取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ v2403-m-di 4wd ops 付き · 2017-07-11 ·...

52
取扱説明書 AR522 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI、4WD、OPS 付き

Upload: others

Post on 07-Aug-2020

2 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

取扱説明書

AR522

モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI、4WD、OPS 付き

Page 2: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

2

警告:本機の誤った使用は深刻な怪我を招きます。本機操縦は元より、整備点検、セットアップを

行う前に必ず本書を熟読して下さい。

お読みになる前に

本取扱説明書は AR522の安全な使用、操縦、調整、整備、ト

ラブルシューティングについて記載されており、巻末(又は別紙に

て)にはパーツリストを掲載しています。本機とともに大切に保管し、

必要に応じて参照できるようにして下さい。

本機を使用する前に、本取扱説明書を熟読して下さい。安全

な使用、操縦、整備に関する記載事項に従い。機械寿命を最大限に生かし、整備の効率化を図

って下さい。シリアル番号を打刻しているプレートは本機後方に取り付けられています。

目次

1 安全 4

1.1 安全の指針 4

1.2 重要安全事項 5

2 仕様 7

2.1 製品証明 7

2.2 V2403-M-DI エンジン 7

2.3 本体 7

2.4 寸法、重量 8

2.5 刈込ユニット 8

2.6 アクセサリ 8

2.7 取扱説明書 8

2.8 デカル 9

3 デカル 9

4 コントロール 12

4.1 アイコン 12

4.2 コントロール 13

4.3 コントロールパネル 15

4.4 作業警告音 16

5 作業 18

5.1 日常点検 18

5.2 インターロックシステム 18

5.3 作業手順 19

5.4 始動 20

5.5 停止/駐車 21

5.6 走行/移動 21

5.7 刈込 21

5.8 刈込速度 22

5.9 牽引/運搬 22

5.10 傾斜地における作業 23

5.11 日常点検 23

6 メンテナンス、グリスアップチャート 25

6.1 一般 25

6.2 メンテナンスチャート 26

6.3 グリスアップチャート 27

7 メンテナンス 28

7.1 一般 28

7.2 エンジン 28

7.3 エンジンオイル 29

7.4 エアフィルター 29

7.5 燃料 30

7.6 燃料システム 30

7.7 バッテリー 30

7.8 バッテリーのジャンプスタート 31

7.9 バッテリー充電 31

Page 3: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

3

7.10 マフラー、排気 32

7.11 油圧ホース 32

7.12 油圧オイル 32

7.13 油圧フィルター 33

7.14 電気システム 33

7.15 ラジエーター 34

7.16 ROPS 35

7.17 タイヤ 35

7.18 ホイール組み付け手順 35

7.19 ブレード点検 36

7.20 ブレード研磨 36

7.21 管理と清掃 37

7.22 保管 37

8 調整 39

8.1 一般 39

8.2 刈込速度 39

8.3 ベルト 39

8.4 ニュートラル調整 40

8.5 前進、後進速度 40

8.6 ステアリング トーイン 41

8.7 トラクションコントロールシステムキャリブレー

ション 41

8.8 刈高 42

8.9 締め付けトルク 44

9 トラブルシューティング 45

9.1 一般 45

9.2 コントローラーランプ 46

9.3 電気回路 47

10 刈込品質 48

10.1 刈込品質のトラブルシューティング 48

10.2 洗濯板 48

10.3 ステップカッティング 49

10.4 スカルピング 49

10.5 刈り残し A 50

10.6 刈り残し B 50

10.7 刈り残し C 51

10.8 刈込ユニットの不一致 51

Page 4: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

4

Page 5: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

5

Page 6: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

6

Page 7: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

7

2 仕様

2.1 製品証明

68131 – AR522-T4I、 5 デッキ、4WD、ROPS

コーションプレートは右記のように、シリアルナンバーが刻印

されており、オペレーターから見て本機の右側のタイヤ付近

のシャーシ部分に取り付けられています。常にこのシリアル

ナンバーを参照して、部品発注や修理を行って下さい。

2.2 V2403-M-DI エンジン

製造 クボタ

モデル V2403-M-DI ディーゼル、4 サイクル、水冷

馬力 48.9 馬力

備考:実馬力は、作業時の状況や環境によって記載上の仕様に比べ減少します。

ボア 87mm

ストローク 102.4mm

排気量 2,434cc

トルク 158Nm@1,600rpm

燃料 タイプ:ディーゼル、レート:セタンレート 45、容量:65 リットル

ガバナー設定 高回転:2,920rpm、低回転:1,000rpm

オイル 容量:9.5 リットル、粘度:SAE 10W30、API分類:CJ-4

エアフィルター ドナルドソン、2 層乾式エヴァキュレーターバルブ、サービスインジケーター付

オルタネーター 45Amp

2.3 本体

タイヤ 前輪:26.5x14-12 6ply、後輪:22.5x10-8

タイヤ空気圧 前輪:16psi、後輪:12psi

バッテリー タイプ:12V 600 CCA、グループ:BCI 24

サービスブレーキ トラクション回路を通るダイナミックブレーキ

駐車ブレーキ 油圧式走行モーター一体型

速度 刈込速度:11km/h、移動速度:19.3km/h、後進速度:8.1km/h

油圧システム 容量:37.85 リットル、種類:グリーンケア 68、フィルター様式:10 ミクロン、

ステアリング:油圧式パワーステアリング

Page 8: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

8

2.4 寸法、重量

寸法 全長:3,302mm、全高(ROPS 含む):2,108mm、幅(刈込時):2,486mm、

幅(移動時):2,489mm

重量 1,674kg(デッキ上昇、オペレーター非搭乗時)

2.5 刈込ユニット

刈幅 2.54m

刈込ユニット数 前.3 台、後 2 台

刈高 19~133mm(6mm毎)

2.6 アクセサリ

パーツリストを参照に、ジャコブセンの販売店にお問い合わせ下さい。

注意:ジャコブセン社製以外のアクセサリ、部品の本機への取り付け、使用は怪我、機械故障の原

因となります。また、これらにより生じた不具合は保障の対象にはなりません。

交換用 2 ポスト POPS 67844

キャノピー 68127

ラッチのフードロック 1004049

ボールケージ 4265201/4265202

標準ブレード 4163106

ハイリフトブレード 4137186

ローリフトブレード 4124084

2.7 取扱説明書

オペレーション、メンテナンスマニュアル 4273092

パーツリスト 4273091

エンジンパーツカタログ 4273093

サービス、リペアマニュアル TBD

2.8 デカル

割愛

Page 9: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

9

3 デカル

次のデカルに十分に熟知し、何の注意喚起をしているかを理解して下さい。

全て安全に関わる重要な表示です。

危険

ブレードへの接触や長期保管後の使用は、深刻

な怪我や死の結果を招きます。

・作業中にディスチャージ用カバーまたは、マルチン

グ用のカバーを取り外さないで下さい。

・刈込ユニットが上昇している時や曲がり破損して

いる時は作業を行わないで下さい。

・周囲に人がいる際は、作業を行わないで下さ

い。

重要

オイルの補充を行わないで下さい。

空冷装置へのオイルの補充は、爆発の可能性や

エンジンを制御できなくなる原因になるかもしれま

せん。これはエンジンへ深刻なダメージを与えること

になります。

警告

ラジエーター内に圧力がかかっている際は、怪我を負わないようにキャップを

ゆっくり取り外して下さい。

危険

バッテリー使用時の深刻な怪我を避けるために

1.黒いマイナスのアース線を常に先に取り外して下さい。

2.火燃性のあるものは近付けないようにし、希硫酸への接

触は避けて下さい。

バッテリー充填時の深刻な怪我を避けるために

1.プラスのターミナルへプラスのケーブルを繋いで下さい。

2.アースさせることのできる車両のフレームへ良好なバッテリ

ーのマイナスのケーブルを繋いで下さい。

Page 10: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

10

・取扱説明書を読み、機械の使用に習熟していない作業者には作業を行わせないで下さい。

・ブレードがシールドの中に確実に収められていることを確認して下さい。

・可動する箇所には手足や衣類を近付けないで下さい。

・清掃、調整、修理を行う前に、全ての動作の停止を確認し、パーキングブレーキをかけ、エンジンを

停止させて下さい。

・本機には運転者以外乗ることができません。

・周囲に人がいる際は、作業を行わないで下さい。

・20 度を越す傾斜地では使用しないで下さい。

自身や周囲の人の怪我を防止するために、防護具無しでこの刈込ユニットの作業を行わないで下さ

い。

警告

火傷を防止するために、マフラーやマフラーシール

ドに触れないで下さい。66 度を超えている可能

性があります。

Page 11: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

11

警告:潜在的危険回避のため、決して各ガ

ードプレート無しで本機を操縦しないで下さ

い。

重要:本機は生分解性グリーンケアオイル

68 を使用しています。5 ガロンペイル缶の品

番は 5003103です。10W30仕様のオイルが、

代替作動油です。

トラクションペダル

作業時(閉) 牽引時(開)

Page 12: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

12

4 コントロール

4.1 アイコン

警告

取扱説明書を読み、全ての操作を正確に習熟するまで刈込操作を行わないで下さい。

刈込作業を行う前に、上記の全ての表記の意図や位置を習熟して下さい。

警告:本書を読み、各操作部位がどのように作動させるか熟知する前に、本機を操縦しないで下さ

い。

Page 13: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

13

4.2 コントロール

A 円形ステアリングハンドルレバー、B 刈込速度ストップ、

C 走行ペダル(前進)、D 走行ペダル(後退)、E シート調節、

F 油圧オイルキャップ レベルゲージ、G エアクリーナーインジケーター、

H 燃料キャップ、J アラーム、K コントローラー ヒューズ、

L ホーンスイッチ、M グロープラグライト、N 刈込装置上昇、

P PTO スイッチ、R ライトスイッチ、

S トラクションコントロールスイッチ、T エンジンスロットル、

U イグニッションスイッチ、V コンビネーションゲージ、

W ブレーキスイッチ

A 円形ステアリングハンドルレバー

レバーを引くとステアリングがフリーになります。ハンドルを上下させ希望の位置に動かして

下さい。レバーを解放するとその位置でハンドルが固定されます。

注意:刈り込み中に決してハンドル位置の調節を行なわないで下さい。調整前には必ず本機を完

全に止め、駐車ブレーキをかけて下さい。

Page 14: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

14

B 刈込速度ストップ

刈込中の前進走行速度を制御します。刈込中は低速度域で走行して下さい。レバーをひっくり返し

走行ペダルを踏み込んだときにストップボルト D1 に当たるようにして下さい。全速で走行する場合は、

レバーを D3 の位置に戻し、D2 を所定の刈込速度になるように調節して下さい。

パーツ・メンテナンスマニュアルを参照して下さい。

C 走行ペダル(前進)

走行ペダルを前進方向に踏み込んで下さい。踏み込み加減を緩めると減速し、完全に解放すると

停止します。

D トラクションペダル(後進)

