(1981.1.16受 理)
線形変換によるRC回 路網の構成
松 本 直 樹
SynthesisofRCNetworksthroughUse
ofLinearTransformation
NaokiMATSUMOTO
Synopsi8
TheproblemofsynthesizingthetransformerlessgroundedRCnetworksthroughuse
oflineartransformationisdiscussed.
Newproceduresareobtainedfordetelminingeachelementofthetransformation
matrices,whichusetheorthogonalmatricesofacertainclassandthepositiveinverse
propertybfM-matrices.Thenewprocedureshavethefollowingfeature:Everycompu・
tatiのnecessaryfordeterminingtheelementsofthetransformationmatricescanbe
donequitesystematicallybyusingthecoefficientmatricesoftheminimalrearizationof
agivenRCadmittancematrix.
AsimpleexampleofthesynthesisofanRCadmittancematrixisgiventoshowthe
validityoftheobtainedresults.
1.ま え が き
所 望 のRCア ド ミタ ン ス行 列 を,理 想 変 成器 を含 ま な い 共 通 帰 線 構 造RC回 路 網(注)で 構 成
す る方 法 の 一 つ に,線 形 変換 に基 づ く方法 が あ る")。 理 想 変 成 器 を 含 まな い 共 通 帰 線 構 造RC
回 路 網 を 節 点 解 析 し て得 られ るnodeア ド ミタ ン ス行 列 の コ ンダ ク タ ンス 行 列,お よび キ ャペ
シ タ ンス 行 列 は,Hyperdominant行 列 と呼 ばれ る行 列 で あ る こ とが 知 られ て い る(2)。線 形 変
換 に よ って,与 え られ たRCア ド ミタ ンス 行 列 を 変 成 器 な しの 共 通 帰 線 構 造RC回 路網 で構 成
す る問 題 は,次 の二 つ の 問題 に帰 着 され る。
(i)所 望 のRCア ド ミタ ン ス行 列 を ポ ー トア ド ミタ ン ス行 列 と して もつ 回 路 のnodeア ドミ
タ ンス 行 列 を 見 つ け る。
(ii)(i)で 見 つ け たnodeア ド ミタ ンス 行 列 に 対 し,ポ ー トア ド ミタ ン ス行 列 を不 変 に 保つ 線
(注)回 路網の各 ポー トの電圧基準 となる端 子が共通 である構造 を有 する回路網の こと
11-1
明治大学 科 学技術研究所 紀要Vol.19No.11
形 変 換 を 施 し,変 換 され たnodeア ド ミタ ン ス行 列 の コ ン ダ クタ ン ス 行 列 お よび キ ャパ シ タ ン
ス 行 列 がHyperdominant行 列 とな る よ うにす る。
上 記 の 二 つ の 問題 の うち,ω に つ い て は す で に 考 察 す べ き事 柄 は 尽 され て い る と言 って よい
{1)(9)。 しか し,(司 につ い て は現 在 で もい か な る線 形 変 換 を 施 せ ば 目的 が 達 成 され るの か 明 らか
に され て お らず,回 路 網 理 論 に お け る未 解 決 の 問 題 と して 残 され て い る(1}C6)《9}。
本 稿 の 目的 は,(i}のnodeア ド ミタ ン ス行 列 を,所 望 のRCア ド ミタ ン ス 行 列 に 対 す る最 小
実 現 シ ス テ ム の係 数 行 列を 用 い て与 え る と,あ る制 限 の も とで は,そ のnodeア ド ミタ ンス 行
列 の コ ン ダ ク タ ン ス行 列 お よび キ ャパ シ タ ンス 行 列 をHyperdominant行 列 に 変換 す る線形 変
換 は,や は り,所 望 のRCア ド ミタ ンス 行 列 の最 小 実 現 シス テ ム の係 数 行 列 を用 い て表 現 出 来
る こ とを 示 す こ とに あ る 。
そ こで,2.で は 準 備 とし て,RCア ド ミタ ンス 行 列 の 最 小 実 現 シ ス テ ムお よび ポ ー トア ド ミ
タ ン ス行 列 を 不 変 に 保 つnodeア ド ミタ ン ス行 列 の 線 形 変 換 につ い て述 べ る。3.で は,2.で 行
