またまた、読んだ本の紹介 でも、十字架がある ·...

カトリック町田教会 町田市中町3- 2- 1 電話 042-722-4504 FAX 042-722-4512 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼ いかずちの子 http://www.machida-catholic.jp/ 2018年2月25日発行 第320号 カトリック町田教会会報 (1)

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  • カトリック町田教会

    町田市中町3- 2- 1

    電話 042-722-4504

    FAX 042-722-4512

    ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

    ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼いかずちの子

    http://www.machida-catholic.jp/

    2018年2月25日発行 第320号カトリック町田教会会報(1)

    でも、十字架がある主

    任司祭

    林   

    正 人

     またまた、読んだ本の紹介

    です。

     昨年秋に出版され、耳目を

    集めた一冊の本があります

    (不覚にも、当時は気付き

    ませんでした)。タイトルは

    『さよなら、田中さん』。著

    者は「鈴木るりか」さん。随

    分ハイカラな名前とお思いに

    なるでしょうか。実はこの方、

    十四歳の中学生なのです。さ

    れど、この少女の著した本が

    ……いやー面白かった! 正

    直ストーリーは、中学生らし

    い単純なものなのですが、紡

    ぎ出された文章が天才的(と

    言いますか、ほとんど「天

    才」)なのです。哄笑し、感

    心し、感銘を受けました。

     例えば、主人公の女の子が、

    アパートの大家さんのニート

    息子と喋る段。

    《「―犯罪をするにしても、

    ある種の情熱が必要だからね。

    俺にはそんなもの、ありゃし

    ない。いわば空うつ

    せみ蝉だよ。命の

    灯ともしび火が燃え尽きるのを待って

    いるだけの骸むくろなんだよ」

     息子は、短いため息をつく

    と、梨をムシャムシャ食べ出

    した。空蝉でも腹は減るらし

    い》

     母親と銀ぎんなん杏拾いをする段。

    《それにしても銀杏というの

    はどうしてあんなに臭いんだ

    ろう。とても植物とは思えな

    い臭においを発する。ほとんどウ

    ンチじゃなかろうか。ウンチ

    じゃないのにウンチ臭しゅうがす

    るって最悪だ。ひどい濡れ衣

    を着せられたような感じ。私

    が銀杏だったら神を恨むだろ

    う》

     そして、「七五三」につい

    ての、母親との遣り取りの段。

    《「七五三ってみんなやる

    の? やらなきゃいけないも

    んなの?」

     「やらなきゃいけないって

    ことはないけど。お母さんな

    んかそんなもんやってないけ

    ど、この年までちゃんと生き

    てるし」

     『でも生きている』、お母さ

    んのボーダーラインはいつで

    もそこなのだった。大失敗し

    たけど生きている、大恥かい

    たけど生きている、死にそう

    な目にあったけど生きている、

    とか。だけどそこを基準にし

    たら世の中のこと、ほぼほぼ

    オッケーになるんじゃないだ

    ろうか》(※傍線、林)

    (…この「るりか」ちゃん、

    クリスチャンではないかと思

    うのですが……。個人情報で

    すし、詮索は控えましょう)

     この最後の段など、正に

    「十字架の神秘」を解き明か

    しています。人の悲しみと痛

    みに満ちた世に、主イエスは

    同じく人として来られ、同じ

    痛みを、否、考え得る最上の

    苦しみ、痛みを受けられまし

    た。この主の苦しみ、そして

    十字架の死あるからこそ、私

    たちは如何なる苦しみに遭遇

     運営委員会の議長を拝命し

    てから一年が経ち、無事に職

    務を果たし任務を終えること

    ができました。これも信徒の

    皆様の運営委員会へのご理解、

    そして絶大なるご支援、ご協

    力の賜であり、また、頼りな

    い議長をなんとかしなければ

    ならないと、奮起していただ

    いた運営委員の皆様のご尽力

    のおかげであると、衷心より

    感謝申し上げるしだいです。

     運営委員を経験させていた

    だいたお陰で、いろいろと町

    田教会のことを知ることがで

    き、とても楽しい思いをさせ

    ていただきました。それに、

    教会運営のことで神父様とお

    話しする機会も多くなります

    ので、とても勉強になりまし

     

