女性活躍推進企業...company profile 「ダイバーシティ経営企業100選」受賞...

「テレワーク」を活用し 育休中にできる仕事を 無理なく自宅で 行いました 株式会社セレクティー 1996年に学習支援の個別指導事業をスタート。 2002年に「家庭教師のアップル」、09年に「個別教 室のアップル」を商標登録、事業の拡充を図る。現 在、仙台市内に計11教室を展開。06年からは発達 障がい児支援などの専門的なスキルを持つ教師の 派遣事業を開始。11年の東日本大震災後に、一般 財団法人学習能力開発財団を設立、震災遺児の学 習支援などにも注力している。 従業員数(講師を除く)/30人(男性5人・女性25人) COMPANY PROFILE 「ダイバーシティ経営企業100選」受賞 女性活躍推進企業 2012年ごろから「テレワーク」導入を考 え始め、15年、自身が産休に入るのを 期に本格導入。 宍戸 亜花梨 さん チーフマネージャー 広 報・法 人 企 画 室 元教員。㈱セレクティーを創業、 学習能力開発財団の理事長も務 める。学校や企業での人材育成に 関する講演は年間50回を数える。 畠山 明 さん 代表取締役 はたけ やま 11 10 使調使使仙台市女性活躍推進企業事例集 仙台市女性活躍推進企業事例集

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Page 1: 女性活躍推進企業...COMPANY PROFILE 「ダイバーシティ経営企業100選」受賞 女性活躍推進企業 2012年ごろから「テレワーク」導入を考 え始め、15年、自身が産休に入るのを

(年間6日)や創立記念研修休暇

(創立記念日前後の5連休)など

があります。これらは社内で話し

合って決めました。また、女性活

躍推進という点では「テレワー

ク」を導入。本人の希望により、

育休中に自宅とオフィスをインタ

ーネットでつないで仕事をしても

らいました。現在育休を取得中の

社員も、この制度を利用し、活躍

しています。

 私は今、講演活動を通して自己

肯定感の大切さをお話ししたり、

発達障がいのあるお子さんに授業

を行う活動などをしていますが、

幸いなことに、こうした事業に加

わりたいとの熱意を持って入社試

験に臨んでくださる学生さんが多

いのです。男性でも、女性でも、

このような人たちには辞めてほし

くありません。社員と一緒に、や

りがいを感じながら仕事ができる

環境を、着実に実現していきます。

 この会社を立ち上げる前、私は

宮城県の教員でした。そのとき、

不登校の問題や、勉強が苦手な子

どもたちがいるという現実に直面

し、一人一人に重点をおいた授業

の必要性を痛感しました。それが、

先生と生徒が一対一で授業をする

「アップル」という塾を創立した

経緯です。

 2014年に、経済産業省の「ダ

イバーシティ経営企業100選」

に選んでいただきましたが、実は

私自身、ダイバーシティ経営をし

ようと意識したことはありません。

それは創業当初から「一人一人を

大切に」、お子さんの良いところ、

そして講師の良いところ、その両

方を生かすことを会社の理念にし

ていましたので、それが自然とダ

イバーシティ経営につながったの

ではないかと思います。

 

 弊社独自のワーク・ライフ・バ

ランスの制度には、家族記念休暇

一人一人を大切に

創業時からの理念が

ダイバーシティ経営を実現

「テレワーク」を活用し育休中にできる仕事を無理なく自宅で行いました

株式会社セレクティー1996年に学習支援の個別指導事業をスタート。2002年に「家庭教師のアップル」、09年に「個別教室のアップル」を商標登録、事業の拡充を図る。現在、仙台市内に計11教室を展開。06年からは発達障がい児支援などの専門的なスキルを持つ教師の派遣事業を開始。11年の東日本大震災後に、一般財団法人学習能力開発財団を設立、震災遺児の学習支援などにも注力している。

従業員数(講師を除く)/30人(男性5人・女性25人)

COMPANY PROFILE

「ダイバーシティ経営企業100選」受賞

女性活躍推進企業

2012年ごろから「テレワーク」導入を考え始め、15年、自身が産休に入るのを期に本格導入。

宍戸 亜花梨さん

チーフマネージャー広報・法人企画室

元教員。 ㈱セレクティーを創業、学習能力開発財団の理事長も務める。学校や企業での人材育成に関する講演は年間50回を数える。

畠山 明さん代表取締役はたけ やま

11 10

あ か り

 私は広報・法人企画室で、法人

のお客さまや生徒さんの保護者と

お会いしたり、社内資料の作成、

代表が社外で使う資料の作成など

を担当しています。2015年に

産休・育休を取得することにな

ったのですが、子どもが生まれて

も仕事と育児を両立したいと常々

思っていました。また、育休中も

自宅で無理のない範囲で仕事をさ

せてもらえれば、職場復帰がスム

ーズになると考えていました。

 産休に入る前に、自宅でできる

ことと、会社に来ないとできない

ことを分けてみたのですが、その

過程で、総務省のサービス「テレ

ワーク導入サポート」を採用して

はどうかと思い、代表の畠山に相

談したところ、検討にゴーサイン

がもらえました。

 テレワークは、情報通信技術を

活用し、場所や時間にとらわれな

い柔軟な働き方を実現します。さ

らに調べていくうちに、自宅のパ

ソコンから会社の自分のパソコン

にアクセスできる「リモートサー

ビス」もあることを知り、それを

組み込んだシステムなら効率的に

在宅勤務が可能と考え、会社に提

案して導入しました。育休中は週

2回・各2時間、システムを使

って仕事しましたが、とても使い

勝手が良く、快適に仕事をこなす

ことができました。

 システム導入に当たり、畠山が

全てを私に一任してくれたことは、

とてもうれしかったです。女性活

躍推進には、トップが社員を信頼

して仕事を任せることも大切だと

思いました。好奇心が刺激されて

挑戦する気持ちになれますし、そ

れがスキルアップのきっかけにも

なります。弊社で現在育休中の者

もシステムを活用しています。私

の経験が彼女の役に立って、とて

も嬉しいですし、挑戦して良かっ

たなと思います。

 私たち社員は、入社したときか

ら畠山に「一人一人を大切にす

る」と言われ続けています。大切

にしてもらえると、人は他の人も

大切にしたいと思うようになり、

社員同士、互いにサポートする気

持ちが自然に醸成され、好循環が

生まれます。今の良い職場環境を

さらに良くするために、みんなと

アイデアを出し合う議論の時間を、

大切にしていきたいですね。

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