6章 一覧表

24

第6章 一覧表

6.1 一覧表示と入力 TCARDはカード画面だけではなく一

覧表での表示も可能です。

[表示]-[一覧表](またはツール

バーの ボタン)で表示されま

す。

カード画面には[表示]-[カード]

(またはツールバーの ボタン)

で戻すことが出来ます。

一覧表の列の幅は項目名横の線をドラッグすることで変更可能です。また

は右クリックし[項目のプロパティ]を出して「列幅を指定する」をチェッ

クし数値を手動で入力することも出来ます。自動で列幅を 適な状態にす

るには[表示]-[一覧表の列幅を 適化]を行ってください。

一覧表画面では編集も可能です。編集したい部分をダブルクリックするこ

とで編集状態になります。またはEnterキーでも編集状態になります。編集

が終わったらEscapeキーを押すと非編集状態に戻ります。

編集が終わったときにEnterキーを押すと次の項目に移動し、すぐに入力す

ることが可能です。つまり入力とEnterキーを繰り返すことで次々に入力を

繰り返すことが出来ます。

このとき、Enterキーを押してカーソルが右に移動するか、下に移動するか

は設定可能です。[オプション]-[設定]の「動作の設定」で「一覧表の編集

後の移動方法」で右か下かを設定します。

6.2 一覧表でのコピー

一覧表でカードをコピーしたい場合には、一覧表の左側、カード番号が書

いてある部分をクリックします。するとその行全体が選択されます。

この状態で右クリックし[カードのコピー]を行うことでカードがクリップ

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第6章 一覧表

25

ボードにコピーされます。あとは目的位

置で右クリックし[カードの貼り付け]を

行うとカードが貼り付けられます。もし

くは[追加貼り付け]を行うと 後の位置

に貼り付けられます。

カードの移動も同様に[切り取り]、[貼り

付け]で行います。

6.3 一覧表での項目変更 一覧表で項目名を変更するには、項目名の位置をクリックします。

そして、右クリックし[項目の変更]を選択します。

同様に項目名を選択することで、項目の削除や追加/並べ替えが行えます。

6.4 一覧表を最初に表示する カード画面よりも一覧表をメインに使いたいという場合には、起動時に一

覧表が表示された方が便利です。起動時にカード画面ではなく一覧表を表

示したい場合には[オプション]-[設定]の「表示設定」で「カードの表示形

式の初期設定」で「一覧表」を設定します。

ただし、この場合、全てのファイルが開いたときに一覧表で表示されるよ

うになります。そうではなく、そのファイルだけ開いたときに一覧表で表

示したいという場合には[ファイル]-[このファイルのプロパティ]で「初期

表示」を「一覧表」にしてください。その後、ファイルを保存してくださ

い。

6.5 枠の固定 一覧表画面では、例えば一番左に見出しとなる項目がある場合、その項目

は常に表示させておいて、その右側だけを横スクロールさせたい、という

ことがあります。このようなときには「枠固定」を使います。

まず、横スクロールさせたい 初の項目を選択します。その項目より左側

が横スクロールされない部分になります。目的の場所を選択したら[オプ

ション]-[枠固定]を行います。すると、少し太い線が選択した項目の左側

に表示されます。この状態で横スクロールさせてみると太い線より左側は

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第7章 画面をデザインする

26

第7章 画面をデザインする

7.1 項目移動モード TCARDのデータを表示するカード画面を自分の好きなようにデザインするこ

とが可能です。例えば、項目の幅を変えたり、位置を変えたりすることが

出来ます。

画面をデザインするためには、まずカード画面をクリックし、メニューか

ら[オプション]-[項目移動モード]を選択します。

これによりTCARDは「項目移動モード」になります。これはTCARDの項目を

マウスで移動できるモードです。項目をマウスで移動するには、まず目的

の項目をクリックします。すると

項目の周りに枠が付きます。

あとは枠の部分をクリックしてド

ラッグすることで項目を移動でき

ます。

入力部分だけではなくラベルの部

分(項目名の部分)も移動可能で

す。

項目移動モードは再度[オプション]-[項目移動モード]を選択することで

チェックが外れ、項目移動モードから普通のモードに戻ります。

通常は普通のモードで入力などの作業を行ってください。画面デザインを

変更したいときのみ項目移動モードにします。

7.2 位置合わせ 項目移動モードの時にマウスだけでしっかり位置を合わせるのは大変で

す。例えば項目名を右端にそろえたい場合などはどうしたらよいでしょう

か。

