能力成熟度モデル 統合 (cmmi ),...

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Pittsburgh, PA 15213-3890 能力成熟度モデル ® 統合 (CMMI SM ), 1.1 版 システムエンジニアリング、 ソフトウェアエンジニアリング、 統合成果物プロセス開発、 および供給者ソーシング のための CMMI SM (CMMI-SE/SW/IPPD/SS, V1.1) 連続表現 CMU/SEI-2002-TR-011 ESC-TR-2002-011 より良い成果物のためのプロセス改善 CMMI 成果物チーム March 2002 著作権を条件として制限のない配布

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  • Pittsburgh, PA 15213-3890

    能力成熟度モデル®統合

    (CMMISM), 1.1 版

    システムエンジニアリング、

    ソフトウェアエンジニアリング、

    統合成果物プロセス開発、

    および供給者ソーシング

    のための CMMISM

    (CMMI-SE/SW/IPPD/SS, V1.1)

    連続表現 CMU/SEI-2002-TR-011

    ESC-TR-2002-011

    より良い成果物のためのプロセス改善

    CMMI 成果物チーム

    March 2002

    著作権を条件として制限のない配布

  • This work is sponsored by the U.S. Department of Defense. The Software Engineering Institute is a federally funded research and development center sponsored by the U.S. Department of Defense. Copyright 2002 by Carnegie Mellon University.

    NO WARRANTY

    THIS CARNEGIE MELLON UNIVERSITY AND SOFTWARE ENGINEERING INSTITUTE MATERIAL IS FURNISHED ON AN “AS-IS” BASIS. CARNEGIE MELLON UNIVERSITY MAKES NO WARRANTIES OF ANY KIND, EITHER EXPRESSED OR IMPLIED, AS TO ANY MATTER INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, WARRANTY OF FITNESS FOR PURPOSE OR MERCHANTABILITY, EXCLUSIVITY, OR RESULTS OBTAINED FROM USE OF THE MATERIAL. CARNEGIE MELLON UNIVERSITY DOES NOT MAKE ANY WARRANTY OF ANY KIND WITH RESPECT TO FREEDOM FROM PATENT, TRADEMARK, OR COPYRIGHT INFRINGEMENT.

    Use of any trademarks in this report is not intended in any way to infringe on the rights of the trademark holder.

    Internal use. Permission to reproduce this document and to prepare derivative works from this document for internal use is granted, provided the copyright and “No Warranty” statements are included with all reproductions and derivative works.

    External use. Requests for permission to reproduce this document or prepare derivative works of this document for external and commercial use should be addressed to the SEI Licensing Agent.

    This work was created in the performance of Federal Government Contract Number F19628-00-C-0003 with Carnegie Mellon University for the operation of the Software Engineering Institute, a federally funded research and development center. The Government of the United States has a royalty-free government-purpose license to use, duplicate, or disclose the work, in whole or in part and in any manner, and to have or permit others to do so, for government purposes pursuant to the copyright license under the clause at 252.227-7013.

    The following service marks and registered marks are used in this document: Capability Maturity Model® CMM® CMM IntegrationSM CMMISM IDEALSM SCAMPISM CMM and Capability Maturity Model are registered in the U.S. Patent and Trademark Office. CMM Integration, CMMI, SCAMPI, and IDEAL are service marks of Carnegie Mellon University.

  • この文書は、アメリカ合衆国国防総省の援助により作成されたものです。ソフトウエアエンジニアリング研究所

    (SEI)は、国防総省が援助する連邦政府資金拠出研究開発センターです。

    著作権、2002 年――カーネギーメロン大学(CMU)

    無保証

    この CMU と SEI の文書は、「現状有姿のまま」提供されるものです。CMU は、特定目的適合性、商品性、

    独占性、および使用結果についての保証を含む、いかなる明示または黙示の保証も提供しません。CMU は、

    特許権、商標権、または著作権侵害の問題が生じても、いかなる責任も負いません。

    この文書における商標の使用は、いかなる場合にも商標権者の権利を侵害する意図で行われるものではあ

    りません。

    内部使用。 この文書は、利用者組織の内部において複製し、二次的著作権を作成することができます。

    ただし、複製物および二次的著作物のすべてに、CMU の著作権表示および無保証の表示をして下さい。

    外部使用。利用者組織外または商業用にこの文書を使用したい場合は、“SEI ライセンシングエージェント”

    に許可申請をして下さい。

    この文書は、連邦政府資金拠出研究開発センターである SEI の運営のための CMU との連邦政府契約番

    号 F19628-00-C-0003 の履行により作成されたものです。アメリカ合衆国政府は、政府目的のため、この

    文書の全部または一部をいかなる方法であれ使用、複製もしくは開示し、かつ 252.227-7013 項の著作

    権ライセンスに従って政府目的のため、第三者にこのような許諾をする、ロイヤリティーの支払を要しない使用

    権を有しております。

    この文書では、次にかかげるサービスマークと登録商標が使用されております。

    Capability Maturity Model○R

    CMM○R

    CMM IntegrationSM

    CMMISM

    IDEALSM

    SCAMPISM

    CMM および Capability Maturity Model は、アメリカ合衆国特許商標庁に登録されています。

    CMM Integration、CMMI、SCAMPI、および IDEAL は、CMU のサービスマークです。

  • この文書の日本語訳は、日本国政府経済産業省が支援する独立行政法人情報処理推進機構

    (IPA)の援助により作成されたものです。

    無保証

    IPA も CMU も、この日本語訳を「現状有姿のまま」提供するものであり、特定目的適合性、商品

    性、独占性、および使用結果についての保証を含む、いかなる明示または黙示の保証も提供しま

    せん。IPA も CMU も、特許権、商標権、または著作権侵害の問題が生じても、いかなる責任も負

    いません。

  • From the Director and CEO of the Software Engineering Institute This Japanese-language translation of a Capability Maturity Model® Integration (CMMI®) version 1.1 model is the first such translation, from English into any language, to be officially recognized by the SEISM. The translated documents have undergone an intense and thorough Independent Quality Assurance review and we believe they are an accurate and faithful translation of the original English version. I want to congratulate and thank all the individuals from IPA, JASPIC, and the SEI who worked so diligently to make this translation possible. It is my belief that this translation will enable an improved adoption of CMMI in the Japanese community. As in much of the rest of the world, this adoption will lead to greatly improved product and service quality as well as associated improvements in predictable development costs and schedules, and in customer satisfaction. Despite the many language differences throughout the world, CMMI is leading to a “common language” of integrated product, service, and process improvement. The SEI looks forward to continued work with IPA and JASPIC to release further translated materials that enable CMMI adoption within the Japanese community.

    Angel Jordan Acting Director and CEO, Software Engineering Institute, Carnegie Mellon ® - CMMI and Capability Maturity Model are registered in the U.S. Patent and Trademark Office by Carnegie Mellon University. SM - SEI is a service mark of Carnegie Mellon University.

  • ソフトウェアエンジニアリング研究所所長より

    能力成熟度モデル® 統合 (CMMI®) モデル 1.1 版の、この日本語翻訳は、SEI が公式に認

    めた英語から他の言語への初めての翻訳となりました。この翻訳された文書は、極めて綿密な

    独立品質保証レビューを受けており、オリジナル英語版の正確かつ忠実な翻訳であると信じて

    います。翻訳版作成にご尽力頂いた IPA、JASPIC、SEI の皆様一人一人に、祝辞と感謝を

    述べたいと思います。

    私はこの翻訳版が、日本の社会における CMMI の導入の改善を可能にするものと信じていま

    す。他の多くの国々のように、この導入は、成果物やサービスの質を大いに向上させ、開発費や

    スケジュールの予測可能性を改善し、ひいては顧客の満足度を高めることに結びつくでしょう。

    世界中、言語の違いがあるにもかかわらず、CMMI は統合された成果物、サービス、およびプロ

    セスの改善の「共通言語」となりつつあります。SEI は、今後も IPA、JASPIC と協力して、日本

    社会における CMMI の導入を可能にする翻訳版の更なる公開を進める所存です。

    カーネギーメロン大学 ソフトウェアエンジニアリング研究所

    最高経営責任者および所長代行

    アンヘル・ホルダン

    ® - CMMI および Capability Maturity Model は、米国特許商標局に登録されている。 SM – SEI はカーネギーメロン大学のサービスマークである。

  • 日本語版の発刊に寄せて

    仕様の複雑化・多様化、開発規模の増大、要求される開発期間の短縮など、

    ソフトウェア開発を取り巻く環境はますます厳しくなり、品質と生産性の向上は

    以前にも増して大きな課題になっています。このような環境変化の中、望まれる

    QCD(Quality:品質、Cost:コスト、Delivery:納期)を達成するために、多くの企業

    が、カーネギーメロン大学ソフトウェアエンジニアリング研究所(CMU/SEI:

    Carnegie Mellon University, Software Engineering Institute)の開発した

    CMMISM(Capability Maturity Model® Integration)を用いてプロセス改善活動

    に取り組み始めています。このたび、"Capability Maturity Model® Integration

    (CMMISM),Version 1.1 - CMMISM for Systems Engineering, Software

    Engineering, Integrated Product and Process Development, and Supplier

    Sourcing (CMMI-SE/SW/IPPD/SS, V1.1)" の日本語訳が、CMU/SEI の認

    める公式日本語版として完成し、発刊の運びとなったことは大きな朗報であり、

    日本のソフトウェア産業の発展に資することを祈念するものです。

    CMMISM は、米国国防総省の要請のもと CMU/SEI が開発した、組織のソフト

    ウェア開発能力向上のためのモデルです。CMMISM を著作者の意図どおりに理

    解することのできる正確な日本語版を提供することで、わが国のソフトウェア産

    業の発展に寄与できれば幸いです。情報処理推進機構(IPA)は、2003 年 9

    月、CMU/SEI と翻訳権に関する契約を締結致しました。日本 SPI コンソーシ

    アム(JASPIC)内の専門チームによる厳格な翻訳作業と、独立品質保証チーム

    による検証作業により、公式日本語版として、ここに発刊できるに至りましたこと

    は、大変喜ばしいことです。

    この公式日本語版は、CMU/SEI が公表している 2003 年 8 月 15 日に更新さ

    れた正誤表 (Errata Sheet) をすべて反映しており、また、「3.モデルの用語」と

    「付録 C.用語集」では日本語/英語を併記しており、特に「付録 C.用語集」を

    50 音順とすることで読みやすさを向上しています。

    末筆ながら、公式日本語版の発刊にあたり、賢明なる助言と惜しみない助力

    を賜った方々に、この場を借りて心から深く感謝申し上げます。

    2004 年 4 月

    独立行政法人 情報処理推進機構

    理事長 藤原 武平太

  • 日本語版作成の経緯

    日本におけるソフトウェアプロセス改善の発展に寄与するため、ソフトウェア技術

    者協会・プロセス分科会(SEA-SPIN)の有志からなるグループ (SEA-CMM) が、

    CMM® v1.1 (Capability Maturity Model®) をボランティア活動として翻訳し、そ

    の成果を公式日本語版として一般公開したのが 1999 年 5 月のことであった 1。

    一方、米国カーネギーメロン大学ソフトウェアエンジニアリング研究所

    (CMU/SEI) では、1993 年の CMM® v1.1 リリース以降、継続して能力成熟度

    モデルの改良作業が進められており、2000 年 8 月に CMMISM SE/SW v1.0

    (Capability Maturity Model® – Integrated for Systems

    Engineering/Software Engineering) がリリースされた。当時 CMM®公式日本

    語版出版などを契機にソフトウェアプロセス改善に取り組む組織が増加していた

    中で、このニュースは大きな関心を呼んだ。

    このような状況の中、SEA-CMM メンバは CMMISM 日本語化への検討を始めた

    が、翻訳に要する膨大な作業を前回のようなボランティアベースの活動で進める

    ことは大変難しくここに大きな障壁があった。そこで、日本におけるソフトウェアプロ

    セス改善の社会的認識と技術水準の向上に賛同する企業を募り、新たな非

    営利団体を設立し、その活動の一環として CMMISM 日本語化に取り組んでは

    どうかというアイデアの下、国内 6 企業((株)SRA、オムロン(株)、ソニー(株)、東

    電ソフトウェア(株) (現、(株)テプコシステムズ)、(株)野村総合研究所および富

    士ゼロックス(株) (以上、50 音順)) が発起人となり、2000 年 10 月に日本 SPI

    コンソーシアム (JASPIC) が設立された。

    当初は、SEA-CMM メンバが CMMISM の翻訳を行い、これを JASPIC が後援

    者として支援するという形態で活動を進めた。その後、本日本語版の前身とな

    る CMMISM SE/SW/IPPD v1.02 (CMMISM for Systems Engineering,

    Software Engineering, and Integrated Product and Process Development)

    の翻訳を終えた段階で 2002 年 1 月から翻訳活動の主体を JASPIC 内の翻

    訳分科会へと移管し、CMMISM SE/SW/IPPD/SS v1.1 翻訳に向けた活動を

    開始した。原文に忠実でかつわかりやすい日本語翻訳とするために、JASPIC

    内部に翻訳分科会と別に翻訳レビュー分科会を設立し、随時翻訳成果物の

    検証作業を行った。特に CMMISM モデル用語については、関連するモデルや標

    準の日本語訳との一貫性を検証するため、翻訳メンバによる CMM®日本語版、

    ISO9001、ISO/IEC 12207/JIS X 0160 等の用語との比較調査の他、(社)情

    報処理学会 情報規格調査会の SC7/WG10 メンバにも協力を頂いた。

    1 公開 Web Page は http://www.sea.jp/SPIN/index-j.html

  • この翻訳にあたって、著作権者である CMU/SEI との交渉は当然 JASPIC が行

    うつもりであったが、当時計画がスタートした e-Japan プロジェクトとのからみで、

    経済産業省が CMM®の日本への導入・普及に強い関心を示し、翻訳権取得

    を含めた CMU との契約交渉を経済産業省 (窓口は IPA:独立行政法人 情

    報処理推進機構、当時は情報処理振興事業協会) が行いたい旨の申し出

    があった。いろいろなやりとりの結果、契約交渉は IPA にお任せすることになり、

    JASPIC メンバは IPA からの財政支援を受けて翻訳活動に専念して、2003 年

    1 月には CMMISM v1.1 公式翻訳のβ版を完成させた。そして 2003 年 9 月に

    IPA と CMU/SEI 間で公式翻訳に関する契約が締結され、同年 11 月より開

    始した、専門家からなる独立品質保証チームの検証作業を終え、本書を発刊

    するに至った。当初予定したスケジュールからは大幅に遅れたが、この翻訳が、

    日本において SPI 活動に取り組んでおられる方々のお役に立てば幸いである。

    この公式翻訳の完成までには、数多くの方々にご支援・御協力をいただいた。

    末筆ながらお礼を申し上げたい。特に、SEA-SPIN の中心的メンバであり、また

    JASPIC の初代運営委員長を務められた故・坂本啓司氏には、病躯を押して

    献身的なご努力をいただいた。ここにあらためて深い敬意と哀悼の意を捧げる。

    JASPIC 理事長

    SEA-SPIN 世話人グループメンバ

    岸田 孝一(SRA 先端技術研究所)

  • 日本語版翻訳活動の参加者

    [JASPIC 翻訳分科会] 中村 淳 (分科会リーダ) ソニー(株) 乘松 聡 JASPIC 事務局 端山 毅 (株)NTT データ 高木 徳生 オムロン(株) 岡田 公治 (株)日立製作所 矢部 智 (株)NTT データ 丹羽 範子 日本アイ・ビー・エム(株)

    [JASPIC 翻訳レビュー分科会] 常川 雅博 (分科会リーダ) 富士ゼロックス(株) 新原 直樹 オムロン(株) 高野 明 (株)日立システムアンドサービス 赤坂 幸彦 (株)NTT データ 三浦 雄二 (株)ジャステック 大久保 雅一 元 川鉄情報システム(株) 三ツ堀 啓 元 (株)テプコシステムズ 清水 修一 (株)アルゴ 21 柴原 英明 (株)NTT データ 松田 則彦 オムロン(株) 室中 健司 富士通(株) 近藤 麻美子 (株)NTT データ 磯部 匡志 (株)NTT データ 宮崎 幸生 富士通(株) 藤田 秀雄 日本アイ・ビー・エム(株) 金沢 恵作 元 (株)日立システムアンドサービス 佐谷 鉄夫 元 日本電気(株) 古井丸 一義 富士通(株) 込山 俊博 日本電気(株) 徳永 享 (分科会サブリーダ) 富士ゼロックス(株)

    [独立品質保証チーム] 秋山 義博 日本アイ・ビー・エム(株) 新谷 勝利 国際基督教大学 山田 淳 (株)東芝

  • 献身的なチームメンバにして我々の友人

    Carolyn Marie Tadyに捧ぐ

    April 27, 1958 - November 27, 2001

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    はじめに i

    はじめに

    CMMISM (Capability Maturity Model® Integration:『能力成熟度モデル統

    合』) プロジェクトには、世界中のさまざまな組織に属する多くの人々が携わって

    きた。これらの組織では一つの CMM®または複数の CMM を使用しており、企業

    全体にわたってプロセス改善を支援するような統合の枠組みを開発することの利

    点に関心を持っていた。 [FM101.T101]

    CMMI プロジェクト作業は、DoD (U.S. Department of Defense:『米国国防総

    省』) の OUSD/AT&L (調達/技術/兵站担当国防次官事務局) が主催して

    いる。産業界からは、NDIA (米国防衛産業協会) の Systems Engineering

    Committee が後援している。 [FM101.T102]

    『CMMI の枠組み』、統合された一連の CMMI モデル、CMMI 評定手法、およ

    び支援成果物は、産業界、政府、および『ソフトウェアエンジニアリング研究所』

    (SEI) が協力して開発した。これらの組織からは、CMMI プロジェクトに参加する

    ために、一人以上の人々の時間が提供された。 [FM101.T103]

    開発の履歴

    CMMI プロジェクトチームは、あらゆる構造の組織でプロセス改善を奨励する手

    引きを提供する作業を進めてきた。 [FM101.HDA101.T101]

