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「大学生に対するクレジットカードに 関するアンケート(平成29年度)」
結果報告書
平成30年8月
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1.概要 • 目的
大学生におけるクレジットカードの所有の有無とクレジットカードに関する意識を調査するため。
• 回答者:709名
①日本大学商学部 「特殊講義 金融サービス・ビジネス」受講生(2~4年生)
②明治大学国際日本学部「金融サービス演習」受講生(2年生)
③白鷗大学経営学部 「銀行論」受講生(2~4年生)「国際金融論」受講生(1~4年生)
④西武文理大学サービス経営学部(4年生)
⑤帝京科学大学 教育人間科学学部(3~4年生)
⑥学生新聞「キャンパス・スコープ」編集部(1~2年生)
• 調査日
平成29年6月8日(日本大学)、平成29年6月22日(明治大学)、、キャンパス・スコープ編集部(平成29年7月12日)、平成29年11月(白鷗大学)、平成29年12月14日(西武文理大学)、平成30年1月22日(帝京科学大学)
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2.回答者属性
<大学別内訳>
全体 合計 709
全体 合計 709
4%
18%
42%
33%
3%
属性(学年別)
1年生
2年生
3年生
4年生
学年未回答
52.3% 47.2%
0.4%
属性(性別)
男性
女性
不明
回答校 1年生 2年生 3年生 4年生 学年未回答 総計
日本大学 0 31 18 9 0 58
明治大学 0 8 1 1 0 10白鴎大学 14 75 75 49 4 217西武文理大学 0 0 0 157 0 157帝京科学大学 0 0 139 1 19 159立正大学 0 0 49 14 1 64キャンパス・スコープ 16 13 15 0 0 44
総計 30 127 297 231 24 709
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3.調査結果
(1-1) クレジットカード所持率:約5割がクレジットカードを所持
今回の調査では、大学生のクレジットカード所持率は53.6%であり、昨年度調査(50.0%)から約4%増加し、また、所持している学生の約9割が自分名義のカードを持っているという結果であった。
昨年に引き続きアンケートの対象者に占める3年生や4年生といった上位学年の割合が多いことから、全体の所持率が高くなっていると増考えられる。
所持者 合計 374
カードの所持率
持っていない 46%
持っている 54%
自分名義 341人
家族名義 33人
48% 52%
所持者の男女比
男性
女性
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(1-2) クレジットカード学年別所持率:上位学年の所持率が高い傾向
学年別の所持率では、1年生の所持率が43.3%であるのに対し、3年生以上では50%を超えていることから、学年が上がるにつれて所持率が高くなる傾向にあることがうかがえる。
n=24
n=231
n=297
n=127
n=30 43.3%
26.0%
57.2%
61.9%
62.5%
56.7%
73.2%
42.1%
38.1%
0.8%
0.7%
37.5%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
1年生
2年生
3年生
4年生
学年未回答
所持率(学年別)
持っている 持っていない 未回答
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(2) 所持枚数:平均1.2枚
カード所持者の平均所持枚数は、昨年度調査から減少し約1.2枚であり、全世代の平均枚数である2.6枚※の約半分という結果になった。 学年別でみると学年が上がるにつれ、複数枚所持する学生が増えていくことから、大学卒業後には複数枚所持する者が多くなると思われる。
※(一社)日本クレジット協会統計「クレジットカード発行枚数調査」より。
※自分名義および親名義のカードのどちらも所持している場合は、ふたつを合算した数を所持枚数としてカウントしている。
所持枚数
全体 合計 709
所持者
合計 370
47%
31%
14%
5%
未回答 0枚 1枚 2枚 3枚 4枚以上
60% 26%
9% 5%
2% 1%
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56.7%
73.2%
42.4%
38.1%
34.6%
40.0%
13.4%
33.9%
35.1%
46.2%
8.7%
15.9%
16.5%