後進方向に踏み込むと本機が後進します。進行方向を変える時は、完全に本機が停止してからも

う一方向のペダルを踏み込んで下さい。

E シート調節

左手に有るレバーを引き出し、前方及び後方にスライドして下さい。シートテンション調節はシート前

面のレバーを回し、調節して下さい。

F 油圧オイルキャップ、レベルゲージ

本機を冷却し、新しいオイルを注入して下さい。決して注ぎ過ぎないように注意して下さい。

G エアクリーナーインジケーター

エンジンにあるエアクリーナーの状態を示します。ゲージ表示位置に赤いマークが現れたら際は、エアフ

ィルターを掃除、交換して下さい。7.4 参照。

H 燃料キャップ

燃料タンクにはディーゼル燃料を入れて下さい。最低セタン値は 45 です。セクション 5.11 参照。

J アラーム

警告灯 N,Y と共に警告音が緊急の注意喚起のため鳴ります。 4.4 参照。

K コントローラー・ヒューズ

コントローラーは運転席の真後ろにあります。このコントローラーは本機電気系統への診断・モニター

機能が付属しています。パーツ・メンテナンスマニュアルを参照して下さい。

コントローラー上には 2 個のヒューズが装着されています。ヒューズを交換する際はパネルを開けて下さ

い。

注意:電気系統への整備は熟練者が行なって下さい。ヒューズを交換する前には必ず本機を停止

させ、キーを抜いて下さい。

Page 15: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

15

4.3 コントロールパネル

L ホーンスイッチ

このスイッチを押すとホーンを使用することができます。

M グローランプ

イグニッションキー(U)を駆動(RUN)に入れた時に、グロープラグが起動するとグローランプが点

灯します。ライトが消灯するまでエンジンを始動させないで下さい。

N 刈込ユニット昇降レバー

このレバーは刈込ユニットの昇降時に使用します。レバーを前に倒すと刈込ユニットは

降り、手前に引くとユニットは上がります。

マニュアルモード:PTOスイッチ Q を OFFの位置に設定して下さい。全ての刈込ユニットはリフトレバー

に圧がかかっているときは昇降できます。

オートマティックモード:PTO スイッチを ON にし、レバーを下げ方向に一押しすると刈込ユニットは下が

り自動的に作業が始まります。このモードでは、レバーを上げ方向に一押しすると、刈込ユニットがクロ

スカットの位置まで持ち上がります。完全に引き上げる時は、レバーを引き続け完全に刈込ユニットを

上げて下さい。

備考:オートマティックモードでの昇降操作時に、約 3 秒間反対方向にリフトレバーを動かすと全ての

刈込ユニットの回転が停まり、マニュアルモードは開始位置を選択することができます。

Q PTO スイッチ

PTO スイッチは 2 段階スイッチです。スイッチが押し込まれた状態が OFF、引き上げられた状

態が ON です。このスイッチによって、マニュアルモード、オートマティックモードの切替を行ないま

す。PTOスイッチが押し込まれている状態で刈り込みが開始されます。PTOスイッチが引き上げられて

いる時は、自動的にトラクションコントロールが行われ、リフトレバーはオートマティックモードの状態にな

ります。

R ライトスイッチ

作業灯の入り切りをします。スイッチ前方を押すとライト ON、後方を押すと OFF です。

S トラクションコントロール

トラクションコントロールスイッチです。このスイッチを入れるとデッキのダウンプレッシャーを低減さ

せ、本機の走行能力を高めます。走行能力は上がりますが、デッキの重圧低下によってユニッ

トが流れ、刈込の均一性を犠牲にすることがあります。デッキのダウンプレッシャーを増加させる

にはスイッチを OFF にいれて下さい。

もう一度スイッチを入れることでトラクションコントロールを解除することができます。走行能力を減少さ

せることで、デッキの追従性を上げることができます。

Page 16: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

16

T エンジンスロットル

エンジンスピードを制御します。通常本機作業時はフルスロットルにレバーを入れます。

U イグニッションスイッチ

イグニッションスイッチは OFF、ON(駆動)、グロープラグ、始動の 4 段階切替です。ON

ポジションではコントローラープログラムが始動し、入出力の電気回路を制御します。グ

ロープラグの位置は本機においては何の機能も持ちません。

パーツ・メンテナンスマニュアル 5.4 を参照して下さい。

V コンビネーションゲージ

燃料ゲージ、作業時間、刈込情報や警告の表示をすることができます。

W 駐車ブレーキロック・解除

駐車ブレーキをかける時は、ロックを前方へ動かしながらスイッチを押して下さい。駐車ブレーキ

ランプが点灯します。通常の刈込作業は駐車ブレーキを解除して行います。駐車ブレーキを

解除するためには、スイッチを後方に動かし、駐車ブレーキランプが消灯します。

備考:駐車ブレーキをかけた状態で刈り込みを行わないで下さい。

4.4 作業警告音

コンビネーションゲージは作業時間、燃料計を表示し、警告ランプで本機の警告情報を作業者にお

知らせします。

4.4.1 インジケーターランプ

コンビネーションゲージは 6個の警告ランプで本機の状態を表示します。

冷却水ランプ:冷却水温度が110℃を超えた時は、冷却水ランプが赤く点灯しますので、本

機を直ちに停止して下さい。刈芝や葉がリアスクリーンやラジエーターへの空気の通過を妨げ

ているかもしれないので、清掃を行って下さい。エンジンをかけ続けた状態で冷却水温度が

下がらない際は、本機の修理を行って下さい。

警告

ディーゼルエンジンの冷却水は圧力がかかっています。エンジンを切った後に冷却水の量の点検や補

充を行って下さい。

Page 17: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

17

油圧オイルフィルターランプ:油圧オイルフィルターランプが赤く点灯した時は、オイルフィルター

の交換を行って下さい。刈込作業から戻り、早急にフィルターの交換を行って下さい。

油圧オイルレベルゲージ:油圧オイルレベルゲージランプが赤く点灯した時は、油圧タンク内

のオイル量が減少しているので、直ちに刈込作業を停止して下さい。接続部やホース、油

圧装置の周辺からのオイル漏れの有無を点検して下さい。刈込作業から戻り、整備を行って下さ

い。

警告

油圧オイルには圧力がかかっているため、刈込ユニットを下げ、オイルの温度が下がった後に、オイル

量を確認しオイルの補充を行って下さい。

エンジンオイル圧ランプ:エンジンオイル圧ランプが赤く点灯した際は、エンジンオイル圧が低

下しているため、直ちに刈込作業を停止して下さい。エンジンオイルの量を確認して下さい。

オイルが適切な量に達してもランプが消えない際は、エンジンを切り、牽引をして本機の修理を行うこ

とができる場所へ運んで下さい。エンジンへの致命的なダメージを避けるため、ランプが点灯している

間はエンジンをかけないで下さい。

パーキングブレーキランプ:パーキングブレーキランプが赤く点灯している時は、パーキングブレ

ーキがかかっているため、アクセルペダルを踏み込まないで下さい。

バッテリーランプ:バッテリーランプが点灯している時は、バッテリーの電圧が11.5ボルト以下に

低下しているため、刈込作業を停止し、バッテリーの充電を行って下さい。

Page 18: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

18

5 作業

5.1 日常点検

注意:日常点検はエンジンを停止させ、全ての作動液が冷えてから行なって下さい。刈込ユニットを

降ろし、駐車ブレーキをかけ、エンジンを止め、キーを抜いて下さい。

1. 機械全体を目視点検し、破損、消耗している箇所はないか、紛失物はないか確認して下さい。

燃料・オイル漏れはないか接続部、ホース、チューブを確認して下さい。

2. 燃料供給、ラジエータークーラント量、クランクケース内オイル、エアクリーナーインジケーターを確

認して下さい。全ての作動油、作動液はエンジンが冷却された状態で規定値まで満たして下さ

い。

3. 全ての刈込ユニットが同じ刈高になっているか確認して下さい。

4. タイヤ空気圧が適当かどうか確認して下さい。

5. インターロックシステムをテストして下さい。

注意:詳しい整備・点検については、パーツ・メンテナンスマニュアルを確認して下さい。

5.2 インターロックシステム

1. インターロックシステムはパーキングブレーキをかけずに、走行ペダルがニュートラルでなく、PTO スイ

ッチが ONである状態で、始動しないようにするシステムです。

警告:決してインターロックシステムを解除したり、改造した状態で、本機を操縦しないで下さい。

2. インターロックシステムが適切に作動するかどうか、以下のテスト手順で確認して下さい。以下表

の通りにテストできない時は、テストを中断し点検修理を行なって下さい。

● エンジンがテスト 1 で始動しない。

● テスト 2,3,4 でエンジンが始動しない。

● テスト 5,6 でエンジンが駆動し続ける。

3. 以下のチャート表を参照し、標注の Xマーク通りにテストを行なって下さい。それぞれのテストの間

は一旦エンジンを停止させて下さい。

テスト 1:通常始動手順を示しています。オペレーターは席に座り、駐車ブレーキをかけ、ペダルから足

を離し、PTO スイッチが OFF の状態です。エンジンは始動しなくてはいけません。

テスト 2:PTO スイッチが ON のときは、エンジンは始動してはいけません。

テスト 3:駐車ブレーキが解除された状態でエンジンは始動してはいけません。

テスト 4:走行ペダルが踏まれているときエンジンは始動してはいけません。

テスト5:エンジンを通常手順で始動し、PTOスイッチをONにし、座席より体を浮かせて(*)下さい。

テスト 6:エンジンを通常始動させ、駐車ブレーキを解除し、座席より体を浮かせて(*)下さい。

Page 19: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

19

テスト 着席 駐車ブレーキ 走 行 ペ ダ ル

ニュートラル

PTO スイッチ エンジン始動

ハイ イイエ ハイ イイエ ハイ イイエ ハイ イイエ ハイ イイエ

1 X X X X X

2 X X X X X

3 X X X X X

4 X X X X X

5 X * X X X *

6 X * X X X *

*座席より体を浮かすと、7秒以内に刈込ユニットは停止しなければなりません。

5.3 作業手順

警告:OPS は本機の一部です。OPS が装備されている時は常にシートベルトを装着して下さい。シ

ートベルトの締まり具合は常に確認して下さい。OPS 無しの本機においては、決してシートベルトを

