野田谷川小規模砂防工事...
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野 田 谷 川 小 規 模 砂 防 工 事「測量設計及び地質調査業務委託」
株式会社ヒノコンサルタント
技術部 森下貴志
1
1.業務の内容および技術的特徴1-1業務概要
業務位置:鳥取県倉吉市大谷
業務期間:平成29年10月31日~平成30年10月15日
発 注 者:鳥取県中部総合事務所県土整備局
受 注 者:株式会社ヒノコンサルタント
担当業務 測量業務 地質調査業務 設計業務
照査技術者 原田 大輔 松本 義政 松本 義政
管理(主任)技術者 濱田 武則 森下 貴志 森下 貴志
現場代理人 濱田 武則 中林 亮 -
担 当 者 - - 伊藤 瑞穂
2
調 査 職 員 所 属 職 名 氏 名 備 考
総括調査員 河川砂防課 課 長 山本 博己
主任調査員 河川砂防課 課長補佐 柏原 昭則
主任調査員 河川砂防課 係 長 平林 直樹
調 査 員 河川砂防課 土木技師 中瀬 晋平
1-2業務位置図
本調査地は、鳥取県倉吉市大谷地内に位置する。当地域は三徳山から北西約18kmの天神川の中流域の左岸側に沿う尾
根の低い丘陵地に属し、比較的緩勾配な渓流として天神川に合流している。集落、耕作地は山すそから狭い範囲に密集している。
業務位置倉吉市 大谷
3
県 内 位 置 図
倉吉市大谷
1-3業務の内容
路線測量(渓流部) L=0.36km 砂防堰堤詳細設計 N=1基
路線測量(管理用道路) L=0.23km 管理用道路詳細設計 L=233m
路線測量(工事用道路) L=0.06km 付替道路詳細設計 L=100m
地質調査 N=4孔 工事用道路詳細設計 L=60m
4
0/120-
5.0
0/120
-13.8
0/120+5.0
42.37
42.50
42.49
42.95
41.64
41.96
41.53
41.36
42.58
42.40
44.67
E:社幹53右11
T:野田分線13
As
As
44.57
44.36
44.09
44.70
41.19
40.90
41.03
40.74
40.70
40.88 42.72
42.41
Co
E:社幹53右12
(花)
車庫
43.66
無名柱
45
45
50
42.16
42.83
土石流
危険渓流
45.32
45.15
43.32
42.49
43.33
44.28
46.60
47.39
46.53
47.78
46.78
42.89
44.6
75
70
谷口 寛
藤井 延幸
雄
蔵
納屋
T.1
T.2
T.2-1
T.2-2
T.3
T.4
T.5
T.6
T.7 T.8
T.9
T.9-1
T.10
T.1
塩ビ管
φ300
塩ビ管φ100
塩ビ管φ100
塩ビ管φ100
7169.99
70.25
68.7967.93
69.23
68.7067.63
67.44
66.78
65.4165.46
64.57
63.9263.19
63.3262.7162.5862.15
62.9061.79
61.77
61.14
60.64
60.0959.4558.44
57.75
56.89
56.17
54.94
54.1653.68
52.49
52.14
51.63
50.8450.46
49.6049.4048.45
47.9247.49
47.3347.18
46.7646.45
45.74
45.88
45.5645.21
44.6044.54
44.36
43.3443.01
42.68
42.40
42.0041.29
41.40
41.13
40.60
40.51
40.47
38.97
38.96
38.54
38.57
38.02
37.60
37.2636.92
36.82
36.55
36.47
37.30
36.48
36.36
36.21
35.90
35.76
35.5736.07
36.98
36.61
35.3135.10
34.62
35.21
34.45
34.63
33.87
82.43
82.27
81.37
80.82
80.02
79.73
79.39
40.98
41.53
41.37
42.44
42.35
42.46
転石群
資材置場椎茸
塩ビ管φ50
塩ビ管φ50
35.74
35.6135.89
35.8235.15
35.37
36.12
36.27
35.78
36.36 36.85
37.14
37.60
37.7437.38
36.70
37.88
38.47
38.95
40.18
42.03
42.04
42.27 42.74
42.8243.07
43.18
43.69
44.0346.69
46.56
47.28
47.56
47.88
45.91 45.98
45.46
45.80
46.48
47.06
47.3747.77
46.35
44.68
44.07
43.89
42.1941.6842.24