この場合、「位置合わせ」の機能を使います。まず、対象となる項目を複

数選択します。

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第7章 画面をデザインする

27

その後、画面下の位置合わせのボ

タンを使用して位置を合わせま

す。たとえば左合わせのボタンで

選択している項目が一番右の項目

に合わせられます。

同様に「上合わせ」や「左合わ

せ」が可能です。また、サイズを合わせることも出来ます。「高い方にサ

イズ変更」、「広い方にサイズ変更」などでサイズを複数の項目のサイズ

を同じに出来ます。

7.3 色・フォントを変える

[オプション]-[フォントの設

定]でフォントを変えることが

出来ますが、これはカード全体

のフォントを一度に変えます。

項目毎に色やフォントを変更す

るには[項目のプロパティ]を用

います。

これは項目を右クリックして

[項目のプロパティ]を選択する

ことで設定画面が出てきます。

この画面の「色とフォント」で項目の色やフォントを指定します。

なお、カードの背景色はここでは変更できません。カードの背景色は[ファ

イル]-[このファイルのプロパティ]で設定します。

7.4 数値指定での位置設定

[項目のプロパティ]画面の「位置」のページでは項目位置が数値で表され

ています。ここでは項目移動モードにしなくても「位置を指定」のチェッ

クを入れて数値を指定することで項目の位置を指定出来ます。

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第7章 画面をデザインする

28

[位置を指定する]のチェックがされ

ているときには位置が固定になり、

常にこの項目は指定された位置に表

示されます。これがチェックされて

いないときには位置は可変です。す

なわち、項目を挿入した場合などに

は自動的に下の位置に移動しますし

入力内容によって幅、高さも変わり

ます。項目の位置が確定していない

初期の段階では[位置を指定する]のチェックが無い方がデータベースを作

りやすいと思います。

7.5 それ以外の設定 [位置]の設定にはそれ以外に「横位置」があります。これは編集欄で文字

の表示位置を左寄せにするのか、中央寄せにするのか、右寄せにするのか

を示します。通常は左寄せにしておき、数値を入れる項目では右寄せにす

ると良いでしょう。

[表示する]のチェックを外した場合、その項目が表示されなくなりますの

で注意してください。これは計算の都合上必要になるが表示したくない場

合などにチェックを外します。誤ってチェックを外し表示されなくなった

場合には他の項目のプロパティを表示し「次の項目へ」ボタンで項目を移

動して[表示する]のチェックを入れることで再表示されます。

「ラベル・エディットの表示」はラベル(項目名)を表示するかどうかを

指定します。ラベルが不要な項目は「ラベルを表示しない」で内容だけが

表示されます。「ラベルのみ表示」にすると内容は表示されずラベルだけ

が表示されます。これは説明など単に固定の文章を表示したいときに使い

ます。

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第8章 計算式を使う

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第8章 計算式を使う

8.1 計算式とは? TCARDでは項目を入力しなくても自動的に計算によって表示する項目を作る

ことが出来ます。たとえば、価格を入力すれば自動的に消費税が出るよう

な項目です。

このような項目は[計算式]を設定することで実現できます。計算式を設定

した項目は自動的に計算されて表示されますのでその項目に入力を行うこ

とはできません。

計算式を設定するには、まず項目を右クリックして[項目のプロパティ]を

選択し、「編集」のページを出します。そのページの「計算式」のところ

で計算式を設定します。このとき、 初の設定は「計算式エディタ」を

使ってしか行えません。初回設定

は「計算式エディタ」ボタンを押

して計算式を設定します。

計算式エディタではボタンを使っ

て簡単に計算式を設定することが

可能です。

なお、計算式を設定した項目には

自動的に値が入るため、もしその

項目にそれまでに何か入力した内

容がある場合には全て上書きされ

てしまいます。誤って重要データ

の項目に計算式を設定しないように注意してください。原則として、計算

式を設定する場合には既存の項目ではなく新しい項目を作ってその項目に

計算式を設定するようにしてください。

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第8章 計算式を使う

30

8.2 計算式を設定する

では簡単な計算式を設定してみましょう。