な った 準 備 に 基 づ い て,本 論 文 で 考 察 す る問 題 の 設 定 を 行 な う。4.で は,3.に お い て 設 定 した
問 題 に対 して 著 者 が 得 た結 果 を 定 理 と して 述 べ る。5.で は4.で 述 べ た 定 理 に対 す るい くつ か の
注 意,説 明 を 述 べ た あ と,定 理 の 証 明 を 与 え る。6.で は,実 際 に4.で 述 べ た定 理 に基 づ い て,
線 形 変換 に よ る理 想 変 成器 を 含 ま な い 共 通 帰 線構 造RC回 路 網 の 構 成 例 を 示 す 。
2.準 備
2.1RCア ドミタ ンス 行 列 と最 小 実 現
本 文 で は,p×pRCア ド ミタ ンス 行 列 をYRC(s)と 書 くこ とにす る。YRC(s)は 次 の よ うな
Foster展 開 が 可 能 で あ る こ とが知 られ て い る(s)。
Y・・(・)一・A・・+A・+自 治、
(1)
た だ し,σi>0(i=1,2…,q),A。 。,A。,A・(i=1,2,…q)はp×p非 負 定 値 対 称 行 列 で あ る 。
式(1)のYRC(5)に 対 し,四 組 の 行 列AF,BF,C.,Dを 次 の よ うに 定 義 す る 。
畿 鵜 二三iii}た だ し,tは 転 置 を 意 味 し,
ni=rankAi(i=1,2,・ … ・・,q)・
ロ
η=Σ η`i=1
BitBt=σtAi(i=1,2,…,P)
∴k=ni次 単 位 行 列(i=1,2,…,q)
(2)
とす る 。 こ の と き,式(1)のYRO(s)は 式(2)の 行 列AF,BF,CF,Dを 用 い て
Y。 。(・)-sA。 。=D+C。(・1二A。)-1B。(3)
と書 く こ と が 出 来 る 。 た だ し,1はn・ 次 単 位 行 列 とす る 。ni=rankA,(i=1,2,…,q)で あ
11-2
線形変換によるRC回 路網の構成
る こ とか ら,式(3)よ りシ ス テ ム
芸;:蕊 三二,t)}
(蕊 ㌫ ツ鯉:出 加@りは 伝 達 関 数 行 列[YRC(S)-sA。 。]の 最 小 実現 シ ス テ ム とな って い る こ とが わ か る(4}。
2.2ポ ー トア ドミタ ン ス行 列 を 不 変 に 保 つ 線 形 変 換
式(2)で 定 義 した行 列AF,BF,Cp,Dを 用 い て(P+n)次nodeRCア ド ミタ ン ス 行 列
YFを 次 の よ うに 定 義 す る。
YF=:GF十sCF
ρ η ♪ η
一巳 三]ヒ+].謡]ト ω
こ こで,式(4)のnodeア ド ミタ ンス 行 列YFを 有 す る(p+n)端 子対 回 路 網 を 妬 と し,
N.の(p+n)掴 め 端 子 対 の うち 最 後 のn個 の 端 子 対 を 開放 除 去 し て得 られ るP端 子対 回路
網 をNe*nと 書 く。 そ してN.*nの ポ ・一 トア ド ミタ ン ス行 列 をyF*n(5)と 書 く こ とに す る。
す る と,
γF*n(s)=sA。 。十D十CF(s1-AF)-iBF
=yRO(s)
とな って,yF*n(s)は 与 え られ たRCア ド ミタ ン ス行 列Ykc(5)にL致 す る6す な わ ちp端
子 対 回路 網Np*nは,そ の 構 造,理 想 変成 器 の 有 無,素 子 値 の 正 負 は ともか く と し て,与 え
られ たRCア ド ミタ ン ス行 列 γRO(5)を 実 現 す る回 路 網 とな って い る。本 論 文 で 問 題 とな るの
は,こ のNF*nが 理 想 変 成 器 を含 まな い 共 通 帰 線 構 造RC回 路 網 とな っ て い るか,と 言 う点 で
あ る。 品*nが 理 想 変成 器 を含 ま な い 共 通 帰 線 構 造RC回 路 網 で あ る た め の必 要 十 分 条 件 は,
そ のnodeア ド ミタ ンス 行 列,こ こで は 式(4)のYFの コン ダ ク タ ンス 行 列GFお よび キ ャ
パ シ タ ンス 行 列CFが 共 にHyperdominant行 列 とな って い る こ とで あ る(2)《5,。 しか し な が ら,
式(4)のCF,OP'が た だ ち にHyperdominant行 列 とな る,と 言 うよ うな こ とは 滅 多 に起 らぬ
こ とで あ る。 こ こで,Hyperdominant行 列 とは 次 の よ うな 行 列 の こ とで あ る。
[定 義]Hyperdominant行 列c5}'-
H=[hij]をn次 正 方 実 行 列 とす る。 行 列Hが 次 の 二 つ の 条 件 を 満 足 す る とき,HをHyper-
dominant行 列 と呼 ぶ 。
(条 件1)hij=hij≦0,`≒ 」,1≦i,元 ≦nれ(条 件2)Σhij≧01$i≦ πt、tt.一