43.56 44.02
45.13
45.32
45.26
45.59
45.92
45.9946.36
46.77
45.83
47.57
45.60
48.02 47.7347.94
49.0349.93
49.99
50.33
50.48
52.8253.55
51.89 52.43
52.80
53.45
53.71
55.09
57.12
58.99
59.95
62.05
64.10 65.60 67.62
69.74
71.98
72.73
73.77
75.24
76.4677.12 77.63 78.95
84.00
85.33
87.27
88.54
89.06
90.13
9
54.63
54.20
55.24
55.90
56.39
57.10
57.75
72.87
70.18
69.2268.85
67.29
65.84
65.76
64.72
66.41
68.42
70.64
71.97
74.13
41.84
53.03
51.94
35.08
39.02
39.71
39.65
39.29
55.38
53.57
52.53
40
40
40
60
55
50
45
40
75
80
85
45
70
65
60
55
50
75
70
65
60
55
50
45
60
55
75
70
60
5550
50
50
85
8080
90
85
80
75
70
65
95
95
95
90
85
80
75
65
75
70
65
85
95
95
90
野田谷川
80
75
70
65
60
55
85
90
90
85
80
75
70
65
納屋
蔵
50 60 70 80
HT.1
HT.2
KBM.2H=46.508
KBM.3H=74.436
IP.1
IP.2
IP.3
0/0
0/20
0/40
0/60
0/80
0/100 0
/110
BC.1
0/120
SP. 1
EC.1
0/140
0/160
BC.2
0/18 0
SP.2
0/200
0/220
EC.2
BC.3
SP.3
0/240
R=50
R=50
R=60
R=60
R=30
IP.1
IP.2
IP.3
IP.4
IP.5
IP.6
NO.0
NO.0+10.00
NO.1
BC.1
SP.1
NO.2
EC.1
BC.2
SP.2NO.3
EC.2
NO.3+10.00
NO.4
BC.3
SP.3NO.5
EC.3
NO.6
BC.4
NO.7
SP.
4
NO.7
+10.00
NO.8EC.4
BC.5 SP.5
EC.5 NO.
9
NO.9+10.
00
NO.
10
BC.6
SP.6
EC.
6
NO.1
1
NO.
11+8
.25
EP(0/
120)
R=100
R=100
R=100
R=100
R=50
R=50
R=30
R=30
R=30 R=30
R=100
R=10
0
55
IP.1 IP.2
BPBC1
KSP.
1
KEC.1
KBC.2
KNO.
1
K SP.2
KEC.
2
KNO.
1+16.00
KNO.2
KNO.2+
6.00
KNO.2
+12.00
KNO.3R=2
0
R=200
R=200
R=20管理用道路 W=4.0m L=233.3m
IP.7
NO.
12
SP.7
EC.7
R=1
2
NO.
12+3
.250
BC.
7
R=12NO.12+17.477
EC.7
自由勾配側溝B300
L=12
.0m
吹付枠200×200-1200×1500 A=421.7m2
透過型堰堤
H=8.0m L=38
.1m
付替道路 W=2.0m L=100.0m
1-4業務の技術的特徴
業務に実施にあたり、予備設計での計画流出土砂量の精査、管理用道路においての用地取得困難地を避けた計画などの設計条件やコントロールポイントの見直しが必要となった。
①堰堤工
予備設計における計画流出土砂量の精査に時間を要したが、堰堤位置が決定し、詳細設計に取り掛かかってからは基礎地盤も強固な岩盤(安山岩)が確認され、特に技術的な問題は無く円滑に業務を進めた。
5
6
1.00
10.70 4.00
0.50 3.00 0.50
2.30
1.0
0
3.00
1.00
10.7010.70
8.00
4.00
3.02
10.40
1.0
02.30
1.00
1.70
1.20
1.70
1.20
2m程度
2m程
度
0.25
1.55
0.27
1.82
0.42
1.22
0.24
1.57
0.501.00
3.00
2.50
4.40 8.20 3.20
0.15
3.95
1.470.34
0.90 1.40
2.30
38.10
1.20
2.20
3.60
0.36 3.10
0.44
1.66
1.100.64
2.70
11.20
13.00
0.50
0.21
4.30
1.50 2.
70
1.110.84
1.06
4.90 3.44
CH
CM
BPNo.1
GH=55.