装着しないで下さい。本機が万が一転倒した場合は、ハンドルにしがみついて下さい。決して飛び降

りようとしないで下さい。

注意:怪我のないように常に防眼具、防護シューズ、ヘルメット、防耳具を身につけて下さい。

1. シートに座らずに本機エンジンを決して始動させないで下さい。吹出し口付近には決して人を近

づけないで下さい。

2. 通気性の悪い密閉された場所で、エンジンを始動させないで下さい。

3. 刈込ユニット、動作部分には手足、指を近づけないで下さい。エンジンが稼働中のときは決して

整備をしないで下さい。

4. 本機及びアタッチメントは、破損・紛失が認められるときは決して始動しないで下さい。

5. 本作業に取り組む前に必ずテストを行い、本機操作手順・方法を習熟して下さい。

6. 最善・安全な作業手順を遵守して下さい。芝の高さ、傾斜の具合、表面の状態を考慮して下

さい。それぞれの条件は何らかの調整、注意を要する可能性があります。

7. 刈込ユニットの放出方向に気をつけて下さい。決して人に対して放出口を向けないで下さい。本

機作業中は決して機械の傍に人を寄せないで下さい。本機所有者・オペレーターは周囲の人

又は物への破損、損害に対し責任があります。

注意:作業を行なう前には、作業予定地にあるゴミ等不要物をできる限り除去して下さい。これらは

ユニットに吸い込まれ、外部に飛び出してくる恐れがあります。新たな作業場所では細心の注意を払

って下さい。本機はいつでも制御可能な速度で走行させて下さい。

8. 砂利、小石等のあるような駐車場、カート道の傍での作業では、飛散した小石が周囲に当たら

ないように十分に注意して下さい。

9. 刈込を行なわない時は、必ず PTO スイッチを常に OFF にして下さい。

10. 他の車両等が通る道を横断する際は、常に PTO スイッチを OFF にし、刈込ユニットを完全に上

Page 20: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

20

げて低速走行して下さい。

11. 障害物に当たった時、刈込ユニットに吸い込んだとき、異常な振動・音を発した時は直ちに本機

を停止させ、点検して下さい。作業を続行する前に、破損のある場合は必ず修理をして下さい。

警告:本機の洗浄、修理、調整を行なう前に、怪我をしないように常に全ての駆動を切断し、刈込

装置を下げ、駐車ブレーキをかけ、エンジンを停止させ、キーを抜いて下さい。

12. 傾斜地では速度を落とし、細心の注意を払って下さい。特に下り斜面での作業に注意して下さ

い。

13. 本機を上り坂で後進させるときは、後方に人・物がないか十分に確認して下さい。曲がり角、茂

み、木々等視界をさえぎるものの近くでは特に注意して下さい。

14. 刈込ユニットを掃除する前には決して手を使わないで下さい。刈込刃に付着した刈芝等を除く

時はブラシ等を使用して下さい。ブレードは極めて鋭利な状態で大怪我をする恐れがあります。

5.4 始動

注意:補助燃料を使用してエンジンを始動させないで下さい。この種の燃料を使用すると吸気口周

辺に破損を与え、エンジンが停止しなくなりエンジンに大きな破損を与える恐れがあります。

警告:怪我をしないように、エンジン始動前は、シートにすわり、駐車ブレーキをかけ、走行ペダルをニ

ュートラルにし、PTO スイッチを OFF にして下さい。

1. 運転シートに座り、PTO スイッチ(P)を OFF にし、パーキングブレーキスイッチを(W)を ON にして

下さい。本機が OPS を装備している場合、必ずシートベルトを装着して下さい。

2. スロットルレバー(T)を半分開いて下さい。

3. イグニッションスイッチ(U)を( )の位置に入れて下さい。注意:この時、コンビネーションゲージ(V)

の警告ランプとグロープラグランプが点灯しますので、ランプを確認した後に作業を行って下さい。

注意:キーは 10 秒以上始動位置に決して

回さないで下さい。10 秒後に始動回路は切

断されます。この場合はキーを OFF 位置に

戻し、再度やり直して下さい。また、エンジン

を高回転にする時は徐々にスロットルを上げ

て下さい。

Page 21: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

21

5.5 停止/駐車

停止:

走行ペダルから足を離し、ペダルがニュートラル位置に戻ると、自動的にブレーキがかかり減速し、やが

て停止します。本機が停止したら駐車ブレーキをかけ、エンジンを停止させ、運転席を離れる前には

必ずキーを抜いて下さい。

一般的な駐車:

1. PTO スイッチを切り、刈込ユニットを移動ポジションまで引上げ、作業地から退避して下さい。

2. 駐車場所にふさわしい、平らな場所を探して下さい。トラクションペダルから足を離し本機を完全

に停止させて下さい。全ての駆動を停止し、刈込ユニットを下げ、駐車ブレーキをかけ、スロットル

をアイドリング状態まで下げて下さい。エンジンを 3-5 分無負荷状態で駆動させて下さい。

3. パーキングブレーキをかけ、エンジンを停止させて下さい。また停止後は常にキーを抜くようにして

下さい。

緊急事態で本機を急遽駐車しなければいけないときは、現場監督キーパーの指示に従って下さい。

傾斜地に駐車する時は必ず木片・ブロック等の輪留めをかけて下さい。

5.6 走行・移動

本機走行・移動のときは、本書記載の安全に関する事項を通読して下さい。後進する時は背後の

状況を常に確認して下さい。本機で決して公道を走行しないで下さい。

刈込ユニットを移動ポジションまで引き上げる:

PTO スイッチを OFF にいれ、刈込ユニット昇降レバーを引き戻し、完全にユニットが上がりきるまで保

持して下さい。刈込 PTO スイッチは移動中必ず切断して下さい。

5.7 刈込

警告:ブレードが回転中は、手足、指、衣類が巻き込まれないように、細心の注意を払って下さい。

決して、手で刈込ユニット、刃の洗浄を行なわないで下さい。ブラシ等を用いて下さい。

研ぎ澄まされたブレードは大変危険です。本機は決して放出シュート、マルチングボード無しに使用し

ないで下さい。

刈込:

1. PTO スイッチを引き、ON ポジションに入れて下さい。これにより、刈込とユニット昇降の関係刃は

オートマティックモードになります。

2. 刈込ユニットを一押しするとユニットは完全に下がり刈込が始まります。

3. レバーを引き戻すとユニットはクロスカットポジションまで上がり、ブレード回転は停止します。そのま

まレバーを保持し続けると完全にユニットは引き上げられます。

4. トラクションコントロールを ON にするとユニットへの荷重を調整することができます。

マルチングボード取付:

Page 22: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

22

マルチングボード(オプション)を放出用ボードの代わりに使用することができます。本機をどちらかのボ

ード無しの状態では決して使用しないで下さい。

1. PTO スイッチは OFF に入れ、ユニットを完全に降ろし、駐車ブレーキをかけ、エンジンを停止させ

て下さい。

2. 放出用ボードを取り付けているボルト、ナット類を取り外して下さい。

3. マルチングボードに交換して下さい。取り外したボルト・ナットを活用して完全に取り付けて下さい。

取り外した放出用シュートは安全な場所に保管して下さい。

5.8 刈込速度

高い刈り込み品質を実現するためには、刈込速度は通常移動速度に比べて低速です。一般的な

刈込速度は 10-11km/h は工場出荷時の状態で設定され、殆どの状況、条件に対応できるはずで

が、現地状態によっては異なる速度が望ましい場合があります。状況に応じて対応して下さい。

詳しくはパーツ・メンテナンスマニュアル参照して下さい。

5.9 傾斜地における作業

警告:転倒の可能性を最小限に抑えるために、

傾斜地では安全な方法で作業を行って下さい。

傾斜地に向かい垂直に登り降りし、決して平行

に(一方の側面が傾斜に面した状態)作業を行

なわないで下さい。不要な旋回は芝を痛め、速

度を落とし、考えられる危険を考慮して作業を進

めて下さい。

注意:決して傾斜 20 度を超える斜面では作業

を行わないで下さい。

本機は通常作業条件下では十分な走行能力

を備えています。傾斜地、特に芝が濡れている時

は、細心の注意を払って作業を行なって下さい。

濡れた芝は走行能力を落とし、ステアリング能力

を減退させます。

1. エンジンは常に全開で、走行速度は低速に

調整して下さい。刈込品質は速度により左

右されます。

2. トラクションコントロールを入れ、デッキと本機

との重量バランスを調整して下さい。

3. 本機がスライド、またはタイヤマークが芝に残

る場合は、傾斜への進入角をタイヤマークが消え、走行力が回復するまで和らげて下さい。

Page 23: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

23

4. タイヤマークが残る時は、傾斜侵入角が急であることと同時に、作業不適であることを示していま

す。ゆっくり後進して退避して下さい。

5. 急な傾斜を下る際は、本機転倒の可能性を減らすために、刈込ユニットを下げて下さい。

最大の走行能力を得るには、正しいタイヤ空気圧は必須です。

前輪/16PSI、後輪/12PSI

5.10 牽引/運搬

本機が何らかの問題によりエンジン停止状態で作業地より引き上げなくてはならない際には、運搬

用トレーラーを用いるか、無いときは牽引をすることができます。

トレーラーへの積込、積降の際は十分に注意し、しっかりと縛り上げて下さい。移動中に動いたり、落

下する恐れがあります。

長距離の運搬・輸送:

本機を高速道路で輸送する際、本機を荷台に締付ける前に燃料カットバルブを閉め、タイヤ空気圧

を最大にして下さい。運搬車より降ろし、空気圧を通常の数値に下げて下さい。5.9 参照

牽引する前には、牽引バルブを開き、エンジンをかけずに本機を動かして下さい。エンジンをかけると

他の油圧装置に破損を与える恐れがあります。

牽引バルブ(A)は運転席下の油圧ポンプ上にあります。座席前の床を開き、ドライバー等を用いてバ

ルブ開閉部を回して下さい。バルブは一回転反時計回りに回して下さい。

フロアパネル下のアクセルペダル周辺の右前方にあるブレーキリリースレバーを(B)を反時計回りに回し

て下さい。ブレーキを解除し、ステアリングを右方向へ回しきって下さい。

牽引を行う前にユニットを上昇させて下さい。上昇しない際は、ユニットを取り外して下さい。

牽引バルブ(A)を完全に閉じ、ブレーキリリースバルブレバー(B)を時計回りに回し、牽引を行った後

にフロアパネルを元の位置に戻して下さい。

5.11 日常点検

重要:以下記載事項以上の整備、点検、調節についてはパーツ・メンテナンスマニュアルを参照して

下さい。

1. 本機を平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、パーキングブレーキをかけてキーを抜いて下さ

