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創造学報│1 創造学報 Toyohashi Sozo University News 地域・職業教育・人間教育 2020. 春号 VOL.41 P1──特集1 地域の未来を創造する 豊橋市市民協働推進補助金 「わかば補助金」活動報告 P2──特集2 地域の健康を支える リバーサイドウォーキング 豊橋みなとフェスティバル とよはしFUN WALK カラダ喜ぶ健康講座 SOZO防災フェス P3── 創造トピックス 社会に貢献する活動 地域と連携する活動 P5──研究室から P6──学長あいさつ 235

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創造学報│1

創造学報 Toyohashi Sozo University News

地域・職業教育・人間教育

2020.春号VOL.41

P1──特集1 地域の未来を創造する豊橋市市民協働推進補助金 「わかば補助金」活動報告

P2──特集2 地域の健康を支えるリバーサイドウォーキング豊橋みなとフェスティバルとよはしFUN WALKカラダ喜ぶ健康講座SOZO防災フェス

P3──創造トピックス    社会に貢献する活動    地域と連携する活動P5──研究室からP6──学長あいさつ

短期大学部

幼児教育・保育科

2年生による

「第35回青い空コンサート」

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豊橋市市民協働推進補助金「わかば補助金」活動報告豊橋市内に在住、在学、在勤の若者が地域の課題解決や活性化に取り組む公的な活動を応援する豊橋市の「わかば補助金」。令和元年から始まった事業で、本学からは6つの企画が採択されて実施。さまざまな成果を上げました。

1│創造学報

特集 1 地域の未来を創造する

Hour of Code in 豊橋 & CoderDojo 豊橋の展開経営学部 経営学科代表/近藤開斗 顧問/今井正文 2020年度から始まる小中学校のプログラミング教育必修化に先行して、2016年度より、Hour of Code in 豊橋、Coder Dojo豊橋を開催し、小中高生に対してプログラミングを学ぶ機会を提供する活動をしています。Hour of Code in 豊橋では、1時間でコンピュータサイエンスの基礎を学べるチュートリアルを用意し、小中高生を対象としたプログラミング体験会を開催。8月に小中学校6校と大学、10月は大学祭で実施し、のべ636名の参加者がありました。CoderDojo豊橋では、Hour of Codeで興味を持った子供のフォローアップとして、定期的にプログラミング体験を行える機会を提供。(毎週火曜木曜)12月末までに64回のべ1136名の参加者を得ました。

「Let’s join! 豊橋まつり」短期大学部 キャリアプランニング科「キラキラTgirls(豊短)」代表/柴田優名 顧問/瀧﨑優佳 若者の自発的なまちづくり活動等を応援する事業の一つとして、地域の高校生と短大生が一体となって豊橋まつりの市民総踊りへ参加。踊りの練習はそれぞれの休み時間を調整して7回程行い、当日の髪飾り、おそろいのうちわも自分たちがデザインしました。また、「浴衣」で日本文化の魅力を観客にアピール。「浴衣」の着付けは、練習の合間に着付け教室を開催し、自分で着付けました。その様子は新聞にも掲載され、当日は外国人の方から一緒の写真を頼まれるなど、期待していた以上の効果がありました。総踊りは愛知大学短期大学部、豊橋商業高等学校と合同のチームとして約80名が参加し、地元の若者として祭りを盛り上げました。また、地元企業との触れ合いもあり、地元愛を育むことにもつながりました。

幼児期の子どもへの認知症啓発活動専攻科福祉専攻代表/金谷侑季 顧問/大林博美 幼児期の子どもを対象とした「認知症の啓発活動」を行いました。「認知症には優しさが一番の薬」であることを手遊びを入れながらパネルシアターで展開。認知症を子どもたちの情動として感じてもらい、認知症の方が安心して生活できる環境を創る地域の一員として人を思いやる心を育むことを目的とし、昭和保育園と明照保育園で実施。学生たちは、「保育と介護がつながった」、「保育士と介護福祉士の双方の資格を生かした地域活動により誇りを持つことができた」、「子どもたちに何を伝えるべきか考えたことが認知症の本当の理解につながることに気づいた」など、今後に期待できる成果をあげました。