30m m
dep =
6.00 m
0 2 0 40 60 80 1 00
RQD0 1 0 20 30 40 50
DL=50.00DL=50.00
D=20.000
計画堆砂高 EL=60.10
1:0.5
1:0.5
1:8.21:8.2
現渓床勾配 1:8.4以上
N値
45
63
97
35
35
50/2
55.3055.15
54.50
53.90
49.30
CH
BPNo.2
GH=58.
20m m
dep =
6.00 m
0 20 40 60 8 0 100
RQD0 10 20 30 4 0 50
N値
65
80
77
88
6/31
50/5
50/0
50/0
50/0
50/0
58.20
57.95
56.00
52.20
CH
BPNo.3
GH=60.
26m m
dep =
5.00 m
0 20 40 6 0 80 100
RQD0 10 20 3 0 40 50
N値
10
46
92
93
11/3 1
50/5
50/0
50/0
50/0
60.26
59.76
58.56
55.26
礫混じり土砂
礫混じり土砂
礫混じり土砂
dt:崖錐性堆積物 (礫混じり土砂)
An:安山岩 (CH:中硬岩)
転石
現渓床勾配 1:8.4以上
1:0.3
1:1.5
1:3.0
0/120
0/120-5.0
Nd
50403020100
S-1
dep =
0.31 m
Nd
50403020100
S-2
dep =
1.61 m
1:0.3
EL=62.40
進入防止フェンス
H=2.0m進入防止フェンス
H=2.0m
中硬岩1.2m以上 中硬岩1.2m以上
放水路か
ら1m
放水路か
ら1m
2×0.25+1.55=2.05≧2.0m
2×0.27+1.82=2.36≧2.0m
2×0.42+1.22=2.06≧2.0m
2×0.24+1.57=2.05≧2.0m
3m以上
1.10+2×0.64=2.38≧
2.0m
1.47+2×0.34=2.15≧
2.0m
中硬岩1.0m以
上
0.90+1.5×1.40=3.00≧3.0m
測量セ
ンター
計画セン
ター
φ400x14
φ400x9φ190.7x8.2
2×0.44+1.66=2.54≧2.0m
1:0.6
伸縮
目地 10~15m程度
10~15m程度 15m以下
15m以下
1:0.3
1:0.5
H.W.L.
1.11+2×0.84=2.79≧
2.0m
1:0.5
SL=1.6
コンクリート
A=0.23コンクリート
A=0.23
NO.7+14.9
22
EC.2
43.144.6
104.9
106.9106.580
90
100
50
60
70
80
90
100
110
蔵納屋
椎茸
平
40
40
70
65
60
55
50
45
40
75
80
85
45
70
65
60
55
50
757065
60
55
50
45
60
55
75
70
60
55
50
50
50
85
80
80
70
65
95
95
90
85
80
75
65
75
70
65
9595
90
野田谷川
8075
706560
55
8590
45.34
44.63
IP.1
0/ 0
0 /20
0/ 40
0/60
0/80
0 /100
0/1
10
BC.1
0/120
SP.1
EC.1
0/140
0/160
BC.2
0/180
R=60
IP.1
NO.0
NO.0+10
NO.1
NO.1+10
NO.2 NO.2+
10
NO.3 NO.3+10
NO.4 NO.4+
10
NO.5 NO.5+10
NO.6 E
P
R=20
NO.0+16.616 BC.1
R=20
NO.2+2.736
EC.1
IP.1
IP.2
IP.3
NO.0
NO.0+10
NO.1 BC.1
NO.1+10 SP.1
NO.2
EC.1
NO.2+10
NO.3
NO.3+10
NO.4
NO.4+10
NO.5
NO.5+10
NO.6
BC.2
NO.6+10
SP.2
NO.7
NO.7+10 EC.2 NO.8
NO.8+10 NO.9
NO.9+10 NO.10
NO.1
0+10
BC.3
SP.3
EC.3 NO
.11
EP
R=100
BC.1
NO.1+1.271
R=100
EC.1
NO.2+2.377
R=50
NO.6+3.753
BC.2
R=50
R=17
BC.3
NO.10+10.
