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メンタリスト DaiGo の「話し方」入門

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  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 はじめに

    DaiGoさんと聞いて思い浮かぶのは、

    フォークをぐにゃぐにゃにする

    数字を言い当てる

    3つの中から思い通りのものを選ばせる

    といったパフォーマンスを思い浮かべる方が多いと思います。

    メンタリズムとは、

    「心理テクニックや人の特性、錯覚を利用して心を読んだり、

    行動をコントロールする」

    技術です。

    「話し方」や「伝え方」を少し変えるだけで、同じ内容でも相手に与える影響や印象は全く変わって

    きます。

    すなわち、やり方によって「結果が出る or結果が出ない」という成否につながっていくのです。

    競技選手を指導される皆さんは、コミュニケーションツールの一つとして「会話」を活用して見えま

    すが、この会話で選手の心を読んだり、行動をコントロール出来たら良いなと思いませんか?

    これからしばらく DaiGoさんの「話し方」入門でその技術を勉強していきましょう。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 1

    場面把握

    メンタリズムを日常生活で有効活用するために必要な「場面把握」は「自分の状況を客観的に分析す

    ること」です。

    状況と目的を細かく分け、限定された分かりやすい情報にして分析し客観視することが必要です。

    簡単に言うと「空気を読む」ということになります。

    「付き合う前の好きな異性と会う」という大まかな状況だと何をしていいのか曖昧ですが、細分化す

    ると

    ・久しぶりに会う

    ・自分の慣れている場所(ホーム)で会う

    ・いいムードのプランを立てる

    ・告白するために会う

    という状況が浮かび上がり、具体的にどのような行動に移すのが良いかということが分かってきます。

    こうすることで、場の空気を読む(客観的に見る)ことができるのです。

    【メンタリズトークの準備となる「場面把握】」

    次に必要なことは、「その状況における目的」です。

    この場合、「告白をする」ではなく「告白して良い返事をもらう」のが目的になります。告白すること

    だけに気持ちが行ってしまい、良い返事がもらえないことは意外に多いはずです。

    このような場合は、ゴールから逆算して考えると成功率は格段に上がります。

    告白を成功させる

    笑顔にさせる

    会話を盛り上げる

    好きな人がいないか確認する

    恋人がほしいかどうか確認する

    自分に好意があるかどうか確認する

    この様に考えていくと何をして良いのかが定まってくるはずです。

    対人コミュニケーションを円滑に進めるには、「場面把握」を実践する必要があるのです。

  • ※ トークの前に必要な場面を限定する力

    自分の状況を客観的に見る力

    ※ 空気を読むことで結果はついてくる

    そのために状況を細分化する

    ※ 目的を明確にする

    コールから逆算して考える

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 2

    観察

    メンタリズムの基本は、相手の心理状態を読むための観察です。

    伝えたい話を上手く伝えるためには、相手が楽しんでいるのか、理解できているのかを一瞬一瞬で判

    断しなければいけません。

    相手が「あれ!?」「んっ!?」というような表情をしたならば、話法を止めるか変える必要があります。

    こうした柔軟な対応ができる人は「話し上手」なひとです。

    なぜ観察するのか → 相手の心を読むため

    ・話法が効果的か判断するため

    ・話法を仕掛けるタイミングを判断するため

    観察例① プラス orマイナスの感情は口元に出る

    ○プラス感情 唇が軽く開きがちになる

    ×マイナス感情 唇が硬く真一文字にとしている

    観察例② だまそうとしても、体の向きはごまかせない

    ○興味がある 乗り出してくる

    ×興味がない 背もたれに体を預ける

    観察例③ 目は口ほどにものを言う

    ○関心がある 目線は自分の頭や胸あたりを上下しながら縦に動く

    ×関心がない 目線は左右にふらふらと揺れる

    これらの観察例を漠然と見ている人は「無意識」に入って、そして流れて消えてしまいます。

    しかし、貴方が「意識」すれば、相手の心理を把握して会話をコントロールすることができるのです。

    話術を効果的に活用するためには、「観察力」を身に着けることが重要です。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 3

    アセンブリ

    アセンブリとは「人の思考や感情の空間的位置」を意味します。

    たとえば、「昨日何を食べましたか?」と聞かれたとき、人は一瞬考え込みますが、この時、視線を向

    けた方向が、過去の記憶つまり「実際に会った記憶」が置かれている場所になります。

    このほかにも、

    ・過去の嫌な出来事を思い出した時に見た方向

    ・楽しかった出来事を思い出した時の方向

    ・何かを空想した時の方向

    ・嘘を言ったときの方向

    など、感情の種類によって目線の位置は変わるのです。

    人の思考や感情は空間的配置が決まっている。

    例えば

    ・想像する 右上を見る

    ・現実的な問題を考える 右横を見る

    ・嫌なことを思い出す 左下を見る

    ※ どのイメージがどの場所に置かれているのかは、人によって異なります。

    ※ 二つの感情が同じ場所に置かれている場合もあります。

    初対面の相手と対峙するときは、なかなか難しいかもしれませんが、日頃から行動を共にする人なら、

    注意深く観察していれば、難しい事ではないと思います。

    楽しい時の目線と、機嫌の悪い時の目線を覚えておけば、ポジティブかネガティブかの判断はできる

    ので自信を持って会話をコントロールできるはずです。

    人は、みなさんが思っているより感情が無意識に表れる生き物です。無意識に表れる反応を見極める

    テクニックですからリスクはありません。

    是非一度お試し来ることをお勧めします。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 4

    条件付け

    「条件付け」とは、相手の心の中にあるイメージや感情を特定の言葉と結びつけてしまうテクニック

    です。

    「パブロの犬」の実験を知っていますか?

    犬に餌を与えるたびにベルを鳴らすと、犬はベルの音を聞くだけで、よだれを流すという条件反射の

    実験です。

    動物の生理的な特性を生かし、相手の自覚がないところで無意識的に働きかけるのがメンタリズムの

    「アンカー」(「パプロの犬」の実験で言うところの「ベルの音」)となります。

    「ホントにそんなことが出来るのか?」と思う人もいるでしょうが、上司や恋人と気まずくなった時

    に、盛り上がった話や楽しかった話をして場を盛り上げたということはありませんか?

    これは「楽しい出来事」をアンカーにして相手を楽しい気持ちへと誘導しているのです。

    このように、いかに自然に自分のペースに引き込むかが重要です。

    メンタリズムにおけるアンカーは「相手の感情ごとに、自分が取るしぐさや動作を決めておく」とい

    うものです。

    相手が笑ったら「自分の鼻をこする」これを繰り返すことで、貴方の仕草が「アンカー」となり、相

    手が不機嫌になった時でも「貴方が鼻をこする」仕草をすることで上機嫌に結びつくので、不機嫌が徐々

    におさまるのです。

    会話におけるアンカーは、文字通り「キーワード」になります。

    会話が盛り上がらず、険悪な雰囲気になった時に「ごますり」「おべっか」「媚を売る」「お世辞を言う」

    などしてご機嫌をとることがあります。マイナスのイメージが思い浮かぶ人もいると思いますが、メン

    タリズム的に言えば、正当なコミュニケーションの一つなのです。

    相手が上機嫌になる

    ・今、興味ある趣味

    ・過去の仕事やスポーツの成功例

    ・テンションが高い時に使う口癖

    これらを会話にうまく組み合わせ、話題に盛り込み「アンカー」として活用すれば「会話がうまい人」

    になるのです。

    「自分の行動に興味を持たせる」ことを意識してコミュニケーションを取ってみてください。

    ※ 注意すべき点は、「相手に意識されない」ことです。

  • 「狙っているな…」と一瞬でも思われたら、メンタリズムの効果はゼロになってしまいます。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 5