We can 子育てプラスワン短期大学部 幼児教育・保育科「We can子育てサークル」代表/中山明莉 顧問/井中あけみ 地域で子育てをされている方々を対象に、子育て支援事業を行いました。9月と12月の2回に分けて第1回は「歌遊び・手遊び・お話・制作」、第2回は「制作・ダンスと歌への参加・身体活動の創作」を実施。学生たちが学んだ保育方法を実践すると、お母様方も興味津々で活動され、子どもたちはその姿を見て、さらに頑張ろうと前向きな姿勢がありました。保育者不足が問題である近年、このような活動が地域の子育ての意識を高め、大学と連携しながら地元での子育て家庭を増やす力となり、地域の発展に繋がることをめざしていきます。

若者の力で新名所をSOZOしよう!短期大学部 キャリアプランニング科代表/三浦由衣 顧問/花岡幹明 本学所在地である豊橋市牛川町を中心に地域の観光資源や魅力を、学生目線から再発見することを目的に、「SOZO観光マップ隊」を立ち上げて活動。大学周辺や通学エリアに焦点を当て、隠れた名所や地域の魅力をリサーチし、インスタグラムで情報を発信。SNSを利用することで、同世代や関心のある様々な人たちとつながりながら、新しい観光資源の発掘や創造、地域の発展や活性化への貢献をめざしました。10月の学園祭では、インスタグラムでの情報発信を開始。毎週、担当者ごとに画像、記事を確認しながら情報発信を継続。同時進行で、これまでの成果をまとめた大学周辺名所マップを作成しました。

530運動推進プロジェクト経営学部 経営学科代表/野原大雅 顧問/髙木孝紀 豊橋市は530運動発祥の地であり、市内や小中学校で530運動が盛んに行われています。それを踏まえて第1に、大学生を対象とした530運動についての広報活動を行い、第2に、「クリーンアップ大作戦」などに参加して地域貢献活動を実施。大学生が530運動に対する関心を高め、一人一人のゴミ問題に対する意識向上につなげることを目的としました。広報活動では、大学生の視点からデザインした530運動についてのチラシやポスターを制作。530運動にも参加し、ポイ捨て防止活動の重要性を認識。学内でも530運動を実施し、多くのゴミが出たことから、大学生へのアピールの必要性が具体的に見えてきました。

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創造学報│2

豊橋市健幸なまちづくり条例「健康マイレージ」啓発活動に協力春のとよはしリバーサイドウォーキング 豊橋市保健所健康政策課が所管する「春のとよはしリバーサイドウォーキング」に本学保健医療学部理学療法学科が協力。健康づくり推進プロジェクトの一環で行われるイベントでは、「健康の啓発」や「健康マイレージの普及」などが目的とされており、本学ブースでは、「ロコモ診断」や「足趾力検査」などを実施しました。

豊橋みなとフェスティバル 7月15日(海の日)に開催された「豊橋みなとフェスティバル」に豊橋市保健所と合同で出展。来場者の方々に「ロコモ度診断」と「足趾力検査」などを通して「歩くこと」の重要性を伝え、「気づいたときがスタートです」と呼びかけました。この日測定を通して自分の筋力の低下を知った人たちの多くが「健康マイレージ」に登録しました。

とよはしFUN WALK 「歩く・見る・楽しむを1日で満喫」を目的に、10月27日(日)、豊橋市健幸なまちづくり条例制定記念イベントとして開催された「とよはしFUN WALK 」に協力。この日本学では学園祭を開催していたことから、約6.6㎞の「創造祭探検コース(豊橋公園→豊橋創造大学→豊橋公園)」と、約11.7㎞の「まるごと満喫コース」のポイント拠点

特集 2地域の健康を支える

となり、ウォーキングで訪れた参加者を歓迎し、次のポイントへと送り出しました。

豊橋市の働く世代の健康づくりを推進する活動に協力カラダ喜ぶ健康講座 (全3回) 豊橋市の健康経営推進事業の一環として、本学理学療法学科の教授陣による働き世代向けの「カラダ喜ぶ健康講座」を開催しました。講義60分+実践30分の講座とし、働き世代が参加しやすいように18時30分開始としました。