256
R=17
EC.3
NO.10+12.148
墓地
計画基準点
①
②管理用道路
当該現場は、堰堤計画地点に市道から進入するため、市道からL=230mの管理用道路が必要な渓流であった。
市道から約40m地点に古い墓石が確認されていたため、予備設計時点においては墓石に影響しないように管理用道路の計画が実施されていたが、墓地の用地取得が困難であり境界にも影響しない計画が必要となった。
7
①古い墓石
2.表彰に至る高評価の要因等2-1予備設計の内容を把握したうえでの問題点を改善
過年度に実施された予備設計では渓流調査の結果、流域A=0.22k㎡に対して、計画流出土砂量Vd=10,020m3として砂防堰堤が計画されていた。
これまでに設計してきた砂防堰堤に比べ、流域に対する流出土砂量が2倍程度であったことから、予備設計において実施された渓流調査結果と現地状況をチェックしたところ過大であることが判明した。
調査結果を発注者に報告し、計画流出土砂量の見直しについて同意が得られたため、適切な計画流出土砂量による砂防堰堤の設計を実施した。
8
①調査位置の問題流出土砂量は、各調査区間の平均的な断面により算定することが一
般的であるが、堰堤位置周辺において調査したとされていた断面が実際には谷が広がった100m下流の保全人家周辺で行われていた。
9
予備設計 渓流調査位置図
26.6
35.1
43.1
32.4
44.6
104.3
104.9
106.9106.5
118.9
60
70
80
90
100
110
50
60
70
80
90
100
110
110
100
120
908580
75
70
T.1
T.2
T.2-1
T.2-2
T.3 T.4
T.5 T.6
T.7
T.8
T.9
T.9-1
T.10T.11転石群
平
40 40
40
70
6560
55
50
45
40
7580
85
45
7065
60
55
50
75706560
55
50
45
60
55
75
70
60
55
50
50
50
85
80
80
9085
8075
70
65
95
9595
95
95
90
85
80
75
65
95
7570
65
85
85
80
75
9595
90
野田谷川
8075
706560
55
8590
90
8580
7570
65
断面②
断面③
断面⑦
断面⑪
断面①
計画基準点
断面A
断面B
96.0
2-1
93.0
2-2
13.0
2-3-1
223.0
2-4
2次谷 L=797.0m
1次谷 L=260.0m
1-1
0次谷 L=77.0m
0-1
45.34
44.63
49.0
2-3-2
実際の断面①
100m排水管VUφ300
2次谷 流出土砂量 断面①
堆積深 H=0.93-0.45=0.48m 堆積深 H=0.93-0.59=0.34m 堆積深 H=0.93-0.18=0.75m
10
排水管が写っている
排水管VUφ300
調査地点が堰堤より下流であるため、計画流出土砂量から除外した。
②堆積深のチェック最も断面積の大きい最下流の調査位置において、堆積深が深いとさ
れている地形の変化点での堆積深が確認されていなかった。このため、堆積深を追加で調査し適切な堆積土砂量に修正した。また、河床の堆積土砂に山腹の地山が含まれていたため、河床堆積
土砂のみを計上した。
11堆積深 H=0.93-0.23=0.70m 堆積深 H=0.93-0.85=0.08m 堆積深 H=0.93-0.44=0.49m
予備設計 堆積土砂量調査
堆積深が確認されていない
12
詳細設計による見直し 堆積土砂量調査
断面寸法
断面積はプラニメータより計測A= 11.6 ㎡
堆積深 H=0.93-0.44=0.49m堆積深 H=0.93-0.23=0.70m 堆積深 H=0.93-0.85=0.08m 堆積深 H=1.3-1.2=0.10m
1.2
3.0 1.9 0.6
1.1
1.9 2.0 0.6 5.5 3.3 6.7
A=11.6m2
0.70
0.08
0.49
0.10
2.0 26.6 2.0
2次谷 流出土砂量 断面⑤
堆積深 H=0.93-0.74=0.19m 13
予備設計 堆積土砂量調査
地山が含まれている。
断面積はプラニメータより計測A= 2.3 ㎡
堆積深 H=1.30-1.30=0.00m 堆積深 H=0.93-0.74=0.19m 堆積深 H=1.30-1.30=0.00m
1.30
1.30
1.30
2.0
0.4
0.9
0.7
2.0 2.0
A=2.3m2
0.19
6.0 8.0 6.0
14
詳細設計による見直し 堆積土砂量調査
