認証評価用報告書 .4.1 じこてん...dpマン...
TRANSCRIPT
1
明治大学自己点検・評価ニューズレター
2019.4.1
じこてん第16号
じこてん 明治大学自己点検・評価 ニューズレター
本学は2021年度に受審予定
第3期認証評価 受審までのスケジュール 目次:
第3期
認証評価
受審までの
スケジュール
1
3つのポリシー
に基づいて
学生の成長を
測ること
2
3
座談会
(評価委員
経験者による
意見交換)
4
5
6
7
じこてん日記
編集後記
8
2018年度から新しい大学基準のもとで,認証評価が実施されています。大学は7年に1度,認証評価機関による外部評価を受けることが,学校教育法並びに同施行令に規定されており,本学は2021年度に受審する予定です。 今号では,認証評価受審までのスケジュールを確認しながら,本学の「じこてん」をどのように実施していくのか,また何を準備していけば良いのかを取り上げます。
(1)認証評価受審(2021年度)までのスケジュールは?
(2)認証評価用報告書をまとめるために,まず,取り組むべきことは
認証評価用報告書を取りまとめるためには,記述の根拠となる各部署からの自己点検・評価報告書が,2020年度の春学期中に完成している必要があります。認証評価における主な観点は,「内部質保証システムの有効性」「学修成果の可視化」と言われています。 「学修成果」を点検・評価していくうえで,教育プログラム(各学部・学科や研究科)単位における「3つのポリシーに基づいたPDCAサイクル」が可視化されている必要があります(図1の緑文字の箇所)。そのためには,2019年度中に,認証評価基準を充足しているのかチェック可能となる「3つのポリシー」が制定されているのか,各学部等は見直しておくことが求められます。
図1 2021年度受審のために準備することを図1を見ながら逆算してみましょう。2021年4月末に受審用の評価資料一式を提出します。 そのため,2020年度に認証評価用報告書を作成し,根拠資料を用意します。 認証評価基準は前号でもお知らせしましたとおり,10の基準で評価がなされます。
つまり,2020年度に認証評価用報告書を取りまとめるためには,2019年度実績に基づいた10の基準による自己点検・評価を行う必要があります(図1の赤い文字の箇所)。
認証評価用報告書 作成対象年度突入!
2020年度の春学
期に自己点検・評価
するということは,
2019年度の教育実
績が対象になるよ。
もう認証評価の対
象となる期間に入っ
たのだね。
2
じこてん第16号
特集:3つのポリシーに基づいて
学生の成長を測ること ~2019年度中に3つのポリシーの見直しを~
ガイドラインでは,CPとは「DPの達成のために,どのような教育課程を編成し,学
修成果をどのように評価するのかを定めた基本的な方針」と示されています。
このことから,DPにおける学修成果の要素が,教育課程を経て,どのように身に
ついていくのかが可視化される必要があります。
なお,冒頭に明記しましたが,DPとCP(科目)との関連性を示すことは法令要
件であるため,2018年度の春学期中に各学部執行部宛にカリキュラムマップ(20
科目分)を試行的に策定いただきました(右はサンプル)。この試行版を踏まえ,
2019年度には(可能な限り)全科目の策定に取り組む予定です。
また,科目系統図を利用してカリキュラムツリーを策定し,教育課程の順次性に
合わせた学修成果の明示化にも取り組むこととなります。
(1)学位授与方針
(DP)の見直しとは?
