クレマチス

可憐に舞い咲く蔓性植物の女王　のびやかに、涼感あふれる花飾りを

■ しっかり水があがっている、鮮度のよい花を選びましょう。■ カットした切り口の下から1㎝ほどをハサミの柄などで軽くたたき、細く硬い茎をほぐします。ひと手間かけて、水を吸いやすくしてあげましょう。■ 切り花栄養剤でさらに水の吸上げがよくなり、花持ちもぐんとアップ！小さな蕾まで咲き、長く楽しめます。

プロが伝授！花を長く楽しむアドバイス

花言葉 精神の美／旅人の喜び

使っている花 ■ クレマチス（エトワーズローズ）、シャクヤク（華燭の典）

初夏を彩る涼しげで可憐な花姿世界中に300もの自生種を持つ蔓性植物の女王。クレマチスはギリシャ語で「蔓」の意味。日本や中国が原産の品種もあり、和名は「テッセン（鉄線）」。バラのパートナープランツとしてガーデンでも大人気です。愛らしいつぼ型の花姿と、茎や葉の軽やかなシルエットが美しい品種群は、今のナチュラルトレンドにもぴったりです。

お家で簡単！3ステップアレンジ

①万が一クレマチスの水が下がってしまったら、花を壊さないように新聞紙にくるみ、足元をぎゅっとセロハンテープで留めて、上記のように茎の切り口を処理します。たっぷりの水に2～3時間浸ければシャキッと元気に！　②シャクヤクを短めにカットし、器の口元にいけます。 ③シャクヤクを花留めにしながら、クレマチスを舞い咲くようにあしらっていきます。茎や葉の動きを観察しながら、美しいラインを生かしてのびのびと！

Clematis

June6月

デルフィニウム

シンプルに飾って海や空を感じる夏のインテリアに

■ 花の色が抜けていないもの、花弁が散っていないものを選びましょう。■ 特に水を好む花なので、花器の水は多めに入れましょう。■ エチレンガスが苦手なので、果物やタバコの煙を近づけないようにしましょう（レモンやライムなど柑橘系、ブドウ類は大丈夫です）。■ 切り花栄養剤を使うと、鮮やかなブルーを長く楽しめます。

プロが伝授！花を長く楽しむアドバイス

花言葉 清明／あなたは幸福をふりまく

使っている花 ■ デルフィニウム（トリック）、クレマチス（ベルオブウォーキング）

澄みわたるブルー、青い花の代名詞語源はギリシャ語でイルカ（ドルフィン）を意味するDelphis。長尺でゴージャスな花をつけるタイプや、透明感あふれるスプレー咲きなど品種もさまざま。夏場は主に北海道や長野など高冷地産が出回ります。画像の「トリック」シリーズは、すっきりした一重系の花とニュアンスのある少し渋めの色合いで注目されています。

お家で簡単！3ステップアレンジ

①デルフィニウムの下葉を取り除き、葉が水に浸からないようにします。②デルフィニウムを数本まとめ、花の長さを生かしてすっと立てるようにいけます。左右に広がりすぎないよう、口が細めの器を選ぶとよいでしょう。 ③丈の長いデルフィニウム、まずはシンプルにいけるのがおすすめ。同じデルフィニウムの色違いを混ぜてグラデーションを楽しむのも素敵です。足元に別の器で同系色の花をあしらって空間内のバランスをとってもよいでしょう。

Delphinium

June6月

アジサイ

部屋の中でも楽しみたいおしゃれアジサイアンニュイなブルーも梅雨時ならでは

■ 房状の花を優しく手で広げながら通気性をよくし、花がムレて傷まないようにしましょう。傷んで黒くなっている部分があれば取り除きます。■ 茎はできるだけ斜めにカットし、中の白い綿をナイフやハサミの先端で掻き出すように取り除くと、水揚げがぐっとよくなります。■ アジサイは小さな花（といっても実際は額です）をたくさん咲かせるために栄養が必要です。切り花栄養剤をぜひ使用しましょう！

プロが伝授！花を長く楽しむアドバイス

花言葉 元気な女性／家族の結びつき

使っている花 ■ アジサイ（マーセペイン）、スプレーバラ（リトルシルバー）

優しい雨に輝く瑠璃色梅雨に溶け合いしっとり咲く紫陽花は、古くは万葉集にも歌われ、日本人に長く愛される花。シックなアンティークカラーの輸入品も多く出回りますが、季咲きのアジサイは雨に移ろう優しい色彩やみずみずしさが魅力です。幕末、オランダ人医師シーボルトが最愛の「お滝さん」の名をとって「オタクサ」と紹介したというエピソードも。

June6

お家で簡単！3ステップアレンジ

①バスケットの中に器をセットして水を張り、切り花栄養剤を適量加えます。②アジサイは短めにカットし、水に浸かる部分の葉を取り除きます。茎は斜めにカットし、茎の中の白い綿を掻き出すように取り除きます（このひと手間がポイント！）。 ③バスケットにふわっと載せるようにいけます。お好みで、スプレーバラなど花びらの質感や花一輪のサイズが似た花を組み合わせたり、バスケットにリボンをあしらったりするなどデコレーションしてもよいでしょう。

Hydrangea

月

シャクヤク

「立てば芍薬、座れば牡丹…」人々をとりこにする華麗なる美貌

■ 購入の際は、つぼみがほころんだ花色が見えるものを選びましょう。■ 葉が多いと水が下がりやすいので、飾る際には適度に取り除きます。■ つぼみの表面に蜜がついている場合は、湿らせた柔らかい布巾で優しく拭きとりましょう。■ 切り花栄養剤を使用するとつぼみが開花しやすくなり、咲いてからも長く楽しめます。

プロが伝授！花を長く楽しむアドバイス

花言葉 恥じらい／謙遜

使っている花 ■ シャクヤク（エッジドサーモン）、アスター（ボブサーモン）、スプレ―バラ（オリエンタルエクレール）

麗しのオリエンタルビューティー英名はPeony（ピオニー）。東洋の気品漂う圧倒的な美しさと甘やかな香りで、初夏を待ち遠しくさせる花。国内では雪深い新潟県や長野県での生産が盛んで、花が出荷できるまでに4～5年もの栽培期間を要します。よく似た花でもシャクヤクは“草”でボタンは“木”ですが、最近は双方を交配した透明感あふれるハイブリッド新品種も登場しています。

June6

お家で簡単！3ステップアレンジ

①器に水を入れ、切り花栄養剤を適量加えます。それぞれの花材の水に浸かる部分の下葉を取り除きます。②シャクヤクを器の高さよりやや長めにカットし、器の縁を利用して花が手前にあふれるようにあしらいます。 ③シャクヤクの背後や左右を補完するように、アスターとスプレーバラを配します。花顔がすべて同じ高さで並ばないよう、やや凹凸をつけることでアレンジが立体的になり、いっそう素敵です。

Peony

月