③堆積土砂量調査を精査した結果堰堤位置を予備設計より80m上流に変更したことも影響するが、堆積
土砂量調査を精査した結果、計画流出土砂量はVd=10,020m3→3,630m3となった。
15
予備設計 変 更 後
3.0 1.9 0.6
1.1
1.9 2.0 0.6 5.5 3.3 6.7
A=11.6m2
0.70
0.08
0.49
0.10
2.0 26.6 2.0
2.0
0.4
0.9
0.7
2.0 2.0
A=2.3m2
0.19
6.0 8.0 6.0
併せて堰堤も適切な規模により計画することになり、コンクリート量がV=1,330m3→817m3に縮減された。
16
堆積土砂量調査結果(m3)
堰堤規模縮小によるコスト差(直接工事費)
当該設計 1,256 1,534 840 3,630
差
-6,390
谷次数 2次谷 1次谷 0次谷 合計
予備設計 6,195 2,931 894 10,020
1,330
817
項 目
-9,644千円
差額
コンクリート
数量(m3) 単価
18,800予備設計
当該設計 18,800
金額
25,004千円
15,360千円
2-2砂防施設完成後の維持管理を考慮したコンクリート舗装による設計
管理用道路の路面は、通常敷砂利により施工するが、鳥取県では縦断勾配が15%以上の場合はコンクリート舗装による計画としている。
当該現場は、起点部の尾根を越える区間以外については縦断勾配が15%より緩いため、敷砂利による計画に該当していた。
17
【砂防指針P2-206】
しかし、砂防施設の管理者である発注者より、敷砂利の管理用道路では定期点検時に砂防堰堤を点検する前に管理用道路の伐採作業が発生している現状を確認した。
また、管理用道路は縦断勾配が急であり、ガリ侵食により走行が困難な状態になっている現場も多い。
当該現場においても竹林が広がっており、敷砂利により計画した場合、数年で走行不能になることが予想される。
18
路面の侵食(参考) 当該現場の竹林
このため、縦断勾配による選定では敷砂利による計画となるが定期点検時の伐採費等の維持管理費を考慮してライフサイクルコストによるコンクリート舗装との比較検討を実施した。
発注者からの聞き取りにより定期点検は1回/5年とし、50年間での比較の結果、コンクリート舗装による計画とした。
19
対象区間 NO.3+10~EP L=163.3m
舗装
工種 工種
コンクリート舗装 3.50×163.3=572m2 上置砕石 3.50×163.3=572m2
路盤工 3.70×163.3=604m2 竹処分
工種 数量 単位 単価 金額 工種 数量 単位 単価 金額
コンクリート舗装 572 m2 5,173 2,958,956 上置砕石 572 m2 602 344,344
路盤工 604 m2 831 501,924
計 3,460,880 344,344
工種 数量 単位 単価 金額 工種 数量 単位 単価 金額
除草・集草・運搬 572 m2 89 50,908
処分費 88 t 10,000 880,000
1回/5年 930,908
0 1回/5年×50年 9,309,080
ライフサイクルコスト(50年)
判 定 ◎ △
イニシャルコスト
コンクリート舗装(Co15cm、砕石15cm) 砕石舗装(上置砕石15cm)
数量0.10m^2×π×1/4×15m×2本/m2×572m2×
0.65t/m3=88t
3,460,880 円/50年 9,653,424 円/50年
ランニングコスト(50年)
数量 数量
管理用道路 路面工比較表
3.業務遂行上の苦労した点および工夫した点3-1用地取得困難地の対応
登記資料に登記年月日の記載が無く、所有者の所在が不明な土地(用地取得困難地)が予備設計では計画に影響していた。
用地取得困難地の所有者が不明であったため、隣接地の所有者や、区長などの立ち会いの下、現地においておおよその境界を把握し、公簿面積や公図上(S=1/3,000)の位置においても用地取得困難地に影響を及ぼさない計画とした。
20
境界確認状況
自由勾配
側溝B300
41.23
42.00
42.37
42.54
41.88
42.26
41.23
41.59
42.20
41.72
45.33
45.67
42.40
42.50
42.49
42.95
41.64
41.96
41.53
41.36
42.58
42.40
44.67
T:野田分線11
T:野田分線12
E:社幹53右10
E:社幹53右
11
T:野田分線13
As
As
As
42.40
44.57
44.36
44.09
44.70
41.19
40.90
41.03
40.74
40.70
40.88 42.72
42.41