【図2:②】
(2)「教育課程・内容の編成方針(CP)」と
「学位授与方針(DP)」との一貫性の確保とは?【図3:③】
2016年3月31日に公布された学校教育法施行規則の改正(3つのポリシーの策定と公表の義務化) に伴い,「教育課程・内容の編成方針(CP)」を定めるにあたっては,「学位授与方針(DP)」との一貫性の確保に特に意を用いなければならないことが規定されました。この法令改正に合わせて,中央教育審議会 大学分科会 大学教育部会において,参考指針(3つのポリシーの策定及び運用に関するガイドライン[以下,ガイドラインとする。])が策定されています。
2021年度の認証評価受審にあたっては,これら法令やガイドラインに基づいたポリシーが策定されていることが求められます。1ページ目に記したとおり,2021年度に受審するためには,2020年度に実施する自己点検・評価が根拠となります。したがって,2020年度に3ポリシーに基づいた自己点検・評価を行うためには,2019年度中に3つのポリシーを見直す必要があります。
ガイドラインでは,「どのような学修成果をあげれば学位を授与す
るのかを示した方針」のことであり,学修成果をできる限り具体的に
示すことが示されています。
また,「学生が何ができるようになるか」に力点を置き,学生が DPマン
CPマン
図2
身につけるべき資質・能力を
明確化することが求められて
います。
これらが明確に示されること
により,各学部・学科や研究
科単位における学修成果の
達成度をチャート図で確認で
きるようになります。
3
じこてん第16号
ガイドラインでは,各大学
は,大学教育を通じて学
修成果の具体的な把握・
評価を行い,どのような評
価基準や方法に基づき,
学位を授与したのか説明
責任を果たすこととして,
教育課程・内容の編成方
針(CP)において,「学修
成果の測定方法」を明示
することを求めています。
つまり,チャート図(前
ページ参照)のように学修
成果を把握するための方
法を開発し,各教育プログ
ラム単位で測定することが
必要です。
(4)「学修成果の評価方法」を策定することとは? 【図4:⑤,⑥】
図3
図4
「学力の3要素」とは,①知識・技能,②思考力・判断力・表現力等の能力,③主体性を持って多様な人々と協働し
て学ぶ態度,のことです。これらを,現在実施している入学試験の各方式において,どのような評価方法を用いて,どの
ような比重を置いて評価するのかを明示することが求められています。
(3)入学者受入
方針(AP)の見
直しとは?
【図3:④】
APマン
ガイドラインでは,「DP・
CPに基づく教育内容等
を踏まえ,どのように入学
者を受け入れるかを定め
た基本的な方針」であり,
受け入れる学生に求める
学修成果(学力の3要
素)を示すもの,と示して
います。
次回,認証評価受審年度である2021
年度までに,(1)~(4)の仕組みを整備
し,3つのポリシーに基づいたPDCAサイ
クルが可視化できるように準備を進めてい
きましょう。
3つのポリシーは明治大学の各学
部・学科,研究科の特色を明文化し
た唯一無二のものです!
DP,CP,APをもとに,PDCA
サイクルを回していることを意識し
て,教育改革を図ってくださいね~
4
じこてん第16号
[①第3認証評価の評価方法・特色 ] ・第3期認証評価の観点として,全学的な教学マネジメントサイクルを適切に回
していることを確認する必要があり,今回担当した大学では,どこが責任主体となってPDC
Aサイクルを回しているのか,組織の関係性が分かりにくかった。報告書から責任主体が読
み取れるように編集することを意識する必要がある。
・全学内部質保証推進組織として,本学は学部長会の立ち位置を明確にせねばならない。
・内部質保証システムについて,責任主体が報告書に記述されているものの,文章だけで
組織体制や役割分担を理解するのが難しかった。評価者にとって理解しやすい報告書を
作成するためには,明確な役割分担が見える体制図を示すことが有効である。
・担当大学では,第3期認証評価を見据えて,受審の2年度前に「内部質保証プロジェクト」を立ち上げ,3つの視点
(①全学的視点からの評価,②内部質保証システ
ムの有効性,③全学と学部・研究科における理念・
目的の連関)を踏まえて推進していた。
・理念・目的を評価すること自体が難しいが,大学
の理念・目的が,学部・学科,研究科等のレベルに
