失語症会話パートナーの養成 およびその活動について -愛知県...

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失語症会話パートナーの養成 およびその活動について -愛知県の現状と今後の課題- 愛知淑徳大学 医療福祉学部 医療貢献学科 言語聴覚学専攻 (愛知県言語聴覚士会コミュニケーション障害支援局) 鈴木朋子

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失語症会話パートナーの養成およびその活動について

-愛知県の現状と今後の課題-

愛知淑徳大学医療福祉学部 医療貢献学科 言語聴覚学専攻

(愛知県言語聴覚士会コミュニケーション障害支援局)

鈴木朋子

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愛知県における会話パートナー養成講座の経過

2004.3~8.第1期 名古屋

2004.9~12.第2期 名古屋

2005.7~9.第3期 江南

2005.11.~2006.3.第4期 名古屋

2006.10.~2007.3.第5期 名古屋

2007.10.~2008.2.第6期 岡崎

2004.7.全国失語症者のつどい

愛知大会

2005.5.愛知県言語聴覚士会発足

2005.3.失語症地域支援を考える会

発足

2006.6.養成講座が愛知県言語聴覚士会の活動事業となる

養成講座の開催時と場所 関連事項

2007.7.会話パートナー当事者団体「あなたの声」発足

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養成講座の結果

第1期

第2期

第3期

2005.5ヶ月

時期・期間 場所 修了者 登録者

名古屋2004.5ヶ月

2004.3ヶ月

2005.3ヶ月

第4期

名古屋

名古屋

江南

6人(55%)

2人(11%)

18人(64%)

32人(91%)

11人

18人

28人

35人

第5期 2006.4ヶ月 名古屋 8人 8人(100 %)

6期までの修了生 109名 → 2008年6月現在の会話パートナー26名

第6期 2007.4ヶ月 岡崎 13人 5人2007.7.会話パートナーの会「あなたの声」発足

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会話パートナー養成講座の内容

第1回第1回

第第22回回

第第33回回

第第44回回

第第55回回 まとめ・まとめ・理学療法士による介護法・理学療法士による介護法・会話パートナー活動会話パートナー活動報告報告

講義講義11(会話パートナーとは)(会話パートナーとは)

講義講義22(失語症とは)・(失語症とは)・

失語症友の会活動の紹介・修了証授与・会話パートナー登録失語症友の会活動の紹介・修了証授与・会話パートナー登録

・失語症の方たちの体験談・失語症の方たちの体験談

演習演習11(失語症の方たちと話してみよう)(失語症の方たちと話してみよう)

講義講義33・・演習演習22(失語症の方たちとのコミュニケーション方法)(失語症の方たちとのコミュニケーション方法)

復習講義・復習講義・演習演習33(失語症の方たちとの会話を楽しもう)(失語症の方たちとの会話を楽しもう)

内内 容容

各友の会で実習

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会話パートナー養成講座風景会話パートナー養成講座風景

第3期 2006.7.江南市にて

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受講生チェックシート

基本姿勢について

1)落ち着いてゆったりと対応できましたか?2)話しかけるとき、自然な高さに視線を合わせましたか?3)パートナーの表情の変化に気を配ることができましたか?4)パートナーの人格を尊重するよう、常に心がけましたか?

コミュニケーションの工夫

5)はっきり、ゆっくり、分かりやすく話しかけましたか?6)言葉がなかなか出ないとき、十分に“待つ”ことができましたか?7)少しずつ確認しながら、会話を進めましたか?8)確実に伝わるように話しかけの工夫をしましたか?9)答えが得やすいような質問を工夫しましたか?10)話し言葉以外の手段や道具を活用しましたか?

全体を通して

11)今日の目標を達成できましたか?12)お互いに楽しいやり取りができましたか?

まだまだ まあまあ よくできた

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会話パートナーの習熟度チェック:基礎知識1.失語症は精神的ストレスが原因で起こる