    マッチング

    「マッチング」の基本は、至極簡単です。観察して、真似るだけ。

    これだけで、相手との距離がぐっと近くなります

    ※ 但し、「アンカー」と同様相手に気づかれてはいけません。

    無意識に働きかけることが出来れば、貴方のペースに持ち込むことが出来、相手に「なんとなく気が

    合うな」と思わせることも可能です。

    マッチングで「ラポール」を築く

    「ラポール」とは、共感・親近感・安心感・信頼感という意味です。「ラポールを築く」ということは、

    心と心の繋がりが非常の良い状況ということになります。

    つまり、「心の架け橋」と理解してください。

    このラポールを強制的に築いてしまおうというのがマッチングで、その方法は無数にあります。

    ※ 相手の言葉を復唱する「トラッキング」

    相手の言った言葉を「オウム返し」する方法で、誰にでも簡単にでき即効性の高い会話方法です。

    何を話していいのかわからない時やとっさに気の利いた言葉が出てこない等ときには効果的です。

    ※ 相手と共感する「フィッティング」

    トラッキングをしながら相手を褒めたり、同意したりすることを「フィッティング」と言い効果がさ

    らに高まります。

    ※ 相手の呼吸を読む

    その他、相手の息継ぎのタイミングを見て会話をする。

    ※ 相手との感情を合わせる

    相手の感情に気をつけながら自分の感情をシンクロさせる。

    「なんとなく気の合う人」は、意識したり気づいていなくても、こうしたマッチング効果は大きく影

    響しているのです。

    「なんとなく似ているな」と感じる人には親近感を覚えます。

    マッチングは、メンタリズムの中でも相手の心により深く入り込み、直接的に働きかける作用があり

    ます。

  • 好きな人や、ビジネスパートナーと友好的な関係を築くためには、手っ取り早い方法なのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 6

    マーキング

    「マーキング」とは、暗示をかけるためのテクニックです。

    相手に「コントロールされたと思わせずにコントロールする方法」で、相手に決して気づかれないよ

    うに無意識に暗示を埋め込む方法です。

    これは「自分の伝えたいことを何らかの方で強調する」ことで達成することが出来ます。

    人は、他人から指示されると反発という感情が起こりやすくなりますが、自分の意志で決めたことに

    反発することはありません。

    しかし、その「自分の意志」も「なんとなくいいな」「なんか落ち着く」「心地いい」等といった感情

    に左右されることが多く、明確な根拠ではなく「感覚・感情」で意思決定していることが多いのです。

    こうした不確定な意思決定を「マーキング」によって相手の潜在意識に働きかけコントロールするの

    がメンタリズムトークなのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 7

    一点集中トーク

    【伝えたいことは、一つにだけ】

    多くのことを伝えようとしても、人が話を聞く時の集中力には、限界があり伝わらないのです。

    大切なプレゼンや告白で、多くのことを伝えようとすると、相手の集中力と記憶力が分散してしまい

    「結局何が言いたかったのかわからない」という結果に終わってしまいます。

    伝える側も、すべてを伝えようとすると忘れたり、緊張したりして、失敗を起こしてしまいます。

    ならば、「伝えたいことは一つだけ」と決めて話せば、細部が多少間違っても、「たった一つの伝えた

    い事」が伝わればいいのです。

    【ただひたすら繰り返ことが重要】

    繰り返すことで信憑性が増し、影響力が上がります。

    では、どれくらい繰り返せば良いのかというと

    2~3回の繰り返し 説得率 46%

    10回の繰り返し 説得率 82%

    という研究結果が出ています。

    このことからも、出来るだけ多く繰り返した方が良いといえます。

    但し、繰り返す内容が全く同じ場合は、3回目までは効果がありますが、4回目以降になると下がる

    といわれています。

    4回も同じことを言われると「うんざり」してしまうからです。

    ですから、「良い」と表現するところを

    「素晴らしい」「すてき」「魅力的」「効率的」「皆さんからの評価が高い」

    などと言い方や表現方法、例示などを変えてメッセージを繰り返せば説得力を下げることなく効率的に

    繰り返しを活用することができるのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 8

    話速メリハリトーク

    【最も説得力が上がる「話速」とは?】

    相手に

    ・言いたいことを伝え、

    ・それが伝わり理解してもらえること、

    ・更に共感してもらえたり、

    ・相手の本音を聞き出すこと

    が出来たら会話として成功です。そのためには信頼感や安心感を持たれるような話し方をする必要があ

    ります。

    【早口を巧みに使うことで「説得力」が上がる】

    説得力を上げる話速は、

    「ゆっくりした方が説得力は高くなる」

    というのが定説ですが、近年では

    「最初は早口で重要な個所はゆっくり」

    という方が説得力は増すといわれています。

    話の導入部分や説明は、やや早口で、そして重要な個所ではゆっくり言い聞かせるように話すのです。

    【話の主導権をうまく握る】

    話のスピードを速めることは、話の主導権を握ることができ、相手は聞き役にならざるを得ません。

    話のスピードを速め、情報をどんどん流し込んでいくと相手は話の内容について考える時間が少なく

    なり、疑問が浮かんだり批判を挟む余地が無くなります。

    そこで、突然ゆっくりとしたスピードで「伝えたいメッセージ」を話し、相手に印象付けるのです。

    相手は、その部分はしっかり考えることができ、内容も理解できるので、安心するのです。

    そううると、説得力があると感じて信頼を得ることになります。

    この手法は、初対面などの信頼関係が十分できていない場合に大変効果的です。

    注意すべき点は、何を言っているのか分からないくらい早くしゃべったり、もごもご喋ったり、落ち

    着きがなく見えるほど早口は逆効果になります。

    信頼関係が十分できている場合は、従来通り「ゆっくりと話し」手法が望ましいでしょう。

    貴方が「そうだね、分かるよ」等と相槌を打ったり、同調してあげると深層心理に訴えかけ、説得力

    が増して信頼感もアップします。

    会話速度は、相手との関係や心理的距離、シチュエーションを吟味して、使い分けることが必要です。

  • 緩急どちらの喋り方にせよ、喋り過ぎは禁物です。

    貴方が思うほど、人は話を聞きたいとは思っていませんし、逆に自分の話を聞いてもらうことに喜び

    を感じているのです。

    喋った後に、質問や話題を相手に振り、相手にも喋らせるようにしましょう。

    これはコミュニケーションの基本的マナーとして常に意識しておく必要があります。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 9

    強調アイコンタクト

    【誰も他行っている「アナログマーキング」】

    「マーキング」という伝えたいメッセージを強調して伝えるという手法は、前回お話ししていますが、

    このマーキングにおいて最も簡単で身近なのは、話し方を調整する方法です。

    アナログマーキング

    伝えたい部分だけ意図的に変化をつけ強調することで、相手の心の無意識へと働きかけます。

    前回の「話速メリハリトーク」も強調したい部分だけゆっくり話すという点ではアナログマーキング

    の一つです。

    ・声の大小

    ・声のトーン(高低)

    ・話の速度(緩急)

    ・話の間合い

    ・姿勢や動作(身を乗り出す)

    ・表情や目線

    等は、一度は無意識で使ったことがあるのではないでしょうか?

    これらの手法は、全てアナログマーキングで、これらを意識的に活用して、相手に暗示をかけるので

    す。

    【「目力」は簡単に作れる】

    「強調アイコンタクト」は、会話の強調したいところで目を合わせるだけのテクニックです。

    これだけで「目力」を得ることが出来るのです。

    面接の際、面接官とは常に目を合わせるのではなく「ここぞ!」というアピールの時だけ、しっかり

    と面接官と目を合わせて話すのです。

    答えを考えている時や重要な言葉でない時は視線を外し、アピールするところだけ発言を強調させて

    視線を合わせれば、そのアピールは相手の心に印象付けることが出来るでしょう。

    伝えたい時だけアイコンタクトを意識するだけで会話の結果は見違えるものになります。

    何よりも、この方法は自然であるということです。

    メンタリズムは、相手に意識されてしまった瞬間に失敗してしまいますから、目を合わせすぎないよ

    うに注意しましょう。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 10

    先回り感謝法

    【要求を受け入れてもらう魔法のワード】

    「いつもトイレをきれいに使っていただきありがとうございます。」

    よく見かけることがあると思いますが、先に感謝されてしまうと「きれいに使って」という要求を断り

    にくいですよね。

    「先回り感謝法」とは、相手に何かを要求する際に前もって感謝の気持ちを伝えて、その要求を断り

    にくくし、自然に受け入れてもらおうという手法です。

    先に感謝の感情を示すという小さな行為によって、相手の心の中に「借り」が出来てしまいます。こ

    の借りを返すために相手は要求を飲まざるを得なくなる、となるわけです。

    逆に「トイレはきれいに使いなさい」と上から目線で来ると、反発感を感じてしまいます。

    例えば、女性が男性に荷物を持ってもらうように頼む時、

    「荷物を持ってよ」→「ありがとう」

    となりますが、「何で俺が持つんだよ」と感じてしまいます。しかし、

    「すみません、ありがとうございます。荷物を持っていただいて。」

    と先に言われてしまうと、断りにくいですよね。

    このように先回りして、お礼を伝えることで好意的に要求を受け入れてもらうことが出来るのです。

    人は、「褒められたい」「感謝されたい」という承認欲求があるので、これを利用して、事前に「感謝

    の気持ち」を示して気分を良くさせます。承認欲が満たされたところで、こちらからの要求を示すと受

    け入れてもらいやすくなるのです。

    「ありがとう」の言葉を添え、その陰に要求を伝えてしまいましょう。

    仕事での活用例です

    「細かいところまで、ちゃんとテックしているね」

    「ありがとう、細かいところまでチェックしてくれて」

    貴方ならどちらを言われたいでしょうか?