連関していることを説明するのは受審大学側にとっ
て難しいし,評価委員側も評価しにくかった。
・担当大学は,GPA制度で学生を厳格に評価して
おり,学修成果として推している取組みであったが,
そのシステムに基づいて検証し,改善に結び付けて
いるかという点で評価が難しく,長所には残せなかっ
た。PDCAサイクルにおける「Act」の有効性によっ
て評価されるのが,第3期の特色なのではないか。
<大学評価分科会委員とは>
・認証評価はピアレビューで他大学を評価す
るため,大学から評価委員候補者を5人ほど
推薦する。
・2年任期
・1つの分科会で,1つの大学を担当する。
基本的に取りまとめ役の主査と委員の5人で
構成される。(幹事が加わることもある。)
座談会 出席者(5名)
大学評価委員会,大学評価分科会主査・委員経験者 千田 亮吉 副学長【教務担当】(商学部教授) ,浜本 牧子 副学長【男女共同参画・
障がい者少数者支援担当】 (農学部教授) ,中林 真理子 学長室専門員(商学部教
授) ,長田 恭一 副教務部長 (農学部教授) ,山田 浩哉 メディア支援事務長
特集:座談会 (評価委員経験者による意見交換)
2018年度から大学評価基準が改
定され,第3期の7年間が始まりまし
た。そこで,第3期の初年度に機関別
認証評価における評価委員等を経験
された本学の教職員5名が集まり,意
見交換を図りました。
テーマは次の7点です。
①第3認証評価の評価方法・特色
②学長プレゼンテーション(実地調査)
③根拠資料の提示(数字の根拠)
④3つのポリシーの意味・位置づけ
⑤学生アンケートの実質化
⑥第3期認証評価の評価経験から,
本学は何を気をつけるべきか。
⑦評価委員を経験して感じたこと
2018年度から始まった第3期認証評価って,何を評価するの? <座談会 第2弾!!>
大学評価分科会 委員経験者による座談会を行いました!
5
じこてん第16号
[④3つのポリシーの意味・位置づけ]
・担当大学は,複数大学が統合した大学であったが,学長
が強いリーダーシップを発揮していた。認証評価受審を見
据えたうえで,内部質保証の委員会とは別に,学長が直
轄するカリキュラム改善に特化したチームを立ち上げて,
現場の理解促進を図り,3ポリシーを策定した。今回の受
審にて,認証評価目線の教育改革は収束し,次のステッ
プに向かうようである。学長の強いリーダーシップの下で,
所属員全員で教育改革していく姿勢に感服した。
・建学の精神「権利自由・独立自治」等が,学位プログラム
ごとの3ポリシーとも紐づきつつ,「『個』を強くする」ために
はどう育てればいいのかが明示される必要がある。
・3ポリシーに対する評価者の観点として,実際にカリキュ
ラムがそれに沿って組まれているのか。組まれていても,
学生の学修成果につながっているのか。学修成果をどのように測定や評価しているのか,その評価基準はあるのか。
そして,これらのエビデンスがあるのかを確認した。
・担当大学では,DPとCPのみならず,ナンバリング,カリキュラムマップ,カリキュラムツリー,ルーブリックという一連の
仕組みの確立を目指しており,カリキュラムマップとカリキュラムツリーを「内部質保証プロジェクト」が作っていた。
・国の教育政策に基づき,カリキュラムマップ,カリキュラムツリー,ルーブリックを作っていることを示すのは,納得しや
すい。本学はナンバリングがやっと進められた感じだが,正直なところ,そこから先がないと評価基準に耐えうることが
難しいと思う。
[③根拠資料の提示(数字の根拠)]
・補助金関係(AP事業)に採択されているから
選ぶわけではないが,基準4:教育課程・学習
成果において,実際,根拠資料がたくさん揃っ
ているので評価にあげやすかった。
・受審大学側で,評価「S」を付していた基準が
あり,長所として取り扱おうとしたが,数値の根
拠がなかったため,エビデンスの提示が難し
かった。結局,該当プロジェクトに参加した学生
にインタビューした際に,「自分の中でどのよう
な成長があったか」を尋ねて確認することで根
拠とした。
・何でも数値で見るのはおかしいという意見もあ
るが,やはり数値で示されていると分かりやす
い。報告書が事実の羅列になっていると,分科
会がそこから根拠を拾うのは大変であり,評価
の判断も難しい。
・IRなどで数値を用いて,学生アンケート結果等
を可視化して示し,数値的に根拠資料で見せ