7.7%
3.3%
1.6%
4.7%
6.5%
3.8%
2.4%
2.4%
3.0%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
1年生
2年生
3年生
4年生
学年未回答
所持枚数(学年別)
0枚 1枚 2枚 3枚 4枚以上
n=24
n=231
n=297
n=127
n=30
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(3)クレジットカードを持った理由:ネットショッピングで利用できるから便利。
昨年度調査と順位が逆転し、 「インターネットショッピング等で決済が簡単にできるから」 が最
多であるが、「現金の持ち合わせがなくても買い物できるから」「海外旅行の際に必要」が続き、例年と同様の傾向でネットショッピングや海外旅行で利用する学生が多いことがうかがえる。
≪自由回答≫ ●大学生活関連 ・バイトを始めるときに作った。 ・ネットショッピングでカードを利用す ると手数料がかからないため ●銀行関連 ・銀行口座を作るときに勧められた ・キャッシュカード作る際、クレジット 機能を付けられた ●旅行関連 ・海外旅行保険のため ・旅行保険に加入するのに、本人名 義のカードが必要だったため ●その他 ・入会特典のため。 ・アニメとコラボしたカードが欲しかっ たため 20
14 15
4 3
9 10
15 18
55 40
5
91 76
0 20 40 60 80 100
N) その他
M) 親の勧め
L) 社会に出る前に必要
K) ETCカード作成のため
J) 家計の管理が簡単
I) スマートな(素早い)支払い
H) 分割払い(後払い)できる
G) お店の勧め
F) よく利用する店の提携カード
E) 海外旅行の際に必要
D) ポイント・割引制度がお得
C) 保障制度があり現金より安心
B) ネットショップでの決済が簡単
A) 現金がなくても買い物できる
カードを持った理由
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(4)クレジットカードを持っていない理由:現金や電子マネー等で十分。
、クレジットカードを持っていない理由としては、 「現金や他の方法(電子マネーなど)で支払う
ため、必要性を感じないから」という回答が最多となった。次いで「必要以上に使いそう」、「後払いは借金だから」と続く。
今年度から追加した「デビットカードで支払う」という回答も多く、現金や電子マネー、デビットカードなどで十分であり、クレジットカードの必要性を感じないと考える学生が増えたようである。
一方、「偽造、情報漏えい、不正使用が心配」という回答は例年と同じく少数であり、学生としては、不正使用に対しての心配は比較的少ないようである。
≪自由回答≫ ・現金派であるため ・まだ十分な収入がないため ・一度紛失してから止めてもらってい るため ・カードの発行が面倒なため。
4
13
15
33
45
27
16
46
43
79
0 20 40 60 80 100
J ) その他
I ) 親にとめられた
H) 作るのが手間
G) 持つ機会がなかった
F) 後払いは借金だから
E) 社会人になってからでいい
D) 偽造、情報漏えい、不正使用が心配
C) 必要以上に使いそう
B) デビットカードで支払う
A) 現金や他の電子マネーで支払う
カードを持たない理由
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(5)総合的なイメージ:全体の約半数がプラスイメージ。
クレジットカードに対するイメージは、全体で半数の52.9%がプラスイメージを持っている。マイナスイメージは41.4%となった。
プラス・マイナスイメージともに昨年度調査と傾向は変わらず、プラスイメージの中では、「ルールを守れば非常に便利である」が最多で、次に「現金を持ち歩かないので安心」が続いており、利便性がイメージとして定着していることがうかがえる。
マイナスイメージの中では、「金銭感覚が薄くなり使いすぎそう」が最多となっている。
所有の有無でみてみると、所持者の60.4%がプラスイメージを持っているのに対し、不所持者は44.3%となっており、所持しているか否かでイメージが大きく分かれれることがうかがえる。
n=700
n=373
n=327 11.9%
23.9%
18.3%
0.9%
4.3%
2.7%
31.5%
32.2%
31.9%
40.1%
31.4%
35.4%
7.0%
5.1%
6.0%
7.3%
2.9%
5.0%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
持っていない
持っている
総計
カードに対するイメージ
A) 現金を持ち歩かないので安心 B) 計画的な消費が家計に役立つ C) ルールを守れば非常に便利
