1
斜面安定-強度定数と安全率の考え方-
第3回 中部支部 イブニングセミナー(初級編②)
理工学部建設システム工学科
小 高 猛 司
中部支部・第1部会(講習会)担当
2
1. イントロダクション
2. 斜面安定の考え方-安全率とは
3. 円弧すべり解析の力学的な意味
4. 分割法による円弧すべり解析法
5. 地下水がある場合の円弧すべり解析法
6. 強度定数の扱い
斜面の安定性を評価するための計算法
3
斜面安定
斜面安定解析:
自然斜面
切土斜面 盛土斜面
地山(じやま)
斜面の分類
4
斜面安定
具体的な構造物: 切土斜面
アンカー工法
5
具体的な構造物: 切土斜面
地山補強土工法
6
斜面安定
具体的な構造物: 盛土斜面
7
斜面安定
斜面崩壊の事例
斜面安定
国道168号の奈良県吉野郡大塔村宇井地先における地すべり(平成16年8月10日)
8
遠景(兵庫県提供)
斜面災害事例(平成16年台風23号・淡路島)
9 大規模な斜面崩壊(H:45m,W:40m) 10
崩土(マサ土)の堆積により道路が埋没 11 12
1. イントロダクション
2. 斜面安定の考え方-安全率とは
3. 円弧すべり解析の力学的な意味
4. 分割法による円弧すべり解析法
5. 地下水がある場合の円弧すべり解析法
6. 強度定数の扱い
斜面安定の考え方
s
すべり面
:すべり面に沿ったせん断応力(すべらそうとする力)
s :すべり面に沿って抵抗できる最大の応力
tan cs
13
斜面安定の考え方
s
すべり面
斜面安定の判断
斜面をすべらせようとする力の合力: dT
斜面のすべりに抵抗できる力の合力: dsS
TS :安定
TS :不安定
14
斜面安定の考え方
s
すべり面
すべりに対する安全率
合力すべらそうとする力の
の合力すべりに抵抗できる力安全率
F
F
d
ds
TS 1F :斜面は安定
1F :斜面は崩壊
15
斜面安定の考え方
s
すべり面
tan cs
斜面崩壊の要因
の増加:①
② の低下:
c③ の低下:
斜面勾配の変化(人為的な工事,表面侵食等),地震外力,周辺工事による載荷,等
降雨の浸入,水位変動による水圧上昇(主に有効応力の低下),地震外力,等
降雨による飽和度上昇,掘削による応力開放,等
16
d
dsF
17
摩擦性材料としての土
N
NF
T
T
N
NT
一般の摩擦則
物体がすべりはじめる境界
物体が安定している領域
土の摩擦則
tan
土が安定している領域(弾性状態)
土の塑性つり合い状態
18
クーロンの破壊規準
tan c
弾性領域 c 弾性領域
(塑性つり合い状態)
c:粘着力セメンテーション,サクション,インターロッキング,過圧密履歴・・・
φ:せん断抵抗角(内部摩擦角)砂の場合は直感的な摩擦性粘土の場合は圧密による間隙比の減少が主因となることに注意
19
モール・クーロンの破壊規準
モール・クーロンの破壊規準 tan c
c
モールの破壊規準
これらの応力状態では土は破壊する
この応力状態では土は破壊せず安定である
強度安定率
m
fsF
f :真のせん断強度(土質試験から求められるせん断強度)
m :安定している斜面内で実際に発揮されている(稼働(mobilize)ている)せん断強度
20
強度安定率
m
fsF
tan cfより
s
fm F
tantan
sss FFc
Fc
sm F
cc s
m F tantan
mmc tan
21
すべりに対する安全率と強度安定率
d
d
d
sdF f
m
s
s
f
s
f
s
f
fff F
FFF
33
22
11
332211
332211
332211
mmm
fff
s
すべり面
imi
ifi
22
モーメント安全率と強度安定率
f
f
R W
cosR
W
cosW
cosWRRd
F fm
cosWdf
simi
ifif Fd
d
m
23 24
1. イントロダクション
2. 斜面安定の考え方-安全率とは
3. 円弧すべり解析の力学的な意味
4. 分割法による円弧すべり解析法
5. 地下水がある場合の円弧すべり解析法
6. 強度定数の扱い
円弧すべり解析とは
極限解析の一種
極限定理:最終的な応力状態のみで破壊荷重やその際の壊れ方は決められる。
上界定理:任意の可容速度場において外力塑性仕事率=内部塑性仕事率とおいて求められる破壊荷重の大きさは正解より大きいかせいぜい等しい
極限解析:塑性学の極限定理に基づく解析
極限解析には上界法と下界法がある
上界法:上界定理に基づく極限解析法
26
上界定理:任意の可容速度場において外力塑性仕事率=内部塑性仕事率とおいて求められる破壊荷重の大きさは正解より大きいかせいぜい等しい
壊れ方(=円弧)
最小値が正解
q
27
例えば,均質な粘土地盤(cu)の時
R
B
O
外力塑性仕事率=
内部塑性仕事率=
参考文献:小高:地盤工学における剛塑性有限要素法,土と基礎,講座,2001.11.