    1991 年以降、多数の専門分野向けに複数の CMM が開発されてきた。 最も

    著名な CMM には、システムエンジニアリング、ソフトウェアエンジニアリング、ソフト

    ウェア調達、従事者の管理と育成、および『統合成果物プロセス開発』などのモ

    デルが含まれる。 [FM101.HDA101.T102]

    ® CMM、Capability Maturity Model、および Capability Maturity Modeling は、米国特許商標局に登録されている。

    SM CMMI はカーネギーメロン大学のサービスマークである。

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    はじめに ii

    これらのモデルは多くの組織で有用であることが証明されてきたが、複数のモデル

    を使用することには問題があった。多くの組織は、組織内の専門分野に横断的

    な改善努力に焦点を合わせたいと考えていた。 しかし、これらの専門分野固有

    のモデルでは、アーキテクチャ、内容、アプローチなどの差異が、首尾良く改善の

    焦点を合わせようとするこれらの組織の能力を制限していた。 さらに、組織内お

    よび組織横断的に統合されていない複数のモデルを適用することは、トレーニン

    グ、評定、および改善活動の面で余計な経費がかかる。 統合された一連のモ

    デルによって、複数の専門分野を首尾良く取り上げ、トレーニングおよび評定支

    援を統合すれば、このような問題を解決できる。 [FM101.HDA101.T103]

    『CMM 統合 SM』プロジェクトは、複数の CMM を使用することの問題を解決する

    ために組織された。『CMMI 成果物チーム』の任務は、企業全体にわたってプロ

    セス改善を遂行しようとしている組織が使用できるように、(1) SW-CMM (『ソフト

    ウェア能力成熟度モデル』) v2.0 草案 C、(2) EIA/IS (米国電子工業会/暫定

    規格) 731、および (3) IPD-CMM (Integrated Product Development

    Capability Maturity Model:『統合成果物開発能力成熟度モデル』) v0.98 と

    いう三つの出典となったモデルを、単一の改善の枠組みへと一体化することで

    あった。 [FM101.HDA101.T106]

    統合された一連のモデルを開発することは、単に既存のモデル資料を一つにまと

    める以上の作業を必然的に含んでいた。『CMMI 成果物チーム』は、総意の形

    成を促進するプロセスを使用して枠組みを構築した。この枠組みは、複数の専

    門分野を適応させるもので、異なる二通りの表現形式 (段階表現と連続表

    現) を支援するために十分な柔軟性を備えている。 [FM101.HDA101.T107]

    『CMMI 成果物チーム』は、流布している評判の良いモデルの情報を出典資料

    として使用し、まとまりのある一連の統合モデルを作成した。これらのモデルは、

    他の CMM を現在使用している組織だけでなく、CMMI の概念を初めて導入す

    る組織でも同様に採用できる。 [FM101.HDA101.T108]

    CMMI プロジェクトの開発フェーズにおいて、その他の専門分野固有の CMMI モ

    デルを将来的に統合することを支援するために、チームの任務は、共通の枠組

    みを開発することも含んでいた。さらに、開発したすべての成果物が、『ソフトウェ

    アプロセスアセスメント』に関する ISO/IEC (『国際標準化機構』/『国際電気標

    準会議』) 『15504 技術レポート』に対して、首尾一貫しかつ適合することを確

    実なものにするという目標も、チームの任務に含まれていた。 [FM101.HDA101.T109]

    SM CMM 統合はカーネギーメロン大学のサービスマークである。

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    はじめに iii

    CMMI0.2 版は公開レビューされ、初期の先行評価活動で使用された。この版

    のリリース後、公開レビュー、先行評価を行っている組織、およびさまざまなフォー

    カスグループから出された変更要求によって、改善が導入された。『CMMI 成果

    物チーム』は、3,000 件を超える変更要求を評価して CMMI 版 1.0 を作成した。

    その後間もなく、いくつかの軽微な改善点を取り入れた版 1.02 がリリースされた。

    しかし、他のすべてのリリースと同様、さらに改善するための機会は残されていた。

    1.1 版には、1,500 件を超える変更要求だけでなく、初期の使用によるさらなる

    改善を取り入れている。 [FM101.HDA101.T111]

    謝辞

    『CMMI 成果物一式』1の成果物チームには、多くの有能な人々が携わった。こ

    の開発に携わった四つの主要なグループは、『運営グループ』、『成果物チーム』、

    『構成制御委員会』、および『利害関係者/レビュア』である。 [FM101.HDA102.T101]

    『運営グループ』は、『成果物チーム』の計画を導き承認し、CMMI プロジェクトの

    重要な問題に関するコンサルテーションを提供し、そして関係を持つさまざまな共

    同体を確実に関与させる。 [FM101.HDA102.T102]

    『成果物チーム』は、枠組み、モデル、トレーニング、評定資料など、『CMMI 成

    果物一式』の構造と技術的な内容について、記述し、レビューし、改訂し、議論

    し、そして合意する。開発活動は、『運営グループ』が提供した『A‐仕様』、三つ

    の出典となったモデル、および『利害関係者』および『運営グループ』メンバからの

    コメントに基づいて行われた。 [FM101.HDA102.T104]

    『構成制御委員会』は、CMMI モデルに対する変更を制御するための公式の仕

    組みであった。このため、このグループは、ベースラインに対して行われたすべての

    変更をレビューし、次のリリースに対する基準を満たした変更のみを承認して、成

    果物一式の全期間にわたる一貫性を確実なものにする。 [FM101.HDA102.T113]

    複数の組織によって構成される『利害関係者/レビュア』のグループは、モデルの

    一体化のための初期作業に対して、貴重な見識を提供した。このグループによ

    る成果物一式の複数の版に対するレビューから、『成果物チーム』は貴重な観

    点を得た。 [FM101.HDA102.T105]

    CMMI 成果物の開発に携わった四つのグループに現在所属しているメンバ、およ

    び過去に所属していたメンバは、付録 E に列挙されている。 [FM101.HDA102.T111]

    1 『CMMI 成果物一式』および『CMMI の枠組み』の解説については、これらの二つの間の違いを明確に示している第 3 章を参照のこと。

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    はじめに iv

    詳細情報の入手先

    CMMI モデルの、想定する対象者、背景、履歴、および CMMI モデルを使用し

    た場合の利点といった付加情報は、他のさまざまな情報源から入手可能である。

    これらの情報源の多くは、次の CMMI の Web サイト

    (http://www.sei.cmu.edu/cmmi/) に文書化されている。 [FM101.HDA103.T101]

    フィードバックについて

    『CMMI 成果物一式』を改善するための提案を歓迎する。フィードバックの提供

    方法については、以下の CMMI の Web サイトを参照のこと:

    http://www.sei.cmu.edu/cmmi/。 [FM101.HDA104.T101]

    質問は、[email protected] まで電子メールで送信のこと。

    [FM101.HDA104.T103]

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    はじめに v

    目次

    はじめに i 開発の履歴 i 謝辞 iii 詳細情報の入手先 iv フィードバックについて iv

    1 序論 1 CMMI モデルについて 1 CMMI モデルの選択 2

    表現形式:連続表現または段階表現? 2 連続表現 2 段階表現 3 どの統合モデルを選択するか? 3 専門分野:何が異なるか? 3 システムエンジニアリング 3 ソフトウェアエンジニアリング 4 統合成果物プロセス開発 4 供給者ソーシング 5 推奨 5

    CMMI モデルの内容 5 表記法 6

    固有ゴールおよび共通ゴール 7 固有プラクティスおよび共通プラクティス 7 参照 7 導入説明、典型的な作業成果物、およびサブプラクティス 7 例 7 共通プラクティスの詳細説明 7 専門分野毎の補足 8 番号付け体系 8 段落識別コード 9

    2 モデル構成要素 11 構造の概要 11

    能力レベル 13 必要とされる構成要素、期待される構成要素、および参考の構成要素 13

    モデル構成要素 14 プロセス領域 14

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    vi はじめに

    固有ゴール 15 固有プラクティス 15 基礎プラクティス 15 先進プラクティス 15 典型的な作業成果物 16 サブプラクティス 16 専門分野毎の補足 16 共通ゴール 16 共通プラクティス 17 共通プラクティスの詳細説明 17 参照 18

    モデルの表現形式の比較 18 連続表現の結果 19

    能力レベル一覧表 19 目標の段階付け 20 等価な段階付け 20

    3 モデルの用語 21 用語の変遷 21 特別な意味を持つ共通の用語 21

    必要十分な、適切な、必要に応じて 22 確立し維持する 22 顧客 22 利害関係者 22 直接の利害関係者 22 管理者 22 プロジェクト管理者 23 上級管理者 23 共有ビジョン 23 組織 23 企業 24 開発 24 専門分野 24 プロジェクト 24 成果物 24 作業成果物 24 成果物構成要素 25 評定 25 アセスメント 25 テーラリング指針 25 検証 26 妥当性確認 26 ゴール 26

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    はじめに vii

    目標 26 品質およびプロセス実績の目標 27 標準 27

    CMMI 特有の用語 27 CMMI 成果物一式 27 CMMI の枠組み 27 CMMI モデル 28 ピアレビュー 28 組織の標準プロセスの集合 28 プロセス 28 管理されたプロセス 28 定義されたプロセス 29 組織プロセス資産 29 プロセスアーキテクチャ 29 成果物ライフサイクル 30 組織の測定リポジトリ 30 組織のプロセス資産ライブラリ 30 文書 31