つつ,検証する仕組みが求められるだろう。
・数値でみるという意味では,当該大学において
必要教員数不足があり,実地調査前の9月に
充足された。必要教員数不足と大学院定員未
充足については,厳しく評価せざるを得ない。
[②学長プレゼンテーション(実地調査)]
※ 第3期認証評価からの必須内容 ・分科会として,実地調査前の段階では,
内部質保証の取組みに対する評価が低
かった。しかし,実地調査における学長プ
レゼンテーションにより,学長の強いリー
ダーシップで,大学が一体となり取り組ん
でいることが分かった。提出された報告
書だけでは内部質保証の適切性が読み
取れなかったが,印象が変わった。
・学長が評価委員経験者で,認証評価の仕組みを理解している方
であり,大学の質保証の取組みについて,図表,写真,実績など
を用いて,学長が全て説明され,質問にも明確に回答し,感銘を
受けるほど素晴らしいプレゼンテーションであった。
・小規模大学ということもあり,実地調査の会場に全教職員が参加
したうえでプレゼンテーションが冒頭に行われた。少人数教育に
注力していることなど大学の素晴らしいところをアピールするのが
上手であった。一方で,プレゼンテーションの場では,この大学で
は内部質保証システムが機能し安泰だと感じたが,後々できてい
ないと気づく部分があった。
・大規模大学を担当したのだが,報告書だけでは不明点が多く,学
長のプレゼンテーションで使われるパワーポイントの図などによっ
て,分かりやすく示され,理解できた。教学マネジメントは,学長,
学部執行部を中心に行われているので,学長からは大まかな説
明がなされ,細かな部分は担当副学長やプロジェクトの実行者が
出典:(公財)大学基準協会
分担して説明を行っていた。
6
じこてん第16号
[⑤学生アンケートの実質化(授業改善)]
・学生による授業改善アンケートについて,教員個々に集計結果がフィードバックされた
後,どのように授業改善されたのかを評価委員は確認している。単に,個々の教員にア
ンケート集計結果がフィードバックされるだけではPDCAサイクルが適切に回っていると
はみなされない。さらには,授業の改善状況に対して,全学責任主体(内部質保証)が
どのように関わっているのかについても,分科会では議論になった。
・個々の教員の姿勢が課題だと思う。担当大学では,授業改善アンケート結果は,結果
に関係なく,ホームページに公開していた。アンケートを実施していない教員は,未実施
であることが結果の中で指摘されていた。本学も厳しくした方がいいのではないか。
・担当大学では,各教員の担当科目における自己評価として,「自己チェックシート」を用
いて,授業科目の必要性,内容の的確性,教育方針と科目の整合性,DPとの連関を
確認する仕組みがあった。教員自身による授業科目の点検・評価ツールとして参考になった。
・授業科目(ミクロレベル)では「授業振り返りシート」を活用し,PDCAサイクルを回している大学もあった。
・授業改善アンケートのフィードバックは,本学がFDとして組織的に改善できていない部分である。教員個々の授業改
善(ミクロレベルの内部質保証)状況を可視化する取組みは遅れていると言わざるを得ない。
[⑤学生アンケートの実質化(学修成果) ] ・本学でも実施している「大学における学びに関するアンケート」の回答割合を増やすこと
が前提ではあるが,学部時代の4年間にGPAなどを学生が自分で見て,卒業時にDP
の要素が身についていることを可視化すれば,学生自身も成長度を認識できる。学修
ポートフォリオとして課外活動なども含めて卒業時ダッシュボードとして可視化させている
大学もある。その結果が,学生アンケートの集計結果と整合し,DPに沿った学生を輩
出しているかを確認する流れとして策定できれば,学修成果の可視化の観点は申し分
ないだろう。認証評価の受審の際には,その方向性で進んでいると言えるように準備で
きればいいのではないか。
・「大学における学びに関するアンケート」については,実際,研究室で学生に回答するよう
促すとワイワイと楽しそうに回答してくれた。個々の教員が学修成果の重要性を意識し,
学生の声を拾うことが日常化すれば,学修成果の可視化が実質化するだろう。
[⑥第3期認証評価の評価を経験から,本学は何に気をつけるべきか。] ・全学的な組織体制を可視化し,評価委員に分かりやすく明示すること。それは結局,学内