ゴ=1
そ こで ・ 式(4)のnodeア ド ミタ ン ス行 列 に 以 下 に示 す 線 形 変 換 を行 な い,.新 し くnodeア ド
ミタ ン ス行 列YHを 定 義 す る。
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明治大学 科学技術研究所紀 要Vol.19N(S.11
叶 。
Z
÷÷P]国L
÷÷
=G.十5CH
カ4
η
}
}ー… -
P
(5)
た だ し,Pは 任 意 のn次 正則 行 列,Lはn×p長 方 行 列 で あ る 。式(5)と(4)か ら,YHの コ
ン ダ ク タ ン ス 行 列G.と キ ャパ シ タ ン ス行 列CHは 次 の よ うに 与 え られ る。
鵠1:]⌒ 三鶴 吾 鋤(三三笥 碩)
G・==[
{
c・一にll 三ii]一ご 3 (6-b)
こ こで,YFの とき と同 様 に し て,式(5)のYHをnodeア ド ミタ ンス 行 列 と して 持 つ(カ+n)
端 子 対 回 路 網 をN}i,NHの 最 後 のn個 の 端 子対 を 開 放 除 去 して 得 られ るP端 子 対 回路 網 を
NH*n,NH*nの ポ ー トア ド ミタ ンス 行 列 をYπ*n(s)と す る。 す る とY.*n(5)は 式(6)よ り
Y.*n(s)=(GHn+sCHi、)+(G.、2+sCH12)×(CH22+sCH22)-1(Gff21+sCH,、)
=sA。 。十D十CF(s1-AF)-iBF=YRC(s)
とな って,や は り与 え られ たRCア ド ミタ ン ス行 列YRa(s)に 一 致 す る 。 す な わ ち,式(5)の
YFか らYHへ の線 形 変 換 はP端 子 対 回 路 網N■*nをNH*nに 変 換 して い るわ け で あ るが,
NF*nの ポ ー トア ド ミタ ンス 行 列 は そ の ま まN■*nの ポ ー トア ド ミタ ンス 行 列 と して 引 き つ
が れ て い る の で あ る6こ の よ うな 性 質 を 持 つ 式(5)の 線 形 変換 は,そ の提 唱 老 の 名を 冠 して
Howitt変 換 《3)とも呼 ば れ,回 路 網 構 成 や 回 路 網 の 等 価 変 換 にお い て重 要 な役 割 を 果す 。
3.問 題 の 設 定
式(5)の 線 形 変 換 が ポ ー トア ド ミタ ンス 行 列 を 不 変 に 保 つ 線 形 変 換 で あ る こ と,な らび に 理 想
変 成 器 を 含 ま な い 共 通 帰 線 構 造RC回 路 のnodeア ド ミタ ンス 行 列 の コ ン ダ ク タ ン ス行 列 お よ
び キ ャパ シ タ ン ス行 列 はHyperdominant行 列で な けれ ぽ な らぬ こ とか ら,与 え られ たRCア
ド ミタ ン ス 行 列YRC(5)を 線 形 変換 に よ り理 想変 成 器 を 含 まな い 共 通 帰 線 構 造RC回 路 網 で構
成 す る 問 題 は,次 の よ うに述 べ る こ とが 出来 る。
[問 題1]・
式(5)のnodeア ド ミタ ン ス 行 列YHに 対 して
』ピぽ 雲霞 已 んの(二割(6-a)
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線形変換によるRC回 路網の構成
CH-[Aoo+L`L P…
どL
-`
(6-b)PtLPP
が 共 にHyperdominant行 列 とな る よ うなn×n正 則 行 列Pとn×P長 方 行 列Lを 見 つ け
よ。
上 記 の 問 題1を ま とも に解 く こ とは極 め て 難 しい 。 そ こで,問 題1を 解 きや す い 形 に 書 きか
え るた め に,n×n正 則 行 列Pを 次 の よ うに 正 の 対 角 行 列 との 積 で 表現 す る。
1)=PX
X=diag(Xlx2…Xn)
」Vi>0(i=1,2,…,n)
そ し て,式(6)のGπ,Cuを
GHtlー=
πG
t
ー
GH12X
]
(7)
XGπ21XG刀22X
GHlt=Ao十(CF-Lt/1F)(一 ノ1F)-1(-BF-AF・ 乙)
G刀21=Gπ12t=-P`(BF十AFL)=P,(CF-AFL)
'(8 -a)
GH22=-PtApP
CIItlー=πC
ーxば
飽
H
-C
π
(8-b)
(8-℃)
(8-d)
xO.,、
Cff,1=A。 。十LtL
(9-a)
CH2、=CH12t=LtP
CH22=P`P
(9-b)
(9-c)
(9-d)
と書 き直す 。す る とHyperdominant行 列 の 定 義 か ら,問 題1は 四 つ の 小 問 題 か らな る次 の問
題 皿に 変 換 され る(η。
[問 題fi].