たとえば、「価格」という項目があり、「消費税」という項目があったと

します。「価格」に値が入ってるときに「消費税」に自動的に値が入るよ

うにします。

このときには「消費税」に計算式を設定します。「消費税」にカーソルを

置き右クリックし「項目のプロパティ」から「編集」のページで「計算式

エディタ」ボタンを押します。

この画面で、以下のような式を設定します。

%[価格]*1.05

%[項目名]でその項目の内容を表します。%[価格]と書くことでそのカード

の価格の内容が式に入ります。たとえばそのカードの「価格」項目に2000

と入力されていれば、2000が入ります。

つまり、2000*1.05 という式になり、300という答えが「消費税」項目に入

ります。

この計算式を計算式エディタで設定するとき、全てを手入力する必要はあ

りません。%[価格]の部分は項目のリストで「価格」をダブルクリックする

ことで挿入することが出来ます(もしくは項目のリストで「価格」を選択

した状態で「項目挿入」ボタンを押します)。

また、演算子や数字の部分もボタンのクリックで挿入できます。もちろ

ん、キーボードから直接入力してもかまいません。

計算式の挿入をやめる場合にはキャンセルを押します。

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第8章 計算式を使う

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8.3 さまざまな計算式

計算式では以下の演算子を使うことが出来ます。

+ - * / 足し算 引き算 掛け算 割り算

^ べき乗(2乗、3乗など)

% 剰余(割った余り)

たとえば、%[価格]^2 とすると価格の二乗になります。

%[価格]%1000 とすると価格を1000で割った余りになります。

また、計算式中で括弧 () を使うことが出来ます。

たとえば、1.05*(%[価格]+100) とするとまず価格に100を足してそれに

1.05を掛ける式になります。

※プログラミング言語では計算式を見やすくするために間に空白を書く場

合もありますが、TCARDでは見やすくするための空白を入れることは出来ま

せんので注意してください。

8.4 関数を使用する

TCARDでは計算式に関数を使用することができます。

関数を使うことで通常の計算式では出来ないようなことが可能になりま

す。たとえば、「価格」の100円未満を四捨五入する場合には以下のように

設定します。

ROUND(%[価格],-2)

また、「価格」の合計を表示する場合には、以下のように設定します。

SUM(%[価格])

このように関数名を前についてその後に()を書いて、その関数に渡すデー

タ(引数)を指定します。そのデータを元に計算が行われ、結果が出ま

す。

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第8章 計算式を使う

32

関数は計算式内に組み込むことも可能です。たとえば、合計の二倍を求め

るには

SUM(%[価格])*2

と書くことが出来ます。

どのような関数があるかは計算

式エディタの「関数」ボタンを

押すことで表示されます。

関数にはさまざまな種類があり

ます。通常の計算を補助するよ

うな「数学」系の関数や「三角

関数」。日付関連の計算を行う

「日付関数」、他の項目やカー

ドの内容を参照する「参照関

数」、合計や平均を計算する「統計関数」、文字を扱う「文字列関数」な

どです。

これらの関数のジャンルを左側から選択すると右側に関数のリストが出ま

す。それをクリックすると下に使い方と説明が出ます。たとえばSQRという

関数をクリックすると下に

SQR(値)

平方根を求める

のように出ます。説明からこの関数は平方根を求める関数であることがわ

かります。そして、SQR()の括弧の中には、求める元の値を書くことが分か

ります。

値(引数)を2つ以上指定する関数もあります。このときには,で区切りま

す。たとえば大きい方の数字を求める関数 MAX がそうです。

MAX(%[項目1],%[項目2])

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第8章 計算式を使う

33

8.5 日付関数 日付関数では日付の「シリアル値」という概念が出てきます。これは日付

を表す数値で、西暦1年1月1日からの日数を示す値です。たとえば2007年1

月1日であれば 733043 というシリアル値になります。これを利用すると、

たとえば日数を計算する場合にシリアル値の差を求めれば計算できること

になります。DAYS関数でその日付のシリアル値を求められます。

たとえば、開始日、終了日という項目があったとして、その間の日数を求

めるには以下のように計算できます。

DAYS(%[終了日])-DAYS(%[開始日])