    教会共同体の豊かな信仰生活

    運営委員会議長

    一 村  弘 幸

    た。これは運営委員の役得で

    すね。

     さて、私は仕事や社会活動

    での地方出張の折りは、必ず

    地元の教会でミサに与ること

    にしています。洗礼を受けて

    から五年間で、北は北海道旭

    川市の旭川五条教会から南

    は福岡県福岡市の大名町教

    会まで、全国十九都道府県、

    五十一の教会のミサに与り、

    時には信徒の皆さんと教会運

    営についての情報交換を行っ

    てまいりました。また、ミサ

    の司式も教会によって多少の

    違いがあることも分かりまし

    た。ご聖体の拝領時にホスチ

    ア(ご聖体)をカリス(ぶど

    う酒)に浸したり、主の祈り

    をその教会独自の節回しで唱

    しようとも、「主が私に寄り

    添い、私の苦しみを共に担っ

    て下さる」と確信することが

    できます。十字架は私たちの

    「ボーダーライン」、「苦しく

    ても十字架がある」、です。

     『さよなら、田中さん』に

    登場するお母さんは、「もし

    死にたいくらい悲しいことが

    あったら、とりあえずメシを

    食え」と言っています。私た

    ちは、兎にも角にも、十字架

    を見つめましょう。そこに

    「命」があります。

  • カトリック町田教会会報 (2)

    えたり、フォーク・ミサに

    与ったり、奉献文も第一奉献

    文から第四奉献文まで経験す

    ることができました。

     また、ミサの前にお告げの

    祈り、聖務日課(教会の祈

    り)やロザリオの祈りを行う

    教会もあり、いろいろな経験

    をさせていただいたことが、

    自分の信仰生活に刺激と豊か

    さをもたらすことができまし

    た。そして、町田教会を他の

    教会と比べてみて(本来は比

    較する必要はありませんが)、

    「これほど元気で明るい、活

    気に満ちた教会はそうはない

    だろう」と自慢できるほどに

    なりました。

     教会をただミサに与るだけ

    の場、祈りだけの場としては、

    私たち教会共同体の信仰生活

    は成り立たないような気がし

    ます。やはり、個々の信徒が

    教会のいろいろなことに参画

    し、教会内外での善き行いが

    伴ってこそ、カトリック教会

    共同体の信仰生活だと思うの

    です。そういう信徒がいる教

    会が、豊かな信仰生活を送る

    ことのできる教会だと確信い

    たします。これからも微力な

    がら、町田教会が祈りの教会、

    より一層豊かな信仰生活がで

    きる教会となりますよう尽く

    してまいる所存です。この一

    年間、大変お世話になりまし

    た。ありがとうございました。

    2018年度 町田教会の主な年間行事予定

    2018年1月1日(月)新年のミサ     7日(日)新成人祝福式・新年会   2月4日(日)�四旬節黙想会          (佐藤直樹神父・サレジオ修道会)     18日(日)2015年度カトリック町田教会信者総会     24日(土)�外国語による四旬節黙想会          (井上武神父・レデンプトール会)     24日(土)ゆるしの秘跡(2/24・25)   3月29日(木)聖木曜日(主の晩餐)     30日(金)聖金曜日(主の受難)     31日(土)聖土曜日(復活徹夜祭)   4月1日(日)復活の主日   6月3日(日)初聖体   7月下旬   教会学校夏期キャンプ   8月15日(水)聖母被昇天のミサ   10月28日(日)長寿感謝のミサ・茶話会   11月4日(日)町田教会合同追悼ミサ     11日(日)�七五三祝福式・カトリック府中墓地墓参     25日(日)�待降節黙想会(柳田神父・イエズス会)   12月1日(土)�外国語による待降節黙想会          (ディンド神父・神言修道会)          ゆるしの秘跡(未定)     24日(月)主の降誕(夜半のミサ)     25日(火)主の降誕(日中のミサ)

  • カトリック町田教会会報(3)

    ★神父さま、なぜ日本に?

