身近なキャラクターを使用したゲームの制作ugawalab.miyakyo-u.ac.jp/j8/kazuma/e6235_tyuukannhoukoku.pdf ·...
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宮城教育大学 情報ものづくり教材演習 中間報告要旨
身近なキャラクターを使用したゲームの制作†
E6235 佐藤一馬*
子供にとって興味・関心が深いゲームに焦点を当て、教材として使用できるのではないかと考えた。
そこで、身近なキャラクターやオリジナルのキャラクターが登場するゲームを制作できないかと考え、
ゲーム制作に必要な JavaScriptや HTML5といったプログラミング言語を学習しながら、Unityを用いたゲーム制作と Blenderを用いた3DCGモデルの制作に取り組んだ。 キーワード:Unity、Blender
1.開発環境 Unityについて
今回私が取り組んだものは、「Unity」というゲーム開発環境である。理由としては2つ挙げられ、一つ目は
2Dだけではなく 3Dのゲームも製作することができることである。2つ目は多くのプラットフォームに対応し
ているため、Webブラウザだけではなく iOSやAndroidなどのスマートフォンでも制作したゲームを遊ぶこと
ができ、多彩なゲームを作ることができるためである。
表 1 Unityの概要 種類 対応プラットフォーム
・Unity Personal(無料) ・Unity Plus (有料) ・Unity Pro (有料)
・Windows ・Mac OS X ・Webブラウザ ・Flashプレイヤー ・iPhone、iPad ・Android(携帯、タブレット) ・Wii、WiiU ・PS3 ・Xbox 360
1.1 Unityで作成したゲーム 無料版の Unity をインストールし、実際にゲームを制作した(図1)。 ゲームの内容としては、プレイキャラクターが障害物
を避けながらゴールを目指して進むというもので、用意
されているオブジェクトを置いたり結合させたりする
だけで簡単にゲームステージを作ることができた。
Unityにはアセットストアというショップがある。このショップではユーザーが自分で制作したプログラム
や 3DCG モデルの素材などが公開・販売されており、他のユーザーはそれらをインポートすることで利用で
きるようになっている。 無料で公開されているものでもクオリティーが高く、
図1のプレイキャラクターはアセットストアから無料
でインポートしたもので、プログラミングをしなくても
自在に動かすことができた。
図 1 ゲーム制作画面
1.2 ゲーム内で用いたプログラミング言語 ただプレイキャラクターがゴールに進むだけだとつ
まらないため、タイマーやゴールするまでにかかった時
間の表示や、ステージ外に落ちた際にスタート地点に戻
るような仕様にしたいと考えた。これらをするにはプロ
グラミングが必要で、Unityは「JavaScript」「C#」「Boo」の 3 つのプログラミング言語を使うことができ、私はJavaScriptを用いた(図2)。 このことから、細部まで作りこむ場合は JavaScriptなどのプログラミング言語の基本的な知識が必要であ
ると考えられる。 * 初等教員養成課程 情報・ものづくりコース
† 平成 28年 12月 31日,(情報ものづくり教材演習 中間報告)
身近なキャラクターを使用したゲームの制作
図2 ゲームで用いた JavaScript
2.3DCGモデルの制作
ゲームを制作しているうちに、自分で考えたオリジ
ナルのキャラクターをゲーム内で動かしたいと考える
ようになった。そこで、3DCGモデルを他のソフトウェアで制作し、Unityにインポートしようと考えた。
2.1 開発環境 Blenderについて 3DCGモデル制作にあたり、「Blender」(図 3)というソフトウェアに目をつけた。調べると、Blenderで制作した 3DCGモデルは Unityにインポートすることが可能であると分かったため、使用することを決めた。 この Blender はモデリングからレンタリング、アニメーションや映像の編集作業などができる 3DCG 制作ソフトウェアで、対応 OSはWindows、macOS、Linux、FreeBSDである。また、無料で利用することができる。
図 3 Blenderのロゴ
2.1.1 キャラクターの制作 最初はオリジナルのキャラクターにしようかと考え
ていたが、宮城教育大学のキャラクターである「みやっ
きょ先生」(図 4)を作りたいと思い、みやっきょ先生の3DCGモデルを制作した(図 5)。 しかし、3DCGモデルを動かすために必要なボーンをつけ動かしてみたところ、モデルの形が崩れ、結合した
はずの部品が離れてしまった。原因はモデルの面を細分
化していなかったためで、一から作り直した。
図 4 みやっきょ先生 図 5 最初に制作したモデル
2.1.2 モデルの完成 ボーンをつけて動くかどうかを部品ごとに確認し
ながら作業を進め、みやっきょ先生のモデルを完成させ
た(図 6)。 見た目について、途中までは本物と比べ足が長く、存
在しないはずの首があったが、表面上だけでも本物と近
い見た目のほうが良いという指導をいただき、調整をし
た。
図 6 完成したモデル
2.2 今後の予定 Blenderにはアニメーションの機能もあるため、完成した 3DCG モデルにアニメーションをつけたいと考える。その後、本来の目的である Unity にインポートを行い、ゲームのキャラクターとして使用したいと考える。
参考文献
1) 「Unity-Game Engine」
http://japan.unity3d.com/(2016-12-30アクセス) 2)「blender.org-Home of the Blender project」 https://www.blender.org/(2016-12-30アクセス)