日付のシリアル値はTCARDの関数内でさまざまな形で利用されます。たとえ

ば、MONTH という関数はシリアル値から月を返します。これを使えばシリ

アル値にある一定の数を足してその日が何月かを知ることが出来ます。た

とえば開始日から10日後が何月か、を計算するには

MONTH(DAYS(%[開始日])+10)

と書くことが出来ます。DAYS関数で開始日のシリアル値を求めておき、そ

れに10を足した値が何月か、を求めます。

シリアル値を文字列(2007/1/3のような形)にするにはDATESTR関数を使い

ます。

また、日付の処理というと誕生日から年齢を計算する処理、というのがよ

くあります。この場合、YEARS関数を使うと簡単です。YEARS関数は日付文

字列から現在までの年数を返しますので、「誕生日」という項目があると

き年齢を計算したいときには以下のように書くことが出来ます。

YEARS(%[誕生日])

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第8章 計算式を使う

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8.6 条件分け

IF関数を使うと条件分けをした計算が可能になります。IF関数は以下のよ

うな書き方をします。

IF(条件式,項目1,項目2)

条件が正しいときには項目1を、そうでないときには項目2を返します。

たとえば送料を計算するとして、「重さ」という項目があるとしましょ

う。重さが10kg以上であれば送料は1000円、そうでなければ500円というよ

うな計算をしたいとします。

この場合、以下のような計算式を設定します。

IF(%[重さ]<10,500,1000)

重さの項目が10未満のときには500を、そうでないときには1000になりま

す。

このようにIF関数の 初の引数には条件式を書きます。

条件式では < や > や = を使うことが出来ます。

< 左辺が右辺未満

> 右辺が左辺未満

= 左辺、右辺が等しい

上の例の場合、重さが10kg以上であれば1000円、そうでなければ500円、と

いう条件ですが、以上という記号はないので未満 < を使って10kg未満なら

500円、そうでなければ1000円というようにしています。

なお、条件式で数値を比較するのではなく文字列を比較したい場合には

IFS 関数を使います。たとえば、「会員種別」という項目があり、会員種

別が「会員」の場合には価格を1割引する、そうでない場合にはそのまま

価格を表示するという場合、以下のような計算式になります。

IFS(%[会員種別]=会員,%[価格]*0.9,%[価格])