    「感謝の言葉」を言う時には、感情を込めるとさらに有効です。

    「○○さん、ありがとう」

    と相手の名前を一緒に呼ぶと、より一層効果を発揮します。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 11

    オウム返し法

    【言葉を肯定しながら真似る】

    3つのボールからどれを選んだのか当てるパフォーマンスの際に、まず最初に協力者にボールを一つ

    選んでもらいます。そしてボールを選んだ理由を聞きます。

    なんとなく赤は嫌いだと思い…、迷って結局緑を取りました。

    と協力者が答えたとしましょう。

    その答えを聞いて、私は

    はい分かりました。

    とうなずくだけでなく

    最初に赤は嫌いだと思った。

    残り二つとなって、緑を選んだということですね。

    なるほど、ありがとうございました。

    とオウム返しをするのです。

    オウム返しをすることで、協力者との間に親近感、信頼感を築いていくのです。

    されに協力者の心に入り込むために

    それでは、もう一度ボールを選んでください。

    先ほどと同じように、緑のボールを選んでもいいですし…

    と本番の暗示誘導に入りますが、何も言わずに暗示に入るより親近感を作り上げてからの方が、はるか

    に暗示に誘導しやすくなるのです。

    【会話に詰まることなく「雑談力」もアップ】

    「オウム返し法」のテクニックには大まかな方法論として

    ① 相手が言ったことをそのまま言い返す方法

    ② ポイントを要約して言い返す方法

    ③ 相手が言ったキーワードを応用して言い返す方法

    の3つがありますが、状況に応じて使い分けることが良いでしょう。そして最大のポイントは、

    自分が肯定されている

    と言う「肯定感」を相手に感じ取らせることです。

    どんなシチュエーションにも応用できるので、常に意識してほしいものです。

    オウム返し法は、ただ同じ内容のことを繰り返すだけで

    ・内容をちゃんと聞いていてくれている

    ・興味を持っていてくれる

    ・理解していることが伝わる

    だけでなく、

  • ・話全体をスムーズに運ぶことができ

    ・会話を詰まらせることなく

    ・弾んだ方に収めることができる

    ので、「雑談力」のアップになり、話を盛り上げることができるのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 12

    「それで?それで?」トーク

    【会話は、相手の情報が詰まった宝箱】

    頭が良くても「話し下手」な人はたくさんいます。このような人に多いのは「まとめ言葉」で、

    「つまり○○」

    「要するに○○」

    「まとめると○○」

    「結局○○」

    といった単語を使い、話を要約してしまうのです。

    プレゼンなどの場合は要点を分かりやすくするので効果的でしょうが、会話となると話題を広げて相

    手の情報を多く仕入れることが重要なので適切とは言えません。

    対話における「まとめ言葉」は「この人は自分の話を聞いてくれない」と解釈されてしまい、相手か

    ら話を引き出せなくなってしまいます。

    【「それで? それで?」を口グセにする】

    会話で相手から情報を多く引き出すこと、信頼感を得ることは重要なことです。なるべく「口を滑ら

    せてほしい」「本音が聞きたい」そうすることでより心の距離を縮めることが出来るわけです。

    そういう状況で「まとめ言葉」を使用すると、伝えたい情報以外の余分な情報をカットしドライなイ

    メージを与えてしまうので、会話が発展していかないのです。

    男性が仕事以外の話で女性と話すときは、ついつい「まとめ言葉」を使ってしまうので機嫌を悪くさ

    せてしまうことが多いのです。

    日常会話の目的は、会話の広がりですから「それで? それで?」を使い、相手の情報をどんどん出

    させるのです。

    そうして会話を広げていけば深い人間関係を築くことが出来るのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 13

    イエス orイエス法

    【二者択一の答えをどちらも「イエス」にする】

    気になる彼女をデートに誘ったり、部下に仕事を頼む時に「断られたらどうしよう」と心配になるこ

    とはありませんか?

    しかし相手の拒絶選択肢自体を抹殺してしまう方法があれば、断ることがないのですから安心ですよ

    ね。

    そんな方法が「イエス orイエス法」なのです。

    「イエス orノー」ではなく「イエス orイエス」と、どうしても「イエス」になるように質問を投げ

    かけるのです。

    例 新しいお店を見つけて彼女を誘う場合

    「感じのいいお店を見つけたんだけど、金曜日か週末に一緒に行かない?」

    と誘うと「忙しいから」と断られる可能性がありますが、

    「おいしいお店を見つけたんだ。お茶にいかない?ランチにも美味しいんだ!

    どっちにする?]

    と質問したとすれば「イエス orイエス」方式なので、どちらを選んでも誘うことが出来ます。

    ポイントは、デートするという前提を質問する前に作ってしまい、「行く or行かない」という選択肢

    を与えないということです。「いつ行く」「何をする」「どこに行く」といった部分を争点にしてしまい、

    どのカードを選んでも「イエスのカード」にしてしまうのです。

    二者択一の質問を与えられたとき、選択者はなんとなくその中から選んでしまうので、全てが「イエ

    ス」の場合、相手が何を選ぼうが確率的には100%成功となり目的は達成されるのです。

    【相手の意識に「ノー」が浮かびにくくなる】

    二者択一の「イエス orノー」と違い「イエス orイエス」法は、二者択一どころか三者択一、四者択

    一と選択肢を増やすことが出来ます。

    選択肢を増やしても全てイエスなのですから、何ら問題はありません。

    お茶にする?

    ランチにつる?

    いっそのこと飲みに行っちゃおっか?

    勿論、「時間がなくてごめんなさい」と選択肢を超えて「ノー」が出てくる場合もありますが、相手の意

    識に「ノー」が浮かびにくくなるのは確かです。

  • 例2 お客さんが商品を見ている

    「プレゼントですか?ご自分用ですか?」

    「オプションもご購入されますか?」

    と声をかけた方が

    「いかがでしょうか?」

    と声をかけられるより購買意欲が増しませんか?

    例2 仕事を依頼する

    「明日の朝までに企画書出してくれ。昼までの方が確実にできるかな?」

    こう質問されたら「出来ません。」とは言いづらいですよね。

    この様に、全て「イエス」にして相手に選ばせると「やらされている」感覚ではなく「自分で選んだ」

    という責任感を持ち、気分良く行ってくれるのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 14

    アンチクライマックス法

    【セールスでは「結論」を先に述べる】

    メンタリズムでは、使い方を習得し「使う場面」を見極めることが重要で、アンチクライマックス法

    は特にビジネス面での有効活用が期待できます。

    「クライマックス法」と「アンチクライマックス法」があり、

    「クライマックス法」は「結論」を最後に説明する方法で、推理小説や映画などで活用され、

    「アンチクライマックス法」は「結論」を先に説明する方法で、新聞やニュースで活用されています。

    アンチクライマックス法の伝え方は、短時間で相手に興味を持たせるので、電話による勧誘などには

    非常に有効なテクニックです。

    反面、クライマックス法は、最後に驚愕の事実が明かされるといった期待感もあるのですが「最初か

    ら興味がある」という前提があって有効となります。

    電話がかかってきて「当社の実績はですね・・・、」と長々話されたら「忙しいですから」と言って切っ

    てしまうでしょう。

    ところが、「電気代が半分になるのですが・・・、」と興味を持つ事項を先に言えば興味を持って聞いてく

    れるかもしれません。

    【プレゼンの成功率を上げる方法】

    営業電話で、相手が話を聞いてくれるのは最初の30秒です。その間に興味を引くキーワードで相手

    の心をガッチリ掴めば、「話を聞いてみようかな」という気になるのです。

    プレゼンも同様ですが、最初から興味を持っている場合は、クライマックス法の方が効果がある場合

    があります。しかし、聞いている側が飽きてしまえば、いくら良いプレゼンであろうとも興味はなくな

    ってしまいます。

    聞く側の集中力は、最初がもっとと高く、徐々に低下していきますから、冒頭部分に一番伝えたいメ

    ッセージをぶつけるべきです。

    【性をデートに誘うときは、要求を急がない】

    男性の場合は、アンチクライマックス法を好みますが、女性の場合はクライマックス法を好む傾向が

    あります。

    男性が女性の話を聞いていて「だから、言いたいことは何なの」と切れたり、女性が男性の話に「最

    初から一つ一つ話してくれないとわからないじゃないのよ。」と怒る場面などよくありませんか?

