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研究スタッフ
研究目的
主な研究テーマ
1.人間的判断を実現する脳型LSI
教 授: 羽生 貴弘、 准教授: 夏井 雅典
助 教: 鬼沢 直哉、 助 教: 鈴木 大輔
研究員: 玉越 晃
羽生・夏井研究室 www.ngc.riec.tohoku.ac.jp
スマートフォンから自動車まで、あらゆる分野においてコンピュータ技術は必要不可欠なものとなっています。本研究室では、耐故障性・高信頼性を有するコンピュータによる安全・安心な社会の実現を目指し、従来の延長上にはない新しい考え方に基づくコンピュータアーキテクチャとその具体的応用に関する研究を行っています。
従来の半導体LSIコンピュータだけでは,処理の高度化が限界!~『ハード主導型』から『ハード・ソフト融合型』へ変革~
平成26年度文部科学省概算要求「人間的判断の実現に向けた新概念脳型LSI創出事業」
・処理メカニズム解明&アーキテクチャ構築・考案.
(脳型LSIプロジェクト:H26開始)・世界トップの新材料・新デバイス技術.
→本当の脳機能の実現へ!
年2010 20301990
コンピュータ世界対応
実世界対応
実世
界向
け高
度情
報処
理能
力
従来型コンピュータ
脳型LSIコンピュータ
計算方式の壁
ハード・ソフト融合した新しい情報処理の世界
脳型LSIコンピュータ
米国IBM社(2014年8月7日)“True North”開発に成功
・脳型LSIコンピュータの第一歩.神経回路網のモデル化留まり.→人間の脳機能に至っていない!
2014年8月:米国IBM社“True North”発表.
<通研の取組>
脳型計算+従来技術
脳型LSI方式に基づく基本要素(IEEE Signal Proc. Let., 2015)
最新研究成果の例:脳の神経細胞(ニューロン)を模倣した確率的パルス信号を用いることで,脳型LSIをコンパクトに実現
89% energy reduction with 0.586% accuracy loss using TSMC 65 nm CMOS
第一次視覚野(V1)の単純型細胞の処理を近似
画像認識のための特徴抽出処理を実現
状況に応じて脳のようにパルス信号数を変更することで,エネルギーを削減
N. Onizawa, et al., ESSCIRC’17.
2.不揮発MCU用要素回路技術
羽生・夏井研究室 www.ngc.riec.tohoku.ac.jp
3. 脳型コンピューティング向けダーク・シリコンロジックLSIの基盤技術開発
産学連携を希望するテーマ例
・エナジーハーベスティングIoTデバイス
・ロボットビジョン向け動画像処理
・エッジ型学習ハードウェア
・組み込み向けディープニューラルネットワーク
エナジーハーベスティングで動作する超低消費電力MCUの実現を目的とした低消費電力化・高性能化のための要素回路技術を開発
革新的超低消費電力MCUの実現に向け,(1)不揮発FPGAの多機能化&低消費電力化技術,(2)メモリアクセス高効率化技術,について検討
データ再利用によるメモリアクセス高効率化技術
無充電で長時間使用できる究極のエコIT機器の実現(PM:佐橋政司)サブテーマ「スピントロニクス集積回路プロジェクト」(代表:大野英男)
DATA(50MHz)
ADDR(50MHz)
32b
itM
RA
M(5
0MH
z )
DATA(100MHz)
ADDR(100MHz)
CP
U(100MHz )
Acc
ele
rato
r
読込データ選択 先読データ保持
先読アドレス生成
reg cmp
MRAM_reg1
Pre-fetch addressgenerator
Output control
MUX
MUXMRAM_reg0
Performancemetrics
ConventionalProposedw/o cache w/ cache
Area ratio 1.00 7.08 1.54Voltage [V] 1.1 1.1 1.1Frequency
[MHz] 50 ~100 ~100
Peak perf. [MIPS]
49.56 99.12 99.12
Power [mW] 0.334 0.571 0.487Peak efficiency
ratio 1.00 1.17 1.37
Temperature range Wide* Wide Wide
* Range becomes narrow at 100MHz operation.
x2.00x0.22
x1.17
x2.00
命令メモリから先読みしたデータ(32bit)をレジスタに保持しておくことで,16bit命令が連続して実行される際の冗長なメモリアクセスを省略→データ読込の高速化D. Suzuki, et al., SSDM, 2017.
コンパクト・多機能不揮発FPGA回路の実現
選択回路 (書込み & 読出し)& 制御回路 (共通)
MRAMセル
MRAMセル
MRAMセル
シフト入力/回路情報
センスアンプ (共通)
論理出力/シフト出力
アクセストランジスタ (2Tr.)
MTJ (SOT)素子 1個
論理入力
間欠動作時の消費電力 [nW]
-99%
0
100
200
1100
1200
SRAM 不揮発SRAM(完全退避)
不揮発SRAM(間欠退避)
提案回路
動的電力 SOT書込み電力 待機電力
1163
1241
1651152
11 11 11
1229
153
12
1
1
選択回路によるシフト機能の実装により書込み回数を削減→SRAMベース構成と比較して99%の消費電力を削減しつつトランジスタ数の64%削減を達成 M. Natsui, et al., SSDM, 2017.
電力を無駄に消費しない演算を可能にする,極細粒度パワーゲーティング技術を不揮発性非同期式回路で実現することで,脳に迫る低消費電力性を目指す
基盤研究(S)「脳型コンピューティング向けダーク・シリコンロジックLSIの基盤研究」(H28~32年度,研究代表者・羽生貴弘)
エナジーハーベスティングでの動作環境を想定.供給電力がしきい値を下回った場合,途中データを自動バックアップ供給電力復帰後に,演算途中から再開可能
自動バックアップを実現するため,クロックを用いない非同期式回路と不揮発性記憶素子であるMTJ素子を融合した極細粒度パワーゲーティング基本回路を提案 N. Onizawa, et al., ASYNC, 2017.