    4 能力レベルおよび共通モデル構成要素 33 概要 33 連続表現における固有ゴールの解釈 34 能力レベルの達成 34 能力レベル 0: 不完全な 35 能力レベル 1: 実施された 35 レベル 1 共通ゴール 36 レベル 1 共通プラクティス 36 能力レベル 2: 管理された 36 Level 2 共通ゴール 38 レベル 2 共通プラクティス 38 能力レベル 3: 定義された 46 レベル 3 共通ゴール 47 レベル 3 共通プラクティス 47 能力レベル 4: 定量的に管理された 49 レベル 4 共通ゴール 51 レベル 4 共通プラクティス 51 能力レベル 5: 最適化している 53 レベル 5 共通ゴール 54 レベル 5 共通プラクティス 54

    5 枠組みの相互作用 57 CMMI プロセス領域の四つの区分 57 プロセス管理 58

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    viii はじめに

    プロセス管理の範囲 58 基本「プロセス管理のプロセス領域」 59 先進「プロセス管理のプロセス領域」 60

    プロジェクト管理 62 プロジェクト管理の範囲 62 基本「プロジェクト管理のプロセス領域」 63 先進「プロジェクト管理のプロセス領域」 64

    エンジニアリング 67 エンジニアリングの範囲 67 「エンジニアリングのプロセス領域」間の相互作用 68 「エンジニアリングのプロセス領域」と再帰的な繰り返し 71

    支援 71 支援の範囲 71 基本「支援のプロセス領域」 72 先進「支援のプロセス領域」 74

    プロセス領域への共通プラクティスの適用 75 プロセス領域と共通プラクティスの相互作用 76 共通プラクティスとプロセス管理プロセス領域の重なり 79

    6 CMMI モデルの使用 81 CMMI モデルの解釈 81 評定およびベンチマーキング 82

    CMMI の評定要件 83 ISO/IEC 15504 との互換性と適合性 84

    CMMI への移行 85 ソフトウェア CMM の経験がある組織 85 EIA/IS 731 の経験がある組織 86 CMM 型モデルを初めて導入する組織 86 トレーニング 87

    テーラリングの観点 87 モデルテーラリング 88

    モデルテーラリングの観点 88 内部プロセス改善のためのモデルテーラリング基準 88 ベンチマーキングのためのモデルテーラリング基準 89 より小規模なプロジェクト用のモデルテーラリング 90 評定テーラリング 91

    7 プロセス領域 93 プロセス管理 95

    『組織プロセス重視』 96 『組織プロセス定義』 116 『組織トレーニング』 134 『組織プロセス実績』 152

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    はじめに ix

    『組織改革と展開』 167 プロジェクト管理 189

    『プロジェクト計画策定』 190 『プロジェクトの監視と制御』 219 『供給者合意管理』 235 IPPD のための『統合プロジェクト管理』 253 『リスク管理』 288 『統合チーム編成』 310 『統合供給者管理』 328 『定量的プロジェクト管理』 343

    エンジニアリング 371 『要件管理』 372 『要件開発』 385 『技術解』 408 『成果物統合』 440 『検証』 462 『妥当性確認』 481

    支援 497 『構成管理』 498 『プロセスと成果物の品質保証』 516 『測定と分析』 528 『決定分析と解決』 550 『統合のための組織環境』 565 『原因分析と解決』 586

    付録 601 A. 参照 603

    広く一般に入手可能な出典 603 広く一般に入手可能ではない出典 607

    B. 略語 (頭字語) 609 C. 用語集 613 D. 必要とされる構成要素および期待される構成要素 639

    プロセス管理 641 『組織プロセス重視』 642 『組織プロセス定義』 644 『組織トレーニング』 645 『組織プロセス実績』 647 『組織改革と展開』 649

    プロジェクト管理 651 『プロジェクト計画策定』 652 『プロジェクトの監視と制御』 655 『供給者合意管理』 657 IPPD のための『統合プロジェクト管理』 659

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    x はじめに

    『リスク管理』 662 『統合チーム編成』 664 『統合供給者管理』 666 『定量的プロジェクト管理』 668

    エンジニアリング 671 『要件管理』 672 『要件開発』 673 『技術解』 676 『成果物統合』 679 『検証』 681 『妥当性確認』 683

    支援 685 『構成管理』 686 『プロセスと成果物の品質保証』 688 『測定と分析』 689 『決定分析と解決』 691 『統合のための組織環境』 692 『原因分析と解決』 694

    共通ゴールおよび共通プラクティス 697 E. CMMI プロジェクト参加者 701 F. 等価な段階付け 707

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 1

    1 序論

    モデルとは、世界を単純化して表現したものである。CMM (Capability Maturity

    Model:能力成熟度モデル) は、一つ以上の知識体系における効果的なプロセ

    スの本質的な要素を含んでいる。これらの要素は、Crosby、Deming、Juran、

    および Humphrey [Crosby 79、Juran 88、Deming 86、Humphrey 89] によっ

    て作られた概念に基づいている。 [FM108.T101]

    他の CMM と同様に、CMMI (Capability Maturity Model Integration:能力成

    熟度モデル統合) モデルは、プロセスを開発するときに使用するための手引きを

    提供している。CMMI モデルは、プロセスでもプロセス記述でもない。組織内で使

    用される実際のプロセスは、適用分野、および組織の構造と規模など、数多く

    の要因に依存している。特に、CMMI モデルのプロセス領域は、典型的には、読

    者の組織で使用されるプロセスと 1 対 1 には対応しない。 [FM108.T102]

    CMMI モデルについて

    プロセスは、組織を持続的に改善させるための要諦である。CMM 統合の目的

    は、成果物またはサービスの開発、調達、および保守を管理するための、組織

    のプロセスと読者の能力を改善する手引きを提供することである。CMM 統合は、

    実績のあるアプローチを一つの体系にまとめている。この体系は、読者の組織が、

    組織成熟度またはプロセス領域能力を評定し、改善の優先順位を確立し、そ

    してこれらの改善を実施するのに役立つ。 [FM108.HDA102.T101]

    CMMI 成果物一式は一つの枠組みを含んでおり、CMMI 成果物一式はこの枠

    組みから作成される。この枠組みは、複数のモデルおよび関連するトレーニング

    教材および評定資料を生成する能力を提供する。これらのモデルは、知識体

    系 (例えば、システムエンジニアリング、ソフトウェアエンジニアリング、『統合成果

    物プロセス開発』) からの内容を、読者にとって最も有用な組み合わせ (例えば、

    CMMI-SE/SW、CMMI-SE/SW/IPPD/SS) で反映するだろう。

    [FM108.HDA102.T103]

    CMMI モデルを使用することは、読者の組織が、安定して能力があり成熟したプ

    ロセスを確実なものにするために、プロセス改善目標および優先順位を設定し、

    プロセスを改善し、そして手引きを提供することに役立つ。選択された CMMI モ

    デルは、組織プロセスの改善の手引きとして利用できる。 [FM108.HDA102.T102]

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 2

    CMMI の固有プラクティスおよび共通プラクティスを解釈するには、専門家の判

    定を利用すべきである。プロセス領域で描写されるものは、どの組織においても

    提示されるべき行動である。ただし、すべてのプラクティスは、使用される CMMI

    モデル、組織、事業環境、および関与する周囲の状況についての深い知識を考

    慮して解釈されなければならない。 [FM108.HDA102.T104]

    CMMI モデルの選択

    『CMMI の枠組み』から生成された複数の CMMI モデルが利用可能である。した

    がって、読者は、自組織のプロセス改善ニーズに最も適合する CMMI モデルを

    決定する準備ができている必要がある。 [FM108.HDA101.T101]

    読者は、連続表現または段階表現のいずれかの表現形式を選択し、自組織

    が使用するモデルに含める知識体系を決定しなければならない。

    [FM108.HDA101.T102]

    表現形式:連続表現または段階表現?

    どちらの表現形式を選択するかには、さまざまな正当な理由がある。おそらく読

    者の組織は、最も親近感のある表現形式を選択するだろう。この二つの表現形

    式のいずれかを選択した場合に考えられる長所および短所を、それぞれ以下の

    一覧に記述する。 [FM108.HDA101.HDB101.T101]

    連続表現

    読者の組織が連続表現を選択する場合、以下の事項が期待できる:

    [FM108.HDA101.HDB102.T101]

    • 読者は、組織の事業目標に最も合致する改善の順序を選択でき、組織の中でリスクのある領域を軽減できる。

    • あるプロセス領域について、プロセス領域毎か、または等価な段階付けを介して結果を比較することによって、組織横断的および組織間での比較が可

    能になる。

    • EIA/IS (米国電子工業会/暫定規格) 731 から CMMI への移行が容易になる。

    • プロセス領域の編成が ISO/IEC 15504 に類似しているため、ISO/IEC (International Organization for Standardization and International

    Electrotechnical Commission) 15504 に対するプロセス改善の比較が容

    易になる。

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 3

    段階表現

    読者の組織が段階表現を選択する場合、以下の事項が期待できる:

    [FM108.HDA101.HDB103.T101]

    • 実績のある改善順序を提供する。この順序では、基本的な管理プラクティスから始まり、後続のレベルで示されたあらかじめ定義された実績のある経

    路に沿って進展していく。各レベルは次のレベルの基盤となっている。

    • 成熟度レベルを使用することによって、組織横断的および組織間での比較が可能になる。

    • SW-CMM から CMMI への移行が容易になる。

    • 評定結果を要約した単一の評定値を提供し、組織間の比較を可能にする。

    これらの二つの表現形式は、プロセス改善または評定のいずれで使用される場

    合も、本質的に等価な結果が出るように設計されている。

    [FM108.HDA101.HDB103.T102]

    どの統合モデルを選択するか?