2.失語症の人は左手足に麻痺がある

3.失語症になると、声が全くでなくなる

4.失語症は、訓練を頑張れば頑張るほど回復し、完治する

5.失語症の人は、認知症や子供返りと似ている

6.失語症になると、感情や表情も失われる

7.失語症になると、病気の前のことは忘れてしまう

8.失語症になっても、

病前から好きだった囲碁や将棋、マージャンを楽しむことができる

9.失語症の人は歌も全く歌えなくなる

10.失語症の人は聞こえていても、話の内容が理解できないことがある

11.失語症の人は相手の気持ちや感情を理解することができる

12.失語症の人は漢字よりも平仮名のほうが分かりやすい

13.失語症の人は唇や舌が麻痺しているためにすらすら話せない

14.失語症の人は読み書きは病前と同じくらいできる

15.失語症の人は聴覚障害の人が使っているような手話が使える

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会話パートナーの習熟度チェック:コミュニケーション方法

1.失語症になると、地図やカレンダーも理解できないので使えない

2.失語症で話すことが難しい場合、「はい・いいえ」で答えられるような質問

の仕方をすると良い

3.失語症の人はことばを理解しにくいので、できるだけ詳しくたくさん説明

した方が良くわかる

4.失語症の人には、小さい子供に話しかけるように話すと良い

5.失語症の人には、不自然になっても1音ずつはっきり区切って言葉を

かけるほうが通じやすい

6.失語症の人が身振りや絵を使おうとしたら、できるだけ言葉を使うよう促す

7.失語症の人が言葉が出てこなくて困っている場合には、50音表の文字盤

を指差してもらうと良い

8.失語症の人が言い間違いをした時には、その場ですぐに訂正した方が良い

9.失語症の人と話すときには、話題を次々と変えない方が良い

10.失語症の人と話すときにはこちらの言うことが伝わったかどうか確かめるのが基本である

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0

20

40

60

80

100

正答率%

ストレスが原因

左手足に麻痺

囲碁や麻雀はできる

話の理解がしにくい

歌も歌えない

頑張れば完治する

病前のことは忘れる

声が全くでない

感情や表情も喪失

認知症や子供返り

気持ちが理解できない

唇や舌の麻痺の影響

読み書きはできる

手話が使える

漢字より仮名が分かる

基礎知識チェック 講座前後の結果(第3期)講座前講座後

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地図やカレンダー

はい・いいえの応答

たくさんの説明が必要

子供に対するように

一音ずつ区切る

言葉で説明する

間違いの訂正

話題の転換

確認の必要性

音の文字盤が有効

50

コミュニケーション方法チェック 講座前後の結果(第3期)

0

20

40

60

80

100

正答率% 講座前

講座後

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養成講座受講生感想(3期)

・待つことは心にゆとりを持つこと、失語症の方たちと共に成長したい。

・後遺症があっても、前向きで明るく一生懸命な姿に励まされました。

・お忙しい先生方が時間を作って活動していることに感動しました。

・やりがいのあるボランティアだと感じました。ぜひ登録して続けたい。

・失語症はただ声を失っただけで、 50音表や筆談での意志伝達はできると思っていました。

・コミュニケーション方法など、具体的に体験でき、大変勉強になりました。

・ゆっくり、はっきりを心がけるようになりました。

・説明を聞いてわかったつもりでいたのですが、実際にお話しするといろいろの症状の方がいて、対応するのはとても難しいと感じました。

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愛知県失語症友の会

みかん山友の会 名古屋市瑞穂区(名古屋市総合リハビリテーションセンター)

ホトトギスの会 一宮市(大雄会病院)

わだちの会 豊田市(とよた市民活動センター)

知多言語の会 知多郡(杉石病院)

もみの会 岡崎市(福祉会館)

むべの会 東三河(豊橋市総合福祉センター)

更生友の会 安城市(安城更生病院)

西尾はずの会 西尾市(西尾市民病院)

のぞみの会 小牧市(小牧市民病院)

ハートの会 名古屋市瑞穂区(瑞穂区生涯学習センター)

はなの木会 名古屋市名東区(名古屋市障害者スポーツセンター)

ブナの会 江南市(江南市老人福祉センター)

こだまの会 犬山市(犬山中央病院)

友の会名称 活動地域(例会開催場所)

愛知県失語症友の会連合会

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愛知県失語症友の会所在地

ブナの会

ホトトギスの会

こだまの会のぞみの会

みかん山友の会

ハートの会

はなの木会

知多言語の会

更生友の会

わだちの会

むべの会

西尾はずの会

もみの会

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有 33人(72%)

無 13人(28%)

会話パートナー活動の有無

回答者:46名(登録者:58名)

2007年 会話パートナーへのアンケート調査より

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(人)

・活き活きしている

・前向き

・色々な症状がある

会話パートナー活動の感想

0 10 20 30

困った

有意義

楽しい

失語症のイメージが変化した

・パートナーの参加が少ない

・遠方の参加費など費用の

負担が大きい

2007年 会話パートナーへのアンケート調査より(N=46)

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失語症の方たちの期待する内容

(人)

0 5 10 15 20

食事・お茶の相手

通院援助

パソコン,携帯使用の援助

外出時の会話援助

趣味活動援助

友の会活動の援助

話し相手

2006年失語症者へのアンケート調査より(N=44)

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会話パートナーが希望する活動内容

人人0 5 10 15 20 25 30

その他

個人的サポート

友の会活動

話し相手趣味活動通院援助

2007年会話パートナーへのアンケート調査より(N=46)

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友の会

失語症者 家族

ST :1~5名

愛知県失語症友の会連合会

会話パートナー3~10名

サポーター

個人的ニードへの対応

会話パートナーの役割

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個人サポートの試み(2007年11月~2008年3月)

パソコンの指導

FAXの購入と活用

友の会参加援助

結果希望内容 支援内容

Aさんの自宅にてパソコン(エクセル)の使い方を指導(12回)