ucBRB
Rq)
2sin(
2 2
uBRRBq )
2sin(
ucR u 2
u
28
BO
の時
ucBRB
Rq)
2sin(
2 2
2 , BR uu ccq 28.6 2
例えば,均質な粘土地盤(cu)の時
29
BO
より
より
最小値はucBRB
Rq)
2sin(
2 2
例えば,均質な粘土地盤(cu)の時
0Rq
0q
RB
sin
)63(rad10.1 oucq 54.5
30
BO
B正解
ucq 54.5
uu ccq 14.5)2(
例えば,均質な粘土地盤(cu)の時
斜面安定での円弧すべり解析
31
O
R1
F1
R2
F2
安全率 F1>F2>・・・ 最小となるFを探す
半径を変えて
斜面安定での円弧すべり解析
32
O’
R1
F1
R2F2
安全率 F1>F2>・・・ 最小となるFを探す
中心をずらして,再び半径を変えつつ
円弧すべり解析は上界法による極限解析!
33
1. イントロダクション
2. 斜面安定の考え方-安全率とは
3. 円弧すべり解析の力学的な意味
4. 分割法による円弧すべり解析法
5. 地下水がある場合の円弧すべり解析法
6. 強度定数の扱い
分割法による円弧すべり解析
i
i r
ir sin
1 2 3 ・・・
・・・ n-2
n-1 n
i
r
(a)スライス分割34
分割法による円弧すべり解析
1iV
1iH
iH
iV
iN
iS
1 iii VVV1 iii HHH
iW
i
(b) i番目のスライスの力のつり合い 35
分割法による円弧すべり解析
1 iii VVV
1 iii HHH
1iV
1iH
iH
iV
iN
iS
iW
i
(c) 連力図
iW
iV
iN
iS iH
36
iW
iN
iS iH
iV
分割法による円弧すべり解析
力のつり合い式①
x(水平)方向:
iiiii NSH sincos
y(鉛直)方向:
iiiiii SNVW sincos
37
iW
iN
iS iH
iV
分割法による円弧すべり解析
力のつり合い式②
すべり面方向:
すべり面と垂直方向:
iiiiii VWSH sin)(cos
iiiiii VWHN cos)(sin
38
分割法による円弧すべり解析
力のつり合い式①
x(水平)方向: iiiii NSH sincos y(鉛直)方向: iiiiii SNVW sincos
力のつり合い式②
すべり面方向:
すべり面と垂直方向:
iiiiii VWSH sin)(cos
iiiiii VWHN cos)(sin
nn
(式の数)
n2
n
nn2
39
分割法による円弧すべり解析(式の数)
n
破壊条件式(すべり面上)
s
iiii F
c tan より
s
iiiiiii F
NcS tan
sF :強度安全率
1iV
1iH
iH
iV
iN
iS
iW
ii
40
分割法による円弧すべり解析(式の数)
モーメントのつり合い式(O点まわり)
1 2 3 ・・・
・・・ n-2
n-1 n
i
ir r
ir sin
i
n
i
n
iiii SrrW
1 1sin
Wi
Si
より
n
i
n
iiii SW
1 1sin 1
41
式の数:
力のつり合い式 n2
破壊条件式(すべり面上) nモーメントのつり合い式(O点まわり) 1
結局式の数は, 13 n 個
42
1iV
1iH
iH
iV
iN
iS
iW
i 1 2 3 ・・・
・・・ n-2
n-1 n
i
i r r
i
未知数の数:1n
n
1
14 n 個
水平方向の断面力
鉛直方向の断面力
破壊時すべり抵抗力
すべり面に垂直な合力
安全率
iHiViSiN
sF
1n
n
43
(未知数の数)-(式の数)=(不静定次数)
)14( n )13( n )2( n- =