第1回7月30日(火)「働くヒトの腰痛・肩こり対策」 講師/後藤勝正教授 腰痛も肩コリも日常生活のなかに原因があると考えられる場合は、日常生活を改めれば改善されるなど参加者の生活に寄せて講演。実技では会場を変え、後藤教授の指導のもとに肩こり・腰痛体操を実施。可能な範囲で毎日運動を続けることの重要性を伝えました。

第2回9月24日(火)「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」講師/杉浦昌教授 「骨、関節、筋肉はそれぞれが連携して働いており、全体のバランスが大事」と説

き、「長持ちする身体を作るためには筋肉を構成している筋線維を減らさないようにすることが重要」と述べ、杉浦教授も行っているおすすめ体操を受講者全員で実践しました。

第3回11月26日(火)「ケガ・病気の予防とウォーキング」講師/金井章教授 ウォーキング習慣と肥満、高血圧などに注目し、ウォーキングの実践によるプラス面とともにマイナス面も紹介。「運動は楽しむこと、続けることが大切」と話し、実践では金井教授が軽い準備運動と筋トレを指導。その上でその場でできるウォーキングを楽しみました。

防災対策の推進に協力「SOZO防災フェス2019」 10月26日(土)27日(日)に行われた第24回創造祭で「SOZO防災フェス2019」を開催。豊橋手話ネットワーク、本学手話サークル、国土交通省豊橋河川事務所、豊橋市保健所等が出展し、それぞれの専門分野から災害時の備えについて呼びかけました。豊橋手話ネットワークでは、聴覚障害者のための防災対策について展示紹介。豊橋市保健所健康政策課は、市内24カ所に設置されている応急救護所の周知を目的に市の災害医療についてクイズ形式で紹介。豊橋市生活衛生課のペット防災コーナーでは、災害時のペット対応について来場者の質問に答えました。国土交通省豊橋河川事務所は、パネル展示のほか、個人の防災行動計画である「マイ・タイムライン」つくりも実施しました。

「地域の健康を支える大学」として、豊橋市健幸なまちづくり条例を制定した行政機関や、健康事業に取り組む企業や各種関係団体と連携し、地域の人たちの健康を担う事業や公開講座、健康と防災意識を高める防災フェスを開催しました。

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創造トピックス

3│創造学報

短期大学部 幼児教育・保育科第35回「青い空コンサート」、第36回「SOZO展」開催

 12月1日(日)、 短期大学部幼児教育・保育科の学生たちによる第35回青い空コンサートと第36回SOZO展が、本学の体育・文化ホールで開催されま

第1回11月30日[土]「回復期病院からみた予防」第二成田記念病院リハビリテーション科 理学療法士 杉山誠美氏、他

 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士である先生たちがそれぞれに、転倒しないための身体づくり、認知症予防、誤嚥性肺炎について講演。

第2回12月1日[日]「大学においでん2」医療法人整友会 整友会デイリハビリセンター介護予防班理学療法士木下由紀子氏、他

 「オリンピック・パラリンピックをより楽しむために」をテーマに理学療法士の先生たちが授業。「楽しく過ごすことが介護予防につながります」と伝えました。

第3回12月21日[土]「がん治療で知っておきたいこと」総合青山病院サイバーナイフセンター放射線治療医センター長水松真一郎氏

 がんの多くは生活習慣病であり、「予防したければまず禁煙です」「がんに対する医療は確実に進歩しています」と伝えました。

第4回1月11日[土]「高齢者の運動と栄養について~今から始めよう健康生活」赤岩病院リハビリテーション部影山卓氏

 加齢に伴って健康障害を起こしやすくなるフレイル(虚弱)を取り上げ、適切な運動と栄養、社会とのかかわりの重要性について話しました。

した。学生たちの家族や、卒業生、地域住民ら約340人が来場しました。 「青い空コンサート」では、幼児教育・保育科2年生約60人が、音楽や総合表現などの学びの集大成として歌と創作ミュージカルを発表しました。 第1部は「みんなでうたおう」と題して、

合唱、吹奏楽器アンサンブル、リズム遊び、リズム合奏などを披露。学生たち独自の表現方法で楽しいステージを繰り広げました。 第2部では「創作ミュージカル 十二支のおはなし」を公演。脚本から演出、衣装や舞台美術まですべて学生たちが手がけたオリジナル作品を披露。カーテンコールでは大きな拍手と感動が広がりました。 「SOZO展」では、児童文化やゼミ等の授業で制作したエプロンシアターやパペットなど幼児教育・保育科学生全員の作品を展示。ホールをすごろく版に見立てた十二支のすごろくには多くの子どもたちの遊ぶ姿が見られました。