い。

Page 24: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

24

2. 全ての潤滑ポイントに給油して下さい。発火を防ぐために、使用毎に本機及び刈込ユニットを必

ず洗浄して下さい。洗浄の際はきれいな水を使用して下さい。決して高圧洗浄機を使用しない

で下さい。水を直接操作パネル他電気関連装置に注がないで下さい。水はエンジン及び冷却

装置吸引口に入らないように注意して下さい。

注意:エンジンが熱いうち又は駆動している状態で洗浄しないで下さい。刈込ユニットはエアで吹いて

下さい。ラジエーター、エンジンファンの水による劣化、その可能性を低減します。

3. 作業後には必ず燃料タンクを満タンにして下さい。常にきれいなディーゼル燃料を使用して下さい。

最低セタン値は 45です。

4. 燃料を扱う際は注意して下さい。大変可燃性が高く危険です。適切な容器を用い、注入スポイ

トは本機タンク受口にはまるものを用いて下さい。燃料運搬の際は缶を用いないで下さい。

警告:エンジンが稼働中又はエンジンが熱いうちは、燃料キャップを外したり、燃料補充をしないで下

さい。燃料取扱の際はタバコは決して吸わずに、給油は屋内で行なわないで下さい。

燃料をこぼさないように細心の注意を払って下さい。万が一こぼれた燃料は速やかに拭き取って下さ

い。燃料保管容器は発火装置を伴う施設、機械、及び火花の散る可能性の有るものの傍に近づ

けないで下さい。燃料タンクキャップはしっかりと閉めなおして下さい。

5. 燃料保管については地方自治体、国の法律を遵守して下さい。

6. 決してタンクに燃料を入れすぎないように、また空にならないように注意して下さい。

7. 油圧チューブ、ホース類を注意深く点検して下さい。濡れた場所はないか、作動油がたれていな

いか確認して下さい。万が一漏れを発見したときは、速やかに該当ホース、部品等を交換して下

さい。

警告:作動油は高温高圧の状況にあります。漏れを点検する時は決して手を使わず、紙等を使用

して下さい。

ホースより吹出す負荷のかかった作動油は優に皮膚を破る力があります。作動油により身体に破損

を負ったときは、速やかに専門の医者に看て貰って下さい。

8. エンジンオイル、油圧オイルチェックは始業前にエンジンをかけずに必ず行なって下さい。オイル量が

少ない時は、フィラーキャップを外し必要に応じて燃料を補充して下さい。

警告:加熱されたクーラント液の噴出から身を守るために、決してエンジン稼働中にキャップを外さな

いで下さい。エンジンを止め、十分な冷却時間を取って下さい。それでもなお細心の注意を払ってキ

ャップを外して下さい。冷たい水を加熱したラジエーターに注がないで下さい。適切な冷却液を使用

して下さい。キャップを元に戻し、しっかり締まっていることを確認して下さい。

9. エンジン冷却後、クーラント液の量を確認して下さい。ラジエーターには COLD マークのある位置

まで冷却液を満たすようにして下さい。

10. 一旦駐車し本機を離れる場合は常にキーを抜いて下さい。未熟者及び部外者による本機稼

動を防いで下さい。

11. 日の初め、終わりには必ずエンジンオイル及び油圧オイルの量を確認して下さい。少ない場合は

補充して下さい。決して溢れさせないで下さい。

Page 25: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

25

6 メンテナンス、グリスアップチャート

6.1 日常点検

警告:本機の洗浄、修理、調整を行なう前に、怪我をしないように常に全ての駆動を切断し、刈込

ユニットを下げ、駐車ブレーキをかけ、エンジンを停止させ、キーを抜いて下さい。

1. グリスアップ前後には、必ずグリスフィッティングをきれいに拭き取って下さい。

2. NLGI規格グレード2LB以上のグリスを使用して下さい。グリスをさす際は手動グリスガンを使用し、

グリスがはみ出してくるまでゆっくりと注入して下さい。決してエアグリスガンは使用しないで下さい。

3. シートランナーに定期的にリチウム系のグリスを注して下さい。

4. 全てのレバーのスムースな動作を確保するために、注油ポイントとして掲載されていないその他の

摩擦ポイント及び支点については、40時間ごとに SAE30 規格のグリスを注して下さい。

5. グリスフィッティング(F1)は 50 時間後と、フィッティング(F2)は 100 時間ごと、フィッティング(F3)に

ついては 200時間ごとに注して下さい。

Page 26: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

26

6.2 メンテナンスチャート

8-10

時間

50

時間

100

時間

250

時間

400

時間

500

時間

1000

時間

1

年毎

参照 グ リ ス

アップ

タイプ

エアクリーナー AR R 7.4

バッテリー充電 I*4 7.9

ベルト I-A*1 R 8.3

冷却水 I-C-A R 7.15

エンジンオイル I R*1 R*5 7.2 III

エンジンオイルフィルター R*1 R*5 7.3

燃料チューブ,取付具 I

燃料フィルター R 7.6

グリスニップル F1 L 6.3 II

グリスニップル F2 L 6.3 II

油圧ホース,チューブ I*3 I 7.11

油圧オイル I-A R*2 7.12 IV

油圧オイルフィルター R* R-AR 7.13

マフラー I 7.10

ラジエータースクリーン I-C/AR 7.15

タイヤ I-A 7.17

ステアリング機構 I*1 I-A

ホイールベアリング L I

電気配線 I*1 I 7.14

A - 補充、調整、B - 清掃、C - 点検、L - グリスアップ、R - 交換、AR - 必要に応じて

*1 – 新車時点検、 *2 – 1 年毎、初回、 *3 – ホース、チューブのオイル漏れ目視点検

*4 – 電圧点検、

*5 – ディーゼル燃料使用時は、エンジンオイルとフィルターの点検期間を短くして下さい。

I – NLGI グレード 2 を注油し、ベアリングを交換、 II – マニュアルグリスガン、 III – エンジンオイル

7.3 参照、 IV – ジャコブセン 油圧オイル – SAE 10W30、またはグリーンケア 68

Page 27: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

27

6.3 グリスアップチャート

グリスニップル

F1-50 時間(毎週)

1 モアピボット(5)

2 リフトアームピボット(5)

3 リフトシリンダーピボット(10)

4 キャスターピボット(10)

5 モアリアローラー(10)

6 アクセルピボット

7 トラクションペダルピボット

8 ボールジョイント(2)

9 ステアリングピボット(2)

10 ステアリングシリンダー(2)

F2-100 時間

1 U ジョイント ドライブシャフト(3)

Page 28: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

28

7 メンテナンス

7.1 一般

警告:本機を洗浄、調整、修理する前に、全ての駆動装置を切断し、刈込ユニットを完全に降ろし、

システム電源を落とし、キーを抜き、バッテリー接続を切離して下さい。

本機が、硬く、平らな場所に駐車していることを確認して下さい。本機をジャッキのみで支えた状態で

の整備は行わないで下さい。ジャッキスタンドを常に使用して下さい。

1. 調整、整備は練達した整備士がおこなって下さい。適当な措置が不可能な場合は、直ぐに最

寄りのジャコブセン社の販売店までお問い合わせ下さい。

2. 定期的に本機を点検して下さい。整備スケジュール・詳細な記録をつけるように習慣づけて下さ

い。

a. 本機をしっかり洗浄して下さい。

b. 全ての稼動部が適切に調整され、グリスアップされていることを確かめて下さい。

c. 本機を操作する前に、壊れている又は消耗している部品を交換して下さい。

d. 全てのオイル類が規定量であることを確認して下さい。

e. 全てのシールド類が所定の位置にあり、しっかり締め付けられていることを確認して下さい。

f. タイヤが適切な空気圧に保たれているか確認して下さい。

3. 調整、修理の際は、宝飾品、サイズの合わない衣服(大き過ぎる)を身に着けないで下さい。

4. 装置の分解、組立はパーツリストのイラストを確認しながら行って下さい。

5. バッテリー、燃料、オイル等の危険物廃棄、リサイクルについては、国・地方自治体の法令・規則

に従って下さい。

7.2 エンジン

重要: エンジンメーカーによりエンジンマニュアルが本機と共に供給されます。エンジンの操作、整備

について習熟できるまで、エンジンマニュアルを注意深く読んで下さい。エンジンメーカーの指示通りに

適切な整備ができると、エンジン自体の寿命を最大限生かすことができます。エンジマニュアルの紛

失、複数部必要な時は、エンジンメーカーに連絡して下さい。

適切な手順、方法によりエンジンを初期稼動するかどうかにより、エンジン寿命、性能に大きな差が

発生します。

注意:本機は、予め決められたガバナー設定で最高の性能を発揮できるように設計されています。

決して、ガバナーの設定を変更したり、エンジン速度を高めたりしないで下さい。

エンジン稼動初期は以下のことに特に気をつけて下さい。

ディーゼルエンジン:

1. 当初 50時間の作業時間では、エンジンは最低摂氏 60度に達するまで若干の時間がかか

ります。この間、最高性能での本機使用は控えて下さい。

Page 29: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

29

2. 最初の 50時間内は、1日に最低 2回オイル量を確認して下さい。通常想定以上のオイル

消費は稼動開始期としては正常ではありません。

3. 使用開始後 50 時間を経過したら、エンジンオイル、オイルフィルターを交換して下さい。

4. オルタネーターベルトを確認、調整して下さい。

5. エンジンそれぞれの装置整備間隔については、エンジンマニュアル及び本書 10.3項を参照し

て下さい。

インジェクションポンプ、インジェクター、燃料システムの整備が必要な場合は、最寄のジャコブセン社

の販売店にお問い合わせ下さい。

7.3 エンジンオイル

エンジンオイル量は、エンジンを始動させる前に、1 日の初めに必ず確認して下さい。オイルが少ない

場合は、給油して下さい。

使用開始後 50 時間で最初のオイル交換を行い、その後 400 時間毎に交換して下さい。エンジンマ

ニュアルを参照して下さい。

API分類において、CD又はCE規格のオイ

ルを使用して下さい。

上段から、摂氏 25度以上、摂氏 0-25度、

摂氏 0 度より低い時

右コラムは適応オイル規格

7.4 エアフィルター

毎日点検表示を確認して下さい。赤い帯状の表

示が現れた際は、フィルターを交換して下さい。点

検、洗浄の目的でエレメントを取り外さないで下

さい。不必要な取り外しは、エンジンにゴミ等不要

物を紛れこませる可能性があります。

整備が必要な場合は、最初にハウジングを清掃

して下さい。エレメントをできるだけ静かに取り外し、廃棄して下さい。

1. ゴミ等が、吸気口に入らないように、フィルターハウジングの内部を洗浄して下さい。

2. 新しく取り付けるエレメントを確認して下さい。破損しているエレメント、適合しないエレメントを使

用しないで下さい。

3. 新しいエレメントをしっかり組み込んで下さい。

4. キャップをはめ、ハウジングが完全に密閉されているか確認して下さい。ダストエバキュエーター(不

要物吸出し口)は下向きになるよう取り付けて下さい。

5. 全てのホースとエアダクトを確認し、ホースクランプを締めて下さい。

Page 30: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

30

7.5 燃料

燃料はとても可燃性が高いため、細心の注意を払った上で、取り扱って下さい。適当な容器、注ぎ

込み用具(燃料タンク注ぎ口サイズに合うもの)を使用して下さい。燃料を運搬する際は缶、じょうご

等不適切な容器は使用しないで下さい。

警告:燃料タンクのキャップを外したままの状態にしないで下さい。エンジンが稼働中、過熱された状

態での給油は行わないで下さい。

燃料を取り扱っている時は、喫煙しないで下さい。

屋内で給油しないで下さい。燃料をこぼさないで下さい。こぼした燃料は直ぐに拭き取って下さい。

燃料は、裸火のそば、火花を発するか装置のそば、気化した燃料に引火する恐れのある装置等のそ

ばに保管しないで下さい。

給油後、燃料キャップは必ずしっかり締め直して下さい。

フィラーネックの 25mm 下の辺りまで燃料を補給して下さい。

きれいな低硫黄(#2)のディーゼル燃料を使用して下さい。セタン値は 45、詳しくはエンジンマニュアル

を参照して下さい。

50 時間使用毎に燃料管、クランプを目視点検して下さい。異常を発見したら直ちに交換して下さ

い。

燃料の保管については、国、地方自治体の制度、規則に従って下さい。詳しい事情については、直

接管轄自治体にお問い合わせになるか、燃料供給業者にお問い合わせ下さい。

決してタンクを完全に空にしたり、燃料を入れすぎないように注意して下さい。

7.6 燃料システム

特定の装置それぞれについての整備間隔については、6.2 項を参照して下さい。フィルターを交換する

前に、フィルターハウジング、フィルター周辺をきれいに清掃して下さい。燃料システム内にゴミ等が入

らないように細心の注意を払って下さい。ディーゼルエンジンの燃料を完全に空にしてしまったり、燃料

フィルター、燃料チューブを外した場合の抽気作業については、エンジンメーカーマニュアルを参照して

下さい。

燃料フィルター交換:

1. タンクの燃料バルブを閉じて、フィルターを取り外し、取り外したフィルターを処分して下さい。

2. ガスケットにオイルを少量塗布し、新しいフィルターを手で絞めて下さい。

3. オイルを補充し、タンクの燃料バルブを開き、フィルターを工具で絞め込んで下さい。

7.7 バッテリー

バッテリーを整備する前には、必ずスイッチが OFF であること、キーが抜かれていることを再確認して下

さい。

警告:バッテリーを整備する際は、防護服、防護レンズ、絶縁工具を使用して下さい。バッテリーメー

カーの指示をしっかり守って下さい。

Page 31: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

31

バッテリーターミナルとケーブルがしっかり締め込まれているか確認し、絶縁グリスをターミナル、ケーブル

端に薄く施し、腐食を防いで下さい。通気キャップ、ケーブルカバーを所定の位置に取り付けて下さ

い。

1. バッテリーを取り付ける際、必ずプラスの赤ケーブルを先に、次にマイナスケーブル(黒)を接続して

下さい。

2. 取り外す際は、マイナスケーブルを先に、次にプラスケーブルを外して下さい。

3. バッテリーとケーブルがしっかり接続されているか、バッテリートレイにしっかり固定されているか確認

して下さい。

危険:バッテリーを扱った後は、しっかり手等を洗浄して下さい。

7.8 エンジンバッテリーのジャンプスタート

本機をジャンプスタートする際は、放電したバッテリーの状態を確認して下さい。7.7参照。

警告:バッテリーは水素ガス爆発を引き起こします。爆発の機会を起こさないようにし、バッテリー付近

での火花の発生を避けて下さい。常にバッテリーから離し、放電をさせるためにマイナスケーブルを本

機のフレームに取り付けて下さい。

ジャンプケーブルを接続する際:

1. 良い状態のバッテリーを搭載した車輌のエンジンを止めて下さい。

2. 良いバッテリーのプラスターミナルと放電したバッテリーのプラスターミナルをケーブルでつないで下さ

い。

3. 良いバッテリーのマイナスターミナルと放電したバッテリーのマイナスターミナルをケーブルでつないで

下さい。

ケーブルを接続した後、良いバッテリーを搭載した機械のエンジンを始動し、本機を起動して下さい。

7.9 バッテリー充電

バッテリー充電は、十分に換気のある場所で行って下さい。バッテリーから生じるガスは爆発を誘発す

る恐れがあります。爆発しないように、火炎・火花を発する機器をバッテリー周辺で使用しないで下さ

い、また近づけないで下さい。

怪我をしないように、チャージャーが ONのときはバッテリーから離れて下さい。破損しかけているバッテリ

ーは爆発する恐れがあります。

1. 7.7 項を参照し、詳しい指示については、チャージャーの取扱説明書を参照して下さい。

2. 充電する前は、常に本機青色の 12 ボルトコネクターを切離して下さい。バッテリーがシールされて

いない場合は、全てのセルにカバーが付いているか確認して下さい。

3. チャージャーが OFF であることを確認して下さい。チャージャーマニュアルにあるように、チャージャー

をバッテリーターミナルに接続して下さい。

4. バッテリーターミナルから、チャージャーを切離す前に、常にチャージャー電源を OFF にして下さい。

Page 32: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

32

7.10 マフラーと排気

排気ガスには一酸化炭素が含まれており、大変有害です。吸い込むと人体に悪影響を与えます。

適切な通気性のない場所では、決してエンジンをかけないで下さい。

一酸化炭素から身を守るため、排気システム全体を日常的に確認して下さい。また、破損したマフラ

ーは直ぐに交換して下さい。

排気の色、音の変化に気づいたときは、エンジンを直ぐに止めて下さい。問題を見つけ、直ぐに修理し

て下さい。

排気マニフォルドにあるネジ類を均等に締め付けて下さい。排気クランプを締め付ける又は交換して

下さい。

7.11 油圧ホース

警告;高温、高圧オイルによる大怪我防止のため、絶対に素手でオイル漏れを点検しないで下さい。紙

または段ボールを使って下さい。高圧で漏れる油圧オイルは皮膚を貫通する危険があります。皮膚に注

入された油圧オイルを放置すると壊疽に発展する恐れがあるため、数時間以内に専門医により外科的に

除去して下さい。

1. 油圧ホースやチューブを点検及び取り外す際は、全ての駆動装置を切断し、カッティングユニット

を完全に降ろし、システム電源を落とし、キーを抜いて下さい。

2. 毎日油圧ホース、チューブを点検して下さい。ホースに濡れた箇所,油染みのある箇所がないか点検

し、磨耗または破損したホースやチューブは交換してから機械を運転して下さい。

3. 油圧ホースやチューブを交換する際は、同じ経路の取り回しを行って下さい。クランプやブラケット、タイ

等を動かし、取り回しを変更しないで下さい。

4. 全てのホースとチューブの接続を 250時間毎に点検して下さい。

重要:油圧システムは、オイルが汚れている際は永続的にダメージを受けることになります。油圧装置を取

り外す前にフィッティングやホースの周囲を清掃し、外部の不純物を取り除いて下さい。

a)油圧装置を取り外す際は、各々のホースの位置のタグや印を付けてフィッティングの周辺を清掃し

て下さい。

b)油圧装置を取り外した際は、ホースの先端にプラグやキャップを取り付け、ポートを開いて下さい。

これは油圧装置への不純物の混入やオイルのこぼれを予防するためです。

c)Oリングを清掃し、締め付ける前にホースのフィッティングが適切に取り付けて下さい。

d)ねじれたホースは、カプラーの緩みの原因になり、作業中の可動やオイル漏れを起こします。

e)よじれたりねじれているホースはオイルの流れを制限し、システムの故障やオイルのオーバーヒート、

ホース不良の原因になります。

7.12 油圧オイル

6.2 を参照すると仕様上の整備期間が記載されています。

大きな油圧装置の不良、オイル内への水の混入、異臭に気付いた際は、オイルを抜き取って交換し

Page 33: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

33

て下さい。

油圧オイルを変更する時に、オイルがフィルターから少量でも抜けきらない際は、オイルフィルターを交

換して下さい。

油圧オイルの変更

1. 注入口やシステムへの不純物の混入を防ぐために、周囲を清掃して下さい。

2. タンクの底からドレンボルトを取り外して下さい。

3. オイルを抜き取った後に、ドレンボルトを取り付けて油圧オイルを補充して下さい。

4. エア抜き

a)システムのエア抜きを 5分間行い、オイル量を一定にして本機での作業を行って下さい。この時に、

オイル量の警告音が鳴る可能性があります。

b)オイル量が一定になり次第、エア抜きを行い、レベルゲージを参照してオイル補充を行って下さい。

エンジンを始動し、オイル警告音が消えたことを確認して下さい。

7.13 油圧オイルフィルター

油圧システムは 10 ミクロンのリターンフィルターが取り付けられており、作業中は常時フィルターを通し

て下さい。フィルターを通る油圧オイルの通過量が少ない際は、油圧オイルフィルター警告ランプが点

灯します。油圧システムを保護し続けるために、ランプが点灯した後はできる限り早くフィルターの交換

を行って下さい。

備考:気温が低い時期は、作業時の温度に達するまでの間はランプが点灯する可能性があります。

暖気運転を行い、ライトが消えた後に刈込作業を行って下さい。

オイルフィルター交換:

1. 古いフィルターを取り外して下さい。

2. 新しいフィルターを取り付け、手で絞めて下さい。

3. 油圧システムを使用せずに 5 分間アイドリングを行って下さい。この時、オイルレベル警告音が鳴

る可能性があります。

4. リザーバーの中の油圧オイル量を確認し、レベルゲージの適量値まで補充を行って下さい。

7.14 電気システム

警告:電気類の点検や作業を行う前に、常時イグニッションキーをオフの状態で黒いマイナスケーブル

を取り外して下さい。以下の項目は、電気トラブルを減少させるための一般的な予防策です。

1. 全ての接続部を清掃し、確実に取り付けを行って下さい。

2. インターロックシステム、ヒューズと配線ブレーカーを確認して下さい。インターロックシステムが適切

に動作しなかったり、問題が生じた際は、ジャコブセンの販売店に確認を行って下さい、。

3. 破損を防ぐために、可動部分から配線を離して下さい。

4. シートスイッチハーネスがメインハーネスに接続されていることを確認して下さい。

5. バッテリーやバッテリー充電の配線を確認して下さい。

Page 34: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

34

6. 電気システムや周辺には高圧洗浄機を使用し

ないで下さい。

電気システムはオペレーターの後方に設定されてい

る電気コントローラー(C)によって常時制御されてい

ます。電気システムのトラブルシューティングをする際

に、側面の 2個の LED によって表示を行います。

備考:トラブルシューティングのコントローラーの問題

点と工場出荷補助のため、コントローラーのハード

ウェアの改訂やソフトウェアのバージョンがコントローラ

ーの右角の下部に記載されています。コントローラ

ーは同等またはより新しいバージョンとの互換性があ

ります。

コントローラー周辺に設置されている配線ブレーカー、

ヒューズとリレーによって配線が保護されています。

サーキットブレーカー

CB1 50A配線ブレーカー

ヒューズ

F1 20A オルタネーター、ゲージ、スイッチ

F2 20A ランプ

リレー

K1 グロープラグ

K2 スターター

7.15 ラジエーター

危険:高温な冷却水や吹き出す蒸気からの大怪我を防ぐためにも、エンジンが動作している間はラ

ジエーターキャップを取り外さないで下さい。エンジンを停めて、冷却水が冷めるまで待って下さい。そう

したとしても、キャップを外す時には特に気を付けて下さい。

警告:温まっているラジエーターの中に、冷たい水を注水しないで下さい。適切な冷却水を入れずに

作業を行わないで下さい。キャップを取り付け、確実に絞め込んで下さい。

冷却水の量は毎日確認を行って下さい。ラジエーターは満タンであり、リザーバータンクの適量水位よ

り上まで補充を行うことを推奨します。

一年に一度抜き取りと補充を行って下さい。ラジエーターキャップを取り外し、エンジンブロックドレンと

ラジエータードレンを開けて下さい。全て抜き取り、リザーバータンクを清掃して下さい。清潔な水に凍

結防止のため、主にエチレングリコールを含んだ不凍剤を混ぜて下さい。

常にラジエーターと油圧オイルクーラーの空冷性を良くして下さい。エアコンプレサーを使用してフィンを

清掃して下さい。

Page 35: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

35

1. ブローガンを使用して、ラジエーターとオイルクーラーフィンを清掃して下さい。

備考:フレーム下のスライドパネルは、緩めることで砂やゴミを落とすことができます。

2. ファンベルトを確認し、張って下さい。2年に一度クランプとホースを交換して下さい。

3. 月に 1 回、4 分 1 以上冷却水を補充する必要がある際は、ジャコブセンの販売店に確認を行っ

て下さい。

7.16 ROPS

ROPS は本機には標準装備品として設計されています。定期的に点検し、以下の作業手順に準じ

て下さい。

警告:ボルトを緩めたり、取り外さないようにし、溶接、穴あけ、改造、曲げたり、真っ直ぐに加工させ

る等の構造上の破損を与えるようなことは行わないで下さい。

1. シート、シートベルト、本機、ROPS 内のアクセサリは定期的に点検し、部品が破損した際はすぐ

に交換を行って下さい。

2. 衝撃を受けて ROPSの形状が変わってしまった際は、交換を推奨します。

3. 本機の全ての増し締めを行って下さい。パーツリストの項目を参照して、全ての部品を交換して

下さい。

7.17 タイヤ

1. タイヤの寿命を延ばすために、タイヤの空気圧を適切に保って下さい。タイヤが冷えた状態で空

気圧の確認を行って下さい。タイヤの摩耗を点検して下さい。

2. 50 時間毎または 1 か月毎に空気圧を点検して下さい。ゲージを使用して正確に調節して下さ

い。

3. タイヤ空気圧 フロント:16psi、リア:12psi

警告:もし適切な修練や工具、経験を所持していない際は、ホイールへのタイヤの組み付けは行わ

ないで下さい。不適切な組み付けは、バーストやそれによる大きな怪我を招く結果になります。

7.18 ホイールへの組み付け手順

警告:本機を平らな場所に駐車し、ジャッキアップだけの補助での作業は行わないで下さい。常にジャ

ッキスタンドを使用して下さい。

前側及び後ろ側だけを持ち上げる際は、タイヤの後方に必ず輪留めを使用して下さい。

1. 砂、グリスやオイルを取り払って下さい。グリスアップは行わないで下さい。

2. ハブへホイールを取り付けて、ホイールとハブまたはブレーキドラムの間の接地面が一致し、確実

に取り付けられているかを確認して下さい。

3. 全てのナットを手で絞め、一番上のナットから対角線上にナットを締め込んで行って下さい。

4. 毎日 115-128Nm で絞められているかを確認して下さい。

Page 36: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

36

7.19 ブレード点検

1. 作業の 50 時間毎または刈込ユニットを取り外す際には、ブレードが作業に適している状態かを

常に確認して下さい。ブレードは(G)のように曲がったり、(H)のように溝ができたり、(J)のようにひ

びがはいった際は必ず交換を行って下さい。

警告:ブレードを点検する際は、ブレードの先端を指で触れるようなことは避けて下さい。

危険:破損したブレードを真っ直ぐに伸ばしたり、溶接、修復するようなことは行わず、破損したブレー

ドは交換して下さい。

2. どんな状況下でも、刈込ユニットから折れたブレードが周囲の人や所有物へ飛び、とても重大な

怪我の原因になります。

3. 曲がったブレードにごく小さなひびがあると、ひびが伸びて行き、ブレードが欠けて壊れてしまいます。

曲がったブレードは振動を生み、機械の不具合の要因となります。

4. 埃や砂の粒がブレードに付着し、ユニット内で巻き起こる風がブレードの表面の一部分に危険性

のある溝を作り、ひびがより早く促進し、後に破片になっていきます。

7.20 ブレード研磨

1. ブレードの動きを止めるために、ブレードと刈込ユニットのハウジング間に木製のブロック入れて下さ

い。

警告:ブレードの刃は鋭くなっているため、修理や取扱いの際には注意深く作業を行って下さい。

2. (A)のような形状は避けてブレードの研磨を行って下さい。新しい刃が(B)のような形状になるよ

うに研磨を行って下さい。ブレードの幅が 13mm 未満になってしまった際は、研磨ではなく交換を

行って下さい。

危険:13mm 未満という再研磨の許容範囲は、ブレードの欠片がユニットから飛び出す事故を防ぎま

す。そのような事故は周囲の人や所有物にとても重大な怪我を与える原因になります。

3. ブレードの両側のバランスの違いを防ぐため、取り外して同じ重さになるようにブレードを調整して

下さい。バランスの違いは極度の振動や刈込ユニットの破損の原因になります。

4. 研磨の後はブレードバランサーを使用して、ブレードの重さを確認して下さい。

5. 100~120Nm でブレードを止めるボルトを締め込んで下さい。

Page 37: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

37

7.21 管理と清掃

個々の刈込ユニットを周辺を清掃し、常時清潔さを維持して下さい。エンジンが作動している際は、

水洗いを行わないで下さい。エンジンに大きな破損を与える可能性があります。できる限りエアーコン

プレッサーで清掃を行って下さい。

備考:一部分の水洗いだとしても熱湯や、高圧洗浄機は使用しないで下さい。冷水で自動車のよう

に清掃を行って下さい

1. エアコンプレッサーを使用して、エンジンとラジエーターフィンを清掃して下さい。

2. 水洗いの際は、清潔な水を使用して下さい。

備考:海水や廃水を使用することは金属部品の錆びや腐食を生み、部品の悪化を促進します。こ

れらの症状は保障の対象から外れます。

3. パネル、イグニッションスイッチ、コントローラー、その他の電気部品、ベアリングハウジングやシール

に直接水をかけないで下さい。

4. 全てのプラスティックやゴム部分は洗剤かビニール・ゴム製品用洗剤を使用して清掃を行って下さ

い。

5. 良いグレードのワックスを定期的に使用し、ファイバーグラスで高い光沢性を維持して下さい。

金属表面の傷を修復する際は、ジャコブセンのタッチアップペイントを使用して下さい。ワックスを使用

することにより最大限に塗装を保護することができます。

警告:刈込ユニット、駆動部分、マフラーやエンジンの燃焼性を妨げる刈芝やゴミを清掃して下さい。

危険:素手で刈込ユニットの清掃を行わないで下さい。ブラシを使用してブレードから刈芝を取って下

さい。ブレードは極めて鋭利であり、大きな怪我の原因になります。

7.22 保管

一般

1. 本機を十分に清掃し、グリスアップを行って下さい。金属部品の塗装剥がれがある際は、修理や

塗装を行って下さい。

2. 本機を点検し、全ての増し締めを行い、使い古されたり傷んでいる部品は交換を行って下さい。

3. 冷却水を抜き取り、補充を行って下さい。

4. タイヤを十分に清掃し、本機からタイヤを取り外して保管して下さい。本機をジャッキアップできな

い際は、タイヤの使用期間と空気圧を必要に応じて確認して下さい。

5. 保管中は本機と全てのアクセサリの清潔さと通気性、防護性を維持して下さい。可燃性のある

ものや火花は、燃料が引火する可能性があるため、本機の近くでの保管は行わないで下さい。

バッテリー

1. 取り外し、清掃、保管は、伝導性が無く、涼しく乾燥している場所で真っ直ぐ直立させた状態で

行って下さい。放電を防ぐために、コンクリートや金属面での保管を行わないで下さい。

2. バッテリーは保管を行ってから 60~90 日毎に点検と充電を行って下さい。

3. 涼しく通気性の良い場所で保管を行って下さい。放電を減少させ、凍結による電解液を防ぐた

Page 38: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

38

めに 20~27度の室内で保管を推奨します。

エンジン

1. エンジンを温める際は、ドレンボルトを外し、クランクケースからオイルを抜き取ってオイルフィルター