基本的にはこのままでは解けない
44
(2)-1 フェレニウス法 (スウェーデン法)
(仮定1) すべり面に鉛直な方向のつり合い式のみ使用する。
iiiiii VWHN cos)(sin (仮定2)各スライスに働く断面力の合力は,すべり面に
平行に作用するか,つり合っている。
iH iV→すべり面に垂直な と の合力は0となる。
0cossin iiii VH
(1)
(2)
(2)を(1)に代入すると
45
分割法による円弧すべり解析
力のつり合い式①
x(水平)方向: iiiii NSH sincos y(鉛直)方向: iiiiii SNVW sincos
力のつり合い式②
すべり面方向:
すべり面と垂直方向:
iiiiii VWSH sin)(cos
iiiiii VWHN cos)(sin
nn
(式の数)
n2
n
nn2
スウェーデン法で用いる力のつり合い式
46
1iV
1iH
iH
iV
iN
iS
iW
i
iW
iN
iS iH
iV
1 iii HHH1 iii VVV
断面力
断面力
0cossin iiii VH
47
すべり面方向の力のつり合い式
iii WN cos (3)
破壊条件式(すべり面上)
s
iiiiiii F
NcS tan
(4)
モーメントのつり合い式(O点まわり)
n
i
n
iiii SrWr
1 1sin (5)
(式の数)
n
n
12 n
1
合計48
未知数: ,iN ,iS sF )12( n 個
したがって,(未知数の数)-(式の数)=0
↑ 解ける
具体的な計算に先立ち,式(4)を式(5)に代入して次の式変形を行っておく。
49
n
i s
iiiin
i
n
iiii F
NcSW11 1
tansin
s
iiiiiii F
NcS tan
n
i
n
iiii SrWr
1 1sin
n
iii
n
iiiii
s
W
NcF
1
1
sin
tan
(6)
50
(具体的な計算法)
①すべり円弧の中心と直径を仮定し,すべり面を設定する。
②すべり円弧内の土塊を,n等分にスライス分割する。
③各スライスの自重 を算定する。),,1( niWi
④式(3)から各スライスのすべり面に垂直に作用する合力
を算定する。),,1( niNi ⑤式(6)から安全率 を算定する。sF
n
iii
n
iiiii
s
W
NcF
1
1
sin
tan
51
r
分割法による円弧すべり解析
52
分割法による円弧すべり解析
i
i r
ir sin
1 2 3 ・・・
・・・ n-2
n-1 n
i
r
i
iN
iS
iW
53
r
分割法による円弧すべり解析
sFこの円弧を仮定した場合の が求められる
54
(具体的な計算法)
①すべり円弧の中心と直径を仮定し,すべり面を設定する。
②すべり円弧内の土塊を,n等分にスライス分割する。
③各スライスの自重 を算定する。),,1( niWi
④式(3)から各スライスのすべり面に垂直に作用する合力
を算定する。),,1( niNi ⑤式(6)から安全率 を算定する。sF
⑥再び①に戻り,新しいすべり円弧の中心と直径を仮定し,
計算を継続し, が最小となるまで①~⑥の計算を
繰り返す。
sF
55
r
分割法による円弧すべり解析
違う円弧を仮定すれば,違うFs が求められる
最小のFsが求められるまで繰り返し計算をする。
56
(2)-2 ビショップ法 (簡易ビショップ法)
(仮定1) 鉛直方向のつり合い式のみ使用する。
(7) iiiiii SNVW sincos
(仮定2)スライス側面の鉛直方向の断面力は,つり合っている。
0 iV (8)
1iV
1iH
iH
iV
iN
iS
iW
i
断面力
断面力
(8)を(7)に代入すると・・・
57
分割法による円弧すべり解析