  2019年度特定研修施設との連携講座2019年11月から2020年1月まで4回にわたって、保健医療学部理学療法学科と特定研修施設との連携講座を開催。

地域住民のみなさんを中心に多くの参加がありました。

保健医療学部理学療法学科

S o z o T o p i c s

地域との連携によって学生たちの学びの場を広げ、 地域に必要な大学として、地域の人たちに向けての活動も行っています。

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創造学報│4

地域連携「豊橋産官学連携推進フォーラム2019」「人々の健康を支える地域づくりとその課題について」発表

 10月25日(金)、豊橋産官学連携推進会議主催による「豊橋産官学連携推進フォーラム2019」が開催されました。第1部では、東京大学大学院の都市工学専攻の瀬田史彦准教授が、地域協働による産官学連携の新時代について講演。第2部では、「大学とまちづくり」をテーマに、各大学が発表。豊橋技術科学大学は「最先端工学がつなぐスマート農業と豊かな食」について、愛知大学は

「食農環境コースの目指すところと学生の学び」、本学においては大学院健康科学研究科長の後藤勝正教授が「地域の健康を支える大学」と題して、人々の健康を支える地域づくりとその課題について発表しました。第3部は、各大学の発表者と学長、佐原光一豊橋市長、神野吾郎豊橋商工会議所会頭によるパネルディスカッションが行われ、「大学は地域のために何ができるか、地域は大学に何を期待するか」についてそれぞれの立場からコメントしました。

保健医療学部 看護学科学生プロジェクト「SOZO音楽隊」が、キャロリングを実施

 保健医療学部看護学科の学生21名が、独立行政法人国立病院機構豊橋医療センター、豊橋市民病院、ナーシングホーム気の里において、キャロリングを行いました。学生たちは、本年度6月から準備をはじめ、ハンドベルやトーンチャイムの演奏、ダンス等の練習を行ってきました。各施設では、サンタクロースやトナカイに扮したSOZO音楽隊が、ハンドベルやトーンチャイムでクリスマスソングを演奏。また、体操を取り入れた

「上を向いてあるこう」を合唱し、ゲストの方と一緒に体を動かしました。未来に向けた応援ソング「パプリカ」では、温かい手拍子の中、ダンスを披露。最後に、一人ひとりにクリスマスカードをプレゼントし、クリスマス気分をお届けしました。学生たちは、多くの方々の笑顔や喜びの気持ちを感じ、キャロリングの意義を実感するよい体験となりました。

経営学部 経営学科税務職員向け教養講話「スマート行政へのAI活用の未来」の実施

 2019年12月13日(金)、豊橋税務署にて、税務職員向け教養講和「スマート行政へのAI活用の未来」を実施しました。「今話題の人工知能とは?」と題し、社会で注目を集めている人工知能

(AI)について初級編と中級編の2つを行いました。初級編ではAI研究の歴史、AIのしくみ等を説明し、税務行政へのAI活用事例を紹介。中級編では初級編の内容に加え、技術的な話やRPA

(Robotic Process Automation) についても説明しました。講師を務めた経営学部経営学科専任講師の早瀬光浩先生は、「現状のAIと呼ばれるものは何が得意で何が不得意か、どんな場面に活用できるのか、どのような業務なら使っても問題ないのかを考慮し、AIやRPAを活用した行政のスマート化のきっかけにしていただければ幸いです」と今後に期待しました。

経営学部 経営学科経営学部2019年度公開講座「税務行政と地方創生」特別講演会開催

 2019年11月16日(水)、税務行政および地方創生の第一人者である川上尚貴氏(前税務大学校長、元内閣官房まち・ひと・しごと創生本部地方創生総

括官補)を招聘し、特別講演会を開催しました。川上氏は「税制・税務行政、地方創生に携わって」との演題で、関連政府機関からの最新情報を取り入れつつ講演。税務行政については、日本の財政状況や経済・社会の変化と税制の在り方、経済取引のグローバル化に合わせた国際課税の基本的な考え方と取り組みを解説。地方創生については、各地自体の事業の実例を紹介するとともに、「東三河全体の地方創生では、東三河広域連合の活用が重要」と指摘されました。開催にあたり、豊橋産官学連携推進会議、愛知大学三遠南信地域連携研究性センターに共催として支援いただきました。