  • 全ての男女がこのパターンではないでしょうが、このような傾向が見受けられます。その為、男性が

    意中の女性と話をするときは、クライマックス法を意識してアプローチするのが良いでしょう。

    メールを送るときは、冒頭で伝えるのではなく展開のある内容で相手を楽しませた後に、最後に本当

    に伝えたい気持ちや要件を持ってくるように意識しましょう。

    逆に女性から男性に送る場合は、要点を冒頭に持ってきた方が好まれます。

    一般的に相手や状況によって、クライマックス法かアンチクライマックス法かを使い分ける必要はあ

    りますが、ビジネス業界においては、アンチクライマックス法を基本と考えてもらって問題はありませ

    ん。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 15

    連想褒めトーク

    【言い換えて褒めるとうまくいく】

    「褒める」ことは、人間関係の距離を縮めるのには役に立つコミュニケーションですが、時には褒め

    るどころか共通の話題すら見つからず困ったことはありませんか?

    そこで、褒め方に関してのテクニックを紹介します。

    ただ当たり前のことを褒めても、なかなか心に響かないので、ちょっと違った褒め方で印象に残しま

    しょう。

    例1 綺麗な人を褒める場合

    「きれいな方ですね」 言われ慣れている言葉で印象に残りづらい

    「仕草が綺麗ですね」 意外性のある言葉で印象に残る

    これは広告でも同じで、ちょっと言葉や表現を変えるだけで売れたり売れなかったりするのと似ていま

    す。

    例2 おだやかでやさしい性格の人を褒める場合

    「面倒見がいい人」 おそらく穏やかで優しい人なら面倒見はよいだろう

    「人望が厚い人」 面倒見の良い人なら人望は厚いはず

    「気遣いできる人」 そういう人は、気遣いの出来る人のはず

    このように連想して、「これだ!」という言葉を投げかけてみればいいのです。

    「そんなことはないですよ。」

    と謙遜したならば

    「控えめな人なんですね」

    と言葉をつなげていけばよいのです。

    連想のコツは、どんどん具体性を持たせていくことです。

    言葉がなかなか出てこないという人は、小説を読むことをお勧めします。ボキャブラリーが増えます

    し、登場人物の瞬間の表情を切り方が絶妙です。

    また、類語辞典等を調べてみるのも良いでしょう。

    綺麗 → チャーミング・素敵・華やか・煌びやか・愛くるしい

    等の言葉が乗っていますので、うまく連想できない人でも簡単に心に刺さる褒め言葉を見つけることが

    出来るでしょう。

  • このように「ほかの人とは違う褒め方」が出来ると好印象を与えることが出来るのです。

    【欠点やコンプレックスを言い換えて褒める】

    簡単に使えて効果が大きい方法として「アンビバレンスの法則」があります。

    心理学では同じ対象に対して矛盾する干渉や精神状態のことを「アンビバレンス」と言い、「愛情」と反

    する心理に「増悪」があり、「痩せたい」けど「食べたい」という心理が働くように「二面性価値」「両

    面勘定」といったものです。

    この法則を活用して、相手が気づいている欠点やコンプレックスを逆手につって褒めるのです。

    例3 「人見知り」「引きこもり」等の「非社交的」な人に対しては

    「繊細な人」「シャイな人」

    例4 「気が強い」人に対しては

    「意志が強い人」「志が高い」

    「志が高いから、たまに気が強いなんて言われるタイプだよね。」

    と言われると「

    「自分のことわかってくれてるんだ。」

    と思ってくれて親しくなれるきっかけになるかもしれません。

    電車の中などで、人を見て心の中で褒める練習をすると効果的で、自然にできるようになってきます

    から、ぜひ試してみてください。

    【自分を下げて褒めることで、さらに心に入り込む】

    愛嬌のない人を「大人っぽい」と褒めたとします。

    相手は意外性を感じて「おっ!」と思っているはずです。

    そこに、さらに自分を下げて、

    私は子供っぽいといつも言われているから、

    大人っぽいあなたがうらやましい

    と褒めたなら、より心に響くでしょう。

    褒めるという行為は、相手を楽しい気持ちにさせるだけでなく、相手が魅力的に見え、人間関係にお

    けるストレスを少なからず晴らすことが出来るのです。

    つまり、自分の為にもなるのです。

    まずは、今すぐ身近な誰かを褒めることから始めてみましょう。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 16

    沈黙話法

    【あえて沈黙することで注目を集める】

    相手に伝えたいことを効率的に伝えるためには、その内容を意識されないように潜在意識に働きかけ

    るマーキングが効果的です。

    強調すべき事項は「繰り返し」であったり「話速」であったりしますが「沈黙」も効果的なテクニッ

    クの一つです。

    例 沈黙話法

    会議が始まり2時間が経過し、進展がない。ウトウトしている者もあらわれ集中力が途切れている状

    況の中、挙手をして一人立ち上がる。顔を上げてその人の方を振り向く人もいるが、成り行きで向いた

    だけで、話を聞こうとする状況ではない。

    このような状況で話し始めれば、話の内容は右から左へと流されていくであろうという中で、彼は立

    ったままで喋らない。ものの5秒ほどである。

    すると、皆が彼に注目する「何でしゃべらないの?」と・・・、皆が集中したのを見計らって意見を述べ

    始めると、全員が彼の話に耳を傾け、真剣な表情で聞き始めた

    一定の沈黙は、場の空気を一気に換え人を引き付け集中させる力があります。

    プレゼンの様に誰もが矢継ぎ早にセールスポイントをテキハキトしゃべるのが当たり前の場面で、沈

    黙はギャップが生まれて注目を集めやすいのです。

    「この場合大切なのは・・・・、」と数秒沈黙し注目を集めてから発言したならば、その言葉は自然と心に

    残り、重きを持つことになります。

    話を聞いてもらえていないと感じたなら、一度沈黙し、そのあとゆっくり説明すると効果が上がるで

    しょう。

    沈黙の使い方が上手な人は、話に説得力を持たせることが出来ます。

    さらに沈黙の使い上手な男性は、持てる人が多いのです。

    単純に沈黙するのが怖い人は、飲み物を飲むとか小道具を使うことをお勧めします。

    注意すべき点としては、演出方にならないようにすることです。あまり長くなり過ぎないように周囲

    の状況を見極めながら使うことをお勧めします。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 17

    イエスセットトーク

    【「ノー」が言いづらくなる状況をつくる】

    今は懐かしい「笑っていいとも!」の一コマです。

    タモリ 今日は寒いですね

    観覧客 そうですね!

    タモリ 明日も寒いみたいですよ

    観覧客 そうですね!

    タモリ 東京雪みたいですよ

    観覧客 そうですね!

    タモリ なんか5mくらい積もるみたいですよ?

    観覧客 そうですね!