力のつり合い式①
x(水平)方向: iiiii NSH sincos y(鉛直)方向: iiiiii SNVW sincos
力のつり合い式②
すべり面方向:
すべり面と垂直方向:
iiiiii VWSH sin)(cos
iiiiii VWHN cos)(sin
nn
(式の数)
n2
n
nn2
スウェーデン法で用いる力のつり合い式
ビショップ簡便法で用いる力のつり合い式
58
鉛直方向の力のつり合い式
(9)
破壊条件式(すべり面上)
s
iiiiiii F
NcS tan
(10)
モーメントのつり合い式(O点まわり)
n
i
n
iiii SrWr
1 1sin (11)
(式の数)
n
n
12 n
1
合計
iiiii SNW sincos
59
未知数: ,iN ,iS sF )12( n 個
したがって,(未知数の数)-(式の数)=0
↑ 解ける
具体的な計算に先立ち,式(10)を式(9)に代入して次の式変形を行っておく。
60
is
iiiiiii F
NcNW sintancos
iiiii SNW sincos s
iiiiiii F
NcS tan
is
iii
s
iii F
cF
N sin)sintan(cos
)tantan1(cos
sin
is
ii
is
iii
i
F
FcW
N
61
n
i s
iiiin
i
n
iiii F
NcSW11 1
tansin
n
iiiii
n
iiis NcWF
11tansin
n
ii
is
ii
is
iii
ii
F
FcW
c1
tan)tantan1(cos
sin
62
sin
tancos
1
1 1
n
iii
n
i
n
i i
i
i
iii
s
W
mW
mc
F
)tantan1(cos is
iii F
m
63
sin
tancos
1
1 1
n
iii
n
i
n
i i
i
i
iii
s
W
mW
mc
F
)tantan1(cos is
iii F
m 64
簡易ビショップ法
フェレニウス法(簡便法)
n
iii
n
iiiiii
s
W
WcF
1
1
sin
tancos
地下水(堤防なら浸潤面)がある場合の解析法
65
地下水位以下に水没している領域での間隙水圧の扱いに注意する
フェレニウス法での間隙水圧の扱い
i
i r
ir sin
1 2 3 ・・・
・・・ n-2
n-1 n
i
r
66
1iV
1iH
iH
iV
1 iii VVV
1 iii HHH
iW
i
i番目のスライスの力のつり合い 67iN
iS
Ui
Li
フェレニウス法での間隙水圧の扱い
68
n
iii
n
iiiiiii
s
W
LUWcF
1
1
sin
tan)cos(
フェレニウス法での間隙水圧の扱い
問題点:間隙水圧の値次第で
が小さくなりすぎて,安全率が小さくが過小評価されることがある
iii LUW cos
69
n
iii
n
iiiiiii
s
W
LUWcF
1
1
sin
tan)cos(
フェレニウス法での間隙水圧の扱い
修正フェレニウス法
n
iii
n
iiiiii
s
W
WcF
1
1
sin
tancos
1iV
1iH
iH
iV
1 iii VVV
1 iii HHH
iW
i
i番目のスライスの力のつり合い 70iN
iS
Ui
Bi
フェレニウス法での間隙水圧の扱い
W’i
iiii BUWW
71
n
iii
n
iiiiiiii
W
BUWc
1
1
sin
tancos)(
修正フェレニウス法
n
iii
n
iiiiii
s
W
WcF
1
1
sin
tancos
72
道路土工 のり面・斜面安定工指針道路公団関連港湾関係河川堤防関連
修正フェレニウス法をベースとしている基準・指針
フィルダム関連鉄道関連?