短期大学部 キャリアプランニング科2019年プロジェクト成果発表会で7つのプロジェクト成果を発表

 12月13日(金)、短期大学部キャリアプランニング科2年生による2019年プロジェクト成果発表会が開かれ、連携先の担当者をお招きし、教職員、同科の1年生が出席するなかで行われました。本年度は7つのプロジェクトが実施され、学生たちは、持ち時間6分の中で、活動内容とその成果について発表しました。発表後、それぞれのプロジェクトと連携した企業や関係機関の担当者から講評をいただきました。伊藤ゼミと連携したかわきたバス運営委員会会長の林信雄さんは、プロジェクト活動の一つだった花育の体験者と偶然バスに同乗した時のことを話され、「連携による活動の成果を実感した。これからも共に取り組んでほしい」と述べられました。他の連携先の担当者のみなさんも学生たちの頑張りを評価し、「プロジェクト活動での経験を活かし、社会で活躍できる人材になってほしい」と期待されました。

◉実施されたプロジェクト朝倉ゼミ/食の伝達・食育プロジェクト「SOZOこどもクッキング」、伊藤ゼミ/「かわきたバスに乗ってもらおう」、今泉ゼミ/「インスタ映え」に挑戦、瀧﨑ゼミ/地元活性化PROJECT、中島ゼミ/2019防犯ボランティア、花岡ゼミ/Web紹介記事作成とSOZO観光マップ隊プロジェクト、矢島ゼミ/医療事務の仕事と診療報酬制度について

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5│創造学報

研究室から医療系、ビジネス系、幼児教育まで、さまざまな分野の課題に向き合う研究室から、5つの取り組みをクローズアップ。

 人間が行う基本動作の直立姿勢や二足歩行は力学的に不安定ながらも転倒せずに行うことができるのは、バランス調節に関与する筋、骨格、感覚や神経系等の複雑巧妙な働きのためです。何等かの原因で、このシステムに異常を来すと、その影響は足底の接触圧分布に反映され、これを可視化し解析することで、病気の発見や治療効果の判定等に役立つことがこれまでの研究でわかってきました。この研究に取組むきっかけとなったのは40年ほど前のダウン症児

 基礎看護学領域における看護技術、看護教育に関する研究に携わっています。ケアを受けられる方へ常に安全な看護技術を提供することを目指し、より良い方法について探求しています。これまでに「尿道留置カテーテル挿入中の清潔ケア」「適切な静脈内注射の穿刺部位」「殿部筋肉内注射の適切な実施方法」「適切な浣腸のカテーテル挿入長さ」などの看護技術に関する根拠や方法を明らかにしてきました。また、看護教育に関する研究においては、看護

との出会いです。足の変形や痛み等で、足底の接触圧分布の可視化が強く求められていましたが、当時はその方法がなかったことから、機械構造物の破壊メカニズム解明に利用していた光弾性法を応用した装置を開発しました。以来、脳卒中片麻痺をはじめ、種々の疾患を持つ人たちへの応用を行い、最近では下駄保育児のバランス能力の高い原因が下駄にあると考え、そのメカニズムの解明にも取り組んでいます。

 現代社会では持続可能な社会の実現が声高に主張されています。従来、国際機関や各国政府が取り組むべき課題として認識されていましたが、近年持続可能な開発目標(SDGs)が注目され、民間企業の活躍も期待され始めています。その中でも新興国・開発途上国の低所得者層の社会課題を解決しつつ、収益を確保していくBOPビジネスに注目して研究を進めております。BOPとはBase of the Pyramidの略で、経済ピラミッ

学生や看護師にとっての専門基礎知識(身体の構造や機能)の効果的な学修方法、さらに学修した知識を効果的に実践に活用する方法についても追及をしてきました。現在は、これまでの研究を基盤に、訪問看護師のフィジカルアセスメント能力向上のための研究を進めています。その他、多様な背景を持つ学生への教育環境を整えるため、性同一性障害の学生の受け入れについても取り組んでいます。