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第9章 データの分析・活用

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第9章 データの分析・活用

9.1 データの統計情報を見る

TCARDでは入力した情報の様々な統計情報を簡単に見ることが出来ます。

まずは[合計と平均]を試してみましょう。これは指定項目の合計や平均な

どをすぐに見ることができる

機能です。まず、目的の項目

をクリックし、メニューから

[データ]-[合計と平均]を行

います。すると右のような画

面が出ます。

ここでは全項目の合計や平

均、 大値、 小値などが表

示されます。その横には選択

中の項目の合計や平均が表示

されます。ある特定のカード

の合計を知りたい場合には、カード画面であれば画面左の項目リストで

Ctrl+クリックやShift+クリックで複数選択して[データ]-[合計と平均]を

行うことで見ることが出来ます。一覧表の場合には指定項目をドラッグし

て右クリックして[合計と平均]を行うことで見ることが出来ます。

同じ内容が何件入力されているだろう

か? というのを知るのに便利なのは

[件数集計]です。たとえば出版社ごと

に何件のデータがあるか?などを知る

ことが出来ます。これも目的の項目を

クリックし、メニューから[データ]-

[件数集計]を行うことで表示されま

す。

多い方から順に表示され、割合も表示

されます。

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第9章 データの分析・活用

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9.2 データを集計する

たとえば、取引先毎の金額を集計したいとします。そのようなときには

データの集計機能を使います。集計機能はある項目をキーにして別の項目

の数値データを合計するものです。

例として「取引先」という項目と「金額」という項目があるとします。取

引先毎に金額を集計してみます。

まず、メニューから[データ]-[集

計]で集計の画面を出します。

「集計キーとなる項目」で「取引

先」を選択します。そして「集計

される(数値)項目」で「金額」

にチェックを入れます。

そして、OKを押すと取引先毎に金

額が集計されます。

ここで表示されている画面はTCARD

の新規ファイルとして一覧表形式

で表示されています。

つまり、このまま保存してTCARDの

データとして使うことも可能です

し、この画面でさらに「合計と平

均」などの機能を使うことも出来

ます。

閉じるには[ファイル]-[閉じる]で

閉じることが出来ます。または[ウィンドウ]メニューから切り替えること

が出来ます。

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第9章 データの分析・活用

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9.3 月単位でデータを集計する

日付の項目があったとしてデータを月ごとに集計するにはどうすればいい

でしょうか? たとえば日付の項目に以下のように入力されているとしま

す。

2007/05/03

このような場合、左から7文字までで月を表します。「2007/05」の部分で

す。ですから左から7文字までで集計することで月ごとのデータを出せま

す。

[データ]-[集計]の集計の画面

で「集計キーとなる項目」の

下に「左から□文字をキーと

する」という箇所があります

。ここに7を入力することで左

から7文字をキーに出来るわけ

です。あとは先ほどと同じよ

うに集計キーに「日付」、

「集計される(数値)項目」

で「金額」にチェックを入れ

れば月ごとの集計結果が出ます。

しかし、日付項目の書式が以下のようにバラバラの場合にはこれではうま

くいきません。

カードA:2007/5/3

カードB:2007/05/14

カードC:2007/11/2

この場合に、左から7文字と指定しても、カードBはうまくいきますが、

カードAの場合、2007/5/ までが7文字となり、うまくいきません。6文字

でもカードBとCがうまくいきません。

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第9章 データの分析・活用

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そのようなときには日付項目で「日付の正規化」を行っていったん書式を