D) 金銭感覚が薄くなり使いすぎそう E) 不正使用被害等が不安 F) 特に何も感じない
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(6)今後の利用:所持の有無にかかわらず、前向きな活用を希望する学生が大半。
所持者に関しては、「引き続き利用していきたい」42.4%、「必要に応じて利用したい」49.9%と、今後も有効に活用していこうと考えている学生が約90%と大半である。
非所持者に関しても、「すぐにでも持ちたい」7.8%、「将来的には持ちたい」63.6%と、70%以上の学生が今後クレジットカードを持ちたいとしており、昨年度調査(66.8%)に引き続いて所持に関して前向きな意見が多い。
所持者 合計 377
非所持者 合計 336
42.4%
49.9%
6.1%
0.8% 0.8%
今後の考え方(所持者)
A) 引き続き利用したい
B) 必要に応じて利用したい
C) なるべく使いたくない
D) その他
未回答
6.8%
66.7%
11.9%
10.7%
2.1% 1.8%
今後の考え方(非所持者)
A) すぐにでも持ちたい
B) 将来的には持ちたい
C) 持たざるを得ないと思う
D) 今後も持ちたいとは思わない
E) その他
未回答
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4.参考 -学校別データ-
n=11
n=214
n=157
n=159
n=58
n=58
n=11
n=214
n=157
n=159
52.3%
53.3%
66.0%
38.2%
37.4%
90.9%
41.4%
47.7%
46.7%
34.0%
61.8%
62.6%
9.1%
58.6%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
キャンパス・スコープ
立正大学
帝京科学大学
西武文理大学
白鴎大学
明治大学
日本大学
カードの所持率(学校別)
持っている
持っていない
n=60
n=44
13.6%
15.6%
24.4%
22.9%
12.7%
40.0%
12.1%
6.3%
1.9%
5.1%
1.4%
1.7%
27.3%
42.2%
28.8%
29.9%
31.0%
40.0%
39.7%
40.9%
25.0%
37.2%
31.8%
40.4%
20.0%
29.3%
9.1%
7.8%
1.9%
2.5%
8.5%
15.5%
9.1%
3.1%
5.8%
1.3%
0.9%
1.7%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
キャンパス・スコープ
立正大学
帝京科学大学
西武文理大学
白鴎大学
明治大学
日本大学
カードに対するイメージ(学校別)
A) 現金を持ち歩かないので安心 B) 計画的な消費が家計に役立つ C) ルールを守れば非常に便利 D) 金銭感覚が薄くなり使いすぎそう E) 不正使用被害等が不安 F) 特に何も感じない G) その他
n=60
n=44
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5.まとめ
○今回の調査で、全体としては大学生の約5割がクレジットカードを所有しており、所有していない人 の約7割も今後は持ちたいと考えていることから、多くの学生がクレジットカードの必要性を感じてお り、今後クレジットカードを利用していく可能性が高いことが判明した。 ○クレジットカードを持った理由としては、 「インターネットショッピング等で決済が簡単にできるから」と いう回答が最多であったが、昨年と同様の傾向で、現金がいらないというキャッシュレスの面に魅力 を感じている学生や海外旅行での利用を考える学生が多いことがうかがえた。 〇クレジットカードを持っていない理由としては、「現金や他の支払方法で支払うため、必要性を感じな い」が最も多く、昨年度まで最多であった「使いすぎが怖い」というイメージで持っていないのではな く、現時点でクレジットの必要性を感じていない学生が多いことが 〇総合的なイメージとしては、プラスイメージの方がマイナスイメージよりも高いことから (プラス52.9%、 マイナス41.4%)、総じてイメージは良いということがうかがえた。特に、所持者と不所持者でイメージの 割合に差があり、所持者はプラスイメージが高く(所持者:60.4%。不所持者:44.3%)、反対に不所持者 のマイナスイメージが高いことから(所持者:36.5%。不所持者:47.1%)、利用する中でマイナスイメー ジが払しょくされプラスイメージが強くなっていくと思われる。
以上のことから、大学生に対しては、引き続き正しいクレジットカードの利用方法や利用上の留意点等について周知することを目的とした広報・啓発活動を行うことが重要と思われる。