    現在、読者が CMMI モデルを選択する場合、以下の四つの知識体系が利用

    可能である: [FM108.HDA101.HDB104.T106]

    • システムエンジニアリング

    • ソフトウェアエンジニアリング

    • 統合成果物プロセス開発

    • 供給者ソーシング

    本書では、これらの知識体系を『専門分野』と呼ぶ。例えば、一つの『専門分

    野』を選択する場合は、上に列挙した選択肢の一つをさす。CMMI 成果物チー

    ムは、他の知識体系が『CMMI の枠組み』に統合されることを想定している。

    [FM108.HDA101.HDB104.T107]

    専門分野:何が異なるか?

    読者が CMMI モデルに対して選択する専門分野に応じて、関係のある以下の

    節を読むこと。 [FM108.HDA101.HDB109.T101]

    システムエンジニアリング

    システムエンジニアリングは、システム全体の開発を扱う。このシステムは、ソフト

    ウェアを含む場合も、含まない場合もある。システムエンジニアは、顧客のニーズ、

    期待、および制約を成果物解に変換すること、および成果物の全期間にわたっ

    てそれらの成果物解を支援することに焦点を合わせる。 [FM108.HDA101.HDB105.T101]

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 4

    読者がシステムエンジニアリングをモデルに選択する場合、そのモデルは、『プロセ

    ス管理』、『プロジェクト管理』、『支援』、および『エンジニアリング』のプロセス領域

    を含む。必要に応じて、読者がシステムエンジニアリングに関する固有プラクティス

    を解釈するのに役立つように、システムエンジニアリングに固有の専門分野毎の

    補足が提供されている (専門分野毎の補足についての詳細は、第 2 章を参照

    のこと)。 [FM108.HDA101.HDB105.T102]

    ソフトウェアエンジニアリング

    ソフトウェアエンジニアリングでは、ソフトウェアシステムの開発を扱う。ソフトウェアエ

    ンジニアは、系統的で秩序があり、そして定量化可能なアプローチをソフトウェア

    の開発、運用、および保守に適用することに焦点を合わせる。

    [FM108.HDA101.HDB106.T101]

    読者がソフトウェアエンジニアリングをモデルに選択する場合、そのモデルは、『プロ

    セス管理』、『プロジェクト管理』、『支援』、および『エンジニアリング』のプロセス領

    域を含む。読者がソフトウェアエンジニアリングに関する固有プラクティスを解釈す

    るのに役立つように、ソフトウェアエンジニアリングに固有の専門分野毎の補足が

    提供されている。[FM108.HDA101.HDB106.T102]

    統合成果物プロセス開発

    IPPD (Integrated Product and Process Development:『統合成果物プロセ

    ス開発』) は、系統的なアプローチである。IPPD のアプローチは、顧客のニーズ、

    期待、および要件をより良く満たすために、成果物の全期間にわたって、直接の

    利害関係者のタイムリーな共同作業を達成する。IPPD アプローチを支援するプ

    ロセスは、組織内の他のプロセスと統合される。IPPD のプロセス領域、固有ゴー

    ル、および固有プラクティスは、単独では IPPD を達成できない。あるプロジェクト

    または組織が IPPD を選択する場合、そのプロジェクトまたは組織は、成果物を

    作成するために使用される他の固有プラクティス (例えば、『エンジニアリング』プ

    ロセス領域) と同時並行的に、IPPD の固有プラクティスを実施する。つまり、組

    織またはプロジェクトが IPPD を使用する場合、IPPD を選択する他に、一つ以

    上の専門分野を持つモデルを選択することになる。 [FM108.HDA101.HDB107.T101]

    読者が IPPD をモデルに選択する場合、モデルには『プロセス管理』、『プロジェク

    ト管理』、『支援』、および『エンジニアリング』のプロセス領域が含まれる。これらの

    プロセス領域は、IPPD、および読者がモデルに選択した他の専門分野の両方に

    適用される。読者が IPPD のための固有プラクティスを解釈するのに役立つよう

    に、IPPD に固有の専門分野毎の補足も提供される。 [FM108.HDA101.HDB107.T102]

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 5

    供給者ソーシング

    作業がより複雑になると、プロジェクトは、特に必要とする職務機能を遂行する

    ために、または成果物に対する修正を追加するために、供給者を利用することが

    ある。これらの活動が重要な場合、供給源の分析を拡張すること、および成果

    物納品前に供給者の活動を監視することは、プロジェクトに利益を与える。供

    給者ソーシングの専門分野は、このような状況下において供給者から成果物を

    調達することを扱う。 [FM108.HDA101.HDB111.T101]

    読者が供給者ソーシングの専門分野をモデルに選択する場合、そのモデルは、

    『プロセス管理』、『プロジェクト管理』、『支援』、および『エンジニアリング』のプロ

    セス領域を含む。これらのプロセス領域は、供給者ソーシングおよび読者がモデ

    ルとして選択した他の専門分野の両方に適用される。『統合供給者管理』プロ

    セス領域は、『プロジェクト管理』プロセス区分に含まれ、供給者ソーシングに特

    有の分野毎の補足は、供給者ソーシングに関する固有プラクティスの解釈を助

    けるために、他のプロセス領域の中で示されている。 [FM108.HDA101.HDB111.T102]

    推奨

    読者がシステムエンジニアリングとソフトウェアエンジニアリングのいずれかの分野を

    選択しようとしている場合、CMMI 成果物チームは、両方の専門分野を選択す

    ることを推奨する。この推奨は、これらの各専門分野のモデル間の違いが、含ま

    れている専門分野毎の補足の種類のみであるという事実に基づいている。それ

    以外、これらのモデルは完全に同じである。 [FM108.HDA101.HDB110.T101]

    CMMI モデルの内容

    連続表現の CMMI モデルは、七つの章および六つの付録から成る:

    [FM108.HDA103.T102]

    • 第 1 章:『序論』の章 (本章) は、CMMI モデルの全体像、および CMMI モデル全般にわたって使用される表記法を提供する。

    • 第 2 章:『モデル構成要素』の章は、能力レベル、ゴール、およびプラクティスを含むモデル構成要素について記述する。

    • 第 3 章:『モデルの用語』の章は、CMMI モデルで用語を使用するために採用されているアプローチ、および CMMI モデルで特別な意味を持つ用語につ

    いて記述する。

    • 第 4 章:『能力レベルおよび共通モデル構成要素』の章は、能力レベル、共通ゴール、および共通プラクティスについて記述する。これらは、プロセス領域

    と関連するプロセスの実装が、効果的で反復でき、持続的なものであること

    を確実なものにする。

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 6

    • 第 5 章:『枠組みの相互作用』の章は、『プロジェクト管理』、『プロセス管理』、『支援』、および『エンジニアリング』のプロセス領域に関して、基本プロ

    セス領域および先進プロセス領域の意味に対する見通しを提供する。

    • 第 6 章:『CMMI モデルの使用』の章は、読者の組織が CMMI モデルを使用する方法について説明する。

    • 第 7 章:『プロセス領域』の章は、読者が選択したモデルの必要とされる構成要素、期待される構成要素、および参考の構成要素についての説明が

    含まれている。これには、ゴール、プラクティス、サブプラクティス、典型的な作

    業成果物などを含む。

    付録を以下に示す: [FM108.HDA103.T103]

    • 付録 A:『参照』の付録は、CMMI モデルの内容を作成するために使用された報告書、プロセス改善モデル、業界標準、書籍など、文書化された出典

    を見つけ出すために使用できる情報を含んでいる。

    • 付録 B:『略語 (頭字語)』の付録は、CMMI モデルで使用されている略語 (頭字語) を定義している。

    • 付録 C:『用語集』の付録は、CMMI モデルで使用されている用語の中で、文脈に応じた定義または Webster のアメリカ英語辞書による定義では不

    十分なものを定義している。

    • 付録 D:『必要とされるモデル要素と期待されるモデル要素』の付録は、各プロセス領域の必要とされる構成要素および期待される構成要素を含んでい

    る。プロセス領域の目的、見出し、および構成要素の見出し以外の参考

    資料は含まれていない。

    • 付録 E:『CMMI プロジェクトの参加者』の付録は、CMMI 運営グループ、成果物チーム、構成制御委員会、および利害関係者/レビュアチームの参加

    者一覧を含んでいる。

    • 付録 F:『等価な段階付け』の付録は、連続表現に関してモデルを使用した評定が、どのようにして成熟度レベルの評定値に変換され得るのかを記述

    している。

    表記法

    CMMI モデルで使用されている表記法は、CMMI モデルの判読性と使用性を最

    適化する。読者がすばやくモデル構成要素を発見できるような形式でそれらの

    構成要素を表している。以下の節では、CMMI モデル内のさまざまなモデル構成

    要素を見つけ出すためのヒントを示す。 [FM108.HDA105.T101]