を交換して下さい。ドレンボルトを取り付けて新しいオイルを補充して下さい。30Nm でドレンボル

トを締め込んで下さい。

2. エンジンの外装を清掃し、金属部分の塗装の剥がれを塗装または錆止め剤を塗布して下さい。

3. 燃料内の細菌の発生を防ぐために殺虫剤等を追加して下さい。

刈込ユニット

1. 刈込ユニットを十分に清掃し、破損や金属部分の塗装の剥がれある際は修理や塗装を行って

下さい。

2. 全てのフィッティングや可動部分にグリスアップを行って下さい。

3. 研磨を行ったブレードの刃に錆止め剤を塗布して下さい。

警告:大きな怪我を防ぐために刈込ユニットの刃やブレードの取扱いは十分に気を付けて下さい。

保管後

1. バッテリーを取り外し、確認を行って下さい。

2. 燃料フィルターとエアクリーナーを確認し、整備して下さい。

3. 冷却水の量を確認して下さい。

4. エンジンクランクケース内のオイルと油圧オイルの量を確認して下さい。

5. 新しい燃料を補充して下さい。

6. タイヤの空気圧を適切かつ確実に調節して下さい。

7. ブレードから錆止め剤を取り、刈高を合わせて下さい。

8. 半開程度のエンジン回転数で始動と作業を行って下さい。十分に時間をかけてエンジンを暖め

てグリスアップを行って下さい

警告:排気ガスを吸い込むことは致命的な影響を体に及ぼすため、十分に通気性のある場所でエン

ジンを始動させて下さい。

Page 39: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

39

8 調整

8.1 一般

警告:怪我を防ぐため、調整及び整備作業を行う前に刈込ユニットを下して接地させ、全ての動作

を止めて駐車ブレーキをかけ、エンジンを切ってイグニッションスイッチからキーを取り外して下さい。

本機を平らな場所に駐車し、ジャッキアップだけの補助での作業は行わないで下さい。常にジャッキス

タンドを使用して下さい。

前側及び後ろ側だけを持ち上げる際は、タイヤの後方に必ず輪留めを使用して下さい。

1. 調整及び整備は常に適切な技術者が行って下さい。適切な調整を行うことができない際は、ジ

ャコブセンの販売店に確認を行って下さい。

2. 使い古されたり、傷んでいる部品は調整ではなく、交換を行って下さい。

3. 調整、修理の際は、貴金属や緩やかな服装を身に着けないで下さい。

注意:本機の可動部分に手や指を挟まないように注意をして下さい。

4. ガバナー調整の変更は過回転の状態で行わないで下さい。

8.2 刈込速度

刈込品質は、移動速度が低速な方がより良くなります。工場出荷時は 8~9.7km/h に初期設定さ

れており、ほとんどの刈込状況に対応することができます。しかしながら芝の状況によっては、他の速

度方がより良く対応できることもあります。

刈込速度を設定するには、ジャムナット(A)を緩めてストップボルトを上げることで速度を落とし、下げ

ることで速度を上げることができます。調整後はナットを締め込んで下さい。

8.3 ベルト

新しいベルトの変更後の作業の最初の 10時間後に点検と調整を行って下さい。その後は 100時間

毎に調整を行って下さい。

プーリーとプーリー間の中間を 9kg で押した際に、ベルトが 6.35~7.94mm たわむようにオルタネーター

プーリーを調整して下さい。

張りが適切ではない際は、オルタネーターの取り付けボルトを緩めて適切なベルトの張りに合わせてオ

ルタネーターの位置を調整して下さい。

Page 40: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

40

8.4 ニュートラル調整

ニュートラル調整は走行ポンプで行うことができます。工場出荷時の新しい機械や新しいポンプはすで

にニュートラル調整がされています。ポンプを修理するために分解するようなことが無ければ、調整する

必要はありません。

ニュートラル調整

1. ポンプからトラクションペダルのリンクを取り外して下さい。

2. ジャッキアップを行い、全てのタイヤを確実に地面から離して下さい。

3. トウバルブ(H)が閉じられていることを確認して下さい。

4. 駐車ブレーキをかけて、PTOスイッチをOFFにして下さい。トラクションペダルのニュートラルスイッチ

が閉じられていることを確認して下さい(M)。スイッチと金属のポインターの間隔を 1.5~3mm にす

る必要があります。

5. ポンプレバーブラケットが十分に可動できるように留めているボルト(G)が緩めて下さい。エンジンを

かけて、駐車ブレーキを解除し、タイヤをよく確認して下さい。タイヤが回転しなくなる穴までブラケ

ットを調整して下さい。エンジンを切り、ブラケットを締め込んで下さい。

6. トラクションリンクを取り付けて下さい。トラクションペダルブラケットのポイターにリンクを繋げる際は、

ニュートラルスイッチ上の中心に合わせて下さい(M)。

7. エンジンをかけて、トラクションペダルの動作を確認して下さい。ペダルをニュートラルに戻した際に

はタイヤが回ってはいけなく、コントローラーのランプ 5 が点灯します。(9.2参照)

8.5 前進速度、後進速度

前進速度と後進速度はトラクションペダルで調整を行います。後進速度を調整する前に前進速度を

調整します。

前進速度の調整

1. ニュートラルの位置の時にエンジン回転数を正しく調整でき、走行ポンプが正常であるかを確認し

て下さい。

2. エンジンをかけて、最大回転数時の前進速度を確認して下さい。最大前進速度は19.3km/hで

す。

Page 41: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

41

3. エンジンを切って下さい。前進速度を調整するためには、ペダルからアイボルト(K)を取り外してジ

ャムナットを緩めて下さい。アイボルトを内側に回すと速度が下がり、外側に回すと速度が上がり

ます。調整後はジャムナットを締め込み、アイボルトを取り付けて下さい。

4. トラクションペダルをニュートラルにし、ニュートラルスイッチ(J)の位置を確認して下さい。トラクショ

ンペダルブラケットのポインター(M)を上下に調整して下さい。正しく調整された際には、イグニッシ

ョンスイッチを入れるとコントローラーのランプ 5 が点灯します。

5. エンジンをかけて、前進速度を確認して下さい。前進速度が 19.3km/h に達するまでその手順を

繰り返して下さい。

後進速度の設定

1. 前進速度を設定して下さい。

2. エンジンをかけて、最大回転数時の後進速度を確認して下さい。最大前進速度は 8km/h で

す。

3. エンジンを切って下さい。後進速度を設定するためには、後進ストップボルト(L)のナットを緩めて

下さい。前の穴にボルトをずらして行くと速度が上がり、後ろずらして行くと速度が下がります。調

整後はナットを締め込んで下さい。

4. エンジンをかけて、後進速度を確認して下さい。後進速度が 8km/h に達するまでその手順を繰

り返して下さい。

8.6 ステアリング トーイン

1. 直進の位置にタイヤを回して下さい。

2. タイロッド(M)両側のジャムナット(N)を緩め

て下さい。

3. トーインが適切な角度になるようにタイロッド

を調整して下さい。トーインは+1.5mm 以内

で調整して下さい。再度ジャムナットを締め

込んで下さい。

4. タイロッドを調整した後、シリンダーが最大の

長さに伸びている時に、スピンドルアームがア

クセル上にて 17.5~20.5mmで確実に止まる

ように、ボールジョイントのロッドを内側か外側にねじってステアリングシリンダーを調整して下さい。

8.7 トラクションコントロールシステム測定

トラクションコントロールシステムは、システムを交換したり正常に動作しなくなった際に測定をする必

要があります。システムには、コントローラー、リフトバルブ、リフトシリンダー、ホースも含まれます。

1. 油圧システムの使用前に適切な暖気を行って下さい。オペレーターは測定している間はシートに

座っている必要があります。

Page 42: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

42

警告:排気ガスを吸い込むことは致命的な影響を体に及ぼすため、十分に通気性のある場所でエン

ジンを始動させて下さい。

測定のために油圧システムを暖気している間は、刈込ユニットのブレードは回転しています。刈込ユニ

ットの下や周囲を清掃し、ゴミ等が飛び出すことがないように機械を清掃して下さい。周囲の人を刈

込ユニットから離して下さい。

a)エンジンをかけ、回転数を最大まで上げて下さい。

b)駐車ブレーキを解除して下さい。

c)PTO スイッチを ON にして下さい。

d)刈込ユニットを最下部まで降ろし、接地させて下さい。

e)トラクションコントロールシステムを繋いで下さい。

f)これらの準備と共に 5 分間ユニットを可動させて下さい。

2. エンジンをかけてシステムの測定を行う必要があり、オペレーターがシートに座り、PTO スイッチを

OFF に、駐車ブレーキを ON にし、トラクションペダルをニュートラルにして下さい。

3. 刈込ユニットを最下部まで降ろし、5 個の全てのデッキが最下部まで下がっていることを確認して

下さい。

4. トラクションコントロールスイッチを5分間押して下さい。コントローラーを測定モードに入れた時にホ

ーンが鳴ります。

備考:測定手順の最初と最後にホーンが鳴るまでスイッチを離さないで下さい。

5 と 6 の手順は急いで行わないで下さい。デッキが 5 で上昇せず、6 で最下部まで下がらない際は、

測定が適切に行われていません。

5. リフトレバーを上昇方向に動かし、3~5 秒待って下さい。刈込ユニットが上昇するまで繰り返す

必要があります。

6. リフトレバーを下降方向に動かし、デッキの動作が止まるまで待って下さい。フロントデッキが接地

するまで繰り返す必要があります。

7. トラクションコントロールスイッチをホーンが鳴るまで押し続けて下さい、システムは設定中です。

備考:測定モードに入るためにはキースイッチを OFF にして下さい。

8.8 刈高

デッキの刈高は 19~133mm の間で 6mm 毎に調整することができます。実際の刈高は芝の状況や

他の要素に左右される可能性があります。

備考:アンジュレーションのある芝を刈り込む際は、低い刈高はスカルピングの原因になる可能性があ

ります。芝へのダメージ回避に合わせた刈高調整を行って下さい。

1. 平地にて地面へ水平に本機を駐車して下さい。エンジンを切って、イグニッションからキーを取り外

して下さい。

Page 43: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

43

危険:大きな怪我を防ぐため、フロントキャスターとリアローラーが完全に静止するまでデッキを下げて

下さい。これは調整中の落下事故を防ぐためです。全ての動作を止め、駐車ブレーキをかけてエンジ

ンを止め、イグニッションキーを取り外して下さい。

2. 希望する刈高のチャートを参照して下さい。

警告:デッキハウジングを持ち上げたり降ろす際は、適切な方法で行って下さい。デッキハウジングの

重量は 23kg です。

3. 刈高を下げるためには、全てのスナップロックピン(A)を取り外して下さい。スピンドルシャフト(B)