(り 二 つ の 行 列
GH22=-PtAFP
CH22=P'P
の非 対 角 要 素 が す べ て 非 正 とな る よ うなn×n正 則 行 列 をP見 つ け よ。
㈹(i)で 見 つ け たPに 対 し,
GH21=G.、2`=-P`(BF+AFL)=P`(CF-AFL)≦0
(10-a)
(10-b)
CH2i=Cff、2t=PtL≦0
(11-a)
(11-b)
が 成 立 す るn×p行 列Lを 見つ け よ。 た だ し,式(11)に お け る不 等 号tt≦0"の 意 味 は 左辺
の 行 列 の 要 素 が す べ て 非 正 で あ る こ とを意 味す る もの とす る。
(iii)(ii)で見 つ け た 行 列Lの 中か ら さ らに,
GH,1=A、o十(CF-LtA.F)(-AF)-1(-BF-AFL)』(12-a)
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明治大学 科学技術研究所紀要Vol.19No.11
c互 ユ1=∠4。 。十L`L (12-b)
がHyperdominant行 列 とな る よ うなLを 見つ け よ。
飼 川,㈹ で 見 い 出 され た 行 列P,Lに 対 して
GHiiep十GHi2Xen≧O
XCH2iep十XGπ22Xen≧O
CHllep+CH、2Xe。 ≧O
XCπ,iep+XG22Xen≧0
(13-a)
(13-b)
(13-c)
(13-d)
が 成 立 す る よ うな 正 の 対 角 行 列Xを 見 つ け よ。 た だ し,ep,enは
ep=[11…1]tdRP,en=[11…1]tεRn
な る列 べ ク トル,式(13)の 不 等 号Ct≧0"は 左辺 の ベ ク トル の 要 素 が す べ て非 負 で あ る こ とを
意 味 す る もの で あ る。
上 記 の 問題 皿の中 で(i),(li),㈹ は2.2で 述 べ たHyperdominant行 列 の 定 義 の 中 の(条 件
1)に 相 当 す る もの で,式(6)の 行 列GH,C.の 非 対 角 要 素 を 非 正 とす る た め の小 間で あ る 。
t飼 はHyperdominant行 列 の 定 義 の(条 件2)に 相 当 す る も ので,行 列GH,CHの 行 和(列
和)を 非 負 とす るた め の 小 間 で あ る。 以 上 か ら,問 題1と 問 題 皿は 全 く等 価 で あ る こ とが 明 ら
か とな る。 以 後 の本 論 文 の議 論 はす べ て 問 題Hを 対 象 と して 行 うもの とす る。
4.問 題llに 対 す る解 答'
4.1定 理
3.で 設 定 した 問 題 皿を 考 察 す る こ とに よ って 得 た著 者 の結 果 を 次 の定 理 で述 べ る。 そ の 前 に
次 の 二 つ の 仮 定 を置 く。
(仮 定1)1)は 式(10-a)の 行 列GH2z=-PtAFPの 非 対 角 要 素 を非 正 とす る直 交 行 列 と す
る。層
(仮 定2)Jε お よびheは,次 の 行 列 お よび ベ ク トル 不 等 式
B+-」 ε ≧0
(-P`.A.FP)-1(B_-」 ε)≧0
b_-hε ≧0
(-P`AFP)-1(δ+-hε)≧0
(14-a)
(14-b)
(15-a)
(15-b)
を 満 足 す るn×p非 負 行 列 な ら び にn次 元 非負 ベ ク トル と す る。 ただ し,B+,B-,b+,b-
は
1)tBF==[β`ゴ]1≦i≦n,1≦.タ ≦i》(16)
PtBFep==[γt]1≦i≦n
と 置 い た と き に.
君・一;[酬 β・・1]
(17)
(18-a)
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線形変換によるRC回 路網の構成
]51序十61β一[1
]d17十η[
9μ
-
=一
~B
=
]dγ十万一[
2
1
2
十
一
ア0
デ0
(18-b)
(19-a)
(18-b)
で 定 義 され る非 負 行 列 お よび非 負 ベ ク トル で あ る。
以 上 の 仮 定 の も とで 次 の定 理 が 成 立 す る 。
[定 理]
P,Jε,heは(仮 定1),(仮 定2)を 満 足す る もの とす る。 こ の とき,次 の五 つ の条 件 が成
立 す れ ば 式(8-a)のGuお よび式(9-a)のCHはHyperdominant行 列 にす る こ とが 出来 る。
す な わ ち 式(1)のYRC(s),はHowitt変 換 に よ り理 想 変 成 器 を 含 まな い 共 通 帰 線 構 造RC回 路
網 に よ って 実 現 され る。
(条 件1)
GHI、=A。+(9.-」 ε+」)t(-PtAFP)一 ・(9.-」 ε+」)(20)
はHyperdominant・t行 列 で あ る。
(条 件2)』'
CH11=A。 。十(B_-」 ε十」)t(-P,ノ1FP)-2(B_-」 ε十」)(21)
はHyperdominant行 列 で あ る。
(条 件3)
A。ep-(B+-Jε+」)t(-P`AFP)-1(b--hε+h)≧0(22)
(条 件4)
A。。ep-(B_-JE十J)t(-PtAFP)-2(b+-hε 十h)≦0(23)
(条 件5)