フェレニウス法をベースとしている基準・指針
73
1. イントロダクション
2. 斜面安定の考え方-安全率とは
3. 円弧すべり解析の力学的な意味
4. 分割法による円弧すべり解析法
5. 地下水がある場合の円弧すべり解析法
6. 強度定数の扱い
74
等方圧力による圧密過程
軸圧縮によるせん断過程
UU試験 非圧密 非排水せん断
CU試験 圧密 非排水せん断
CD試験 圧密 排水せん断
+ 3
3
3 31
3
31
(圧密過程) (せん断過程)
三軸圧縮試験の種類(主に3種類)
CU
CU
75
一軸圧縮試験とUU試験(非圧密非排水せん断試験)
原位置
s
suu
u
33
33
0
0
3
33
3
s
suu
u
負圧
地上
サンプリング
一軸圧縮試験の供試体
サンプリング前後で原地盤内と間隙比が変化していないとすれば,有効応力は変化していない(はず)
有効応力を維持するための残留サクションが保持されている(はず)
実際は,サクションは多少解放されるし,サンプリング時に乱れ,ゆるみもある。有効応力の原理
su 33 76
0
0
3
33
3
s
suu
u
負圧
地上
033
33
uuu
s
s
地上
三軸セル内
・最低でも元の原地盤での有効応力分だけセル圧を載荷して,残留サクションを供試体からなくす。
・サンプリングによる応力解放による乱れやゆるみによる影響を低減する。
セル圧を載荷する理由
UU試験の供試体
一軸圧縮試験とUU試験(非圧密非排水せん断試験)
77
uc 0u
UU試験の結果の整理
拘束圧を色々変えて実験を行っても,拘束圧を作用させた時点から,間隙比は変わらず,そのため有効応力も変化しないので,結果としてせん断強度も増加しない。拘束圧を増加させた分はすべて間隙水圧の変化となっている。
UU試験で得られる土質定数は,
非排水せん断強度: fuc )(21
31 (f は破壊時の意味)
0u
78
一軸圧縮試験の結果の整理
一軸圧縮試験で得られる土質定数は,
一軸圧縮強度: (f は破壊時の意味)
uc
uq
一軸圧縮試験は,UU試験における 03 の特殊な場合
ufu cq 21
79
ところが,実際には・・・
0uuc
uc
u
シルト分や砂分が多かったりすると
原因:乱れ,不飽和・・・
80
e
圧密により間隙比減少
圧密による間隙比減少に伴い 非排水せん断強度の増加
1)( uc
13)( 23)( 33)(
3)( uc
2)( uc
強度増加率
pcccc uuuu
33
3
23
2
13
1)()(
)()(
)()(
CU試験による強度定数cu
81
f
uc
cu
CU三軸試験
0
0 :載荷初期の有効応力
0u
0u :地下水位(浸潤面)等による間隙水圧
0
0 :載荷初期の全応力 82
f
uc
cu
CUbar三軸試験
0
0 :載荷初期の有効応力
fu
fu :破壊時の過剰間隙水圧
f
:破壊時の有効応力f
※実際は包絡線等から
φを決めるので,この図はイメージ
83
f
uc
cu
CD三軸試験
0
※実際は包絡線等から
φを決めるので,この図はイメージ
d
d であるが,せん断中に体積圧縮する材料では, となることもある d
84
実務での強度定数の使用法
d dcまれに,長期安定問題として CD試験
土圧,斜面安定,支持力・・・
基本は全応力解析
粘性土地盤 一軸試験,UU試験 uc 0u
砂質土地盤 現在の有効応力状態が与えられていれば,
CU試験 cu cuc
破壊時に容易に体積が変化できるならば
d dcCD試験
実務レベルで を使うのは難しい c
85
例えば,河川堤防の安定解析では・・・
粘性土堤防
一軸試験,UU試験 uc 0u
uc
86
例えば,河川堤防の安定解析では・・・
砂質土堤防
CU試験 cu cuc
cu cuc
現時点(水が浸潤している状態)で河川堤防が有している安全度(余裕度)を計算するという考え方
d dcCD試験
排水せん断強度を発揮するにはさらなる体積変化が必要
cCU試験
破壊時の過剰間隙水圧は事前にはわからない
87
終わり
ご清聴ありがとうございました。