    タモリ そんなこたぁない(笑)

    相手が「イエス」と答えるような質問を繰り返し「ノー」と答えるべき質問であるにも関わらず、そ

    のままの流れで「イエス」と答えさせる方法、それが「イエスセットトーク」なのです。

    似たようなゲームが10回ゲームです。

    「ピザと10回言ってください」

    「ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ」

    「ここは?」と言って肘を指さすと

    「ヒザ」

    と思わず答えてしまいますよね。

    ビジネストークで

    自分 今日は天気がいいですね

    相手 "ホント"に雲一つないですよね

    自分 それに、これくらいだと過ごしやすいですよね

    相手 "たしかに"、暑くもなく寒くもなくちょうどいい気候です

    自分 こんないい気持ちだと、仕事もはかどりますよね

    相手 "本当ですよね"

    自分 せっかくですから、前日のお話した件のご提案なんですが、

    よろしいですか?

    相手 "はい"、どうぞどうぞ。

  • 「イエス orノー」形式で、相手が必ず「イエス」と答える質問をし続けるという点がポイントで、天

    気の話題の様に、一般的な話で「イエス」を3~5回繰り返していくと「ノー」と言いづらくなるので

    す。

    【否定させ続けることで「イエス」を引き出す】

    逆に最初から乗り気でない場合や難しい性格の人は、「ノーセットトーク」を使う手もあります。

    これは相手に「ノー」を言わせ続け、結果的に「イエス」を言わせる方法です。

    相手 例のイベント企画、実現が難しくなりそうなんだ

    自分 そうですか、予算額が厳しかったでしょうか?

    相手 いや、予算面は問題なかったよ

    自分 では、人選ですか?

    相手 そんなことはないよ、ただ全体のスケジュールがね…。

    自分 スケジョールですか…、期間をずらすというのはどうでしょう?

    相手 それはできないよ。

    自分 そうですか。そもそも企画自体に問題があったのでしょうか?

    相手 そんなことはない、いい企画だ。

    自分 では、○○社に手伝ってもらっても難しいですね。

    相手 ちょっと検討してみようか?

    最初に「厳しい」と言った時点で、相手に「ノー」と言わせる流れを作ってしまいますが、

    「予算的に問題がない」

    「人選面も問題ない」

    「企画自体も KO」

    とプラスの内容を相手に引き出させていき、最後に代替え案の検討までもちこみました。

    「ノーセットトーク」は難しいテクニックですが、「企画全体に問題はない」という自信があれば、こ

    の様な強気交渉ができるのです。

    【「イエスセットトーク」で心の壁を取り除く】

    「イエスセットトーク」異性をデートに誘う時にも有効です。

    「イエス」の反応を続けることで、心理的な壁が消え安心感が芽生えるのです。

    「最近天気のいい日が続くね?」

    「これだけ天気が良いと何処か出かけたくなるよね?」

    「海沿いのドライブなんかしたら、最高だよね?」

  • (このような質問を連続して投げかけ、肯定的な答えを返してもらった後に)

    「じゃぁ、今度一緒にドライブでもいかない?」

    と誘っても、まったく不自然ではないでしょう?!

    さらに、質問に「イエス」と答えてもらいたい時は、質問が終わるタイミングで自分も軽くうなずい

    てみましょう。

    すると相手は

    「これで間違いないんだ」

    「あなたも、そう思っているはず」

    という感情が伝わり、思わず同調して「イエス」と答えてしまうのです。

    逆に「ノー」と言わせたいなら、首を軽く横に振るのも良いでしょう。

    自然な動作に紛れ込ませると効果的です。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 18

    キーワード喚起法

    【あえて相手に言わせることで要求を通す】

    「キーワード喚起法」とは、相手にあるキーワードを連想させ、実際にそれを言わせることで、自分

    の狙いや目的を効率的に実現させるテクニックです。

    デートを誘う相手がグルメの場合

    今度○○料理を食べに行かない?

    おいしいお店があるんだけど、一緒にどうかなぁ?

    では、直球過ぎますよね。デートに誘っているのがバレバレで、警戒され断られる可能性が十分予想さ

    れます。

    「キーワード喚起法」では、次のように会話を組み立てて誘います。

    自分 最近食べに行ったお店で、美味しかったところって何処?

    相手 ○○かな? 初めて入ったけど、すごく美味しかった。

    自分 そうなんだ、じゃぁこれから行ってみたいお店なんかはあるの?

    相手 そうね~、□□なんか評判良いから行ってみたいな?

    自分 □□か、どんなお店?

    (一通り店の話を聞いてから)

    自分 今の話を聞いただけでおいしそう。

    そのお店、いつ行くの?よかったら一緒に行ってみない?

    この様に、相手に行きたいお店のキーワードを言わせてしまうのです。本人が自発的に名前を口にし

    て、お店や料理をイメージしているのですから、「一緒に行こうよ」と誘っても、まったく不自然ではあ

    りません。

    唐突に、「食事に行かない?」と誘うより、抵抗感はかなり少なく感じるはずです。

    デートを OKして貰うのが目的の場合は、相手が興味ある話から仕掛けます。

    例えば、行きたい場所、気になっているお店、見たい映画など、キーワードを一つ決めてそれを言わ

    せるように会話を練るのです。

    【ミスした相手を効果的にしかる】

    部下がミスをしてしまった時、あなたはどの様に叱りますか?

    「君の○○が駄目だったんだよ。」

    「あのやり方はまずから、○○にしなさい。」

  • というようにミスの原因を指摘していませんか?

    このような場合、

    「今回の失敗で、何が原因だったと思う?」

    と質問を投げかけて、自分の口から言わせると効果的です。

    頭ごなしに指摘されると「当たってるけどムカつく。」と感じるでしょうが、自分で考えて答えを出し

    たのですから、素直にミスを受け入れて、今後の対策法も考えるようになるはずです。

    キーワード喚起法を使って指摘してあげれば、素直に受け入れることが出来るのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 19

    種まき話法

    【暗示に最適なタイミングと状況を作り出す】

    メンタリストの仕事をしているからと言って、いつでもどこでも人を操れるというものではありませ

    ん。

    それは、タイミングという重要な要素があるからです。

    「オンビート」と「オフビート」というモノがあります。

    「オンビート」とは、お客さんが何か起こるだろうと期待している時で、この時怪しい仕草をすると

    目立ってしまうので、何もしないのが原則です。

    「オフビート」とは、パフォーマンスが終了して、お客様が「ホッ」とした安心感漂う時です。

    こうした「オフビート」の時に対象者を選び出し暗示をかけていきます。ですから、マーキングが効

    果的なのは、圧倒的に「オフビート」の時なのです。

    【セールストークは、本番に入る前が大切】

    何かを売り込もうとするときに、本題に入る前にあいさつを兼ねた世間話がありますよね。

    この世間話は、本題とは縁のない他愛ない話がほとんどのはずです。つまり、この世間話の間は警戒

    心がないということになります。

    この警戒心のない時に、こちらが最も伝えたいことをマーキングする必要があるのです。

    先日、ついに新しいパソコンを『買い』ました。

    やっぱり新しいパソコンは快適で買い替えを『決断』して正解でした。

    この様に『買う』『決断』といった単語を自然に入れて、さりげなく話しをすることで、相手の心に暗

    示の種をまいておくのです。その後、本題のセールスで同じ単語を出せば、相手は2回聞くことになる

    ので、すんなりと話を受け入れてもらえる確率が上がるのです。

    このようにして、相手の心に静かに種をまいておき、本題でさらに繰り返すことで、種が花を咲かせ

    るがごとく商談も実を結ぶのです。

    「種まき話法」の基本手順

    ①「オフビート」を見極める

    ② 自分の要求・目的のキーワードをちりばめながら世間話をして、暗示をかける

    ③ 本題に時に、キーワードを繰り返すことで、要求を受け入れやすい状態にする

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 20

    ハードル操作法

    【相手の罪悪感をつく交渉テクニック】

    わざと相手に断らせておいてからお願いするメンタリズムの手法に

    「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」(DITF)

    という方法があります。「いきなりドアを開けて首を突っ込み要求してくる」というイメージです。

    最初に無理難題を要求し「出来ません」と断られた後に「では、これでは?」と次に小さな要求をす

    ると、その「要求」が受け入れてもらいやすくなるという方法です。

    最初は、ダミーの要求をしてから本命の要求をすると、「相手も譲歩したのだから、こちらも譲歩しな

    くては」という気持ちが働き、受け入れてもらいやすくなるのです。

    例 仕事の依頼

    「この書類、今日中に仕上げておいて」

    「今日中にですか? もう夕方ですし・・・」

    「じゃぁ、今週中なら? 明日・明後日あるけど」

    こう言われれば、「やります」としか答えようがないですよね。

    最初の要求はハードルが高く、断ることで罪悪感を感じているので、本命のグッとハードルを下げた

    要求には、「他の仕事を差しおいてでもやらなければ」と考えて OKを出したくなるのです。

    例 デートの誘い

    「ちょっと仕事が早く終わったんだ、いい店見つけたんだけど、

    これから食事に行かない?」

    「今晩? ちょっと無理よ。」

    「じゃぁ、今週の土曜はどうかなぁ?