整えます。これは日付項目にカーソルを置いて、メニューから[編集]-[さ

まざまな置換]-[日付の正規化]で行えます。これを行うと上の例の場合、

以下のような形になります(設定で書式は変えられます)。

カードA:2007/05/03

カードB:2007/05/14

カードC:2007/11/02

その後、左から7文字をキーにして集計して月ごとの集計結果を出せるわ

けです。

9.4 クロス集計

「集計」の例では、取引先毎に金額を集計した例と、月ごとに金額を集計

した例を出しました。では、取引先毎の金額をさらに月ごとに集計した表

を作りたい場合にはどうしたらよいでしょうか。

このような場合にクロス集計を使います。クロス集計はキーが2つある集

計です。上の例だと取引先毎にが4月はいくら、5月はいくら・・といっ

た表ができあがります。この場合、キーとなるのは「取引先」と「日付」

の月までの部分(左から7文字)となります。

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第9章 データの分析・活用

39

TCARDのクロス集計画面ではそれをわかりやすく指定することが出来ます。

まず、縦の集計キーと横の集計キーがあります。データ数が多くなる方を

縦の集計キーとした方が良いでしょう。今回の例の場合、通常は取引先よ

りも日付の方が多いでしょうから縦の集計キーは「日付」とします。ただ

し、今回は日付の月までの部分で集計するので「左□文字をキーとする」

の部分に7と入力します。

横の集計キーは「取引先」にします。

集計される数値項目はこの場合「金額」になります。「縦合計あり」を

チェックすると縦の列で合計した金額が出ます。つまり、この場合、取引

先毎の全合計が出ます。

あとはOKを押すだけです。このクロス集計の結果も結果もTCARDの新規ファ

イルとして一覧表形式で表示されています。つまり、このまま保存して

TCARDのデータとして使うことも可能です。閉じるには[ファイル]-[閉じ

る]で閉じることが出来ます。

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第10章 印刷する

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第10章 印刷する

10.1 TCARDでの印刷

TCARDでの印刷は定型で行うことが出来ます。自由な形式での印刷を行うこ

とは出来ません。TCARDでの印刷には3種類の形式があります。「カード印

刷」「一覧表印刷」「タックシール印刷」です。

カード印刷では「項目名:内容」の形でカード毎に印刷します。カード1

枚ごとに改ページすることも可能です。なお、カード印刷は画面に表示さ

れる見た目そのままに印刷することは出来ません。単に「項目名:内容」

の形で印刷するだけです。

一覧表印刷では表の形式で印刷します。罫線を含んだ表を簡単に印刷する

ことが出来ます。タックシール印刷では宛名ラベルなどのタックシールへ

印刷するために便利な印刷形式です。行数列数を指定して必要な項目を印

刷できます。

印刷の形式は[ファイル]-[印刷形式]で指定可能です。

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第10章 印刷する

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なお、どの形式でも 初に印刷

プレビューを行うときに「印刷

する項目」を指定します。

印刷したい項目を選択し「追

加」ボタンを押して、印刷項目

を選んでください。

印刷する項目を選択した後、プ

ロパティボタンで項目毎の印刷設定が出来ます。

なお、印刷項目は[ファイル]-[印刷形式]の「印刷項目の設定」ボタンでも

変えることが出来ます。

10.2 印刷の設定

[ファイル]-[印刷形式]での設定は名前を付けて保存しておくことが可能で

す。初期設定では印刷設定の名前が「標準の設定」という名前になってい

ます。これは「設定名変更」で変えることが出来ます。

現在の設定とは違う新しい設定を作りたいときには「新規設定」ボタンを

押します。新しい名前を付けて新規の設定が出来ます。設定は「設定名」

のところを選択することで切り替え可能です。

「設定名」のところの順番の並べ替えは▲▼ボタンで行うことが出来ま

す。▲ボタンを押すことで現在の設定が一つ上に移動します。

印刷形式の画面では「印刷形式」の種類によって設定できる内容が変わっ

てきます。特にタックシールの形式の時には「タックシール詳細設定」で

設定を行うため、通常の印刷設定画面では「フォント」ぐらいしか設定出

来る内容がありません。「カード」「一覧表」の形式での印刷では共通す

る設定があります。

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第10章 印刷する

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■ヘッダ・フッタ

「ヘッダの設定」「フッタの設定」では印刷時の全ページの冒頭(ヘッ

ダ)に印刷する文章、 後(フッタ)に印刷する文章を指定することが出

来ます。たとえばヘッダで「XX名簿」などとタイトルを付けることが出

来るわけです。ヘッダとフッタは左側(左寄せ)、中央(中央寄せ)、右

側(右寄せ)に分けて指定することが出来ます。

ヘッダとフッタを指定する際にページ番号や日付を指定することが可能で

す。これは対応するボタンを押すことで、その記号が挿入されます。たと

えばページ番号であれば &p が挿入されます。日付の場合、その書式を選

択し、挿入します。

■マージン

上下左右の「マージン」は余白のことです。印刷時に、どのくらいの余白

を空けるかを指定します。

■印刷時のフォント

印刷時のフォントを設定するには、[ファイル]-[印刷形式]で「フォント」

ボタンを押し設定します。フォントは全項目で共通です。

■印刷項目の設定

[ファイル]-[印刷形式]の「印刷項目の設定」では項目毎の設定が可能で

す。この画面は初回印刷プレビュー時にも表示されます。

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第10章 印刷する

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10.3 カード印刷

カード印刷はカード画面の形で印刷するものです。