足底の接触圧分布可視化装置の開発とそのリハビリテーションへの応用に取り組む

セクター横断的なビジネス・イノベーション~持続可能な社会の実現に向けて~

安全な看護技術の検証と看護学教育の質の向上を目指す

◉保健医療学部 理学療法学科

◉経営学部 経営学科

◉保健医療学部 看護学科

中川博文保健医療学部 理学療法学科 教授博士(工学)。埼玉医科大学医学部リハビリテーション科助手、日本医科大学医学部小児科非常勤講師、学校法人日南学園本部企画室長兼看護教育推進室長を経て現職。

藤井徹也保健医療学部 看護学科 教授博士(医学)。愛知県立看護大学助手、講師、名古屋大学医学部・大学院准教授、聖隷クリストファー大学看護学部・大学院教授を経て現職。

原木英一経営学部 経営学科 講師明治大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。明治大学助手、一般財団法人国際開発機構を経て2019年4月より現職。専門は国際マーケティング、国際経営、BOPビジネス。

ドの最もボリュームのある1日2ドル未満で生活をしている人 を々指します。貧困はテロリズムの温床とも言われ、私たちの生活を脅かす脅威となる可能性を秘めています。彼らの課題を解決することが持続可能な社会の実現に必要となりますが、そのためにはUNDPやUNICEFといった国際機関や国際NGO等の非営利組織との連携が不可欠です。そうした連携を活用したビジネス・イノベーションの在り方について、明らかにしていきます。

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創造学報│6

 社会が、企業がどのような人材を求めているのか?それは時代とともに変化しています。 IT化、グローバル化、高度情報化がめざましく躍進するこの社会で、企業はどのような人材を求めているのかを分析し、学生を社会が求める人材へと育てられるように「就業力」の育成方法を研究しています。 自分で考えて動ける力を持つことが、現代の社会で活躍できるキーワードだと

 豊橋市は人口の約5%が外国人で、そのうち最も多いのがブラジル人です。現在、市内の殆どの保育施設には外国籍の子どもが在籍しており、各園で様々な工夫や努力を重ねながら保育を提供しています。杉山ゼミでは、「文化の異なる子どもたちの保育」を研究テーマとして掲げ、その活動の一環として、市内にあるブラジル人学校2校の幼稚部を訪問し、交流の機会を持ってきました。子どもたちは、私たちが提供する遊びやゲー

考えます。それこそが、自分自身の人生の舵を取る大切な能力であり、就職のためだけでなく学生のこれからの人生を拓くために鍛えたい能力だと考えます。キャリアコンサルタントとしての活動で講座や講演で得た知識やワークなども授業に活かしつつ、自ら考えて選択、決断するという体験を重ねられるよう学習方法を考え、社会へ出る土台と自信を育てたいと思っています。

文化の異なる子どもたちの保育

希望の進路へ導く「就業力」を研究

◉短期大学部 幼児教育・保育科

◉短期大学部 キャリアプランニング科

田原数哲キャリアプランニング科 講師キャリアコンサルタント/キャリアトランプファシリテータ。地域を支える人材育成を目指し、公務員試験受験指導や就職支援に携わる。

杉山和恵短期大学部 幼児教育・保育科 教授名古屋大学大学院修士課程修了。

ム、製作に一生懸命取り組み、また、ポルトガル語のワークのやり方を親切に私たちに教えてくれます。お互い言葉は通じなくても、身振り手振りでコミュニケーションを取り、相互に理解することの楽しさと大切さを、交流体験を通して学んでいます。今後も、国籍や文化の違いに関わらず、全ての子どもが笑顔になれるような保育を考え、実践していきたいと思います。

 創造学報2020年春号発行にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。2020年度は、学園として第2期となる中期計画の最初の年となります。中期計画は2029年までの学園のあり方の指針となるもので、「誠をもって勤倹譲を行え」という建学の精神を基盤として、「地域の未来を創造する」というテーマを掲げて計画をまとめています。建学の精神と元となった二宮尊徳の農村復興事業は「自分たちの力で自分たちの村を改善する」というものでした。これに倣い自分たち