Xen=[Xlx2…Xn]t=(戸tA、FP)-1{(B+-」 ε十J)epH-b_-hε 十h}>0(24)
た だ し,式(20)~(24)に お い てJ,hは 各 々任 意 に定 め る こ との 出 来 るn×p非 負 行 列 お よび
η 次 元 非 負 列 ベ ク トル で あ る。
4.2定 理 の 系
4.1で 述 べ た 定理 か らは,次 の 系 を 得 る こ とが 出来 る。
(系)
定 理 の 五 つ の 条 件 が 成 立 す る とき,問 題 皿の行 列Lは
L=Aガ1(Pり 一1(B_-」 ε十」)(25)
で与 え られ,式(8-a)のG.お よび 式(9-a)のCHは 次 式 で 与 え られ る。
…忘 ーx必
ヨ
巳
脇
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・乍 ≡ 鷲忽(』)
叶 欝 蕊]一∈=認:=)
㍑ 鵠
《 三 ⌒]
(26)
(27)
た だ し,Xは 式(24)か ら定 め られ る対 角 要 素 がCi(i=1,2,…,n)な る 正 の 対 角 行 列 で あ る。
5.定 理 に 関す る注 意 と定 理 の 証 明
こ こで は 定 理 に関 す る幾 つ か の 注 意 を 述 べ た 後,定 理 の 証 明 を 与 え る こ とにす る。
5.1M- マ トリク ス の理 論 との 関 係
(仮 定1)に お い て,Pは 直 交 行 列 かつGH22=-PtA.Pの 非 対 角 要 素 は 非 正 と仮 定 した 。
固 有 値 の 実 部 が 正,か つ 非 対 角 要 素 が 非 正 な る行 列 はM- マ トリク ス と呼 ばれ,そ の逆 行 列 は
そ の 要 素 が す べ て非 負 で あ る こ とが 知 られ て い る(s)。 と ころ でGH22は,-AFが 正 の 対角 行
列 で あ る こ とか ら(仮 定1)に よ り,非 対 角 要 素 が 非 正 な る正 定 値 対 称 行 列 と な る。 従 って
GH22の 固 有 値 は 正 実 数 で あ り,M- マ ト リクス に 含 まれ る。 よっ て次 式 が 成 立 す る。
G.、2-1=(-PtAFP)-1≧0 (28)
式(28)は 重 要 な意 味 を持 って い る。 式(28)と(仮 定2)を あわ せ る と,定 理 の 五 つ の 条 件 の 各
式((20)~(24))に お い て 次 の 式 が 成 立 し てい る こ とが わ か る 。
(B+-」 ε十J)`(-PtAFP)-1(B+-」 ε十J)≧0(29)
(B_-」 ε十」)`(-PtAFP)-2(B_-Jε 十」)≧0(30)
(B+-Jε+」)t(-P`・4FP)-1(b--hε+の ≧0(31)
(B_-Jε 十」)t(-PtApP)-2(b+-hε 十h)⊇ ≧0(32)
(-PtAFP)-1{(B+-Je十J)ep+b--hε+h}≧0(33)
特 に式(33)は,定 理 の(条 件5)の ベ ク トルXenは,(仮 定1),(仮 定2)の も とで は 常 に非
負 ベ ク トル(定 理 が 要 求 して い る の は 正 ベ ク トル に な る こ と)と な る こ とを 示 して い る 。
5.2留 数 行 列A。,A。 。の 条 件
定 理 の(条 件1)か ら(条 件4)にRCア ド ミタ ンス 行 列YRC(∫)のs=0と5=。 。に お け る
留 数 行 列A。,A。 。が 登 場 して い る。 一 般 にA。,A。 。は 受 動 性(Passivity)の 条 件 か ら非 負定 値
対 称 行 列 で あ る ことが 知 られ て い る。 しか し,RCア ド ミタ ンス 行 列YRa(s)が 理 想 変 成器 を'
含 まな い,し か も共 通 帰 線 構 造RC回 路 網 で 構 成 され るた め に は,A。,A。 。は 単 に 非 負 定値 対
称 行 列 で あ るだ け で は不 十 分 で,Hyperdominant行 列 なけ れ ぽ な らぬ こ とが わ か って い る(6)。
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線形変換によるRC回 路網の構成
す な わ ち,A。,A。 。がHyperdominant行 列 で な いYRo(s)は 本 論 文 の 考 察 の 対 象 外 とな る。
この こ とか ら,定 理 の 条 件 に 出て 来 るA。,A。 。はす べ てHyperdominant行 列 で あ る。 ま た・
Hyperdominant行 列 の定 義(2.2節 参 照)に よ り,定 理 の(条 件3),(条 件4)に お い て
Aoep≧0,A。 。ep≧0 (34)
が 成 立 して い る 。式(26)か ら式(34)ま で と,A。,A。 。がHyperdominant行 列 であ る こ とは・
定 理 の 各 条 件 を 検 討 す る上 で 重 要 とな る。
5.3回 路構 成 の た め の 操 作
こ こで は,4.1の 定 理 と4.2の 定 理 の系 に基 づ い た 線 形 変 換 に よ る回 路 構 成 法 に つ い て 述 べ
る。 回 路 構 成 を 行 うには,ま ず 定 理 の五 つ の条 件 を 成 立 させ な くて は な ら な い 。 これ らが 成 立