    迷惑じゃなければ店に予約入れたいんだけど…。」

    女性が少しでも行為を持っているのであるなら OKするでしょう

    ポイントは、相手が罪悪感を感じる程度の要求にすることです。あまりにも大きい要求をすると罪悪

    感から敵意に変わってしまうからです。

    また、しつこく要求すると「ずうずうしいやつ」と思われてしまうので、注意が必要です。

    【あわせて覚えておきたい、断りにくくなる交渉テクニック】

    この手法は、「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」「DITF」の逆を行く、

  • 「フィット・イン・ザ・ドア・テクニック」(FITD)

    で、最初にハードルを低くしておいて OKをもらい、徐々にハードルを上げていく方法です。

    例 仕事の依頼

    「この書類、20部コピーしてもらえるかな?」

    「はい、すぐにやります。」

    「あっ、ホチキスで綴じてもらえるとうれしいんだけど。」

    「分かりました、やっておきます。」

    「あと、出来上がったら郵送しといてもらえる?」

    「はい、午前中に済ませます。」

    断りにくい小さな要求を少しづつ積み重ねていくことがポイントになります。

    最初に「イエス」をもらい、相手が抵抗しない程度の要求を積み重ねていくことがポイントです。

    この様に、要求のハードルを上げ下げして相手に目的となる要求を承諾させるのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 21

    「おかげざま」トーク

    【「相手」を主語にして関係を円滑に】

    セールスにおいて「うちの商品は良いですよ、是非一度使ってみてください」と直接的にセールスし

    たくなりますが、これでは相手の心に響きません。

    「相手に利益 = 自分の損失」と考えてしまうからです。しかし、普通のビジネスなら「貴方の利益

    と私の利益は共存する」はずです。

    そこで、「当社の製品を導入していただくと、御社にはこれだけのメリットがあります。」という説明

    になるわけです。

    ビジネスだと分かりやすいですね。しかしこれが人間関係となると、なかなかビジネスの様にはいか

    ないように思えますが、主語を「自分」ではなく「相手」に置き換えるとよくわかります。

    「私は売上を達成できました」

    「この企画は、私が考え実行しました」

    というのを

    「常に相手の利益を提示しながら、自分にもいかにして利益が取れるのか」

    を考えながら話すと

    「皆さんのご助言のおかげで、売り上げ目標を達成することが出来ました。」

    「お知恵を拝借したおかげで、企画も通り、無事実行することが出来ました。」

    となります。

    「おかげさまで」という少しへりくだった言葉を入れることで、謙虚さが感じられ、尋ねてくれた相

    手との人間関係も良好になるのです。

    自分一人で手柄を立てたというとライバルに足元をすくわれますが、皆さんのおかげであることを強

    調すれば、敵視されづらくなるばかりか、周囲から目をかけてもらえるようになるはずです。

    「おかげ様」トークは、相手を主語にすることで人間関係を深めることが出来るのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 22

    シュガートーク

    【甘い言葉の誘惑で、相手の心を開かせる】

    「シュガートーク」とは、「砂糖の塊」のような相手にとって非常に心地良い言葉を、会話の最後に余

    韻が残るように振り掛けることで、相手の抵抗を弱め好意的な態度にする手法です。

    そこでポイントとなるのは、

    相手にとって「砂糖の塊」となりうる心地良い言葉とは何か?

    を見極めることが重要です。

    【人の「認められたい欲求」をくすぐる】

    人は、誰しも「人から認められたい」という願望があります。

    貴方のような素晴らしい人に会えて嬉しいです

    というような自尊心を刺激するフレーズを多用することで、心を近づけることが出来ます。

    これを応用し、「断られた」「拒まれた」「否定された」時でも心を落ち着かせて、一言付け加えるだけ

    で、その後の関係性を継続することが出来るのです。

    例 仕事を断られた

    相手 せっかくの話ですが、すみません。

    自分 残念ですが、事情があるのなら仕方ないですね。

    相手 またの機会にお願いします。

    自分 了解しました。でも、本当に大変そうですね。

    次回はぜひ一緒に仕事をして、学ばせてもらいたいです。

    例 デートを断られた

    相手 ごめん、週末までにやらなきゃいけない仕事があって

    自分 仕事なら仕方ないよね。頑張って!

    相手 本当にごめん。今度、埋め合わせするから

    自分 全然気にしてないから、謝らないで

    あなたは何も悪くないから。

    どちらの会話も最後の部分が相手を尊重する言葉で終わっています。

    最後に「相手が聞きたい甘い言葉」をさりげなく加えるだけで「少し幸せな気持ち」になるように余

    韻を残すのです。

    付け加える言葉は、

    「自尊心をくすぐる言葉」

  • 「自己正当を後押しする言葉」

    が良いでしょう。

    少々恥ずかしいかもしれませんが、「自分を正当化したい」と思う相手を後押ししてあげるような言葉

    をかけてあげることで、

    「分ってくれているんだ」

    「認めてくれているんだ」

    という気持ちになり、それ以後の人間関係を良好に維持してくれるのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 23

    タイム・ミスティレクション法

    【好きな相手と手っ取り早く仲良くなる」

    「タイク・ミスティレクション」を直訳すると「誤解や錯覚に導く説明」という意味になります。

    例 マジシャン

    マジシャンが右手をぱっと差し出すと、観客は右手に注目します。

    実は左手で何かをしている。

    この様に、誤解や錯覚を利用して人間関係を一気に縮める方法です。

    例えば、友達に好きな人がいるとしましょう。先ず初めに、好きな人の「好み」や「考え方」等をリ

    サーチしておきます。

    次に、それを自分の好みや考え方として、相手に聞こえるように友人に話すのです。

    好きな人に直接話すのではなく、聞こえるように話すのがポイントです。話が盛り上がれば、相手も

    会話の中に入ってくるでしょうし、入ってこなくても同じ考え方であることが相手に伝わり、親近感を

    持ってくれます。

    では、どのように「リサーチ」すればよいのでしょうか?

    それは、事前に世間話の中で価値観や性格の話をして、本人に話してもらえばよいのです。

    人は、事実に基づく話については、意外に誰に話したのか覚えているのですが、自分の性格について

    は、誰に話したのかは覚えていないものなのです。

    友達を介して聞かせることが出来ない場合には、直接本人に

    貴方の性格はこうでしょ?

    と自信をもって話してみしてみましょう。以前に話したという記憶が曖昧なので、 「この人、私の

    こと分かってる」

    と感じてくれるはずです。

    ポイントは、相手が言った言葉をそのまま言うのではなく、意味はそのままでアレンジして伝えるこ

    とです。

    相手の記憶があやふやなので、胸に刺さる確率がぐっと高まるはずです。

    なぜ、この様に性格に関する記憶が曖昧かというと、人は常に「しっかり者」であったり「甘えん坊」

    というわけではありません。

    いわゆる「ツン・デレ」の二面性を持っていて「ツン」の時の性格と「デレ」の時の性格は異なって

    いるからです。

  • その時の気分によって性格を言い分けるので、相手にどちらの性格を言ったのかを忘れてしまってい

    るのです。

    しかし、どちらも「正しい自分」であることから、時間を空けてから指摘されると、「言い当てられた」

    と錯覚すのです。

    これにより、「自分のことを理解してくれている」と勝手に解釈してしまうのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 24

    分割トーク

    【全否定から部分否定に持ち込む】

    喧嘩した時の会話です。

    「オレ、何か悪いことした? 気に入らないことがあったら言えよ」

    「そういう鈍感なところが嫌いなの!」

    こんな会話は、良くありますよね。

    彼の一言で彼女は、彼を全面否定することになるのですが、その原因は男性側の

    「自分のどこに問題があるのかを理解していないこと」

    にあるのです。

    このような状況を回避するのが「分割トーク」です。

    問題を個別に切り分けていくことで、全否定を部分否定に変えていくというテクニックです。

    例 上記の会話の改訂版

    男性 「色々悪いと思っているけど、特に気に入らなかったのはどこなの?」

    女性 「全部気に入らなかったわけじゃないけど、○○が一番頭にきた。」

    男性が、「悪いことをした」と自覚をし「反省している」と伝えたうえで、問題を「特に悪かったこと」

    に分割しているところがポイントです。

    これにより、全否定から部分否定に持ち込むことが出来ます。

    どこが悪かったのかが判明すれば、その部分に関して反省したり、謝ったりすれば良いのです。

    問題を分割していくと、原因は些細なことである場合が非常に多く、問題点が判明すれば、お互い歩

    み寄れる可能性も大きくなります。

    【効果的な妥協点の探し方】

    例 新商品提案

    部下 部長、提案した企画は、いかがでしょうか?