Co
E:社幹53右12
車庫
43.66
無名柱
45
45
50
42.16
42.83
土石流
危険渓流
45.32
45.15
43.32
42.49
43.33
44.28
46.60
47.39
46.53
47.78
46.78
42.89
44.6
谷口 寛
蔵
T.1
T.4
T.6 49.4048.45
47.9247.49
47.3347.18
46.7646.45
45.74
45.88
45.5645.21
44.6044.54
44.36
42.68
42.40
42.0041.2941.40
41.13
40.60
40.51
40.4741.53
41.37
42.44
42.35
42.46
塩ビ管φ50
42.04
42.27 42.74
42.82 45.46
45.80 47.06
47.3747.77
46.35
44.68
44.07
43.89
42.1941.6842.24
43.56 44.02
45.13
45.32
45.26
45.59
45.92
45.9946.36
46.77
45.83
47.57
45.60
48.02 47.7347.94
49.0349.93
49.9950.33
41.84
75
70
65
60
55
50
45
50
50
75
70
65
60
55
至 県立倉吉農業高校
50 60 70 80
HT.1
HT.2
KBM.2H=46.508
0/20
0/40
0/60
KBM.1H=41.350
IP.1
IP.2
IP.3
IP.4
IP.5
NO.0
NO.0+10.00
NO.1BC.1
SP.1
NO.2
EC.1
BC.2
SP.2NO.3
EC.2
NO.3+10.00
NO.4
BC.3
SP.3NO.5
EC.3
NO.6
BC.4
NO.7
SP.4
NO.7+10.0
0
NO.8EC.4
BC.5 SP.5
EC.5 NO.9
R=100
R=100
R=100
R=100
R=50
R=50
R=30
R=30
R=30 R=30
55
40.98
IP.1
BPBC1
KSP.1
KEC.1
K BC.2
KNO.1
R= 20
R=2 00
R=20
倉吉市
1072墓地
69㎡1138山林
185㎡
1137山林
1242㎡
1141宅地
1008.26㎡
谷口寛
1139原野
69㎡
1182
L=12.0m
NO.0
NO.5
NO.1
NO.2
NO.3
NO.4
NO.6
NO.7
NO.8
NO.9
R=∞
L=6.101
R=30
L=20.318
R=∞
L=41.119
R=30
L=9.717
R=∞
L=25.0
48
R=30
L=9.56
1
R=∞
L=22.085
R=30
L=8.03
R=∞
L=12.0
74
R=30
L=21.42R=∞
L=22.724
21
用地取得困難地
管理用道路の法線を修正
予備設計における管理用道路
3-2管理用道路の路面排水管理用道路は、当該現場に進入する市道から堰堤袖天端に向けて上
り勾配である。道路側溝を計画した場合、路面水が集まると同時に落ち葉なども集
まってしまい豪雨時に水があふれ法面崩壊の発生が懸念される。
22
管理用道路W=4.00m L=233.3m 廻し場
電線
電線
As
CoCo
1:500
1:100
DL=40.00
45.00
50.00
55.00
60.00
65.00
70.00
KBM.1H=41.350 H=46.508
KBM.2
VCL=20.00
R=133.00
y=0.00
y=0.38
y=0.29
y=0.00
横断用自由勾配側溝
FSC B3
00
VCL=20.00
R=194.00
y=0.00
y=0.26
y=0.14
y=0.00
VCL=20.00
R=1389.00
y=0.00
y=0.00
y=0.01
y=0.03
y=0.02
y=0.00
VCL=20.00
R=146.00
y=0.00
y=-0.05
y=-0.30
y=-0.34
y=0.00
VCL=20.00
R=154.00
y=0.00
y=-0.03
y=-0.33
y=0.00
y=0.01
(ペーロケによる作図)
市道
堰堤
このため、管理用道路全線において道路側溝を設置せず、片勾配により谷側に路面水を散らす計画とした。
併せて路肩には、防草コンクリートを兼ねた路肩保護コンクリートを計画した。
23
0.25 1.75 1.75 0.25
4.00
2.00%
FH
路体盛土
路肩盛土1型
1:1.5
植生シート
張コンクリート
t=7cm
路面水
4.おわりに4-1完成予想図
24
ご静聴ありがとうございました。
25