し ない と,4.2の 定 理 の系 の行 列Gπ(式(26))とCπ(式(27))がHyperdominant行 列 と
な らず,与 え られ たRCア ド ミタ ンス 行 列YRσ(s)の 回 路 構 成 が 出来 な い 。
定 理 の五 つ の条 件 を成 立 させ るた め に は,式(29)~ 式(33)と 式(34)が 成 立す る こ とを 考 慮 す
る と,非 負 行 列J,Jε お よび 非 負 ベ ク トルh,heは 次 の よ うな考 え に基 づ い て 決 定 す べ きで
あ る こ とが わ か る。
(1)非 負 行 列Jと 非 負 ベ ク トル は
」=0,h=0
とお く。
(ll)非 負 行 列 」εは不 等 式(14)を 満 足 し なが ら,か つ 左 辺 の非 負 行 列(B+-Jε),
(-PtApP)-1(8--Jε)の 各 要 素 が 出来 るだ け小 さい値 を持 つ よ うに 定 め る。
(皿)非 負 ベ ク トルheは 不 等 式(15)を 満 足 しな が ら左辺 の非 負 ベ ク トル(b--hε),
(PtAFP)-1(δ+-hε)の 各 要 素 の値 が 出 来 るだ け 小 さ くな る よ うに 定 め る。
以 上 の(1),(fi),(皿)の 操 作 は,式(29)か ら式(33)の 行 列,ベ ク トル の 各 要 素 を 出来 るだ
け零 に 近 づ け る こ とに つ な が る。 この こ とは 明 らか に,定 理 の(条 件1)か ら(条 件4)の 成
立 に 寄 与 す る こ とに な る。 一 方,(条 件5)に っ い て は,上 記 の(1)~(皿)の 操 作 は条 件 の要
求 に 反 してXenの 要 素 の 中 に零 要 素 が 出 現す る可 能 性 を 高 め る こ とにつ なが る の で注 意 を要
す 。 た だ し,著 者 の 行 な った 数 値 例 の 範 囲 で は,(1)~(皿)の 考 え方 に従 っ て 」・Je,h,he
を 定 め た 結 果,(条 件5)が 不 成 立 とな った も のは 見 つ か っ てい ない こ とを 付 記 し て お く。
(こ の 事 に対 す る理 論 的 証 明 は,ま だ 得 られ て い ない 。)
以 上 の操 作 に よっ て定 理 の 五つ の 条 件 が 成 立 す れ ば(仮 定1),(仮 定2)の も とで は 定 理 の
系 のGπ,CHは 自動 的 にHyperdominant行 列 とな る。
G互,CHがHyperdominant行 列 とな れ ぽ,た だ ち に 回路 網 の節 点 解析 の 考 え 方 を 逆 にた
どる こ とに よ って,nodeア ド ミタ ン ス行 列Y.=G.+sCHを 有 す る理 想 変 成 器 を 含 ま な い
共 通 帰 線 構 造RC回 路網 が構 成 され る。 この 回 路 網 は2.2で 述 べ た(p+n)端 子 対RC回 路網
N.に 他 な らな い。 所 望 の ポreト ア ド ミタ ンス 行 列YRC(∫)を 実現 す るに は ・ す で に述 べ 操 作
に よ ってNHをp端 子 対RC回 路N.*nに 変 形 す れ ぽ よい 。
5.4定 理 の証 明
11-9
明治大学 科学技術研究所 紀要Vol.19No.11
定 理 の証 明 は,(仮 定1),(仮 定2)の もとで 定 理 の 五 つ の条 件 が 成 立す る と実 際 に 式(8-
a)・ 式(9-a)のG品C.をHyperdominant行 列 にす る正 則 行 列Pと 長 方 行 列Lが 存 在 す
る こ とを 示 せ ば よい 。
[証 明]
行 列Lを
L=AF-1(Pり 一1(B_-Je十 」) (35)
とし,Xは 定理の(条 件5),す なわち不等式(24)の 左辺のベク トルXenか ら決定 され る 正
の対角行列 とする。また,Pは(仮 定1)の 直交行列 とする。(仮定1)を 満足する直交行列
Pの 導出法については文献[10]を 参照されたい。以上の行列P ,L,Xを 式(8),(9)の 各式
に代入すると次式を得る。
GH22=-pz/1FP
Cπ22=Ptp=・1(単 位 行 列)
Gπ ・2=G.・ ・』 一(B.-」 ε+」)
Cu・2=CH・ 、t=一(-P`んP)-1(B .一,Jε+」)
Gπtl=Ao十(B+一 ・Jε+J)`(-PtAFjP)-1(8+-Jε 十」)
CH・ ・=A・ ・+(B.-」 ・+J)・(-PtA.P)-2(8 .-」 ・+」)
G.・ ・e・+G.・2Xen=A。eP-(B.-」 ε+」)t(-PtAFP)-1(δ 一-h・+h)
XG.、2e。+XGH22Xen=X(b -一 λε+の
CH・tep+CH・2Xen=A・ ・e.一(B .-」 ・+J)t←P・AfaP)一 ・(S.-hε+h)
・XC.・tep+XCH・,Xen=X(-PtAFP)-1(δ.一 ゐ・+h)
以 上 の 結 果 と3.の 問 題fiの 各 小 間 の 要 求 とを 照 ら し あ お せ て み る 。 す る と,(仮 定1)と
(仮 定2)の も とで 定 理 の 五 つ の 条 件 が 成 立 す れ ぽ, .(仮 定1)の 直 交 行 列P,式(35)の 行 列
