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(5) 森林の土砂崩壊防止機能の判定
1) 閾値の設定
森林の土砂崩壊防止機能の評価点 P を相対的に区分し、既往の研究成果を参考にして土砂崩
壊防止機能の低い森林を抽出するための閾値を設定する。図 4.15、図 4.16 の既往の研究成果
では、表層崩壊の発生面積率は林齢 20~25 年生以下の森林で大きいことが示されている。
図 4.15 林齢別崩壊面積率
(出典:沼本、鈴木、佐倉、太田「森林斜面における表層崩壊と林齢の関係」
www.jsece.or.jp/event/conf/abstruct/2000/pdf/2000O009.pdf)
図 4.16 林齢-崩壊面積分布図
(出典:執印康裕「立地及び施業条件による森林植生の違いが土砂生産特性に与える影響について」
https://kaken.nii.ac.jp/pdf/2010/seika/jsps/12201/19580161seika.pdf)
森林の土砂崩壊防止機能の判定は、評価点 P が 0.8 未満のメッシュを「土砂崩壊防止機
能が相対的に低い森林」として区分する。
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林齢 20~25 年生以下の森林の崩壊防止力は、既往の研究成果(図 4.17、図 4.18)によれ
ば、おおむね⊿C=10kN/m
2
以下の森林に相当する。
図 4.17 林齢と⊿C の関係
図 4.18 林齢または伐採経過年数と⊿C の関係
(出典:永田、小野、北原「若齢ヒノキ林における崩壊防止機能の力学的評価」中森研 No.58【論文】2010)
「立木密度の評価」では、立木密度 1,000 本/ha のときの崩壊防止力⊿C=12.76kN/m
2
を基
準値 1.0 と設定した。このことから、⊿C=12.76kN/m
2
に対する⊿C=10kN/m
2
のときの相対
値 0.8 を閾値として設定し、評価点 P=0.8 未満を「土砂崩壊防止機能が相対的に低い森林」
として区分することとする。