    上司 あれは現実的じゃない。内容を検討しなおさないといかんな。

    部下 予算面でしょうか? 売り上げが期待できないからですか?

    上司 予算は何とかなるだろうが、売り上げの方は厳しいぞ。

    部下 しかし、広い世代に受け入れてもらえると思うのですが・・・

    上司 うむ、世代を限定しないのは、いいんだが・・・

  • 部下 では、なぜ売り上げが厳しいと予想されるのですか?

    上司 全世代に興味を持たせるパッケージや広告展開は難しい。

    世代によって違ってくるから、中途半端にならないか?

    部下 分かりました、ではどの世代を狙えば良いのか検討してみます。

    上司 そうだな、それで考えてみてくれ。

    当初は「非現実的」と全否定されましたが、部分トークで問題点を探り、問題点を発見し、修正する

    ことが出来ました。

    この様に「分割トーク」は、相手との妥協点を探っていくことが可能なのです。

    「分割トーク」は、多くの企業で「クレーム対策」としても活用されています。

    「どの点が不満であるのか」を探り出すことで、「クレームの理由」が、些細なことであったり、対処

    すべき問題点が明らかになりするので、その点についてピンポイントで謝罪すれば、闇雲に謝るよりも

    相手の怒りは収まりやすくなるのです。

    この様に、相手が強く否定してきた場合、分割トークは非常に有効なのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 25

    感情シンクロ法

    【「会話を合わせる」だけでなく、感情も合わせる】

    以前「マッチング」という

    「絶対に相手に気づかれないように相手の仕草や動作、姿勢を合わせる」

    というメンタリズムテクニックを紹介しましたが、ここでは「感情」をシンクロさせる方法を紹介しま

    す。

    誰かが、つらい話や悲しい話をしている時に

    「それは、お辛いですよね」

    とか

    「さぞ悲しい思いでしたでしょう」

    と励ましの言葉をかける人は多いのですが、はたして自分自身が辛そうな表情で気持ちを表す人は何人

    いるでしょうか?

    ほとんどの人は、話は合わせても、感情までは合わせていないのです。相手が楽しい話をしている時

    は、貴方も「楽しい」という感情を共有するように意識してください。

    どうしても、楽しい話題の乗れないのであるならば、頭の中で「自分が楽しかったことを思い出す」

    ことです。

    何も感じず会話するより、楽しい感情を頭に中にイメージして話した方が、同じ会話でもスムーズに

    運べることが出来るはずです。

    相手との距離を縮めるためには、話の相手の気持ちになって、感情もシンクロさせることが必要なの

    です。

    【なせ、あなたの本心が伝わらないの?】

    ただ話を合わせているだけでは、貴方の本心は必ず相手に伝わるとは限りません。多くの場合は「表

    面的」「上っ面」といったイメージを相手に与えてしまっている場合があるからです。

    感情がシンクロしていると説得力が増します。

    「自分の為に親身になってくれる」というイメージが与えられ、相手の心に響きやすくなります。

    嬉しい話には「嬉しい感情」、悲しい話には「悲しい感情」を共有することで、相手は強く共感し、こ

    れまで以上の親近感を抱いてくれるはずです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 26

    マイナス・アピール法

    【あえて弱みを見せることで、信頼をアップさせる】

    相手を安心させたり、共感してもらうには、自分からまず弱さを見せることが効果的です。

    人は誰しも弱みや悩み事があります。この悩みや欠点等の本音の部分を先に相手に伝えるのです。

    もしも、相手が「仕事で行き詰っている」「恋愛で悩んでいる」と察したなら、貴方が先に仕事で抱え

    ている問題を話すと良いのです。そうすることで、相手のパーソナルの領域に入っていくことが出来る

    のです。

    「あえて弱みを見せる」という話法は、ビジネスの場面にも応用できます。

    例 ビジネス交渉

    いや~、お恥ずかしい話、正直に申し上げますと○○円しか出せないんですよ。

    ですから、もし難しいと考えるようでしたら、今のうちに断ってください。

    ただ、私の本音としては、ぜひご一緒にお仕事させていただきたいのですが・・・

    何も正直に事実を喋る必要はありません。多少脚色や演出があって構いません。つまり「自分の情報

    をオープンにしている」というスタンスをアピールすれば、相手も心を開いて、信頼感を持ってもらえ

    るのではないでしょうか。

    【欠点を長所に転換するアピール話法】

    マイナス面をアピールするというという意味では、

    「両面提示の法則」

    と呼ばれる原理を活用する話法があります。

    プレゼンなどで「良い面」ばかりをアピールする場合もありますが、知識のある人からすると「良い

    とこばかりではないはず」と指摘を受けてしまう場合があります。

    そこでプラス・マイナスの両面を相手に伝えます。この時に重要なのが、

    「マイナス面から伝える」

    ということです。

    例 セールストーク

    この新しい携帯機種は、実はバッテリーが従来のモノより少し悪くなりました。

    しかし、カメラの画質が向上し、通信速度も格段に上がっています。

    両面提示の法則により、マイナス面をアピールしていますね。さらにここからもう一歩踏み込んで、

    短所を補う説明を織り込むのです。

  • 例 短所の補足

    気になるバッテリー消費ですが、特殊回路により充電時間を短縮しております。

    わずか20分の充電でで、連続6時間稼働することが確認されております。

    マイナス面の説明を行うことで信頼感を獲得し、その後にメリットを十分説明することでマイナスイ

    メージを打ち消すことが出来るのです

    「デメリットがあるが、メリットも多くて良いじゃないか」

    と思ってもらえるわけです。

    アピールしたい場合は、長所やメリットばかりを並べるのではなく、マイナス面を効果的に伝えるこ

    とで、相手に信頼感を与え、アピールの成功に導くことが出来るのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 27

    「言わないで」トーク

    【あえて規制をかけることで目的を達成する】

    人は「絶対に○○しないでください」と言われると、何となくやってしまいたくなる心理が働きます。

    「鶴の恩返し」も「絶対に見ないでくださいね。」と言われていたにもかかわらず、おじいさんは見て

    しまいました。

    この心理を利用したのが、

    「言わないで」トーク

    なのです。

    ビジネスや雑談の中で

    「ここだけの話なんですけど…、絶対に誰にも言わないでくださいね。」

    と言われて、ついつい喋りたくなった経験があると思いますが、「ダメ!!」と規制されると、多かれ少な

    かれ「破りたくなる」のが人の習性なのです。

    次の例は、この心理を組織の人間関係を良好にするために活用したものです。

    上司 君は、何故この会社に入ったんだい?

    部下 会社の説明会がきっかけなんですけど

    上司 説明会? そんなの合ったのか…

    部下 はい、恥ずかしい話なんで、ほかの人には言わないでくださいよ。

    説明会のプレゼンで○○部長のプレゼンに感動して、カッコいいな~と

    上司 そうか、○○部長のプレゼンは上手で、仕事できるからな

    部下 いつかは、部長と仕事がしたいな~って思ってるんですけど…、

    なかなか直接話せる機会がなくて、恥ずかしいから。

    ここだけの話ですよ。

    上司が部下をかわいがっていて、部長との関係も良好であるなら、この話が部長に伝わるのは時間の

    問題だと思いませんか。

    この話が、部下から直接部長に話すよりも、上司から伝わった方が部長は何倍も「そんなことを思っ

    ていたのか、可愛い奴だ」と感じるはずです。

    上司も、「言わないでください」と言われても、その内容が悪いものではないので、「約束を破る」と

    いう罪悪感のハードルも下がります。

  • 組織内での人間関係を良好に保ちたいとか、感謝や敬意の気持ちを素直に伝えるのが苦手な人は、是

    非使ってみてはいかがでしょうか?