Lお よ び 式(24)か ら 定 め ら れ る 正 の 対 角 行 列Xが 明 ら か に 問 題 皿の 各 小 間 に 対 す る 解 と なっ
て い る こ と が 確 め ら れ る 。 問 題llに 対 す る 解 は,P=PXと お け ば そ の ま ま 問 題1に 対 す る 解
と な る 。 従 っ て ・ 式(8-a),式(9-a)の 行 列Gπ,Cπ をHyperdominant行 列 に す る 行 列P,
Lが 存 在 す る こ とに な る 。(証 明 終)
定 理 が 証 明 さ れ れ ば,4.2の 定 理 の 系 の 結 果 は 容 易 に 得 ら れ る で あ ろ う。
(36-a)
(36-b)
(37-a)
(37-b)
(38-a)
(38-b)
(39-a)
(39-b)
(39-c)
(39-d)
6.例 題
本 節 で は,4.1,4.2で 述 べ た 定 理 とそ の系 に基 づ く,理 想 変 成器 を 含 ま な い 共 通 帰 線 構 造R
C回 路 網 の 具 体 的 な構 成 例 を 示 す 。・
次 のRCア ド ミタ ンス 行 列 】晦o(s)を 考 え る。
馳)一 ・日+じ 〕+吉
11
22
11
22
11-10
線形変換によるRC回 路網の構成
11
+吉〔二〕+吉:∵⊥33
式(40)よ り式(2)の{AアBFCFD}と して,例 えば
AF=diag(-3-2-3)
⊥
ン『7BF-c〆= _ンi
1
235
(40)
二割
(41-a)
D=6
1劃
(41-b)
を得る。
まず最初は直交行列Pを
P=1(単 位行列)
(41-c)
とおこう。す ると直ちにBFの 各要素から
㌍矧 鴇 …伺 鼎を 得 て,(仮 定2)の 非 負 行 列 」ε,非 負 ベ ク トルheは 一 意 的 に
(42)
」ε=0,hε=0
(43)
(44)
とな る。 そ こで5.3の(1)の 操 作 に従 って,」=0,h=0と 置 き,定 理 の五 つ の条 件 が成 立す
るか 否 か 確 め る(計 算 省 略)。 五 つ の条 件 が す べ て成 立す るの で,4.2の 定 理 の 系 に 従 ってG.,
Cffを 計 算 す る。 そ の結 果 は 以下 の よ うに な る。
③ ④ ⑤ ① ② ③ ④ ⑤
_10110-101
3
Yπ=
① ②173
62
35
22
一1-1
00
_⊥0
3
一10 0
2
2
Gπ
寸⊥二δ
2
3}{4
5
十s
31
22
129
218
00
-1-1
0_⊥9
0_1__L9
2
Cπ
3
-
一〇∨
2
3
}
【4
5
(45)
式(45)のGH,CHは 確 か にHyperdominant行 列 とな って い る。 これ よ り,式(40)のYRσ(s)
の 回 路 構 成 はFig.1で 与 え られ る 。 回 路 のnode番 号 ① ~⑤ は,式(45)のYHの 行(列)番
号 ① ~⑤ に 対 応 して い る。
11-11
明治大学 科学技術研究所 紀要Vol.19No.11
2了
③
易2
⑤
Fig.1RealizationofYRc(s)in(40)
(elementvaluesinohmsandfarads)
次に,今 度は直交行列Pを
P皐 ∴}
②
(46)
に変更す る。式(41)よ り今度は(途 中計算省略)
(-PtApP)-1-1
8・一;
とな る。
3
~/百
乙V2
2
33
0ど 互2,
子 ・
~/iブ ~/2
22
135
66
513
66
8-=⊥2
00
3膓2・
・3夢
,δ+=
3
0
0
これ らよ り,(仮 定2)の 非 負 行 列 」ε,非 負 ベ ク トルheは
ε30
」ε=⊥ ε4,hε=εs2
ε20ε6
と な る 。 た だ し,εi(i=1,2,…,6)は 非 負 実 数 で,
域 で 与 え ら れ る 。 こ こ で5.3の(ll)と(皿)の 操 作 に 従 っ て 各 εiの 値 は
ε1
0
O
v百
2
ン百
2
(47)
δ一=,…(48)
(49)
そ の値 の許 容 領 域 はFig.2とFig.3の 閉 領
11-12
線形変換によるRC回 路網の構成
ε2
丁
0 ⊥ ⊥32
Fig.2Admissibleregeonof
(ε1,ε2)and(ε3,ε4)
ε1
・一・一÷ ・・一・一子 ・一・一子
6ε
一2
0一2
)互
2
5ε
Fig.3Admissibleregeonof
(εs,ε6)
(50)
と定 め る。式(50)の εiの 値 は,Fig.2,Fig.3の 閉 領 域 の 頂 点A,とA,に 対 応 す る。 式(50)
の εiを 用 い て定 理 の 五 つ の 条 件 が 成 立 す るか 否 か 調 べ る。 た だ し,」=0,h=0と 置 く(途
中 計 算 省略)。 五 つ の条 件 が す べ て成 立す る の で,定 理 の 系 の 式(26),式(27)に 従 ってG恥
Cπ を 計 算 す る 。 そ の 結 果,Yπ は 次 式 とな る。
Y互=G1τ 十5Cπ
① ②102
33
210
33
0
0
88
33
0
0
④
0
0
③
8
3
8
3
⑤
0
0
6
_⊥
32
11
36
-
一り0
1
-
一〇〇
-
6
¶⊥
一9臼
1
2
3十s
④
5
① ②
_旦 一_1
9
_1⊥
9
0 0
2_09
0__2-.9
③ ④ ⑤
0_⊥09
0 0ウ三〇∨
4
ウ三〇∨
⊥9
1
2