の外側を持ち上げて、13mm、6mm のスペーサーを最下部から希望する刈高に合わせて調節し

て下さい。下側のデッキハウジング(C)は注意深くブロックを取り外して下さい。残ったスペーサーを

スピンドルの上に置き、スナップロックピンを入れて下さい。ワッシャー(F)常に最上部にあり、スナッ

プロックピンの下に位置します。

4. 刈高を上げるためには、全てのスナップロックピン(A)を取り外して下さい。注意深くデッキハウジン

グ(C)を希望する刈高とブロックのサポートの上まで持ち上げて下さい。13mm、6mm のスペーサ

ー希望する刈高に合わせて調整し、デッキハウジングを降ろして下さい。残ったスペーサーをスピン

ドルの上に置き、スナップロックピンを入れて下さい。ワッシャー(F)常に最上部にあり、スナップロッ

クピンの下に位置します。

備考:最高品質の刈込は、常時 3個のスピンドル全てのデッキハウジング下のスペーサーの数量が同

数になります。全てのデッキを同じ刈高に調整して下さい。

Page 44: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

44

8.9 締め付けトルク

備考:以下の表に記載されている各ボルトの締め付けトルクはおよその数値で参考に過ぎません。ジ

ャコブセン社はこのチャート表記載数値には一切の責任を持ちません。よって、これに起因するいかな

る不具合も保証の対象とはなりません。トルク数値を参考にした作業では、普段以上の注意払って

臨んで下さい。

ジャコブセン社はグレード 5ボルトを標準品として使用しています。

Page 45: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

45

9 トラブルシューティング

9.1 以下表は、始動・作業中に起こりうる基本的な問題を列挙しています。それ以上の詳細情報

については、ジャコブセン社販売店にお知らせ下さい。

現象 原因可能性 対策

エンジンが始動しな

1. 駐車ブレーキが解除、トラクションペダルがニ

ュートラルになっていない、PTO スイッチが

ON になっている。

2. グロープラグに問題がある。

3. バッテリー電圧が低い、不良。

4. 燃料タンク内の燃料が無い、汚れている。

5. ヒューズが切れている。

6. リレーが壊れている。

7. トラクションペダルのニュートラルスイッチが調

整されていない、不良。

1. インターロックシステムと始動手順を確認する。

2. イグニッションスイッチを切り、エンジンをかける前に

グロープラグに問題がないかを確認する。

3. バッテリーの状況と接続を確認する。

4. 新しい燃料を補充する。燃料フィルターを交換する。

燃料チューブのにじみ。

5. ヒューズを交換する。

6. リレーのテストと交換をする。

7. スイッチの調整と交換する。

エンジンを始動させ

づらい、駆動が不

安定

1. 燃料が少ない、汚れている。

2. エアクリーナーが汚れている。

3. インジェクター、フューエルポンプ。

4. エンジンの問題

1. 新しい燃料を補充する。燃料フィルターを確認する。

燃料チューブのにじみ。

2. エアクリーナーの点検、交換する。

3. エンジンマニュアル参照。

4. エンジンマニュアル参照。

エンジン停止 1. 燃料タンク内の燃料が無い。

2. オペレーターがシートから降りる前にインター

ロックシステムが起動している。

1. .新しい燃料を補充する。燃料チューブのにじみ。

2. 駐車ブレーキスイッチがかかっている、PTO スイッチが

ON になっている。

エンジン オーバー

ヒート

1. 冷却水の量が少ない。

2. 空気吸入量が少ない。

3. ウォーターポンプベルトの破損、緩み

1. 冷却水の点検と追加する。

2. ラジエーターのエアインテークを清掃する。

3. ベルトを張る、交換する。

バッテリーが充電さ

れていない、バッテ

リーランプ点灯

1. バッテリーターミナルの腐食、緩んでいる。

2. 電圧が低い。

3. オルタネーターのベルトが緩んでいる、破損し

ている。

4. 充電されない。

1. ターミナルを点検、清掃する。

2. 正常値まで再充電する。

3. ベルトを張る、交換する。

4. エンジンマニュアル参照

刈込が不均一

1. 刈高が正しく調整されていない

2. エンジン回転数が低過ぎる。

3. 芝に合った刈込速度設定がされていない

1. 刈高調整を確認する。全てのスピンドルのデッキハウジ

ング下のスペーサーの数を同数にする。

2. エンジン回転数を確認する。回転数を最大に上げて

走行する。

3. 一番良い刈込速度を設定する。

Page 46: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

46

9.2 コントローラー ランプ

コントローラーは電気システムを常時監視し、制御する金属製の装置です。機械やトランスミッション

がリレー、ソレノイドや警告ランプへ出力された信号と多様なスイッチやセンサーから入力された信号を

コントローラーが受け取ります。機械の機能を確実に制御するための流れを確実に行うために、コント

ローラーが タイマーの制御とリセットを行っています。

各々の入出力の信号をコントローラーの最上部にあるランプで表示します。入力スイッチを入れると指

し示す電気回路が通電し、入力ランプが点灯します。スイッチを戻すと電気回路が通電されなくなり、

ランプが消灯します。ランプが点灯している時は、出力されていることになります。

正確な状態をランプや複数のランプが ON と OFF で表すので、その様々な状況を把握することが大

切です。例えば刈り込みを始める際に、ニュートラルスイッチ(12)、ブレーキスイッチ(6)、燃料バルブ

制御コイル(27)が ON になっている間は、刈込スイッチ(8)が OFF になっている必要があります。

備考:トラブルシューティングのコントローラーの問題点と工場出荷補助のため、コントローラーのハード

ウェアの改訂やソフトウェアのバージョンがコントローラーの右角の下部に記載されています。コントロー

ラーは同等またはより新しいバージョンとの互換性があります。

ランプ番号によるコントローラーの機能 (ランプ ON – 通電、ランプ OFF – 非通電)

入力 出力

ランプ 回路 ランプ 回路

1,2,3,4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

18

プログラム選択(1,3,4は不要)

ブレーキスイッチ

シートスイッチ

トラクションコントロールスイッチ

刈込スイッチ

ジョイスティック – 下降

ジョイスティック – 上昇

油圧オイルレベルゲージスイッチ

ニュートラルスイッチ

-

キースイッチ – グロープラグ

キースイッチ- 始動

ジョウイスティック – 動作

油圧フィルタースイッチ

エンジンオイル圧スイッチ

19

20

21

22

23

24

25

26

27

28

29

30

31

32

33

油圧フィルターランプ

油圧オイルレベルランプ

-

グロープラグランプ

下部ソレノイド

上部ソレノイド

グロープラグリレー

スタートリレー

フューエルソレノイド制御

-

警告音

ユニットソレノイド

フューエルソレノイド – 引き

電源 – イグニッション

電源 – ランプ

Page 47: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

47

9.3 電気回路

コントローラーを使用した刈込ユニットのトラブルシューティングを行う際は、プログラム選択のランプ 2が

常に点灯していることを確認して下さい。コントローラーの電源と動作時の問題をこのランプが表示し

ます。

備考:コントローラーは、最小量の 6V で使用して下さい。

入力スイッチの動作、必要な入力信号とそれに一致する出力信号を確認することで、各々の回路の

試験を行うことができます。全てのスイッチはインストルパネルに配置されています。トラクションペダルと

刈込ユニット昇降の制限は、本機のフレーム上の小さいプロキシミティスイッチで制御しています。

入力ランプが点灯していない際は、通電していないことを示します。これは、ヒューズまたはスイッチ不

良、接続不良が原因とされます。

Page 48: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

48

刈込品質

10.1 刈込品質のトラブルシューティング

修理を開始する前に、刈込テストの結果で本機の性能を計ることを推奨します。

刈込テストができる場所を創設することを推奨します。この場所で、芝の状況に一致した本機の性

能の正確な結果を理解することができます。

その他の刈り込みテストとして、修理が完了または本機の性能を完全に調整した後に行うことを推奨

します。

確実な刈り上がりと本機の性能のための刈込テストを行う前に、刈込テストの正確さを保証するため

に以下の事項を確認して下さい。

1. 刈込速度

2. ブレード研磨

3. 刈高

4. ローラーとローラーベアリングの状態

5. ブレード速度

10.2 洗濯板

横縞模様は周期的な刈高の変化を指し、その結

果刈り上がりが波のようになります。ほとんどの場合、

波と波の間が約 150~200mm の距離になります。

色目もまた明るい色から暗い色になります。

これは刈込ユニットの振動が原因とされています。

多様な刈込ユニットを持つ刈込機械のほとんどに

見ることができます。

横縞模様は芝の振動によるものかもしれません。

備考:矢印が進行方向を示します。

原因 対策

刈込速度が速すぎる 刈込速度を遅くする。

ローラーに芝が堆積している。 ローラーとスクレッパーを清掃する。

ローラーが回転しない。 ローラーを交換する。

同一方向への刈り込み。 刈込の進行方向を常に変える。

刈込ユニットが大き過ぎる、または軽過ぎる。 トラクションコントロールスイッチを使用し、刈込ユニットの

ウェイトトランスファーシステムの入切をする。

仕様上のエンジン回転数より低い。 エンジン回転数を確認、調整。

油圧システムとロータリーモーターの性能の低下。 油圧システムの性能を確認(ポンプ出力、モーター性

能、バルブの性能、リリーフバルブの設定等)

Page 49: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

49

10.3 ステップカッティング

刈込ユニットの片側の刈高が高い、または他の刈

込機械の横を刈り込んだ時にステップカッティングの

現象が起こります。これは機械摩耗、またはローラ

ー不良、デッキキャスターの調整等による原因がほ

とんどです。

備考:矢印が進行方向を示します。

原因 対策

片側の刈込ユニットの刈高設定、またはもう一つのユニ

ットの刈高設定が違う。

刈高を確認する。

ローラーベアリング、またはデッキキャスターが摩耗してい

る。

ローラーベアリングまたはデッキキャスターを確認する、交

換する。

刈込ユニットの可動が制限される。 ユニットの可動部分を確認する、取り外す。

芝の量の変化。 刈り込む進行方向を変える。

機械の左右の高さは不均一。 適切な空気圧を確認する、調整する。

刈込ユニットの左右の刈高が不均一。 機械の重量バランスを確認する、調整する。

10.4 スカルピング

芝地が周囲に比べて目に見えて短く刈り込むよ

うな際は、スカルピングが起こり、結果として一

区画が明るい緑色でさえも茶色になります。こ

れは芝に対して刈高が過度に低いことが原因に

なります。

備考:矢印が進行方向を示します。

原因 対策

刈高設定が通常より低い。 刈高設定を確認する、調整する。

本機が地面に対して追従しない。 刈り込む進行方向を変える。

1 度に芝を刈り過ぎてしまう。 刈り込む回数を増やす。

刈込速度が速過ぎる。 刈込速度を遅くする。

Page 50: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

50

10.5 刈り残し A

刈れなかったり、刈りづらいブレードによって点々

と刈り残しができます。

備考:矢印が進行方向を示します。

原因 対策

刈りづらいブレード。 ブレードを研磨する。

刈込速度が速過ぎる。 刈込速度を遅くする。

芝が伸び過ぎている。 刈り込む回数を増やす。

刈り込みの進行方向が同じ。 刈り込みの進行方向を変える。

10.6 刈り残し B

ブレードの破損により、このような連続した線状の

刈り残しができます。

備考:矢印が進行方向を示します。

原因 対策

ブレードの破損。 ブレードを交換する。

ターンの速度が速過ぎる。ターンをする間、または坂の

横側を刈り込む時に刈込ユニットが重なり合っていな

い。

ターンの速度を刈込ユニットが重なり合う速度まで遅くす

る。刈り込む方向、または坂の刈り込み方法を変える。

刈り込む前に芝がタイヤに絡みつく。 タイヤの空気圧を確認する、調整する。

刈り込む前に濡れた芝が絡みつく。 芝が乾いている時に刈り込む。

Page 51: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

51

10.7 刈り残し C

進行方向へ走行中に刈込ユニットの終端、また

は刈込ユニットの間に、刈芝が集中することを集

草列といいます。

備考:矢印が進行方向を示します。

原因 対策

芝が伸び過ぎている。 刈り込む回数を増やす。

濡れた芝を刈り込んでいる。 乾いている時に芝を刈り込む。

ローラーに芝が堆積している。 ローラーとスクレッパーを清掃する。

刈込ユニット、またはフレームに集草している。 刈込ユニットのディスチャージデフレクターを清掃する。

10.8 ユニットの組み合わせの不一致

ユニットの組み合わせ不一致には、刈高の違い

によって刈り上がりが変わって、結果としてステップ

カットのようになり、他のユニットとの刈高調整の

不一致をによるものがほとんどです。

備考:矢印が進行方向を示します。

原因 対策

他の刈込ユニットの刈高調整の不一致。 刈込ユニットの刈高が同じであるかを確認する、調整す

る。

ロータリーユニットの速度の違い。 ロータリーモーターの性能を確認し、必要に応じて修理

する、交換する。

機械の左右の高さの違い。 タイヤの空気圧を確認する、調整する。

機械の重量バランスを確認する、調整する。

Page 52: 取扱説明書 モデル番号 68131 クボタ V2403-M-DI 4WD OPS 付き · 2017-07-11 · 取扱説明書 ar522 モデル番号68131 クボタv2403-m-di、4wd、ops 付き

52