メンバーも,組織体制の連関が把握でき,双方の理解につながるので非常に重要である。
・学部・学科で統一性のある様式により,DPと実際の教育課程の結びつきを示すこと,また,学修成果の評価方法を
確立することが必要である。なお,本学の「教育プログラム自己点検・評価報告書」は,IRでデータを可視化しており,
横並びに統一的なフォームで作成しているため,評価委員に印象は良いと思う。受審まで残り1~2年の期間で,さら
に学生の学びや成長度を測り,実質性を持たせていくことを検討すべきであろう。
・本学は10学部あり,学部の統制を図ることは大変だが,その中でできることを示せばいいのではないか。
・本学の教育実態を見てみると,まずはミドルレベル(教育プログラム)に注力していくしかないと思う。担当大学は,カリ
キュラムマップやツリーなどは検討過程だったが,「大学全体のDPに掲げるコンピテンシーを評価するためのルーブ
リック」を策定していて,学生の受講科目の積み上げにより,どのような学修成果が身につくのかを可視化し,示してい
た。各大学はこのような取組みを進めており,本学も作成したら,受審の際の説明がしやすいと思う。
・ルーブリックは多くの大学で導入している。アメリカのコモンルーブリックを事例に作成している大学が多いので,それを
参考にできるかもしれない。ただし,作成自体は可能かもしれないが,実際に本学に導入できるのかは課題である。
・担当大学は,教育開発を担う部門が組織化され,学部に所属しない専任教員がおり,事務職員も配置されていた。
その専任教員が学修成果の可視化を推進しており,各学部へのアプローチも行っていた。また,ある学部が取り組ん
でいる教育改革の事例をFDとして他学部に伝え,全学的な取組みにつなげていく方法を採用していた。
・全ての学部に一律に導入するのは難しいが,本学も特定の学部に対して先進的に教育改革を導入し,モデルを示し
たうえで,FDとして他学部に進めていくのは一つの手段ではある。
7
[⑦評価委員を経験して感じたこと(受審大学に対して)] ・受審大学側が苦労して報告書を取りまとめ,困っている様子が伝わってきて,何とかまとめ
あげた報告書を読む審査委員も評価に苦労し,受審大学も評価委員側も,お互いに多大な
労力を費やしたと思う。
・評価委員としては,受審大学側に本当に実りがあるようにしたい気持ちがあるにも関わらず,
書類ワークと相手の大学を苦しめているだけの感じがして嫌な気持ちだった。
・評価委員も受審大学も両方ともエネルギーを使っている。担当大学はしっかり取り組まれて
いたので,受審準備など大変だったと思うし,果たしてそこまでする必要があったのかと感じる
こともあった。また,大学基準協会の方が回答を誘導する場面があり疑問を感じた。
じこてん第16号
[⑦評価委員を経験して感じたこと(本学に対して)]
・非常に勉強になった。知っている「つもり」に気づいたり,問題意識を持てたことは大きかった。
・評価経験の長い委員からの意見や考えは,そのような視点で見るのかと参考になったし,評価
委員にならないと気づけないことが多かった。
・担当大学の取組みと本学を比較しながら,大規模大学はそう簡単には動かないので,どうす
れば導入できるのかと感じるジレンマがあり,評価委員の経験を通じて本学にフィードバックした
い気持ちはあるものの,中々通じないだろうなと思う部分があった。
・評価委員として活動する中で,他大学からの本学への期待値が高いことが伝わってきた。
外から期待されているということを,本学の構成員一人ひとりが認識しておくことも大切である。
・ニューズレター「じこてん」の発行,配布にとどまらず,自己点検・評価のもつ意味を,個々の教職員に理解してもらう
工夫が必要かもしれない。
・大学基準協会からは,外圧として学内の改善・改革に利用してほしいと言われた。以前は,そういう活用法もあると
思っていたが,本学を見ていると,外圧として活用するのも難しく,動かないものは動かない。画一的な評価項目に
沿って,制度や取組みを確認したり揃えたりする意味では必要なものもあるだろうが,本学の伝統や文化もあるわけ
で,仕組みを変える労力は計り知れない。
[⑦評価委員を経験して感じたこと(大学基準協会に対して)] ・受審大学が報告書を作成する際の例示について,ある程度評価者目線に立った工夫
がほしい。
・大学基準協会に対しては,受審大学のためになるものならばいいが,第3期の方針とし