3
4
5
(51)
式(51)のGH,CHは 明 らか にHyperdominant行 列 で あ る。 式(51)のY.よ り直 ちにFig・4
の 回 路 を 得 る。Fig.1とFig.4の 回 路 は,ポ ー トア ド ミタ ン ス行 列が 式(40)のYRC(s)に 等 し
い 等 価 回路 で あ る。
7.あ と が き
線形変換に基づ く,理 想変成器を含まない共通帰線構造RC回 路網の構成について述べた。
11-13
明治大学 科学 技術研究所紀要Vo1.19No.10
37
④
③
ろ-T+
⑤
②
Fig.4RealizationofYRc(s)in(40)
(elementvaluesinohmsandfarads)
線形変換が回路網構成の一の手段となることは古 くから知られているが,線 形変換の行列の各
要素はどのように定めればよいのかについては,今 まであまり突っ込んだ研究は行なわれなか
った(1)《6)(9)。これに対し,著 者は3.の 問題1を 問題皿に変換することにより,従 来試行錯誤に
頼 っていた変換行列の各要素の決め方に新しい考え方を提示 した。
定理の五つの条件が成立する限 り,本 論文の回路構成は極めてシステマティックに行なわれ
る。しかし,5.3の(D~(皿)の 操作にもかかわ らず,五 つの条件の中の一つでも不成立の場
合は,本 構成法は適用不可能 となる。その場合,(i道 交行列Pを 変更する,(ii)最小実現{・4F
BFC矛D}の かわ りにYRC(s)-sA。 。の非最小実現を用いる,等 の対策が考えられる。しかし
一方で,圃 与えられたRCア ドミタンス行列が果して,真 に理想変成器を含まない共通帰線構
造回路網で構成可能なものなのか疑 ってみ る,こ とも必要である。何故なら,理 想変成器を含
まない共通帰線構造回路網のアドミタンス行列の必要十分条件は現在でも明らかにされていな
いか らである(2)(5》。
今後の課題は,4.1の 定理のPを 直交行列に限定せずに,よ り一般に正則行列に拡張す る
こと,な らびに,理 想変成器を含まない共通帰線構造RC回 路網のアドミタンス行列の必要十
分条件を突き止めることである。
7.参 考 文 献
(1)E・A・Guillemin,``AnapProachtothesynthesisoflinearnetorwksthroughuseofnormal
coordinatetransformationsleadingtomoregeneraltopologicalconfigurations,"IRETrans.
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11-14
線形変換によるRC回 路網の構成
(2)尾 崎,白 川,"グ ラ フ と ネ ッ ト ワ ー ク の 理 論",コ ロ ナ 社,1973.
(3)RW.Newcomb,"Linearmultiportsynthesis,"McGraw-Hill,NewYork,1966.
(4)B.D.O.AndersonandS.Vongpanitlerd,``NetworkanalysisandsynthesiS.Amodernsystem
theoryapProach;'Prentice・Hall,EnglewoodCliffs,NewJersey,1973.
(5)L.A.Weinberg,"Networkanalysisandsynthesis,"McGraw-Hill,NewYork,1962.
(6)R・A・SteinandA・D・Moore,"OnthesynthesisofRCmult輌portnetworksbylineartrans'
formations,"IEEETrans.onCircuitTheory,volCT-18,PP.294-297,March1971 .
(7)青 木,松 本,高 橋,"線 形 変 換 に よ る 共 通 帰 線RC多 端 子 対 回 路 網 の 構 成",信 学 会,回 路 と シ ス テ ム
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(8)M・FiedlerandV・Ptak,"Onmatriceswithnonpositiveoffd五agonalelementsandpositive
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(g)F.S.BoxalL``Synthesisotmultiterminaltwo-element-kindnetworks,"Ph.D.Dissertation,
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OdA.J.Schneider,"Constructionofmatriceshavingcertainsignpatternsandprescribedeigen・
valuesbyorthogonaltransformations,"IEEETrans.onCircuitTheory(Correspondence),vol
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,
'
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