    但し、多用することはお勧めしません。「ここぞ」というタイミングで使用しましょう。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 28

    第三者トーク

    【伝えたいことは、第三者を介すと効果倍増】

    「『言わないで』トーク」は、第三者を介してメッセージを伝えていますが、これは「二次的コミュニ

    ケーション」と呼ばれるもので、自分以外の「誰か」を上手に使い目的を達成するテクニックです。

    このテクニックを、実在している人物でも、架空の人物でも良いので「第三者」を話しに介入させ、

    話の説得力を確実に相手に伝える方法があります。

    ・営業の○○さんが言ってたけど、

    ・噂で聞いたんだけど

    ・俺の友達も言ってたけど

    ・社内で良く聞くんだすけど

    ・以前新聞で見たんですけど

    この様に他人が言っていたことにしてメッセージを伝えたならば、相手がそのメッセージに対して、ど

    の様な答えを返しても、自分が完全否定されることはありません。

    もちろん、ソースが本当なら問題はありませんが内容によっては、ボカシた方が良い場合もあるでし

    ょう。

    この話法の最大の強みは、あくまでも「自分」ではなく、「他の誰かが言っていた」ということにして

    相手にリアリティを持たせ、説得力を増すことにあります。

    【少し回り道をして、本音を聞き出す】

    単刀直入に話しても、本音はなかなか聞きだすことはできませんが、この様な時も「二次的コミュニ

    ケーション」を使って、本音を聞き出すことができます。

    例 部長の噂

    このあいだ、取引先の○○さんと話していたら、最近□□部長の仕事の評判があまり良くないって聞

    いたけど、知ってる?

    「最近部長の仕事ぶりどう?」と聞いても、

    いやー、別に思わないけど…

    えっ、いい上司だと思うよ…

  • 等と本音は、なかなか聞き出せませんが、すでに取引先の人が言っている良くない評判についてのコメ

    ントなので、

    話題を最初から提供するという責任から逃れられる

    という責任回避から、知っていることを教えてくれる可能性が高くなります。

    例 社内で気になる人

    営業課の中で、○○さんが一番人気なんですよ。

    みんなで恋人居るのかなーって話してたんですけど、付き合ってる人いますか?

    この場合も、「自分が好きだ」と明かさずに必要な情報を得ることが出来ます。

    相手も「営業課の中で快く思っていてもらえる。」というポジティブなイメージが伝わるだけなので、相

    手からどのような答えが返ってきても自分に害が及ぶことはないでしょう。

    例 顧客に対しメール連絡だけで直接的なコミュニケーションをとらない部下

    ○○君、△△社の営業が、クライアントを怒らせてかなりの損失をしたどうだ

    どうも、先方との連絡をメールだけで済ませていたらしい

    気に食わなかったんだろうな。やはり、直接会ったり電話しないといかんな

    若い営業マンだったそうだ

    他人の話を聞いている時は、警戒心が薄れているので、こめられた真のメッセージが伝わりやすく、

    実体験の様に聞こえてします傾向があります。

    第三者ストーリーを作り上げて、自分で気づかせて改めてもらえるようならば、暗示話法は成功です。

    注意すべき点は、相手が真偽を確かめれないものにする必要があるということです。

    リアリティを求めて実名を出すと、単なるウソつきとなってしまいますので注意してください。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 29

    呼吸ウォッチトーク

    【相手の呼吸を読んで、会話を自分のペースにする】

    「マッチング」について以前お話ししましたが、

    「気の合う人は、自然と行動が似てくる」

    という現象を意図的に造り合わせることによって既成事実を作ってしまうテクニックです。

    究極の「マッチング」は「ページング」と言って、相手の呼吸と合わせることで「マッチング」する

    方法です。

    相手と呼吸が合わせられたり、相手の呼吸が読めるようになると

    こちらの要求を聞き入れてもらいたい時

    相手の反論を封じたい時

    のベストタイミングが分かり、そのタイミングで言葉を投げかけることで、

    自分の要求や願いを通しやすくなる

    ので是非覚えてほしいものです。

    【呼吸を観察し、相手の本心を探る】

    人は息を吐きながら言葉を話しますから、息を吸っている時には、喋りません。

    しかし、会話の途中で息を吸うのは、これから発言する前触れであり、何かしら思考が巡っている可

    能性が高いのです。

    逆に、ただ息を吐いている時は、言いたいことを伝え終わったか、何も考えていないことが多く、受

    け身になりやすい状態なのです。

    重要な話を切り出すのは、相手が息を吐いている時が効果的となります。

    このタイミングを見極めて話すと、相手を説得しやすくなるのです。

    また、飲んだり食べたりする「飲み込む」という行為の時に、言葉を投げかけると、多少引っかかる

    内容であったとしても、いつもより受け入れやすくなります。

    例えば、商談中に相手がコーヒーをのどに通した瞬間に「ここは、これで妥協していただけませんか?」

    と言葉をかけると、飲み込むという行為と共に、その言葉の内容も無意識のうちに飲み込んでしまうの

    です。

    呼吸を読むことは難しいと思われがちですが、肺が膨らんで胸が上下する様子を観察すれば良いので

    す。

    何かを言い当てたときなど、人は「ハッ」と息を飲むのが通常の反応です。

  • ですから、質問をして、それまでの呼吸のリズムが崩れたり、息を吸ったり、止まったりしたならば、

    その指摘は図星だったということになります。

    呼吸で、相手の本心を判断できるようになるのですから、その方向性で話を深めていったり、話をし

    ていて呼吸が変わらないのならば、話題を方向転換させたほうが良いということになります。

    呼吸を読むことで、会話の方向性をコントロールできるようになり、主導権を握ることができるので

    す。

    とても難易度が高いテクニックですが、相手をしっかり観察することから始めてみてください。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 30

    理由トーク

    【相手を説得したいのなら、とにかく「理由」をつける】

    相手を説得したいのならば、何でも良いので「理由」をつけてプレゼンすることに尽きます。その理

    由がどんなに的を得ていなくても、人は「理由がついている」というだけで「説得力がある」と感じて

    しまうのです。

    例1

    「理由をつけると、説得力が増すんです。」

    より

    「理由をつけると説得力が増すんです。

    昔何かの本で読んだことがあるんです。」

    と説明した方が説得力は明らかに増します。全く根拠のない漠然とした理由なのですが、相手はこれで

    納得してしまうのです。

    【何事にも必ず「理由」を用意しておく】

    正当な理由があれば、信頼性はさらに高まります。

    「科学的な実験データがある」

    「昨年の売り上げデータに基づくと」

    「昨年トップの上司の言うには」

    などがそうです。

    しかし、筋の通っていない屁理屈や言いがかりのような正当性がない場合でも、内容次第では強引に

    丸め込むこともできてしまいます。

    例2

    「出張で、新幹線に乗り遅れそうだから先にコピーさせてもらって良い?!」

    の場合は、緊急性があり、相手も譲ってくれるでしょう。

    「すみません、ちょっと時間が無いので、先にコピーさせてもらえませんか?!」

    という場合でも

    「私も時間がないんだ」

    と思うかもしれませんが

    「急いでるんなら仕方ないか」

    と譲ってしまうのではないでしょうか?

  • この様に、何かしら「理由」をつけることで、相手は安心感を抱き、その行為を受け入れやすくする

    のです。

    だからと言って、「理由」をでっちあげろというのではありません。相手から了承を得るためには「必

    ず理由を用意すること」を意識して、お願いするのが大事だと訴えたいのです。

  • メンタリスト DaiGoの「話し方」入門 31

    情報洪水トーク

    【頭を混乱させ、安易な答えに誘導する】

    次の文書は、相手の選んだものを当てるパフォーマンスの時に私が