通常は印刷できる限り1枚に何カードも印刷されます。カード毎に改ペー

ジするには、[ファイル]-[印刷形式]で「カード毎に改ページ」をチェック

します。

印刷されるのは選択されているカードです。つまり、通常の状態では現在

のカード1枚のみが印刷されます。複数カードを印刷したい場合には、複

数のカードを選択する必要があります。カード画面であれば、画面左の項

目リストでCtrl+クリックやShift+クリックで印刷したい複数のカードを選

択してください。

「カードのフォーム」の設定は「現在のものを使用」のままでかまいませ

ん。これは現在のカード形式画面のような形で印刷するという意味です。

これを「箇条書き」にすると項目名と内容が一行ずつ印刷されます。

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第10章 印刷する

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10.4 一覧表印刷

一覧表印刷はデータを表形式で印刷するものです。

なお、用紙の幅をはみ出してしまう部分は印刷されません。この場合、各

列の幅を縮めるかフォントを小さくして対応してください。印刷フォント

は[ファイル]-[印刷形式]の「フォント」ボタンで変更可能です。

各列の幅は[ファイル]-[印刷形式]の

「印刷項目の設定」ボタンを押し、印

刷する項目を選択し、「プロパティ」

を押すことで幅を設定可能です。

なお、幅は文字数で指定しますが、

フォント幅の関係で必ずしもこの文字

数で印刷されるわけではありません。

幅の目安と考えて下さい。

また、列の幅は一覧表画面でも設定可能です。そのためにはあらかじめ

[ファイル]-[印刷形式]の「一覧表幅の画面連動」をチェックしておきま

す。この状態で一覧表画面を出し、幅を調節します。これで画面の幅でそ

のまま印刷されます。

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第10章 印刷する

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一覧表形式の場合、罫線付きでの印刷も可能です。この場合、表として線

で区切られた形で印刷されます。[ファイル]-[印刷形式]の「罫線」の部分

を「罫線あり」にすることで罫線付きで印刷されます。

一覧表形式では通常は1データ一行で印刷されますが、複数行のデータが

あるときには改行した印刷も可能です。この場合、「一覧表の改行」を

チェックします。

一覧表印刷ではそのカード番号を左側に印刷することが可能です。これは

「一覧表の番号印刷」で「番号印刷」にすることで印刷されるようになり

ます。絞り込み時には通常は絞り込まれたカードだけでの番号を印刷しま

すが、「絶対番号印刷」を指定すると、全体から見たカード番号が印刷さ

れます。

10.5 タックシール印刷

タックシール形式の印刷では印刷するシートに合わせて縦、横のデータ数

を指定可能です。

[ファイル]-[印刷形式]で「印刷形式」を「タックシール」にすると、画面

中央に「タックシール詳細設定」ボタンが表示されます。

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第10章 印刷する

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この「タックシール詳細設

定」ボタンを押すことで

タックシール関係の設定が

出来ます。

ここで設定した内容は保存

しておくことが可能です。

新しく別の設定をしたい場

合には「新規設定」ボタン

を押して新しい設定を作り

ます。設定名を入力する画

面が出るので、わかりやす

い名前を入力します。通常

は用紙の製品名がいいで

しょう。

そして後は、画面に従い設定を入力していきます。一つ一つの設定がどの

内容に当たるのかは図示されているのでわかりやすいと思います。通常、

ラベル用紙には寸法が書かれた紙が入っていますのでそれを参考にして入

力してください。

設定を入力したらOKを押します。

それが出来たら印刷プレビューをしてみます。 初の印刷プレビュー時に

印刷する項目名を選択します。このとき、「印刷する項目」で項目を選択

して「プロパティ」ボタンを押すと、タックシール用の印刷項目プロパ

ティが出てきます。

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第10章 印刷する

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ここでは「 初に追加する文字」「 後に追加する文字」を設定可能で

す。たとえば宛名ラベルを印刷するとして、「郵便番号」という項目が

あった場合、そのデータの前に 〒 を追加したい、そういうときに「 初

に追加する文字」に〒を指定します。

「 後に追加する文字」は、たとえば 宛名の氏名の後に **様 のよ

うに様を追加したい場合に「 後に追加する文字」に「様」を指定しま

す。

また、項目名はタックシールでは通常印刷されません。印刷したい場合に

はこのプロパティ画面の「項目名の印刷」をチェックします。

「直後に空白行を挿入」をチェックすると1行空けることが出来ます。

通常は「改行」をチェックしますが、チェックしないと次の項目の印刷を

改行せずに行います。これはたとえば名前が「姓」と「名」に分かれてい

るときに、一行で印刷したい場合に「姓」の項目で「改行」をチェックし

ないことで一行印刷が可能になります。

10.6 rtfへのエクスポートによる印刷

カード形式印刷などで何か変更を入れたい場合には、いったん、Wordなど

で扱えるデータ形式であるrtf形式でエクスポート(ファイル出力)し、

Microosft WordやWindows標準アクセサリの「ワードパッド」などで印刷す

るという方法があります。

この場合、印刷したいカードを選択し、[ファイル]-[エクスポート]-[RTF

出力]を行います。ファイル名を入力し、保存します。できあがったファイ

ルをMicrosoft Word等で開き、修正後に印刷を行ってください。

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カード型データベース TCARD入門 2009年10月1日発行

有限会社ディクレ

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