区役所に言語の身体障害者手帳を申請し、日常生活用具としてFAXを支給してもらい、電気店で機種選択し、自宅に設置する

利用者

Aさん50代男性

Bさん70代女性

Cさん50代男性

家族も同席し、後で復習をするなどし、短期間にエクセルが使用可となった

3つの友の会に始めて公共交通機関を用いて参加する際に、同行する

FAXの購入は可能だったが、その活用支援までは実施できず

各友の会への参加ができ、その後、自力での参加が可能となった

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個人サポートについてのまとめ

3.STが会話パートナーと失語症の方双方から、毎回簡単な報告書を提出してもらうなどして、活動状況を知ることで、Bさんの目標を再調整することができた。

1.3ケースとも、失語症の方の当初の目標をおおむね達成することができた。

2.失語症の方、会話パートナーともに、課題を終えての満足度が高かった。ただ、Bさんの場合、活動途中で課題達成が困難な状況が発生した。

サポートの課題内容を限定し、それに適切な会話パートナーが関わることで、サポート活動が成功に至る可能性あり。STは、その調整役として関わる必要あり。

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愛知県失語症友の会連合会

友の会 友の会

友の会

愛知県言語聴覚士会

会話パートナー養成講座

活動資金・実習協力

活動資金

運営サポート

活動支援

開催サポート

失語症者

言語聴覚士

情報交換会員の交流研修活動

会話パートナー

会話パートナー活動サポート

依頼

失語症者の地域活動支援

開催者会員提供 あなたの声

交流会

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失語症者の社会参加社会的啓蒙

公的支援活動有志STのボランティア活動

ねらい

・活動の継続性

・経済的基盤の確立

失語症者の地域支援活動の方向

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「あなたの声」会長 速水幹男さん 自己紹介

定年後(平成15年)、社会にお礼を兼ねて貢献したい気持ちから一念発起し66歳の時、福祉の専門学校へ通い資格を取得しました。学んでいる途中に小学校の特に仲の良い同級生が脳梗塞で倒れて失語症になりました。私は彼を少しでも支援するために失語症の勉強を深め、ゼミのテーマにしました。平成17年11月第4期生として、愛知県失語症会話パートナーの養成講座を受けて資格をいただきました。会話パートナーとして活動を始めましたが、会話パートナー間の交流を深めようとの声が高まり、昨年7月に「あなたの声」を立ち上げました。

失語症会話パートナーの道を選んだ動機と経緯

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活動状況の例①趣味をいかした陶芸作り(ハートの会)

2006.6.27.瀬戸市の窯元業者の方に協力を得る

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②日帰りバス旅行(みかん山友の会)

2007.10.27.日帰りバス旅行 安城のデンパーク

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③公共交通機関を利用した遠足(ホトトギスの会)

2007.10.17.公共交通機関を使っての遠足

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会話パートナー活動の感想と課題

1)意思疎通ができた時、非常にうれしい。

2)失語症の方も健常者と同じように行動派が多い。

3)会話パートナー活動には、外出時など、介助的な役割が必要とされる。

5)サポートをしやすくするためのシステム作りが必要。

4)サポート後の評価が大切である。

感想

課題

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「あなたの声」について■会の目的:

■会員資格:会話パトナー養成講座を履修した人年会費2,000円

■活動内容: 総会:1回/毎年(2008年5月17日)役員会:1回/月, 例会:4回/年, 研修会:1,2回/年交流会:愛知県失語症友の会連合会総会に出席予定

あなたの声新年会にて、連合会会員と交流会報:2008年6月創刊号

■役員:会長 1名、副会長 3名、書記 3名、会計 2名、監査 2名顧問 若干名(ST 3名)

■事務局:サポートST 藤田菊江宅

会員相互の親睦を図り、情報の交換・提供、失語症者の自立生活と社会参加を支援することを目的とする。

ホームページ:http://beauty.geocities.jp/anatanokoe8833/anatanokoe.htm

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今後の課題

1)会話パートナー活動をどう保証するか①パートナー同士の交流②パートナーの研修③活動場所を確保

「あなたの声」に期待

「失語症友の会」に期待

「言語聴覚士会」「ST養成課程」

に期待

2)失語症者個人へのサポート体制づくり

3)会話パートナーの人材確保→会話パートナー養成講座の継続

4)失語症地域活動支援に理解ある言語聴覚士を増やす

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ま と め1.愛知県では2004年から現在まで失語症会話パートナー養成講座を毎年1,2回実施し、今年は7期目を実施する予定。

3.2006年から、失語症会話パートナー養成講座は愛知県失語症友の会連合会と愛知県言語聴覚士会の共催となった。

4.2007年に、失語症会話パートナー当事者団体「あなたの声」が発足し、会話パートナー同士の交流、研修活動を開始した。

5.会話パートナーの人材確保のために養成講座の継続が必要であり、会話パートナー活動が失語症者のニードに見合った内容となるよう、言語聴覚士によるコーディネーター的役割が重要。そのためにも、失語症の地域活動支援に理解のある言語聴覚士を増やしたい。

6.失語症者のニードである個人サポートを開始するシステム作りが今後の課題と思われる。

2.現在まで、50人近くの失語症会話パートナーが失語症友の会活動支援を生き生きと行ってこられた。