    言及されているモデル構成要素の定義については、第 2 章を参照のこと。

    [FM108.HDA105.T102]

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 7

    固有ゴールおよび共通ゴール

    すべての固有ゴールおよび共通ゴールの見出しと記述文は、太字で表示される。

    ゴールの見出しの左に、ゴール番号 (例えば、固有ゴール 1 を表す SG 1、共通

    ゴール 2 を表す GG 2) が表示される (後述の『番号付け体系』の節を参照の

    こと)。ゴール記述文は、ゴールの見出しの下にあるグレーのボックス内に太字のイ

    タリックで表示される。ゴールの見出しはゴール記述文を省略した形であり、参照

    の目的で使用される。ゴールの見出しは、いかなる形でも、評定で使用されたり

    評定値を決定されることはない。ゴール記述文のみが、プロセス改善および評定

    の目的で使用されるように設計されている。 [FM108.HDA105.HDB101.T101]

    固有プラクティスおよび共通プラクティス

    すべての固有プラクティスおよび共通プラクティスの見出しと記述文は、太字で表

    示され、左余白から字下げされている。プラクティスの見出しの左に、プラクティス

    番号が表示される (後述の『番号付け体系』の節を参照のこと)。プラクティス記

    述文は、プラクティスの見出しの下にあるグレーのボックス内に太字のイタリックで

    表示される。プラクティスの見出しは、いかなる形でも、評定で使用されたり評定

    値を決定されることはない。プラクティス記述文が、プロセス改善および評定の目

    的で使用されるように設計されている。 [FM108.HDA105.HDB102.T101]

    参照

    モデル構成要素へのすべての参照は、常にイタリックで表示され、常に『参照』と

    いう語句が含まれるため、CMMI モデル内で識別可能である。

    [FM108.HDA105.HDB103.T101]

    導入説明、典型的な作業成果物、およびサブプラクティス

    これらの表題は、プロセス領域内の導入説明、典型的な作業成果物、および

    サブプラクティスの場所を示している。 [FM108.HDA105.HDB104.T101]

    プロセス領域全般にわたって、すべての例はボックス内に表示され、他のほとんど

    のモデル要素よりも幅の狭い小さな書体の形式になっている。

    [FM108.HDA105.HDB109.T101]

    共通プラクティスの詳細説明

    固有プラクティスの後に、プロセス領域に適用される共通プラクティスの見出しと

    記述文が表示される。各共通プラクティス記述文の後に、『詳細説明』という表

    題で、詳細説明が装飾のない文字で表示されることがある。この詳細説明は、

    そのプロセス領域に対して共通プラクティスがどのように解釈されるべきか、情報

    を提供する。詳細説明が示されない場合、共通プラクティスの適用は詳細説明

    なしでも明白である。 [FM108.HDA105.HDB105.T101]

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 8

    専門分野毎の補足

    特定の専門分野 (例えば、IPPD、システムエンジニアリング、またはソフトウェア

    エンジニアリング) 用にモデル情報を解釈するために手引きを提供するモデル構

    成要素は、『専門分野毎の補足』と呼ばれている。専門分野毎の補足は、必

    要に応じて他のモデル構成要素に追加される。これらの構成要素は、ページの

    右側に表示され、構成要素が対応する専門分野を示す見出し (例えば、『ソ

    フトウェアエンジニアリングについて』) が付けられているため、簡単に見つけ出すこ

    とができる。 [FM108.HDA105.HDB106.T101]

    番号付け体系

    連続表現では、固有ゴールと共通ゴールが順に番号付けされている。各固有

    ゴールには、SG1 など、SG で始まる番号が付けられている。各共通ゴールには、

    GG 2 など、GG で始まる番号が付けられている。 [FM108.HDA105.HDB107.T101]

    各固有プラクティスは SP で始まり、その後に x.y-z の形の番号が付けられてい

    る (例えば、SP 1.1-1)。各共通プラクティスは GP で始まり、その後に x.y の形

    の番号が付けられている (例えば、GP 1.1)。 [FM108.HDA105.HDB107.T102]

    固有プラクティスに対して、x はそれがマッピングされるゴールの番号と同じである。

    y はその固有ゴールにおける固有プラクティスの通し番号である。z はその固有プ

    ラクティスの能力レベルである。 [FM108.HDA105.HDB107.T103]

    固有プラクティスの番号付けの例を『プロジェクト計画策定』プロセス領域で見る

    と、最初の固有プラクティスは SP 1.1-1 と番号付けされ、2 番目は SP 1.2-1 と

    なる。 [FM108.HDA105.HDB107.T104]

    共通プラクティスに対しては、x は二つの目的を果たす。まず、その番号は共通

    ゴールに対応する。次に、その共通プラクティスの能力レベルを示す。 y はその

    共通ゴールにおける共通プラクティスの通し番号である。 [FM108.HDA105.HDB107.T105]

    連続表現におけるいくつかの固有プラクティスは、1 よりも高い能力レベルにある。

    これらの固有プラクティスは『先進プラクティス』と呼ばれる。能力レベル 1 の固有

    プラクティスは『基礎プラクティス』と呼ばれる。先進プラクティスと基礎プラクティス

    についての詳細は、2 章を参照のこと。 [FM108.HDA105.HDB107.T106]

    先進プラクティスには、関連する基礎プラクティスがあるものとないものがある。

    [FM108.HDA105.HDB107.T107]

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    連続表現

    概要 9

    連続表現における固有プラクティスの番号付けは能力レベルを含んでいるので、

    固有プラクティスの番号付けは、能力レベルの情報から影響を受ける。例えば、

    『要件管理』プロセス領域における先進プラクティスの番号付けでは、最初の固

    有プラクティスの番号が SP 1.1-1 となっている。これは能力レベル 1 であることが

    明らかにされており、基礎プラクティスである。2 番目の固有プラクティスの番号は

    SP 1.2-2 となっている。これは能力レベル 2 であることが明らかにされており、先

    進プラクティスである。この番号付けの順序は、基礎プラクティスの後に関係のな

    い先進プラクティスが続くことを表している。 [FM108.HDA105.HDB107.T108]

    先進プラクティスは、基礎プラクティスの上に構築されることがある。『要件開発』

    プロセス領域における最初の二つの固有プラクティスがその例である。この二つの

    固有プラクティスの通し番号は同一であり、SP 1.1-1 および SP 1.1-2 となって

    いる。 (段階表現では、SP 1.1-2 のみが存在するが、能力レベルは示されない

    ので、SP 1.1 と番号付けされている。) [FM108.HDA105.HDB107.T109]

    先進プラクティスおよび基礎プラクティスの説明については、2 章を参照のこと。

    [FM108.HDA105.HDB107.T110]

    段落識別コード

    モデル全般にわたって、一つの段落または一連の段落の最後に、角括弧内に一

    意の文字列が発見される (例えば、[FM108.HDA105.HDB107.T110])。これら

    の文字列は、『段落識別コード』と呼ばれる。これらのコードは一意であるが、必

    ずしも数値の順番に表示されない。これらのコードは、モデル利用者に対してい

    かなる特別な意味も持たない。ただし、これらのコードによって、『CMMI の枠組

    み』のデータベースから個々の CMMI モデルを生成することが可能になり、読者

    はモデル内で特定の文を正確に識別できる。 [FM108.HDA105.HDB108.T101]

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    連続表現

    概要 10

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    連続表現

    概要 11

    2 モデル構成要素

    本書の読者は連続表現を選択したことになる。段階表現と連続表現の双方の

    表現形式に共通する構成要素は、プロセス領域、固有ゴール、固有プラクティ

    ス、共通ゴール、共通プラクティス、典型的な作業成果物、サブプラクティス、注

    釈、専門分野毎の補足、共通プラクティスの詳細説明、および参照である。

    [FM103.T101]

    連続表現では、モデル構成要素の編成上の原理として、六つの能力レベル、

    能力レベル一覧表、目標の段階付け、および等価な段階付けを使用する。連

    続表現は、プロセス領域を類似性区分によってグループ化し、各プロセス領域

    内におけるプロセス改善の能力レベルを指定している。能力レベル一覧表 (本

    章の後半で記述) は、各プロセス領域に対する改善の進化を示すことによって、

    プロセス改善の経路を表現する。等価な段階付けは、プロセス領域の能力レベ

    ルを、段階表現の成熟度レベルに関連付けるために使用される。 [FM103.T103]

    各プロセス領域内では、固有ゴールおよび固有プラクティスが最初に列挙され、

    その後に共通ゴールおよび共通プラクティスが列挙されている。連続表現では、

    共通ゴールを使用して、共通プラクティスが編成されている。 [FM103.T105]

    この章では、連続表現の各構成要素、それらの構成要素間の関係、および二

    つの表現形式間の関係について記述する。ここで記述する構成要素の多くは、

    段階表現における CMMI モデルの構成要素でもある。 [FM103.T107]

    構造の概要

    連続表現の CMMI モデルを図 1 に示す。 [FM103.HDA101.T101]