    ―ザビエルに続く宣教師たち

    女子パウロ会編

    「行く!!みんなその思いだけ

    でしたね」

     日本の教会は、今から百年

    以上も前に再宣教が始まり、

    さまざまな国から派遣された

    宣教師が、異なる歴史と文化

    の中で福音をあかし続けたか

    らこそ、全国に根づいてきた

    のです。

     ある神父さまの言葉です。

    「漢字も言葉も大変です。で

    も、もしも若くなれるなら、

    また日本に来ます」と。

     私自身の歩みを振り返って

    みても、たくさんの神父さま

    にお世話になりました。

     宣教師の喜びと苦労を、こ

    の本を読んで改めて知り、感

    謝の気持で一杯です。

    (宇治 惇子)

    ★心を病む人と生きる教会

    英隆一朗・井貫正彦編

     心の病への手助けを信仰を

    持つ者からとらえた本です。

    前半は精神疾患の概要とそれ

    に対する専門的な手当て。後

    半はキリスト者の支援者や当

    事者による素直な思いや報告

    が挙げられています。

     病の現状を受容し自らを神

    に委ねる姿勢こそ究極の癒し

    に繋ることと、支援者も専門

    的なサポートを受けつつ神の

    愛を深く信じて当人に寄り添

    う大切さが説かれています。

    (井上淑子)

    ★新約聖書ヨハネの黙示録

    田川建三訳・著

     黙示録は啓示文学といわれ

    ているが田川氏は幻想文学の

    傑作の一つとしている。ふつ

    うに読んではわかりにくい。

    著者は福音史家ヨハネと思っ

    ていたのに考証の結果まった

    く関係がないヨハネだそうだ。

    ヨハネが晩年をすごしたとさ

    れているエーゲ海のパトモス

    島は観光地になっているが。

     田川氏は新約聖書の四福音

    書、使徒行伝、すべての書

    簡、黙示録の訳と註を全七巻

    で完成された。ひとつひとつ

    の言葉を原文のギリシャ語と

    照し合わせ、徹底的にかつ綿

    密な検証で可能なかぎり正確

    な日本語で訳したとある。こ

    とばの説明は書かれた時代の

    状況や背景に関する解読に及

    び、ひとつの言葉が何ページ

    にも及んでいることがあるた

    め八七四ページという大作な

    ので読み通すには根気が要る。

     その絵画的な描写の文章は

    中世キリスト教に大きな影響

    を及ぼしたとされ、十二の星

    の冠をいただき三日月をふま

    えた聖母の絵姿もこれに由来

    している。�

    (横塚千枝子)

     冷たい雨の朝、妙齢婦人ら

    八名、イケメン男性一人の一

    行が本厚木駅に降り立った。

    駅前で、がらがらに空いてい

    るバスに乗る。街なかを走り

    抜け、田園風景となるころに

    は、窓外はだんだん明るくな

    り、雲が流れ去り、太陽が車

    窓に映える。「ああ、天気に

    なってきた」と一同心が躍る。

     高所のセピア色から下方へ

    オレンジ、イエロー、ライト

    ブルーと樹々は色模様を描

    き、山のひだから上昇気流に

    つれて薄いヴェールのような

    宮ヶ瀬湖畔に遊ぶ

    西山 多美子

     