て,基準を簡素化しつつも,新しい概念を加えており,お役所的な雰囲気を感じる。
・評価委員間における作業負担が,できるだけ均等になるような配慮が必要ではないか。
・労力という点が前面に出てしまってはいるが,説明責任として,大学の取組みを可視化
する意味では,7年に1度は外部評価を行う意味があると思う。
・全ての大学に対して,同じ基準,同じ評価項目でいいのか疑問である。いくつかの評価
項目は共通でいいが,規模別,立地(地方・大都市圏)別で,評価の視点に柔軟性を持
たせてもいいのではないかと感じる。その学校なりにまとまっている部分もあるにも関わら
ず,画一的な評価項目に照らして,これを否定してしまうのはどうなのかと思った。
・段々均されて,本学が受審する2021年度には評価基準が明確になるだろう。とはい
え,大学によって学生規模や設置地域は異なるわけで,基準や指標を同一にすることは
無理がある。いくつかは共通でもいいが,大学評価基準や報告書は規模別,設置形態
別,地方別で異なるものでもいいのではないか。結局,報告書をまとめる大学側も,評価
結果をまとめる評価者側も,無理矢理ひな型に当てはめている。
評価する側もされる側
も大変な労力が掛かって
います。
明治大学の教育に対す
る取り組みをうまく内外
に示せるように,一つひ
とつ「見える化」するこ
とが大切ですね♬
8
じこてん第16号 じこてん日記
東京都千代田区神田駿河台1-1 駿河台キャンパス 大学会館8階
電話 : 03(3296)4272 FAX : 03(3296)4353 Email: [email protected]
URL https://www.meiji.ac.jp/koho/about/hyouka/index.html
編集後記
「じこてんちゃん」をご存じですか?編集後記まで読んでいただいている方は,きっとご存じのことと思います。とかく後ろ向きにな
りがちな自己点検・評価という業務。このニューズレターにも難しい言葉が並び,まるで専門書のような感覚を持っている方も多い
かもしれません。そんな中,より前向きに自己点検・評価に取り組んでいただきたいという思いから,教職員の皆様がこのニューズ
レターを手に取りやすくなるようにと生み出されたキャラクターが「じこてんちゃん」です。なんと今号では,新たなキャラクターが誕
生しました。これを話のネタに,ニューズレターのこと,自己点検・評価のことが皆様の職場で話題になることを願っています。
ちなみに私はピーマンが苦手です…。
<12月>
2018年度自
己点検・評価結
果(2017年度
報告書)の報告
2018年12月の全学委員会で2017年度自己点検・評価報告書を承認し,自己点検・評価規程に基づき,土屋学長(全学委員会委員長)から,柳谷理事長(評価委員会委員長)へ提出しました。
<1月>評価委員会の開催,
評価結果の報告
2019年1月23日に評価委員会を開催し,2017年度自己点検・評価報告書をもとに評価を行い,委員からは内部質保証システムの整備や 学修成果の可視化などの意見が出されました。「評価結果」は,2017年度自己点検・評価報告書の一部として本学ホームページで公開します。
<11月~4月>「大学における学びに関するアンケート」実施中!
2019年4月中旬まで,教育目的の有効性,学修環境の満足度,学修成果としての成長感などを把握し,今後の教育改善計画の策定に資するためにOh-o! Meijiで実施しております。 このアンケート集計結果をもとに,学修成果を可視化(チャート図)します。 学部・研究科の教職員の皆様には,ご理解・ご協力のほど宜しくお願い致します。
ニューズレター「じこてん」バックナンバー → 「大学評価ホームページ」 にて公開しています。 J K T N
発 行 自己点検・評価 全学委員会 企画編集部会 ( 教学企画部 評価情報事務室 )
編 集 塚原 康博,長田 恭一,高野 和子,外池 力
田島 克美,滝浦 昌敏,我妻 善一,岡田 沙希子
明治大学自己点検・評価ニューズレター「じこてん」第16号 2019年4月1日発行
<12月>各学部等
にピアレビュー返却
内部質保証の実効性を高めることを目的に, 全学委員によりピアレビュー(相互評価)を行い,その結果を各機関にフィードバックしました。 少しでも教育の改善・改革にお役立てください。
2018年度 下半期に行ったじこてん活動 1
2 3 4