の力で地域の明るい未来を創造する大学を目指してまいりたいと存じます。 今回の中期計画には、「WISTERIA PLAN 」という名前が付けられています。WISTERIAは学園名にもある「藤」の英語名称です。一つ一つの小さな花が有機的にまとまって一つの花房となり、さらに多くの花房がまとまって美しい藤棚を形成します。これに倣い、ひとりひとりの努力が有機的につながって「地位の未来を創造する」という大きな目標を達成できるよう努力してまいる所存です。

豊橋創造大学/豊橋創造大学短期大学部理事長・学長

伊藤晴康

◉学長からのメッセージ地域の未来を創造する

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■編集・発行 : 地域連携・広報センター TEL.050-2017-2106 FAX.050-2017-2112 E-mail:[email protected]

豊橋創造大学創造

同窓会第10回総会

2019年11月16日[土]ホテルアソシア豊橋で開催11月16日[土]、ホテルアソシア豊橋で、豊橋創造大学創造同窓会第10回総会が開催され、52名の卒業生が出席し、来賓として教職員も参加しました。田村友宏同窓会会長(経営情報学部経営情報学科 2003年度卒)は、「豊橋創造大学の教育理念である“本質を理解する”学びの重要性を社会に出て改めて実感。本質を見失わないよう仕事に取り組んでいきたい」と述べ、さらに「同窓会として大学のお手伝いをしていこうと協議中。いろいろなライフスタイルの卒業生がそれぞれの力を発揮できればと考えている。2年後、素晴らしい形でお見せすることを誓います」と挨拶しました。来賓として出席した伊藤晴康学長は「地方創生において本学への期待が高まっている。社会で活躍する卒業生の皆さんには、地域の元気を担う一員として頑張っていただきたい」と期待されました。

働き方改革の実践を求められるなか、今までの管理方法を変更したり、自分なりの工夫を行いながら労務管理の仕事に携わっています。学生時代に出会った友人たちは何よりの財産。ともに取り組んできたことが今役立っています。

リハビリテーション病院で、外来、通所、入院業務を担当。仕事はもちろんですが、今年からよさこいを始め、高知まで行って踊ってくるなどプライベートでも挑戦を忘れないようにしています。一生の仲間に出会えた大学に感謝しています。

2000年度卒業経営情報学科1回生

金田真介さん

2008年度卒業経営情報学科10回生

小野田りかさん

2001年度卒業経営情報学科2回生

野島 啓さん

2012年度卒業情報ビジネス学部3回生

小倉巧夢さん

2010年度卒業理学療法学科1回生

渡辺聖之さん

2017年度卒保健医療学部9回生

市川伊吹さん

2014年度卒業情報ビジネス学部5回生

高木 駿さん

JAとぴあ浜松に勤務しています。農業者の経営をサポートするための農業融資を担当しています。プライベートでは、肉体改造に取り組み約1年で13㎏のダイエットに成功しました。大学時代の友人とは長い付き合いになりました。 大学向けシステムの開発・販

売、証明書発行機や出席管理システム、授業評価アンケートシステム等を手掛け、全国の大学を訪問し、提案しています。先輩でもあるキャリアセンターの方のおかげで就職することができ、感謝しています。

3年前に起業し、今年法人化しました。WEB広告事業をしています。大学時代に挑戦したビジネスプランコンテストで、起業の現実を少しだけ見ることができました。その時の経験のおかげで、堅実な経営をすることができています。

総合病院に就職し、理学療法士として働き始めて約2年。急性期~回復期にかけての患者様とかかわり、最善なリハビリが提供できるよう先輩たちに指導をいただきながら精進する毎日です。大学での思い出は、今の自分の糧となっています。

会社をいくつか営んでおり、日々、営業活動や次の商品開発などに頭を悩ませております。同窓生の頑張りを聞くと励みになります。これからも、いろいろな形で同窓会をいっぱいやりましょう。みんなの、オジサンになった姿をみたいです。

保健医療学部 理学療法学科保健医療学部 看護学科経営学部 経営学科

短期大学部 幼児教育・保育科短期大学部 キャリアプランニング科短期大学部 専攻科 福祉専攻短期大学部 公務員別科

大学院 経営情報学研究科 起業・経営情報専攻大学院 健康科学研究科 健康科学専攻

http://www.sozo.ac.jp

あいさつする伊藤晴康学長