    山霧が空へと昇り、低山とい

    えどもさながら深山幽谷の様

    を呈する。ほどなく終点、下

    車。空気がうまい。ここでに

    こやかな荻島ご夫妻と合流し、

    展望台へと向かう。遠くは高

    取山、物果山、華厳岳の峰々

    が連なり、色のグラデーショ

    ンは一幅の絵画となっている。

    足下には広大な草原が広がり、

    子供らが嬉々として走り遊

    ぶ。犬との散歩、老人らの逍

    遥、誠にのどかなり。汽車を

    模した観覧車ミーヤ号がかわ

    いい飾りつけをした箱車三両

    ばかりを、鉄輪ならぬ太タイ

    ヤでゴロゴロと引っぱってき

    た。「乗ろう、乗ろう」と童

     日常、直感的に「これだ!!」と一挙に真

    理を感得することがある。

     映画「八年越しの花嫁」を見た。婚約者

    の女性が突然の病で植物人間状態になる。

    回復のめどはない。相手の男性は毎日病院

    を訪れ、彼女を見守り介護にあたる。奇跡

    的な回復、長いリハビリの末八年越しで結

    婚式にこぎつける。子供もできて幸せに暮

    らす。結婚式場がこの話をネットにアッ

    プした。大評判となり、テレビも取り上

    げ、そして、この映画になる―実話の重み

    で圧倒された。「これ程までに人は人を大

    切にできるものか」そして思った。「この

    男の人はまぎれもない聖人だ」同時に思っ

    た。「この人は特別の人ではない、普通の

    人だ」。本来なら社会の一隅で生起して密

    やかに消えていく日常の一コマ……それだ

    けで終わる筈だった。それが偶たまたま々

    耳目に触

    れ周知された、それだけのこと。とすれば

    ……「人が人を大切にする」奇跡の出来事

    は日常周囲に無数に起こっている筈だ。全

    く違う形で、本人たちも気づいていない、

    だが間違いなく人が人を大切にする奇跡の

    出来事、そして、その主人公である無名の

    聖人、その方々は周囲に溢れている。私は

    それを確信した。

     そして、それは、まさかと思うかもしれ

    ないが、今、この文章を読む、あなたのす

    ぐ傍で起こっている。そして、まさかまさ

    かと思うかもしれないが、この文章を読ん

    でいる、あなた。あなたのことなのだ。

     無名の聖人たち

    東京教区司祭 油谷 弘幸  

  • カトリック町田教会会報 (4)

    信 者 動 静2017年7月~2018年2月

    (個人情報のため、削除しています)

    犠牲献金    中高生会12月3日 8,650円(ベロニカ苑へ) 1月7日 5,016円(ベロニカ苑へ)2月4日 11,952円(ベロニカ苑へ)

    「雷の子」の次号編集会議は

    4月8日9時30分の予定です。

    心にかえり乗り込んだ。車窓

    から昆虫の森や水辺のバーベ

    キュー小屋などが見える。草

    原のレインボーツリーや低木

    などもみなクリスマスのデコ

    レーションがなされていた。

    一度だけ下車を許され、大吊

    り橋を渡る。橋の上も周りも

    銀色のガラス珠オーナメント

    形のデコレーションがところ

    狭しと吊り下げられていた。

    灯ればさぞや見事であろう。

     湖はダム湖と親水池とに二

    分され、ダム湖はライトグ

    リーンの水を満々と湛え、か

    たやダークブルーの親水池に

    は岩や石が配置され、何百と

    も知れぬ水鳥が声を上げて羽

    ばたき、水を浴びて戯れる。

    車椅子の家族連れやヨチヨチ

    歩きのチビちゃんも手を引か

    れ踊りながら渡り歩く。向こ

    うに野外音楽堂やけやきの丘、

    船着き場が見える。まるで宇

    宙空間にいるような気分で

    あった。ふたたび観覧車の客

    となり、ゴロゴロと終点につ

    いた。ドライバーさんが親切

    にも、昼間だけどと言いなが

    らミーヤ号のLED照明のイ

    ルミネーションを灯してくだ

    さった。米粒くらいの電球が

    一斉に色とりどりの光を放つ。

    「ありがとうございました」

    と心から感謝をした。

     総合案内所に入り、しばし

    休憩。茶菓などいただきなが

    ら、今日の幸いを喜び合った。

    今日のレクリエーションを主

    宰された方々にお礼を申し上

    げるとともに、何よりも、幸

    いな一日を与えて下さった主

    イエズス様にひたすら感謝す

    るのみである。本当にありが

    とうございました。

     �【ウェルカムテーブル主催の

    宮ヶ瀬湖畔エリア紅葉狩りは

    昨年11月に催されました】

    ツリーの飾りつけ、ケーキ作

    り、プレゼント交換、ゆるし

    の秘跡にミサと、楽しく充実

    した1泊2日でした。

    ヨゼフ会新年会(1月28日)

    クリスマスお泊り会

    (12月9日〜10日)