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    連続表現

    概要 12

    プロセス領域 1 プロセス領域 2プロセス領域 2 プロセス領域 n

    固有ゴール 共通ゴール

    固有プラクティス 共通プラクティス能力レベル

    プロセス領域 1 プロセス領域 2プロセス領域 2 プロセス領域 n

    固有ゴール 共通ゴール

    固有プラクティス 共通プラクティス能力レベル

    図 1: CMMI モデル構成要素 [FM103.HDA101.T103]

    図 1 で示されているとおり、固有ゴールは固有プラクティスを編成し、共通ゴール

    は共通プラクティスを編成している。 各固有プラクティスおよび共通プラクティス

    は、ある能力レベルに対応する。 固有ゴールおよび固有プラクティスは、個々の

    プロセス領域に適用される。 [FM103.HDA101.T105]

    共通ゴールおよび共通プラクティスは、複数のプロセス領域に適用される。共通

    ゴールと共通プラクティスは、順序づけられた能力レベルを定義する。能力レベル

    は、改善に向けて選択された全プロセスの実装および有効性に対する改善点を

    表現している。 [FM103.HDA101.T106]

    CMMI モデルは、プロセス改善を段階に分離したレベルを記述するように設計さ

    れている。連続表現では、各プロセス領域におけるプロセス改善のアプローチに

    関しての推奨される順序を、能力レベルが提供している。同時に、連続表現は

    プロセス領域を取り上げる順序について、いくらかの柔軟性を許容している。

    [FM103.HDA101.T107]

    この表現形式は、読者の組織が取り組むべく選んだプロセス領域でのプロセスを

    改善するために、組織が使用できるベストプラクティスに焦点を合わせている。

    CMMI モデルをプロセス改善に使い始める前に、読者のプロセスを CMMI のプロ

    セス領域にマッピングしなければならない。このマッピングは、読者が使用する

    CMMI モデルに対して、組織の適合レベルの追跡を容易にすることにより、読者

    の組織におけるプロセス改善の制御を可能にする。このことは、CMMI のプロセス

    領域が、読者の組織のプロセスと一対一にマッピングされることを意図してはいな

    い。 [FM103.HDA101.T108]

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    連続表現

    概要 13

    能力レベル

    連続表現に関するすべての CMMI モデルは、その設計および内容の中に能力

    レベルを反映している。ある能力レベルは、ひとつのプロセス領域に関連する固

    有プラクティスおよび共通プラクティスで構成される。これらのプラクティスにより、そ

    のプロセス領域に関連付けられた組織のプロセスを改善することができる。あるプ

    ロセス領域の特定の能力レベルに対する共通ゴールと固有ゴールを満足し、そ

    の能力レベルを達成するにつれて、プロセス改善の利益を受け取る。

    [FM103.HDA101.HDB102.T101]

    能力レベルは、あるプロセス領域において、組織が実施し、制御し、そして実績

    を改善する能力を育てることに焦点を合わせる。あるプロセス領域に関連付けら

    れるプロセスを改善する際に、能力レベルによって、組織の進捗を追跡し、評価

    し、実証することが可能になる。能力レベルは、それぞれ、他のレベルを土台とし、

    プロセス改善のアプローチに関して推奨される順序を提供する。

    [FM103.HDA101.HDB102.T102]

    0 から 5 の数字で指定される六つの能力レベルがある: [FM103.HDA101.HDB102.T103]

    0. 不完全な

    1. 実施された

    2. 管理された

    3. 定義された

    4. 定量的に管理された

    5. 最適化している

    能力レベルの詳細な説明については、4 章を参照のこと。

    [FM103.HDA101.HDB102.T104]

    必要とされる構成要素、期待される構成要素、および参考の構成要素

    CMMI モデルの構成要素は、それらがどう解釈されるべきかを反映して、以下の

    三つの区分にまとめられる: [FM103.HDA101.HDB111.T101]

    • 必要とされる構成要素:固有ゴールおよび共通ゴールは、必要とされるモデル構成要素である。これらの構成要素は、組織が計画し実装するプロセス

    によって達成される必要がある。必要とされる構成要素は、プロセス領域の

    達成の評定値決定に不可欠である。ゴールの達成 (または満足) は、評

    定において、プロセス領域の満足および組織成熟度を決定する基盤として

    使用される。固有ゴールまたは共通ゴールの記述文のみが、必要とされるモ

    デル構成要素である。固有ゴールまたは共通ゴールの見出し、およびその

    ゴールに関連するすべての注釈は、参考のモデル構成要素であると見なさ

    れる。

    • 期待される構成要素:固有プラクティスおよび共通プラクティスは、期待されるモデル構成要素である。期待される構成要素は、必要とされる構成要素

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 14

    を達成するために、組織が典型的に何を実装するかを記述している。期待

    される構成要素は、改善を実装しようとする者または評定を実施しようとす

    る者を導く。ゴールが満たされたと見なされる前に、記述されているプラクティ

    ス、またはその許容可能な代替プラクティスが、計画され実装された組織の

    プロセスの中に存在することが期待されている。プラクティスの記述文のみが、

    期待されるモデル構成要素である。プラクティスの見出し、およびそのプラク

    ティスに関連するすべての注釈は、参考のモデル構成要素であると見なされ

    る。

    • 参考の構成要素:サブプラクティス、典型的な作業成果物、専門分野毎の補足、共通プラクティスの詳細説明、ゴールとプラクティスの見出し、ゴール

    とプラクティスの注釈、および参照は、参考のモデル構成要素である。これら

    の構成要素は、モデルの利用者がゴールとプラクティス、およびそれらの達成

    方法を理解するのに役立つ。参考の構成要素は、モデルの利用者がゴー

    ルおよびプラクティスにアプローチする方法を考え始めるのに役立つ詳細を提

    供する。

    CMMI 用語集は、CMMI モデルの必要な要素、期待される要素、または参考の

    要素ではない。用語集内の用語は、それらが出現する構成要素の文脈に応じ

    て解釈されるべきである。 [FM103.HDA101.HDB111.T102]

    CMMI モデルを手引きとして使用する場合は、プロセス領域の必要とされる構成

    要素および期待される構成要素に適合するプロセスを計画し実装する。プロセ

    ス領域の適合性とは、プロセス領域の固有プラクティスおよび共通プラクティス、

    またはそれらの代替プラクティスのいずれかを取り上げるような関連するプロセス

    (または複数のプロセス) が、計画され実装されたプロセスの中に存在することを

    意味する。ここで、代替プラクティスとは、固有プラクティスまたは共通プラクティス

    に関連するゴールを満たす結果を、明確かつ明白に達成するものである。

    [FM103.HDA101.HDB111.T103]

    モデル構成要素

    プロセス領域

    プロセス領域とは、ある領域における関連するプラクティスのひとまとまりであり、そ

    れらがひとまとまりとして実施される場合、その領域で顕著な改善を行うために重

    要であると見なされる一連のゴールが満たされる。すべての CMMI プロセス領域

    は、連続表現および段階表現の両方に共通している。連続表現では、プロセス

    領域区分によってプロセス領域が編成されている。 [FM103.HDA102.HDB101.T116]

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    連続表現

    概要 15

    固有ゴール

    固有ゴールは、一つのプロセス領域に適用され、そのプロセス領域に特有の特

    性を取り上げる。この特性は、そのプロセス領域を満たすために何が実装されな

    ければならないかを記述している。固有ゴールは、必要とされるモデル構成要素

    であり、評定において使用され、プロセス領域が満たされているかどうかを判断す

    るのに役立つ。同一のゴールに対して、能力レベルが異なると、異なる固有プラ

    クティスがマッピングされることがある。ただし、すべてのゴールには、少なくとも一つ

    の能力レベル1のプラクティスがマッピングされる。 [FM103.HDA102.HDB103.T102]

    固有プラクティス

    固有プラクティスは、関連する固有ゴールを達成するために重要であると見なさ

    れる活動である。固有プラクティスは、プロセス領域の固有ゴールの達成につな

    がることが期待される活動を記述している。すべての固有プラクティスは、一つの

    能力レベルに関連付けられる。固有プラクティスは、期待されるモデル構成要素

    である。 [FM103.HDA102.HDB104.T102]

    基礎プラクティス

    連続表現において、能力レベル 1 のすべての固有プラクティスは『基礎プラクティ

    ス』と呼ばれる。 [FM103.HDA102.HDB111.T101]

    先進プラクティス

    連続表現において、能力レベル 2 以上のすべての固有プラクティスは、『先進プ

    ラクティス』と呼ばれる。 [FM103.HDA102.HDB112.T101]

    例えば、『要件管理』プロセス領域において、『要件の意味に関して要件提供

    者と共に理解する』は能力レベル 1 の固有プラクティスであり、『プロジェクト参加

    者から要件に対するコミットメントを獲得する』は能力レベル 2 の固有プラクティス

    である。 [FM103.HDA102.HDB112.T102]

    先進プラクティスは基礎プラクティスを土台としていることがある。そのような場合、

    その先進プラクティスは、固有プラクティスとして段階表現にも含まれるが、その基

    礎プラクティスは段階表現には含まれない。適切に言えば、その基礎プラクティス

    は、その固有プラクティスの後に参考資料として示される。この参考資料は、その

    基礎プラクティスと先進プラクティスが連続表現においてどのように現れるのかを

    説明している。先進プラクティスが基礎プラクティスを土台としない場合もある。そ

    のような場合、その先進プラクティスは、固有プラクティスとして自動的に段階表

    現に含まれる。 [FM103.HDA102.HDB112.T103]

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 16

    固有プラクティスの番号付け体系は、このような条件を識別する。連続表現にお

    いて、固有プラクティスの番号付けは、そのプラクティスがどの固有ゴールにマッピ

    ングされるか、その通し番号、およびその能力レベルが識別できるようになってい

    る。例えば、上記の『要件管理』の場合、一番目の固有ゴールの一番目の固

    有プラクティスは、1.1-1 と番号付けされ、2 番目は 1.2-2 と番号付けされる。あ

    る固有プラクティスが別の固有プラクティスを土台とする場合、1.1-1 および 1.1-

    3 のように、ふたつの固有プラクティスの通し番号は同じになる。段階表現では、

    1.1 という番号のみが現れる。 [FM103.HDA102.HDB112.T104]

    典型的な作業成果物

    典型的な作業成果物は、参考のモデル構成要素であり、固有プラクティスまた

    は共通プラクティスからの出力の例を提供する。多くの場合、同様に効果をもつ

    が、ここに列挙されていない作業成果物が他にもあるため、これらの例を『典型

    的な作業成果物』と呼ぶ。 [FM103.HDA102.HDB113.T101]

    サブプラクティス

    サブプラクティスは、固有プラクティスまたは共通プラクティスを解釈するための手

    引きを提供する詳細な記述である。サブプラクティスは規定的であるかのような

    言葉で表現されていることがあるが、実際には CMMI モデルの中では参考の構

    成要素で、考え方を提供するだけのものである。これらの考え方は、プロセス改

    善にとって有用な場合がある。 [FM103.HDA102.HDB114.T101]

    専門分野毎の補足

    専門分野毎の補足は、特定の専門分野に関係がある情報を含む参考のモデ

    ル構成要素で、固有プラクティスに関連している。例えば、CMMI-SE/SW モデ

    ル内でソフトウェアエンジニアリングについての専門分野毎の補足を検索する場

    合は、モデル内で『ソフトウェアエンジニアリングについて』というラベルが付けられた

    項目を検索する。他の専門分野についても同様である。 [FM103.HDA102.HDB115.T101]

    共通ゴール

    各能力レベル (1-5) は、ただ一つの共通ゴールを有し、その能力レベルにおい

    て組織が達成しなければならない制度化を記述している。 したがって、五つの

    共通ゴールが存在し、各プロセス領域に毎回現れる。プロセス領域における共

    通ゴールの達成は、そのプロセス領域に関連するプロセスの計画と実装における

    改善された制御を表す。したがって、これらのプロセスが効果的で反復でき、持

    続的である可能性が高いかどうかを示す。共通ゴールは、必要とされるモデル構

    成要素であり、評定においては、プロセス領域が満たされているかどうかを判断

    するために使用される (プロセス領域には、共通ゴールの見出しと記述文のみが

    示される)。 [FM103.HDA102.HDB105.T103]

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 17

    共通ゴールの詳細な説明については、第 4 章を参照のこと。

    [FM103.HDA102.HDB105.T102]

    共通プラクティス

    共通プラクティスは、プロセス領域と関連するプロセスが効果的で反復でき持続

    的なものであることを確実にする制度化を提供する。共通プラクティスは、能力

    レベルによって分類され、CMMI モデルの期待される構成要素である。連続表

    現では、各共通プラクティスはひとつの共通ゴールにマッピングされる。 (プロセス

    領域には、共通プラクティスの見出し、記述文、および詳細説明のみが示され

    る)。 [FM103.HDA102.HDB107.T103]

    共通プラクティスについての詳細な記述は、4 章を参照のこと。

    [FM103.HDA102.HDB107.T102]

    共通プラクティスはふたつの異なる方法で、あるプロセス領域に依存することがあ

    る。 [FM103.HDA102.HDB107.T104]

    • いくつかの共通プラクティスは、あるプロセス領域の支援を利用する。共通プラクティス『プロセスの指定された作業成果物を適切なレベルの構成管理下

    に置く』はその例である。『構成管理』プロセス領域がこの共通プラクティスを

    支援する。この共通プラクティスを他のプロセス領域向けに実装するために

    は、そうなるように、『構成管理』プロセス領域の全部または一部を実装する

    ことを選択した方が良いかも知れない、ということを意味している。

    • 他の共通プラクティスは、あるプロセス領域からの出力なしでは実行できな い。共通プラクティス『定義されたプロセスの記述を確立し維持する』がその

    例である。この共通プラクティスは、『組織プロセス定義』プロセス領域の実

    装によって作成されるプロセスを必要とする。この共通プラクティスを他のプロ

    セス領域向けに完全に利用するには、まずは『組織プロセス定義』プロセス

    領域のすべてまたは一部を利用して、この共通プラクティスを達成するために

    必要な出力を確保せねばならない、ということを意味する。

    共通プラクティスの詳細説明

    共通プラクティスの詳細説明は、各プロセス領域に示される参考のモデル構成

    要素であり、共通プラクティスがそのプロセス領域に特有な形でどのように適用さ

    れるかについて、手引きを提供する。例えば、共通プラクティス『必要に応じて、

    計画されたプロセスを実施または支援する人員をトレーニングする』が、『構成管

    理』プロセス領域に取り入れられる場合、構成管理を行うための特定の種類の

    トレーニングが記述される。 [FM103.HDA102.HDB116.T101]

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 18

    参照

    参照は、参考のモデル構成要素であり、関連するプロセス領域の追加情報また

    は詳細情報の場所を読者に示す。これらのポインタを表現する典型的な言い

    回しは、『最適な統合戦略の決定についての詳細は、『決定分析と解決』プロ

    セス領域を参照のこと』、または『全体にわたるプロジェクト計画策定についての

    詳細は、『プロジェクト計画策定』プロセス領域を参照のこと』である。すべての参

    照は、イタリック体で明確に示されている。 [FM103.HDA102.HDB117.T101]

    モデルの表現形式の比較

    プロセス改善を測定するために、段階表現では成熟度レベルを使用するのに対

    して、連続表現では能力レベルを使用する。成熟度レベルと能力レベルの主要

    な違いは、各レベルが属する表現形式、および各レベルが適用される方法であ

    る: [FM103.HDA103.T101]

    • 能力レベルは連続表現に属し、各プロセス領域での組織のプロセス改善達成に適用される。0 から 5 の番号が付けられた六つの能力レベルがある。各

    能力レベル (能力レベル 0 を除いて) は、一つの共通ゴール、および一連

    の共通プラクティスと固有プラクティスに対応している。

    能力レベル 連続表現

    能力レベル

    0 不完全な

    1 実施された

    2 管理された

    3 定義された

    4 定量的に管理された

    5 最適化している

    [FM103.HDA103.T102]

    • 成熟度レベルは段階表現に属し、組織の全体的な成熟度に適用される。1 から 5 の番号が付けられた五つの成熟度レベルがある。各成熟度レベル

    は、事前に定義されたプロセス領域の集合で構成されている。

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 19

    成熟度レベル段階表現

    成熟度レベル

    1 初期

    2 管理された

    3 定義された

    4 定量的に管理された

    5 最適化している

    [FM103.HDA103.T104]

    連続表現は、段階表現よりも多くの固有プラクティスを持つ。連続表現には、基

    礎プラクティスと先進プラクティスという 2 種類の固有プラクティスがあるのに対し、

    段階表現には 1 種類の固有プラクティスしかないためである。[FM103.HDA103.T105]

    連続表現の場合は、能力レベル 1~5 の共通プラクティスが存在する。一方、

    段階表現の場合は、能力レベル 2 および 3 の共通プラクティスのみが表示され、

    能力レベル 1、4、および 5 の共通プラクティスはない。 [FM103.HDA103.T106]

    連続表現では、等価な段階付けについて解説する付録 F が追加されている。

    等価な段階付けによって、連続表現を使用した評定の結果は成熟度レベルに

    変換可能である。 [FM103.HDA103.T107]

    連続表現の結果

    能力レベル一覧表

    能力レベル一覧表は、連続表現におけるプロセス領域とそれに対応する能力レ

    ベルを一覧にしたものである。この一覧表は、組織がプロセス領域毎の能力レベ

    ルを追跡する手段である。 [FM103.HDA104.HDB101.T101]

    この一覧表は、能力レベルを向上する過程で、プロセス領域毎に組織の進捗を

    表現すれば、達成度一覧表となる。また、組織のプロセス改善目標を表現すれ

    ば、この一覧表が目標一覧表となる。目標一覧表と比べると、達成度一覧表

    は、組織のプロセス改善の進捗を追跡できるようにするだけではなく、管理層に

    対して組織の進捗を実証することも可能にする。連続表現を使用する場合、

    能力レベル一覧表を維持することが望ましい。 [FM103.HDA104.HDB101.T102]

  • CMMI-SE/SW/IPPD/SS, v1.1

    連続表現

    概要 20

    目標の段階付け

    目標の段階付けは、一連の目標一覧表であって、組織が従うべきプロセス改善

    の経路を記述